JPH0551913A - 舗装路面の模様成形方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 見た目に美しく、滑りにくい舗装路を提供す
る。 【構成】 無数の透気孔を有する舗装層３の舗装表面を
平坦に研磨した後、模様を打ち抜いた型紙９を貼り付け
る。次に型紙９の上から模様材料を塗布した後、型紙９
を剥離し、舗装表面に模様層５を成形したことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば、商店街の歩
道あるいは、車両用テストコース路等に適する舗装路面
の模様成形方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、商店街の歩道・自転車道・車道
は、滑りにくい路面が望まれている。これらの道路は、
アスファルト又はセメントコンクリート舗装層の表面
に、合成樹脂材やモルタルを塗布して、表面処理を行な
うか、あるいは、磁器タイルやコントリートブロックを
敷き詰める等の手段を採用することで達成している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記した如く滑りにく
い舗装路面を得るためには、合成樹脂材等により舗装層
の表面処理を行なうか、あるいは、磁器タイル等の敷き
詰めるものであるが、この磁器タイル等を敷き詰める手
段にあっては、施工に時間がかかることを併せてコスト
面においても望ましくない。その点、合成樹脂材による
表面処理の手段は、施工時間やコスト面において優れて
いるが、舗装層と合成樹脂材による処理層との間に雨水
が侵入するとその雨水の影響で処理層が剥離しやすく長
持ちしない不具合があった。

【０００４】そこで、この発明にあっては、剥離しにく
く、しかも見た目にも美しく任意の滑り抵抗値が得られ
る舗装路面の模様成形方法を提供することを目的として
いる。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に。この発明にあっては、無数の透気孔を有する舗装層
の舗装表面を平坦に研磨した後、適切な模様と大きさを
打ち抜いた型紙を貼り付ける。次に型紙の上から必要な
すべり抵抗値を持つ模様材料を塗布した後、型紙を剥離
し、舗装表面に適切なすべり抵抗値を持つ模様層を成形
する。

【０００６】

【作用】かかる舗装路面の模様成形方法におれば、模様
層は研磨した仕上面の上に成形されるため雨水がたまり
にくく、仮りに侵入しても透気孔から速やかに抜けるた
め模様層と舗装路面の付着に雨水の影響を受けることが
なくなり長時間に亘り安定した付着状態が得られるよう
になる。また、舗装面を研磨しているので、模様層が舗
装の骨材に直接接着し、バインダーが介在しないので、
強い付着状態が得られるようになる。また、模様層によ
って見た目にも美しい路面が得られるようになる。模様
の大きさと材質で任意なすべり抵抗値を持つ路面が得ら
れるようになる。

【０００７】

【実施例】以下、図１乃至図８の図面を参照しながらこ
の発明の一実施例を詳細に説明する。

【０００８】図１において１は路盤，３はアスファルト
舗装層，５は模様層をそれぞれ示している。

【０００９】路盤１は砕石等の粒状材料にセメントを加
えて形成した一般的な砕石路盤となっている。

【００１０】アスファルト舗装層３は、石灰岩を主体と
した開粒アスコンで、図７に示す混合物で施工され、空
気、雨水等を速やかに通過させる透気性の優れた性状を
有している。

【００１１】模様層５は所定の間隔でレイアウトされ、
模様材料は水性アクリル樹脂材と、、シリカサンド７号
と水とを図８に示す配合割合で混合したアクリル樹脂モ
ルタルとなっている。

【００１２】次に施行方法について説明すると、路盤１
の上にアスファルト舗装層３を形成した後、そのアスフ
ァルト舗装層３の表面３ａを図２に示すように研磨機７
によって研磨仕上げする。次に、模様を打ち抜いた合成
樹脂製の型紙９をアスファルト舗装層３の表面３ａにセ
ットする。この場合、型紙９は、図４に示すように三角
模様パターンのもの、あるいは、図５に示すように長方
形と菱形の組合せ模様パターンのもの、または、図６に
示す如く変形模様パターンのものを選択すことで、希望
する模様が得られるようになる。次に、その型紙９の上
から模様材料をエアスプレーで吹きつける。そして、一
定時間経過後、型紙９を剥がし、所定の模様層５を形成
するものである。

【００１３】これにより、ＤＦテスターにおいて、０．
７４の滑り抵抗値（２０ｋｍ／ｈ）が得られた。また、
模様層５の間には、雨水の侵入は起きにくく、仮に雨水
が侵入しても下方へ速やかに抜けるため、雨水の影響を
強く受けることがなくなる。この結果、模様層５の剥離
は起きず、しかも、見た目にも美しく滑りにくい路面が
得られるようになる。

【００１４】なお、この実施例にあっては比較的高いす
べり抵抗値の歩道路について説明を行なったが、低μ路
の車両用テストコース路に適用することも可能である。

【００１５】この場合、模様層５には、すべり抵抗値の
低い水性エポキシ樹脂材を使用し、またアスファルト舗
装層３には図９に示す透気性のある密粒ギャップアスコ
ンにて施工することが望ましい。これにより、図１０に
示す滑り抵抗値が得られるようになる。この結果、模様
の面積を変えて、水性エポキシ樹脂材の塗布比率を変化
させることで１つの模様材料によっても任意の滑り抵抗
値のテストコース路が得られる。

【００１６】

【発明の効果】以上、説明したようにこの発明によれ
ば、雨水等の影響を受けることなく模様層を確実に固着
できるようになり、見た目にも美しく滑りに特色を持っ
た路面が得られる。また、施工日数も短くて済み、しか
も、コスト面においても大変好ましいものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明にかかる舗装路面を示した切断面図で
ある。

【図２】動作説明図である。

【図３】動作説明図である。

【図４】型紙の一部分の平面図である。

【図５】別の型紙の一部分の平面図である。

【図６】別の型紙の一部分の平面図である。

【図７】開粒度アスコンの説明図である。

【図８】模様材料の配合割合を示した説明図である。

【図９】密粒ギャップアスコンの説明図である。

【図１０】ＤＦテスターによる滑り抵抗値の説明図であ
る。

【符号の説明】

３ 舗装層 ５ 模様層 ９ 型紙

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 無数の透気孔を有する舗装層の舗装表面
   を平坦に研磨した後、模様を打ち抜いた型紙を貼り付け
   る。次に型紙の上から模様材料を塗布した後、型紙を剥
   離し、舗装表面に模様層を成形したことを特徴とする舗
   装路面の模様成形方法。