JPH0551903A - 線路用騒音防止装置及びその騒音防止工法 - Google Patents

線路用騒音防止装置及びその騒音防止工法

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JPH0551903A
JPH0551903A JP23244291A JP23244291A JPH0551903A JP H0551903 A JPH0551903 A JP H0551903A JP 23244291 A JP23244291 A JP 23244291A JP 23244291 A JP23244291 A JP 23244291A JP H0551903 A JPH0551903 A JP H0551903A
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rail
sound absorbing
cement mortar
sound
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Hirokazu Mizushima
宏和 水島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】全体をして均等に空隙が醸し出されると共に、
レールが寒暖の温度差によって伸縮しても有効的にそれ
に追従し、長くその付着状態を維持できる低コストで優
れた吸音特性を発揮せしめる。 【構成】結合材に早強ポルトランドセメントと共に、ポ
リマー分散液を用いて、コンクリート骨材等の剛体若し
くはゴム砕粒等の半剛体並びに空隙率を高めるために添
加された繊維(合成、天然を問わず)とを平均的に散在
結合させた(好ましくは空隙率20〜30%の)高弾性
ポリマーセメントモルタルで吸音材1を成形する。更に
鉄道貨車の上に、タービン、ミキサー機、発電機、貯水
槽、高圧水式洗浄機等の必要機材を積み込み、移動しな
がら前記高弾性のポリマーセメントモルタルをレール2
の側部溝、線路軌道内及びその両外側等に連続的に流し
込み養生させることによって吸音材1が簡単に設置でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄道、地下鉄、工場等に
施設されているレール上を車両が走行する際に生じる騒
音を防止する装置とその騒音防止工法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電車等の車両によって引き起こ
される騒音は、近時、スピードのアップに比例して増加
の一途をたどり、鉄道沿いの住民にあっては、いくら防
壁を巡らせても、耐えるに忍び難いことから、未だに社
会問題となっているのが実状である。殊に、新幹線のよ
うな高速鉄道においては軌道の整備度を一層高水準に保
持する必要があることから、昨今では、車両荷重の繰り
返しによって発生する変形を定常的に修復しなければな
らない(多くの経費と労力が必要となる)バラスト軌道
に代わって、換言すれば、列車の繰り返し荷重によって
永久変形を起こさせないような軌道構造として、道床バ
ラストをコンクリートに変え、これに木ブロック又はコ
ンクリートブロックを埋め込み、レールを締結する方式
の軌道(直結軌道)が開発され、また、次第にコンクリ
ートスラブに代わりつつある現状も相俟って、益々、列
車走行時に生ずる騒音と振動が大きくなる一方であるこ
とから、斯かる騒音防止対策が社会的に要望されてい
る。
【0003】従来、斯かる騒音を防止する方策として、
例えば、レールの側部溝内に、発泡性合成ゴム若しくは
軟質、硬質のゴム材を積層させてなる吸音材を装着させ
たり(実開平1−180501号公報、実開平3−20
01号公報参照)、或はレールの間及び両外側に防音材
を中間に挟んで下面にスポンジ状の柔軟材を敷設せしめ
ると共に、前記防音材の上面に水嚢を重合してなる鉄道
騒音防止装置があった(実公平1−11766号公報参
照)。
【0004】また、各粒子間に空隙が残存するように結
合材で固着一体化された大粒径層と中粒径層と小粒径層
との三層に層成され、前記大粒径層壁に小孔状、細溝状
等の凹部が形成され、全体として通気性を有してなる吸
音材が案出されていた(特公昭52−35455号公報
参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の騒音防止装置のうち、レールの側部溝内に発泡
