JPH0552778A - けい光x線の分析方法 - Google Patents

けい光x線の分析方法

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JPH0552778A
JPH0552778A JP3237200A JP23720091A JPH0552778A JP H0552778 A JPH0552778 A JP H0552778A JP 3237200 A JP3237200 A JP 3237200A JP 23720091 A JP23720091 A JP 23720091A JP H0552778 A JPH0552778 A JP H0552778A
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JP
Japan
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fluorescent
rays
total reflection
light
ray
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Application number
JP3237200A
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English (en)
Inventor
Hisamasa Kono
久征 河野
Hiroshi Kobayashi
寛 小林
Takashi Shoji
孝 庄司
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Rigaku Corp
Original Assignee
Rigaku Industrial Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボロンのような軽元素を含む試料の組成のう
ち、けい光X線強度が低い軽元素のけい光X線を、けい
素や酸素のような重元素の高次線によるバックグランド
に影響されることなく、確実に検出して分析精度の向上
を図る。 【構成】 ボロンのような軽元素を含む試料1からのけ
い光X線を、人工格子6とその回折X線を全反射させて
重元素の高次線を低減する全反射ミラー7と軽元素のけ
い光X線強度を高く維持する第1および第2の全反射ス
リット5,8の組合せからなる分光器3に通して、平行
光として取り出し、その平行光を検出器4で検出して分
析する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ボロンのような軽元
素を含む試料の表面、例えばシリコンウェハの表面に、
シリカ(SiO2 )、りん酸化合物(P2 5 )および
ボロン化合物(B2 3)からなる絶縁膜(ガラス)を
付着して作成された半導体基材に、X線を照射して、そ
の試料(基材)から発生するけい光X線を検出し分析す
ることにより、試料の膜成分(元素)および膜厚などを
測定するけい光X線の分析方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】けい光X線の分析には、一般にX線の分
光に分光結晶を用いた結晶分光法が採用されている。こ
の分光結晶は回折格子の役割を果たすものであって、結
晶分光におけるX線の回折条件は、W.L.Bragg により与
えられ、波長λのけい光X線の結晶面間隔dの結晶に入
射したときに、下記の式(1)の関係を満足する角度θ
(回折角)のときのみ干渉を起こす。換言すると、回折
角θを測ることにより、波長λを知り、Moseley の関係
から試料の元素を知るものである。 2dsin θ=nλ…………(1) n:反射の次数
【0003】ところで、上記のような結晶分光法は、例
えばボロン(ホウ素)のような原子番号の小さい軽元素
に対する検出感度および測定精度が悪い。ボロンのよう
な軽元素のけい光X線は、けい素(Si)や酸素(O)
などの重元素のけい光X線に比べて強度が非常に低いた
め、測定精度を良くするためには、感度を高めること、
および、重元素のけい光X線によるバックグランド成分
を低くすることが要求される。このような要求に応える
ものとして、従来、重元素のけい光X線によるバックグ
ランドを低くできる人工格子を使用した分光方法が採用
されている。なお、上記人工格子は、格子面間隔を決め
る分光層と反射層とを複数重合してなるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記人工
格子により、重元素のけい光X線によるバックグランド
成分を低くしたいのであるが、この人工格子は軽元素に
対する感度も良いが、波長に対する分解能が分光結晶よ
りも低いため、けい素(Si)や酸素(O)の重元素の
けい光X線Si−Kα、O−Kαの高次線が、図4と図
5の点線とで示すように、ボロンのけい光X線B−Kα
に重なって、結局、バックグランド成分が低くならな
い。その結果、ボロンの検出がむずかしく、分析精度を
上げることができない。
【0005】この発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、重元素のけい光X線によるバックグランド成分を十
分に低下させるとともに、軽元素のけい光X線強度も高
めて、分析精度の著しい向上を図ることができるけい光
X線の分析方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係るけい光X線の分析方法は、軽元素を
含む試料からのけい光X線を、第1の全反射スリットを
通過させて平行光とし、これを人工格子および全反射ミ
ラーの一方に入射させたのち他方に入射させて回折X線
を取り出し、この回折X線を第2の全反射スリットに入
射させて平行光からなる被検出光を取り出し、この被検
出光を検出して分析するものである。
【0007】
【作用】上記構成によれば、軽元素を含む試料からのけ
い光X線が第1の全反射スリットを通過することで強度
低下の少ない平行光となり、この平行光が人工格子に入
射されて、バックグランドのかなり低い回折X線が取り
出される。つづいて、その取り出された回折X線を全反
