JPH05508301A - 動物体における肺炎の治療方法および該治療用組成物 - Google Patents

動物体における肺炎の治療方法および該治療用組成物

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JPH05508301A JP2507689A JP50768990A JPH05508301A JP H05508301 A JPH05508301 A JP H05508301A JP 2507689 A JP2507689 A JP 2507689A JP 50768990 A JP50768990 A JP 50768990A JP H05508301 A JPH05508301 A JP H05508301A
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バビュック、ローン エイ.
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 動物体における肺炎の治療方法および該治療用組成物技術分野 本発明はサブユニット抗原剤(subun i t antigens)、ワク チン組成物、および、これらの投与方法に関する。特に、本発明は、肺炎に対す る免疫性への刺激作用を有するパスツレラ溶血症(Pasteurella h aemolytica)蛋白に関する。
発明の背景 今日の養牛産業において、飼育中の呼吸器病がその生産量を大幅に低減しており 、なかでも、子牛がもつともその影響を受けやすく、大多数がこれを原因として 死ぬ。
この病気は病原性微生物、特にパスツレラ属の細菌、若しくは、輸送および密集 等の種々のストレスによって引き起こされる。
とりわけ、輸送熱はパスツレラ属の細菌を伴う呼吸器病としてこの種の産業経済 に大きく影響している。この病気の特徴は、輸送ストレス下、2週間以内に突然 発病することである。また、兆候としては、呼吸困難、せき、涙および鼻水、食 欲欠乏および急速な体重減少、熱、呼吸音増加、免疫低下、全体的衰弱感、肺へ の細菌若しくはバクテリア感染などが挙げられる。なお、このような動物感染体 から単離された細菌およびバクテリアとしては、パスツレラ属菌、生材ヘルペス ウィルス1、バラインフルエンザ3型ウイルス、生材シンシチアルウイルスおよ びマイクプラズマ属菌が知られている。例えば、該病気は輸出される動物の15 乃至30%に感染し、これにより、全体の2乃至5%が死ぬ。
動物がストレスにさらされ、さらに、上記のような種々のウィルスに感染すると 、パスツレラ溶血症により引き起こされる繊維素質肺炎およびそれよりも底頻度 のパスツレラマルトシダ症(Pasteurella muItocida)に かかりやすくなる。なお、当該輸送熱ニツイテは、文献(Yates、W、G、 D、(1982)Can、J、Comp、Med、46 : 225−263) を参照されたい。
また、該パスツレラ溶血症は風土病的肺炎も引き起こし、牛だけでなく、畜産上 重要な他の動物、例えば、羊、豚、馬および鶏等の広範囲の動物に感染する。さ らに、該該パスツレラ溶血症は健康な動物の上部呼吸気管においてもしばしば見 られる。そして、該バクテリアがこれらの動物の肺に感染すると、肺炎症状が進 展する。そこで、該パスツレラ菌による病気の対策が当該畜産業のコストを支え る上において極めて重要な課題となっている。
該パスツレラ属菌にはAおよびTで示される2種の生物型がある。また、当該病 原菌に感染した反鍔動物の血清型には12種のバタンがある。例えば、生物型A かっ血清型1の種(以下、これを「A1」と称す)は北米の生材の肺炎に支配的 に見られる(Shewen、P、E。
、Wi 1kie、B、N、(1983)Am、J、Vet、Res、44ニア 15−719)。しかしながら、これらの異なる血清から単離された抗原剤には 多少の交叉反応性が相互にあると考えられる(Donanchie他、(198 4)J、Gen、Micro、130:1209−1216)。
これまでのパスツレラ症用ワクチンには、米国特許第4328210号、417 1354号、3328252号、4167560号および4346074号に記 載されるような種々の血清型を有する生体若しくは高熱殺菌処理したバクテリア の細胞調製法のいずれかを利用したものであった。しかしながら、このような従 来のワクチン剤では、上記パスツレラ菌の感染予防には効果がなかった。しかも 、該ワクチン剤を投与した動物体が投与しない動物体に比してしばしば当該病気 に感染しやすくなるという場合があった(Martin他、(1980)Can 、J、Comp、Med、44:1−10) 。このような従来のワクチン剤に おける予防効果の欠如は、上記の調製方法において、必要な抗原剤すなわち効力 の決定因子となるものが存在しないか、若しくは、免疫抑制成分が含まれるかの いずれかであると考えられる。
他の調製ワクチンとしては、パスツレラ溶血症バクテリアからの未精製上澄み抽 出抗原(supernatant extracts)がある(Shewen、 P、。
、Wi 1kie、B、N、(1988)Can、J、Ve t、Res、52  : 3O−36)oしかしながら、このような上澄み、は該バクテリアの種々 の可溶性表面抗原体を含み、動物体の投与においては、種々の副作用をともなう 。さらに、他の調製剤としては、サリチル酸ナトリウムを介して得られるきょう 膜抽出抗原(c a p s ular extracts)があり (Don anchie他、(1984)130 :1209−1216 、米国特許第4 346074号)、塩水抽出抗原(saline extracted ant igens)(Lessley他、(1985)Veterinary Imm unol、ogy and Immunopath。
1ogy 10+279−296;Himmel他、(1982)Am、J、V et、Res、43ニア64−767)、および変成生体パスツレラ変種等も含 まれる。
さらに、このような免疫性付与の手段としては、パスツレラ溶血症バクテリアか ら得られる精製細胞毒素(細胞障害抗体)(cytotoxin)を使用する方 法がある(Gentry他、(1985)Ve t、Immunol、ogy  and Immunopatho[ogy 9 : 239−250)。該細胞 毒素はロイコトキシン(leukotoxin)であり、活発に成長するバクテ リアから分泌されるものである(Shewen、P。
E、、Wi 1kie、B、N、(1987)Infect、Immun、55 :3233−3236)。なお、該ロイコトキシンの遺伝子コード分析により、 該遺伝子がバクテリア細胞遺伝子のクローンであり、かつ、これを表現するもの であることがわかっている(Lo他、(1985)Infect、Immun、 50:667−671)。なお、該パスツレラ溶血症バクテリア感染から回復し た子牛は毒素中和性抗原体を保有している(Cho、H,J、、Jer 1ch o、に、W、F (1986)Can、J、Vet、Res、50:27−31 ; Cho他、(1984)Can、J、Comp。
Med、48 :151−155)。
無傷のAIパスツレラ溶血症バクテリア細胞の電子顕微鏡解析において、2種の 線毛(fimbrtae)が観察されている(Morck他、(1987) C a n。
J、Ve r、Res、51 : 83−88) 。−っは、堅くて容易に該細 胞から分断され、他の一つは細くて柔軟である。これらの線毛の機能の詳細はま だ解明されていない。ただし、ある種のバクテリアにおいては、このような線毛 が感染に関与していることがわかっている(Normark他、(1986)P rotein−carbonydrate Interactions、Bio logical Systems(D、Lark@。
1986)pp、3−12: Mooi、F、、deGraaf、F、に、(1 985)Curr、Top、Microbiol、Immunol、118:1 19−136)。
グループA連鎖球菌はホスト細胞のプラスミンには結合するが、その前駆体であ るプラスミノゲンには結合しない表面受容体を有することがあきらかにされてい る(Lottenberg他、(1987)Infect。
Immun、55:1914−1928; Broeseker他、(1988 )Microbial Pathogenesis 5:19−27)、プラス ミンはフィブリン、細胞外マトリクス蛋白および数種の血漿蛋白を加水分解する ことのできるプロテアーゼの1種である。それゆえ、該プラスミンはバクテリア の病原性機構の解明に役立つ重要な免疫原である可能性がある。
発明の開示 本発明の主眼とするところは、上記パスツレラ溶血症バクテリアから単離された 細胞表面抗原体のうちの選択されたものから成るサブユニットワクチンにより、 当該バクテリアによって引き起こされる輸送熱肺炎を含む肺炎等の呼吸器病から 牛を保護することを可能とすることである。これらのサブユニットワクチンは従 来のワクチンに比して実質的に予防効果の高いものであることが期待できる。さ らに、該サブユニットワクチンはDNA組換技術若しくは化学的抽出法によって 製造することが可能である。以下、上記趣旨に基づいて構成された本発明のいく つかの実施態様について説明する。
その−例においては、本発明は、薬剤として許容できるビヒクルと、パスツレラ 溶血症線毛蛋白、パスツレラ溶血症プラスミン受容体蛋白、パスツレラ溶血症5 0に外部膜蛋白、およびパスツレラ溶血症ロイコトキシンから成る群から選択さ れるパスツレラ溶血症蛋白の免疫原性アミノ酸鎖、若しくは、該アミノ酸鎖と実 質的に同一の免疫原性と等価的機能とを有するアミノ酸鎖から成る少なくとも一 つの免疫原性ポリペプチドから成るサブユニット抗原体組成物とを含むワクチン 組成物に関する。
したがって、本発明によるワクチン組成物においては、これらの蛋白はいずれも 単一で使用してもよく、また、上記の他の蛋白との組み合わせにおいて使用して もよい。
また、本発明の他の実施例としての上記ワクチン組成物は、薬剤として許容でき るビヒクルと、アジュバント剤と、パスツレラ溶血症ロイコトキシンの免疫原性 アミノ酸鎖、若しくは、該アミノ酸鎖と実質的に同一の免疫原性と等価的機能と を有するアミノ酸鎖、およびパスツレラ溶血症バクテリアの塩水抽出抗原から成 る免疫原性ポリペプチドから成るサブユニット抗原体組成物とを含む。
さらに、本発明の他の実施例では、単離されたパスツレラ溶血症線毛蛋白、プラ スミン受容体蛋白および50に外部膜蛋白とが含まれる。
さらに、本発明の他の実施例では、(a)パスツレラ溶血症線毛蛋白、パスツレ ラ溶血症プラスミン受容体蛋白およびパスツレラ溶血症50に外部膜蛋白から成 る群から選択されるパスツレラ溶血症蛋白の少なくとも一つの抗原決定基(エピ トープ)を含むポリペプチドに対応するDNAコードシーケンス、および(b) 該コードシーケンスと連結して、該コードシーケンスをホスト細胞内に転写若し くは翻訳することを可能にするコントロールシーケンスとを含む発現カセットか ら成るDNA構造を含む。
さらに、本発明の他の実施例では、プラスミドpAA352 (ATCCNo、  )について言及している。
また、本発明は上記構成により変換するホスト細胞、ならびに、パスツレラ溶血 症サブユニットワクチンにおいて有用な組換ポリペプチドの製法についても言及 している。
さらに、本発明の他の実施例では、反衝動物の呼吸器病を予防若しくは緩和する ための予防接種の方法か提供される。
なお、本発明の上記および他の実施例は、ここに開示する内容を知得することに より、当業者において明らかに実現容易となる。
図面の簡単な説明 第1図は大腸菌においてクローン発生したパスツレラ溶血症バクテリアのロイコ トキシン遺伝子構造(プラスミドpAA11.4)を示す図である。
第2図はプラスミドpAA101の構造を示す図である。
第3図はプラスミドpAA1o1からの1ktA::IacZ融合蛋白のアミノ 酸シーケンスを示す図である。
同図においては、ロイコトキシン1ktA蛋白に相当する部分が枠で囲って表示 されている。
第4図はプラスミドpAA352の構造を示す図であり、tacは大腸菌からの パイブリッドtrp::1aCプロモータであり、blaはベータラクタマーゼ 遺伝子(アンピシリンレジスタンス)であり、oriは複製のためのCo IE Iベースプラスミドオリジンであり、1ktAはパスツレラ溶血症ロイコトキシ ン構造遺伝子であり、さらに、1aclは大腸菌ラックオペロンリプレッサであ る。なお、同図においては、ロイコトキシン遺伝子の転写/翻訳の方向が矢印で 示されている。また、各構成要素の大きさは正確ではない。
第5図はプラスミドpAA352からのロイコトキシン352 (LKT352 )のヌクレオチドシーケンスおよび予測されたアミノ酸シーケンスを示す図であ る。同図においては、当該LKT352に対応する構造遺伝子およびフランキン グベクター領域のシーケンスが示されている。
第6図はパスツレラ溶血症バクテリア系B122の線毛蛋白の電子顕微鏡写真を 示す図である。同写真中の線の長さは1100nである。なお、図6Aは粗分断 部におけるPH−に線毛蛋白を示し、図6BはC3CI超遠心分離処理(密度: 1.32g/m)の後のPH−に線毛蛋白を示し、さらに、図60はCsC1超 遠心分離処理および5M尿素によるインキュベーションの後のPH−に線毛蛋白 を示している。
第7図はCsCl精製線毛蛋白のクロマトフオーカシングバタンを示す図である 。
第8図は実験例II(接種試験1)に記載されるパスツレラ溶血症線毛蛋白接種 後の生材ヘルペスウィルス1とパスツレラ溶血症バクテリア感染した子牛の体温 変化を示す図である。
第9図は実験例II(接種試験1)において得られた臨床評価値をまとめたもの である。
第10図は実験例II(接種試験2)において得られた平均ELISAタイター 値を示す図である。
第11図は実験例II(接種試験2)において得られた平均臨床評価値を示す図 である。
第12図は実験例II(接種試験2)における子牛の体温変化を示す図である。
第13図は実験例II(接種試験2)における子牛の肺の評価値を示す図である 。
第14図はパスツレラ溶血症バクテリアA1のの外部膜プロフィルを示す図であ り、矢印はプラスミン受容体蛋白の位置を示している。
