JPH0554509A - 多連奏ｃｄチエンジヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マガジン内に装填されたコンパクトディスク
の選定時間を短縮化しうる多連奏ＣＤチェンジャを提供
する。 【構成】 マガジン３の各棚に対応して装填されたコン
パクトディスク４の内容、種別等を示すスイッチ２０を
マガジン３に位置調整可能に設け、これらスイッチ２０
の位置を光学的に検出する検出手段２３をケース本体２
側に設けている。コントローラ１３からの制御信号に対
応してＣＤ出し入れ機構６は所定のコンパクト４を取り
出した後、ＣＤデータ読取機構１０に搬送するようにな
っている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、多連奏ＣＤチェンジャ
に係り、さらに詳しくは、複数のコンパクトディスクを
収容したマガジンから所望のコンパクトディスクの選定
を迅速に行なうことのできる多連奏ＣＤチェンジャに関
する。

【０００２】

【従来の技術】近時、再生の高精度性、取扱容易性等の
観点から、コンパクトディスク（以下、単にＣＤと称す
る）が飛躍的に普及し、その再生装置も多種開発される
に至っている。この種再生装置としては、ＣＤを必要に
応じて一枚毎ディスクホルダに設置するタイプのもの、
あるいは、複数枚のＣＤをマガジンに装填しておき、所
定の設定を行なって各ＣＤ毎に連続的に再生可能とした
多連奏ＣＤチェンジャを採用するタイプのもが知られて
いる。

【０００３】図５には、従来例における多連奏ＣＤチェ
ンジャの概略構成が示されている。この図において、多
連奏ＣＤチェンジャ１を構成する本体ケース２内にはマ
ガジン３が収容されている。このマガジン３は１０段に
区分された棚（１）〜（１０）を有し、それぞれ各１枚
づつＣＤ４が装填可能に形成されている。

【０００４】前記マガジン３内のＣＤ４は、ＣＤ出し入
れ機構６によりマガジン３に対して出し入れ可能に設け
られている。このＣＤ出し入れ機構６は図中上下方向に
配置されたガイドバー７と、このガイドバー７に沿って
昇降自在に設けられるとともに、ＣＤ４と平行な方向に
延びるアーム部材８と、このアーム部材８のマガジン側
端部に軸支された一対のガイドローラ９とにより構成さ
れ、これらガイドローラ９の転動によりＣＤ４を出し入
れ可能とされ、アーム部材８上に引き出されたＣＤ４
を、ＣＤデータ読取機構１０に搬送できるようになって
いる。

【０００５】前記ＣＤデータ読取機構１０は、ディスク
保持プレート１１と、ＣＤデータを読み出すためのピッ
クアップ１２とを含み構成されている。なお、図５中符
号１３はコントローラを示し、このコントローラ１３の
制御信号によりＣＤ出し入れ機構６を所定動作させて、
選択されたＣＤ４を引き出してディスク保持プレート１
１への搬送ないし、ＣＤ４を元の装填位置に格納する動
作を行なうようになっている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上述のような多連奏Ｃ
Ｄチェンジャによれば、コントローラ１３の制御信号に
従って、ＣＤ出し入れ機構６を所定動作させて複数のＣ
Ｄ４を連続的に再生することが可能となるが、次のよう
な問題点があった。

【０００７】すなわち、本体ケース２内に最初にマガジ
ン３を収容させた時やマガジン３を入れ替えたとき等に
は、マガジン３のいずれの棚にどのような内容を有する
ＣＤが入っているかどうかがわからないため、通常の再
生やデータ読み出しをする前に全てのＣＤ４を個々に取
り出し、そのデータを読み出して内容を確認し、これを
メモリなどに記憶させる初期設定作業が不可避であっ
た。

【０００８】そのため、マガジン３の全ての棚にＣＤ４
が装填されているかどうか、ＣＤ４に記録されている内
容種類の判断作業は、実際に再生できるようになるまで
に多くの時間を要することにもなる。

【０００９】また、マガジン３をケース本体２より出さ
ずに電源を落した後、再度電源投入時に前記判別作業時
間を短縮するためには、電源を落す前にバックアップメ
モリへマガジン３内の各ＣＤ４についての情報を記憶さ
せておく必要があり、加えてバックアップメモリへのバ
ックアップが切れた場合には誤動作のおそれもある。

【００１０】さらに、マガジン３内のＣＤ４の情報を何
も記憶させない場合には、使用する毎に前述のＣＤ判別
作業が要求され、多大の時間消費となるという欠点があ
った。

