JPH0555161U - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、特に前記トナー回収部をトナー容
器と一体的に着脱自在に構成した装置において、廃棄処
理の容易化と省スペース化、更には低公害化を可能にし
つつ残留トナーのリサイクルの容易化を図った画像形成
装置を提供する事にある。 【構成】 本考案は、夫々個別に製作したフレッシュト
ナー収納容器とトナー回収容器を連結部材に接続し、一
体的に着脱自在に構成するものではなく、着脱可能な一
のトナー容器内に仕切壁を介してフレッシュトナー収納
部とトナー回収部を形成した点を特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はファクシミリ、プリンタ、複写機として適用される画像形成装置に係 り、特に感光体ドラムより除去した残留トナーを搬送手段を介してトナー回収部 側に収納可能に構成した画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、ファクシミリ、プリンタ、複写機として適用される電子写真その他 の画像形成装置は公知であり、この種の装置は一般に感光体ドラム上に担持した 画像情報に対応する潜像を現像装置により可視像化し、次に該トナー像をレジス トローラにより同期させて転写位置に導かれた記録紙に転写した後、搬送路に沿 って該記録紙を搬送させながら画像定着させて排紙トレー側に排紙させる。そし て前記トナー像転写後感光体ドラムに付着している残留トナーはクリーニング機 構を利用して除去した後、イレーサ、帯電器を利用してドラム表面を均一帯電し 以下前記動作を繰返すことにより電子写真印刷を可能に構成している。

【０００３】 そしてこの種の装置に用いるクリーニング機構は、一般に前記感光体ドラム表 面に付着したトナーを掻き落とすクリーニングブレードと、該掻き落とした残留 トナーを搬送手段を介して回収ボトルに収納可能に構成し、該回収ボトル内に所 定量トナーが回収される毎に適宜交換可能に構成している。

【０００４】 しかしながら回収ボトルを取付ける位置は一般に感光体ドラムの軸端側という 制限された箇所である為に、小型化の要請と設計上の制約の面より回収ボトル容 積を無用に大きくする事が出来ず、この為トナーが満杯になった事を知らずに印 刷を継続してオーバーフローにより機内汚染が生じる恐れがあるのみならず、ユ ーザ側でその交換時期を判断するのが困難であった。 この為、一般には前記回収ボトルの満杯時期を例えば現像装置側に付設したト ナーカートリッジの交換時期と合致させて、該トナーカートリッジの交換と合せ て回収ボトルを交換するように構成するのが有利である。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら例え前記の構成を取っても、トナー容器と回収ボトルを夫々個々 に交換しなければならない為に、交換作業が煩雑化と交換忘れの恐れがあると共 に、特に回収ボトル内トナーが必ずしも満杯でない場合はそのまま装置本体側に 残置させて次の交換時期までの間でオーバーフローしてしまう恐れも存在してい た。 又、前記回収ボトルを取外した後、新しいボトルを付け忘れたり又適正位置か ら外れた位置に装着してしまう場合もあり、そしてこの状態で画像形成動作を再 開すると、残留トナーが正しくボトル内に回収出来ず、機内汚染が生じてしまう 場合があった。

【０００６】 かかる欠点を解消するために本出願人は先に、前記トナー回収部をトナー容器 側に取付け、該トナー容器と一体的に装置本体より取外し可能に構成した技術を 提案している。（実願平３ー３２７７６）

【０００７】 本考案はかかる先願技術の改良に関するもので、特に前記トナー回収部をトナ ー容器と一体的に着脱自在に構成した装置において、廃棄処理の容易化と省スペ ース化、更には低公害化を可能にした画像形成装置を提供する事を目的とする。 又本考案の他の目的は、前記目的と共に残留トナーのリサイクルの容易化を図 った画像形成装置を提供する事にある。

【０００８】

【課題を解決する為の手段】

本考案は、前記先願技術の様に夫々個別に製作したフレッシュトナー収納容器 とトナー回収容器を連結部材に接続し、一体的に着脱自在に構成するものではな く、着脱可能な一のトナー容器内に仕切壁を介してフレッシュトナー収納部とト ナー回収部を形成した点を特徴とするものである。

【０００９】

【作用】

これにより前記先願技術のトナー回収部の交換の容易さと適切な時期への交換 の確実さを図り、これによりオーバーフローが生じる事なく精度よい間隔で前記 回収部を交換し得るという効果に加えて、前記両室を一の容器内に設けたために 省スペース化と生産コストの大幅低減という効果を生じるのみならず、該両室を 分離する仕切壁を下記の様に形成する事により前記基本技術手段で派生する種々 の欠点を容易に解消し得る。