発明の詳細な説明 本発明の実施においては、特にことわりのない限りにおいて、当業者に周知の分 子生物学的、微生物学的、細菌学的、免疫学的および組換DNA技術に関わる従 来の技法を採用している。なお、これらの技法については、以下の文献に記載さ れている。(Maniatis、Fr1tsch、Sambrook、Mole cularC1oning+A Laboratory Manual (19 82); DNA C!oning、V。
Is、I、I I (D、N、Glover編、1985); Oligonu cleotide 5ynthesis (M、J、Ga1t編、1984);  Nucleic Ac1d Hybridization (B、D。
Hames、S、J、Higginsli、1984);Animal Ce1 l Cu1ture (R,K。
Freshney編、1986); Immob i l 1zed Ce1l s and Enzymes(IRLpress、1986); B、Perb al、APractical Guide to Mo1ecus In En zymology (S、Colowick、N、Kaplan編、Acade mic Press、Inc、); Handbook of Experim ental Immunology、Vols。
I−IV (D、M、We i r、C,C,B lackwel1編、198 6.Blackwell 5cfentific Publications) A、定義 本明細書においては、以下の用語を以下の定義に基づいて使用する。
「抗原J (antigen)とは、1種若しくはそれ以上のエピトープ(抗原 決定基)を含む分子をいい、ホストの免疫システムを刺激して体液性および/ま たは細胞抗原の特定応答を生ぜしめる作用体を意味する。該用語はまた、「免疫 原」としても使用される。
「ハブテンJ (hapten)とは、1種若しくはそれ以上のエピトープを含 む分子であるが、キャリヤに連結しない限り、ホストの免疫システムを刺激して 体液性または細胞抗原の特定応答を生ぜしめる機能を示さない。
[抗原決定基J (antigenic determinant)とは、特定 の抗体分子が結合する抗原若しくはハブテン上の部位をいう。該用語はまた、「 エピトープ」若しくは「抗原決定部位」としても使用される。
組成物若しくはワクチンに対する「免疫応答J (Kmrriunologic al response)とは、本発明に関連する組成物若しくはワクチンに対 する細胞および/または抗体媒介免疫応答のホスト内における発生をいう。通常 、このような応答は、該これに関連する組成物若しくはワクチンに含まれる少な くとも1種の抗原に対応する抗体、B細胞、ヘルパーT細胞、サブレ、ツサT細 胞、および/または、細胞障害T細胞を生成する因子から成る。
「免疫原性ポリペプチド」 (immunogeniepolypept 1d e)若しくは[免疫原性アミノ酸シーケンスJ (immunogenic a nnin。
acid 5equence)とは、ポリペプチド若しくはアミノ酸シーケンス をいい、投与される対象から免疫応答を引き出す。
「サブユニット抗原組成物J (subunit antigen compo sition)とは、少なくとも1種の免疫原性ポリペプチドを含む組成物をい うが、これに関連する病原体から得られる一抗原から派生する複数の抗原若しく は該抗原と同種のすべての抗原を含むものではない。すなわち、該組成物は完全 な病原体細胞若しくは粒子、あるいは、該細胞若しくは粒子から成るライゼート (溶菌液)を実質的に含まないのものである。
むしろ、該「サブユニット抗原組成物」とは、該病原体から得られる、少なくと も部分的に精製された(好ましくは、実質的に精製された)免疫原性ポリペプチ ド若しくはその組換類似体から調製されるものをいう。したがって、該サブユニ ット抗原組成物は、病原体から得られる他の抗原若しくはポリペプチドを実質的 に含まない、これに関連する1種または複数種の抗原のみで構成される。
「実質的に濃縮されたJ (substantially enriched) ワクチン組成物とは、抗原が、通常の成長条件下に見られる1種または複数種の 抗原の濃度に対して、所望の1種または複数種の抗原が増加されている濃度を有 する細胞源から得られるものをいう。
すなわち、組成物に対して所望の1種若しくは複数種の抗原を選択的に添加する か、該所望の抗原を増加するように成長条件を変更するか、あるいは、該抗原の 量を高めるように細胞ライゼートを分別するかによって、該組成物は「実質的に 濃縮された」ことになるのである。
「蛋白J (protein)とは、自然に生じるポリペプチドをいう。一方、 [ポリペプチドj(pol、ypeptide)はその広義の範噴において使用 され、ペプチド結合を介して連結するアミノ酸(ジペプチド若しくはそれ以上) から成るポリマのすべてをいう。したがって、該「ポリペプチド」は、蛋白、オ リゴペプチド、蛋白フラグメント、類似体、変異体、融合蛋白等に及ぶ。
[天然J (native)蛋白若しくはポリペプチドとは、自然に発生するも のから再生された蛋白若しくはポリペプチドをいう。したがって、「天然パスツ レラ溶血症ポリペプチド」とは、自然発生するパスツレラ溶血症蛋白およびその フラグメントをいう。また、「組換」(recomb 1nant)ポリペプチ ドとは、組換DNA技術によって生成されたポリペプチドをいい、所望のポリペ プチドに対応する外因性DNA構造によって変換される細胞から生成されるポリ ペプチドを意味する。
さらに、[合成J (synthetic)ポリペプチドとは、化学的に合成さ れたものをいう。
[レプリコンJ (replicon)とは、生体内におけるDNA複製の自律 ユニット、すなわち、それ自体の制御において複製が可能であるユニットとして 機能する遺伝子要素(例えば、プラスミド、染色体、ウィルス)をいう。
[ベクターJ (v e c t o r)とは、プラスミド、ファージ若しく はコスミド等のレプリコンをいい、これに対して他のDNAセグメントが付着す ると、該付着セグメントの複製が行われるものを意味する。
[二本鎖DNA分子J (doub Ie−s t randed DNA m olecule)とは、弛緩状およびスーパーコイル状の二本鎖螺旋構造を有す るデオキシリボ核酸(塩基:アテニン、グアニン、チミン、シトシン)の形態を 有するポリマーをいう。ただし、該用語は該分子の一次および二次構造のみに及 び、特定の三次形態を示すものではない。したがって、該用語は線形DNA分子 (例:制限フラグメント)、ウィルス、プラスミドおよび染色体において見られ る二本鎖DNAを含む。なお、該特定の二本鎖DNA分子構造を論するにおいて は、そのシーケンスは、常法にしたがって、DNAの非転写鎖(すなわち、mR NAに対して相同シーケンスを有するDNA鎖)に沿う5′末端から3′末端に 向かうシーケンスのみについて述べれば十分であると考えられる。
DNA r:l−ドシーケンスJ (coding 5equence)とは、 適当な調節シーケンスの制御下におかれたときに、生体内においてポリペプチド に転写および翻訳されるDNAシーケンスをいう。また、該コードシーケンスの 境界は5° (アミノ)末端における開始コトンおよび3゛ (カルボキシ)末 端における翻訳停止コドンによって決定される。該コードシーケンスは、原核シ ーケンス、真核mRNAからのcDNA、真核(例:哺乳類)DNAからのゲノ ムDNAシーケンスおよび合成りNAシーケンスを含むが、これに限られること はない。さらに、転写末端シーケンスは通常該コードシーケンスの3°末端に位 置している。
[プロモータシーケンスJ (promotor 5equence)とは、細 胞内においてRNAポリメラーゼと結合し、かつ、コードシーケンスの下流側( 3°方向)の転写を開始することが可能なりNA調節領域をいう。なお、本発明 においては、該プロモータシーケンスはコードシーケンスの翻訳開始コドン(A TG)によって3°末端に結合し、バックグラウンド上で検出可能なレベルで転 写を開始するに要する最小数の塩基若しくは要素を含むように上流側(5°方向 )に延出する。さらに、該プロモータシーケンス内においては、転写開始部位( 便宜上、ヌクレアーゼS1によるマツピングで決定される)とともに、RNAポ リメラーゼの結合に応答する蛋白結合ドメイン(コンセンサスシーケンス)が存 在する。なお、真核プロモータにはしばしば(ただし常にではないが)rTAT AJボックスおよびrCATJボックスが含まれる。また、原核プロモータには 、−10および一35コンセンサスシーケンスに加えて、シャイン−ダルガノ( Sh i ne−Da I ga rno) シーケンスが含まれる。
DNA、r制御シーケンスJ (control’ 5equences)とは 、プロモータシーケンス、リボゾーム結合部位、ポリアゾニレ−ジョン信号、転 写端部シーケンス、上流調節ドメイン、エンハンサ−等を総括的に表し、これら は、ホスト細胞におけるコードシーケンスの転写および翻訳を総括的に行う機能 を有する。
RNAポリメラーゼが上記プロモータシーケンスに結合して、コードシーケンス をmRNAに転写するときに(その後、転写されたコードシーケンスはポリペプ チドに翻訳される)、該コードシーケンスは上記制御シーケンスに「作用的に連 結するか」若しくは「制御される」。
[ホスト細胞J (host cell)とは、外因性DNAシーケンスによっ て既に変換されたか、あるいは、該シーケンスによって変換可能な細胞をいう。
なお、該外因性DNAにより既に変換された細胞における「変換jとは、外因性 DNAが細胞膜内部に導入されている場合を意味する。該外因性DNAは細胞の ゲノム(半数染色体)を形成する染色体DNAに組込まれていても(共有結合) 、いなくてもよい。例えば、原核生物および酵母においては、該外因性DNAは プラスミド等のエビソーム上に維持されてもよい。真核細胞については、安定に 変換された細胞の場合、外因性DNAが染色体に組込まれ、染色体複製を介して 娘細胞により遺伝される。該安定性は、該真核細胞における、外因性DNAを含 む娘細胞の集団から成る細胞系若しくはクローンを形成する能力によって表せる 。
「クローンJ (clone)とは、有糸分裂により、単−細胞若しくは共通の 祖先から得られる細胞の集団をいう。また、[細胞系J (cell 1ine )とは、幾世代にわたり生体内で安定に成長可能な一次細胞のクローンをいう。
また、2種のDNA若しくはポリペプチドシーケンスにおける少なくとも約80 %(好ましくは、少なくとも約90%、さらに好ましくは、少なくとも約95% )のヌクレオチド若しくはアミノ酸が分子の一定長にわたって同一であるとき、 これらはそれぞれ「実質的に相同であるJ (substantially h omologOUS)という。なお、実質的に相同であるDNAシーケンスは、 特定系において定まるストリンジェント(緊縮調節)条件下特定の混成技法(S outhern hybridization experiment)におい て同定することができる。なお、この場合に適当とされる混成条件は当業者に周 知のものでよい(参照例:Maniatis他、同上; DNA Clonin g、vols I、I11同上; Nucleic Aaid Hybridi zation、同上)。
[機能的に等価J (functionally equivalent)とは 、対象ポリペプチドのアミノ酸シーケンスが、パスツレラ溶血症免疫原性ポリペ プチドと等価の上記のように定義される免疫応答を引き出す場合をいう。
DNA構造における「非対応J (heterologOUS)領域とは、天然 において他の分子内に見られないDNA分子内のまたは該DNA分子に付着した 同定可能な他のDNAのセグメントをいう。したがって、該非対応領域はソース バクテリアのゲノムにおけるバクテリア遺伝子と並接(f I ank t n g)LないDNAによって並接されるバクテリア遺伝子をコード化する。また、 該非対応コードシーケンスの他の例としては、コードシーケンス自体が天然にお いて見られない構造であるもの(例えば、天然遺伝子とは異なるコドンを有する 合成シーケンス)が上げられる。なお、ここでいうDNAの非対応領域は、突然 変異体若しくは自然発生的変異体によって発生されない。
「実質的にBを含まない」組成物とは、組成物における成分AおよびBの総和量 のうち、Aが少なくとも85%の重量を占める組成物をいう。この場合、Aは該 組成物におけるAおよびBの総和量のうちの少なくとも90%を占めることが好 ましく、95%以上若しくは99%程度であればさらに好ましい。
さらに、「治療J (t reatment)とは、(i)感染若しくは再感染 の予防(予防)と、(i i)これに関連する病気の兆候若しくは病気自体の緩 和または除去(治療)とを意味する。
B、一般方法 本発明の主要部として、パスツレラ溶血症線毛蛋白、パスツレラ溶血症プラスミ ン受容体蛋白、パスツレラ溶血症50に外部膜蛋白およびパスツレラ溶血症ロイ コトキシンを含むパスツレラ溶血症蛋白に対するいくつかの細胞表面抗原の発見 が挙げられる。これらの蛋白は、ワクチン組成物おいて、単体で若しくは組合わ せて使用して、輸送熱肺炎を含む肺炎等の呼吸器系の病気から動物を予防するこ とができる。また、これら蛋白の各々または該蛋白の2種以上の混合体は、さら に他の塩水抽出抗原、サリチル酸ナトリウムきよう膜抽出抗原、若しくは、当業 界において知られる他の方法によって抽出された抗原と組合わされて、動物に対 しての輸送熱または他の呼吸器病の予防に有用なワクチンを生成することができ る。
パスツレラ溶血症バクテリアは少なくとも2種の線毛を有し、その一つは太く固 く、他の一つは細く柔らかい。
このような線毛は通常の条件下で成長したバクテリアから単離することができる 。例えば、該線毛は注入寒天(brain heart 1nfusion a gar)上において370Cで培養成長したパスツレラ溶血症バクテリアから単 離することができる。さらに、該線毛は温度を高めたり、または、鉄の含量を増 加することによってその成長を促進することもできる(Doorn他、(198 7)Microbial Pathogenesis 3:87−95)。
上記のうちパスツレラ溶血症バクテリアA1から得たrPH−に線毛」と称する 太くて固い方の線毛は、第4A図示の如き粗分別部において見ることができる。
