JP3062716U - ガスケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ガスケットの弾性力が失われず、且つ取り付け
作業を簡素化した封止装置のガスケットを提供すること
にある。 【解決手段】被接続部のフランジ間とフランジ間に介在
したガスケットとに設けた複数の貫通穴に締付手段及び
阻止部材を挿入し、締付手段を締付て行く途中で、阻止
部材により締付手段の進行を阻止して、ガスケットの弾
性機能が失われるのを防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は接合すべき例えば金属管と封止板とが互いに対応する各端部にそれぞ れフランジを形成し、対応すべきフランジ間にガスケットを介して、両フランジ 間をボルト及びナットの締付手段で締め付ける封止装置のガスケットに関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の封止装置を図７乃至図９により説明する。接合すべき例えば金属管１の フランジ２に対応する封止板３に取付座４を取付け、フランジ２及び取付座４に ネジ穴６及びネジ溝７を形成し、封止板３の一方側には図示していないが密閉容 器を取付け、取付座４には溝部８を形成している。溝部８に収納したガスケット ９を介して対応すべきフランジ２と取付座４との間を当接し、ネジ穴６を貫通し た取付ボルト１０をネジ溝７に締め付けて、フランジ２と取付座４との間を一体 に固定している。

【０００３】 また図１１乃至図１２には密閉容器の開放端側の部分板１１に取付座４を設け 、取付座上に順次ガスケット９及び密閉カバー１２を配置し、取付座４とこれに 対応するガスケット９及び密閉カバー１２とにネジ溝７及びネジ穴６を形成し、 ネジ穴６及びネジ溝７を取付ボルト１０をねじ込んで、密閉容器とガスケット９ 及び密閉カバー１２とを一体に固定している。取付ボルト１０のネジ込みが強よ すぎるのを防止する阻止部１３を設けている。尚、この種の技術として特開平９ −１９６２５４号公報を挙げることが出来る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前者では取付ボルト１０を締め付て、フランジ２と取付座４と の間を強硬に固定するので、ガスケット９の弾性力が失われる恐れがあるばかり か、また溝部８を形成するのが、大変である。また後者では阻止部１３を設けて いるので、余分な部品と取り付ける手間を要する。

【０００５】 本考案の目的は、ガスケットの弾性力が失われず、且つ取り付け作業を簡素化 したガスケットを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成する本考案のガスケットは、被接続部と被接続部とが互いに 対応する各端部にそれぞれフランジを形成し、対応すべきフランジ間にガスケッ トを介して、両フランジ間を締付手段で締付け、両被接続部を一体に固定するも のにおいて、上記ガスケットの締付手段挿入位置に複数の貫通穴を設け、各貫通 穴に締付手段と阻止部材とを挿入し、阻止部材はガスケットの材質より固く、柔 軟性を有し、且つ厚さがガスケットの厚さより薄くすることにある。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下に示した図１乃至図３の実施例に基づいて本考案を詳細に説明する。図に より、金属管１と密閉容器の一端側の封止板３とを対応配置し、封止板３に取付 座４を取付け、取付座４と対応する金属管１にフランジ２を取付けている。取付 座４及びフランジ２にネジ溝７及びネジ穴６を形成している。封止板３及び金属 管１と取付座４とにはガス，絶縁油を流す流通穴１５を連通している。

【０００８】 フランジ２と取付座４との間には封止部材例えばガスケット９を配置している 。ガスケット９は内部に設けた連通穴１５と連通穴１５の外周には複数の貫通穴 １６，１７を形成している。複数の貫通穴１６及び１７には取付ボルト１０及び 阻止部材１９とが交互に配置されている。

【０００９】 阻止部材１９の材質はガスケット９の材質例えばニトリルゴムより固い材質例 えばゴムマグネットで、且つ柔軟性を有する部材を使用している。阻止部材１９ の厚みはガスケット９の厚みより薄く形成されている。

【００１０】 金属管１と封止板３とを一体に固定するには、フランジ２と取付座４との間に ガスケット９を介して、フランジ２と取付座４とを当接した状態で、取付ボルト １０をネジ穴６及びネジ溝７に挿入して、取付ボルト１０を回転してネジ溝７に ねじ込んで、金属管１と封止板３とを一体に固定している。