射ミラーに入射させて全反射させる。ここで、全反射の
臨界角は波長に比例するので、入射角を軽元素のけい光
X線の臨界角に設定することで、重元素のけい光X線の
高次線の反射が抑制されて、その強度が低下する。つま
り、バックグラウンド成分が低下する。さらに、軽元素
のけい光X線が第2の全反射スリットを通過することに
より、強度低下の少ない平行光が得られる。その結果、
第2の全反射スリットを通過後の平行光を検出すること
で、軽元素の検出精度が高められ、試料の分析精度が向
上する。
【0008】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面にもとづいて
説明する。図1は、この発明のけい光X線の分析方法を
実施するために使用する分析装置の概略構成図である。
この分析装置は、大別して、試料1に向けてX線(一次
X線)を照射するX線管2と、上記試料1で発生した二
次X線であるけい光X線を分光する全反射式分光器3
と、検出器4とから構成されている。上記試料1は、例
えば図2に示すように、シリコンウェハ1Aの表面に、
シリカ(SiO2 )、りん酸化合物(P2 5 )および
軽元素であるボロン化合物(B2 3 )からなる絶縁膜
(ガラス)1Bを付着してなる半導体素材のように、ボ
ロンなどの軽元素を含むものである。
【0009】上記全反射式分光器3は、第1の全反射ス
リット5と、人工格子6と、全反射ミラー7と第2の全
反射スリット8とから構成されている。上記第1および
第2の全反射スリット5,8は、鏡面仕上げされた板材
の多数枚を積層してなり、通過するX線を全反射させて
平行光にする。
【0010】上記人工格子6は、図3に示すように、格
子面間隔を決める分光層6Aと反射層6Bとを複数積合
してなり、上記第1の全反射スリット5から入射される
平行光を回折X線として取り出す。ボロンの分光に使用
する人工格子6は、例えば、炭素からなる分光層6Aと
タングステンからなる反射層6Bとを用いる。なお、上
記人工格子6および全反射ミラー7の入射角は任意に可
変設定できるようになっている。
【0011】つぎに、上記構成の分析装置によるけい光
X線の分析方法について説明する。X線管2から試料1
に向けてX線を照射すると、その試料1で発生したけい
光X線は第1の全反射スリット5を通過して平行光とな
る。このとき、けい光X線は第1の全反射スリット5で
吸収される量が少ないので、強度が高く維持される。
【0012】第1の全反射スリット5からの平行光は、
人工格子6に入射されて、回折X線が取り出される。こ
こで、試料1が上記のような半導体基材の場合、人工格
子6は、軽元素であるボロンBの感度は高いが、波長に
対する分解能は低いことから、重元素であるけい素Si
および酸素Oのけい光X線Si−Kα、O−Kαの高次
線がボロンBのけい光X線B−Kαに重なったままとな
り、結局、バックグランド成分は十分に低くなっていな
い。
【0013】つづいて、上記回折格子6から取り出され
た回折X線は全反射ミラー7に入射されて全反射され
る。ここで、全反射の臨界角は波長に比例するので、入
射角を軽元素であるボロンBのけい光X線の臨界角に設
定することにより、けい素Siおよび酸素Oのけい光X
線Si−Kα、O−Kαの波長の短い高次線は吸収され
る。さらに、この全反射ミラー7で反射されたけい光X
線は、吸収の少ない第2の全反射スリット8を通過し
て、平行光からなる被検出光PCとして取り出され、検
出器4に入射されて、所定の元素検出が行われる。この
とき、やはり第2の全反射スリット8で吸収される量が
少ないので、けい光X線の強度が高く維持される。
【0014】したがって、図4と図5の実線とで示すよ
うに、ボロンBのけい光X線B−Kαの強度が、そのバ
ックグランド成分(けい素Siおよび酸素Oのけい光X
線Si−Kα、O−Kαの高次線)の強度に対して、相
対的に大きくなり、その結果、両者が明瞭に峻別される
ことになる。これにより、けい光X線強度の低いボロン
Bのけい光X線B−Kαの検出精度が高められ、試料1
全体の分析精度が向上する。
【0015】なお、図1の人工格子6と全反射ミラー7
は、その前後関係を入れ替えて、全反射ミラー7の方を
人工格子6の前側に置いてもよい。
【0016】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、けい
光X線強度が低いボロンのような軽元素を含む試料のけ
い光X線を分析するにあたって、軽元素のけい光X線の
強度を高く維持する2つの全反射スリットと、バックグ
ランドとなる重元素のけい光X線の高次線を反射せず、
軽元素の強度を高く維持する全反射ミラーと、軽元素の
検出感度をよくして相対的に上記バックグランドを低下
させる人工格子とを組合わせることにより、ボロンなど
の軽元素をも確実に検出して、所定の分析を高精度に行
なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るけい光X線の分析方法の実施に
際して使用する分析装置の概略構成図である。
【図2】分析試料の拡大断面図である。
【図3】人工格子の概略断面図である。
【図4】ボロンのけい光X線およびけい素、酸素のけい
光X線の強度と、2θとの関係を示すグラフである。
【図5】図4のA部の拡大図である。
【符号の説明】
1…試料、4…検出器、5…第1の全反射スリット、6
…人工格子、7…全反射ミラー、8…第2の全反射スリ
ット。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軽元素を含む試料からのけい光X線を、
    第1の全反射スリットを通過させて平行光とし、これを
    人工格子および全反射ミラーの一方に入射させたのち他
    方に入射させて回折X線を取り出し、この回折X線を第
    2の全反射スリットに入射させて平行光からなる被検出
    光を取り出し、この被検出光を検出して分析するけい光
    X線の分析方法。
JP3237200A 1991-08-23 1991-08-23 けい光x線の分析方法 Pending JPH0552778A (ja)

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