JPH0556026A - タイミングクロツク生成方法 - Google Patents

タイミングクロツク生成方法

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JPH0556026A
JPH0556026A JP2403471A JP40347190A JPH0556026A JP H0556026 A JPH0556026 A JP H0556026A JP 2403471 A JP2403471 A JP 2403471A JP 40347190 A JP40347190 A JP 40347190A JP H0556026 A JPH0556026 A JP H0556026A
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JP
Japan
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pulse
timing
bit
frame
phase
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Withdrawn
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JP2403471A
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English (en)
Inventor
Kazuo Wani
一夫 和仁
Yukio Furukawa
由紀夫 古川
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】バスを介して少なくとも1台の加入者端末と接
続する網終端装置において、該加入者端末からの受信デ
ータをサンプリングする際のタイミングクロックを再生
する方法に関し、受信データとして入力した受信信号の
パルスにビット割れが生じたことに伴い発生する擬似バ
イポーラバイオレーションに基づいてサンプリングクロ
ックし誤った位相制御が行われることを防止することを
目的とする。 【構成】受信信号を構成するフレームの先頭にあるフレ
ームビットFが存在すると想定されるフレーム上のビッ
ト位置を割り出し、ここで生ずるバイポーラバイオレー
ションを基準として位相制御するように構成し、あるい
は、上記のように想定されるフレーム上のビット位置以
外で生じたものを排除して残ったバイポーラバイオレー
ションを基準として位相制御するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、網終端装置と、シンプ
ル・バス (Simple Bus) 、イクステンディド・バス (Ex
tended Bus) またはポイントツーポイント (Point to P
oint) のいずれかの形態のもとで網終端装置にバスを介
して接続される1または複数台の加入者端末とを有し、
網終端装置において、前記加入者端末からの受信データ
をサンプリングする際のタイミングクロックを生成する
タイミングクロック生成方法に関する。
【0002】音声、画像、データ等の各種サービスをデ
ィジタル信号により統合して提供するISDN(Integrated
Service Digital Network) に関する研究、開発が各国
で行われている。特にユーザの使い易さを規定すると共
にISDNの普及にとって重要となる、ユーザと網(ネット
ワーク)の間のインタフェースは、CCITT (TheInternat
ional Telegraph and Telephone Consultative Committ
ee)でもIシリーズ勧告群として定められ、Iインタフ
ェース(I.430ベーシックアクセス インタフェース)と
呼ばれている。
【0003】Iインタフェースの特徴は、後に図示する
ように、ネットワークに接続される加入者線を終端する
網終端装置NT(Network Termination) と、複数の加入
者端末TE (Terminal Equipment) との間の接続をバス
接続としていることである。バス接続を用いてるため
に、特に上り方向(TE→NT)では、それぞれ網終端
装置NTから異なる距離にある複数の加入者端末TEが
データを同時に網終端装置NTに向けて送出することが
ある。このため、NTの受信端でパルス位相差や振幅差
を生じる。このようなデータを送受するために特にNT
では受信データをサンプリングする際のタイミング再生
の回路技術が重要になってくる。本発明はこのようなI
インタフェースにおけるタイミング再生方法、すなわち
タイミングクロックの生成方法に関わるものである。
【0004】
【従来の技術】図27は本発明が適用されるIインタフェ
ースの構成を示す図である。本図において、Iインタフ
ェースは、ネットワークに接続される加入者線14を終端
するための網終端装置(以下、NTとも称す)11と、1
または複数台の加入者端末(以下、TEとも称す)12
と、これらの間をバス接続するバス13とからなる系が対
象となる。このうち本発明は主としてNT11におけるタ
イミングクロックの再生について述べる。
【0005】このNT11は、バス13を介して最大8台ま
でのTE12を配下に収容することができる。TEにはデ
ィジタル電話端末やデータ端末がある。なおこれらTE
12は、いわゆるDチャネルによる制御のもとで、同時に
2台までNT11とデータ(音声データを含む)の送受が
できるようになっている。上記Iインタフェースの諸元
を示すと表1(CCITT−Iシリーズ勧告諸元)下表のとお
りである。
【0006】
【表1】 (CCITT勧告I.430)図28はバス上を転送される伝送符号の
波形例を示す図であり、上記表1における第3欄を具体
的に表す図である。なお、同図中の1100…は一例であ
る。またGは、該第3欄のグランドレベルを示す。図示
するとおり、バス13上のデータはいわゆるAMI符号形
式である。このバイポーラデータについてもう少し詳し
く説明する。
【0007】図29はバス上のデータのフレームフォーマ
ットを表す図であり、1フレーム分を示す。ただし、こ
のフレームフォーマットは CCITT勧告 I.430に規定され
たものであり、本図中に示される各記号の意味は次のと
おりである。 F=Framing bit L=DC balancing bit D=D-channel bit E=D-echo-channel bit Fa =Auxiliary framing bit N=bit set to a binary value N=Fa B1=bit within B channel 1 B2=bit within B channel 2 A=bit used for activation S=Reserved for future standardization M=Multiframing bit Q=Q-channel bit 図29の上段のフレームはNT11からTE12側への送信フ
レームであり、下段のフレームはNT11における各TE
12からの受信フレーム(受信データ)であって、いずれ
もNT11の受信端(TE側)において見たときの図であ
る。
【0008】本発明のタイミングクロック再生において
は同図中における、フレームビットFが関連する。これ
らのビットはフレーム同期をとるためのビット、つまり
各フレームの先頭を検出するのに不可欠なビットであ
る。検出原理としては、いわゆるバイポーラバイオレー
ションが利用される。通常AMI符号においては+側ビ
ットと−側ビットが交互に規則正しく現れるようになっ
ているが、その規則性を故意に乱すことによって(バイ
ポーラバイオレーション)、当該フレームビットを検出
することができる。また、本発明に関連するのは、図
中、上段と下段の中間で図の左側に示した2ビットオフ
セットである。これは、NT11からの送信データに対し
てTE12にて必ず2ビット分の遅延が入るため、この2
ビット分の遅れをもってTE12からNT11へのデータの
送信を始めるためのオフセットである。
【0009】なお図中、下段から上段に向う4つのカギ
状の矢印は、TE12からの受信データ、特にDチャネル
データを、NT11におけるタイムスロットのEの位置で
送り返すことを示す。これは、既述の表1の第6欄に関
係し、2台以上のTE12が同時にデータの送信要求を出
したときの競合を調整する際に用いる。ところで、既述
の表1のうち、特に本発明に関連するのは第4欄であ
り、既述のバス13の形態として3種が規定されているこ
とが分かる。すなわち、 シンプル・バス イクステンディド・バス ポイントツーポイント である。
【0010】図30はIインタフェースにおける3種
(A,B,C)のバス接続形態を表す図である。本図の
(A),(B)および(C)は、それぞれシンプル・バ
ス、イクステンディド・バスおよびポイントツーポイン
トの各バス接続形態を表す。シンプル・バス(A)にお
いては、各加入者端末(TE1,TE2,…TEn)12
が、網終端装置(NT)11から 200m以内の範囲に設置
される。ただし、バス13からは10m以内である。
【0011】イクステンディド・バス(B)において
は、NT11からやや遠方に各TE12が設置される。しか
し、NT11から1kmを超えることはなく、またTE間距
離が50mを超えることはない。また、バス13からは10m
以内の範囲である。ポイントツーポイント(C)におい
ては、TE12がさらに遠方に設置される。そして1台の
