JPH0551438A - ポリエステルブロツク共重合体 - Google Patents

ポリエステルブロツク共重合体

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JPH0551438A
JPH0551438A JP23567991A JP23567991A JPH0551438A JP H0551438 A JPH0551438 A JP H0551438A JP 23567991 A JP23567991 A JP 23567991A JP 23567991 A JP23567991 A JP 23567991A JP H0551438 A JPH0551438 A JP H0551438A
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JP
Japan
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polyester
acid
component
block copolymer
copolymer
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JP23567991A
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English (en)
Inventor
Masayuki Hayashi
雅幸 林
Noritsugu Saiki
紀次 斎木
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐候性、耐熱性等の耐久性に優れ、且つ酸性染
料によって容易に染色することができる弾性糸を製造す
るに適したポリエステルブロック共重合体を提供する。 【構成】イソフタル酸、フタル酸を主たる酸成分としC
6 〜12のα,ω―ジオールを主たるグリコール成分とす
るポリエステルセグメント(A)と、芳香族ジカルボン
酸を主たる酸成分とし、C2 〜4 のジオール又はシクロ
ヘキサンジメタノールを主たるグリコール成分とするポ
リエステルセグメント(B)とからなるポリエステルブ
ロック共重合体であって、第3級アミノ基、第4級アン
モニウム塩基又は第4級ホスホニウム塩基を有する化合
物が0.1〜10モル%共重合され、固有粘度が0.4
以上のブロック共重合体。但し、セグメント(B)を構
成する成分を重合して得られるポリエステルの融点は1
80℃以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステルブロック共
重合体に関する。さらに詳しくは、耐候性、耐熱性等の
耐久性に優れ、良好な弾性回復性能を有するとともに、
酸性染料によって容易に染色することができる、弾性糸
の製造に適したポリエステルブロック共重合体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリエステルをハード成分とし、
脂肪族ポリエーテル又は脂肪族ポリエステルをソフト成
分とするポリエステルブロック共重合体は、いわゆるポ
リエステルエラストマーとして種々の用途に使用されて
いることは周知のことである。
【0003】しかしながら、これらのポリエステルエラ
ストマーは耐候性及び耐熱性等が不十分で、例えば最も
普通に用いられているポリ(オキシテトラメチレン)グ
リコールをソフト成分とするポリエステルエラストマー
は、安定剤を併用しないかぎりはその安定性が低く、室
温下でも1〜2ケ月で使用不可能な状態になるまで劣化
するといった欠点がある。この劣化は、光が照射されて
いるとより一層促進される。
【0004】また、脂肪族ポリエステルをソフト成分と
するポリエステルエラストマーは上記のものに比べると
安定性は良好なものの、やはり安定剤を併用しないかぎ
りは100℃でも1週間以内にその分子量が低下し、初
期の諸特性が劣化してしまう場合が多い。
【0005】したがって、これら従来のポリエステルエ
ラストマーを実用に供する場合には、紫外線吸収剤、酸
化防止剤等の安定剤を併用することが必須の条件である
が、その安定効果は小さく、その使用量を多くしないか
ぎりは長期間使用中に劣化が起る場合が多い。しかる
に、多量の安定剤が添加された成形物を後加工、後処理
すると、逆に安定剤がブリードアウトしたり溶出すると
いった問題が発生する場合が多い。
【0006】本発明者らは、従来のポリエステルブロッ
ク共重合体の耐熱性及び耐候性等の耐久性が不十分な要
因は、脂肪族ポリエーテル又はポリエステルからなるソ
