JPH055240B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、２つの直交方向振動の形態の信号を
含む情報を、回転デイスク情報担体において走査
するかまたは回転デイスク情報担体にカツテイン
グするためのピツクアツプ・ヘツドおよび／また
はカツタであつて、一端に針を配設する針支持部
を有する針装置と、針装置と共働する電磁装置と
を備え、電磁装置に、２つの直交方向振動の一つ
にそれぞれ対応する２個のコイルおよび２個の磁
極と、２つの直交方向振動に共通の第３の磁極を
設けるピツクアツプ・ヘツドおよび／またはカツ
タ（以下、便宜上単にピツクアツプ・ヘツドと称
する）に関する。

かかるピツクアツプ・ヘツドは西ドイツ公開特
許第2512467号に開示されており、このピツクア
ツプ・ヘツドにおいては磁気装置が円筒状コイル
を配設した２個の磁極棒を備えており、磁界内に
配置される磁極棒の端部はＵ字状とし、かつ前記
２個の磁極を構成するようにしている。これら２
個の磁極は遮蔽外殻部材で構成する第３の磁極に
対向して互に隣接配置する。遮蔽外殻部材で構成
した第３磁極および２個の磁極の間の磁界に針を
配置し、針は弾性懸架部に配設し、針の上に永久
磁性または軟磁性トランスジユーサ素子を配設す
るようにしている。

他の既知のトランスジユーサに比べこの構成
は、共通な第３磁石を使用することに起因して遥
に簡単であるが、その重量は依然として比較的大
きくかつその組立てられた構造は依然として比較
的複雑である。

本発明の目的は、必要とする材料を少なくして
軽量化し、全体構造が簡単なため安価であり、か
つ既知のものに比べ細長い形状を有するピツクア
ツプ・ヘツドおよび／またはカツタを提供するに
ある。

かかる目的を達成するため本発明のピツクアツ
プ・ヘツドおよび／まははカツタは、前記コイル
を配設されかつその一端に接続ピンを設けた単一
体の細長い装着部を管状の嵌挿遮蔽外殻部材内に
配置し、嵌挿遮蔽外殻部材に嵌挿する管状保持ス
リーブを介して嵌挿遮蔽外殻部材に針装置を固着
する構成としたことを特徴とする。

このピツクアツプ・ヘツドは、個々の部分の質
量を著しく低減することができるから、遥に軽量
となる。装着部の構造に起因して遮蔽外殻部材を
装着部上に嵌挿し、かつ遮蔽外殻部材上に針保持
部スリーブを有する針装置を嵌挿することができ
る。この嵌挿による組立は簡単であり、組立所要
時間が短縮される。

なお、装着部および遮蔽外殻部材を備えるピツ
クアツプ・ヘツドは、例えば、西ドイツ公開特許
第19.21.927号および西ドイツ特許第1447141号か
ら一般に既知である。しかし、この既知のピツク
アツプ・ヘツドは単一体の装着部を備えておら
ず、また管状針保持部スリーブを有する針装置を
備えていない。

本発明の実施例では、磁束帰路部材をプラスチ
ツクの装着部に配置し、磁束帰路部材の第１折曲
げリムを前記コイルを巻装される真直ぐな磁極棒
の後端に接触させ、かつ磁束帰路部材の第２折曲
げリムを嵌挿遮蔽外殻部材に接触させ、嵌挿遮蔽
外殻部材が、磁極として作動する磁極棒の磁界側
端部と対向する嵌挿遮蔽外殻部材の表面を介して
第３の磁極を構成する。磁束帰路部材は簡単な金
属板であり、これを介して磁路を確立するように
する。真直ぐな磁極棒の後端は第１折曲げリムと
接触させる。従つて、支持部により、コイル、磁
束帰路部材および嵌挿遮蔽外殻部材と共に磁極棒
を保持する中央部が形成される。

本発明の他の実施例では、磁極棒の磁界側端部
が装着部の突部と共働して、磁極棒を磁束帰路部
材の第１折曲げリムに押圧する。適正位置を維持
するため本発明の他の実施例では、磁極棒の後端
を磁束帰路部材の第１折曲げリムにおける凹部と
係合する。