TE12が1対1でNT11と接続する。しかし、両者間の
距離は1kmを超えることがない。
【0012】前述の図27に戻ると、Iインタフェースの
特徴は、ネットワークと接続される加入者線14を終端す
る網終端装置NTと複数の加入者端末TEとの接続をバ
ス接続としている点にあるが、このバス接続を用いるた
め、特に上り方向(TE→NT)では、それぞれ異なる
距離にある複数のTEが信号を同時にNT11に向けて送
出する場合、NT11の入力端でパルス位相差や振幅差を
生じる(既述)。
【0013】また、CCITT Rec. I.430の勧告によるとT
E送信インピーダンスの規定があるが、本規定に則って
回路を構成した場合に最近端NT1と最遠端TEnの間
でフレームオフセットに位相差があった場合、NT11に
異常波形が到来する可能性がある。しかし、NT11とし
てはこのような異常波形が到来しても正常な受信タイミ
ングクロックの再生を行うことが要求される。つまり、
このような条件のもとでも正確かつ安定に動作するタイ
ミングクロック生成方法が要求される。このタイミング
クロック生成は、通常、タイミングクロック再生回路
(S/T点タイミング再生回路)にて行われる。
【0014】図31は、上述した、NT11に到来する異常
波形を表すタイムチャートであり、特に同図の4)欄に
その異常受信波形が示されている。なお各欄に示される
波形等の意味は、各欄の左端に付記してある。図31にお
いて、1)および2)は最近端TE1および最遠端TE
nにおける出力波形をそれぞれ示す。図中のAはバス13
での遅延による位相差を表し、Bは最近端TE1と最遠
端TEnとの間のフレームオフセットを表す。なお、図
中最上欄のL,F,L、等は図29に示す記号と同じであ
る。3)欄は最近端TE1からの出力が最遠端TEnで
反射したことにより現れる出力波形である。上述の3つ
の出力波形が合成され、4)欄に示す異常波形をもって
NT11で受信される。異常とは、図示するようにビット
割れが生じていることを意味する。
【0015】5)、6)欄はNT11で受信されたAMI
符号信号を“1”,“0”のデータに変換するためのコ
ンパレータ(+側と−側)の出力を示し、各コンパレー
タでの比較には+側および−側識別しきい値が用いられ
る。これらのしきい値は4)欄に点線で表されている。
これらのコンパレータの出力に対し、上記S/T点タイ
ミング再生回路で再生したタイミングクロックによって
データの打ち抜きを行い、本来の受信データをNT11に
て得る。この受信データは7)欄に示すとおりである。
なお、7)欄中のハッチング部分は、各TE12からの出
力ビット同士が衝突している部分を意味する。
【0016】次に上記のS/T点タイミング再生回路に
ついて説明する。従来のS/T点タイミング再生回路に
おいては、前述したCCITT Rec. I.430による3種類のバ
ス形態に対してタイミングクロック位相を制御する情報
として、NT送信フレームビット位相に対する受信フレ
ームビット位相を用いて行っている。そしてこの受信フ
レームビット位相の認識はバイポーラバイオレーション
の検出結果により生成しているが、それはNT11に到来
する受信信号が正常な信号であって、上記ビット割れに
よる歪み等を含む異常信号ではないことを前提としてい
た。このことを図を参照してもう少し詳しく説明する。
【0017】図32は、バイポーラバイオレーションの検
出によって受信フレームの位相を検出することを表すタ
イムチャートであり、図33は、正常な受信フレームの位
相検出を行ったあとその検出結果によってタイミングク
ロックを生成することを示すタイムチャートである。こ
れらの説明をすると、図32において1)欄の波形と2)
欄の波形との合成波形である3)欄の波形の信号が受信
されると、NT11では、固定しきい値による前記のコン
パレータからの出力として4)および5)欄の信号が得
られる。本信号を6)欄の非同期高速クロックでサンプ
リングし、一定値のパルス幅以上のパルスを認識するこ
とにより、その認識結果として7)および8)欄の各信
号を生成する。ここでパルス有りと認識するための上記
一定値のパルス幅は加入者端末TEの最悪収容時の条件
を考慮して、1タイムスロット(TS)の25%以上とし
ている。なお、1TSは、例えば1)欄におけるFの1
パルス分のパルス幅に相当する。
【0018】この正負両極性のパルス認識信号(上記
7)および8)欄の信号において、同一極性で連続した
パルスを検出(バイオレーション検出)したとき、9)
および10)欄のバイオレーション検出の信号を生成す
る。この得られたバイオレーション検出結果のうち、ど
のバイオレーション検出信号を、NT11で受信したフレ
ームの位相(受信フレーム位相)とするかについて述べ
る。
【0019】CCITT Rec. I.430の規定(表1参照)によ
ると、NT11の送信フレームに対する受信フレームは最
大で8TS(1TS=5.2μs: 192KHz に相当)の伝
播遅延時間(ラウンド・トリップ・ディレィ)を持つ
が、逆にいえば8TS以内に必ずフレームビットFが存
在するということになる。この規定を利用して、NT11
ではNT11から送信したフレームの位相(送信フレーム
位相)に対して最初に検出されたバイポーラバイオレー
ション検出信号を上記受信フレーム位相としている(図
32の11)欄参照)。図33の説明に入る前に、図34を参照
して、各バス形態(シンプル、イクステンディド、ポイ
ントツーポイント)下で最大ラウンド・トリップ・ディ
レィ時におけるNT11からの送信フレーム位相に対する
受信フレーム位相を明らかにする。本図より、2)欄の
フレームビットFより早いタイミングでバイオレーショ
ンが検出されることはないことが分かる。つまり、上述
した受信フレーム位相検出条件で差支えないことが理解
できる。
【0020】次に図33を参照し、図32によって示される
ように、検出された受信フレームビットFの位相により
どのようにタイミングクロックの位相の制御を行うかに
ついて述べる。なお、図33の1)〜7)欄については図
32の3)〜10)の説明で述べているので、図33の8)欄
の再生タイミングクロックに着目すると、6),7)欄の
バイオレーション検出結果のうち、送信フレーム位相に
対して最初のバイオレーションである6)欄のパルスが
受信フレーム位相となるので、本パルスに適当な遅延量
を与えて、S/T点タイミング再生回路におけるタイミ
ングクロック生成部をリセットするためのパルスとし、
そのタイミングクロックの立上り(↑)を、異なる加入
者端末TEからの受信データ(本図中9)欄参照)の非
競合部分(以下、アイと呼び図中、白抜きの部分に相
当)の中心に合わせるように制御を行っている。上記の
適当な遅延量について図35を参照して明らかにする。
【0021】図35は、タイミングクロック生成部におけ
るリセットパルスの発生タイミングを説明するためタイ
ムチャートであり、 I.430の規定より、上記のアイの開
口率が最悪になるシンプル・バス時の状態を考慮して上
述の遅延量を決定している。この最悪時の遅延量をもと
にクロック再生し他のバス形態の下での受信データをサ
ンプリングすることも可能である。図35において、1)
欄の送信フレーム位相に対して、シンプル・バス時のラ
ウンド・トリップ・ディレィの範囲は10μs〜14μsと
いう規定(I.430) があるので、最近端TE1と最遠端T
Enからの各送信フレームが衝突し、NT11の受信端で
アイの開いている部分(図中2)欄のFと3)欄のFが
一致している部分)は、1TS=5.2μsであるから、
5.2μs−4.0μs=1.2μsとなる。あるいは、4)
欄の白抜きの部分がそれにあたる。したがって、このア
イのほぼ中心(最近端TE1の位相変化点から4.6μs
だけ遅延した位相)をサンプリング可能なタイミングク
ロックを用意すればよいことになる。このため、最近端
TE1からのフレームビットFの変化点を基準としたと
き、アイの中心をサンプリングするタイミングクロック
の立上りは4.6μs遅れた位相となる。ここでサンプリ
ングクロックのdutyを50%とすると、“L”の部分が2.
6μsであるので、タイミングクロック部をリセットす
るタイミングは受信フレーム位相(図中5)欄)から2.
0μs遅れた位相で良いことになる。この2.0μsの遅
延量がリセットパルス生成時の基準となる。上記のサン
プリングクロックは、図中7)欄の受信タイミングクロ
ックとして示される。つまり、NT11の受信端で信号を
受信するためのクロックである。以上の経緯で決定され
た遅延量により生成されたリセットパルス(図中6)
欄)により、図33の8)欄に示す再生タイミングクロッ
クが作成される。同時に、イクテンディド・バス時にお
いてもシンプル・バス時と同様の遅延量を適用してタイ
ミングクロックが作成される。
【0022】図36は、イクステンディド・バスのもとで
のリセットパルスの発生タイミングを説明するためのタ
イムチャートである。なお、ポイントツーポイント時に
おいては接続される加入者端末TE12が1台だけである
ので、アイの開口率を考慮する必要はないが、同様のタ
イミングクロックでNTの受信端でのサンプリング可能
になる。このように、最近端TE1からの受信フレーム
位相を識別することにより最適な受信タイミングクロッ
クを作成することができる。なお、本図中1)欄に示す
2.0μsは、TE間距離制限による伝送遅延時間差の最
大値である。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ところが、CCITT Rec.
