JPH055077A - 表面被覆用組成物 - Google Patents

表面被覆用組成物

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JPH055077A
JPH055077A JP3261752A JP26175291A JPH055077A JP H055077 A JPH055077 A JP H055077A JP 3261752 A JP3261752 A JP 3261752A JP 26175291 A JP26175291 A JP 26175291A JP H055077 A JPH055077 A JP H055077A
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polymer
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/04Polymerisation in solution
    • C08F2/06Organic solvent

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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
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  • Paints Or Removers (AREA)
  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゲル化しない高重合度のゾル形成性架橋粒状
重合物を含有する表面被覆用組成物を提供する。 【構成】 少なくとも1種が架橋剤である1種またはそ
れ以上のモノマーを、該モノマーの塊状重合によって得
られる重合物質の溶解度パラメーターよりも2.5cal
1/2ml-3/2小さい値1.0cal1/2ml-3/2大きい値の溶解
度パラメーターを有しかつ該重合物質の水素結合グルー
プと同一または隣接した水素結合グループに属する溶媒
中で重合させることを特徴とする溶液重合法によって調
製される重合平均分子量5,000〜20,000,00
0を有し、ゾル形成性の架橋された粒状重合物質を反応
溶媒と異なった溶媒中に溶解させた溶液を含有する表面
被覆用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ゾル形成性の架橋粒
状重合物を含有する表面被覆用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】少なくとも1種が架橋剤である1種また
はそれ以上のモノマーを反応溶媒中で重合させて重合物
質を製造する方法においては、生成物がゲル化して重合
度の高いポリマーが効率的に得難いという問題がある。
このようなゲル化が発生する場合には、反応後に未反応
のモノマーを回収しなければならないだけでなく、生成
するポリマーは、望ましくない未反応の官能性を有する
低重合度のポリマーであり、その実用的価値、特に表面
被覆用組成物の配合成分等としての実用的価値は大幅に
低減する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記の問
題を解決するためになされたものであって、このような
溶液重合法において、反応溶媒として特定の範囲の溶解
度パラメーターと水素結合能を有する溶媒を選択するこ
とによってゲル化が発生せず、高重合度のポリマーが得
られるという知見に基づいてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、少なくと
も1種が架橋剤である1種またはそれ以上のモノマー
を、該モノマーの塊状重合によって得られる重合物質の
溶解度パラメーターよりも2.5cal1/2ml-3/2小さい値
1.0cal1/2ml-3/2大きい値の溶解度パラメーターを有
しかつ該重合物質の水素結合グループと同一または隣接
した水素結合グループに属する溶媒中で重合させること
を特徴とする溶液重合法によって調製される重合平均分
子量5,000〜20,000,000を有し、ゾル形成
性の架橋された粒状重合物質を反応溶媒と異なった溶媒
中に溶解させた溶液を含有する表面被覆用組成物に関す
る。
【0005】本発明に係る溶液重合法は付加重合、例え
ばカチオン、アニオンまたはフリーラジカルによる付加
