JPH0555573U - 電子機器のプリント板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定した状態で測定端子をセットすることが
できるようにすることである。 【構成】 電子部品１３が実装された基板１１の端部付
近にまで回路パターン１２を延出させて形成し、この回
路パターン１２に穴１５，１６を形成すると共にこの穴
１５，１６の内面に測定端子７の鉤状に屈曲した接続部
８が接触する導電部１７を形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、測定器を使用して回路部分の電圧や電流を測定しながら電子部品 の調整を行う場合等に適した電子機器のプリント板に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の用途に使用するプリント板としては、測定器に簡単に接続する ための接続部が形成されているものであるが、その一例を図４及び図５に示す。 まず、平板状の基板１には、図示しない回路パターンが形成されており、この回 路パターンに接続した状態で電子部品２が実装されている。図示のものは、電子 部品２として二個の半固定抵抗であり、それらの抵抗値を調整するための調整ね じ３が一側面に設けられている。そして、これらの電子部品２の間には、回路パ ターンに接続されて固定されている二個の測定端子４，５が設けられている。こ れらの測定端子４，５は、前記基板１にその基部が固定されていると共にその基 板１の面に直交する方向に突出するピン状の接触部６が設けられている。

【０００３】 しかして、測定器に接続された測定端子としての測定プローブ７は、その先端 に鉤状に屈曲した導電体による接続部８を備えている。

【０００４】 なお、測定プローブ７は、操作性を良くするために、測定端子４，５の位置は 分散させずに一箇所に集中させて設けることが望ましい。そのため、図示のよう に二本の測定端子４，５が隣接された状態になっている。その結果、各測定端子 ４，５に近接させて調整すべき電子部品２があることが望ましいため、測定端子 ４，５の両側に位置させてそれぞれの電子部品２が配列されている。

【０００５】 このような構成において、電子回路部の調整を行うには、測定プローブ７の接 続部８を測定端子４，５の接触部６に引っ掛ける。そして、電子部品２の調整ね じ３をドライバー等で回して抵抗値を加減し、これにより、必要な調整を行って いる。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

測定端子４，５には、測定プローブ７の鉤状の導電体が引っ掛けられているだ けであるため、測定作業中にその測定プローブ７が外れ易く安定性がない。その ため、測定作業時に測定プローブ７が外れないように注意しなければならず、作 業性が低下する。

【０００７】 また、測定端子４，５が２本以上並設されている場合には、その測定端子４， ５の曲がり等により隣の測定端子４，５と接触するおそれもあり、回路保護の観 点からきわめて危険である。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

電子部品が実装された基板の端部付近にまで回路パターンを延出させて形成し 、この回路パターンに穴を形成すると共にこの穴の内面に測定端子の前記穴に挿 入されて係止される鉤状に屈曲した接続部が接触する導電部を形成した。

【０００９】

【作用】

測定端子の接続部を基板に形成された穴に挿入するだけでその穴の内面に形成 された導電部に電気的に接続され、かつ、機械的にも確実な係止状態が得られて 測定端子が基板の穴から外れることがなく、これにより、安定した状態で回路の 調整を行うことができ、また、測定端子の接続部が位置するのは穴であるため、 その測定端子に大きな外力が作用しても接続状態に変化はなく、複数個の穴を形 成しても電気的に干渉するおそれは全くないものである。

【００１０】

【実施例】

この考案の一実施例を図１乃至図３に基づいて説明する。まず、平板状の基板 １１の一面には、回路パターン１２が形成され、この回路パターン１２の一部は 前記基板１１の端部にまで延出されている。しかして、調整部品としての二個の 電子部品１３は、互いに隣接されて前記基板１１に固定されており、これらの電 子部品１３の周囲を囲むようにして前記回路パターン１２が形成されている。そ して、前記電子部品１３は調整可能な半固定抵抗であり、その正面側に調整用の 調整ねじ１４が設けられている。

【００１１】 ついで、前記回路パターン１２の端部には、穴１５，１６がそれぞれ形成され ており、これらの穴１５，１６の内面には、前記回路パターン１２に連なる銅メ ッキによる導電部１７が形成されている。

【００１２】 なお、測定器に接続された測定端子としての測定プローブ７は、前述の図５に 示したものと同様であり、その先端に鉤状に屈曲した導電体による接続部８を備 えている。

【００１３】 このような構成において、測定に当たっては、測定プローブ７の接続部８を基 板１１の下から穴１５，１６に挿入し、図２に示すように穴１５，１６に引っ掛 けた状態にする。これにより、測定プローブ７の自重が作用するため、接続部８ は必ず導電部１７に所定の接触圧をもって接触する。これにより、測定プローブ ７から手を離しても電気的接続は確保されている。

【００１４】 しかして、このような接続状態は、鉤状の接続部８を穴１５，１６に引っ掛け ているので、外れにくく、測定プローブ７を安定した状態で保持することができ る。さらに、測定プローブ７に外力が作用しても接続部８が係止されている場所 が基板１１の穴１５，１６であるため、電気的な干渉が発生するおそれは全くな い。したがって、機械的にも電気的にも安定した状態を得ることができる。

【００１５】

【考案の効果】

この考案は上述のように、電子部品が実装された基板の端部付近にまで回路パ ターンを延出させて形成し、この回路パターンに穴を形成すると共にこの穴の内 面に測定端子の前記穴に挿入されて係止される鉤状に屈曲した接続部が接触する 導電部を形成したので、測定端子の接続部を基板に形成された穴に挿入するだけ でその穴の内面に形成された導電部に電気的に接続され、かつ、機械的にも確実 な係止状態が得られて測定端子が基板の穴から外れることがなく、これにより、 安定した状態で回路の調整を行うことができ、また、測定端子の接続部が位置す るのは穴であるため、その測定端子に大きな外力が作用しても接続状態に変化は なく、複数個の穴を形成しても電気的に干渉するおそれは全くない等の効果を有 する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】測定端子を接続した状態の斜視図である。

【図３】穴部分を拡大した断面図である。

【図４】従来の一例を示す斜視図である。

【図５】測定端子の斜視図である。

【符号の説明】

７ 測定端子 ８ 接続部 １１ 基板 １２ 回路パターン １３ 電子部品 １５ 穴 １６ 穴 １７ 導電部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子部品が実装された基板の端部付近に
   まで回路パターンを延出させて形成し、この回路パター
   ンに穴を形成すると共にこの穴の内面に測定端子の前記
   穴に挿入されて係止される鉤状に屈曲した接続部が接触
   する導電部を形成したことを特徴とする電子機器のプリ
   ント板。