該分別部はCsC1傾斜溶離を介する遠心分離によってさらに精製することがで き、第4B図示の如き線毛構造が得られる。このように単離された線毛は1.3 2の密度と約35000の分子量を有し、該分子量はSDSポリアクリルアミド ゲル電気泳動と天然線毛から培養したモノクロナル(monoc 1ona 1 )抗原による免疫プロッティングによって決定される。さらに、該線毛は約12 nmの直径と1100nから500nmの幅の長さを有する。この精製された線 毛の等電点は4.8である。
該精製された線毛蛋白は以下に示すアミノ酸シーケンスを含む。
xxxxxx−Ala−Ala−Leu−Asn−Thr−Leu−Asn−A rg−Leu−8er−Ala−Asn−Asn−Gly−Ala−8er−G in−Lys−Asn−(Met−Phe)(xは未確認)該線毛蛋白はまた、 当業界において周知の標準的な免疫吸着法によって精製することもできる。さら に、該線毛蛋白は以下に詳述する組換法によって生成することができる。
また、該蛋白は以下の実験におけるワクチン投与に使用され、パスツレラ溶血症 バクテリアに対して被検体を保護する機能を有する。
本発明の他の主要部としては、プラスミンおよびプラスミノゲンの両方に結合で きるパスツレラ溶血症バクテリア表面」二の受容体蛋白の同定法が挙げられる。
なお、該プラスミン受容体は他の1種のバクテリア、すなわち、グループA連鎖 球菌においてのみ見いだされている(参照: Lo t t enbe rg他 、同上; Broseker他、同上)。さらに、該パスツレラ属受容体とは異 なり、該グループA連鎖球菌のプラスミン受容体は不活性なチモーゲン、プラス ミノゲンには結合しない。
これらのプラスミン受容対は、プラスミンによって分解される基体にパスツレラ 溶血症バクテリアを添加することによって検出できる。例えば、フィブリンブレ ートアッセイ、スキムミルク−アガロースプレートを用いるカゼイン分解アッセ イ若しくは当業界において周知の他のアッセイにより、該検出をおこなうことが できる。さらに、該受容体蛋白は、電気泳動、ニトロセルロース膜に体する各成 分の電気プロッティング、およびビオチニ化プラスミンまたはプラスミノゲンに よる生成物の処理等の標準的技法によってもおこなうことができる。該同定の手 順については以下の実験例において詳述する。該受容体の分子量は5DS−PA GEによって決定され約41000である。さらに、該受容体は免疫吸着法によ って生成され、また、以下に述べるような組換手段によって生成することができ る。
また、本発明の他の特徴として、パスツレラ溶血症バクテリアの新しい外部膜蛋 白の発見がある。該蛋白は5DS−PAGE決定法による50000の分子量を 有する。なお、免疫学的に関連する同一分子量の蛋白がパスツレラ溶血症血清型 1.2.5.6.7.9および12によって生成できる。該蛋白は分離された外 部膜成分のポリアクリルアミドゲルから溶出法によって精製することができる。
さらに、該蛋白は単体で若しくは上記蛋白との組合わせにより、パスツレラ溶血 症バクテリア暴露後の生材ヘルペスウィルス−1に対して被検体を効果的に保護 する。
また、本発明のワクチンにはパスツレラ溶血症ロイコトキシンが有効である。該 ロイコトキシンは、活発成長するパスツレラ溶血症バクテリアから分泌され、か つ、単体で若しくは上記の1種または複数種の抗原との組合わせによってクロー ン化、表現および使用が可能であり、被検体に輸送熱に対する免疫性を付与する ことが知られている。なお、上記パスツレラ溶血症バクテリアA1のヌクレオチ ドシーケンスコードは既に決定されている(参照例:Lo、R,Y、C,(19 87)Infec。
Immu、55 :1987−1996)、また、該パスツレラ溶血症ロイコト キシン遺伝子およびこれに相当する蛋白は大腸菌アルファへモリジンと広義の相 同性を有する(50.3%のアミノ酸残基が同一である)(Strathdee 、C0A、、Lo、R,Y、C,(1987)Infect、Immun、55 :3233−3236)。さらに、該パスツレラ溶血症ロイコトキシンは組換技 法によって生成することができ、さらに、例えば、バクテリア細胞から精製する ことができる。該ロイコトキシンはまた免疫吸着クロマトグラフィを使用して天 然バクテリアから精製することもできる。なお、精製されたロイコトキシンの分 子量は約95000であり、その等重点は6.3である。
また、パスツレラ溶血症バクテリアの塩水抽出蛋白は上記サブユニット抗原のい ずれにも組合わされることができる。これらの抽出蛋白は0.85%(W/V) 塩化ナトリウム溶液における蛋白抽出によって得ることができる。さらに、該抽 出蛋白をグラスビーズおよびアジテーンヨン若しくは他の従来技法によって処理 して細胞表面蛋白を除くことができる。このような塩水抽出蛋白を単離された若 しくは組換生成されたロイコトキシンと組合わせることによって、輸送熱に有効 な保護剤を得ることかできる。
なお、当業界において周知の種々の方法により上記抗原体を精製することによっ て、これらをシーケンス化することができる。例えば、目的蛋白のアミノ酸シー ケンスはHPLCによるアミノ酸分析の後、エドマン(Edman)分解の繰返 し処理によって精製された蛋白から決定することができる。また、これと異なる 従来のアミノ酸シーケンス化法を用いることもできる。
このようにしてアミノ酸シーケンスが決定されると、該決定されたアミノ酸シー ケンスの部分的コドンを含むオリゴヌクレオチドプローブが生成可能となり、目 的蛋白の遺伝子コード化用のDNAライブラリをスクリーンするために使用され る。該オリゴヌクレオチドプローブおよびDNAライブラリの作成方法、ならび に、それらの核酸混成によるスクリーニングは当業界において通常周知のもので ある(参照例+DNA Cloning:Vol、I、同上; Nucleic  Ac1d Hybridizatton、同上; Oligonucleot ide 5ynthesis、同上;T、Maniatis他、同上)。
まず、DNAライブラリの作成について述べる。該ライブラリはパスツレラ溶血 症バクテリアから得られるゲノムDNAライブラリから成る。該ライブラリが構 成されると、該ライブラリをプローブするオリゴヌクレオチドが生成され、所望 の蛋白をコード化する遺伝子を単離するために使用される。該オリゴヌクレオチ ドは適当な従来方法によって合成できる。その後、特定のヌクレオチドシーケン スが所望のパスツレラ溶血症蛋白から得られた既知のアミノ酸シーケンスをコー ド化するコドンに対応するように選択される。該遺伝子コードは縮退コドンから 成るため、全体を網羅するためにいくつかのオリゴヌクレオチドを合成するか、 対象蛋白の特定領域をコード化するヌクレオチドシーケンスの必要数を合成する ことが必要である。したがって、該プローブの基礎とする領域の選択においては 、該領域が高度に縮退しているコドンから成るアミノ酸を含まないことが好まし い。ただし、特にこれに関連する蛋白がその長さおよび/または重剰性に特徴を 有する場合には、当業者においては、該作成されるプローブがかなり長く、かっ /または、対応する核酸シーケンスにおいて高度なりダンダンシーを有するアミ ノ酸シーケンスの領域に及ぶものであることが好ましい場合があると考えられる 。また、単一の混成処理において、各々遺伝子の異なる領域に対応する2種の若 しくは2組のプローブを使用することが望ましい。
この場合、自動オリゴヌクレオチド合成によって、比較的直線上のプローブの大 きな群を調製することができる。
一方、該プローブの長さはそれほど厳密ではなく、一般に、当業界において認識 される約14乃至20の塩基対を有するものが通常効果的である。ただし、約2 5乃至60の塩基対を有する比較的長いプローブも使用できる。
さらに、選択されたオリゴヌクレオチドプローブは、放射性ヌクレオチドまたは ビオチン等のマーカーにより標準的な手順によりラベル化される。このようにラ ベル化されたプローブはスクリーニング段階に使用される。
なお、該スクリーニング段階は、標準技法にしたがって、単一基準プローブと上 記ライブラリから単離される5SDNAとを混成処理する段階から成る。この場 合、混成条件はストリンジェント混成あるいは許容混成のいずれでもよいが、プ ローブの長さ、あるいは、該プローブが上記ライブラリと同一種から派生してい るか、または、進化的に近い種若しくは離れた種から派生しているか等のいくつ かの因子によって条件が異なる。上記分泌に好適な条件については、当業界にお いて周知である(Nuclec Ac1d hybridization、同上 )。なお、該混成条件において基本的に必要なことは、選択的混成が発生するに 足る緊縮性があることであり、つまりは、非特定結合に対処するために、該混成 が十分な核酸の相同性(例、少なくとも75%)の下におこなわれることが必要 である。さらに、該スクリーニング処理されたライブラリからクローンが陽性混 成によって同定されると、特定のライブラリ挿入が所望蛋白に対応する遺伝子を 含むことが制限酵素分析およびDNAシーケンス化によって確認される。
また、これに関連する蛋白をコード化するDNAシーケンスはクローン化よりも むしろ合成的に調製することができる。さらに、該DNAシーケンスは特定のパ スツレラ溶血症蛋白のアミノ酸シーケンスに対応する適当なコドンによって設計 することができる。一般に、該シーケンスが表現用に使用される場合に、目的ホ ストに対応する好ましいコドンが選択される。そして、標準的方法によって調製 されたオリゴヌクレオチドを重合することによって完全なシーケンスが組まれ、 さらに、完全なコードシーケンスとして組立られる(Edge(1981)、N ature 292ニア56; Nambair他、(1984)Scienc e 223:1299; Jay他、(1984)J、B i o 1.Che m、259また、所望蛋白のコードシーケンスが調製され単離されると、クロー ン化して適当なベクター若しくはレプリコンにすることができる。なお、多くの クローニングベクターが当業者において知られている。しがたって、上記適当な りローニングベクターの選択は単なる選択の問題である。クローニング用組換D NAベクターおよび該ベクターが変換できるホスト細胞には、バクテリオファー ジラムダ(大腸菌) 、pBR322(大腸菌)、pACYC177(大腸菌)  、pKT230 (グラム陰性バクテリア) 、pGV1106 (グラム陰 性バクテリア)、pLAFRl (グラム陰性バクテリア)、pME290(非 −大腸菌、グラム陰性バクテリア)、pHV14(大腸菌および枯草菌)、pB D9(かん菌)、prJ61 (ストレプトミセス)、pUC6(ストレプトミ セス)、Yip5(サツカロミセス) 、YCp19 (サツカロミセス)、お よび生材バリローマウィルス(哺乳類細胞)などがある(参照:DNA Clo ning:Vols、I、IN、同上; T1Mantatis他、同上; B 、Perbal、同上)。
本発明に関連のパスツレラ蛋白のコードシーケンスは、プロモータ、リボゾーム 結合部位(バクテリア表現用)および、必要に応じて、オペレータ(本明細書に おいて総括的にいうところの「制御」要素)によって制御されることができ、こ の結果、該蛋白をコード化するDNAシーケンスが、当該表現構造を含むベクタ ーによって変換されるホスト細胞においてRNAに転写される。なお、該コード シーケンスは信号ペプチド若しくはリーダーシーケンスを含んでいてもいなくて もよい。また、本発明のパスツレラ溶血症蛋白の全長が、例えば、天然パスツレ ラ溶血症プロモータ若しくは該蛋白A遺伝子(s p a)プロモータおよび信 号シーケンスを用いることによって表現できる。またこれに関連する遺伝子の分 断体はB−ガラクトシダーゼ遺伝子(lacZ)ならびにガラクトキナーゼ(g alK)およびインターロイキン−2(ボビン)をコード化する遺伝子と融合体 をつくる。また、リーダーシーケンスは翻訳後の処理においてバクテリアホスト により除去される(米国特許第4431739号、4425437号、4338 397号)。
さらに、上記制御シーケンスに加えて、ホスト細胞の成長に対応するバクテリア 抗原シーケンスの表現の調節をする調節シーケンスを付加することが望ましい。
該調節シーケンスは当業者において周知のものであり、例えば、化学的若しくは 物理的刺激に反応して開始したり停止したりする遺伝子の表現を引き起こすもの であり、調節化合物を含む。他の種の調節要素、例えば、エンハンサ−シーケン スが上記ベクター内に存在する。このようにして、目的とする蛋白が融合蛋白の 形で表現できる。
この場合、非対応アミノ酸シーケンスはN末端において表現される(米国特許第 4431739号、4425437号)。
さらに、表現ベクターが構成され、特定のコードシーケンスが適当な調節シーケ ンスとともに該ベクター内に配置される。この場合、該コードシーケンスの制御 シーケンスに対する位置および方法は、該コードシーケンスが該制御シーケンス の「制御」下に転写されるように定められる。すなわち、該制御シーケンスにお けるDNA分子に結合するRNAポリメラーゼが該コードシーケンスを転写する 。なお、これに関連する特定抗原をコード化する′シーケンスの変形は当該目的 を達成する場合において望ましい。例えば、読みこみフレームを維持するために 、シーケンスが適当な方向で制御シーケンスに付着するように、該シーケンスを 変形することが必要になる場合がる。また、上記制御シーケンスおよび他の調節 シーケンスは、上記のようなりローニングベクター等のベクターへの挿入に先立 って、該コードシーケンスに連結されてもよい。さらに、該コードシーケンスは 、制御シーケンスおよび適当な制限部位を既に含んでいる表現ベクターに直接ク ローン化されることもできる。
分泌信号の連続するへき開をともなって、ホスト組織からのポリペプチドの分泌 を促すシーケンスを添加することが望ましい場合がある。また、これに関連する 抗原の変異体若しくは類似体を生成することも望ましい。なお、該変異体または 類似体は、該抗原をコード化するシーケンスの一部を削除することによって、ま た、シーケンスの挿入および/または該シーケンスにおけるヌクレオチドの1又 は複数個を置き換えることによって調製できる。なお、特定部位の突然変異誘発 等によるヌクレオチドシーケンスの修飾方法は、当業者において周知である(T 、Maniatis他、同上; DNA C1゜ning、Vols、I、II 、同上; Nucleic Ac1d Hybridization、同上)。