性合成ゴムなどの吸音材を装着させた実開平1−180
501号並びに実開平3−2001号公報にあっては、
熱若しくは紫外線による劣化が著しく、また、レール自
体が膨張・収縮することも相俟って、前記吸音材がレー
ルから安易に剥がれてしまうといった問題があった。
【0006】また、防音材の上面に水嚢を重合してなる
鉄道騒音防止装置(実公平1−11766号公報)にあ
っては、防音材と前記水嚢との接合装着が難しいことか
ら組み付けに余儀なくされており、更には前記水嚢に水
を入・排出させるための弁を取り付けなければならない
ために、必然的に気密性及びシールド構造が要求される
ことから、コストがかかってしまうものであった。
【0007】更に、特公昭52−35455号公報の吸
音材にあっては、大粒径層と中粒径層と小粒径層との三
層に層成しなければいけないことから製造に手間がかか
り、まして吸音特性を向上させるには小孔状、細溝状等
の凹部を兼備させなければならないことから、製造過程
で一体的に形成されるものではなかった。
【0008】本発明は斯かる問題点に鑑みてなされたも
ので、全体をして均等に空隙が醸し出されると共に、レ
ールが伸縮してもそれに追従し、脱落せずして長くその
付着状態を維持できる低コストで優れた吸音特性を発揮
せしめる線路用騒音防止装置とその騒音防止工法の提供
を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題点
を解決し、所期の目的を達成するため本発明の要旨とす
る構成は、レールの側部溝又はレールに近接した道床上
に、発泡性合成ゴム等からなる吸音材を装着してなる線
路用騒音防止装置において、前記吸音材は、結合材に無
機質の早強ポルトランドセメント等のセメント粉体と共
にポリマー分散液を用いて、空隙率を高めるために添加
された繊維と、コンクリート骨材等の剛体若しくはゴム
砕粒等の半剛体とを平均的に散在結合させた柔体として
の高弾性のポリマーセメントモルタルからなる線路用騒
音防止装置に存し、延いては前記高弾性のポリマーセメ
ントモルタルの空隙率が20〜30%である線路用騒音
防止装置に存する。
【0010】また、前記高弾性のポリマーセメントモル
タルで所望形状に成形された前記吸音材は、該吸音材と
同素材の弾性ポリマーセメントからなる接着剤を介して
前記レールに貼着するのが好ましい。
【0011】一方、この線路用騒音防止装置を実施する
ための本発明による騒音防止工法は、鉄道貨車の上に、
タービン、ミキサー機、発電機、貯水槽、高圧水式洗浄
機等の必要機材を積み込み、移動しながら前記高圧水式
洗浄機でレール側面等の所望位置に付着した錆や汚れを
除去した後、プライマー液を塗布し、次いで高弾性のポ
リマーセメントモルタルからなる吸音材を前記レールに
塗着若しくは所望形状に予め成形された最終製品の吸音
材を接着剤を介して貼着することにより前記レールに固
着せしめるものである。
【0012】また、吸音材を道床上に敷設する騒音防止
工法としては、鉄道貨車の上に、タービン、ミキサー
機、発電機、貯水槽、高圧水式洗浄機等の必要機材を積
み込み、移動しながら前記高圧水式洗浄機でコンクリー
トスラブ道床又はバラスト砕石等の所望位置に付着した
汚れを除去した後、プライマー液を塗布し、次いで前記
レール間若しくはその両外側に垂木等の角材を用いて施
工幅等の位置決めをした後、前記ミキサー機及びコンク
リートカート等を利用して吸音材である高弾性のポリマ
ーセメントモルタルを前記角材間に流し込み、次いでそ
の表面を均した後、養生して帯状の吸音材を道床上に連
続して形成せしめることを特徴とするものである。
【0013】
【作用】このように構成される本発明の鉄道用騒音防止
装置は、前記吸音材が、結合材に無機質の早強ポルトラ
ンドセメント等のセメント粉体と共にポリマー分散液を
用いて、空隙率を高めるために添加された繊維と、コン
クリート骨材等の剛体若しくはゴム砕粒等の半剛体とを
平均的に散在結合させた柔体としての高弾性ポリマーセ
メントモルタルからなることによって、前記柔体、剛体
若しくは半剛体の混在により内部に均等にして万遍なく
空隙が醸し出すこととなり、しかも斯かる空隙内に吸引
されたレールと車輪との接触によって生ずる騒音並びに
振動が、前記柔体や剛体若しくは半剛体との接触を反復
することにより有効的に減衰されることとなる。まして
前記吸音材は、上記結合材の特性により高度の伸縮率を
保有するため、寒暖などの温度差によるレールの膨張、