重合または縮合重合であってもよい。本発明に都合よく
適用される付加重合は特に以下のタイプのモノマーを使
用するカチオン付加重合である: (a) 環状および線状のモノ−およびポリ−ビニル(チ
オ)エーテル類(フルフラールおよびフルフリルアルコー
ルを含む)、(b) 少なくとも1個の3員環状または4員
環状のオキサ−またはチア−置換環を有する他の化合
物、例えばモノ−およびポリ−エポキシド類および4員
環を有するラクトン類、(c) 環状の脂肪族無水物類、
例えば無水マレイン酸、(d) 脂肪族アルデヒド類、お
よび(e) モノ−およびポリ−ビニル芳香族炭化水素、
例えばスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼンお
よびインデン等のアルキルスチレン類。 このようなモノマー類の混合物を用いてもよい。
【0006】本発明の好ましい観点によれば、モノマー
は重合性の環状(チオ)エーテルを含む。「(チオ)エーテ
ル」はここではエーテルまたはチオエーテルを意味す
る。適当な重合性の環状(チオ)エーテル類は次式:
【化1】 [式中、R1、R2およびR4は同一または異なっていても
よく、各々水素原子または置換または未置換のヒドロカ
ルビル基またはヒドロカルペロキシ基を、R3は置換ま
たは未置換のメチレン基、エチレン基または1,3−プ
ロピレン基を、R5は一価の重合性残基を、Qは酸素原
子または硫黄原子を、Xは次式:
【化2】 [式中:Yは酸素原子または−NR6(R6はR1と同意義)
を、aは0または1を、bは0または1を、cは1または
2を、dは0または1を示す。但し、bまたはdの少なく
とも一方は1である)を示す]で示される。
【0007】R1、R2およびR4は置換または未置換の
ヒドロカルビル基またはヒドロカルビロキシ基、例えば
未置換またはハロ置換されたメチルやエチルのようなC
1〜C4のアルキル、未置換またはハロ置換されたフエニ
ルまたはベンジルのようなC6〜C10のアリールまたは
アラルキルおよびオキシ類似体等であってもよい。R4
の場合、基の大きさが増大すると加水分解性のエステル
またはアミド官能基Xに対する立体障害が増大するので
ポリマーの安定性が増す。しかしながら、製造の容易性
および有効性の見地からはR1、R2およびR4の少なく
とも1つ、好ましくはすべてが水素原子を示すのが好ま
しい。R3はモノ−またはポリ−置換エチレン基、好ま
しくは未置換エチレン基を示してもよく、この場合はジ
ヒドロ(チア)ピラン誘導体となる。これらの化合物の好
ましいものはエーテル類、即ち前記の式においてQが酸
素原子であるもの、特にジヒドロピラン類である。Xは
加水分解できるいずれのカルボン酸エステル基、カーボ
ネートエステル基、オキサレートエステル基またはアミ
ド類似体であってもよい。しかしながら、Xは−COO
−または−CH2OCO−であるのが好ましい。
【0008】特に好ましい重合性環状エーテルは次式:
【化3】 で示されるものである。Rはカチオン重合に関与でき
るいずれの基、例えば前記(a)〜(e)までのモノマーから
誘導されるものであってもよい。好ましいものはビニル
(チオ)エーテルおよびエポキシ基である。R5は環状の
ビニル(チオ)エーテル、特に次式:
【化4】 [式中、R1'、R2'、R3'およびR4'はR1、R2、R3
よびR4と同意義を有する同一または異なった基を、M
は−ZX'−(Zは単一結合または置換または未置換のヒ
ドロカルビレンを示し、X'はXと同意義)をQ'は酸素
原子または硫黄原子を示す]で示されるものである。
【0009】特に好ましい重合性の環状エーテル類は、
ジヒドロピランアルデヒドの1種または混合物をチシエ
ンコ(Tischenko)反応による不均化反応(disproportion
ati-on)に付すことによって形成される生成物、即ち次
式:
【化5】 (式中、R1'、R2'およびR4'はR1、R2およびR4
同意義を有する同一または異なった基を示す)で示され
るものである。このような化合物の好ましいものはアク
ロレインテトラマーである(この場合、置換基Riはすべ
て水素原子である)。
【0010】Xが−COO−または−CH2OCO−基
を含む重合性の環状エーテル類はチシエンコ反応によっ
て生成される対応する不飽和アルデヒドのテトラマー、
即ち次式:
【化6】 で示される化合物から製造するのが好ましい。従って、
Xが−COO−基を含む環状エーテル類はトランスエス