また、多くの原核表現ベクターが当業界において知られている(米国特許第44 40859号、4436815号、4431740号、4431739号、44 28941号、4425437号、4418149号、4411994号、43 66246号、4342832号、英国特許出願082121054号、GB2 008123号、GB2007675号、欧州特許出願第103395号)。ま た、酵母表現ベクターも当業界において多く知られている(米国特許第4446 235号、4443φ39号、4430428号、欧州特許第103409号、 100561号、96491号)。
選択された表現システムおよびホストにしたがって、本発明の蛋白は、該蛋白を 表現するための条件下で、上記表現ベクターによって変換された成長ホスト細胞 によって生成される。その後、上記特定のパスツレラ溶血症蛋白は該ホスト細胞 から単離され精製される。この場合、もしも該表現システムが成長媒体にこの蛋 白を分泌すれば、該蛋白は該媒体から直接精製することができる。また、もしも 該蛋白が分泌されないと、これは細胞ライゼートから単離されることになる。な お、上記の適当な成長条件の選択および回復方法は当業界において周知である。
なお、本発明の抗原を同定する他の方法として、遺伝子ライブラリを構成するこ とによって、大腸菌を変換するために得られたクローンを使用し、所望の抗原に 対するポリクローナル血清若しくはモノクローナル抗体を用いて個々のコロニー をプールしかつスクリーニングする方法がある。
本発明の抗原はまた、当業界周知の標準的蛋白精製手法を用いるパスツレラ溶血 症バクテリア培養体から単離することもできる(Protein Purifi cation Pr1nciples and Practice 2d ed ition (Robert K、5copes編、1987))、なお、当該 技法は、ゲル濾過クロマトグラフィ、イオン交換クロマトグラフィ、アフィニテ ィクロマトグラフィ、免疫吸着クロマトグラフィ、ポリアクリルアミドゲル電気 泳動および他の電気泳動、遠心分離、透析および沈殿等を含む。
また、本発明の抗原は、既知のアミノ酸シーケンス若しくはこれに関連する遺伝 子のDNAシーケンスから派生するアミノ酸シーケンスを用いて、固相ペプチド 合成等の化学的合成によって生成することもできる。なお、このような方法は当 業者において周知である。また、ペプチドの化学的合成においては、問題となる 抗原の小フラグメントが関連の目的蛋白において免疫応答を生ずることができる ことが好ましい。
該本発明に関連の蛋白若しくはそのフラグメントは、ポリクローナルおよびモノ クローナルの両方の抗体を生成するために用いることができる。この場合、もし もポリクローナル抗体が必要であれば、選択された哺乳類動物(例:ねずみ、う さぎ、やぎ、うま等)が、本発明による抗体、またはそのフラグメント、または その変異体によって免疫付与される。その後、該免疫付与された動物から得た血 清が収集され、既知の手法により処理される。そして、該血清がポリクローナル 抗体を含有していると、該ポリクローナル抗体は既知の手法にしたがう免疫アフ ィニティクロマトグラフィによって精製することができる。
一方、本発明に関連の蛋白もしくはそのフラグメントに対するモノクローナル抗 体も当業者により容易に生成することができる。一般的には、ハイブリドーマ( 雑種細胞)によるモノクローナル抗体の製法がよ(知られている。すなわち、永 久抗体生成細胞系列が、細胞融合、若しくは、腫瘍性DNAによる8928球の 直接変換、または、エプスタイン−バール(Eps t e 1n−Barr) ウィルスによる形質転換等の方法によって調製することかできる(参照:M、5 chreier他、HYbridoma Techniques (1980) ;Hamme r l i ng他、Monoclonal Antibodi es and T−cell Hybridomas(1981); Kenn ett他、MOnoclonal Antibodies (1980); 米 国特許第4341761号、4399121号、4427783号、44448 87号、4452570号、4466917号、4472500号、44916 32号、4493890号)。このようにして調製した本発明に関連の抗原また はそのフラグメントに対応するモノクローナル抗体のパネルは、アイソタイプ、 エピトープ、アフィニティ等の種々の特性に対するスクリーニング処理をおこな うことができる。特に、モノクローナル抗体は、免疫アフィニティ技法を用いる ことによって、それらが直接対応している抗原の精製において有用である。
したがって、上記本発明による蛋白、またはそのフラグメント、またはその類似 体を投与することによって、動物体に免疫付与をおこなうことができる。もしも 該フラグメントまたは類似体が使用されると、それらには、該動物体に免疫付与 するための免疫システムと相互作用するエピトープのアミノ酸シーケンスが含ま れている。
さらに、該対象物に免疫付与するフラグメントには、所望蛋白のシーケンスを形 成するための少なくとも6乃至30個のアミノ酸と、特定のエピトープとが含ま れている。また、該エピトープを取り囲むより小さなフラグメントをより大きな ペプチドまたはポリペプチドに挿入して、該エピトープをフランキングする領域 が自然発生遺伝子にコード化されるものを含まないようにすることもできる。な お、該ペプチドまたはポリペプチドを合成する方法は普通の当業者において明ら かである。例えば、特定の抗原をコード化する遺伝子コードがクローニングを介 して単離することができ、しかも、特定のエピトープをコード化する部位以外の 部位において変更することができる。該変更はまた、特定変異部位、削除または 挿入によっておこなわれる。また、該エピトープをコード化するオリゴヌクレオ チドシーケンスは異なるペプチドまたはポリペプチドをコード化する他のシーケ ンスに挿入若しくは付着することができる。その後、組換シーケンスが、変換さ れるホストと、該特定エピトープを含む所望ペプチド合成のための表現システム とに対して互換性を有する表現ベクターに挿入される。該技法はまた当業者にお いて周知のものである(参照例:T、Maniatis他、同上; DNA C loning、Vols、I、II、同上; Nucleic Ac1d Hy bridization、同上)。また、オリゴヌクレオチドは特定エピトープ を含む固相合成法によって合成できるが、自然発生的抗原のシーケンスにはない ものにフランキングアミノ酸を添加することを必要とする。
免疫付与に先立って、特定のパスツレラ溶血症蛋白または該蛋白の類似体、特に 、該蛋白の特定フラグメントの免疫性を高めることが望ましい。このような手法 は当業者に周知の方法のいずれかを採用することによりおこなうことができる。
例えば、該抗原性ペプチドはキャリヤに連結した状態で投与してもよい。また、 フラグメントは高分子キャリヤに接合していてもよい。なお、この場合の適当な キャリヤとしては、比較的大きく、ゆっくりと代謝された高分子、すなわち、蛋 白、セファロース、アガロース、セルロース、セルロースビーズ等のポリサッカ ライド、ポリグルタミン酸、ポリリジン等のポリアミノ酸、アミノ酸共重合体、 および非活性ウィルス粒子等の高分子である。特に、有用な蛋白基体としては、 血清アルブミン、キーホールリンペットヘモシアニン、免疫グロブリン分子、チ ログロブリン、オバブミン、および当業者に周知の他の蛋白が挙げられる。
該蛋白基体は天然の形でもよく、また、それらの官能7基含有率は、例えば、リ ジン残基のスクシニル化若しくはシスティン−チオラクトンの反応等によって修 飾されていてもよい。なお、メルカプト基が、アミノ基と2−イミノチオラン若 しくは3−(4−ジチオピリジル)プロピオネートのN−ヒドロキシスクシンイ ミドエステルとの反応によって、キャリヤ(または抗原)内に組込まれていても よい。また、適当なキャリヤとしては、ペプチド付着のための、ヘキサメチレン ジアミン若しくは同サイズの他の二官能基分子から成るスペーサアームを具備す るように修飾されていてもよい。
さらに、本発明の蛋白若しくはそのフラグメントまたは類似体のための適当なキ ャリヤとしては、本出願と所有権者を同一とする米国特許出願第092120号 に開示されるロタウィルスのVP6ポリベブチド若しくはその機能フラグメント が挙げられる。また、米国特許出願第4722840号に開示の方法によるウィ ルス蛋白の融合生成物若しくはこれに関連のエピトープも有用である。他の適当 なキャリヤとしてリンパ球等の細胞も含まれる。該細胞は上記対象体内における 天然の存在状態を擬態しているので、免疫付与状態を発生することができる。ま た、本発明の抗原、またはそのフラグメントおよび類似体は赤血球、好ましくは 対象体の赤血球に結合していてもよい。なお、当該ペプチドの蛋白または細胞へ の結合処理は当業者において周知である。
また、本発明の蛋白、またはそのフラグメントおよび類似体は、単体若しくは薬 剤として許容可能なビヒクルまたは賦形剤をともなって投与されることにより、 対象体への免疫付与を可能にする。一般的に、ワクチンは注射可能状態で調製さ れ、液体若しくは鹸濁液、さらには液体ビヒクルに溶解可能な固形状若しくは鹸 濁状の態様を有する。さらに、該調製方法としては、乳液化もしくはりボゾーム ビヒクル内に活性成分としてカプセル化することも可能である。なお、該活性免 疫成分は、薬剤として許容可能で当該活性成分に対して相容性を有する賦形剤を 含むビヒクルと混合されることもある。好適なビヒクルとしては、水、塩水、デ キストロース、グリセロール等、若しくは、これらの混合物が挙げられる。加え て、必要であれば、該ビヒクルは、少量の、湿潤剤若しくは乳化剤、pHバッフ ァ剤、またはワクチンの効果を高めるための添加剤等の補助剤を含んでいてもよ い。該添加剤としては、ムラミルジペプチド、アブリジン、水酸化アルミニウム 、オイル、サポニン、および当業界において知られる他の物質が挙げられる。な お、上記投薬状態の調製方法は、当業者において周知または理解容易のものであ る(参照:Remington’s Pharmaceutical 5cie nces、MackPublishing Company、East。
n、Penn5ylvania、15th edition、1975)。該投 与の組成物若しくは調製剤は、いずれの場合も、治療を受ける対象体を望ましい 免疫状態にするために好適な上記の蛋白を一定量含有している。
また、上記と異なる投与方式に適するワクチン調製剤としては、座薬、アエロゾ ル、若しくは、経口または鼻孔用のものがある。なお、座薬の場合は、ビヒクル として、従来のポリアルカリ性グリコールまたはトリグリセライド等のバインダ 若しくはキャリヤが用いられる。さらに、該座薬は、約0.5%乃至10%(W /W) 、好ましくは約1%乃至2%の活性成分を含む混合体から形成される。
経口用の場合は、薬剤水準のマニトール、ラクトース、スターチ(でんぷん)、 マグネシウム、ステアリン酸エステル、サッカリンセルロースナトリウム、炭酸 マグネシウム等の賦形剤を通常使用するものを含む。
該経口用ワクチン組成物は、溶液、鹸濁液、錠剤、丸薬、カプセル、点滴用調製 剤または粉体の形態を有し、10%乃至95%、好ましくは25%乃至70%の 活性成分を含む。
また、鼻孔用調製剤は、鼻孔内粘液および鼻毛の機能を阻害しないビヒクルを含 む。なお、当該調製剤には、水、塩水、または他の周知の希釈剤が使用できる。
該鼻孔用調製剤はクロロブタノールおよび塩化ベンズアルコニウム等の保存剤を 含むこともできる。なお、鼻孔粘液による対象蛋白の吸収を高めるために界面活 性剤を添加してもよい。
さらに、当該パスツレラ溶血症抗原(またはその複合体)を中性若しくは塩の状 態のワクチン組成物に調整することもできる。このような薬剤として許容できる 塩としては、例えば塩酸またはリン酸等の無機酸、若しくは、酢酸、シュウ酸、 酒石酸、マンデル酸等の有機酸から形成される酸付加塩(活性ポリペプチドのア ミノ基が遊離している)を含む。また、ナトリウム、カリウム、アンモニア、カ ルシウムまたは鉄の水酸化物等の無機塩基性物質、若しくは、イソプロピルアミ ン、トリメチルアミン、2−エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカイン 等の有機塩基性物質と遊離のカルボキシル基との反応から形成される塩の形でも よい。
さらに、対象体への免疫付与においては、本発明のポリペプチドまたはその免疫 活性フラグメントは非経口的に、通常、適当なビヒクルを介する筋肉注射により 投与される。しかしながら、他の投与方法として、皮下注射、静脈注射または鼻 孔からの投与も可能である。なお、注射可能なワクチン調製剤は、効果的量の活 性成分を含むビヒクルから成り、当該効果的量については、当業者において周知 である。また、該活性成分の組成物に対する含有量は約1%乃至95%であり、 必要であれば、これよりも低くてもまた高くてもよい。さらに投与量は治療を受 ける動物、該動物の免疫システムにおける抗体合成能力、および、必要とされる 蛋白量等に依存する。ちなみに、本発明のワクチン調製剤においては、動物一体 に対して1乃至5mlの投与量の場合に、免疫応答を生ぜしめるに適する活性成 分の含有量は注射液1mlあたり50μgである。なお、当業者によれば、摂取 応答曲線を種々検討することによって他の効果的投与量を見いだすことが可能で ある。なお、該対象体は、当該特定の抗体、またはそのフラグメントおよび類似 体の、少なくとも1回の投与、好ましくは2回の投与によって、免疫付与される 。さらに、当該動物の肺炎に対する免疫状態を維持するために同一回数の投与を おこなうこともできる。
以下は、本発明の特定な実施例である。ただし、該実施例はあくまで例示的なも のにとどまり、けして本発明の範囲をこれによって限定するためのものではない 。
本発明を実施するに有用な菌種の寄託 以下の菌種の生物学的純粋培養体を特定機関(Am erican Type  Cu1ture Co11eetion、12301 Parklawn Dr ive。
Rockville、Maryland)に寄託した。