【００１１】

【発明の目的】そこで本発明の目的は、マガジン３内に
装填されている各ＣＤ４の内容、種類等のディスク情報
を迅速に判断することができ、ＣＤ出し入れ機構の無用
な機械的動作を一掃し、再生までの所要時間を短縮化す
ることのできる多連奏ＣＤチェンジャを提供することに
ある。

【００１２】

【発明が解決するための手段】前記目的を達成するため
の、本発明は、複数のコンパクトディスクを各棚に装填
したマガジンと、前記コンパクトディスクをコントロー
ラの制御信号に基づいて選択的に取り出し、ＣＤデータ
読取機構に対して所定の搬送動作を行なうＣＤ出し入れ
機構とを備えた多連奏ＣＤチェンジャにおいて、前記マ
ガジンの各棚毎に設けられるとともに、コンパクトディ
スクの有無、種類等のディスク情報を示すスイッチと、
これらスイッチの位置を検出する検出手段とを備え、こ
の検出手段により検出されるディスク情報に基づきコン
パクトディスクの選定を可能としたことを特徴として構
成されている。

【００１３】

【作用】前記マガジンに装填されたＣＤの記録内容に対
応してスイッチを予め設定しておき、コントローラの制
御信号に基づいて検出手段が前記スイッチと協働して所
定のコンパクトディスクを選定する。このようにして選
定されたコンパクトディスクはＣＤ出し入れ機構により
取り出されて所定の情報読取り、すなわち再生されるこ
ととなる。

【００１４】

【発明の実施例】以下、本発明に係る多連奏ＣＤチェン
ジャの一実施例を図１ないし図５に基づいて説明する
が、前記従来構造と同一もしくは同等の構成部分につい
ては同一符号を用いるものとし、説明を省略もしくは簡
略にする。

【００１５】本実施例が前記従来例と相達する点は、マ
ガジン３の（１）ないし（１０）の各棚におけるＣＤの
存在の有無、ＣＤに記録されている内容が音楽情報か、
あるいはその他の情報か等のディスク情報を示すスイッ
チとしてのディップスイッチ群２１が前記マガジン３に
設けられている点、および、このディップスイッチ群２
１に対応してケース本体２側に設けられた検出手段２３
が設けられている点にある。

【００１６】前記ディップスイッチ群２１は、図２およ
び３にも示されるように、マガジン３の各棚（１）〜
（１０）にそれぞれ設けられたディップスイッチ２０を
含み構成されている。ディップスイッチ２０は、本実施
例ではマガジン３の横方向における３つの区分Ａ、Ｂ、
Ｃにまたがって移動可能に設けられている。区分Ａは、
音楽情報を記録したＣＤ４の装填状態を、区分Ｂは音楽
情報以外を記録したＣＤ４の装填状態を、区分ＣはＣＤ
の非装填状態をそれぞれ示している。図１の状態ではマ
ガジン３には棚（２）、（５）および（７）にのみＣＤ
４が装填されているため、ディップスイッチ２０の位置
は、図２に示されるような態様で表われることとなる。
これらデップスイッチ２０は、マガジン３へのＣＤ装填
状態に応じて任意に位置設定され、ケース本体２内へマ
ガジン３を収容させる前に使用者が予め位置設定してお
くものである。

【００１７】前記検出手段２３は、図３に模式的に示さ
れるように、ケース本体２において前記ディップスイッ
チ２０に対して光を照射する照明用ＬＥＤ２４と、これ
ら照明用ＬＥＤ２４間に形成された光路２５と、これら
光路２５の外側に配置された受光用フォトトランジスタ
２６とを含み構成されている。前記照明用ＬＥＤ２４の
光は、ディップスイッチ２０上を一様を照らすようにな
っているとともに、ディップスイッチ２０の頭は照射さ
れた光を反射して前記光路２５を通って受光されるよう
になっている。この際、受光用フォトトランジスタ２６
の指向性は正面、すなわち対応するディップスイッチ２
０に相対するように絞られており、従って、例えばディ
ップスイッチ２０が位置Ｃにあるとすれば、当該位置Ｃ
に対応するフォトトランジスタ２６のみが受光してＯＮ
状態となるようになっている。従って、図１に示される
ＣＤ４のうち、棚（２）中のＣＤ４が非音楽情報を記録
したものであり、棚（５）、（７）のＣＤ４が音楽情報
であるとした場合、フォトトランジスタ２６は図４に示
される状態でディスク情報を補捉されることとなり、こ
れらはケース本体２の外部からも視認することができる
ようになっている。