【００１０】 その第一が空間の有効利用の点である。 即ち前記の様にトナー容器を二つの部屋に分離する事は、その分フレッシュト ナーを収納する容積が減少し、頻繁なトナー容器の交換を強いられる。 そこで請求項２記載の考案においては仕切壁により仕切られた両室の容積を可 変可能、より具体的にはフレッシュトナーが収納されている際は、前記仕切壁が トナー回収部空間側に膨出若しくは変位させ、該回収部を狭小に設定すると共に 、フレッシュトナーが装置本体側の現像容器内に投入された際は前記仕切壁が元 の位置に復帰しトナー回収部空間を必要とする充分な大きさに設定可能に構成し た事を特徴とする。 このような具体的な構成として前記仕切壁をフィルム状のゴム部材で形成し、 トナー収納部に収納されたトナー充填圧を利用して、前記ゴム部材を回収部側に 膨出させておき、該収納部内のトナーが現像容器内に投入された際に該ゴム部材 が自動的に元の位置に復帰するように構成してもよく、又前記仕切壁をトナー回 収部側よりバネ力を付勢しておき、トナー充填圧の解除により元の位置に復帰す るように構成してもよい。 又前記トナー容器は紙器若しくは可燃性のプラスチック材料で形成する事によ りユーザ側で普通ごみとしての処理が可能であり、廃棄処理も容易である。

【００１１】 しかしながら前記の構成を取っても残留トナーをそのまま廃棄する点について は同様であり、尚地球環境を守るという社会的要請を満足し得ない。 そこで請求項４記載の考案においては前記仕切壁を有効に利用して、該仕切壁 を紙粉を除く残留トナーが通過可能なスクリーン部材で形成し、前記回収部側に 回収された残留トナーを前記仕切壁を介してフレッシュトナー収納部側に戻入可 能に構成している。 そしてこの様な戻入手段としては前記回収部内の残留トナーを能動的に仕切壁 側に搬送若しくは押圧させる事が必要であり、後記実施例においてはこれをスク リュー状の搬送部材を用いて行なっている。 これにより単に戻入させる事なく前記スクリュー状の搬送部材により攪拌機能 も併せ有し、残留トナーと紙粉との分散を図りつつ仕切壁側への搬送が可能であ り、これによりスクリーン部材の目詰りが生じる事なく長期に亙って円滑な戻入 が可能となる。

【００１２】

【実施例】

以下、図面に基づいて本考案の実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実 施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特 定的な記載がない限りは、この考案の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単 なる説明例に過ぎない。 図１は本考案の実施例に係るトナー容器のレイアウトを示す概略斜視図、図２ はその内部構成を示す断面図で、１は仕切板を介してトナー回収部２０とフレッ シュトナー収納部１０を左右に振分けてなる円筒状のトナー容器、２は前記トナ ー回収部２０側の上面開口２１と対面する位置に排出口２ａを設けた残留トナー 搬送機構で、公知の様に不図示のクリーニングブレードを利用してドラム１周面 に付着した残留トナーを掻き落した後、該残留トナーをスクリュー若しくはコン ベア状の搬送部材２ｂを利用して前記排出口２ａまで導くように構成している。 ３は現像容器で、前記トナー容器１のフレッシュトナー収納部１０の下面開口 １１に容器側開口が対面可能に構成されている。

【００１３】 次に前記トナー容器１の構成について詳細に説明するに、該容器は紙材からな り、前記した上面開口２１と下面開口１１を有する円環４と、該円環４の両端を 嵌合封止する円板状の低公害プラスチック材からなる一対の蓋体５Ａ、５Ｂと、 トナー回収部２０とフレッシュトナー収納部１０を仕切る円板状の仕切板６から なる。 そして前記蓋体５Ａ、５Ｂ及び仕切板６は夫々円環４内周に接着剤を介して気 密的に封止固着すると共に、一の蓋体５Ａには一文字状の取手２２を取付け、該 取手２２を利用して該トナー容器１を引出し可能に構成するとともに、図３に示 すようにその外周の一部に舌片２３を形成し、該舌片２３を装置本体４０側のガ イド凹部４１に嵌合させながら、位置規制された状態でトナー容器１を挿出入可 能に構成する。 他の蓋体５Ｂにはその中心に突起１２を設け、装置本体側の係合孔４２を中心 として回転可能に構成する。

【００１４】 仕切板６は固定リング６１と該リング６１に張設されたゴム状フィルム６２か らなり、トナー収納部１０に収納されたトナーの充填圧を利用して前記フィルム ６２をトナー回収部２０側に膨出させ、トナー収納部１０側の容積を膨出させて いる。 又前記円環４の下面開口１１には外部より剥離可能な粘着テープ１３を貼着し ている。 即ち前記粘着テープ１３は下面開口１１の取手２２側の一端より中央側に向け 貼着し、前記下面開口１１を閉塞した後一端側に戻し、該戻し片１３ａを蓋体５ Ａに設けたスリット孔１４より外部に引出す。

【００１５】 次に本実施例の作用を説明する。先ず装置本体４０側の側面開口４３より前記 ガイド凹部４１と舌片２３を利用して位置規制された状態でトナー容器１を挿設 し、前記他の蓋体５Ｂの中心突起１２を装置本体側の係合孔４２に係合させ、こ れにより容器下面開口１１が装置本体側の現像容器開口３ａと、又上面開口２１ が残留トナー排出口２ａと対面させる。 この状態で、前記戻し片１３ａを引張して下面開口１１を開放する事により、 前記ゴム状フィルム６２の復帰力により前記トナー収納部１０内のフレッシュ トナーが装置本体側の現像容器３側に放出されるとともに、該フィルム６２が元 の位置に復帰してトナー回収部２０の空間が確保される。 そして前記現像容器３内のトナーがエンプティになった際に、前記と逆の操作 でトナー容器１の交換をすればよい。