テル化触媒と反応条件を用いる該テトラマーとアルコー
ルR5OHとの反応:
【化7】 によって調製してもよい。
【0011】Xが−CHOCO−基を有する環状エー
テル類はトランスエステル化触媒と反応条件を用いる該
テトラマーと低級アルキルカルボン酸エステルR5CO
OR7(R7は低級アルキル基を示す)との反応:
【化8】 によって調製してもよい。反応性の副生成物もR5CO
OR7またはR5OHを用いてトランスエステル化して次
式:
【化9】 で示される化合物にしてもよい。対応するアミド類は類
似の方法によって調製してもよい。Xが−COO−基を
有する環状エーテル類は対応する不飽和アルデヒドのダ
イマーを温和な条件下で酸化した後、塩、例えば銀塩を
エステル化することによって調製してもよい。
【0012】メタ−カーボネート類およびオキサレート
類はそれぞれ次式:
【化10】 で示されるエステル化およびトランスエステル化によっ
て調製してもよい。しかしながら、アクロレインテトラ
マーは市販のアクロレインから容易に調製され、容易に
精製され、本発明の実施において満足すべてものである
ことに注目したい。
【0013】他の重合性環状エーテル類にはビス−(3,
4−ジヒドロピラン−2−イルメチル)サクシネート、
ビス−(3,4−ジヒドロピラン−2−イルメチル)o−テ
レフタレート、ビス−(3,4−ジヒドロピラン−2−イ
ル)アジペート、ビス−(3,4−ジヒドロピラン−2−
イルメチル)アジペート、
【化11】 (式中、nは少なくとも1の数を、R8は多価有機架橋残
基を示す。この場合該残基は塩基性の基を含まないのが
望ましい。何故ならばこのような基は以下に説明するよ
うに重合に必要な酸触媒の作用を妨げるからである)
【0014】本発明に有利に使用できる付加重合の別の
タイプのものはフリーラジカル付加重合である。適当な
モノマーにはビニル基またはピニリデン基を含有するモ
ノマー、好ましくは置換または未置換の(メタ)アクリレ
ートエステル、特にC1〜C8のアルキルメタクリレート
が含まれる。このようなモノマーにはメチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチ
ルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレ
ート、n−ヘキシルメタクリレート、エチルヘキシルメ
タクリレート、ラウリルメタクリレート、フエニルアク
リレート、イソデシルメタクリレート、2−エトキシエ
チルメタクリレート、2−n−ブトキシエチルメタクリ
レート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルメタクリレ
ート、2−フエノキシエチルアクリレートおよび2−フ
エノキシエチルメタクリレートが含まれる。このような
モノマーは架橋剤としてビス−またはトリス−ビニル基
またはビニリデン基を含有するモノマーの存在を必要と
する。これは炭化水素、例えば未置換またはジビニルベ
ンゼンのようなヒドロカルビロキシル化した(hydrocarb
yloxylated)芳香族炭化水素であってもよい。しかしな
がら、好ましい架橋剤はビス−またはトリス−ビニル基
またはビニリデン基を含有するエステルであり、特に好
ましいものはポリエチレングリコールのビス−メタクリ
レートエステル、エチレングリコールのビス−メタクリ
レートエステルまたはトリアリルシアヌレートである。
【0015】前記の(b)および(e)群のカチオン重合性モ
ノマーはフリーラジカル重合してもよい。これらのうち
エポキシド類とエピスルフィド類は特に多用性があり(v
ers-atile)、例えば有機金属開始剤と共にアニオン付加
重合にも使用できる。適当なモノエポキシドにはアルキ
レンオキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオ
キシドおよびブチレンオキシド等および芳香族オキシ
ド、例えばスチレンオキシド等が含まれる。ポリエポキ
シドには多くの市販されている(環状)脂肪族および芳香
族のポリエポキシド、例えば次式:
【化12】 で示されるものが含まれる。類似のモノ−およびポリエ
ピスルフィド類、特にエチレンスルフィドおよびプロピ
レンスルフィドを用いてもよい。
【0016】本発明に適用できる縮合重合には多くの種
類のもの、例えばポリアミド類、ポリエステル類、ポリ
カーボネート類、フエノール−ホルムアルデヒド類、尿