I.430の勧告によるTE送信インピーダンスの規定に則
った場合、最近端TE1と最遠端TEnのフレームオフ
セット(192kbpsのもとで2TSに相当)に位相差が存在
したとき、 192kbpsの1TS内で既述のビット割れを生
じるような波形歪みが発生する場合がある(図31参
照)。
【0024】従来のバイポーラバイオレーションの検出
方法としてはTEからの受信データを高速クロックによ
り非同期サンプリングし、25%以上のパルス幅に相当す
る分の該高速クロックがカウントされたときにパルス有
りと認識していた。そしてこの認識パルスが同一極性で
連続したか否かを検出することによりバイポーラバイオ
レーションの検出を行っていた(図32参照)。
【0025】また上記のバイポーラバイオレーション
は、フレームビットFとDチャネルビットDとの間の関
係によっても発生する。図37は、フレームビットとDチ
ャネルビットとの間で発生するバイポーラバイオレーシ
ョンを説明するためのタイムチャートである。フレーム
ビットFの2ビット手前のDチャネルビットD(図3左
上のD,F参照)がパルス有りの場合、そのDビットの
あとの直流平衡ビットLもパルス有りとなり、L−Fビ
ットのパルス位置でバイオレーションとなる。非同期サ
ンプリングの場合、L−Fビットで1つのパルスとしか
認識できないので、このときは25%以上のパルス幅を検
出するのではなく、 125%以上のパルス幅の検出も同時
に行うことにより、確実にフレームビットFの検出を行
っている。
【0026】ところが、図31の4)に示すような波形の
信号がNT11に到来すると、従来のバイポーラバイオレ
ーション検出方法ではビット割れした波形歪みの部分で
バイオレーションの条件が成立してしまう。これは本来
バイオレーションの検出条件が成立すべきフレーム位置
とは全く違ったものであり、NT11にてこのような誤っ
たバイオレーション検出結果を用いてタイミングクロッ
クの位相制御(前記の図35参照)を行うと、誤った位相
で受信データをサンプリングする場合が出てくる。その
様子を図で説明する。
【0027】図38は、誤ったバイポーラバイオレーショ
ン検出結果を用いたために誤ったタイミングクロックが
再生される場合を説明するタイムチャートである。本図
において、1)欄は既述のビット割れによる波形歪みが
起こっている受信波形を示す。この受信波形をコンパレ
ータの固定しきい値で比較して得たコンパレータ出力を
2)および3)欄に示す。これらのコンパレータ出力か
ら検出したバイオレーション検出結果(図中、6)およ
び7)欄)のうち、NTから送信フレームを基準として
最初に現れるバイオレーション検出出力は7)欄のパル
スとなり、このパルスから生成した前記のリセットパル
スにより作成されたタイミングクロックが8)欄のクロ
ックパルスとなる。
【0028】しかし、この8)欄に示す位相のクロック
では、9)欄に示すNT受信端における受信データのア
イ(白抜き部分)の中央をサンプリングしていない。こ
れは、2)および3)欄に示すコンパレータ出力が1T
S内でビット割れしているために、半位相だけずれた位
置が受信フレーム位相(フレームビットFの位相)と誤
認識してしまうためである。つまり、半位相ずれたタイ
ミングを基準としてタイミング生成部に対するリセット
パルスのタイミングが決定されるので、それから作成さ
れるタイミングクロックもまた半位相ずれた位置で立ち
上がることになり、受信データのアイのつぶれた部分
(図中、9)欄のハッチング部分)をサンプリングして
しまうためである。これが問題である。
【0029】本発明はこのようなビット割れによる波形
歪みが生じている受信波形が到来した場合でも、NTで
正確に受信データをサンプリングできるようなタイミン
グクロックの生成方法を提案することを目的とするもの
である。
【0030】
【課題を解決するための手段】課題を解決するための手
段として、本発明では4つの態様を提案する。ただし、
いずれの態様も、その前提とするところは、下記のタイ
ミングクロック生成方法である。すなわち「網終端装置
11と、シンプル・バス、イクステンディド・バスまたは
ポイントツーポイントのいずれかの形態のもとで前記網
終端装置11にバス13を介して接続される1または複数台
の加入者端末12とを有し、前記網終端装置11において、
それぞれフレームビットFを先頭に有し中間に補助フレ
ームビットFa を有するAMI符号形式のフレーム列か
ら構成される、前記加入者端末12から受信した受信信号
に基づき、その受信データをサンプリングする際のタイ
ミングクロックを生成するタイミングクロック生成方
法」である。
【0031】図1は本発明の第1の態様に基づくステッ
プを示す図である。本図において、ステップ(i)では
受信信号(例えば図32の3)欄参照)に現れるバイポー
ラバイオレーションを検出する。ステップ(ii)では検
出したバイポーラバイオレーションのうち、2タイムス
ロット(1タイムスロット(TS)は前記フレームビッ
トのパルス幅に相当)以内に連続して生じたバイポーラ
バイオレーションを排除する。
【0032】ステップ(iii)では上記ステップ(ii)に
おいて排除されないバイポーラバイオレーションを真実
のフレームビットFとみなし、このフレームビットの発
生タイミングに所定の遅延を加えたタイミングが基準位
相となるように(例えば図35の5)〜7)欄参照)タイ
ミングクロックの位相を設定する。図2は本発明の第2
の態様に基づくステップを示す図である。本図におい
て、ステップ(i)では受信信号に現れるバイポーラバ
イオレーションのうち、補助フレームビットFa に隣接
しかつフレームビットFに対してバイポーラバイオレー
ションを形成する直流平衡ビットLFaが到来するのを検
出する。
【0033】ステップ(ii)では直流平衡ビットを検出
した後予め定めた一定時間経過後のタイミングに現れる
バイポーラバイオレーションを、フレームビットに対応
するバイポーラバイオレーションとして該フレームビッ
トを検出する。ステップ(iii) ではこのフレームビット
の発生タイミングに所定の遅延を加えたタイミングが基
準位相となるようにタイミングクロックの位相を設定す
る。
【0034】図3は本発明の第3の様態に基づくステッ
プを示す図である。本図において、ステップ(i)では
受信信号のパルスの有無を、該受信信号を入力とするコ
ンパレータの所定のしきい値によって比較して得たコン
パレータ出力によって認識する。ステップ(ii) ではコ
ンパレータ出力のパルス幅が1タイムスロット(1タイ
ムスロットは前記フレームビットFのパルス幅に相当)
に近い値を有しているか判定する。
【0035】ステップ(iii) ではパルスが有りと認識さ
れた連続パルスからバイポーラバイオレーションを検出
すると共に、上記ステップ(ii)の判定により1タイム
スロットに近いパルス幅を有するパルスによって形成さ
れるバイポーラバイオレーションを選択する。ステップ
(iv)では上記ステップ(iii) において選択されたバイ
ポーラバイオレーションを真実のフレームビットとみな
し、このフレームビットの発生タイミングに所定の遅延
を加えたタイミング基準位相となるようにタイミングク
ロックの位相を設定する。
【0036】図4は本発明の第4の態様に基づくステッ
プを示す図である。本図において、ステップ(i)では
受信信号のパルスの有無を、所定のしきい値と該受信信
号とを比較することにより認識する。ステップ(ii)で
は上記ステップ(i)により認識されたパルスが、フレ
ームビットFが出現されると予想される時間範囲のうち
で最初に現れたパルスか否か判定する。
【0037】ステップ(iii) ではパルスが有りと認識さ
れた連続パルスからバイポーラバイオレーションを検出
すると共に、上記ステップ(ii)により最初に現れたと
判定されたパルスによって形成されるバイポーラバイオ
レーションを選択する。ステップ(iv)では上記ステッ
プ(iii) において選択されたバイポーラバイオレーショ
ンを真実のフレームビットFとみなし、このフレームビ
ットの発生タイミングに所定の遅延を加えたタイミング
が基準位相となるようにタイミングクロックの位相を設
定する。
【0038】
【作用】本発明の第1の態様では、フレームビットのバ
イポーラバイオレーションを検出するに際し、既述のビ
ット割れ(例えば図31の4)欄参照)に基づいて発生す
るバイポーラバイオレーションは、2タイムスロット
(TS)以内に連続して発生する同一極性の+側連続パ
ルスまたは同一極性の−側連続パルスであることに着目
し、これらの連続パルスは無視するようにする。
【0039】本発明の第2の態様では、NT11からの送
信フレーム位相から所定位相シフトしたタイミングに、
補助フレームビットFa があり、このFa に隣接する直
流平衡ビットLFaは次に来るフレームビットFと必ずバ
イポーラバイオレーションを形成することに着目し、ま
ずこのビットLFaを検出したあと、一定時間後に必ず現
れるフレームビットによるバイポーラバイオレーション
を検出するようにしたものである。これによれば本来の
フレームビット位置とは異なるビット位置に、既述のビ
ット割れによって生ずる擬似バイポーラバイオレーショ
ンを誤って検出することはない。
【0040】本発明の第3の態様では、通常、前述のコ
ンパレータ出力の立上り近傍、例えば当該コンパレータ
出力のパルスの立上りから、1タイムスロットの25%の
位相のところまで該パルスが存在するとき、パルス有り
として認識するが、さらにこれに加えて、当該コンパレ
ータ出力の立下り近傍、すなわち当該パルス幅が1タイ
ムスロットのパルス幅に近い値を有することを検出した