収縮にも効果的に追従することとなる。
【0014】また、好ましくは、前記吸音材を該吸音材
と同素材の弾性ポリマーセメントからなる接着剤を介し
てレールに貼着すれば、より一層の追従効果が発揮され
るため、比較的大きな振動やレールの伸縮に対しても脱
落せずして長くその接着状態を維持せしめることとな
る。
【0015】一方、上掲した本発明の騒音防止工法を用
いることにより、レール上を移動しながら連続した吸音
材の装着が可能となる他、道床上に吸音材を敷設する際
にあっても、無駄を省いた効率の良い作業が行えること
となる。
【0016】
【実施例】次に本発明の実施の一例を図面を参照しなが
ら説明する。図中Aは、本発明に係る線路用騒音防止装
置であり、この線路用騒音防止装置Aは、レールの腹部
(側部溝)、レールの間及びレールの両外側等に設置さ
れる所望形状の吸音材1を備えている。
【0017】この吸音材1は、結合材として例えばアク
リルポリマー分散液と早強ポルトランドセメントとを用
いて、コンクリート骨材等の剛体若しくはゴム砕粒等の
半剛体並びに空隙率を高めるために添加された繊維(合
成、天然を問わず)とを平均的に散在結合させた空隙率
20〜30%の高弾性ポリマーセメントモルタルからな
るもので、図1に示すように、レール2の側部溝に棒状
の吸音材1aを、線路軌道内及びその両外側に帯状の吸
音材1をそれぞれ隙間なく配設している。
【0018】尚、前記棒状の吸音材1aは、前記レール
2の側部溝内に上掲した高弾性ポリマーセメントモルタ
ルを塗着することにより、或は予め所望形状に成形した
もの(最終製品の棒状吸音材)を前記レール2の側部溝
に順次嵌合させることによりレール2に固着できるもの
であるが、この棒状吸音材1aの成形方法としては、レ
ール2の側部溝内にビニールを敷設せしめ、その上に前
記高弾性ポリマーセメントモルタルを流し込み、かつ、
コテ又はローラーで加圧して型取りした後、そのままビ
ニールごと取り出し、それを養生させることにより、レ
ール2の側部溝の形、大きさに合った棒状の吸音材1a
を形成するのが好ましい。
【0019】また、この棒状の吸音材1aは、裏面に接
着剤を介してレール2の側部溝等に貼着させるのが好ま
しく、延いては斯かる接着剤に、前記高弾性ポリマーセ
メントモルタルと同素材の接着剤(例えば10m2 当り
重量で、濃度60%のアクリルポリマー分散液15k
g、ポルトランドセメント15kg、濃化液0.5Kg
を配合してなる弾性ポリマーセメント)を使用すれば、
寒暖の温度差によるレール2自体の伸縮に対してもより
一層の追従効果が発揮できるため、安易な剥がれ落ちが
防止されるものである。更に、本発明の騒音防止工法を
用いることによって、作業の効率を上げられることは云
うまでもない。
【0020】以下に、本発明の騒音防止工法につき更に
詳細に説明する。まず、現場打ちの場合の騒音防止工法
としては、鉄道無蓋貨車の上に、タービン、ミキサー
機、発電機、貯水槽、高圧水式洗浄機等の必要機材を積
み込み(前工程)、前記高弾性のポリマーセメントモル
タルをレール2の側部溝、線路軌道内及びその両外側等
に連続的に流し込み養生させることによってレール2及
びその道床上に吸音材1が簡単に設置せしめられるもの
である。因にレール2へ吸音材1を装着させる場合の騒
音防止工法につき詳述するならば、前記高圧水式洗浄機
でレール側面等の所望位置に付着した錆や汚れを除去し
た後に(第1工程)、プライマー液を刷毛又はスプレー
で塗布して下地塗りを行う(第2工程)。次いで下地塗
りが完了したレールの側部溝内等に前記ミキサー機によ
り混練された高弾性のポリマーセメントモルタルを順次
塗り付け(第3工程)、次いでその表面をコテ又はロー
ラー等で加圧して表面仕上げをなした後、養生させるも
のである(第4工程)。
【0021】一方、帯状の吸音材1を道床上に敷設せし
める騒音防止工法としては、鉄道無蓋貨車の上に、ター
ビン、ミキサー機、発電機、貯水槽、高圧水式洗浄機等
の必要機材を積み込み(前工程)、移動しながら前記高
圧水式洗浄機でコンクリートスラブ道床又はバラスト砕
石等の所望位置に付着した汚れを除去した後(第1工
程)、プライマー液を刷毛又はスプレーで塗布し(第2
工程)、次いで前記レール間若しくはその両外側に、一
辺4cm又は5cmの正角の垂木を並べて施工幅等を位
置決めする(第3工程)。次いで、前記ミキサー機及び
コンクリートカート等を利用して吸音材料である前記高