フト成分の耐酸化安定性及び耐加水分解安定性が不十分
なためと考え、これらの性能の良好なソフト成分を見出
すべく鋭意検討し、先に特定の芳香族ポリエステル成分
をソフト成分とすることを提案した(特願平2―137
032号)。しかしながら、この共重合体を弾性糸とし
て使用する場合、イオン性の染着座席を有していないた
め、染色加工を施すには分散染料を用いる必要があり、
得られる染色糸は洗濯堅牢性に劣るものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の有する欠点に鑑み、耐熱性、耐候性等の耐久性が改
善され、かつ酸性染料可染性を有するとともに、弾性回
復性能の良好なポリエステルブロック共重合体を提供し
ようとするもである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成せんと鋭意検討した結果、特定の芳香族ポリエス
テルセグメントをソフトセグメントとし、特定の官能基
を有する化合物が共重合されたポリエステルブロック共
重合体は、耐熱性、耐候性、弾性回復性能等の諸性能が
低下することなく酸性染料可染性が付与されることを見
い出し、本発明に到達した。
【0009】すなわち、本発明によれば、イソフタル酸
及び/又はフタル酸を主たる酸成分とし、炭素数6〜1
2の脂肪族α,ω―ジオールを主たるグリコール成分と
するポリエステルセグメント(A)と、芳香族ジカルボ
ン酸を主たる酸成分とし、炭素数2〜4の脂肪族α,ω
―ジオール及び/又は1,4―シクロヘキサンジメタノ
ールを主たるグリコール成分とするポリエステルセグメ
ント(B)とからなるポリエステルブロック共重合体で
あって、前記ポリエステルセグメント(B)は下記
(イ)を満足するとともに、該ポリエステルブロック共
重合体には第3級アミノ基、第4級アンモニウム塩基、
第4級ホスホニウム塩基から選ばれる少なくとも一種の
基を含有する化合物が、該共重合体を構成する全酸成分
を基準として0.1〜10モル%共重合され、且つ該共
重合体の固有粘度が0.4以上であることを特徴とする
ポリエステルブロック共重合体、(イ)ポリエステルセ
グメント(B)を構成する成分を重合せしめて固有粘度
が0.4以上のポリエステルとなした時の融点が180
℃以上が提供される。
【0010】本発明のポリエステルブロック共重合体を
構成する一つの成分は、炭素数6〜12の脂肪族α,ω
―ジオールを主たるグリコール成分とし、イソフタル酸
及び/又はフタル酸を主たる酸成分とするポリエステル
セグメント(A)である。ここで脂肪族α,ω―ジオー
ルとはHO(CH2 OHで表わされるジオール化合
物であり、特に炭素数8〜12のジオールが好ましく用
いられる。炭素数が5以下のジオールの場合には、ポリ
エステルブロック共重合体の弾性回復性能が低下し、本
発明の目標とするポリエステルエラストマーにならなく
なる。また、炭素数が6〜7のジオールの場合には、比
較的低温、例えば0℃近辺での弾性回復性能が低下する
傾向があるので、用途によっては好ましくない場合があ
る。
【0011】なお、ここでいう「主たる」とは、少なく
とも70モル%、好ましくは80モル%以上が上記構成
成分からなり、かつ、上記以外の成分からなる酸成分及
び/又はグリコール成分の和が該ポリエステルセグメン
ト(A)を構成する全カルボン酸成分に対して30モル
%以下、好ましくは20モル%以下であることをいう。
【0012】本発明のブロック共重合体を構成するもう
一つの成分は、炭素数2〜4の脂肪族α,ω―ジオール
及び/又は1,4―シクロヘキサンジメタノールを主た
るグリコール成分とし、芳香族ジカルボン酸を主たる酸
成分とするポリエステルセグメント(B)であり、ポリ
エステルセグメント(B)を構成する成分を重縮合して
固有粘度が0.4以上のポリエステルとした時の融点が
180℃以上、好ましくは200℃以上である必要があ
る。また、ここでいう「主たる」とは、前記と同様に他
成分をポリエステルセグメント(B)を構成する全カル
ボン酸成分に対して30モル%以下、好ましくは20モ
ル%以下共重合しても良いことを意味する。
【0013】かかるポリエステルセグメント(B)に用
いられる芳香族ジカルボン酸としては、例えばテレフタ
ル酸、2,6―ナフタレジカルボン酸、4,4′―ジフ
ェニルジカルボン酸等が例示され、脂肪族α,ω―ジオ
ールとしては、エチレングリコール、トリメチレングリ
コール、テトラメチレングリコールがあげられる。なか
でも、結晶性が良く結晶化速度も早くなるといった特徴
を有するもので、ポリ(テトラメチレンテレフタレー
ト)部分、ポリ(テトラメチレン―2,6―ナフタレン