素−ホルムアルデヒド類、尿素−メラミン類およびポリ
ウレタン類(これが特に好ましい)等を生成する縮合重合
がある。本発明によるポリウレタン類の調製においては
モノマーの1種はポリイソシアネート、例えば(環状)脂
肪族、芳香族−脂肪族(araliphatic)または芳香族ジイ
ソシアネートのようなジイソシアネートを含む。このよ
うな例には2,4および2,6トルエンジイソシアネー
ト、(環状)脂肪族ジイソシアネート類、例えば1,6−
ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネートおよびシクロヘキシレン1,2−および1,4−ジ
イソシアネート、芳香族−脂肪族ジイソシアネート類、
例えば4,4'−ジフエニルメタンジイソシアネートが含
まれる。
【0017】特にポリウレタンおよびカチオン重合性
種、例えば環状の(チオ)エーテル類に対する多用性のあ
る一群の架橋剤は反応性水素原子を含有する基、例えば
水酸基、カルボキシル基、アミノ基またはメルカプト基
(アミノ基はカチオン重合に対しては好ましくない)を少
なくとも3個有するモノマー類、例えば水酸基および/
またはカルボキシル基を少なくとも3個有するモノマー
類である。
【0018】このような例にはポリカルボン酸、多価フ
エノール、ヒドロキシ酸および多価アルコール、望まし
くは炭素原子数18以下、好ましくは10以下のこれら
の化合物、例えばグリセリン、エリスリトール、ペンタ
エリスリトール、ソルビトール、ドウルシトール、イソ
シトール、2−エチル−2−ヒドロキシ−メチルプロパ
ン−1,3−ジオールおよび1,2,6−ヘキサントリオ
ール等の脂肪族ポリオール類、1,2,3−トリヒドロキ
シベンゼン、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、1,
3,5−トリヒドロキシベンゼン等の芳香族ポリオール
類、芳香族−脂肪族ポリオール類、クレブスのサイクル
酸(Krebs cycle acids)、例えばクエン酸、リンゴ
酸、酒石酸、2−ヒドロキシ−3−メチル(D)コハク
酸、アスコルビン酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、
2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安
息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2,3,4−ト
リヒドロキシ安息香酸、2,4,5−トリヒドロキシ安息
香酸、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸および3,4,
5−トリヒドロキシ安息香酸等を含むヒドロキシ脂肪
族、脂環式および芳香族カルボン酸類が含まれる。ポリ
カルボン酸、多価フエノール、ヒドロキシ酸、および多
価アルコールの混合物を使用してもよい。ポリカルボン
酸、多価フエノール、ヒドロキシ酸および多価アルコー
ルは線状であるのが好ましい。
【0019】前記の反応性水素原子を含有する基を2つ
有するモノマー、例えばジ−カルボキシまたはヒドロキ
シ置換されたモノマーを特にコモノマーとして環状(チ
オ)エーテル、エポキシドまたはポリイソシアネートと
共に使用して、例えば英国特許第1,572,598号お
よび米国特許第4,221,779号各明細書に開示され
た型のポリマーを製造してもよい。
【0020】ジ−カルボキシまたはヒドロキシモノマー
類の例としてはジカルボン酸、2価フエノール、ヒドロ
キシ酸、グリコールおよびこれらのポリエステル、望ま
しくは炭素原子数18以下、好ましくは10以下のこれ
らの化合物、例えば蓚酸、マロン酸、こはく酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン
酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸、フタール酸、イソフタール酸
およびテレフタール酸、4,4'−ジヒドロキシフエニル
−2,2−プロパン、レゾルシノール、キノール、オル
シノール、乳酸、2−ヒドロキシイソ酪酸、10−ヒド
ロキシデカン酸、12−ヒドロキシオクタデカン酸、1
2−ヒドロキシ−シス−9−オクタデセン酸、2−ヒド
ロキシシクロヘキサンカルボン酸、2−ヒドロキシ−2
−フエニル(D)プロピオン酸、ジフエニルヒドロキシ酢
