JP3177805B2 - 軌道スラブ及びその製造方法 - Google Patents

軌道スラブ及びその製造方法

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一人 小泉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道の道床に設置する
軌道スラブ及びその形成方法に関するものであり、さら
に詳しくはレール締結装置を取り付けることができ、乾
燥時も雨水時も高い吸音率を有する軌道スラブ及びその
形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、鉄道の軌道としては、スラブ
軌道、弾性直結マクラギ軌道等が開発されている。スラ
ブ軌道は、バラスト軌道に比べて保守作業費で有利な反
面、騒音が高く、都市部での新設線建設等においては、
バラスト軌道並みの騒音低減効果のあるスラブ軌道の開
発が望まれている。列車の騒音防止技術としてスラブ軌
道の両側に防音壁を設ける方法、又は防音壁の内側にグ
ラスウールやパーライト等の軽量骨材を用いた吸音材を
設置する方法等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記吸
音材は、乾燥状態では高い吸音率を示す反面、一旦雨水
等を吸水・保水すると、吸音率が極端に低下する。そこ
で、薄いフィルムで包装したり、撥水剤を塗布する等の
対策が採られているが、このような対策には多額の経費
が伴い、また物理的な打突等によりフィルムに穴が開い
たり、或いは熱や紫外線により老化或いは劣化して破断
するなど、屋外で使用する吸音材としてはどれも完全な
ものとは言えなかった。また、この吸音材は、飛散・落
下物に対する物理的強度が低いという問題も有してい
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑み提案
されたもので、吸水率3%以下,粒度1.2〜15mm
の骨材4〜8重量部及び結合材0.5〜2重量部からな
る連続空隙を有する吸音板の複数枚を一面状に敷設して
なる軌道スラブであって、上記吸音板の一部は部分的に
コンクリート部を突出させてなるものであることを特徴
とする軌道スラブに関するものである。
【0005】また、本発明は、上記軌道スラブを製造す
る方法をも提案するものであり、吸水率3%以下,粒度
1.2〜15mmの骨材4〜8重量部及び結合材0.5
〜2重量部からなる連続空隙を有する吸音板を成型し、
一部は部分的に欠除部分が設けられるように成型した
後、型枠内に吸音板の複数枚を敷設しながら吸音板の下
面縁部及び上面縁部にシール材を貼着させ、欠除部分及
び吸音板の上面にコンクリートを打設する。
【0006】上記本発明に使用する骨材は、吸水率3%
以下の天然骨材、高炉スラグ造粒セラミックス骨材等を
使用することができ、粒度が1.2〜15mm、好まし
くは2.5〜10mmのものを使用する。上記範囲より
大きな吸水率を有する骨材、上記範囲外の粒度の骨材を
使用すると、後述する結合材と吸音板を形成した際に空
隙保水量が多くなったり、物理的強度が低くなってしま
う。
【0007】また、上記骨材を結合・保持させる結合材
としては、紫外線等による劣化を生じないセメントペー
スト等の無機材料を通常用いるが、特にこれに限定する
ものではない。そして、上記結合材の骨材に対する割合
は、前記のように骨材4〜8重量部に対して0.5〜2
重量部とする。この範囲より結合材が少ないと骨材を充
分に結合・保持することができない。また、この範囲よ
り結合材が多いと吸音板に連続空隙が形成されない。
【0008】このような骨材及び結合材より、連続空隙
を有する吸音板を成型するのであるが、連続空隙の形成
を妨げない範囲において汎用の骨材を前記骨材と共に併
用するようにしても良い。例えば前記骨材に対して10
重量%以下の汎用の骨材を使用しても良い。
【0009】尚、本発明における連続空隙を有する吸音
板は、その複数枚を敷設することにより軌道スラブを形
成するものであり、全く欠除部分が設けられない吸音板
と部分的に欠除部分が設けられる吸音板との2種のもの
に大別される。そして、この各吸音板は予め取扱い易い
寸法に設定して作製され、量産しておけば、使用に際し
て適宜に利用することができ、その生産性及び製造管理
もまた容易なものとなる。
【0010】そして、上記各吸音板の下面縁部及び上面
縁部にシール材を貼着しながら型枠内に吸音板を敷き並
べる。尚、上記シール材はコンクリートを打設する際に
セメントペーストが吸音板の下面や側面に流れて排水路
を遮断することがないように貼着されるものであり、上
記目的を達するものであれば特に材質を限定するもので
はない。また、特に下面縁部に貼着するシール材は、型
枠底面から吸音板を浮かせる役目を果たすたこととな
る。
【0011】その後、欠除部分及び吸音板の上面にコン
クリートを打設し、養生後、脱型して上下を反転する
と、表面に吸音板の複数枚が一面状に敷設された軌道ス
ラブを得ることができる。尚、前記のように吸音板は下
面縁部に貼着するシール材により型枠底面から浮いてい
るため、欠除部分に形成されるコンクリート部は吸音板
よりも突出することとなる。
【0012】このように得られる軌道スラブは、表面側
の第一層が吸音板と該吸音板より突出するコンクリート
部とからなり、その裏面側の第二層が上記コンクリート
部と連続するコンクリート層となる構成である。
【0013】そして、上記軌道スラブは、第一層のコン
クリート部がレール締結装置を取り付けることができる
レール締結台となり、吸音板が乾燥状態においても雨水
時においても極めて高い吸音率を維持するものとなる。
【0014】また、上記軌道スラブにおけるコンクリー
ト部は吸音部よりも突出しているので、例えばレールを
設置する作業等において長尺なレールをコンクリート部
に載荷しても吸音板にはその荷重が掛からないので、吸
音板を傷付けたり破断させることがない。
【0015】さらに、各吸音板は連続空隙を有して空隙
保水量が低いので、雨水等を速やかに下方へ導き、隣接
する吸音板の側面間が排水路となり、この排水路から雨
水等を排水するのである。尚、吸音板(第二層のコンク
リート層との界面)に勾配を付けたり、排水用のスリッ
トを設けるようにすると排水性がさらに向上する。
【0016】
【実施例】以下に、本発明を実施例を示す。
【0017】図1に示す軌道スラブを製造するには、ま
ず、四種の吸音板1A,1B,1C,1Dを作製する。
吸音板1Aは、欠除部分用型材及び複数の埋設栓を設置
した枠体(図示せず)内に、吸水率2%,粒度1.2〜
10mmの骨材5重量部の表面にセメントモルタル1.