ジカルボキシレート)部分、及びポリ(1,4―シクロ
ヘキサンジメチレンテレフタレート)部分等が好ましく
用いられる。
【0014】本発明のブロック共重合体は、上記のポリ
エステルセグメント(A)とポリエステルセグメント
(B)とからなるが、その割合は目的によって任意に変
えることできる。すなわち、一般に弾性回復性能を付与
するにはA:Bを75:25〜30:70の範囲にすれ
ばよいが、特にゴム弾性を望む場合にはA部分が多い7
5:25〜50:50とするのが望ましい(但し重量
比)。
【0015】以上に説明した本発明のポリエステルブロ
ック共重合体は、さらに、ブロック共重合体を構成する
全酸成分に対して、第3級アミノ基、第4級アンモニウ
ム塩基、第4級ホスホニウム塩基より選ばれる少なくと
も一種の官能基を有する化合物が0.1〜10モル%共
重合されていることが肝要であり、該共重合成分は前記
ポリエステルセグメント(B)、ポリエステルセグメン
ト(A)のいずれか一方に共重合されていてもよいし、
両方に共重合されていてもよい。すなわち、共重合量が
上記範囲内にあれば、どちらに共重合されていてもよい
のである。
【0016】第3級アミノ基、第4級アンモニウム塩
基、第4級ホスホニウム塩基より選ばれた少なくとも一
種の官能基を有する化合物の共重合量が0.1モル%未
満の場合には、酸性染料の染着座席の量が少なすぎて、
充分に染色することができなくなる。一方10モル%を
越える場合には、染色性はほとんど飽和してそれ以上の
向上は認められないばかりか、得られる共重合体の融点
が低くなって弾性性能が低下する傾向があるので好まし
くない。
【0017】本発明で用いられる第3級アミノ基、第4
級アンモニウム塩基又は、第4級ホスホニウム塩基を有
するポリエステルと共重合し得る化合物は、それぞれ以
下に示す(I)、(II)、(III) の一般式で示されるも
のである。
【0018】
【化1】
【0019】(I)において、R1 〜3 は同一であって
も異なっていてもよいが、これらの少なくとも1つはエ
ステル形成性官能基を有し、且つ全エステル形成性官能
基数は1もしくは2であることが大切である。かかる化
合物としては、例えば下記のものが例示される。
【0020】
【化2】
【0021】[但し、Ra ,Rb は夫々C1 〜9 の炭化
水素基、m,nはm+nが100以下の整数を示す。]
また、(II)においては、R1 〜4 は同一であっても異
なっていてもよいが、これらのうち少なくとも一つはエ
ステル形成性官能基を有し、且つ全エステル形成性官能
基数は1もしくは2であることが大切であり、またX-
はハロゲンアニオンもしくはスルホン酸アニオンであ
り、スルホン酸アニオンが好ましい。かかる化合物とし
ては、下記のものが例示される。
【0022】
【化3】
【0023】[但し、Rc ,Rd ,Re ,Rf はC
1 〜9 の炭化水素基を示す。またm,nは前述と同じで
ある。]また(III) においても、R1 〜4 は同一であっ
ても異なっていてもよいが、少なくともその1つにはエ
ステル形成性官能基が存在し、且つ全エステル形成性官
能基数は1もしくは2であることが大切であり、またX
- はハロゲンアニオンもしくはスルホン酸アニオンであ
り、スルホン酸アニオンが好ましい。かかる化合物とし
ては、下記のものが例示される。
【0024】
【化4】
【0025】
【化5】
【0026】以上に述べた本発明のブロック共重合体
は、例えば、前述のポリエステルセグメント(A)ある
いはポリエステルセグメント(B)の夫々単独からなる
高分子量ポリエステル(A′)及び(B′)の少なくと
も一方に予め上記一般式で表わされる第3級アミノ基、
第4級アンモニウム塩基又は第4級ホスホニウム塩基を
有する成分を共重合しておくことにより、容易に得るこ
とができる。なお、かかる成分が共重合された高分子量
ポリエステル(A′)又は(B′)を得るには、従来公
知の方法をそのまま採用すればよい。
【0027】次に再分配反応せしめる方法としては、前
記2種のポリエステル(A′)又は(B′)を触媒の存
在下、溶融混合せしめる方法が一般的であるが、この
際、「どこまで反応させるか」及び「如何にしてその状
態で反応を停止させるか」の二点が重要なポイントとな
る。前者の点については、どのような特性を有するポリ
マーが得たいかによって適宜変更することができるが、
そのための反応条件は、用いるポリエステル(A′)、
ポリエステル(B′)の種類、量、分子量等により異な
り、また、撹拌状況、温度、触媒等種々の因子によって
も異なってくるので、一義的に定めることは困難であ