酸、2−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香
酸、4−ヒドロキシ安息香酸、グリコール、プロパンジ
オールおよびブタンジオール等が挙げられる。グリコー
ル類は最も適当なもので、特にC2〜C6、就中C2〜C4
のグリコール類が好ましい。ジカルボン酸、2価フエノ
ール、ヒドロキシ酸およびグリコールの混合物を用いて
もよい。ジカルボン酸、2価フエノール、ヒドロキシ酸
およびグリコールは線状であるのが好ましい。
【0021】本発明によるカチオン付加重合には酸触媒
が必要である。適当なブレンステッドおよびルイス酸に
は反応条件下でレドックス試薬とならない強い無機酸、
例えば塩酸、硫酸、トシル酸(tosylic acid)、ブロシ
ル酸(brosylic acid)、およびメタノールと三フッ化ホ
ウ素との付加物が含まれる。適当なルイス酸には三フッ
化ホウ素およびそのエーテル化物(etherate)、三臭化ホ
ウ素、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、三塩
化ガリウム、四塩化ゲルマニウム、四臭化スズ、塩化亜
鉛および塩化第二鉄が含まれるが、塩化第二鉄が好まし
い。反応混合物の全重量に基づいて0.01〜2%、特
に0.04〜1%使用するのが適当である。
【0022】ポリウレタンを製造する場合、ジヒドロキ
シ化合物の1種はポリエチレンオキシド、特に官能価(f
unctionality)に対する数平均分子量の比が1000以
上のものであってもよい。これによって得られるポリウ
レタン類は英国特許第2047093号および同第20
47094号各明細書に開示されている発明の実施に有
用である。
【0023】本発明の重要な特徴は溶媒の性質であり、
溶媒は1種または2種以上の化合物(潜溶媒(latent so
lvents)を含む)の混合物であってもよく、その組成は重
合の進行と共に連続的または継続的に変化させてもよ
い。溶媒はその水素結合能に応じて次の3つのグループ
のうちの1つに定性的に帰属される。 グループ 例 水素結合の強いグループ アルコール類、酸類、アミド類、アルデヒド類 水素結合の中位のグループ ケトン類、エステル類、エーテル類 水素結合の弱いグループ 炭化水素類、塩素化およびニトロ化炭化水素類、 ニトリル類
【0024】本明細書において使用する「同一または隣
接する水素結合グループ(same oradjacent hydrogen
bonding group)」の意義はこの分類から明らかになる
ものである。即ち、種々の塊状ポリマーもそれらの水素
結合能に応じて、以下の表−2に示すように3つに分類
されており(表−2において、「弱」、「中」および「強」は
それぞれ水素結合の弱いグループ、中位のグループおよ
び強いグループを示す)、これらの分類と上記の溶媒の
分類表を対比して、塊状ポリマーと溶媒の水素結合グル
ープが同一または隣接するグループになるように使用す
る溶媒を選定する。
【0025】種々の溶媒の溶解度パラメーター(凝集エ
ネルギー密度の平方根)を以下の表−1に示す。表−2
には種々の塊状ポリマーの溶解度パラメーターの範囲(r
ange)を示す。いずれのデータも「エンサイクロページア
・オブ・ポリマー・サイエンス・アンド・テクノロジ
ー」(John Wiley & Sone発行)から引用したもの
である。
【0026】 表−1 溶 媒 溶解度パラメーター 炭化水素 脂肪族 n−ペンタン 7.05 イソペンタン 7.05 n−ヘキサン 7.3 シクロヘキサン 8.2 n−ヘプタン 7.45 n−オクタン 7.55 イソオクタン 6.85 n−ノナン 7.65 n−デカン 7.75 n−テトラデカン 7.95 ブタジエン 6.7 イソプレン 7.25 芳香族 ベンゼン 9.15 トルエン 8.9 o−キシレン 9.0 m−キシレン 8.8 p−キシレン 8.75 エチルベンゼン 8.8 ナフタレン 9.9 n−プロピルベンゼン 8.65 イソプロピルベンゼン 8.86 メシチレン 8.8 p−シメン 9.85