弾性のポリマーセメントモルタルを前記垂木間に流し込
み(第4工程)、コテ又はローラー等で均した後、一定
の養生期間を経ること(第5工程)により帯状の吸音材
1を道床上に連続して敷設せしめるものである。
【0022】尚、斯かる吸音材1は、空隙率20〜30
%にするのが好ましく、また、上掲した高弾性のポリマ
ーセメントモルタルに使用されている結合材としては、
ポリマー分散液並びにセメント粉体、殊に早強のポルト
ランドセメントが好ましい。更に、上掲した剛体若しく
は半剛体の骨材としては、細孔のある又は密度の高い骨
材が好ましく、例えば、一般のコンクリート骨材の他、
軽性の片麻岩、モスコバイト、パーライト、バーミキュ
レート、ゴム砕粒などが挙げられる。また、これら骨材
の粒径グループとしては2〜5mm、5〜8mm、
8〜12mmの三種類を適宜選択して使用するのが望
ましい。更に、上掲したゴム砕粒としては、種々の硬さ
のものを使用できるものであるが、就中、(少なくと
も)ショアー硬度(Hs)で60〜90(殊に75〜8
5)の硬さを有するもの(全部、一部を問わず)を使用
するのが良い。
【0023】尚、本明細書で言及されている接着剤に
は、前述したように吸音材1と同素材の弾性ポリマーセ
メントを使用するのが好ましいものであるが、これに限
定されることなく、その他の接着剤、換言すれば、一時
的に流動性があり接着後は仮令固化しても少しでも流動
性を保持するものであれば、天然接着剤、合成接着剤を
問わず何れでも使用できるもので、また、被接着体の材
質に応じて各種の接着剤等を配合して使用できることは
云うまでもない。
【0024】実施例1 アクリルポリマー分散液(濃度約60%)142Kg/
3 、早強ポルトランドセメント105kg/m3 、濃
化液1.4Kg/m3 、ポリプロピレン繊維5.6Kg
/m3 、ゴム砕粒573kg/m3 を混合して空隙率2
0〜30%の高弾性ポリマーセメントモルタルからなる
吸音材を得た。
【0025】因に、斯かる吸音材を49×49×5cm
の板状に成形し(吸音板)、面積10.8m2 (吸音板
45枚)の残響室法吸音率を測定した。結果は図2に示
すとおりである。
【0026】上記実施例1で得た吸音材をレールに装着
させた場合の騒音を測定してみると、斯かる吸音材を装
着させていない場合に比べ、音圧が4dBから6dB低
下しており(音響損失)、それを周波数別に見てみる
と、700Hzでは約3dB、10KHzでは約12.
5dBの消音効果が認められた。しかも斯かる音響実測
による吸音効果では、700Hz〜6.3KHzでは6
0%以上の吸音率でも800Hz〜1200Hzの範囲
内では100%、3KHz〜6.3KHzの範囲内では
80%以上の吸音効果が認められた。
【0027】尚、本発明の線路用騒音防止装置とその騒
音防止工法は本実施例に限定されることなく、本発明の
目的の範囲内で自由に設計変更し得るものであり、本発
明はそれらの全てを包摂するものである。例えば、本実
施例ではセメント粉体に早強のポルトランドセメントを
使用しているが、これに限定されることなく普通のポル
トランドセメントを用いても良く、更に吸音材の施工場
所はレール又は道床上に限らず、レール沿いに立設され
た防音壁や鉄橋の壁面等に塗布して吸音させても良いも
のである。
【0028】
【発明の効果】本発明は上述のように構成され、前記吸
音材が、結合材に無機質の早強ポルトランドセメント等
のセメント粉体と共にポリマー分散液を用いて、空隙率
を高めるために添加された繊維と、コンクリート骨材等
の剛体若しくはゴム砕粒等の半剛体とを平均的に散在結
合させた柔体としての高弾性のポリマーセメントモルタ
ルからなることによって、前記柔体、剛体若しくは半剛
体の混在により内部に均等にして万遍なく空隙が醸し出
し、かつ、斯かる空隙内に吸引されたレールと車輪との
接触によって生ずる騒音並びに振動が、前記柔体や剛体
若しくは半剛体との接触を反復することにより有効的に
減衰されるため、従来の発泡性合成ゴム等の吸音材に比
べて、優れた吸音効果を発揮せしめる線路用騒音防止装
置を提供できることとなった。
【0029】まして斯かる吸音材は、充分な透水性を有
することから雨水の滞留が防止されるといった効果をも
兼備する他、上記結合材の特性により高度の伸縮率を保
有して寒暖の温度差によるレールの膨張、収縮にも有効
的に追従できるため、安易に剥がれ落ちることがなく、
また、好ましくは、前記吸音材を該吸音材と同素材の弾