【００１１】 この場合、取付ボルト１０をネジ溝７にねじ込んで行く途中で阻止部材１９に より、取付ボルト１０の進行が阻止される位置で、取付ボルト１０の回転を止め ると、金属管１と封止板３とが一体に固定していることを知ることができるから 、この位置ではガスケット９の弾性作用が失われることがなく、充分封止機能を 果たし、絶縁油、ガス等の漏洩する恐れがない。

【００１２】 また本考案ではガスケット９は取付ボルト１０と兼用した貫通穴１６，１７で 良いから、ガスケット９を成形時に一度に形成出来るから、従来技術のようにい ちいちガスケット溝８を形成した場合に比べて、構造が簡単で作業能率が良い。

【００１３】 更に本考案では取付ボルト１０と兼用した貫通穴１６，１７を設けているので 、従来技術のように取付座４にネジ溝７及びガスケット溝８を設ける必要がなく 、フランジ２及び取付座４の直径を小さく出来る。

【００１４】 一方、阻止部材１９の直径を貫通穴１７の直径と同じか、又はそれより多少大 きくして、阻止部材１９を貫通穴１７に押圧するように挿入すれば、ガスケット ９を金属管１と封止板３とに配置する場合、どんな位置に配置しても落下する恐 れがない。このことは阻止部材１９としては、取付ボルト１０の押圧力で破壊し ない材質であれば良いが、ゴムマグネットの場合は、封止板３が金属であれば、 封止板３に吸引した状態で作業ができるので、阻止部材１９を作業員が固定した 状態で作業する場合に比べて、組立作業が容易である。この場合、フランジにゴ ムマグネットを吸引しても良い。

【００１５】 図４乃至図６の実施例は密閉容器の開放端側の封止板３の一部に取付座４を設 け、取付座４の上側には開放端を密閉カバー１２で覆う、この場場合、取付座４ と密閉カバー１２との間にガスケット９を配置し、ガスケット９には上述と開放 口２０の外周には複数の貫通穴１６，１７を形成し、複数の貫通穴１６，１７は 上述と同様な作用効果を達成できることは勿論である。

【００１６】

【考案の効果】

以上のように、本考案によれば、取付ボルトをネジ溝込んで行く途中で阻止部 材により、取付ボルトの進行が阻止される位置で、封止板と金属管とが一体に固 定していることを知ることができるから、この位置ではガスケットの弾性作用が 失われることがなく、充分封止機能を果たし、絶縁油、ガス等の漏洩する恐れが ないばかりか、また阻止部材は取付ボルトと兼用した貫通穴を使用するので、取 付座及びフランジの直径を小さく出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例として示した封止板と金属管と
を分解した場合の側断面図。

【図２】図１の使用したガスケットの平面図。

【図３】図２の側断面図。

【図４】本考案の他の実施例として示した密閉容器を分
解した側断面図。

【図５】図４の阻止部材の平面図。

【図６】図５の部分側断面図。

【図７】従来の封止板と金属管とを固定した場合の側断
面図。

【図８】図７の金属管側から見た平面図。

【図９】図７の分解した時の側断面図。

【図１０】従来の封止板の平面図。

【図１１】図１０の分解した時の側断面図。

【図１２】図１０の部分側断面図。

【符号の説明】

１…金属管、２…フランジ、３…封止板、４…取付座、
６…ネジ穴、７…ネジ溝、９…ガスケット、１０…取付
ボルト、１５…連通穴、１６，１７…貫通穴、１９…阻
止部材。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 被接続部と被接続部とが互いに対応する
   各端部にそれぞれフランジを形成し、対応すべきフラン
   ジ間にガスケットを介して、両フランジ間を締付手段で
   締付け、両被接続部を一体に固定するものにおいて、上
   記ガスケットの締付手段挿入位置に複数の貫通穴を設
   け、各貫通穴に締付手段と阻止部材とを挿入し、阻止部
   材はガスケットの材質より固く、柔軟性を有し、且つ厚
   さがガスケットの厚さより薄いことを特徴とするガスケ
   ット。
2. 【請求項２】 上記阻止部材の直径を貫通穴の直径と同
   じか、又はそれより多少大きくすることを特徴とする請
   求項１記載のガスケット。
3. 【請求項３】 上記阻止部材としてゴムマグネットを使
   用することを特徴とする請求項１記載のガスケット。