【0027】 表−1(続き) 溶 媒 溶解度パラメーター スチレン 8.66ペルフルオロ化合物 n−ペルフルオロブタン 5.2 n−ペルフルオロペンタン 5.5 n−ペルフルオロヘキサン 5.6 n−ペルフルオロヘプタン 5.7 n−ペルフルオロノナン 5.7 ペルフルオロシクロブタン 5.7 ペルフルオロシクロヘキサン 6.0ペルフルオロ化合物 ペルフルオロベンゼン 8.1 ペルフルオロトルエン 7.7ハロゲン化合物 脂肪族塩化物 ジクロロメタン 9.7 クロロホルム 9.3 四塩化炭素 8.6 塩化エチル 8.5 1,1−ジクロロエタン 9.1 1,2−ジクロロエタン 9.8 1,1,1−トリクロロエタン 8.5 テトラクロロエタン 10.4 塩化イソブチル 8.2 塩化t−ブチル 7.9 不飽和塩化物 シス−ジクロロエチレン 9.7 トランス−ジクロロエタン 9.2 トリクロロエチレン 9.2
【0028】 表−1(続き) 溶 媒 溶解度パラメーター テトラクロロエチレン 9.35 塩化ビニル 8.7 塩化ビニリデン 8.6 クロロプレン 9.3 芳香族化合物 クロロベンゼン 9.5 ブロモベンゼン 10.0 ヨードベンゼン 11.3 o−ブロモトルエン 9.8 脂肪族臭化物 臭化メチル 9.4 ブロモホルム 10.5 臭化エチル 8.9 1,2−ジブロモエタン 10.4 1,1,2,2−テトラブロモエタン 10.3 1,2,3−トリブロモプロパン 10.7 脂肪族ヨー化物 ヨー化メチル 9.9 ジヨードメタン 11.8 ヨー化エチル 9.4ヒドロキシル化合物 水 23.2 フエノール 14.5 グリコール 15.7 グリセリン 16.5 シクロヘキサノール 11.4 メタノール 14.5 エタノール 12.7
【0029】 表−1(続き) 溶 媒 溶解度パラメーター n−プロパノール 11.9 n−ブタノール 11.4 イソブチルアルコール 10.7 n−アミルアルコール 10.9 n−ヘキサノール 10.7 n−ヘプタノール 10.0 n−オクタノール 10.3 酢 酸 12.6 n−酪酸 11.5 イソ吉草酸 10.9 n−吉草酸 10.8 エステル ギ酸メチル 10.7 ギ酸エチル 9.4 酢酸メチル 9.6 酢酸エチル 9.1 酢酸n−プロピル 8.75 酢酸イソプロピル 8.6 プロピオン酸エチル 8.9 ギ酸アミル 8.65 酢酸nブチル 8.55 n−酪酸エチル 8.15 酢酸アミル 8.45 プロピオン酸ブチル 8.5 イソ吉草酸エチル 8.65 プロピオン酸アミル 8.4 n−酪酸n−ブチル 8.0
【0030】 表−1(続き) 溶 媒 溶解度パラメーター イソ酪酸イソブチル 7.7 酪酸イソアミル 8.5 安息香酸エチル 9.7 炭酸ジエチル 8.8 マロン酸ジエチル 10.3 炭酸エチレン 14.5 フタール酸ジエチル 10.05 酢酸ビニル 8.7 アクリル酸メチル 8.9 アクリル酸エチル 8.4 メタクリル酸メチル 8.7 メタクリル酸エチル 8.4 アクリル酸n−ブチル 8.9 メタクリル酸n−ブチル 8.2 メタクリル酸イソブチル 7.9アルデヒド ベンズアルデヒド 10.8 アセトアルデヒド 9.8 n−ヘプタアルデヒド 9.7ケトン アセトン 10.0 メチルエチルケトン 9.3 ジエチルケトン 8.8 メチルn−プロピルケトン 8.7 メチルn−ブチルケトン 8.6 メチルアミルケトン 8.5 メチルヘキシルケトン 8.45
【0031】 表−1(続き) 溶 媒 溶解度パラメーター シクロヘキサノン 9.9エーテル ジエチルエーテル 7.4 ジイソプロピルエーテル 7.0 β,β'−ジクロロエチルエーテル 9.8 ジオキサン 10.0 テトラヒドロフラン 9.9アミン ジ−n−ブチルアミン 7.85 アニリン 10.8 ピリジン 10.7アミド ホルムアミド 17.8 アセトアミド 16.7 ジメチルホルムアミド 12.1 ジメチルアセトアミド 11.1ニトリル アセトニトリル 11.9 プロピオニトリル 10.7 n−ブチロニトリル 10.5 n−バレロニトリル 10.1 カプロニトリル 10.2 マロニトリル 15.1 アクリロニトリル 10.45 メタクリロニトリル 9.1ニトロ化合物 ニトロメタン 12.6 ニトロエタン 11.1
【0032】 表−1(続き) 溶 媒 溶解度パラメーター 1−ニトロプロパン 10.2 2−ニトロプロパン 9.9 ニトロベンゼン 10.0 o−ニトロトルエン 10.5 m−ニトロトルエン 10.4イオウ化合物 二硫化炭素 10.0 エチルメルカプタン 8.65 ジメチルスルフィド 9.0 ジエチルスルフィド 8.8 チオフエン 9.8 ジメチルスルホン 14.6 ジエチルスルホン 12.5 ジプロピルスルホン 11.3 ジメチルスルホキシド 13.4
