JPH0551735U - 二液混合容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シール性が良好で確実に二液の混合を行い得
る二液混合容器を提案する。 【構成】 胴部より口頚部を起立させた第１容器体２
と、胴部上下端よりそれぞれ口頚部を突設させるととも
に、下部口頚部3c下端面に上端面を接着固定させて連結
した剛性あるシール筒部3dを延設してなる第２容器体３
とを有し、第１容器体２上方に第１連結部材４及び第２
連結部材５を介して第２容器体３を液密且つ容器体相互
の螺動離間が可能に連結させた。そして、各容器体を螺
動離間させた際に、内部機構により各容器体内が液密に
連絡する如く構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は二液混合容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】 【考案が解決しようとする課題】

二液混合容器として、第１の容器の口部に中間筒部材の下部を螺合装着し、こ の中間筒部材の上部に、下端をこの筒部材の座に係止された栓体で下部口部を封 止した第２の容器を螺合装着し、この第２の容器を中間筒部材から螺退させて前 記栓体を下部口部から下方に脱離脱栓させて第２の容器内の液を第１の容器内に 落下移住し二液混合を行う如く構成した容器を本出願人は既に提案している（実 公昭63-6032 号）。この容器は、単に第２の容器を螺退させる操作のみで、特別 の混合用容器を用意することもなく、面倒な注入動作も必要無く混合でき、又、 構成が簡易であるとともに組み立てに道具や手間を要さず便利である等種々の効 果を有するものである。

【０００３】 しかしながら、この容器は液充填に際し、先ず第１の容器に第１液を充填し、 その後中間筒部材を第１の容器の口頚部に螺合装着し、ついで下部口部に栓体を 嵌合閉栓した第２の容器をその螺条を螺溝に一杯に螺合することにより中間筒部 材に装着する。即ち、該装着で全体の周壁外周下端より突設した係止用突条は座 の内部周壁に強制的に押し込まれてこれを突き抜け、内部周壁下端周面に上方へ の移動不能に係止し、そして周壁の下半部外周面は座の内部周壁内周面に対して 僅かの間隙を有して遊離状態にある。この状態にて第２の容器に液を充填し、し かる後この容器上部口部にキャップを装着して口部を封止する。

【０００４】 従って、栓体の係止用突条を座の内部周壁下端内面に僅かに突出させないと、 強制的な押し込みが行い難く、反面、僅かな突出では第１の容器を螺動上昇させ た際に、栓体が第１の容器と一緒に上昇して外れない不都合が生じる虞がある。

【０００５】 又、栓体の係止用突条が座の内部周壁下端内面にピッタリと係合しない場合に は、誤って容器を倒したり、二液混合後容器を傾倒させたりした際に、第１の容 器内の液がこの部分より上記隙間を介して第２容器胴部と中間筒部材間を通り外 部へ漏出する虞が生じる。又、この様な不都合を解消するにはこの部分の各部材 の寸法精度をきわめて高精度にしなければならず、製造が煩雑化してそれに伴う 設備も必要となる。

【０００６】 又、第２の容器周壁下端外周と、座上方の中間筒部内面とを液密且つ回動可能 に嵌合させればこの様な不都合を解消できる様に思われるが、上下に口部を有す る第１の容器の様な構造では、形成に割り型を使用しなければ行えないため、そ の外周面に割り型間の隙間によって僅かに突条が生じて良好なシール性を得られ ない。