かかる構造では装着後の個々の部分が互に正確
に所望位置に配置されていることが重要である。
従つて本発明の他の実施例では、装着部に嵌挿す
る嵌挿遮蔽外殻部材に対する停止部の、装着部の
接続ピン側に設ける。このようにすることによ
り、遮蔽外殻部材を装着部上に所望長さにわたり
嵌挿するのが確実に行われることとなる。この所
望長さは、遮蔽外殻部材を充分嵌挿した場合磁束
帰路部材の磁界側リムが遮蔽外殻部材と金属同士
の接触状態となるような長さに選定する。

取付部材を備えた本発明の他の実施例では、取
付部材が接着部に対する停止部および受入れ部を
備える。遮蔽外殻部材を嵌挿して予備組立された
装着部は遮蔽外殻部材と共に所望の装着深さにわ
たり取付部材に嵌挿することができる。この点に
つき、装着部をほぼ接続ピンまで取付部材に嵌挿
し、取付部材から軸方向に突出させると有利であ
る。このようにすることにより針装置を針保持部
スリーブを介して装着部即ち遮蔽外殻部材に嵌挿
することができる。

本発明の他の実施例では、嵌挿遮蔽外殻部材
を、取付部材および装着部と共に、これら３部分
のすべてに到達できる接着剤を介して互に固着し
て組立状態ならしめる。これは取付部材の位置に
おける個々の部分の重なり合う部分を適切に設計
することによつて達成することができる。

次に図面につき本発明の実施例を説明する。

ピツクアツプ・ヘツドの中央部は細長い装着部
（マウント）３で構成する。装着部３は注入成形
プラスチツク部として構成し、その基部４には４
個の接続ピン５を合体配設する。接着部３には針
と共にピツクアツプ・ヘツドの磁石装置を配設で
きるよう装着部３を構成する。装着部３には案内
溝７を形成し、この溝に第３図に示すように磁束
帰路部材９を配設できるようにする。磁束帰路部
材９を例えばミユーメタルで構成する。

第２図に示した磁束帰路部材９の後方折曲げリ
ム１１は磁極棒１７の後端１５と係合する凹部１
３を有している。磁束帰路部材９はその磁束作用
端１９にも折曲げリム２１を有し、この折曲げリ
ムを介して遮蔽外殻部材２８（第１および４図）
と接触させるようにし、これについては後で説明
する。

第２図に示した磁束帰路部材９は装着部３に対
し第１図に示した位置において案内溝７に配設し
即ち図面の平面の上方の位置からこの平面へ下し
て配設するようにする。然る後、磁束帰路部材９
を案内溝７内を右方へ推移して、磁束帰路部材９
が破線で示した位置（第１図）において装着部３
の停止部２５と衝合するようにする。磁束帰路部
材９が装着部３から側方へ脱落するのを縁部２７
によつて防止する。

磁束帰路部材９が第２図に示した位置にある場
合に、磁極棒１７をそのコイル２９と共に装着部
３に配設する。磁極棒１７はミユーメタルの真直
ぐな棒としてフランジは設けず、その上にコイル
２９を巻装する。第３図においても、装着部３に
おける磁束帰路部材９の位置を鎖線で示してあ
る。磁極棒１７の後端１５は磁束帰路部材９の凹
部１３に収納する。次いで、磁極棒１７の磁界側
端部３１を矢印３３の方向に回動して装着部３に
配設する。その場合磁極棒１７の磁界側端部３１
は装着部３における傾斜面３５と接触し、凹部１
３に圧入される。磁極棒１７の磁界側端部３１
は、傾斜面３５を通過した後、いわゆるスナツプ
動作により傾斜面３５の後方へ移動し、従つて磁
極棒１７は装着部３に固定されることとなる。

コイル２９の接続導線は接触ピンへ導いてこれ
にはんだ付することができる。

このようにして装着部３の予備組立が完了し、
装着部には磁束帰路部材９、磁極棒１７およびコ
イル２９が配設された状態となる。第１図に示し
たように、細長い装着部３には方形の管状遮蔽外
殻部材２３を嵌挿する。遮蔽外殻部材２３は適当
な遮蔽金属の圧延条片を備えている。遮蔽外殻部
材２３は第１および４図における装着部３の停止
面３７と衝合するまで嵌挿する。遮蔽外殻部材２
３の前縁４１が停止面３７と衝合した場合、磁束
帰路部材９の前縁面４３も遮蔽外殻部材２３の前
部規定壁部４５と金属同士の接触状態となる。