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】
【表8】
【0041】
【表9】
【0042】
【表10】
【0043】
【表11】
【0044】
【表12】
【0045】実際問題としては、本発明の実施に適当な
溶媒の選択は、まず第一にモノマー混合物を塊状重合さ
せて固体マスとした後、種々の溶媒中で該マスの膨潤性
を測定することによって容易におこなうことができる。
ポリマーを100pph以上膨潤させる溶媒は、重合を妨
げる反応性基を有していないならば本発明の実施に適当
なものである。溶媒中でゾルを形成することのできる高
分子量架橋粒子を得るためには、反応の全過程を通じて
熱力学的に良溶媒を維持するのが望ましい。
【0046】環状(チオ)エーテルおよび(メタ)アクリレ
ートエステルの重合において望ましい溶媒は1種または
それ以上のC1〜C4のアルキルアセテート、特にメチル
アセテートおよび/またはエチルアセテートを含むもの
である。エポキシド類またはエピスルフィド類の重合の
場合は1種またはそれ以上のハロゲン化炭化水素、例え
ば塩化メチレンおよび/またはクロロホルムが非常に適
している。ポリイソシアネートの重合の場合は1種また
はそれ以上のスルホキシドと1種または2種以上のケト
ン、またはクロロホルムとの混合物が非常に適してい
る。非水性分散重合または水性乳化重合の場合に必要な
安定剤を重合系に存在させる必要がないということは本
発明の重要な利点である。
【0047】本発明による重合は特に実験室または試験
工場の規模において、ガラス・スライド上に塗布した反
応混合物のアリコートが粘着性フイルム(coherent fil
m)を形成するか否かを観察することによってモニター監
視してもよい。溶媒を上述のの様にして選択するなら
ば、粘着性フイルムはゲル化が起る充分前に形成され
る。
【0048】粘着性フイルムが形成された時、または別
のモニタリングが示唆する時、重合はゲル化の前に終了
する。高温で起る重合に対しては、冷却によってこれを
達成してもよい。あるいは、重合急停止剤(polymerisat
ion quenching agents)を添加してもよい。即ち、カ
チオン付加重合の場合は塩基を、アニオン付加重合の場
合は弱酸を、またフリーラジカル重合の場合はアルキル
化されたフエノール性またはキノノイド抑制剤のような
フリーラジカルトラップを添加してもよい。
【0049】本発明は別の観点からは、ここで記載の方
法によって調製される重量平均分子量が5,000〜2
0,000,000で、ゾルを形成し得る架橋された粒子
を含有する重合物質を提供する。特に本発明は、ビス−
またはトリス−ビニル基またはビニリデン基を含有する
エステルによって架橋された置換または未置換の(メタ)
アクリレートエステルのホモポリマーまたはコポリマー
の粒子を含み、該粒子が塊状重合物質の溶解度パラメー
ターよりも2.5cal1/2ml-3/2小さい値〜1.0cal1/2
ml-3/2大きい値の溶解度パラメーターを有しかつ該塊状
重合物質の水素結合グループと同一または隣接した水素
結合性グループに属する溶媒中でゾルを形成し得るもの
である重量平均分子量が5,000〜20,000,00
0の重合物質、就中架橋性エステルがポリエチレングリ
コールのビス−メタクリレートエステル、エチレングリ
コールのビス−メタクリレートエステルまたはトリアリ
ルシアヌレートを含有した場合に得られる該重合物質を
提供する。本発明はまた、重合性の環状(チオ)エーテ
ル、特にアクロレインテトラマーを含有する環状(チオ)
エーテルの架橋されたホモポリマーまたはコポリマーの
粒子を含み、該粒子が、塊状重合物質の溶解度パラメー
ターよりも2.5cal1/2ml-3/2小さい値〜1.0cal1/2
ml-3/2大きい値の溶解度パラメーターを有しかつ塊状重
合物質と同一またはこれに隣接するグループに属する溶
媒中でゾルを形成し得る重量平均分子量が5,000〜
20,000,000の重合物質を提供する。さらにまた
本発明は、エポキシドまたはエピスルフィドの架橋され
たホモポリマーまたはコポリマー粒子を含み、該粒子
が、塊状重合物質の溶解度パラメーターよりも2.5ca
l1/2ml-3/2小さい値〜1.0cal1/2ml-3/2大きい値の溶
解度パラメーターを有しかつ塊状重合物質と同一または
これに隣接するグループに属する溶媒中でゾルを形成し
得る重量平均分子量が5,000〜20,000,000
