JPH055515U - 自動車用空気調和装置のヒータユニツト - Google Patents

自動車用空気調和装置のヒータユニツト

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JPH055515U
JPH055515U JP5423891U JP5423891U JPH055515U JP H055515 U JPH055515 U JP H055515U JP 5423891 U JP5423891 U JP 5423891U JP 5423891 U JP5423891 U JP 5423891U JP H055515 U JPH055515 U JP H055515U
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vent
air
door
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unit
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JP5423891U
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Inventor
寅秀 高橋
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カルソニツク株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】「自動車用空気調和装置のヒータユニット」に
おいて、暖房運転時に十分なフレッシュベント風を確保
し得ると共に、バイレベルモードにおける上下差温を所
望の範囲に容易かつ低コストで設定し得ること 【構成】ベント口27の近傍と、フレッシュベントダク
ト53のフレッシュベントドア57よりも空気流れ上流
部位とを連通する連通部58を設け、ベントドア52が
ベント口27を閉じるときには連通部58を閉じると共
にベント口27を開くときには連通部58を開く連通部
開閉用リブ59を、ベントドア52に設ける。 【効果】 上下差温の付いたバイレベルモードを設定す
るために、繁雑な作業を必要とせず、また、ベントドア
を回動する際の操作力が重くなることもない。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車用空気調和装置のヒータユニットに係り、特に、バイレベル モードの空調を行っている時に、フット風とベント風との温度差(上下差温)が 大きくなるように改良したものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用空気調和装置は、周知のように、車室内の空気と車室外の空気とを選 択的に取込むインテークユニットと、エバポレータが内蔵され前記インテークユ ニットからの空気を冷却するクーラユニットと、冷却された空気を再加熱するヒ ータユニットとがシリーズに連結されて構成されている(例えば、実公昭63− 38,088号公報参照)。
【0003】 また、近年では、ヒータユニット内の空気の流通抵抗を減少させる目的から、 図9に示すようなヒータユニットが多用されている。このヒータユニット38は 、クーラユニットからの空気が流入するユニット本体39に、切替機構を備えた 分配箱(以下、ディストリビュータ40と言う)を接続して構成されている。そ して、クーラユニット(図示せず)からの空気は、ユニット本体39を経てディ ストリビュータ40に流下し、このディストリビュータ40から車室内の所定位 置に分配され、それぞれから吹き出されている。
【0004】 前記ユニット本体39は、図10に示すように、略直方体形状のケーシング4 1を有し、このケーシング41は、図中上下方向に分割された上ケース41aと 下ケース41bとを組み合わせて形成されている。このケーシング41の一端部 には、クーラユニットからの空気が流入する空気流入口22が形成されている。 空気流入口22の下流には、エンジン冷却水が循環するヒータコア23が迂回路 24を有するように設けられている。クーラユニットからの空気は、ヒータコア 23を通過すると加熱されて温風となって流下し、迂回路24を通過すると加熱 されることなく冷風のまま流下する。車室内に吹出す空気の温度調整は、ヒータ コア23を通過する空気量と、ヒータコア23を通過せず迂回路24を通過する 空気量との割合いを変えることによって行われており、これら両空気の割合を変 えるエアミックスドア25がヒータコア23の空気流入面23aに開閉自在に設 けられている。エアミックスドア25は、自動車用空気調和装置が最大冷房(フ ルクール)運転状態にある場合には空気流入面23aを全閉にするフルクール位 置Cに回動し、最大暖房(フルホット)運転状態にある場合には迂回路24を全 閉にするフルホット位置Hに回動する。また、フルクール運転、フルホット運転 以外の温調運転の場合には、エアミックスドア25は任意の中間位置Mに回動す るようになっている。更に、ケーシング41の迂回路24側の側壁には、ユニッ ト本体39内の空気をディストリビュータ40に流下させる空気流出口42が形 成されている。
