JPH0552420A - 石油温風暖房機の燃焼量制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 石油温風暖房機の燃焼量制御方法であって、
室内温度を設定温度に対して良好で且つ安定させること
ができる方法の提供を目的とする。 【構成】 設定した室内温度に対して所定室内温度で燃
焼を自動開始し、また所定室内温度で燃焼を自動停止す
る石油温風暖房機において、前記自動消化に先立って燃
焼能力を低能力に切替えると共に、その能力切替えの程
度を、燃焼停止中における室内温度の冷え具合に応じて
変更する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、石油温風暖房機の燃焼
量制御方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の石油温風暖房機において、設定さ
れた室内温度に対して、室内温度を検知し、所定の室内
温度まで上昇すると燃焼を自動停止し、また所定の室内
温度まで低下すると燃焼を自動開始するようにした燃焼
量制御方法が提供されている。そして前記燃焼の自動停
止に先立って、燃焼能力を低ランクに切替える様にした
燃焼量制御方法も提供されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが上記従来の石
油温風暖房機の燃焼量制御方法では、燃焼の自動停止に
先立つ燃焼能力の低下切替えにおいては、部屋の気密
性、保温性等、暖房機のおかれる部屋の状況によらず、
一律に燃焼量を下げていた。従って気密性等のよい部屋
では室温が上がり過ぎたり、また一旦上がり過ぎた室温
がなかなか下がらなかったりし、一方、気密性等の悪い
部屋では室温が十分上がらなかったり、また室温がすぐ
に下がったりし、良好で安定した室温を得ることができ
ない欠点があった。

【０００４】そこで、本発明は上記従来の石油温風暖房
機の燃焼量制御方法の欠点を解消し、室内温度を設定温
度に対して良好で且つ安定させることができる石油温風
暖房機の燃焼量制御方法の提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の石油温風暖房機の燃焼量制御方法は、設定
した室内温度に対して所定室内温度で燃焼を自動開始
し、また所定室内温度で燃焼を自動停止する石油温風暖
房機において、前記自動消火に先立って燃焼能力を低能
力に切替えると共に、その能力切替えの程度を、燃焼停
止中における室内温度の冷え具合に応じて変更すること
を特徴としている

【０００６】

【作用】上記本発明の特徴によれば、燃焼停止から燃焼
再開までの燃焼停止中における室内温度の冷え方を検出
することで、その部屋の気密性、保温性等の状況を知る
ことができる。即ち、部屋の気密性、保温性が悪いと室
内の温度の冷え方も速く、部屋の気密性、保温性が良い
場合には室内温度の冷え方も小さい。よって、燃焼停止
中における室内の冷え具合（冷える速さ）に応じて燃焼
停止に先立つ燃焼能力の切替え低下の具合を変更するこ
とにより、より室内状況に応じた燃焼量調節をすること
ができ、設定した室内温度に対して良好な室内温度を安
定して提供することができる。

【０００７】

【実施例】以下に本発明を図面に示す実施例に基づいて
説明する。図１は本発明方法を実施した石油温風暖房機
の外観図、図２は石油暖房機内の要部構造を示す図、図
３は自動消化後の気化器の温度低下の状況を示す温度−
時間図、図４は本発明方法の実施方法を示すフローチャ
ートである。

【０００８】図１において、石油温風暖房機１の前面に
温風吹き出し口２が設けられ、その上に操作部３があ
る。また石油温風暖房機１の裏面側に図示しない室温検
出センサが設けられている。図２において、暖房機１の
内部には、燃焼室４が設けられ、燃焼室４の下部には燃
焼バーナ５が設けられている。また前記バーナ５へ送ら
れる石油を気化する気化器６と、気化器のノズル７、ヒ
ータ８と、気化器６の温度を検出する気化器温検出セン
サ９が設けられている。気化器６へは図示しない石油タ
ンクからポンプ10により送油管11を通して石油が送り込
まれる。

【０００９】前記操作部３の裏側内部には図示しないコ
ントローラが設けられ、操作部３の操作により、所定の
制御運転動作を各部に指令する。コントローラによる本
発明の燃焼量制御の実施方法を図３と図４に沿って次に
説明する。