【０００７】 本考案は上記した従来技術の欠点を解消したすぐれた二液混合容器を提案する ものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案容器は上記課題を解決するため、胴部2aより口頚部2bを起立させた第１ 容器体２と、圧搾可能な胴部3a上端より上部口頚部3bを立設するとともに、胴部 3b下端より下部口頚部3cを垂設させ、且つ、下部口頚部3c下端面に上端面を接着 固定させて連結した剛性有る合成樹脂より形成したシール筒部3dを延設してなる 第２容器体３とを有し、上記第１容器体口頚部2bに液密に嵌着させた嵌合筒部4a の下部より外向きフランジ4bを延設させるとともに、該フランジ4b上面周縁より 螺筒部4dを立設させてなる第１連結部材４を回動不能に第１容器体２に装着させ 、上記第２容器体３のシール筒部3d上端部に周壁5a内周面より突設させた係合突 条5b内周縁を嵌着させるとともに、周壁5a上端内周より突設させた多数の縦突条 5cを第２容器体下端外周より突設させた多数の縦突条3fに係合させ、且つ、周壁 5a内周下部を第１連結部材４の上記螺筒部4d外周に螺動離間が可能に螺合させた 第２連結部材５を設けて、第１容器体２上方に第２容器体３を連結させ、上記第 １連結部材４の外向きフランジ4b上面より立設した第１シール筒部4eを第２容器 体３の上記シール筒部3d外周に液密且つ摺動可能に嵌合させるとともに、上記第 １連結部材４内周縁より立設させた第２シール筒部4fに中蓋６を嵌着させて各容 器体内を液密に区画させ、上記中蓋６周縁より突設させた窓孔6e付テーパ状係止 板部6d外周縁を上記シール筒部3d内周に突設させた係止突起3g上面に係合させて 構成した。

【０００９】

【作用】

図１の状態から第１容器体２を回動させて下降させると、第１連結部材４の第 ２シール筒部4fが中蓋６より外れ、第１容器体２内が中蓋６の窓孔6eを介して第 ２容器体３内と連通し二液が混合する。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

【００１１】 図１〜図３は本考案の一実施例を示し、図中１は二液混合容器を示す。該容器 １は、第１容器体２と、第２容器体３と、第１連結部材４と、第２連結部材５と 、中蓋６とを主要部材として構成している。

【００１２】 第１容器体２は、円筒状の胴部2aより肩部を介して口頚部2bを起立させており 、胴部2a上端部分を縮径して、そこに上下に走る縦突条を周方向所定間隔をもっ て突設させている。

【００１３】 第２容器体３は、ポリエチレン等の柔軟性の有る材質で形成した圧搾可能な胴 部3a上端縁より肩部を介して上部口頚部3bを一体に立設させ、又、胴部3a下端よ り下部肩部を介して下部口頚部3cを垂設させ、更に、この下部口頚部3c下端面に 、上端面を高周波接着により接着固定させた円筒状のシール筒部3dを垂設させて いる。このシール筒部3dはポリプロピレンの様な剛性を有する合成樹脂により形 成され、上端より外向きフランジを介して第２連結部材５を嵌合させる為の断面 逆Ｌ字状をなす嵌合筒部3eを一体に突設させている。又、下部肩部には上下に走 る多数の縦突条3fを周方向所定間隔をもって突設している。

【００１４】 第１連結部材４は、第１容器体口頚部2b外周に嵌着させた嵌合筒部4a下端縁よ りテーパー状の外向きフランジ4bを延設させ、該フランジ4b外周縁より垂設させ た係止筒部4cを上記縮径部外周に嵌合させている。

【００１５】 この係止筒部4cの内周には周方向所定間隔をもって上下に走る多数の縦突条を 突設させ、各突条を第１容器体２に設けた縦突条と各々係合させて相互に回動不 能に構成している。又、外向きフランジ4b上面の周縁部分より上方に、外周面に 螺条を施した螺筒部4dを立設し、この螺筒部4dと所定間隔をあけた外向きフラン ジ4b上面からは円筒状の第１シール筒部4eを立設している。

【００１６】 又、上記嵌合筒部4a上端縁より延設させた内向きフランジ下面をパッキン７を 介して第１容器体２上面に液密に当接させ、該フランジ内周縁より上下に第２シ ール筒部4fを延設させている。

【００１７】 第２連結部材５は、円筒状の周壁5a内面より突設した断面逆Ｌ字状の係合突条 5bを、第２容器体の上記嵌合筒部3e外面に嵌着させ、又、周壁5a円周上端に周設 した縦突条5cを第２容器体胴部に周設した縦突条3fと係合させて回動不能に第２ 容器体３に装着させている。

【００１８】 又、その周壁5a内周下部を第１連結部材の上記螺筒部4dに相互の螺動離間が可 能に螺合させるとともに、第１容器体２の第１シール筒部4e内周を第２容器体３ のシール筒部3d外周に液密且つ摺動可能に嵌合させて、第１容器体２上方に第２ 容器体３を液密且つ相互の螺動離間が可能に連結している。