【００１６】 図４は残留トナーリサイクル機構を有する本考案の他の実施例で、円筒状のト ナー容器１内の中心線上に沿って、螺旋方向を適宜変更したスクリュー部材１５ を回転可能に軸支すると共に、前記仕切板６を紙粉が通過する事なく残留トナー のみが通過するようなスクリーン部材６０で形成する。 前記トナー容器１は繰り返し使用を可能にするために、樹脂若しくはアルミ合 金で形成し、トナー回収部２０’とトナー収納部１０’間をネジ部２５を介して ２つに分離可能に螺着させる。

【００１７】 一方、前記スクリュー軸１５１の一端を突設させ、装置本体４０側の駆動歯車 ４５に歯合可能に軸歯車１６を取付ける。そして前記トナー回収部２０側に位置 するスクリュー羽根１５２は前記スクリュー軸１５１の回転により、スクリーン 部材６０側に回収トナーを搬送可能にその螺旋方向を設定する。 又トナー収納部１０’側に位置するスクリュー羽根１５３は下面開口１１に向 けトナーが集まるようにその螺旋方向を設定する。

【００１８】 次にかかる装置の作用を説明する。先ず装置本体４０側の側面開口４３より前 記実施例と同様な角度規制されたガイド手段（２３−４１）を利用してトナー容 器１を挿設し、前記スクリュー軸１５１の軸歯車１６を装置本体４０側の駆動歯 車４５に歯合させつつ、容器下面開口１１を装置本体側の現像容器開口３ａと、 又上面開口２１を残留トナー排出口２ａと夫々対面させる。 この状態で、前記実施例と同様に戻し片（図示せず）を引張して下面開口１１ を開放させるとともに、前記装置本体側の駆動歯車４５を回転させる事により、 これに追従して前記スクリュー軸１５１が回転し、又トナー収納部１０’側に位 置するスクリュー羽根１５３の螺旋回転によりフレッシュトナーが下面開口１１ に向け移動しながら現像容器３内に投入される。

【００１９】 そして多数回の画像形成の繰り返しにより、トナー回収部２０’内に回収され たトナーはスクリュー羽根１５２を利用して、スクリーン部材６０側にトナーを 搬送しつつ、紙粉を除いた残留トナーのみがトナー収納部１０’側に戻入され、 再利用が図れる。 そして前記現像容器３内のトナーがエンプティになった際に、前記と逆の操作 で容器交換を行なうと共に、前記トナー容器１はメーカにて回収して、トナー回 収部２０’内に溜まった紙粉を除去して再度トナーを充填して再利用を図る。

【００２０】

【効果】

以上記載の如く、本考案によれば、トナー回収部の交換の容易さと適切な時期 への交換の確実さを図り、これによりオーバーフローが生じる事なく精度よい間 隔で前記回収部を交換し得るとともに、請求項１記載の考案においては廃棄処理 の容易化と省スペース化、更には低公害化を可能にする。 又請求項４記載の考案においては、前記効果と共に残留トナーのリサイクルを 図る事が出来る。 等の種々の著効を有す。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例に係るトナー容器の斜視
図。

【図２】図１に示すトナー容器を組込んだ装置の要部構
成を示す断面図

【図３】図１に示すトナー容器の側面図

【図４】本考案の第実施例に係るトナー容器のを組込ん
だ装置の要部構成を示す断面図。

【符号の説明】

１ トナー容器 ２０ 残留トナー回収部 １０ トナー収納部 ６ 仕切壁（仕切板） １５ スクリュー部材 ２ａ 残留トナー排出口 ３ａ 現像容器開口

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 感光体ドラム上にトナー像を生成する現
   像器に取付けられるトナー容器と、前記感光体ドラムよ
   り除去した残留トナーを収納するトナー回収部とを含む
   画像形成装置において、 着脱可能な一のトナー容器内に仕切壁を介してフレッシ
   ュトナー収納部とトナー回収部を形成した事を特徴とす
   る画像形成装置
2. 【請求項２】 前記仕切壁により仕切られた両室の容積
   を可変可能に構成した事を特徴とする請求項１記載の画
   像形成装置
3. 【請求項３】 フレッシュトナー収納部に収納されたト
   ナー充填圧を利用して、前記仕切壁の仕切位置を変位可
   能に構成した請求項２記載の画像形成装置
4. 【請求項４】 前記トナー容器を低公害材料で形成した
   請求項１記載の画像形成装置
5. 【請求項５】 前記仕切壁を、紙粉を除く残留トナーが
   通過可能なスクリーン部材で形成し、前記回収部側に回
   収された残留トナーが前記仕切壁を介してフレッシュト
   ナー収納部側に戻入可能に構成した事を特徴とする請求
   項１記載の画像形成装置
6. 【請求項６】 前記回収部内に残留トナーを仕切壁側に
   搬送する搬送部材を設けた請求項４記載の画像形成装置