【0005】 前記ディストリビュータ40は、略箱形状のケーシング47を有し、内部は温 風と冷風とを混合するミックス室26となっている。このミックス室26内の空 気を取り出すため、ケーシング47の上部にはベント口27とデフロスト口28 とが形成され、下部にはフット口29が形成されている。また、ケーシング47 には、フット口29に連通すると共にフット吹出口48を備えたフットダクト4 9が一体的に設けられている。更に、ケーシング47内には、ベント口27を開 閉するベントドア30、デフロスト口28の開閉を行うデフドア31、フット口 29の開閉を行うフットドア32がそれぞれ開閉自在に設けられている。前記ベ ント口27にはベントダクト(図示せず)が接続され、このダクトを介してベン ト風が乗員の上半身に向けて吹き出される。デフロスト口28にはデフダクト( 図示せず)が接続され、このダクトを介してデフ風がウィンドの内面に向けて吹 き出される。また、フット吹出口48を介してフット風が乗員の足下に向けて吹 き出される。
【0006】 一般に、自動車用空気調和装置の空調モードには、乗員の上半身に向けてベン ト風を吹き出すベントモードや、乗員の上半身に向けてベント風を吹き出すと共 に足下に向けてフット風を吹き出して頭寒足熱タイプの空調を行うバイレベルモ ードや、ウィンドの内面に向けてデフ風を吹き出すと共に乗員の足下に向けてフ ット風を吹き出すデフ/フットモード等がある。
【0007】 前述した図9に示された各ドア30、31、32の回動位置は、バイレベルモ ードにおける位置を示している。 このバイレベルモードにおいて快適な頭寒足熱空調を行うためには、ベント風 とフット風との温度差(上下差温)をある程度大きくする必要がある。
【0008】 図9に示されたヒータユニット38にあっては、図11に示すように、その構 造上、ベント風とフット風の温度がほぼ等しくなるため、ケーシング47内に配 風リブ等を設けて、冷風をベント口27に、温風をフット口29に導き易くし、 ベント風とフット風とに温度差を付けるようにしたものがある。しかしながら、 このような手段により上下差温を付けるチューニングを行うと、ヒータユニット の通気抵抗が増加するばかりでなく、デフ/フットモードにおいても冷風がデフ ロスト口28に導かれ易いため、デフ風とフット風とにはおのずと温度差が付い てしまう。このデフ/フットモードでは、ウィンドの曇り除去性能を向上させる 観点から、デフ風の温度とフット風の温度との温度差(上下差温)が小さいこと が要求される。このように、バイレベルモードのときに上下差温を付け、デフ/ フットモードのときには上下差温をなくすという相反する特性を、配風リブのみ で達成するのは極めて困難であり、また、チューニングに要する工程が著しく増 加するという問題がある。
【0009】 そのため、バイレベルモード時には冷風をベントダクトに直接導入し、強制的 にベント風の温度を下げるようにしたヒータユニットもある。 この種のヒータユニットは、暖房運転のとき乗員に生じる「もやもや感」を解 消するため、クーラユニットからの冷風あるいは未加熱の空気をベントダクトに 流下させるフレッシュベントダクトを有している。そして、このフレッシュベン トダクトを利用して、バイレベルモード時に冷風をベントダクトに導入し、上下 差温を付けるようにしている。また、フレッシュベントダクトには、このダクト を開閉するフレッシュベントドアが開閉自在に設けられている。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなヒータユニットで、乗員が上下差温の付いたバイレ ベルモードの空調を行う場合には、バイレベルモードの空調を選択し、かつ、フ レッシュベントドアを開くという2回の作業を要する。このため、快適なバイレ ベルモードを行うための設定が繁雑となり好ましくない。
【0011】 ところで、フレッシュベントダクトは、上述したように、本来、暖房運転のと きに冷たいベント風を吹き出して乗員の「もやもや感」を解消することを目的と して設けられたものであるが、バイレベルモードにおけるベント風の温度を下げ ることのみを目的として設けることも可能である。この目的のみでフレッシュベ ントダクトが設置されるならば、上下差温の付いたバイレベルモードを行うため の設定を、1回の作業で行うことができる。つまり、リンク機構を介することに より、バイレベルモードの空調を選択する動作に連動して、フレッシュベントド アを開位置に回動させることができる。しかしながら、この場合には、ベントド ア30のみならずフレッシュベントドアも風圧を受けているため、リンク機構を 駆動する例えばコントロールレバーの操作力が著しく重くなってしまうという欠 点がある。また、リンク機構を追加するため、コストの増加をも招くことになっ てしまう。