なお、番号は生死判別試験により生と判定された固体にそれぞれ付けたものであ る。また、該培養体を利用するについては、これに関わる特許出願の訴訟継続中 においては、37CFR1,14および35USC122下に利用可能であると 考える。さらに、当該培養体の利用可能性についての公に対するすべての制限は 当該出願を特徴とする特許の付与により最終的に排除される。さらに、当該寄託 指定はその寄託臼から30年、また、当該寄託の最後の依頼の日から5年、ある いは、関連特許の有効期間、のうちいずれか最長の期間の間維持される。また、 万一、生育不能の菌種、不注意による破損、若しくは、プラスミド含有菌種にお けるプラスミドの損失等があった場合、同一系統の生育可能な培養体と交換され る。
菌種 寄託臼 ATCCN。
パスツレラ溶血症へ゛クチリア 血清型1、B122 1989年2月1日 53863大腸菌JM105におけ るpAA213 1989年2月1日 67882大腸菌J旧05におけるpA Alol 1989年2月1日67883大腸菌W1485におけるpAA35 2 1990年3月30日 □C1実験例 材料および方法 酵素は市販のものを当業界に一般の方法にしたがって使用した。放射性ヌクレオ チドおよびニトロセルロースフィルタは市販のものを使用した。
DNAフラグメントのクローニングにおいては、特に記載しない限り、すべての 操作を標準的手法に基づいておこなった(参照:T、Maniatis他、同上 )。
制限酵素、T4DNAリガーゼ、大腸菌、DNAポリメラーゼ エ、フレナラ( Klenow)フラグメント、および他の生物学的試薬は市販のものを当業界に 一般の方法にしたがって使用した。二本鎖DNAフラグメントはアガロースゲル から分離した。
cDNAおよびゲノムライブラリはpUc13およびバクテリオファージラムダ gtllにおいてそれぞれ標準的手法で調製した(参照:DNA Clonin g。
Vols I、II、同上)。
パスツレラ溶血症菌種B122 (バイオタイプA1血清型1(Al))をパス ツレラ症肺炎により死んだ子牛の肺から単離し、脱フィブリン化血液中−70℃ で保管した。次いで、通常の増殖を、血液寒天プレート上または馬の血清(Gi bco Canada Ltd、、Bu r 1 i ng t on、Can ada)を5%(V/V)添加したプレインハートインフュージョンブロス(D ifco Laboratories、Detrott。
MI)内でおこなった。その後、すべての培養体を37℃でインキュベートした 。
実験1 パスツレラ溶血症ロイコトキシンおよび50に外部膜蛋白の保護能力を、表1に 記載の組換および/または基準生成物を子牛に投与することによって評価した。
表1 実験1において子牛に投与した蛋白 (1)組換50に外部膜蛋白 (2)制御グルーブー−アブリジン(補助剤)のみ(3)基準ロイコトキシン (4)組換゛ロイコトキシン:ローガラクトシダーゼ(以下に述べるpAAl  01から) (5)組換ロイコトキシン(以下に述べるpAA352から) (6)組換50に外部膜蛋白十基準ロイコトキシン(7)組換外部膜蛋白十組換 ロイコトキシン(8)パスツレラ溶血症バクテリアの塩水抽出物(9)塩水抽出 物十基準口イコトキシン(10)塩水抽出物子組換ロイコトキシン(pAA35 2から) 表1の各生成物を以下のように調製した。
パスツレラ溶血症基準ロイコトキシンの精製パスツレラ溶血区画A1を37℃で ブレインノ\−トインフユージョンブロス(Dirco)中において中間対数増 殖期まで成長させた。次いで、細胞を5orvalG S A、 o−ターを用 いて9000rpmで20分間遠心分離処理した。その後、上澄み液をフラスコ に移し、70%飽和状態となるまで硫酸アンモニウムを加えた。
次いで、該混合液を一晩冷却下攪拌した。さらに、上記と同様にして遠心分離処 理により沈殿物を集め、得られたベレットを1リツトルの原液に対して10m1 の無菌水に溶かした。次いで、溶解したベレットをセファデクス(Sephad ex)G−25を通して脱塩処理した。
さらに、集めたサンプルを分離用等電点電気泳動の装置(Biorad Lab s)にかけて、5乃至7のpHグラジェントで分離処理した。その後、pH6乃 至7の部分を集め、塩化ナトリウムを1.0Mの濃度まで加えた。さらに、該サ ンプルをセファデクスG−25カラムにより処理した。このようにして精製した ロイコトキシンを12.5%5DS−ポリアクリルアミドゲルに載せた。該サン プルは分子量95000に相当する主蛋白帯を含んでいた。
1、pAAlolからのパスツレラ溶血症組換ロイコトキシンの生成 組換ロイコトキシンを生成するために、パスツレラ溶血区画Al(菌種B122 )の遺伝子ライブラリを標準的手法により構成した(参照:LO他、Infec t。
Immun、 、同上; DNA Cloning:V。
Is、I、II、同上; T、Manfatis他、同上)。また、ゲノムライ ブラリをプラスミドベクターpUC13において構成し、DNAライブラリをバ クテリオファージラムダgtllにおいて構成した。次いで、得られたクローン を大腸菌の変換に使用し、さらに、子牛から得た血清との反応のために、個々の コロニーを集めてスクリーニング処理した。なお、該子牛はパスツレラ溶血症バ クテリア感染から生き残ったものであり、該コロニーは、対ロイコトキシン抗体 を増加するために、パスツレラ溶血症バクテリアの濃縮培養上澄み液で増殖され たものである。次いで、陽性コロニーを、ボビン中性好性白血球での細胞ライゼ ートのインキュベーションと後者からの乳酸デヒドロゲナーゼの放出の測定とに よって、ロイコトキシン生成能力有りとしてスクリーニングした。
その後、該陽性コロニーのいくつかを同定し、制限エンドヌクレアーゼマツピン グによって分析した。このようにして、予めクローン化したロイコトキシンと同 一のクローンを検出した(参照:LO他、Infect Immun、 、同上 )。このことを確認するために、より小さなフラグメントを再クローン化してそ の制限マ・ノブを比較した。この結果、DNAのほぼ4000個の塩基対がクロ ーン化されたことがわかった。また、染色体歩行(5゛から3゛への方向)を行 うことによって、はぼ8000個の塩基対(8k b)の長さを有する組換クロ ーンを単離した。最終的に得られた構成をpAA114とした。当該プラスミド の該構造を第1図に示す。
完全な長さのロイコトキシン遺伝子およびその分断された部分を表現した。この 結果、該分断部分はB−ガラクトシダーゼ(la、cZ)との融合体の形状を有 することがわかった。また、完全な長さのものは、天然パスツレラ溶血症プロモ ーターまたは蛋白A遺伝子(spa)プロモーターおよび信号シーケンスとを用 いて表現した。
クローンは以下のようにして構成した。
プラスミドpLTX1.1およびpt、’rxa、2を、EcoR,V Pst l二重消化物から精製された制限フラグメント(それぞれ1.Okbおよび2. 1kb)としてのパスツレラ溶血症ゲノムDNAから単離した。対で、これらの フラグメントをHincII Pstlで消化したpTZ18Rにクローン化し た。さらに、該ベクターを使って大腸菌JM105を変換した。対で、該変換細 胞をアンピシリンとXgalおよびI PTGとを含む媒体上にブレーティング して同定した。この場合、青色コロニーが機能1acZ遺伝子の存在を示す。さ らに、該コロニーから得たDNAを制限エンドヌクレアーゼ消化によって分析し たところ、ロイコトキシン遺伝子(lktcおよび1ktA)の5°末端が含ま れていることがわかった。
プラスミドpLTX3P、1をヒドロキシルアミンによってインビトロで突然変 異化して、JM105に変換し、これをアンピシリンと低濃度のXgalとを含 む成長媒体上にブレーティングした。このようなりローン表現において、1kt A+ 1acZ生成物の量が増加すると暗青色となり、反対に被修飾遺伝子が増 加すると白もしくは薄青を呈する。そこで、当該暗青色コロニーから得られたク ローンをpAA134とした。
次イテ、ロイコトキシンEcoRV/Pstl 5’−フラグメント(pLTX 3P、1)をサブクローン化して天然ロイコトキシンプロモーター(pLTX3 P。
1から得た)とプラスミドpMc1871 (Pstlフラグメント)から得た プロモーターレス完全長1 acZ遺伝子とを含有するEcoR1/Pstlで 消化したpBR325にした。その後、該プラスミドを用いて大腸菌JM105 を変換し、青色コロニーをXgal寒天上から単離した。該プラスミドをpAA lolとした(第2図示)。さらに該融合蛋白の予測アミノ酸シーケンスを第3 図に示す。
2、pAA352からのパスツレラ溶血症組換ロイコトキシンの生成 つぎに、パスツレラ溶血症組換ロイコトキシンの別の型を表現した。該ロイコト キシンを「ロイコトキシン352」若しくはrLKT352Jとした。該ロイコ トキシンを生成するために、以下の遺伝子構造を上記pAA114から調製した 。
1ktA、すなわち、当該完全遺伝子を含むMaeI制限エンドヌクレアーゼフ ラグメントをDNAポリメラーゼのKlenowフラグメントとヌクレオチドト リフオスフェートにより処理しクローニングベクターpUC13のSma 1部 位に連結した。該プラスミドをpAA179とした。次いで、当該プラスミドか ら、2種の表現構造をptac−ベースベクターpGH432: SmaIで消 化した1acI中で形成した。この結果、その一つpAA342は1ktA遺伝 子の5’−AhaIIIフラグメントから構成され、他の一つpAA345は完 全な上記Maelフラグメントを含有していた。したがって、クローンpAA3 42は高いレベルの分断ロイコトキシンペプチドを表現し、他方、pAA345 は極めて低いレベルの完全長ロイコトキシンを表現していた。
それゆえ、該1ktA遺伝子(pAA345から得た5tyI BamHIフラ グメント)の3′末端は5tyI BamHI消化pAA342に連結され、プ ラスミドpAA352が生じた。該プラスミドの構造を第4図に示す。
また、第5図に該プラスミドpAA352 (LKT352または新しいロイコ トキシン)によって表現されたロイコトキシンのヌクレオチドシーケンスを示す 。同図に示す如く、このシーケンスによってコード化されたペプチドは931個 のアミノ酸から成り、基準ロイコトキシンに対して98%の相同性を有している 。さらに、当該組換ロイコトキシンは、ポリアクリルアミドゲル上で、基準ロイ コトキシンと同一の位置に移動する。
3、a、実験1.1から得た組換ロイコトキシンの精製2リツトルの大腸菌JM 105/pAAIOIをブロス中において中間対数成長期まで成長させ、次いで 、該細胞を遠心分離処理した。得られたベレットを50m1のTEPバー/ 7  y中(100mM Trts−塩酸、pH7,4,10mM EDTA、1m Mフェニルメチルスルホニルフルオライド)で鹸濁させ、ただちに−70℃に冷 却して、その後−晩装置した。次いで、該細胞を解凍し、さらに、合計で4分間 超音波崩壊した(30秒バースト、200W)。その後、該細胞の破片を5or vall 5S−34o−ターで10001000Orp遠心分離にかけて除去 した。この上澄み液を3倍容積の飽和硫酸アンモニウム溶液と混合し、4℃で6 0分攪拌した。さらに、得られたスラリーを4℃で一晩保管し、上大腸菌JM1 05/pAA101細胞から得たベレットを10m1のTEPバッファに溶解し 、20m1のTBSN(10mM Tris−塩酸、pH8,500mM塩化ナ トリウム、0.2% Np−40)で希釈した。
次いで、該溶液をB−ガラクトシダーゼ(P r ome ga Biotec hの「プロトソーブ(P r o t o s 。
rb)J)に体するモノクローナル抗体を含有するアフィニティカラムを通した 。その後、該カラムをTBSN20mlで1回洗浄した。さらに、融合蛋白を5 .Omlの0.1M NaHCO3/Na2C03(pH10゜8)で溶出して 、4℃で保管した。
3、b、実験1.2から得た組換ロイコトキシン(LKT352)の精製 以下の手順で組換ロイコトキシン352を精製した。
大腸菌W1485/pAA352 (ATCCno、−一)の5乃至10のコロ ニーを100μg/mlのアンピシリン添加のTBブロス10m1に加え、G1 0シエーカーで37℃、22Orpmの条件下6時間インキュベートした。この 培養液のそれぞれ4mlをアンピシリン添加のTBブロス400m1を加えたフ ラスコ(Fernbach)内で希釈し、上記と同様にして一晩インキユベート した。ついで、該細胞をSo rva 11GS30−ターにより、500m1 のポリプロピレンボトル内で、4000rpmの遠心分離処理を10分間おこな った。得られたベレットを同体積(2X400ml)かつ37℃に予熱したアン ピシリン添加TBブロスに加えて、細胞を上記と同条件下2時間インキュベート した。
次に、組換ロイコトキシンを合成するために、まず、イソプロピル−B、D−チ オガラクトピラノシド(IPTG、G i b c o/BRL)の500mM 水溶液3.2m1(最終濃度:4mM)を各培養体に加えた。次いで、該培養体 の各々を2時間インキュベートした。その後、該細胞を上記条件下遠心分離処理 し、得られたベレ・ントを50mMTris−塩酸、25%(W/ V )スク ロース、pH8,0のバッファ 30 m lに加え、−70℃1.:冷凍した 。この細胞を当該温度で60分間冷凍後、室温で解凍し、5mlのりゾチーム( S tgma、20mg/m I、250mMT r i s−塩酸溶液、pH 8,O)を加えた。その後、該混合液を高速で10秒間攪拌し、さらに、氷上に 15分間放置した。次いで、該細胞を10100Oビーカー中の溶菌バッファ  500 m lに2mlピペットを用いて滴下し、さらに攪拌した。その後、該 細胞数濁液を容するビーカーを氷上に置いて、Braun超音波装置(100w )にて合計2.5分の超音波処理(5乃至30秒バーストおよび1分冷却のイン ターバル)をおこなった。次いで、当該溶液を遠心分離管(Teflon 5S 34)に取り、5orva I l5S34o−ターにて11000Orpで2 0分間遠心分離処理した。得られたベレットを合計100m1の2回蒸留した無 菌水に加えて高速攪拌し、次いで、上記遠心分離処理を再びおこなった。その後 、その」二澄み液を捨て、ベレットを10mMTris−塩酸、150mM塩化 ナトリウム、pH8,Oのトリスバッファ塩水20m1に加え、得られた鹸濁液 を一20℃で冷凍したまま−晩装置した。