また第４図は、予備組立された装着部３に遮蔽
外殻部材２３を嵌挿した後、第３の磁極を構成す
る遮蔽外殻部表材面４７が磁極棒１７の磁界側端
部３１と対向することを示している。磁極棒１７
の磁界側端部３１は２つの直交する振動方向にそ
れぞれ対応する２個の磁極を構成する。従つて、
電磁方式の付勢磁界４９が形成され、ここに針支
持部５１を配設する。針支持部５１の自由前端５
２において針５３を支持するようにする。

針５３およびその動作を詳細に説明する以前
に、予備組立された装着部３を取付部材５５に配
設する態様を説明する。取付部材５５は標準形コ
ネクタ基部５７と、受入れ部５９で構成する。装
着部３はその磁束側を受入れ部５９に嵌挿する。
この嵌挿運動は取付部材５５の基部５７における
停止部６０によつて制限される。受入れ部５９
は、装着部３を遮蔽外殻部材２３と共に延在させ
る環状開口６１を有している。また遮蔽外殻部材
２３も、開口６１の位置まで延在する開口６３を
有している。装着部３を取付部材５５に正しく挿
入した後、開口６１に接着剤を供給し、この接着
剤は開口６１の周りおよび開口６３へ流入する。
かかる態様で装着部３は遮蔽外殻部材２３と共に
取付部材５５に強固に固着される。

針装着６５は針支持部５１および針保持部６７
を備えている。遮蔽外殻部材２８に嵌挿される針
保持部スリーブ６９において針保持部６７に方形
断面の管状部７１を配設する。この管状部７１に
は、針５３を設けた針支持部５１および磁石７５
を固着した弾性懸架部７３を収納する。

管状部７１は第５図において磁極棒１７、磁束
帰路部材９および遮蔽外殻部材２３によつて表わ
されるピツクアツプ・ヘツドの軸７９に対し角度
αで配設する。この角度αは、針５３を情報保持
回転デイスク８１上に配置した場合、所定のトラ
ツキング角度βが得られるよう適切に選定する。
このようにすることにより弾性懸架部７３を、軸
対称とすことができる一方、磁極として作動する
磁極棒１７と磁界側端部３１および遮蔽外殻部材
表面４７の間の電磁界４９においては非対称構造
に維持するので、クロストーク減衰が改善され
る。

針保持部６７は遮蔽外殻部材２３に嵌挿するこ
とによつて装着部３に取付ける（第１図の左側部
分も参照）。針保持部スリーブ６９はその内側に
おける突部７７によつて遮蔽外殻部材２３上に強
固に保持する。針保持部６７を充分嵌挿した場
合、管状部７１が針支持部５１を、磁極棒１７の
磁極および遮蔽外殻部材２３の表面４７の間の磁
界４９内へ移動させる。かくてピツクアツプ・ヘ
ツドは作動可能状態となる。

針保持部６７に保護キヤツプ８３を取付けるこ
とがき、この保護キヤツプは、帽子のひさしと同
一の態様で、ダイヤモンドの先端を有する針５３
の上方に乾燥するようにすることができる。