3重量部を付着させたものを打設、養生して作製した。
そして、吸音板1C,1Dも上記に準じて作製し、吸音
板1Bも欠除部分用型材を設置しない以外は上記に準じ
て作製した。
【0018】次に、作製された吸音板1A,1B,1
C,1Dのそれぞれの下面縁部及び側面縁部にシール材
を貼着させ、型枠内に敷設した。
【0019】そして、上記型枠内にコンクリートを打設
して養生した後、脱型して上下を反転し、シール材を除
去した。
【0020】こうして得られた軌道スラブは、図1に示
すように複数枚の吸音板1A,1B,1C,1Dを一面
状に敷設してなり、一部の吸音板1A,1C,1Dは部
分的にコンクリート部2を突出させてなる構成である。
そして、上記コンクリート部2には埋設栓3が一体に固
定され、図示しないレール締結装置を取り付けることが
できるものである。
【0021】また、得られた軌道スラブの吸音板部分に
ついて吸音特性を調べた。測定はJIS A 1409
(残響室法吸音率の測定方法)に準じて行い、結果を図
2に示した。
【0022】図2より、本発明の軌道スラブは、特に問
題となる500〜1000Hzの周波数の騒音に対して
高い吸音率を示し、水を散布した後にもその吸音率はほ
とんど低下することがないことが確認された。
【0023】以上本発明を実施例に基づいて説明した
が、本発明は前記した実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載した構成を変更しない限りど
のようにでも実施することができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の軌道スラ
ブは、コンクリート部にレール締結装置を取り付けるこ
とができ、吸音板が空隙保水量が低いので、乾燥状態に
おいても雨水時においても極めて高い吸音率を維持する
ものとなる。
【0025】また、上記軌道スラブにおけるコンクリー
ト部は吸音部よりも突出しているので、例えばレールを
設置する作業等において長尺なレールをコンクリート部
に載荷しても吸音板にはその荷重が掛からないので、吸
音板を傷付けたり破断させることがない。
【0026】さらに、本発明の軌道スラブの製造方法
は、複数枚の吸音板を敷設することにより軌道スラブの
表面層を形成させるもの、即ち比較的小型で取扱い易い
寸法に吸音板を予め作製するものであるから、この吸音
板を量産しておけば、使用に際して適宜に利用すること
ができる。また、上記吸音板の生産性及び製造管理は、
量産することにより向上するものとなる。
【0027】そして、上記吸音板には下面及び側面にシ
ール材を貼着させてコンクリートを打設するのである
が、この方法により得られる軌道スラブは、隣接する吸
音板の側面間が排水路となり、この排水路から雨水等を
速やかに排水することができ、常時高い吸音率を維持す
るものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】軌道スラブの一実施例を示す平面図である。
【図2】吸音板部分の乾燥時及び水散布後における残響
室法吸音率の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1A,1B,1C,1D 吸音板 2 コンクリート部
フロントページの続き (72)発明者 小泉 一人 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 近藤 義春 栃木県安蘇郡田沼町大字山形字中妻699 小沢コンクリート工業株式会社 技術 研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01B 37/00 E01B 19/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸水率3%以下,粒度1.2〜15mm
    の骨材4〜8重量部及び結合材0.5〜2重量部からな
    る連続空隙を有する吸音板の複数枚を一面状に敷設して
    なる軌道スラブであって、上記吸音板の一部は部分的に
    コンクリート部を突出させてなるものであることを特徴
    とする軌道スラブ。
  2. 【請求項2】 吸水率3%以下,粒度1.2〜15mm
    の骨材4〜8重量部及び結合材0.5〜2重量部からな
    る連続空隙を有する吸音板を成型し、一部は部分的に欠
    除部分が設けられるように成型した後、型枠内に吸音板
    の複数枚を敷設しながら吸音板の下面縁部及び上面縁部
    にシール材を貼着させ、欠除部分及び吸音板の上面にコ
    ンクリートを打設するようにしたことを特徴とする軌道
    スラブの製造方法。
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