さらに、得られた組換ロイコトキシン鹸濁液を室温で解凍し、8Mグアニジン塩 酸(Sigma)トリスバッファ塩水溶液100m1に加えて、激しく混合した 。すなわち、当該溶解すべき試料を磁気攪拌子により室温下30分間攪拌した。
次いで、該溶液を2000m1のフラスコ(Eh r I enrnye r) に移し、1200m1のトリスバッファ塩水を迅速に加えた。その後、該溶液を 室温下さらに2時間攪拌した。次いで、得られた溶液の500m1アリコートを 透析容器(Spectrum。
63.7mrnφ、カットオフMW:6000−8000゜#132670 ( Fisher 5cientific))に加え、3500mlのトリスバッフ ァ塩水と0. 5Mグアニジン塩酸とを加えた4000m1ビーカー内に配置し た。その後、該ビーカーを磁気攪拌装置にて攪拌しながら4℃の恒温室内に一晩 放置した。その後、透析用バッファをトリスバッファ塩水と0.1Mグアニジン 塩酸の混液に交換してさらに12時間の透析処理をおこなった。次いで、透析用 バッファをトリスバッファ塩水と0.05Mグアニジン塩酸の混液に交換してさ らに一晩透析処理を続けた。さらに、当該透析用バッファを、グアニジン塩酸を 含まないトリスバッファ塩水に交換してさらに12時間透析処理を続けた。次い で、この処理をさらに3回繰り返した。このようにして得られた最終のロイコト キシン溶液を2000m1のプラスチックローラボトル(Corning)に注 ぎ、PMSFの1゜0mMエタノール溶液を13m1加えて、プロテアーゼの活 性を抑制した。その後、該溶液の各100m1アリコートを一20℃で保管した 。
パスツレラ溶血症基準50に外部膜蛋白の精製外部膜調製物をポリアクリルアミ ドゲルにて電気泳動処理し、50に外部膜蛋白の部分を単一ゲルスライスとして 切り出した。次いで、該ゲルスライスを潰して、o。
1%5DSS0.05MTr i s−塩酸(pH7,9)、0.1rnMED TA、5mMジチオトレイトール、0゜2M塩化ナトリウムから成るバッファ3 ml中に加えた。
この混液を37℃で2時間震とうし、その後、ゲル残渣を除いたバッファ液を1 リツトルの10mMアンモニウム重炭酸塩中で一晩透析した。このようにして得 た透析物を凍結乾燥し、該蛋白をリン酸塩塩水バッファに加えて鹸濁液を調製し た。
パスツレラ溶血症組換50に外部膜蛋白の生成1.50に蛋白遺伝子のクローニ ング 上記のように精製した基準50に蛋白(50μg)をフロイントの不完全アジュ バントと混合して、ニューシーラントホワイトラビットに筋肉注射した。14日 後および28日後にそれぞれ当該接種を繰り返し、最後の注射後1週間して、該 ラビットから血液採取した。このようにして得た血清は該50に外部膜蛋白に対 する高いレベルの抗体を含んでいた。その後、当該免疫血清を使って、50に蛋 白を表現する組換クローンに対応するパスツレラ溶血症遺伝子ライブラリを免疫 学的にスクリーニングした。
まず、パスツレラ溶血症ロイコトキシンに対応するラムダgtllパスツレラ溶 血症遺伝子ライブラリを上記の如く構成した。次いで、該ライブラリをブレーテ ィングし、組換クローンを選択するために、上記ラビット対50に免疫血清を既 知の手法を用いて使用した(Maniatjs他、同上; French他、( 1986)Anal、Biochem、156:417−423)。
次いで、50に蛋白遺伝子の高いレベルの表現と組換50KB−ガラクトシダー ゼ融合蛋白の精製のために、数対50に免疫血清と反応するプラークを精製し、 大腸菌菌種Y1090上で増殖し、さらに、大腸菌菌種YIO89に変換した。
2.50に蛋白遺伝子の表現 組換50に蛋白の表現をB−ガラクトシダーゼを伴う融合蛋白としての大腸菌Y 1089において直接おこなった。すなわち、上記組換ラムダgtllクローン を含む大腸菌Y1089をOD 600が0.5に到達するまで32℃で成長さ せた。次いで、該培養体を44℃で20分間成長させた。その後、イソプロピル −チオガラクトピラノシドを10mMの濃度(最終濃度)になるまで加え、さら に、該培養体を37℃で1時間インキュベートした。次いで、該細胞をまとめて 超音波処理し、該細胞の破片を1010000rp!5分の遠心分離処理により 除いた。その後、該50KB−ガラクトシダーゼ融合蛋白を含む上澄み液を上述 の如く硫酸アンモニウム溶液中で沈殿させた(参照= 「組換ロイコトキシンの 精製」)。
3、組換50に蛋白の精製 アガロースビーズ結合p−アミノフェニル−B−D−チオガラクトピラノシドか ら成るアフィニティカラム(Sigma製)の使用を除いて、上述の組換ロイコ トキシンの精製と同一方法で上記組換50に蛋白を精製した。次いで、上記硫酸 アンモニウムでの沈殿処理から得た溶解ペレットを5mlアフィニティカラムに 加え、10mMT r i s−塩酸(pH7,6) 、250mM塩化ナトリ ウム、10mM塩化マグネシウム、1mMEDTAおよび0.1%Triton  X−100から成るバッファで洗浄して、未結合蛋白を除いた。また、結合蛋 白を5mlの100mMホウ酸ナトリウム(pH10゜0)溶液で溶出した。そ の後、該溶出蛋白をリン酸塩塩水バッファ1リツトル中で一晩透析処理した。
投与試験Aにおいて使用するパスツレラ溶血症塩水抽出蛋白の調製 パスツレラ溶血区画Al(菌種B122)の1リツトル培養液をプレインハート インフュージョンブロス(Difco)中で調製し、細胞を5orva11.  GSAローターにて900Orpmで20分間遠心分離した。
次いで、このベレットを65℃に予熱した0、85%(W/V)塩化ナトリウム 水溶液200m1で1回洗浄した後、上記の塩水溶液30m1に加えて鹸濁させ た。
その後、該鹸濁液を65℃で20分間攪拌加熱し、バクテリアを遠心分離によっ て除去した。さらに、上澄み液をデカンテーションにより取り出し、4℃に冷却 保管した。
投与試験りにおいて使用するパスツレラ溶血症塩水抽出蛋白の調製 当該塩水抽出蛋白を上記と同様に下記の方法で調製した。まず、細胞を5orv all G53o−ターによって5000rpmで10分間遠心分離処理した。
洗浄後、ベレットを65℃に予熱した塩化ナトリウム水溶液100m1中に加え 鹸濁させた。その後、該鹸濁液を65℃に予熱しかつガラスピーズを敷き詰めた 大きめのフラスコに入れた。さらに、該フラスコを震とう機(New Brun swick G25)にて65℃で1時間激しく (250内至300rpm) 震とうした。次いで、該サンプルを5orvall 5S34o−ターにて10 010000rp分間遠心分離した。その後、上澄み液を無菌ボトル内にデカン テーシヨンにより取り出した。
つづいて、これにフェニルメチルスルフォニルフルオライドを0.1mMの濃度 になるまで加えて、20℃で保管した。
ワクチン組成物の調製 上記表1に記載のワクチン組成物1−4および6−9をそれぞれ同表記載の抗原 (0,IMPBSSpH7゜2)100μg溶液1mlと、これと同容量の新鮮 なアブリジンとを混合することによって調製した。次いで、該ワクチン組成物を 6頭ずつの子牛の各群に筋肉注射により投与し、3週間後にさらに同一のワクチ ンを投与した。さらに、当該投与の10日後、これらの子牛をそれぞれ生材ヘル ペスウィルス−1に暴露し、次いで4日後、パスツレラ溶血症バクテリアAl( 菌種B122)に暴露した。その後、これらの子牛を臨床的にモニターし、体温 および体重の変化を計測した。当該試験(投与試験A)の結果を表2に示す。
表2 実験1の投与試験Aの結果 群 抗原 死亡数 八’1”lシラ症の兆候 臨床評価値(対比各6頭)(有: +、無ニー)(1日平均)1 組換50に蛋白 3 + 7. 82 制御物質  5 + 10.7 (了)゛リシ゛ンのみ) 3 基準ロイコトキシン 1 + 4. 04 組換ロイコトキシン 0 1  、 25 組換50に蛋白 1 + 2. 6十基準口イゴトキシン 6 組換50に蛋白 3 + 6. 3十組換ロイコトキシン 7 塩水抽出蛋白 1 + 2. 6 8 塩水抽出蛋白 0 1.1 十基準ロイコトキシン 表2に示すように、群4および8は完全に保護されており、群3および5は有意 差をもって保護効果が高いといえる。一方、制御物質、すなわち群2は最も高い 死亡率を示している。これらの結果から、組換ロイコトキシン:B−ガラクトシ ダーゼ融合蛋白ならびに基準ロイコトキシンが生材肺炎パスツレラ症の予防に効 果的な免疫原であることがわかる。加えて、上記制御物質に比して、ロイコトキ シンと50に蛋白との組合わせは保護効果を高めることもわかった。また、上記 塩水抽出蛋白の保護効果は少なくとも部分的にはロイコトキシンの存在によるも のと解することができる。
次に、別のワクチン投与試験(投与試験B)を上記の精製組換ロイコトキシン融 合蛋白を用いておこなった。
該蛋白はエマルジゲン(emu Is igen)(25%V / V )に混 合して使用し、また、表3の各群にしたがって子牛にワクチン投与をおこなった 。該子牛には3週間後に再び投与がおこなわれ、上述と同様に、最終的に生材ヘ ルペスウィルスおよびパスツレラ溶血症バクテリアに暴露された。結果を表3に 示す。
表3 実験1の投与試験Bの結果 群 死亡率 1、エマルジゲンのみ 8/9 2、エマルジゲン+100μg抗原 4/103、エマルジゲン+50μg抗原  4/64、エマルジゲン+25μg抗原 5/65、エマルジゲン+12.5 μg抗原 5/にの表かられかるように、それぞれエマルジゲンと100μgお よび50μgの抗原とを投与した群2および3は、制御物質よりも低い死亡率を 示すことがわかった。
ただし、この場合、アジュバント量が最適量よりも少ないために、その死亡率が 上記投与試験Aに比して高くなっていると考えられる。
次に、上述の如く調製した組換LKT352の免疫原性をさらに別の投与試験( 投与試験C)において以下のように評価した。まず、12頭の子牛を無作為に6 頭ずつの2群に分けた。そして、制御物質には、アジュバントを含む無菌塩水か ら成るブラセボ(placebo)を投与した。また、他の群にはアジュバント に100μgのLKT352を加えたものを投与した。さらに、これらの投与は 21日間隔で筋肉注射によりおこなった。
また、各投与時に子牛から血液採取をおこない、その12日後に2回目の投与を それぞれおこなった。さらに、対ロイコトキシンタイター量を標準EL I S A法によって決定し、それらを表4に示した。
表4 LKT352を投与した子牛の対ロイコトキシンタイター量 群 第1回投与 第2回投与 10日後の投与制御:057 250 970  6000?3 1000 1200 1000平均: 1013 2216 3 885LKT : 352 2500 150000 100000094 7 00 1 X OO130000平均: 1020 33133 70667同 表かられかるように、第2回投与時およびさらに10日後の投与時の対ロイコト キシンタイター量は、LKT352被治療群の方が制御物質群に比べて有意差を もって高いことがわかる。
次に、別の投与試験(投与試験D)において、組換LKT352とパスツレラ溶 血症バクテリアの塩水抽出蛋白との組合わせの保護効果を評価した。まず、上記 の一般的方法にしたがってLKT352とパスツレラ溶血症塩水抽出蛋白(SE )とを調製した。この場合、該抽出蛋白の蛋白濃度は250μg / m lで あった。さらに、これを2回蒸留した無菌水によって希釈し、容量を最終的に1 330mlとし、蛋白濃度を150μg/mlにした。一方、組換LKTの蛋白 濃度も250μg/mlであった。ポリアクリルアミドゲル電気泳動により、当 該蛋白が単一の主バンドで存在しているので、該抗原をさらに希釈することなく 使用した。なお、各ワクチン投与量には、100μgの当該新しいロイコトキシ ンと50μgの塩水抽出蛋白とが含まれている。
次いで、以下の内容のいずれかを21日間隔で2回にわたり子牛に投与した。
(1)ブラセボのみ (2)エマルジアン中におけるパスツレラ溶血症サブユニットワクチン(LKT 352+5E)(3)アブリジン中におけるパスツレラ溶血症サブユニットワク チン また、実験スケジュールは以下の通りである。
−31日回目:第1回投与 一10日目: 第2回投与 0日月: BHV−1暴露 4日月: パスツレラ溶血症バクテリア暴露58目: 臨床検査 上記試験結果を表5に示す。これによれば、25%の制御物質群が死亡している ことがわかる。これに対して、サブユニットワクチン投与の2群の死亡率はとも に0%である。加えて、病気発生率もまた、サブユニットワクチン投与群の方が 、ブラセボ投与群に比して有意差をもって低い(フィッシャー評価値(Fish er ExaCt Te5t) :p<0. 05) 。
次いで、さらに別の投与試験(投与試験E)をLKT352およびパスツレラ溶 血症塩水抽出蛋白(S E)がら成るサブユニットワクチンを用いておこなった 。該ワクチン剤は上記投与試験りの場合と同様に調製した。
本試験に用いた子牛の体重は250kg乃至325kgであった。また、これら の子牛はともに春に生まれ、秋に離乳したものを、オークシジンマーケットの飼 育用地にて購入したものである。さらにいえば、これらは購入の数日前に当該飼 育用地に輸送到着したものである。
まず、該子牛を無作為に2つの投与群に分けた。1群の子牛は上記サブユニット パスツレラ症ワクチン2mlを1回だけ筋肉注射によって投与されたものである 。一方、II群の子牛はブラセボ2mlを1回だけ注射投与されたものである。
また、該子牛はそれぞれ上記飼育用地到着時に処置を施されており、当該2種の 処置群のいずれかへの分別は放牧地への出入口を通過するローテーションにおい て決めたものである。なお、当該ワクチンの投与ならびに各処置群の記録は熟練 者によっておこなわれた。このようにして、最終的に2324頭の子牛を処置し 、1168頭を1群に、また、1156頭をII群に分けた。
その後、該子牛に対してそれぞれ通常の飼育をおこなった。この際、飼育者は獣 医との打ち合わせにより作成したマニュアルにしたがって病気の子牛を選別し治 療をおこなった。さらに、該子牛の治療および死後検診は、当該子牛の投与条件 を知らない者がおこなった。なお、記録は日々の診断、体温および個々の病気の 子牛の治療についての記載の形でおこなった。また、当該子牛の健康状態は飼育 池到着後60日間モニターした。加えて、すべての死因についてのおおまかな検 診が死後はぼ24時間以内に獣医によっておこなわれ、各試料体には、必要に応 じて研究室レベルの調査がさらにおこなわれた。