ときパルス有りとして認識するようにする。例えば1タ
イムスロットの85%の位相のところまでパルスが存在し
たときにパルス有りと認識するようにする。これによ
り、ビット割れによる短いパルス幅のコンパレータ出力
に対応する擬似バイポーラバイオレーションを誤って検
出することがない。
【0041】本発明の第4の態様では、通常、コンパレ
ータ出力のパルスの立下りの位相を基準にして、サンプ
リングクロックの位相を設定しているのを改め、逆にそ
のパルスの立上りの位相を基準にして、該サンプリング
クロックの位相を設定するようにする。これによれば、
ビット割れが生ずるコンパレータ出力のパルスの立下り
側ではバイポーラバイオレーションの検出は行わないこ
とになり、ビット割れによる誤ったバイポーラバイオレ
ーションを検出することがなくなる。
【0042】
【実施例】図5は本発明の第1の態様に基づく一実施例
の動作を表すタイムチャートである。本図において、
2),3),4),5),8),9),10) および11)欄は、例えば
図33の2),3),4),5),6),7),8) および9)欄にそ
れぞれ対応する。したがって、図5の6)および7)欄
が本発明の第1の態様を特徴づける波形となる。つま
り、+側マスクパルスおよび−側マスクパルスである。
【0043】+側および−側コンパレータ出力の各パル
スが存在し、そのパルス幅が例えば1タイムスロットの
25%をそれぞれ超えると、パルス有りと認識され、その
時点でそれぞれ+側および−側マスクパルスが発生す
る。この+側および−側マスクパルスは、ビット割れに
起因して発生する2連続のパルスをマスクしてしまう。
すなわち、これらの2連続のパルスを排除し、真実のフ
レームビットに対応するバイポーラバイオレーションの
みを抽出する。
【0044】以上が第1の態様の概要説明であり、以下
にさらに詳しく説明する。タイミングクロック生成部内
のバイオレーション検出部において25%のパルス幅を認
識したことより生成したバイオレーションが192KHz(フ
レームのビットレート)において2TS以内の間隔のパ
ルス同士によるものであった場合、それは正常なフレー
ムビット検出結果ではないということでその検出結果を
マスクすることにより、ビット割れによる異常受信信号
の発生時に、誤ったビット位置でバイオレーション検出
を行い、その誤った検出結果から、受信したフレームビ
ットの立下りパルスを生成することを防止する。これに
より、安定したタイミングクロックの生成が可能とな
る。
【0045】この2TS(2タイムスロット)の値は図
29で示されているIインタフェースのフレームフォーマ
ット上で、TE→NT方向のデータのフレームビットと
バイオレーションになる25%以上のパルス幅を有するパ
ルス(孤立パルス)の間隔が最小になる場合を想定して
いる。その様子を図6に示す。図6はバイポーラバイオ
レーションの各種モードを示す図である。
【0046】本図において、1)欄はB2チャネルパル
スが奇数個の場合、2)欄は偶数個の場合、3)および
4)欄はDチャネルパルスが存在する場合の各状態下で
のTE→NT方向のバス13上の信号を示す。この6図か
らフレームビットの位置でバイオレーションが検出され
るときのパルス同士は、最小でも2TSの間隔があるこ
とが分かる。つまり2TS以内の間隔のパルスによるバ
イオレーション検出位置がフレームビットの位相になる
ということはあり得ない。
【0047】したがって本発明の第1の態様ではこの事
実に基づいて、検出したパルスから2TSの範囲ではバ
イオレーションの検出を禁止することにより、図38に示
される異常波形を有する受信信号の到来時に誤った位置
でフレームビットの位相を検出してしまうことを防止し
ている。その様子は図5に示すとおりである。図5の
4)および5)欄を参照すると、パルス認識信号におい
てビット割れによって起こる1TS内で同一極性連続の
パルスによって擬似バイオレーション検出をしないよう
に、このパルス認識信号をトリガーとし、2TSのタイ
マーを起動させてこの範囲では通常のバイオレーション
の検出条件が成立したとしても、8)および9)欄に示
すように、バイオレーション検出パルスとしては出力し
ないようにしている。
【0048】ただし、常に最新のバイオレーション検出
をするように、4)および5)欄のパルス認識信号の存
在を全く無視することはない。またこのマスクパルス
は、単安定マルチバイブレータの如く、リトリガーによ
って最後に検出されたパルス認識信号の位相を起点とし
て2TSの間“L”とする。このようなマスク動作を実
現することよによって、Iインターフェイスのフレーム
フォーマット上における任意の位置での異常受信信号に
よる、誤った同一極性の連続したパルス認識信号を使っ
たタイミングクロックの位相制御を防止する。
【0049】図7は本発明の第1の態様のもとで動作す
るタイミングクロック生成部の構成例を示すブロック図
である。本図において、21はAMI符号の受信データを
コンパレータで識別し再生した正、負各極性毎のNRZ
データからなるコンパレータ出力RD+ , RD- を用い
てバイポーラバイオレーションを検出するバイオレーシ
ョン検出回路、22はNT11からの送信フレームの位相T
Fを基準とした受信フレームの位相を予測した予測位相
パルスとバイオレーション検出回路21でのバイオレーシ
ョン検出結果RDORとの位相比較を行い、受信フレームの
位相RFを検出するための受信フレーム位相検出回路、
23は受信フレームの位相検出結果に適当な遅延量を与え
て 192Kクロック分周回路(カウンタで構成)24の分周
制御を行う分周制御信号生成回路であり、マスタークロ
ックMCKを該分周回路24からの出力Loadに基づいて分
周し、192KHzのタイミングクロックTCKを作成する。
25はマスタークロック源であり、DCKはNT11におけ
る送信クロックである。
【0050】図8は図7に示すタイミングクロック生成
部の動作を説明するためのタイムチャートである。本図
において、1)欄はNT11における送信クロックDC
K、2)欄は送信データである。5)〜8)欄はNT11
の受信データから作成される信号で、これらの信号より
先ずバイオレーション検出を行う。その検出結果が9)
欄のバイオレーション検出信号BV Detとなる。第7図の
バイオレーション検出回路21では2TS内での連続した
パルスによるバイオレーションをマスクしているので、
ビット割れに起因する擬似バイオレーションの認識を防
止している。ここで、この9)欄のバイオレーション検
出信号のうち、どれが受信したフレームビットの位相で
あるかの切り分けを行う必要がある。そのために位相比
較用信号が、受信フレーム位相検出回路22の内部で作成
される。それが10)欄の FMASK信号である。つまり、
9)欄における最初のバイオレーション検出信号が、受
信したフレームビットの位相となる。結局、10)欄の F
MASK信号は、9)欄の1発目の信号が検出された時点で
リセットされ、新たに11)欄に図示するRF信号以外の
信号が現れるのを防止している。
【0051】以上の動作により得られた11) 欄の受信フ
レームビット位相信号(RF)に対して、既述した所定
の遅延量を与えた信号を12)欄のLoadとして作成し、本
Load信号により 192Kクロック分周回路(カウンタ)24
にリセットをかける。こうして13)欄に示すような目的
とするタイミングクロックTCKが得られる。なお、図
7に関係する詳細回路例を後に説明する。
【0052】図9は本発明の第2の態様に基づく一実施
例の動作を表すタイムチャートである。本図において、
第2の態様の特徴は、2)欄に示す補助フレームビット
Faに隣接しかつフレームビットFに対してバイポーラ
バイオレーションを形成する直流平衡ビットLFaが到来
するのを、3)欄のLFaイネーブルパルスのタイミング
で待ち受けて検出し、このビットLFaを検出した後は、
5)欄に示す予め定めた一定時間経過後、すなわちカウ
ンタのカウント値が0から33に至る時間の経過後、その
経過のタイミングに現れるバイポーラバイオレーション
(本図の4)欄のパルスより検出)をフレームビットF
(図中、右端に現れるF参照)として検出する点にあ
る。
【0053】以上が第2の態様の概要説明であり、以下
にさらに詳しく説明する。本発明で問題としている受信
信号波形の場合、到来する信号の波形全てに対してバイ
オレーション検出を実行するとビット割れに起因する波
形歪みによってバイオレーションを誤認識するおそれが
出てくる。そこで本発明の第2の態様では、S/T点フ
レームフォーマット上でフレームビットFとほぼ確実に
バイオレーションとなるビットの検出だけを行うように
し、その他のビットで波形歪みが発生してもサンプリン
グクロックの位相制御動作に影響のないようにする。こ
れにより、安定したタイミングクロックの生成が可能と
なる。
【0054】CCITT Rec. I.430のフレームフォーマット
において各チャネルのデータパターンに依存することな
く、受信したフレームビットFとバイオレーションとな
るビットは補助フレームビットFa に隣接する直流平衡
ビットLFaである。しかし、補助フレームビットFa は
規定により5フレームに1回、Qチャネルビットとして
使用されるので、Fa およびLFaが共にパルスなしとな
り、次に来るフレームビットFとバイオレーションを形
成しない場合がある。しかし逆にこのLFa−Fによるバ
イオレーションは5フレームに4回は必ず存在するの
で、両ビット(L Fa,F)が同一極性で存在することを
検出することにより、受信したフレームビットの位相を
認識することができることとなり、異常波形の受信信号
が発生した場合に誤ったクロック位相制御をサンプリン