【0012】 また、1枚のフレッシュベントドアによって、暖房運転のときの「もやもや感 」を解消する機能と、バイレベルモードにおけるベント風の温度を下げる機能の 両方を成立させようとすることも考えられる。しかしながら、「もやもや感」を 解消するためフレッシュベント風量が多くなるようにフレッシュベントダクトの 通路径を設定すると、バイレベルモードのときにベント風の温度が下がり過ぎて しまい、逆に、バイレベルモードにおける上下差温が所望の範囲となるように前 記通路径を設定すると、フレッシュベント風量が少なくなって「もやもや感」を 十分に解消できなくなってしまうことになる。このため、所定風量のフレッシュ ベント風が得られる大きさに前記通路径を設定し、バイレベルモード時にのみ駆 動されると共にフレッシュベントドアよりも小型の第2のフレッシュベントドア を設けなければならない。しかしながら、これではヒータユニット38のコスト の増大を招くという欠点がある。
【0013】 本考案は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、暖 房運転時に十分なフレッシュベント風を確保し得ると共に、バイレベルモードに おける上下差温を所望の範囲に容易かつ低コストで設定し得る自動車用空気調和 装置のヒータユニットを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本考案は、クーラユニットからの空気を加熱すると 共に迂回路を有するように設けられたヒータコアと、このヒータコアを通過する 空気量と前記迂回路を通過する空気量との割合いを調整する回動自在なエアミッ クスドアと、乗員の上半身に向けて吹き出されるベント風を取り出すベント口と 、乗員の足元に向けて吹き出されるフット風を取り出すフット口と、これらの各 口を開閉する開閉自在なベントドア、フットドアと、前記クーラユニットからの 空気あるいは前記迂回路を通る空気を取り出すフレッシュベントダクトと、前記 ベント口と前記フレッシュベントダクトの一端に形成されたフレッシュベント口 とに接続されるベントダクトと、前記フレッシュベント口を開閉する開閉自在な フレッシュベントドアとを有してなる自動車用空気調和装置のヒータユニットに おいて、前記ベント口の近傍と、前記フレッシュベントダクトの前記フレッシュ ベントドアよりも空気流れ上流部位とを連通する連通部を設け、前記ベントドア が前記ベント口を閉じるときには前記連通部を閉じると共に前記ベント口を開く ときには前記連通部を開く連通部開閉用リブを、前記ベントドアに設けたことを 特徴とする自動車用空気調和装置のヒータユニットである。
【0015】 また、前記クーラユニットからの空気が流入するユニット本体に、車室内の所 定位置に空気を分配するディストリビュータを接続して構成され、前記ユニット 本体内に前記ヒータコアと前記エアミックスドアとが設けられ、前記ディストリ ビュータに前記各口が形成されたヒータユニットであって、前記フレッシュベン トダクトを隔壁を介して前記ディストリビュータに設け、前記連通部をなす通孔 を前記隔壁に形成した自動車用空気調和装置のヒータユニットである。
【0016】 また、前記ベントドアの回動軸と略直交するユニットケーシングの端面に前記 連通部を設け、前記回動軸と略直交する前記ベントドアの側端部に舌形状を呈す る前記連通部開閉用リブを設けると良い。
【0017】
【作用】
バイレベル空調のときには、ベントドアはベント口を開き、フットドアはフッ ト口を開き、フレッシュベントドアはフレッシュベント口を閉じている。ベント ドアがベント口を開くのに伴って、連通部開閉用リブが連通部を開くため、クー ラユニットからの空気あるいは迂回路を通る空気がフレッシュベントダクトを通 って連通部からベント口の近傍に流下し、ベントダクトに流下する。このため、 フット風の温度に比べてベント風の温度が低くなるため、ベント風とフット風と の間に上下差温が付くことになる。
【0018】 また、フレッシュベントダクトを隔壁を介してディストリビュータに設け、こ の隔壁に通孔を設けるだけで、連通部が構成されることになる。
【0019】 また、連通部及び連通部開閉用リブの位置関係を上述のようにすることで、風 圧の影響が少なくなり、ベントドアの操作力が重くなることはない。
【0020】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図1は、本考案の一実施例に係るヒータユニットの全体を示す斜視図、図2は 、同実施例におけるユニット本体を示す斜視図、図3は、同実施例の要部を示す 斜視図、図4(A)(B)は、同実施例の作用の説明に供する斜視図、図5は、 このヒータユニットの各ドアの回動状態を示す図であって、(A)はバイレベル モード時、(B)はデフ/フットモード時における各ドアの回動状態を示す断面 図であり、図9〜図10に示した部材と共通する部材には同一の符号を付し、そ の説明は省略する。