そして、これらの情報により病気発生率(治療率)および死亡率を定めた。また 、BRD病気発生率評価値は以下の式によって定めた。
BRD病気発生率=(群においてBRDにより病気と判定された子牛の数)/( 群における初期の子牛の数ンなお、上記2群の統計的有意差を当該評価値の相対 比率(危険比率)(RR)、およびテーラ−級数によりめた95%信頼区間によ って決定した。なお、当該相対比率は以下の式によって定めた。
相対比率(危険比率)(RR)= (1の群の危険率)/(比較群の危険率) また、有意差の有無については、概算危険比率(MHRR)計算のためのマンテ ルーハエンスツェル(M3nte 1−Haensze l)法および95%信 頼区間計算のためのグリーンランド(Greenland)およびロビンス(R obins)の方法に基づいて決定した。
なお、該95%信頼区間が単位光を含まないときに、当該RR値は統計的に意義 ありと解される。さらに、該RR値および信頼区間のいずれも計算不能である場 合は、フィッシャー試験(Fisher Exact 2−tailed te st)によって当該危険率間の統計的有意差が決定される。
この試験の結果を表6に示す。同表から明らかなように、LKT352とパスツ レラ溶血症塩水抽出蛋白との組み合わせ(1群)の投与は、ブラセボ(II群) による治療に比して、生材呼吸器病発生率および生材呼吸器病死亡率(すべて肺 炎)のいずれをも有意差をもって低減していることがわかる。ただし、5%レベ ルでは該フィブリナス肺炎による死亡率の減少には有意差が見られない。しかし ながら、これは生材ヘルペスウィルスー1ワクチンがパスツレラ症ワクチンとと もに評価されているためであると考えられる。すなわち、該BHV−1ワクチン は当該パスツレラ症ワクチンに対応的に作用して免疫抑制を引き起こすと考えら れる。
表6 天然生材呼吸器病から得た蛋白(投与試験E)群 BRD BRD フィブリナ ス 病気発生率 死亡率 肺炎死亡率 ■ (ワクチン’) 22.2% * 0.5% * 0.4%11(7°ラセ 本”) 26.0% 1.4% 1.0%*:有意差をもってII群よりも小さ い(p < o、os)。
(注)各比率値は初期試料体数1168 (ワクチン)および1156 (ブラ セボ)を基準とする。
ロイコトキシンの中和エピトープの同定パスツレラ溶血症ロイコトキシン蛋白は そのカルボキシ末端部の近くに一連の繰返しアミノ酸ドメインを含んでいる。こ れらのドメインはワクチン組成物において有用なエピトープになりやすい。この 場合、コンセンサスアミノ酸シーケンスはG 1 y−a l y−x−Gl  y−x−Aspであり、XはLysSAsp、Va tまたはAsnである(H ighlander他、(1989)DNA 8 :15−28)。しかしなが ら、免疫活性を有するペプチドを与えやすい他の置換体として、cxy。
A1.aSVal、LeuSI Ie等の脂肪族アミノ酸、Asp、GluSA rg、HisSLys等の荷電アミノ酸、若しくは、これに対応するAsn、G in等の中和アミノ酸を置換基として含むものも挙げられる。
この知見を基にして、GGNGDDF I DGGKGNDLLHGGから成る ペプチドシーケンスを合成装置(Applied Biosystems pe ptide 5ynthes 1zer)による標準的固相合成法によって構成 した。まず、ねずみに、パスツレラ溶血症バクテリア若しくはアクチッパシラス 牛肺疫症バクテリア(血清型1および5)から調製した基準ロイコトキシンを1 投与当たり100μg1フロイントコンプリートアジュバント(第1回投与)若 しくはフロイントインコンプリートアジュバント(第2回以降の投与)の存在下 接種した。次いで、当該ねずみから採取した高タイター血清サンプルを、以下の 試験項目について、ELiSAにて試験した。(1)組換および基準パスツレラ 溶血症ロイコトキシンとの反応性、(2)アクチッパシラス牛肺疫症バクテリア によって生成される毒素との反応性、(3)上述の合成ペプチドとの反応性。表 7に当該試験結果をまとめた。なお、同表においては、1/100000の血清 希釈での相対的反応性として示されている。
表7 パスツレラ溶血症バクテリアおよびアクチッパシラス牛肺疫症バクテリア(血清 型1および5)から得た毒素における合成ペプチドエピトープの存在 毒素の帰属 合成へ°ブチド Tクチノへ′シラス症毒 へ°スフレラ症毒との 反応性 素との反応性 素との反応性A、牛肺疫症 +++ ++++ 十+へ ゛クテリT/血清型5 A、牛肺疫症 + ++++ + へ゛クチリア/血清型l P、溶解 +++ 認められず +++++++状 バクテリア これらの結果かられかるように、上記3種のロイコトキシンのいずれかの投与を 受けた動物体は上記のすべての毒素およびパスツレラ溶血症毒素の一部に基づく 合成ペプチドに反応する抗体を育成していた。また、対ペプチド血清抗体が適当 なレベル(ELISAタイター値:100000以上)に到達すると、牌臓細胞 がNSI細胞と融合し、モノクローナル抗体−生成りローンが標準的手法によっ て単離できる。そこで、このようなりローンから得た培養上澄み液の上記合成ペ プチドおよび各毒素に対する反応性をELISAアッセイにおいて試験した。関 連する2クローンに対する結果を表8に示す。
表8 クローン 抗体原 へ°スツレラ症毒素 合成へ゛ブチト′ アクチノハ′ラン スとの反応性 との反応性 症毒素と の反応性 No、1 バスブレラ ++++ ++++十 認められず毒素 No、2 アクチノハ′ 認められず ++++ +++++++++素 (注)No、1 : ET122−6A4−3No、2:N37−3F9−に れらの結果かられかるように、当該モノクローナル抗体の各々はパスツレラ溶血 症およびアクチッパシラス症毒素によって得られるエピトープに反応し、さらに 、当該エピトープは構造的に上記合成ペプチドに類似である。また、当該ペプチ ドは、VP6蛋白の40乃至60個のアミノ酸を表すシーケンスTMNGNEF QTGGI GNL P I RNWNACの生材ロタウィルス合成ペプチドに 類似している。それゆえ、上記のモノクローナル抗体は当該合成ペプチドによっ て表されるエピトープに基づくロタウィルス蛋白との交差反応性の程度を決定す るために用いることができる。さらに、当該免疫活性のロイコトキシンフラグメ ントはロタウィルスに体して免疫付与性を有すると考えられる。
また、当該抗体については、大腸菌、ブロテアスバルガリス(Proteus  Vulgaris)、プロテアスミラビリス(Proteus m1rabtl is)およびアクチノバシラスアクチノマイステムコミタンス等の上記と類似の 毒素との反応および中和能力を試験することもできる。さらに、該エピトープを コード化するDNAシーケンスは大腸菌、S、aureusもしくはバクロウィ ルスのいずれかにおいてクローン化および表現できる。
実験2 パスツレラ溶血症線毛蛋白の同定、精製および保護能力の評価を以下のようにお こなった。
1゜当該線毛蛋白の同定および精製 パスツレラ溶血症線毛蛋白のクルード分別を以下のようにおこなった。まず、パ スツレラ溶血症Al(菌種B122)をプレインハートインフュージョンアガー 上でアッセイ容器(Nunc bioassay dtsh6s(Gibco) )内において37℃で13時間成長させた。該細胞を、リン酸塩塩水バッファ( PBS)、pH7,4をプレート当たり20m1の割合で使用して集め、フレン ダ−(Osterizer blender)により5分間処理して分断した。
次いで、分断した細胞を遠心分離によってベレット化し、さらに、上澄み液をフ オームバーコード炭素安定化銅グリッド上にサンプルを載置した状態で、電子顕 微鏡によって検査した。
なお、サンプルには、1%酢酸ウラニルでネガティブ染色を施し、検査には、フ ィリップス(Philips)EM−410LS電子顕微鏡を動作電圧60kV で使用した。得られた構造を図6Aに示し、以下これをrPH−に線毛」と称す る。なお、これらの構造は、直径が12nrn程度であり、長さの変化が100 Or+m以上である。
次いで、このクルード分断部を5DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけ た(12.5%(W/ V )ポリアクリルアミドゲル(1,0mm、) 、P rot eanII バーチカルゲルユニット(Bio−Rad Labora toriesSRichmond、CA))なお、当該sDsバッファシステム は製造者記載のものを使用した。この結果、いくつかの帯域に別れたが、35k D蛋白がとくに多かった。
このように単離したクルードな分断部をさらにCsCl傾斜溶離を介する遠心分 離によって精製した。特に、該クルード分断部をベックマンローター(B e  e kman 5W27)において2500Orpmで一晩遠心分離処理した。
次いで、得られたペレットを少量のバッファ(10mMT r i s−塩酸、 pH7,5)に溶解し、1.0乃至1.5g/mlのCsCI傾斜溶離にかけ、 さらに、ベックマンローター(Beckman 50Ti)にて45000rp mで24乃至36時間遠心分離処理した。この結果、二つの主バンドが現れた。
さらに、上記と同様の電子顕微鏡検査の結果、下方バンドは大きなあわ状の膜で あり、上方のバンド(密度:1.32g/ m 1 )は第6B図示のPH−に 線毛から構成されていることがわかった。
次いで、該線毛部を取り出し、バッファ(10mMTris−塩酸、pH7,5 )中でのオーバーナイトの透析および遠心分離処理を繰り返した。なお、いくつ かの例については、該線毛部を、2回目のCsC1超遠心分離処理に先立って、 5M尿素中で37℃で5時間インキュベートシた。この結果、密度1.32g/ mlのバンドのみが観察できるようになった。この部分を、さらに上記の如く、 ポリアクリルアミドゲルの電気泳動処理にかけ、かつ、電子顕微鏡で観察した。
このようにして得たPH−に線毛蛋白を含む部分を第6C図に示す。この図から 、該線毛は約12nmの直径を有しており、その長さの変化は500nm以上で あった。さらに、当該単一1<ンドを5DS−PAGEゲルで処理したところ、 分子量は35000に相当することがわかった。
次に、当該CsCl精製部分がほんとうにPH−にサブユニットであるかを調べ るために、以下の方法によって、天然の線毛蛋白に対するモノクローナル抗体を 培養した。まず、B A L B / cねずみに精製した線毛蛋白を接種し、 はぼ2週間後に2次接種をおこない、それらの膵臓を取り出した。次いで、5a baraの方法(Sabara他、(1987)J、Gen、Viol、68: 123−33)にしたがって、該膵臓細胞をN5−1細胞と融合処理した。その 後、該サンプルを、5abaraの方法(S a、 b a r a他、同上) にしたがって、5DS−PAGEゲル上で精製した線毛蛋白を免疫プロットする ことによって、スクリーニングした。この免疫プロットの際、該モノクローナル 抗体はCsCl精製フラクションとのみ反応して、PH−にサブユニットの存在 が示された。
該精製した線毛蛋白の等電点(pI)を決定するために、以下の方法によりクロ マトフオーカシングカラムによるクロマトグラフ処理にかけた。まず、PBE9 4カラム(3x60cmSPharmacia FineChemicalsS UppsalaSSweden)を25mMヒスチジン−塩酸、pH6,2と平 衡状態にした。次いで、100乃至500μgの精製線毛蛋白を当該平衡状態の カラムに加え、バッファ(Polybuffer74−HCI、pH4,0(P harmacia))により、当該製造者の説明にしたがって溶出した。
この結果、第7図に示す如く、pH4,8において一つのピークに対応するフラ クションが溶出できた。その後、当該pI値を特定システム(Phast Ge l system (Pharmacia))を用いた当型フォーカシングによ って確認した。
パスツレラ溶血症バクテリア全細胞、クルード分断フラクションおよびCsCI 精製線毛蛋白フラクションの赤血球凝集反応特性をそれぞれ以下の方法で試験し た。
まず、パスツレラ溶血症バクテリアAI (菌種B122)を上述の如くプレイ ンハートインフュージョンアガー上で成長させた。その後、該細胞を密度101 0まで成長させ、PBSにおいて集めた。さらに、当該細胞の一連の希釈液を調 製した。一方、生材赤血球を3回PBSで洗浄して、濃度5%(V/V)に鹸濁 させた。その後、この赤血球数濁液75μlを、マイクロタイタープレートウェ ル(Co s t a r、 96we I l、 Camb r idge、 MA)中において、同容量の上記細胞希釈液に加え、該プレートを37℃で24 時間、さらに、4℃で14時間インキュベートした。なお、上記赤血球凝集反応 のタイター値は、陽性反応を呈する最高希釈液の濃度の逆数である。
また、上記クルードおよび精製線毛蛋白フラクションをそれぞれ、濃度1mg/ mlでの、上記赤血球凝集反応アッセイに使用した。さらに、天然パスツレラ溶 血症感染で生き残った子牛から得た血清(1/150)により、室温で1時間該 クルードおよび精製した線毛蛋白をブレインキュベートすることによって、中和 アッセイをおこなった。なお、表9に示すように、パスツレラ溶血症表面成分に 対する抗血清は上記全細胞およびクルード分断フラクションによって当該赤血球 凝集反応を中和することができる。しかしながら、C3CI精製線毛蛋白は活性 を示さなかった。
表9 パスツレラ溶血症(菌種B122)による生材赤血球の凝集反応 フラクション HAタイター値 細胞 64 細胞+抗血清* 2 クル一ド分断フラクション 32 クル一ド分断フラクション+抗血清 0精製線毛蛋白 0 *抗血清:天然パスツレラ溶血症感染から回復した子牛から得た血清 次に、上記CsCl精製線毛蛋白を標準的なアミノ末端シーケンシング技法によ ってシーケンス化した。見いだされたシーケンスは’ xxxxxx−I 1e −Ala−Ala−Leu−Asn−Thr−Leu−Asn−Arg−Leu −8er−Ala−Asn−Gly−Ala−8er−Gln−Lys−Asn −(Met 、。