【００１８】受光用フォトトランジスタ２６の表示内容
は電気的ないし光学的にスキャニングされ、マガジン３
内のＣＤの存在の有無、記録内容の種類等の判別が迅速
に行なわれる。

【００１９】従って、使用者のＣＤ選定作業により、コ
ントローラ１３から所定の制御信号が付与されると、Ｃ
Ｄ出し入れ機構６は当該制御信号に対応した機械的動作
を開始してＣＤ４を取り出し、そのＣＤ４をディスク保
持プレート１１まで搬送し、その後にＣＤデータ読取機
構１０によりデータ読取（再生）がなされることとな
る。

【００２０】このような本実施例によれば、初期段階で
マガジン３にＣＤ４を装填させる際に、使用者が予めデ
ィップスイッチ２０の位置設定をしておくだけで、複数
のＣＤ４を同時に装填しておいても、その選定を容易に
行なうことができ、従来のようなＣＤ出し入れ機構６の
無駄な機械的動作等を一掃できるという効果がある。

【００２１】また、前記構成によれば、検出手段により
ＣＤの存在の有無等を瞬時に判別することができるか
ら、ＣＤ４の取り出し時間等を従来品に比して飛躍的に
短縮化することができ、その上、かかる時間短縮によれ
ば、マガジン３をケース本体２より出さずに電源を落と
した時にもバックアップメモリにＣＤ情報を記憶させる
必要もない。

【００２２】さらに、マガジン３におけるディップスイ
ッチ２０の位置設定は可変かつ容易に行なうことが可能
であるため、ＣＤ４の交換等があっても難なくこれに対
応したスイッチの再設定ができるため、使い勝手がよい
という利点もある。

【００２３】なお、前記実施例におけるディップスイッ
チ２０の位置の区分Ａ、Ｂ、Ｃは、説明の便宜上、ＣＤ
４の存在の有無等を表わすものとして説明したが、本発
明は前記実施例に限定されるものではなく、その他音楽
の種類、例えば、クラシック、ポピュラー等に対応した
その他の区分設定も可能であり区分数も３つに制限され
ることもない。この場合、受光用フォトトランジスタ２
６も、区分に対応して配置すればより詳細な情報選定が
可能となる。

【００２４】さらに、マガジン３の棚の数も任意であ
り、ＣＤ出し入れ機構等の機械的構成も、ＣＤデータ読
取機構１０への搬送が可能である限り、種々設計変更可
能である。

【００２５】

【発明の効果】本発明は前述のように構成され、かつ作
用するので、これによれば、マガジン３内に装填されて
いる各ＣＤ４の内容、種類等のディスク情報を迅速に判
断してＣＤ出し入れ機構６の無用な機械的動作等を一掃
することができ、所望のＣＤ４選定を簡易かつ迅速に行
なうことができ、かつ、マガジン３内のＣＤ４交換に際
してバックアップメモリへの記憶等を行なう必要のない
多連奏ＣＤチェンジャを提供できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の多連奏ＣＤチェンジャの一実施例を示
す概略構成図である。

【図２】前記実施例におけるマガジンのディップスイッ
チ配置例を示した正面図である。

【図３】前記実施例におけるディップスイッチと検出手
段との関係を説明するための図である。

【図４】前記実施例における受光用フォトトランジスタ
によるマガジンに装填されたＣＤの内容を示す表示例を
説明するための図である。

【図５】従来の多連奏ＣＤチェンジャを示す図１と同様
の概略構成図である。

【符号の説明】

１ ＣＤチェンジャ ３ マガジン ４ コンパクトディスク ６ ＣＤ出し入れ機構 １０ ＣＤデータ読取機構 ２０ ディップスイッチ ２１ スイッチとしてのディップスイッチ群 ２３ 検出手段 ２４ 照明用ＬＥＤ ２５ 光路 ２６ 受光用フォトトランジスタ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のコンパクトディスクを各棚に装填
   したマガジンと、前記コンパクトディスクをコントロー
   ラの制御信号に基づいて選択的に取り出し、ＣＤデータ
   読取機構に対して所定の搬送動作を行なうＣＤ出し入れ
   機構とを備えた多連奏ＣＤチェンジャにおいて、前記マ
   ガジンの各棚毎に設けられるとともにコンパクトディス
   クの有無、種類等のディスク情報を示すスイッチと、こ
   れらスイッチの位置を検出する検出手段とを備え、この
   検出手段により検出されるディスク情報に基づきコンパ
   クトディスクの選定を可能としたことを特徴とする多連
   奏ＣＤチェンジャ。