グクロックに加えることを防止している。その様子は図
9に示すとおりである。
【0055】図9において、4)欄のパルス認識信号
は、2)欄のAMI符号受信データにおいて正極性
(+)側のコンパレータ出力に対してパルス幅25%のし
きい値のもとにパルス幅認識して得られた信号である。
ここでNT11からの送信フレーム位相を起点として、受
信したビットFa の直流平衡ビットLFaが到来すると予
測される範囲(ラウンド・トリップ・ディレイの規定に
よる)の信号を3)欄のLFaイネーブルパルスとして用
意している。このLFaイネーブルパルスの“H”の範囲
に存在する4)欄のパルス認識信号を仮にビットLFa
対応するものと想定し、5)欄のカウント値を出力する
カウンタにイネーブルをかけ、NT11の送信クロックD
CKでそのカウント動作を開始させる。ビットLFaとビ
ットFの間隔は、I.430 によるフレームフォーマットに
おいて34ビットと定められているので、その34ビットの
位置にあたるカウント値をデコードしたパルスを6)欄
の如く用意し、そのデコードしたパルスの範囲内にフレ
ームビットFに対応するパルス認識信号(図の4)欄)
が存在すれば、それを7)欄に示すフレームビットタイ
ミング生成パルスとしている。上記の6)欄のパルスの
範囲内にフレームビットに対応するパルス認識信号が存
在しなかった場合は、仮に想定したビットLFaが本来の
ものではなかったということになる。そこで3)欄のL
Faイネーブルパルスをシフトさせて新たに仮のLFaビッ
トを検出し始める。タイミングクロックの位相制御とし
ては、受信データの立下りエッジ(図の8)欄)で、フ
レームビットFの位相にあたるパルスを抽出し、9)欄
のフレームビットタイミング信号を得る。この信号に前
述の遅延量を加えた制御パルスにより 192Kクロック分
周カウンタ回路24(図7)の制御を行い、10)欄に示
す、目的とする再生タイミングクロックTCKを生成す
る。
【0056】このように本発明の第2の態様によるバイ
オレーション検出を用いたフレームビット位相検出によ
ってタイミングクロックの位相制御を行うことにより、
安定なタイミングクロック再生が行なえる。図10は本発
明は第2の態様のもとで動作するタイミングクロック生
成部の構成例を示すブロック図である。本図において、
31は受信データからパルス幅25%のしきい値によりパル
ス認識を行うパルス幅認識回路、32はNT11からの送信
フレームの位相を起点としてビットLFaが到来すると予
測される位置を示すパルスを生成するLFaビット検出お
よびイネーブル信号生成回路、33は回路32から出力され
るLFaイネーブルパルスLENの範囲内で最初に出現す
るパルス認識信号PDETを受けてカウント動作を開始する
フレームカンウタ34への制御パルスCONTを生成するフレ
ームカウンタ制御回路、34は受信したフレームビット位
置を予測するフレームビット位置予測イネーブルパルス
DECを生成するフレームカウンタ、35は受信データの
立下がり微分パルスEDGを出力する立下り微分回路、
36は目的とする再生タイミングクロックTCKを最適位
相に設定するための位相制御信号を出力するロード信号
生成回路、37は192KHzタイミングクロックへ分周するた
めの分周回路、38はその分周に必要なクロックを供給し
また各ブロックを動作させるのに必要なマスタークロッ
ク(MCK) 源である。
【0057】図11は、図10に示すタイミングクロック生
成部の動作を説明するためのタイムチャートである。た
だし、図9と同様の欄についても省略することなく図示
している。本図中5)および6)欄のコンパレータ出力
はビット割れの波形を含んでいる。コンパレータ出力の
パルス認識信号は7)欄に示すとおりであり、9)欄の
Faイネーブルパルスと比較されて、そのパルス内の1
発目のパルス認識信号を基準として固定間隔(8TS)
にあるバイオレーションを検出し、10)欄のフレームビ
ットタイミング生成パルスを作成する。なお紙面の都合
で前に生じたパルスを流用して説明する。このフレーム
ビットタイミング生成パルスの“H”の範囲内にある受
信データ(図の4)欄におけるF参照)の立下りエッジ
を、受信したフレームビットFの立下りとして11)欄に
示すようにフレームビットタイミング信号RFを作成す
る。
【0058】ここで検出された11)欄の信号RFをその
ままサンプリングクロックTCKの位相制御情報とする
ことも可能であるが、1回だけの検出では、データチャ
ネル(この場合B2チャネル)のパルスによって、たま
たまバイオレーションに見えてしまう可能性もあるた
め、図10に示す構成において、ロード信号生成回路36で
検出した信号Loadに対し、2〜4フレーム連続で同一位
相の信号Loadが存在すればそれを分周回路37への制御信
号として送出するように保護を持たせることも可能であ
る。この2〜4フレームの数の最大数「4」はQチャネ
ルビットの特質を考慮したもので、マルチフレームでは
規定により直流平衡ビットLFaが4フレーム連続で必ず
パルス有りとなることに着目したものである。また、こ
のQチャネルビットによって本発明の第2の態様で意図
している固定間隔のバイオレーションが検出できないこ
とがあるため、前述した4フレーム連続の同一位相検出
後は、2フレーム連続でフレームビットの位相が検出で
きなかった場合、再びビットLFaの検出を実行開始する
ような構成をとる。
【0059】以上の動作により得られた11)欄の受信フ
レームビットタイミング信号に対して、既述した所定の
遅延量を与えた信号を、12)欄のLoadとして作成し、本
信号により 192Kクロック分周回路(カウンタ)37にリ
セットをかける。こうして13)欄に示すような、目的と
するタイミングクロックTCKが得られる。図12は本発
明の第3の態様に基づく一実施例の動作を表すタイムチ
ャートである。本図は、既述の図38に対応する。
【0060】この第3の態様の特徴は、2),3),4)お
よび5)欄に表すとおり、パルス幅の検出のために通常
の25%しきい値の他に、1タイムスロットに近い例えば
85%しきい値を加えたことである。この85%しきい値
は、ビット割れに伴う誤ったパルス認識を防止するのに
役立つ。以上が第3の態様の概要説明であり、以下にさ
らに詳しく説明する。
【0061】本発明の第3の態様では、バイオレーショ
ン検出のもととなるパルス認識を、25%および85%の各
しきい値とし、バイオレーション検出条件に、2つ目の
パルスは85%以上のパルス幅を有していることを加える
ことにより、問題点を解決している。これは、バイオレ
ーションを検出する場合、通常2つ目のパルスは波形競
合を起こした場合でも、 100%のパルス幅が保証される
ことを利用している。この2つ目のパルスは図29のFビ
ットである。これを図13を参照して説明する。
【0062】図13はフレームビット近傍での波形競合の
様子を表す図であり、フレームビットFの前後の波形を
示している。図13の最近端TEはNT11に最も近いTE
1が出力する信号であり、最遠端TEはNT11から最も
遠いTEnが出力する信号である。図13から分かるよう
に、ビットFはパルス幅 100%が保証されているため
(図示)、バイオレーションの検出条件となるビットF
(2つ目のパルス)は、85%をパルス認識のしきい値と
しても何ら問題はない。
【0063】フレームビットFの直前の直流平衡ビット
Lが“0"(パルスあり)の場合は従来と同様に 125%の
しきい値により動作させる。再び図12に戻ると、この図
12では、パルス認識における25%および85%の各しきい
値によるパルス認識結果を25/85%および25%として
4)、および5)欄に表す。これらのパルス認識結果か
らバイオレーションを検出する際の検出条件として、 (I)25/85%−25/85%の組合せ (II)25% −25/85%の組合せ のみを採用し、これらのいずれかの条件が満足されたと
きに、本来の再生タイミングクロック(TCK) に対する位
相制御を行う。
【0064】したがって、図38に示す異常動作に基づく
誤検出が、図12に示すごとく抑圧されることが分かる。
なお、85%というしきい値の値については、問題となる
波形の状態および 192Kクロック分周回路の制御の仕方
等によってその値を変えてもよく、それによって効果が
失われることもない。図14は本発明の第3の態様のもと
で動作するタイミングクロック生成部の構成例を示すブ
ロック図である本図において、41は、AMI符号受信デ
ータをコンパレータ等で識別再生した正、負両極性のN
RZデータ(RD+ , RD- ) に対し、25%, 85%およ
び 125%の各しきい値をもってパルス幅検出を行うパル
ス検出回路である。
【0065】42は、パルス検出回路41の検出結果により
バイポーラバイオレーションを検出するバイオレーショ
ン検出回路である。43は、NT11からの送信フレーム位
相TFを基準とした、受信フレームの位相を予測した予
測位相パルスとバイオレーション検出部でのバイオレー
ション検出結果+BV,−BVにより、受信フレームの
位相を検出する受信フレーム位相検出回路である。
【0066】44は、受信フレーム位相検出回路43の検出
結果を、192Kクロック分周回路45への位相制御入力と
して使用するか否かを決定する検出結果選択回路であ
る。なお、分周回路45は、マスタークロックMCKを分
周して、192KHzのサンプリングクロックTCKを作成す
る。46は各ブロックで使用するマスタークロック(MC
K)を供給するマスタークロック源である。
【0067】図15は図14に示すタイミングクロック生成
部の動作を説明するためのタイムチャートであり、既述