る。したがって、実際には、使用するポリマー、組成、
装置等が定まった後、目的とするポリエステルブロック
共重合体の得られる反応条件を見出すこととなる。
【0028】なお、この再分配反応せしめる際には、得
られるポリエステルブロック共重合体の融点が、用いた
ポリエステル(B′)の融点より2〜40℃低くなるま
で反応せしめることが肝要である。融点の低下が2℃未
満の場合にあっては、再分配反応が十分進行しておら
ず、得られるポリマーはブロック共重合体というよりも
ポリエステル(A′)とポリエステル(B′)との混合
物としての特性を示し、十分な弾性回復性能を示さなく
なる。一方融点低下が40℃以上の場合には、エステル
交換反応が進行しすぎて、得られるブロック共重合体の
ポリエステルセグメント(B)の長さが短くなりすぎ、
結晶性が低下するとともに弾性回復性能が不十分となっ
て、実質的にはランダム共重合体と同等になるので望ま
しくない。好ましくは、得られたポリマーを繊維となし
た際の50%伸張弾性回復率が80%以上となるよう反
応させるのが望ましい。
【0029】次に、「如何にして再分配反応を停止させ
るか」については、反応後のブロック共重合体を直ちに
成形する場合には必ずしも問題とはならないが、例えば
一度チップとなした後再度溶融して成形物となす場合に
は、再溶融時に再分配反応が更に進行してブロック共重
合体の性質が変わるので、再分配反応を停止させておく
ことが望ましい。この反応を停止させる方法としては、
触媒を失活させる方法が一般的であり、例えばエステル
交換反応触媒としてチタン又はスズ触媒を用い、リン
酸、亜リン酸、ホスフォン酸、ホスフィン酸及びこれら
の誘導体を添加して触媒能を失活させる方法が採用でき
る。
【0030】なお、この触媒能を失活させる方法は、温
度が260℃以上になるとその効果は低減するので(2
60℃以上になると触媒活性は完全には停止できな
い)、ポリエステル(B′)の融点が260℃を越える
場合には、あらかじめ溶媒、可塑剤等を用いて低温での
反応及び成形が可能となるようにしておくことが望まし
い。
【0031】かくして得られるポリエステルブロック共
重合体の固有粘度(オルトフェノール中35℃下測定)
は、0.4以上好ましくは0.6以上とすることが望ま
しく、前記再分配反応時に使用するポリエステル
(A′)及び(B′)として固有粘度の高いものを用
い、かつ再分配反応時に両ポリマーが分解して重合度を
低下させない条件で反応させることにより容易に達成で
きる。すなわち、例えば再分配反応時の反応温度をあま
りに高くしすぎると熱分解が起るし、反応雰囲気中に水
分、グリコール成分等が共存すると加水分解、グリコー
ル分解等が起って、得られるブロック共重合体の固有粘
度は低下するので望ましくない。
【0032】なお、本発明の共重合体は、分岐剤、難燃
性を付与するためのリン化合物、その他の共重合成分が
共重合されていてもよく、また、顔料、染料、充填剤、
難燃剤、安定剤等が含有されていてもよい。
【0033】
【発明の効果】本発明のポリエステルブロック共重合体
は、従来繁用されているポリテトラメチレングリコール
と芳香族ポリエステルから成るポリエステルブロック共
重合体に比し、耐酸化性(長期耐熱性、耐光性等)が極
めて優れている。また、脂肪族ポリエステルをソフト成
分とするポリエステルブロック共重合体と比べると耐加
水分解性に優れている。更に、本発明のポリエステルブ
ロック共重合体から得られる弾性糸は、酸性染料に対す
る染色性が良好であるといった特徴を有する。
【0034】したがって、安定剤を併用しなくても弾性
性能の耐久性が優れているとともに染色の堅牢性も良好
であるといった点を生かして、ファッション性を有した
弾性織編物への展開が可能となるもので、その効果は極
めて大きい。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳述する。
なお、固有粘度は、オルトクロロフェノール中35℃で
測定した。
【0036】
【実施例1】ジメチルイソフタレートと下記式で表わさ
れる化合物(ジメチルイソフタレートに対して5モル
%)と
【0037】
【化6】
【0038】1,10―デカンジオール及びエチレング
リコールとを、チタニウムテトラブトキサイドを触媒と
してエステル交換反応させた後、260℃高真空下常法
により重合させて固有粘度1.02のポリエステル
(A′)を得た。得られたポリエステルを加水分解後ガ
スクロマトグラフィーでグリコール成分の共重合比を測
定したところ、1,10―デカンジオール:エチレング
リコール=86:14(モル比)であった。
【0039】一方、ジメチルテレフタレートとテトラメ