【0021】 本実施例のヒータユニット38は、図1に示すように、クーラユニットからの 空気が流入するユニット本体39に、ディストリビュータ40を接続して構成さ れる。
【0022】 前記ユニット本体39は、図2に示すように、略直方体形状のケーシング41 を有し、このケーシング41は、図中上下方向に分割された上ケース41aと下 ケース41bとを組み合わせて形成されている。空気流入口22の下流にはヒー タコア23が迂回路24を有するように設けられ、このヒータコア23の空気流 入面23aにエアミックスドア25が開閉自在に設けられている。更に、ケーシ ング41の迂回路24側の側壁のうち、エアミックスドア25のフルホット位置 Hよりも空気流れの上流側には、クーラユニットからの冷風あるいは未加熱の空 気を取り出す冷風取出口51が形成されている。
【0023】 前記ディストリビュータ40は、図1、5に示すように、略箱形状のケーシン グ47を有し、この上部にはベント口27とデフロスト口28とが形成され、下 部にはフット口29が形成されている。また、ケーシング47には、フット口2 9に連通すると共にフット吹出口48を備えたフットダクト49が一体的に設け られている。ケーシング47内には、ベント口27を開閉するベントドア52、 デフロスト口28の開閉を行うデフドア31、フット口29の開閉を行うフット ドア32がそれぞれ開閉自在に設けられている。
【0024】 また、図1に示すように、前記冷風取出口51から取り込まれた空気が流下す るフレッシュベントダクト53が、ケーシング47の側壁(隔壁に相当する)5 4を介してディストリビュータ40に一体的に設けられている。フレッシュベン トダクト53の一端には、ベント口27に隣接するフレッシュベント口55が形 成され、このフレッシュベント口55とベント口27にはベントダクト56が接 続されている。これにより、クーラユニットからの冷風等は、冷風取出口51→ フレッシュベントダクト53→フレッシュベント口55を通ってベントダクト5 6に流下する。また、図3に示すように、フレッシュベント口55には、これを 開閉するフレッシュベントドア57が開閉自在に設けられている。
【0025】 前記冷風取出口51、フレッシュベントダクト53及びフレッシュベント口5 5の空気通路の大きさは、暖房運転のときに生じる乗員の「もやもや感」を解消 するのに十分なフレッシュベント風量を確保できる大きさに設定されている。
【0026】 更に、図3に示すように、フレッシュベントダクト53内の空気の一部をベン ト口27に導くため、フレッシュベントダクト53とディストリビュータ40と の間の前記隔壁54には、連通部としての通孔58が形成されている。この通孔 58により、ベント口27の近傍と、フレッシュベントダクト53のフレッシュ ベントドア57よりも空気流れ上流部位とが連通している。
【0027】 また、ベントドア52がベント口27を閉じるときには連通部としての通孔5 8を閉じると共にバイレベル空調ないしベント空調のときには通孔58を開く連 通部開閉用リブ59がベントドア52に設けられている。本実施例では、図4( A)(B)に示すように、ベントドア52の回動軸60と略直交するケーシング 47の端面(隔壁)54に前記通孔58が設けられ、前記回動軸60と略直交す るベントドア52の側端部に舌形状を呈する前記連通部開閉用リブ59が設けら れている。
【0028】 次に、本実施例の作用を説明する。
【0029】 バイレベル空調のときには、図5(A)に示すように、ベントドア52はベン ト口27を約半分ほど開くM位置に回動し、フットドア32はフット口29を約 半分ほど開くM位置に回動している。エアミックスドア25は、マニュアルエア コンの場合にはテンプレバーの設定位置に応じた位置に回動している。また、フ レッシュベントドア57は、フレッシュベント口55を閉じている。
【0030】 ベントドア52がM位置に回動した状態では、図5(A)及び図4(A)に示 すように、連通部開閉用リブ59も移動して、隔壁54に形成した通孔58が開 かれている。このため、クーラユニットからの冷風等は、冷風取出口51→フレ ッシュベントダクト53→通孔58を通ってベント口27の近傍に流下する。図 示例のデストリビュータ40では、ほぼ同じ温度の空気がベント口27とフット 口29とに流下しているが、クーラユニットからの冷風等が通孔58を通ってベ ント口27近傍に流下するため、ベント風の温度がフット風の温度に比べて下が ることになる。従って、バイレベルモード時における吹出風の温度特性は、図6 に示すように、ベント風とフット風との温度差(上下差温)がある程度大きなも のとなるため、快適な頭寒足熱空調が達成されることになる。
【0031】 このように上下差温の付いたバイレベルモードの空調を行う場合、乗員はバイ レベルモードの空調を選択するだけで良く、フレッシュベントドア57を開くと いうような他の作業を要しないため、快適なバイレベルモードを行うための設定 が繁雑となることはない。