【００１９】 中蓋６は、第１連結部材の上記第２シール筒部4f円周上端に嵌着させた嵌合筒 部6a下端縁より第２シール筒部4f開口を閉塞する閉塞板部6bを延設させ、又、嵌 合筒部6a上端縁より延設させた外向きフランジ6c周縁より外方に下るテーパー状 の係止板部6dを延設させてその外周縁と第２容器体３のシール筒部3d内周に嵌合 させている。又、この中蓋６の係止板部6d外周縁は第２容器体３のシール筒部3d 内周に突設した係止突条3g上部に係合させている。更に、上記係止板部6dには液 流通用の窓孔6eを穿設させている。

【００２０】 尚、図中８はノズルを、又９はノズルキャップを各々示す。又、上記各部材は 全て合成樹脂にて形成する。

【００２１】 上記の如く構成した容器１に液を充填する場合、例えば、第１容器体２内へ液 を充填した後、中蓋６を嵌着させた第１連結部材４を第１容器体２上方より押圧 嵌合させる。次いで、下方より第２連結部材５を押圧嵌合させた第２容器体３を 、第２連結部材の周壁5a内周を第１連結部材の螺筒部4d外周へ螺合させて第１容 器体２上方へ連結する。この際、中蓋６はその係止板部6d外周縁が上記係合突条 3gと係合するまでシール筒部3d内面を摺動上昇する。

【００２２】 次いで、第２容器体３内へ液を充填した後ノズル８及びノズルキャップ９を装 着させて行うことができる。

【００２３】

【考案の効果】

以上説明した如く本考案容器は、既述構成としたことにより、各部材を無理な く嵌合組み立てすることが出来、その結果良好なシール性を得られるものである 。

【００２４】 又、第２容器体の下部口頚部に剛性有る合成樹脂よりなるシール筒部を接着固 定させたため、第２容器体にスクイズ性を付与しても、その部分の液密性、嵌合 性を良好に保つことが出来るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す半断面図である。

【図２】同実施例の二液を混合した状態を示す半断面図
である。

【図３】同実施例の要部拡大断面図である。

【符号の説明】

２ 第１容器体 ３ 第２容器体 ４ 第１連結部材 ５ 第２連結部材 ６ 中蓋

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】胴部2aより口頚部2bを起立させた第１容器
   体２と、圧搾可能な胴部3a上端より上部口頚部3bを立設
   するとともに、胴部3b下端より下部口頚部3cを垂設さ
   せ、且つ、下部口頚部3c下端面に上端面を接着固定させ
   て連結した剛性有る合成樹脂より形成したシール筒部3d
   を延設してなる第２容器体３とを有し、上記第１容器体
   口頚部2bに液密に嵌着させた嵌合筒部4aの下部より外向
   きフランジ4bを延設させるとともに、該フランジ4b上面
   周縁より螺筒部4dを立設させてなる第１連結部材４を回
   動不能に第１容器体２に装着させ、上記第２容器体３の
   シール筒部3d上端部に周壁5a内周面より突設させた係合
   突条5b内周縁を嵌着させるとともに、周壁5a上端内周よ
   り突設させた多数の縦突条5cを第２容器体下端外周より
   突設させた多数の縦突条3fに係合させ、且つ、周壁5a内
   周下部を第１連結部材４の上記螺筒部4d外周に螺動離間
   が可能に螺合させた第２連結部材５を設けて、第１容器
   体２上方に第２容器体３を連結させ、上記第１連結部材
   ４の外向きフランジ4b上面より立設した第１シール筒部
   4eを第２容器体３の上記シール筒部3d外周に液密且つ摺
   動可能に嵌合させるとともに、上記第１連結部材４内周
   縁より立設させた第２シール筒部4fに中蓋６を嵌着させ
   て各容器体内を液密に区画させ、上記中蓋６周縁より突
   設させた窓孔6e付テーパ状係止板部6d外周縁を上記シー
   ル筒部3d内周に突設させた係止突起3g上面に係合させて
   構成になることを特徴とする二液混合容器。