【００１０】図３、図４において、今、操作部３で室温
が設定され、暖房運転が開始されると、コントローラは
所定の点火シーケンスにより、第１回目の燃焼を最大燃
焼量で開始する（ステップ51) 。そして室温検出センサ
で検出される室温が設定温度に対して所定温度（実施例
では設定温度＋４℃）になると燃焼を停止する（ステッ
プ52、53）。燃焼停止により室温が設定温度に対して所
定温度（実施例では設定温度）まで下がると（ステップ
54）、それまでの燃焼停止時間ｔを検出し、さらに最大
燃焼量で燃焼を再開する（ステップ55）。そして２回目
の燃焼からは室温が前記所定の燃焼停止温度になる手前
の所定温度（実施例では設定温度＋0.5度）まで上がる
と、燃焼能力を低能力に切替える（ステップ56〜59) 。

【００１１】前記能力の切替えは、前記ステップ55で検
出した燃焼停止時間ｔが基準時間以上か否かにより異な
る能力ランクに切換えることとする。図３に示すよう
に、同じ型の温風暖房機では、部屋の大きさや部屋の気
密性、保温性に応じて、燃焼停止中の室内の温度変化を
予めの実験で知ることができる。例えば、図３の線Ｂ
は、自動消化温度を設定温度＋４℃、自動再燃焼温度を
設定温度とした場合に、平均的な家屋における燃焼停止
からの室温の温度変化を示すもので、燃焼停止から次の
燃焼開始までの時間が平均的に10分である。従って、燃
焼停止時間ｔが10分を越えている場合（線Ｃ）は、その
部屋の気密性ないし保温性が標準以上であり、10分下回
る（線Ａ）ときには気密性ないし保温性が悪いと判断す
ることができる。よって前記10分を基準時間とすれば、
該基準時間を判断基準として燃焼停止時間がそれ未満か
否か判定し（ステップ57) 、未満の場合には、部屋の保
温性、気密性が悪いことから、燃焼能力ランクをただち
には低下させずに、一定時間（例えば２分間）引き続き
最大燃焼量で燃焼した後、燃焼能力ランクを低下させる
（ステップ58) 。一方、燃焼停止時間ｔが前記基準時間
以上の場合は、部屋の保温性、気密性が良いことから、
ただちに燃焼能力を下げる（ステップ59) 。燃焼能力ラ
ンクを下げた後、ステップ52、53に戻って、室温が所定
の燃焼停止温度になれば燃焼を停止する。

【００１２】なお、以上の実施例において、自動燃焼停
止温度、自動燃焼開始温度、燃焼能力変更温度、基準燃
焼停止時間等については、上記に示した具体的温度、具
体的時間に限定されるものではない。

【００１３】

【発明の効果】本発明は以上の構成、作用よりなり、請
求項１に記載の石油温風暖房機の燃焼量制御方法によれ
ば、燃焼の自動消化に先立って燃焼能力を低能力に切替
えると共に、その能力切替えの程度を、燃焼停止中にお
ける室内温度の冷え具合に応じて変更するようにしてい
るので、石油温風暖房機が置かれる室内状況に応じた燃
焼量の調節ができることになり、異なる室内状況に対し
て良好で且つ安定した暖房を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明方法を実施した石油温風暖房機の外観図
である。

【図２】石油暖房機内の要部構造を示す図である。

【図３】自動消化後の気化器の温度低下の状況を示す温
度−時間図である。

【図４】本発明方法の実施方法を示すフローチャートで
ある。

【符号の説明】

１ 石油温風暖房機 ４ 燃焼室 ５ 燃焼バーナ ６ 気化器 ９ 気化器温検出センサ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 衣笠 朋文 兵庫県神戸市中央区明石町32番地 株式会 社ノーリツ内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 設定した室内温度に対して所定室内温度
   で燃焼を自動開始し、また所定室内温度で燃焼を自動停
   止する石油温風暖房機において、前記自動消火に先立っ
   て燃焼能力を低能力に切替えると共に、その能力切替え
   の程度を、燃焼停止中における室内温度の冷え具合に応
   じて変更することを特徴とする石油温風暖房機の燃焼量
   制御方法。