【0032】 更に、上下差温の大きさは、通孔58の大きさを調節するだけで容易に選択( チューニング)することができる。
【0033】 しかも、通孔58がベントドア30の回動軸60と略直交するケーシング47 の端面54に設けられ、かつ、連通部開閉用リブ59が前記回動軸60と略直交 するベントドア52の側端部に設けられていることから、風圧の影響を受けるこ とが少なく、ベントドア52を駆動するコントロールレバー等の操作力が重くな ることもない。
【0034】 次に、デフ/フットモードの空調のときには、図5(B)に示すように、ベン トドア52はベント口27を閉じるS位置に回動し、デフドア31、フットドア 32はそれぞれデフロスト口28、フット口29を約半分ほど開くM位置に回動 している。また、フレッシュベントドア57は、フレッシュベント口55を閉じ ている。
【0035】 この状態では、図5(B)及び図4(B)に示すように、連通部開閉用リブ5 9により通孔58が閉じられているため、クーラユニットからの冷風等はベント 口27の近傍に流下しない。前述したように、図示するデストリビュータ40で は、ほぼ同じ温度の空気がデフロスト口28とフット口29とに流下しているの で、デフ/フットモードにおける吹出風の温度特性は、図7に示すように、デフ 風とフット風との上下差温がほとんどない状態となり、ウィンドの曇り除去性能 の低下を招くことはない。
【0036】 このデフ/フットモードやフットモード等の暖房運転において、乗員に「もや もや感」が生じたときには、フレッシュベントドア57を図3中仮想線で示され るO位置に回動し、フレッシュベント口55を開く。すると、クーラユニットか らの冷風等は、冷風取出口51→フレッシュベントダクト53→フレッシュベン ト口55を通ってベントダクト56に流下することになる。本実施例では、フレ ッシュベントダクト53等の空気通路の大きさは前記「もやもや感」を解消する のに十分なフレッシュベント風量を確保できる大きさに設定されているため、十 分な量のフレッシュベント風が乗員に向けて吹き出され、「もやもや感」が迅速 に解消されることになる。
【0037】 フレッシュベントダクト53等の空気通路の大きさを上述のように設定しても 、バイレベルモードのときには、フレッシュベントドア57はフレッシュベント 口55を閉じているため、多量の冷風がベントダクト56に流下することはなく 、バイレベルモード時にベント風の温度が下がり過ぎることはない。つまり、フ レッシュベントダクト53を本来の目的で独立して使用できるため、フレッシュ ベント風量を多く設定でき、更にこの設定がバイレベルモード時の上下差温に影 響を及ぼすことがない。従って、所定風量のフレッシュベント風が得られること を基準として、フレッシュベントダクト53等の空気通路の大きさを設定したと しても、第2のフレッシュベントドア等を設ける必要はなく、容易かつ低コスト でバイレベルモードの上下差温を実現できることになる。
【0038】 尚、隔壁54を介してフレッシュベントダクト53をディストリビュータ40 に一体的に設け、連通部をなす通孔58を隔壁54に形成したヒータユニット3 8を示したが、連通部54はこの形状に限定されるものではなく、フレッシュベ ントダクト53のフレッシュベントドア57よりも空気流れ上流部位と、ベント 口27の近傍とを連通するものであれば良い。例えば、フレッシュベントダクト 53がユニットケーシング47とは別個に設けられたヒータユニットでは、ダク ト形状のもので連通部58を構成しても良い。
【0039】 また、ベント口27近傍のうち空気流れ上流側部位に、連通部58を設けた場 合を図示したが、ベント口27よりも空気流れ下流側部位、例えば、ベントダク ト56に設けても良い。
【0040】 また、図示した実施例では、ベントモードのときも通孔58が開かれることに なるが、ベントドア52に設ける連通部開閉用リブ59は、ベントドア52がベ ント口27を閉じるときには連通部58を閉じると共にバイレベル空調のときに は連通部58を開くものであれば良く、ベントモードのときには通孔58が開放 されない形状に適宜変更しても良い。例えば、図8に示すように、連通部開閉用 リブ59に開口部59aを設けておけば、バイレベルモードのときには連通部5 8を開き、ベントモードのときには連通部58を閉じることができる。
【0041】 更に、連通部開閉用リブ59自身の形状も図示例の形状に限定されるものでは なく、連通部58の形状に合わせて適宜変更することができるものである。
【0042】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案によれば、暖房運転時に必要に応じて十分なフレ ッシュベント風を確保し得ると共に、バイレベルモードにおける上下差温を所望 の範囲に容易かつ低コストで設定することができる。 更に、上下差温の付いたバイレベルモードを設定するために、繁雑な作業を必 要とせず、また、ベントドアを回動する際の操作力が重くなることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例に係るヒータユニットの全