の図8に対応する。図15において、1)欄はNT11にお
ける送信クロックDCK、2)欄はNT11からの送信デ
ータを示す。3)欄はNT11からの送信フレームの位相
TF、すなわち送信フレームのフレームビットFの先頭
位置を示す。
【0068】加入者端末TEが受信したフレームビット
位相を起点として2ビットオフセットを加えた後にNT
11へのフレームを送出するため、NT11での受信データ
の受信タイミングは、4)欄に示す如く2ビットオフセ
ットとNTおよびTE間の信号遅延とを合計した時間後
となる。5)および6)欄に示すコンパレータによる受
信信号の+側および−側パルス検出結果、すなわちコン
パレータ出力、に対し1パルス幅(1タイムスロット:
1/192KHz) の25%, 85%および 125%に相当するパル
ス幅検出を行い、その連続性により、バイオレーション
の検出を行う。バイオレーション検出を行うに際して
は、下記の(I)および(II)を条件とする。
【0069】(I)同極性のパルスが連続しかつ後発の
パルスのパルス幅が85%以上の場合 (II) 125%のパルス幅を検出した場合 上記(I)はフレームビットFの前のDチャネルビット
Dが“1”の場合に適用され、上記の(II)はフレーム
ビットFの前のビットDが“0”の場合に適用される。
【0070】上記条件(I)および(II)により検出し
たバイオレーションに対応するコンパレータ出力の立下
りを示したのが9)欄のバイポーラバイオレーション検
出信号BV Detである。10)欄のタイミング信号TIM
は、9)欄のバイオレーション検出信号BV Detを2μs
遅延させた信号であり、 192Kクロック分周回路45の基
準位相信号となる。
【0071】11)欄のTIMイネーブルパルスは、3)
欄の送信フレーム位相TFまたは、10)欄のタイミング
信号TIMを基準とする位相で現れる。図14のタイミン
グクロック生成部が電源投入後のような初期状態であっ
た場合、3)欄の送信フレーム位相TFにより、NTか
らの送信信号に対するNTでの受信信号の位相を予測し
て上記のTIMイネーブル信号を作成する。この場合の
TIMイネーブル信号は、送信フレーム位相からNT−
TE間のバス13による伝送遅延およびTEでの2ビット
オフセットを考慮して、送信フレーム位相TFから2ビ
ット後〜8ビット後に発生せしめられる。
【0072】その後タイミング生成部が正常に動作し
て、受信フレームに対する同期が確立している場合は、
現状のタイミング信号TIMがフレームを正しく検出し
ていることになるため、TIMイネーブルパルスをタイ
ミング信号TIMの前後1ビット程度とすることによ
り、確実なタイミング抽出を継続することが可能とな
る。このTIMイネーブルパルスは、その論理が“0”
のときに最初に検出したバイオレーション検出信号BV D
etのみを有効とし、以後の検出信号は無効とするため
に、最初のタイミング信号TIMでディセーブル状態に
される。
【0073】上記の動作により作成された12)欄の信号
Loadを基準位相として、タイミングクロックTCKが分
周回路45より13)欄に示すように出力される。本実施例
での、パルス認識のためのしきい値25%,85%, 125%
および、9)欄のBV Det→10)欄のTIMへの変換にお
ける2μs遅延等の各数値は一例であり、受信信号の状
態に応じて、各数値を適宜変えることにより、状況に応
じた信頼性の高いタイミング抽出が可能となる。
【0074】図16は本発明の第4の態様に基づく一実施
例の動作を表すタイムチャートである。本図において、
この第4の態様の特徴は、8)および9)欄に示されて
おり、コンパレータ出力の立上り側において、サンプリ
ンククロックTCKを位相制御するための情報を得るよ
うにしている。これにより、ビット割れに伴う擬似バイ
ポーラバイオレーションによっては上記の位相制御は行
わないようにする。
【0075】以上が第4の態様の概要説明であり、以下
にさらに詳しく説明する。本発明の第4の態様では、バ
イオレーションが検出されたコンパレータ出力の立上り
位相をタイミングクロックの基準位相することにより、
問題点を解決している。これは、2台以上の加入者端末
TEが出力する波形が競合した場合の波形ビット割れ
が、フレームパルスFの後方に存在し、前方側にはビッ
ト割れが生じないことを利用するものである。
【0076】波形競合時のフレームビットFの前後の波
形は既に図13に示したとおりである。この図13で分かる
ように、フレームビットFの立上りは位相が保証されて
いる。逆にビットFの立下りは波形競合により、位相が
保証されない。なお、パルス幅のしきい値は、単一パル
スの場合は25%、ビットFの前の直流平衡ビットLが
“0”の場合は 125%とする(従来通り)。
【0077】図16の4)および5)欄は25%のしきい値
によるパルス認識結果を表す。図中BVで示すパルスの
組合せはバイポーラバイオレーションの組合せである。
9)欄はフレームイネーブルパルス FENBLであり、この
パルス FENBLにより、バイオレーション検出結果の有効
性を判断する。この FENBLパルスは、受信信号のフレー
ムビットFが現れるとあらかじめ想定されるある一定の
範囲を定めて位相検出待ち状態とし、その範囲内におけ
る最初のバイオレーション検出結果のみを有効とし、次
のフレームビット受信範囲までに他のバイオレーション
検出結果が現れたとしてもこれを無視するようにする。
具体的には最初のBVで、前記のFENBLパルスをリセッ
トする。
【0078】FENBLパルスにより選ばれたバイオレーシ
ョン検出結果BVから本来の192KHzのサンプリングクロ
ックと同じ位相を得るためには、9)欄の信号Loadより
0.7μs遅延させた位相でサンプリングクロックTCK
をリセットする制御を行えば良いことになる。なお、こ
の0.7μsの遅延については、受信信号の状態等に応じ
て適宜変化させることにより、一層信頼性の高いサンプ
リングクロックを得ることができる。
【0079】図17は本発明の第4の態様のもとで動作す
るタイミングクロック生成部の構成例を示すブロック図
である。図において、51は、AMI符号受信データをコ
ンパレータ等で識別再生した正、負両極性のNRZデー
タ(RD+ ,RD- )に対し、1パルス幅(1タイムス
ロット:1/192KHz)の25%および 125%のしきい値で
そのパルス幅を検出するパルス検出回路である。
【0080】52は、パルス検出回路51において認識した
パルスの連続性によりバイオレーションを検出するバイ
オレーション検出回路である。53は、送信フレームのタ
イミング(TF)により受信フレームの受信位相の範囲
をあらかじめ予測するイネーブル信号(ENBL)を作成す
る受信フレーム位相範囲指定回路である。
【0081】54は、バイオレーション検出回路52による
バイオレーション検出結果と、受信フレーム位相範囲指
定回路53からのイネーブル信号(ENBL)とにより、受信
信号のフレームタイミング(受信フレーム位相)を検出
する立上り位相検出回路である。55は、検出回路54で検
出した受信フレーム位相(RF)をシフトするタイミン
グ変換回路である。
【0082】56は、変換回路55によるタイミング変換後
の信号(Load)により、マスタークロック(MCK)を
分周しタイミングクロックTCKを作成する 192Kクロ
ック分周回路である。57は、各ブロックを駆動するマス
タークロック源である。図18は図17に示すタイミングク
ロック生成部の動作を説明するためのタイムチャートで
ある。ただし図16と同様の欄についても省略することな
く図示している。
【0083】図18において、1)欄はNTからの送信ク
ロック(192KHz)、2)欄はNTからの送信データを示
す。3)欄のTFは送信フレーム位相であり、フレーム
ビットFの先頭タイミングを示す。4)欄の受信データ
のフレームは、前記TFのタイミングから2ビットのオ
フセットと、バス13による伝送遅延を合計した時間後に
受信される。なお、4)欄の受信データ中、ハッチング
部分は複数の加入者端末TEからの出力信号による波形
競合によってデータの論理が不定であることを表す。
【0084】5)および6)欄のコンパレータ出力につ
いての+側および−側パルス認識結果に対し、1パルス
幅(1/192KHz) の25%および 125%に相当するパルス
幅の検出を行い、25%の検出結果が連続している場合お
よび 125%の検出がなされた場合にバイオレーションを
検出する。したがって7)または8)欄のパルス認識結
果が連続した場合にバイオレーションありとみなし、
9)欄のバイポーラバイオレーション信号BVを出力す
る。
【0085】バイオレーションの検出結果である9)欄
の信号のうちフレームビット位置に対応する信号のみを
抽出するために、10)欄の FENBLパルスが“1”レベル
となっている最初のBV信号のみを、11)欄の受信フレ
ーム信号RFとし、“1”レベル以外でのBV信号はイ
ンヒビットする。この10) 欄の FENBLパルスは、3)欄
の送信フレーム位相TFを起点として位相が定まり、毎
フレーム FENBLパルスを出力することが可能である。た
だし受信信号からバイオレーションの検出が期待できな
い場合、例えば補助フレームビットFa をQチャネルビ
ットとして使用する場合には、10)欄の FENBLパルスを
出力しないようにすることができる。
【0086】上述した最初のBV信号に合わせて生成さ
れる11)欄のRF信号は、0.7μs遅延されて、12)欄
のLoad信号となる。このLoad信号で 192Kクロック分周
回路56を位相制御することにより、目的とするタイミン