性ポリマーセメントからなる接着剤を介してレールに貼
着すれば、より一層の追従効果が発揮できるため、比較
的大きな振動やレールの伸縮が惹起しても脱落せずして
長くその付着状態を維持せしめるものである。
【0030】一方、上掲した本発明の騒音防止工法を用
いることにより、レール上を移動しながら連続した吸音
材の装着が可能となる他、道床上に吸音材を敷設する際
にあっても、無駄を省いた効率の良い作業が可能となる
ものである。
【0031】このように本発明は、全体をして均等に空
隙が醸し出されると共に、レールが寒暖の温度差によっ
て伸縮しても有効的にそれに追従し、長くその付着状態
を維持できる低コストで優れた吸音特性を発揮せしめる
線路用騒音防止装置とその騒音防止工法を提供できたも
ので、700Hz〜6.3KHzの範囲内では60%以
上の吸音率を示し、殊に800Hz〜1200Hzの範
囲では100%、3KHz〜6.3KHzの範囲では8
0%以上の音響実測による吸音効果が認められ、優れた
吸音特性が得られたものである。従って、レールの横溝
等を連続してかつその継目部分をも被覆するように吸音
材を付着することで、より一層の吸音効果が望めるもの
である。
【0032】尚、本発明の線路用騒音防止装置は、構成
が単純であるため大量生産に適し、価格も低廉なものと
して需要者に供給できる等、本発明を実施することはそ
の実益的価値が甚だ大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施の一例を示すもので、
【図1】本発明に係る騒音防止装置をレールに装着させ
た状態を示す説明図である。
【図2】本発明に係る騒音防止装置に使用される吸音材
の残響室法吸音率を示すグラフである。
【符号の説明】
A 騒音防止装置 1 吸音材 2 レール 3 枕木 4 バラスト砕石

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レールの側部溝又はレールに近接した道床
    上に、発泡性合成ゴム等からなる吸音材を装着してなる
    線路用騒音防止装置において、前記吸音材は、結合材に
    無機質の早強ポルトランドセメント等のセメント粉体と
    共にポリマー分散液を用いて、空隙率を高めるために添
    加された繊維と、コンクリート骨材等の剛体若しくはゴ
    ム砕粒等の半剛体とを平均的に散在結合させた柔体とし
    ての高弾性のポリマーセメントモルタルからなることを
    特徴とする線路用騒音防止装置。
  2. 【請求項2】高弾性のポリマーセメントモルタルは、空
    隙率が20〜30%であることを特徴とする請求項1に
    記載の線路用騒音防止装置。
  3. 【請求項3】高弾性のポリマーセメントモルタルで所望
    形状に成形された前記吸音材が、該吸音材と同素材の弾
    性ポリマーセメントからなる接着剤を介して前記レール
    に貼着されていることを特徴とする請求項1に記載の線
    路用騒音防止装置。
  4. 【請求項4】鉄道貨車の上に、タービン、ミキサー機、
    発電機、貯水槽、高圧水式洗浄機等の必要機材を積み込
    み、移動しながら前記高圧水式洗浄機でレール側面等の
    所望位置に付着した錆や汚れを除去した後、その上にプ
    ライマー液を塗布し、次いで高弾性のポリマーセメント
    モルタルからなる吸音材料を前記レールに塗着若しくは
    所望形状に予め成形された最終製品の吸音材を接着剤を
    介して貼着することにより前記レールに固着せしめるこ
    とを特徴とする線路用騒音防止工法。
  5. 【請求項5】鉄道貨車の上に、タービン、ミキサー機、
    発電機、貯水槽、高圧水式洗浄機等の必要機材を積み込
    み、移動しながら前記高圧水式洗浄機でコンクリートス
    ラブ道床又はバラスト砕石等の所望位置に付着した汚れ
    を除去した後、プライマー液を塗布し、次いで前記レー
    ル間若しくはその両外側に垂木等の角材を用いて施工幅
    等の位置決めをした後、前記ミキサー機及びコンクリー
    トカート等を利用して吸音材である高弾性のポリマーセ
    メントモルタルを前記角材間に流し込み、次いでその表
    面を均した後、養生して帯状の吸音材を道床上に連続し
    て形成させたことを特徴とする線路用騒音防止工法。
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