体を示す斜視図
【図2】 同実施例におけるユニット本体を示す斜視図
【図3】 同実施例の要部を示す斜視図
【図4】 (A)(B)は、同実施例の作用の説明に供
する斜視図
【図5】 このヒータユニットの各ドアの回動状態を示
す図であって、(A)はバイレベルモード時、(B)は
デフ/フットモード時における各ドアの回動状態を示す
断面図
【図6】 バイレベルモード時における吹出風温度特性
線図
【図7】 デフ/フットモード時における吹出風温度特
性線図
【図8】 図1に示される連通部開閉用リブの他の実施
例を示す構成図
【図9】 従来のヒータユニットを示す概略断面図
【図10】図9に示されるヒータユニットのユニット本
体を示す斜視図
【図11】図9に示されるヒータユニットのバイレベル
モード時における吹出風温度特性線図
【符号の説明】
27…ベント口 28…デフロスト口 29…フット口 31…デフドア 32…フットドア 38…ヒータユニッ
ト 39…ユニット本体 40…ディストリビ
ュータ 47…ケーシング(ユニットケーシング) 52…
ベントドア 53…フレッシュベントダクト 54…隔壁、側壁、
端面 55…フレッシュベント口 56…ベントダクト 57…フレッシュベントドア 58…通孔(連通
部) 59…連通部開閉用リブ 60…回動軸

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クーラユニットからの空気を加熱すると
    共に迂回路(24)を有するように設けられたヒータコア(2
    3)と、 このヒータコア(23)を通過する空気量と前記迂回路(24)
    を通過する空気量との割合いを調整する回動自在なエア
    ミックスドア(25)と、 乗員の上半身に向けて吹き出されるベント風を取り出す
    ベント口(27)と、 乗員の足元に向けて吹き出されるフット風を取り出すフ
    ット口(29)と、 これらの各口(27,29) を開閉する開閉自在なベントドア
    (52)、フットドア(32)と、 前記クーラユニットからの空気あるいは前記迂回路(24)
    を通る空気を取り出すフレッシュベントダクト(53)と、 前記ベント口(27)と前記フレッシュベントダクト(53)の
    一端に形成されたフレッシュベント口(55)とに接続され
    るベントダクト(56)と、 前記フレッシュベント口(55)を開閉する開閉自在なフレ
    ッシュベントドア(57)とを有してなる自動車用空気調和
    装置のヒータユニットにおいて、 前記ベント口(27)の近傍と、前記フレッシュベントダク
    ト(53)の前記フレッシュベントドア(57)よりも空気流れ
    上流部位とを連通する連通部(58)を設け、 前記ベントドア(52)が前記ベント口(27)を閉じるときに
    は前記連通部(58)を閉じると共に前記ベント口(27)を開
    くときには前記連通部(58)を開く連通部開閉用リブ(59)
    を、前記ベントドア(52)に設けたことを特徴とする自動
    車用空気調和装置のヒータユニット。
  2. 【請求項2】 前記クーラユニットからの空気が流入す
    るユニット本体(39)に、車室内の所定位置に空気を分配
    するディストリビュータ(40)を接続して構成され、前記
    ユニット本体(39)内に前記ヒータコア(23)と前記エアミ
    ックスドア(25)とが設けられ、前記ディストリビュータ
    (40)に前記各口(27,29) が形成されたヒータユニットで
    あって、前記フレッシュベントダクト(53)を隔壁(54)を
    介して前記ディストリビュータ(40)に設け、前記連通部
    をなす通孔(58)を前記隔壁(54)に形成したことを特
    徴とする請求項1記載の自動車用空気調和装置のヒータ
    ユニット。
  3. 【請求項3】 前記ベントドア(52)の回動軸(60)と
    略直交するユニットケーシング(47)の端面(54)に前記連
    通部(58)を設け、前記回動軸(60)と略直交する前記ベン
    トドア(52)の側端部に舌形状を呈する前記連通部開閉用
    リブ(59)を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の自動車用空気調和装置のヒータユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4844615U (ja) * 1971-09-25 1973-06-11
JPS61163823U (ja) * 1985-03-29 1986-10-11

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