グクロックTCKを13)欄の如く得ることができる。本
実施例における、パルス認識のためのしきい値の値25
%,125%およびRFからLoad信号までの0.7μsの値に
ついては、一例であり、受信信号の状態に応じて適宜変
えることによってさらに信頼性の高いタイミング抽出を
行うことができる。
【0087】図19は図14および図17に示すパルス検出回
路の詳細例を示す図である。ただし25%のパルスの幅を
検出する部分のみを取り出して示す。本図において、61
は受信パルスの状態により動作するカウンタ、62はパル
スがしきい値(25%、 125%) を越えた時にカウンタを
止めるフリップフロップ、63はパルスがしきい値となっ
た時に出力されるパレスを整形するフリップフロップで
ある。また図中の受信パルスは入力信号を+側および−
側コンパレータにより検出した信号である。
【0088】図20は図19における要部信号波形を示すタ
イムチャートであり、図19内のA点およびB点に現れる
信号をそれぞれ図20の(A)欄および(B)欄に示す。
各欄の波形の意味を説明すると受信パルスが25%に満た
ない場合(*1)は、パルス検出とみなさず、25%を越
えた場合(*2)は25%の時点で(A)のパルスを出力
し、(B)により、受信パルスが無くなるまで再度検出
パルスが出力されないようにカウンタを停止させる動作
を行う。
【0089】最後に、図7のブロックのうち主要なもの
の詳細例を、図21〜図26を参照して説明する。図21は図
7のバイオレーション検出回路の第1の部分におけるR
+ 側の構成例を示す回路図であり、図22は図7のバイ
オレーション検出回路の第1の部分におけるRD-側の
構成例を示す回路図であり、図23は図7のバイオレーシ
ョン検出回路の第2の部分におけるRD+ 側の構成例を
示す回路図であり、図24は図7のバイオレーション検出
回路の第2の部分におけるRD- 側の構成例を示す回路
図であり、図25は図7における受信フレーム位相検出回
路の第1の部分の一例を示す回路図であり、図26は図7
における受信フレーム位相検出回路の第2の部分の一例
を示す回路図である。
【0090】また各図における各構成素子の内容を参照
番号対応で説明すると次のとおりである。図21および図
22において101〜104 はカウンタ、 105,106はS−Rフ
リップ・フロップ、 107〜114 はD−フリップ・フロッ
プ、 115,116は4入力ANDゲート、 117〜120 は2入
力ANDゲート、 121〜125 は2入力ORゲート、図23
および図24において201,202はカウンタ、 203〜212 は
D−フリップ・フロップ、 213,214は4入力ANDゲー
ト×2、 215,216は2入力ANDゲート、 217〜220 は
2入力ORゲート、図25において、301〜305 はD−フ
リップ・フロップ、 306,307はS−Rフリップ・フロッ
プ、308,309は2入力NANDゲート、 310は2入力AND
ゲート、 311,312は2入力ORゲート、図26において、
401はカウンタ、 402,403はD−フリップ・フロップ、
404は2入力ANDゲート、 405はインバータゲート。
【0091】図21および22において、受信信号に対する
RD+(コンパレータ正側出力)およびRD- (コンパ
レータ負側出力)の各パルス幅を検出して、正側(+)
25%および負側(−)25%以上のパルス認識結果による
バイポーラバイオレーションを検出する。本発明の第1
の態様による2TS以内でのバイオレーション検出の禁
止を行っているのは、中央部分にある2TSカウンタ 1
03,104の各キャリー出力によるマスク動作である。
【0092】P25SおよびN25Sの各出力が、パルス幅25%
以上のコンパレータ出力を検出した出力であり、そのコ
ンパレータ出力のエッジ情報により、バイオレーション
の検出を行っている。ここで2連続のバイオレーション
でコンパレータ出力のエッジが到来すると、フリップ・
フロップ 105,106のQ出力が“L”→“H”に変化し、
微分パルスが生成される。2連続のコンパレータ出力の
エッジの間隔が2TS以内に入っていると微分パルスを
生成しないようにしている。このバイオレーション出力
を生成しないということは、ひいては受信フレーム位相
信号RFを生成しないことになる。
【0093】図23および24においては、正側(+) 125
%および負側(−) 125%のパルス幅を有するコンパレ
ータ出力についてバイオレーションを検出している。単
純に受信信号のパルス幅の検出を行っているだけであ
る。ここでの、出力RP125,RN125 は、図21,22 の±25%
バイオレーションの出力とORゲート123,124 で論理和
がとられ、バイオレーション出力として受信フレーム位
相検出回路22に送られる。図中のFS信号は、本タイミ
ングクロック生成部とは別のフレーム同期部(図7には
図示していない)からの信号で、フレーム同期はずれ時
は± 125%のバイオレーションの検出を抑圧している。
これは、同期はずれ時は± 125%バイオレーションは存
在しないことによる。
【0094】図25においては、受信信号の立下りエッジ
を微分した出力のうち、NT送信フレーム位相TFを基
準として作成した受信フレームビット位相予測イネーブ
ルパルスの範囲に最初に存在するバイオレーション検出
結果を示すRDOR出力を、受信フレームビット位相RFと
している。また図中の NTMSP信号は、RFを検出した時
点で FMASK信号をリセットするための制御信号である。
【0095】図26の構成は、受信フレームビット予測イ
ネーブルパルスである FMASK信号を作成する部分を表
し、NT送信フレーム位相TFを基準として最大7TS
の範囲(10μs〜42μsのラウンド・トリップ・ディレ
イを考慮)を予測パルスの範囲としている。図中の NTM
SPは図25の中で作成される制御信号である。
【0096】
【発明の効果】本発明の第1の態様によれば、バイオレ
ーションの検出時において、受信信号のビット割れに対
する保護として2TS内での同一極性パルスによるバイ
オレーション検出をマスクすることにより、誤った位相
でタイミングクロックの制御を行うことを防止し、安定
したタイミングクロック再生を実現することができる。
【0097】本発明の第2の態様によれば、バイオレー
ションの検出時において、受信信号のビット割れに対す
る保護として、フレームビットとほぼ確実にバイオレー
ションとなっている、補助フレームビットFa の直流平
衡ビットLFaを検出し、そのFa の位相を基準としてフ
レームビットの立下りエッジを検出することによって、
その間に生じた波形歪みによりタイミングクロック位相
が誤って制御されることを防止し、安定なタイミングク
ロック再生を行うことができる。
【0098】本発明の第3の態様によれば、バイオレー
ションの検出時において、受信信号のビット割れに対す
る保護として、パルス認識のためのパルス幅のしきい値
を1タイムスロットのパルス幅の25%および85%の2通
りに設定し、これら25%および85%の組合せによりバイ
オレーション検出を行うことにより、誤った位相でタイ
ミングクロックの位相制御が行われてしまうことを防止
し、安定したタイミングクロック再生を実現することが
できる。
【0099】本発明の第4の態様によれば、バイオレー
ションの検出時において、受信信号がビット割れを起こ
しても、コンパレータ出力の立上り側を基準としてバイ
オレーションを検出することにより、誤った位相でタイ
ミングクロックの位相制御が行われてしまうことを防止
し、安定したタイミングクロック再生を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の態様に基づくステップを示す図
ある。
【図2】本発明の第2の態様に基づくステップを示す図
ある。
【図3】本発明の第3の態様に基づくステップを示す図
ある。
【図4】本発明の第4の態様に基づくステップを示す図
ある。
【図5】本発明の第1の態様に基づく一実施例の動作を
表すタイムチャートである。
【図6】バイポーラバイオレーションの各種モードを示
す図である。
【図7】本発明の第1の態様のもとで動作するタイミン
グクロック生成部の構成例を示すブロック図である。
【図8】図7に示すタイミングクロック生成部の動作を
説明するためのタイムチャートである。
【図9】本発明の第2の態様に基づく一実施例の動作を
表すタイムチャートである。
【図10】本発明の第2の態様のもとで動作するタイミン
グクロック生成部の構成例を示すブロック図である。
【図11】図10に示すタイミングクロック生成部の動作を
説明するためのタイムチャートである。
【図12】本発明の第3の態様に基づく一実施例の動作を
表すタイムチャートである。
【図13】フレームビット近傍での波形競合の様子を表す
図である。
【図14】本発明の第3の態様のもとで動作するタイミン
グクロック生成部の構成例を示すブロック図である。
【図15】図14に示すタイミングクロック生成部の動作を
説明するためのタイムチャートである。
【図16】本発明の第4の態様に基づく一実施例の動作を
表すタイムチャートである。
【図17】本発明の第4の態様のもとで動作するタイミン
グクロック生成部の構成例を示すブロック図である。
【図18】図17に示すタイミングクロック生成部の動作を
説明するためのタイムチャートである。
【図19】図14および図17に示すパルス検出回路の詳細例
を示す図である。
【図20】図19における要部信号波形を示すタイムチャー
トである。
【図21】図7のバイオレーション検出回路の第1の部分
におけるRD+ 側の構成例を示す回路図である。