r Phe)である。
パスツレラ溶血症組換線毛蛋白の生成 上記アミノ末端蛋白シーケンスに基づく核酸プローブを調整した。該合成プロー ブのシーケンスは以下の通りである。
5’ −CAA/GAAA/GAATATGGAA/GAAA/GTT−3゜ さらに、該プローブを32Pでラベリングし、鶴首制限エンドヌクレアーゼで消 化したサザーンプロットバスツレラ溶血症ゲノムDNAに混成した。その後、該 フラグメントをラムダ−Z A、 Pベクターにクローン化し、上記オリゴヌク レオチドプローブとのコロニー混成によって同定した。なお、該混成領域を含む クローン化されたDNAは、上記の如く決定されたアミノ酸シーケンスに対応す るコードを有することを確認するためのシーケンス化を行うことができる。また 、サブクローンも構成して、完全な遺伝子シーケンス化をおこなった。この線毛 蛋白遺伝子は当業界で知られるいかなる表現システムにおいても表現可能である 。
2、精製線毛蛋白から調製したワクチン組成物まず、最初の投与試験において、 ワクチンをO,LM−PBS (pH7,2)1,0ml中のCsCl精製線毛 蛋白100μgと1.0mlのアブリジンとから調製した。次いで、6頭の子牛 には筋肉注射(I M)により、他の6頭の子牛には気管内注入(IT)により 当該ワクチン組成物を投与し、さらに他の6頭の子牛には、アブリジンを含みか つ当該線毛蛋白を含まない制御物質を筋肉注射(I M)によって投与した。そ の24日後に、各試験体に2次投与した。さらに、該2次投与の10日後、各試 験体を中材ヘルペスウィルス−1に暴露し、次いで、4日後にパスツレラ溶血症 バクテリアAl(菌種B122)に暴露した。その後、該子牛の肺炎の臨床的兆 候、体温、外観について検査した。加えて、体重減少量および肺の評価値を検死 時に記録した。これらの結果を表10乃至表12および上記表8および9に示す 。
表10 パスツレラ!PH−に線毛蛋白を接種した子牛の平均ELISAタイター値(投 与試験1) 群 平均タイター値 (00目)(14日日目(21日0)(32日0)ワクチン(rM) 2650  18000 15600 58200ワクチン(IT) 1433 3667  4783 10500制御物質 425 1208 5267 8267IM :筋肉内投与 TT:気管内投与 制御物質コアブリジン 上記結果かられかるように、血清抗体タイター値は制御物質群において最小であ り、線毛蛋白投与群(I M)が最大である。一方、線毛蛋白投与群(IT)に おける該血清抗体タイター値は制御物質群に比して有意差をもって高いとはいえ ない。さらに、線毛蛋白投与群(I M)の肺炎臨床兆候および病気日数は制御 物質群に比して低い値を示している。
次に、別の投与試験をおこなった。まず、上記精製した線毛蛋白を含むワクチン 組成物を筋肉注射(IM)により7頭の子牛に投与した。次に、6頭からなる別 の子牛の群にアブリジンのみを含む制御組成物を投与した。
さらに、22日後にそれぞれの群の子牛に二次投与をおこない、それから15日 後に生材ヘルペスウィルス−1に暴露した。また、さらに4日後にパスツレラ溶 血症バクテリアに暴露した。この結果を第10図乃至13図にまとめた。これら の表かられかるように、上記線毛蛋白投与の群は明らかに、その死亡率、臨床評 価値および肺評価値において、パスツレラ溶血症バクテリアの暴露に対する感染 予防効果が見られる。ただし、ワクチン投与群においてただ1頭だけ、異常な肺 評価値を有するものがあった。
以上から、上記パスツレラ溶血症精製線毛蛋白は輸送熱に対するワクチン組成物 において有用であることがわかる。特に、当該ワクチンを投与することによって 、肺内部における感染菌のコロニー化が抑制でき、そのための病気発生率および 死亡率を低減することができる。なお、当該組換線毛蛋白から得られるサブユニ ットワクチン組成物にも同様の効果が期待できることがわかった。
実験3 プラスミンのフィブリンに対する分解能力を利用して、パスツレラ溶血症バクテ リアAl(菌種:8122)(7)外部膜蛋白についてのプラスミン受容体をフ ィブリンプレートアッセイにより同定した。まず、このためのフィブリンプレー トを、0.1%ボビンフィブリノーゲン(S i gma)のリン酸塩塩水バッ フy (pH7,2)液10m1と、ボビントロンビン(IONIH−U/m1 )の0.5MCaCl2液0.2mlとによる凝血処理によって調製した。次い で、パスツレラ溶血症バクテリアAI(菌1ii:B122)をプレインハート インフュージョンアガーにおいて37℃で一晩成長させた。その後、100倍に 希釈し、対数増殖期に至るまで(約6時間)当該培養体を成長させた。次いで、 当該バクテリアを上記洗浄液0.2g (w/v)で1回洗浄し、洗った細胞を 、2rnlのVBSゲル(ベロナル(Veronal)塩水バー/ 7 y、p H7,35,1,0mMMgC12,0,1’5mMCaCl2および0.1% ゼラチン含有)中でボビン(生材)プラスミン50pM存在下インキュベートし た。この反応を37℃で45分間おこなったのち、該混液を2500rpmで1 5分間遠心分離した。
次いで、得られた細胞ペレットを400μmのVBSゲルに鹸濁させ、上記のよ うに調製したフィブリンプレート上に50マイクロタイターずつスポットした。
なお、当該サンプルスポットにはプラスミンを含まない制御組成物サンプルを加 えた。次いで、この状態で加湿槽中37℃で一晩反応させた。この結果、当該フ ィブリンクロットは上記対数増殖期バクテリアによって明らかに加水分解されて いることがわかった。なお、該フィブリンクロットの加水分解の程度は、当該プ レート下方からの透明化領域の面積測定によって評価した。
次に、上記の実験を対数増殖期および定常期の各細胞について繰り返した。この 結果、定常期細胞の観察からはクロットの加水分解反応はみられず、上記プラス ミン受容体は活性に成長している細胞のみによって表現されることがわかった。
なお、プラスミンはカゼインを含む多くの基体を分解することができる。それゆ え、上記実験をスキムミルク−アガロースプレートおよび対数増殖期バクテリア 培養体についてもおこなった。この場合も、37℃でのインキュベーション後の 溶解が顕著であったが、上記フィブリン媒体の場合はどではなかった。
さらに、パスツレラ溶血症バクテリア(血清型1−11)のプラスミンに対する 結合性を調べるために、各血清型バクテリアを上記の如くスキムミルク−アガロ ースプレートを用いて試験した。この結果、多少の差はあるが、すべての血清型 バクテリアは該基体を分解した。表13にこれらの知見をまとめた。
表13 異なるパスツレラ溶血症血清型のプラスミン結合性菌種1 血清型 プラスミン 結合性2 PH451+++ PH461++ PH472++/− PH483+/− PH494++ PH506+++ PH517++ PH528++++ PH539++/− PH545++++/− PH5510+ PH5611++++ 注1)PH45はB122と同一であり、VIDO培養により入手したものであ る。また、その他の菌種はATCC(American Type Cu1tu reCo 11 ect 1on)によって入手した。
注2)なお、プラスミン結合性については、スキムミルクの溶解量比較により評 価した。
次に、上記受容体蛋白を、5DS−ポリアクリルアミドゲルによるパスツレラ溶 血症血清型1からの外部膜蛋白の分離によって同定した。次いで、該成分をニト ロセルロース膜に対して電気プロットし、ビオチニル化プラスミン(S igm a、550−200n/ml)と反応させた。その後、護膜にストレバビジンー アルカリフオスファターゼを加え、さらに、護膜をニトロブルーテトラゾリウム およびリン酸プロモークロロ−インドリルを用いて染色した。この結果、分子量 約41000に対応する位置に単一バンドが現れた。なお、当該バンド領域は微 量外部膜成分に相当する(第14図参照)。
さらに、当該プラスミン前駆体であるプラスミノーゲンとしての不活性チモーゲ ンに対するパスツレラ溶血症バクテリア蛋白の結合性を試験した。なお、当該結 合性については、上記と同一の実験をビオチニル化プラスミノーゲンを用いてお こなうことにより評価した。この結果、上記プラスミンの場合と同様の評価結果 を得ることができた。このため、当該バクテリアはプラスミンおよびプラスミノ ーゲンの両方に対して結合性があるといえる。
パスツレラ溶血症組換プラスミン受容体の生成コスミドベクターpHC79を使 用して、大腸菌内でパスツレラ溶血症A1遺伝子ライブラリを構成した。次いで 、該ライブラリからビオチニル化生材プラスミンに結合可能なりローンをスクリ ーニングした。次いで、選別した陽性クローンについて、プラスミンとの結合性 およびフィブリンクロットの分解能力を評価した。なお、陽性組換体はサブクロ ーン化でき、また、コード化領域をシーケンス化することもできる。さらに、当 該プラスミン受容体遺伝子は、大腸菌、バクロウィルスおよび当業界において知 られる他の表現システムにおいて表現することができる。
すなわち、パスツレラ溶血症プラスミン/プラスミノーゲン受容体は毒性決定因 子として機能して当該病原菌の呼吸器系下部組織への侵入を容易にする作用があ る考えられる。したがって、当該蛋白による免疫付与には、肺組織内のコロニー 化を抑制するという保護作用が期待できる。加えて、単−特異性抗血清若しくは 当該クローン化遺伝子はパスツレラ溶血症の診断試験に有用であると考えられる 。
以上、精製された若しくは組換のパスツレラ溶血症蛋白における肺炎および他の 呼吸器病に対する免疫性刺激効果について述べた。なお、これまで本発明の好ま しい実施例を詳細に説明してきたが、当然、添付の特許請求の範囲により規定す る本発明の精神および範囲を逸脱することなく、当該実施例を変形、修飾もしく は変更することが可能である。
FfG、 4 拳−一一一Φ 吸光度(280nm) ■−−− 日数 FIG、 8 FIG、 9 投与後経過日数 ÷線毛蛋白ワクチン −−Δ−ブラセボ投与体 投与体 牛軒ヘルペスウィルスー1暴露後経過日数牛軒ヘルペスウィルス−1暴露後経過 日数七M:!aWe’7’′7 −Δ−蒜V投与体 FIG、l2 FIG、 13 FIG、14 国際調査報告

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.薬剤として許容可能のビヒクルおよびサブユニット抗原組成物とから成るワ クチン組成物において、該サブユニット抗原組成物が、 (a)パスツレラ溶血症線毛蛋白、 (b)パスツレラ溶血症プラスミン受容体蛋白、(c)パスツレラ溶血症50K 外部膜蛋白、および(d)パスツレラ溶血症ロイコトキシンから成る群から選ば れる、パスツレラ溶血症バクテリア蛋白の抗原性アミノ酸シーケンス、若しくは 、当該シーケンスに対して実質的に相同または機能的に等価なアミノ酸シーケン スを含む少なくとも1種の抗原性ポリペプチドから成ることを特徴とするワクチ ン組成物。
  2. 2.前記組成物がさらにパスツレラ溶血症バクテリアの塩水抽出蛋白から成るこ とを特徴とする請求項1に記載のワクチン組成物。
  3. 3.前記パスツレラ溶血症ロイコトキシンがロイコトキシン352(LKT35 2)であることを特徴とする請求項1または2に記載のワクチン組成物。
  4. 4.さらにアジュバントから成ることを特徴とする請求項1、2または3に記載 のワクチン組成物。
  5. 5.前記ロイコトキシンの抗原性アミノ酸シーケンスがGly−Gly−X−G ly−X−Aspから成り、Xが脂肪族アミノ酸、荷電アミノ酸またはこれに対 応の中和アミノ酸から成る群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載のワ クチン組成物。
  6. 6.前記XがLys、Asp、ValおよびAsnから成るアミノ酸群から選ば れることを特徴とする請求項5に記載のワクチン組成物。
  7. 7.前記抗原性アミノ酸シーケンスが、GGNGDDFIDGGKGNDLLH GGから成ることを特徴とする請求項5に記載のワクチン組成物。
  8. 8.単離パスツレラ溶血症線毛蛋白。
  9. 9.単離パスツレラ溶血症プラスミン受容体蛋白。
  10. 10.単離パスツレラ溶血症50K外部膜蛋白。
  11. 11.単離パスツレラ溶血症ロイコトキシン352(LKT352)。
  12. 12.(a)パスツレラ溶血症線毛蛋白、パスツレラ溶血症プラスミン受容体蛋 白およびパスツレラ溶血症50K外部膜蛋白から成る群から選ばれるパスツレラ 溶血症バクテリア蛋白の少なくとも1種のエピトープを含むポリペプチドに対応 するDNAコード化シーケンスと、(b)当該コード化シーケンスと連結して該 コード化シーケンスをホスト細胞に転写かつ観訳するようにし、かつ、該コード 化シーケンスと相同のシーケンスを少なくとも1種含む制御シーケンス群とから 成る表現カセットから成ることを特徴とするDNA構造。
  13. 13.プラスミドpAA352。
  14. 14.請求項12または13に記載のDNA構造によって安定に変形されるホス ト細胞。
  15. 15.(a)請求項14に記載のホスト細胞の母集団を調製する段階と、 (b)該細胞の母集団を、前記表現カセットによりコード化されるポリペプチド を表現する条件下において成長させる段階とから成る組換ポリペプチドの生成方 法。
  16. 16.薬剤として許容可能のビヒクルと、活性成分として (a)パスツレラ溶血症線毛蛋白、 (b)パスツレラ溶血症プラスミン受容体蛋白、(c)パスツレラ溶血症50K 外部膜蛋白、および(d)パスツレラ溶血症ロイコトキシン、から成る群から選 ばれる、パスツレラ溶血症バクテリア蛋白の抗原性アミノ酸シーケンス、若しく は、当該シーケンスに対して実質的に相同または機能的に等価なアミノ酸シーケ ンスを含む少なくとも1種の抗原性ポリペプチドとを混合して成ることを特徴と する反芻動物の呼吸器病を予防若しくは改善するための組成物。
  17. 17.請求項1に記載の組成物を哺乳動物に投与する段階と、当該哺乳動物から ポリクローナル血清を単離する段階とから成ることを特徴とするパスツレラ溶血 症に対するポリクローナル抗血清の生成方法。
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