チレングリコールとを、チタニウムテトラブトキサイド
(ジメチルテレフタレートに対して40ミルモル%)を
触媒として、上記と同様にエステル交換させた後重合さ
せて、固有粘度0.91、融点225℃のポリエステル
(ポリエステル(B′))を得た。
【0040】次に、ポリエステル(B′)35重量部を
250℃で溶融後、ポリエステル(A′)65重量部を
添加して、1mmHg以下の高真空下250℃で40分間撹
拌反応させて、内部がやや透明になった時点で亜リン酸
(チタンに対して1.5モル倍)を添加した。得られた
ブロック共重合体の固有粘度は1.08であり、融点は
191℃(示差走査熱量計にて、昇温速度20℃/分で
測定し、吸熱ピーク温度を求めた)であった。
【0041】このポリマーを乾燥後、260℃で溶融
し、3ホールのノズルを持つキャップより吐出量3.9
g/分でポリマーを押し出した。この吐出糸を2個のゴ
テットローラーを介して1500m/分の速度で巻きと
り弾性糸を得た。この弾性糸の物性を表1に示す。
【0042】なお、弾性性能は、弾性糸を120℃の熱
風乾燥器中10日間保持した前後の50%伸張回復率で
評価した。この結果から、弾性性能は、非常に優れてい
ることがわかる。
【0043】また、この弾性糸を筒編となした後、酸性
染料AlizalineLight Blue AA
を2%owf含む染浴(pH3,酢酸3ml/リットル 浴
比1:50)で120℃下60分間染色したところ、極
めて鮮明な濃青色に染色されていた。
【0044】
【表1】
【0045】
【比較例1】ジメチルテレフタレート37.1部、数平
均分子量2000のポリテトラメチレングリコール6
0.7部及びテトラブチルチタネート0.03部を反応
器に仕込み、内温を190℃でエステル交換を行った
後、実施例1で用いたと同じ第4級ホスホニウム化合物
2.5部を添加して昇温しながら減圧に引き始めた。約
30分かけて30mmHgとし、更に30分かけて3mmHgと
し、以後1mmHg以下の真空で245℃下240分間反応
を行った。このポリマーを実施例1と同様に紡糸し酸性
染料で染色した。このときの糸特性を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】
【実施例2〜10 比較例2〜4】チタニウムテトラブ
トキサイドを触媒(全ジカルボン酸成分に対して40ミ
リモル%)として調整した表3記載のポリエステル
(A′)及びポリエステル(B′)を表3記載の条件の
下で溶融混合し、実施例1と同様に内部がやや透明にな
った時点でリン酸を添加してポリエステルブロック共重
合体を得た。得られたポリマーを実施例1と同様に評価
した結果を表3に示す。
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】但し、表中の略号は下記に示す。 DMT:ジメチルテレフタレート DMI:ジメチルイソフタレート DMP:ジメチルフタレート DMN:ジメチル―2,6―ナフタレート CHDM:1,4―シクロヘキサンジメタノール CnG:炭素数nの1,n―アルカンジオール

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イソフタル酸及び/又はフタル酸を主たる
    酸成分とし、炭素数6〜12の脂肪族α,ω―ジオール
    を主たるグリコール成分とするポリエステルセグメント
    (A)と、芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とし、炭
    素数2〜4の脂肪族α,ω―ジオール及び/又は1,4
    ―シクロヘキサンジメタノールを主たるグリコール成分
    とするポリエステルセグメント(B)とからなるポリエ
    ステルブロック共重合体であって、前記ポリエステルセ
    グメント(B)は下記(イ)を満足するとともに、該ポ
    リエステルブロック共重合体には第3級アミノ基、第4
    級アンモニウム塩基、第4級ホスホニウム塩基から選ば
    れる少なくとも一種の基を含有する化合物が、該共重合
    体を構成する全酸成分を基準として0.1〜10モル%
    共重合され、且つ該共重合体の固有粘度が0.4以上で
    あることを特徴とするポリエステルブロック共重合体。 (イ)ポリエステルセグメント(B)を構成する成分を
    重合せしめて固有粘度が0.4以上のポリエステルとな
    した時の融点が180℃以上
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