【図22】図7のバイオレーション検出回路の第1の部分
におけるRD- 側の構成例を示す回路図である。
【図23】図7のバイオレーション検出回路の第2の部分
におけるRD+ 側の構成例を示す回路図である。
【図24】図7のバイオレーション検出回路の第2の部分
におけるRD- 側の構成例を示す回路図である。
【図25】図7における受信フレーム位相検出回路の第1
の部分の一例を示す回路図である。
【図26】図7における受信フレーム位相検出回路の第2
の部分の一例を示す回路図である。
【図27】本発明が適用されるIインタフェースの構成を
示す図である。
【図28】バス上を転送される伝送符号の波形例を示す図
である。
【図29】バス上のデータのフレームフォーマットを表す
図である。
【図30】Iインタフェースにおける3種(A,B,C)
のバス接続形態を表す図である。
【図31】NT受信端での異常波形を表すタイムチャート
である。
【図32】バイポーラバイオレーションの検出によって受
信フレームの位相を検出することを表すタイムチャート
である。
【図33】正常な受信フレームの位相検出を行ったあとそ
の検出結果を用いてタイミングクロックを生成すること
を示すタイムチャートである。
【図34】各バス形態下での最大ラウンド・トリップ・デ
ィレイを示す図である。
【図35】タイミングクロック生成部におけるリセットパ
ルスの発生タイミングを説明するためのタイムチャート
である。
【図36】イクステンディド・バスのもとでのリセットパ
ルスの発生タイミングを説明するためのタイムチャート
である。
【図37】フレームビットとDチャネルビットとの間で発
生するバイポーラバイオレーションを説明するためのタ
イムチャートである。
【図38】誤ったバイポーラバイオレーションの検出結果
を用いたために誤ったタイミングクロックが再生される
場合を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
11…網終端装置(NT) 12…加入者端末(TE) TE1,TE2 13…バス 14…加入者線 F…フレームビット L,LFa…直流平衡ビット Fa …補助フレームビット TCK…タイミングクロック RD+ , RD- …コンパレータ出力 TF…送信フレームビット位相信号 RF…受信フレームビット位相信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04Q 5/00 9076−5K

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 網終端装置(11)と、 シンプル・バス、イクステンディド・バスまたはポイン
    トツーポイントのいずれかの形態のもとで前記網終端装
    置(11)にバス(13)を介して接続される1または複数
    台の加入者端末(12)とを有し、 前記網終端装置(11)において、それぞれフレームビッ
    ト(F)を先頭に有するAMI符号形式のフレーム列か
    ら構成される、前記加入者端末(12)から受信した受信
    信号に基づき、その受信データをサンプリングする際の
    タイミングクロック(TCK) を生成するタイミングクロッ
    ク生成方法において、 (i)前記受信信号に現れるバイポーラバイオレーショ
    ンを検出し、 (ii)検出した該バイポーラバイオレーションのうち、
    2タイムスロット(1タイムスロットは前記フレームビ
    ットのパルス幅に相当)以内に連続して生じたバイポー
    ラバイオレーションを排除し、 (iii) 前記(ii)において排除されない前記バイポーラ
    バイオレーションを真実の前記フレームビット(F)と
    みなし、このフレームビットの発生タイミングに所定の
    遅延を加えたタイミングが基準位相となるように前記タ
    イミングクロック(TCK) の位相を設定することを特徴と
    するタイミングクロック生成方法。
  2. 【請求項2】 網終端装置(11)と、 シンプル・バス、イクステンディド・バスまたはポイン
    トツーポイントのいずれかの形態のもとで前記網終端装
    置(11)にバス(13)を介して接続される1または複数
    台の加入者端末(12)とを有し、 前記網終端装置(11)において、それぞれフレームビッ
    ト(F)を先頭に有し中間に補助フレームビット(Fa)
    を有するAMI符号形式のフレーム列から構成される、
    前記加入者端末(12)から受信した受信信号に基づき、
    その受信データをサンプリングする際のタイミングクロ
    ック(TCK) を生成するタイミングクロック生成方法にお
    いて、 (i)前記受信信号に現れるバイポーラバイオレーショ
    ンのうち、前記補助フレームビット(Fa)に隣接しかつ
    前記フレームビット(F)に対してバイポーラバイオレ
    ーションを形成する直流平衡ビット(LFa)が到来する
    のを検出し、 (ii)該直流平衡ビット(LFa)を検出した後予め定め
    た一定時間経過後のタイミングに現れるバイポーラバイ
    オレーションを、前記フレームビット(F)に対応する
    バイポーラバイオレーションとして該フレームビットを
    検出し、 (iii) このフレームビットの発生タイミングに所定の遅
    延を加えたタイミングが基準位相となるように前記タイ
    ミングクロック(TCK) の位相を設定することを特徴とす
    るタイミングクロック生成方法。
  3. 【請求項3】 網終端装置(11)と、 シンプル・バス、イクステンディド・バスまたはポイン
    トツーポイントのいずれかの形態のもとで前記網終端装
    置(11)にバス(13)を介して接続される1または複数
    台の加入者端末(12)とを有し、 前記網終端装置(11)において、それぞれフレームビッ
    ト(F)を先頭に有するAMI符号形式のフレーム列か
    ら構成される、前記加入者端末(12)から受信した受信
    信号に基づき、その受信データをサンプリングする際の
    タイミングクロック(TCK) を生成するタイミングクロッ
    ク生成方法において、 (i)前記受信信号のパルスの有無を、該受信信号を入
    力とするコンパレータの所定のしきい値によって比較し
    て得たコンパレータ出力(RD+ ,RD- )によって認
    識し、 (ii)該コンパレータ出力のパルス幅が1タイムスロッ
    ト(1タイムスロットは前記フレームビット(F)のパ
    ルス幅に相当)に近い値を有しているか判定し、 (iii) 前記のパルスが有りと認識された連続パルスから
    バイポーラバイオレーションを検出すると共に、上記
    (ii)の判定により1タイムスロットに近いパルス幅を
    有するパルスによって形成されるバイポーラバイオレー
    ションを選択し、 (iv)上記(iii) において選択された前記バイポーラバ
    イオレーションを真実の前記フレームビット(F)とみ
    なし、このフレームビットの発生タイミングに所定の遅
    延を加えたタイミングが基準位相となるように前記タイ
    ミングクロック(TCK) の位相を設定することを特徴とす
    るタイミングクロック生成方法。
  4. 【請求項4】 網終端装置(11)と、 シンプル・バス、イクステンディド・バスまたはポイン
    トツーポイントのいずれかの形態のもとで前記網終端装
    置(11)にバス(13)を介して接続される1または複数
    台の加入者端末(12)とを有し、 前記網終端装置(11)において、それぞれフレームビッ
    ト(F)を先頭に有するAMI符号形式のフレーム列か
    ら構成される、前記加入者端末(12)から受信した受信
    信号に基づき、その受信データをサンプリングする際の
    タイミングクロック(TCK) を生成するタイミングクロッ
    ク生成方法において、 (i)前記受信信号のパルスの有無を、所定のしきい値
    と該受信信号とを比較することにより認識し、 (ii)上記(i)により認識されたパルスが、前記フレ
    ームビット(F)が出現されると予想される時間範囲の
    うちで最初に現れたパルスか否か判定し、 (iii) 前記のパルスが有りと認識された連続パルスから
    バイポーラバイオレーションを検出すると共に、上記
    (ii)により最初に現れたと判定されたパルスによって
    形成されるバイポーラバイオレーションを選択し、 (iv)上記(iii) において選択された前記バイポーラバ
    イオレーションを真実の前記フレームビット(F)とみ
    なし、このフレームビットの発生タイミングに所定の遅
    延を加えたタイミングが基準位相となるように前記タイ
    ミングクロック(TCK) の位相を設定することを特徴とす
    るタイミングクロック生成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003518824A (ja) * 1999-12-20 2003-06-10 コミツサリア タ レネルジー アトミーク 質問機システムから携帯端末への情報伝達方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003518824A (ja) * 1999-12-20 2003-06-10 コミツサリア タ レネルジー アトミーク 質問機システムから携帯端末への情報伝達方法

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