第６および７図は接続ピン５′と共に接地接触
を形成する簡単な方法を示す。この接続ピン５′
は接続ピン５に対し外方へずれた位置に配置す
る。これにより、ピン５′を遮蔽外殻部材２３に
押圧することができるようになる。従つて、位置
８５においてピン５′は装着部３上で遮蔽外殻部
材２３と金属同士の接触が得られる。従つて、接
地接触を得るために、結線および付加的なはんだ
付け接続を不要ならしめることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のピツクアツプ・ヘツドの装着
部を、これに嵌挿する遮蔽外殻部材および針保持
部と共に一部を断面で示す側面図、第２図は接着
部に配設する磁束帰路部材の側面図、第３図は第
１図の−方向から見た装着部を、これに配設
する磁極棒と共に示す平面図、第４図は完成した
本発明ピツクアツプ・ヘツドの断面図、第５図は
針装置の偏心懸架状態を示す側面断面図、第６図
はコネクタピンおよび遮蔽外殻部材の間の直接接
触による接地接続構造を示す装着部の接続端の底
面図、第７図は第６図の部分断面側面図である。 ３……装着部、４……基部、５，５′……接続
ピン、７……案内溝、９……磁束帰路部材、１１
……後方折曲げリム、１３……凹部、１５……磁
極棒１７の後端、１７……磁極棒、１９……磁束
作用端、２１……折曲げリム、２３……遮蔽外殻
部材、２５……停止部、２７……縁部、２９……
コイル、３１……磁極棒１７の磁界側端部、３５
……傾斜面、３７……停止面、４１……前縁、４
３……前縁面、４５……前部規定壁部、４７……
遮蔽外殻部材表面、４９……付勢磁界、５１……
針支持部、５２……自由前端、５３……針、５５
……取付部材、５７……標準形コネクタ基部、５
９……受入れ部、６０……停止部、６１……環状
開口、６３……開口、６５……針位置、６７……
針保持部、６９……針保持部スリーブ、７１……
管状部、７３……弾性懸架部、７５……磁石、７
７……突部、７９……軸、８１……回転デイスク
情報担体、８……保護キヤツプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ２つの直交方向振動の形態の信号を含む情報
   を、回転デイスク情報担体において走査するかま
   たは回転デイスク情報担体にカツテイングするた
   めのピツクアツプ・ヘツドおよび／またはカツタ
   であつて、一端に針を配設する針支持部を有する
   針装置と、針装置と共働する電磁装置とを備え、
   電磁装置に、２つの直交方向振動の一つにそれぞ
   れ対応する２個のコイルおよび２個の磁極と、２
   つの直交方向振動に共通の第３の磁極を設けるピ
   ツクアツプ・ヘツドおよび／またはカツタにおい
   て、前記コイルを配設されかつその一端に接続ピ
   ンを設けた単一体の細長い装着部を管状の嵌挿遮
   蔽外殻部材内に配置し、嵌挿遮蔽外殻部材に嵌挿
   する管状保持スリーブを介して嵌挿遮蔽外殻部材
   に針装置を固着する構成としたことを特徴とする
   ピツクアツプ・ヘツドおよび／またはカツタ。 ２ 特許請求の範囲第１項記載のピツクアツプ・
   ヘツドおよび／またはカツタにおいて、磁束帰路
   部材をプラスチツク装着部に配置し、磁束帰路部
   材の第１折曲げリムを前記コイルを巻装される真
   直ぐな磁極棒の後端に接触させ、かつ磁束帰路部
   材の第２折曲げリムを嵌挿遮蔽外殻部材に接触さ
   せ、嵌挿遮蔽外殻部材が、磁極として作動する磁
   極棒の磁界側端部と対向する嵌挿遮蔽外殻部材の
   表面を介して第３の磁極を構成するピツクアツ
   プ・ヘツドおよび／またはカツタ。 ３ 特許請求の範囲第１または２項記載のピツク
   アツプ・ヘツドおよび／またはカツタにおいて、
   磁極棒の磁界側端部が装着部の突部と共働して、
   磁極棒を磁束帰路部材の第１折曲げリムに押圧す
   るピツクアツプ・ヘツドおよび／またはカツタ。 ４ 特許請求の範囲第３項記載のピツクアツプ・
   ヘツドおよび／またはカツタにおいて、磁極棒の
   後端を磁束帰路部材の第１折曲げリムにおける凹
   部と係合するピツクアツプ・ヘツドおよび／また
   はカツタ。 ５ 特許請求の範囲第１乃至４項中のいずれか一
   項記載のピツクアツプ・ヘツドおよび／またはカ
   ツタにおいて、装着部に嵌挿する嵌挿遮蔽外殻部
   材に対する停止部を、装着部の接続ピン側に設け
   るピツクアツプ・ヘツドおよび／またはカツタ。 ６ 取付部材を設けた特許請求の範囲第１乃至５
   項中のいずれか一項記載のピツクアツプ・ヘツド
   および／またはカツタにおいて、取付部材が装着
   部に対する停止部および受入れ部を備えるピツク
   アツプ・ヘツドおよび／またはカツタ。 ７ 特許請求の範囲第１乃至６項中のいずれか一
   項記載のピツクアツプ・ヘツドおよび／またはカ
   ツタにおいて、嵌挿遮蔽外殻部材を、取付部材お
   よび装着部と共に、これら３部分のすべてに到達
   できる接着剤を介して互に固着して組立状態なら
   しめるピツクアツプ・ヘツドおよび／またはカツ
   タ。