の重合物質を提供する。なお本発明はまた、ポリイソシ
アネートの架橋されたホモポリマーまたはコポリマー粒
子を含み、該粒子が、塊状重合物質の溶解度パラメータ
ーよりも2.5cal1/2ml-3/2小さい値〜1.0cal1/2ml
-3/2大きい値の溶解度パラメーターを有しかつ塊状重合
物質と同一またはこれに隣接するグループに属する溶媒
中でゾルを形成し得る重量平均分子量が5,000〜2
0,000,000の重合物質を提供する。
【0050】本発明に従って溶媒を選定することによ
り、従来法においては前記の架橋されたゾル形成性粒子
が形成されると急速に進行するゲル化は充分遅延され、
制御された方法によって停止反応をおこなうことができ
る。このようにして製造されるゾル形成性粒子の大きさ
はコロイドまたはサブコロイドの範囲にある非常に小さ
な粒径(平均第一次粒子径は0.2μよりも大きくない)
を有する。このようにして形成された反応溶液はそのま
ま、または濃縮した状態で使用してもよいし、ポリマー
を回収してもよい。回収は溶媒蒸発または過剰の非溶媒
を添加あるいは逆添加するミキシングによっておこなう
ことができる。本発明の特に望ましい特徴は、過剰の非
溶媒の添加によって製造されるポリマーが典型的には一
般に微細な粒径を有する流動性粉末であるということで
ある。さらに、このポリマー粉末は本発明によって選択
される同一または別の溶媒に容易に再溶解できる。ポリ
マー粒子は溶液中では球状と考えられており、それらの
膨潤相体積が全体の臨界的な部分を越えるまでは溶液の
粘度にほとんど寄与せず、このことは実際問題としては
ポリマー溶液が約20重量%、時には約30重量%まで
濃縮しても容易に注ぐことができる(pourable)ことを意
味する。
【0051】本発明によるポリマー粉末は工業上および
製薬上の圧縮成形材料として有用である。これらは活性
物質、例えば薬剤、静菌剤、殺ウイルス剤、殺虫剤、除
草剤、殺幼虫剤、殺菌剤、除藻剤(algaecide)、殺線虫
剤(nematocide)、局所剤または皮膚剤、海生生物の成育
を防止するための防汚剤(fluorescent)、酵素、防腐
剤、蛍光顔料または他の顔料等との混合物として使用し
てもよい。本発明のポリマー粉末は特に製薬上の錠剤賦
形剤、就中直接圧縮錠剤賦形剤(direct compre-ssing
tableting excipients)として有用である。アクロレ
インテトラマーのような環状の(チオ)エーテルから調製
されるポリマーが特に有用である。活性物質は、薬剤ま
たは顔料のような固体活性物質を例えば錠剤化の前に混
合することによって配合してもよく、またはポリマー溶
液中に添加し、ポリマーと共沈させてから錠剤化しても
よい。後者の場合、膨潤ゾル粒子は活性物質をポリマー
の網状組織(network)中へ浸透させる。このポリマー粉
末はまたはバルクラバー用添加物、消音配合材(sound
damping formulations)粘度制御添加物としても有用で
ある。
【0052】本発明はまた反応溶媒とは異なった溶媒に
再溶解するここで定義された重合物質を提供する。この
溶媒は重合物質と反応性のあるモノマーを1種またはそ
れ以上含んでいてもよい。望ましくはモノマーの少なく
とも1種は(メタ)アクリレートエステル、スチレン、ア
ルキルスチレン、塩化ビニルまたはアクリロニトリルと
する。
【0053】本発明は表面被覆組成物、例えば粘着性ペ
イント、ワニスまたはラッカー、特に前記のようにして
導入される顔料を含んでいてもいい重合物質、就中前記
したような反応溶媒と異なった溶媒中に溶解させたもの
を含有するアルキルおよびアクリルを基材とした表面被
覆物を提供する。本発明はさらに、このような表面被覆
組成物を硬化したものも提供するもので、この種の材料
は典型的には乾燥時間が短く、熱の発生も少なく、収縮
も少ない。溶媒モノマーは本発明による重合物質と重合
しなくてもポリマーの網状組織内へ浸透し、そのホモポ
リマーは絡み合ってポリマー粒子と結合することに注目
すべきである。
【0054】
【実施例】実施例1 窒素ガスを通す管および湿気を除くための乾燥管を備え
た反応容器内のFeCl32重量%含有グリセリン0.5
379g(0.0057モル)にアクロレインテトラマー
1.9241g(0.0086モル)を加えた。これに酢
酸メチル3.30cm3を加えた。この混合物は最初は均
一ではなかったが、水浴上で連続的に加熱撹拌すると約
15分後に均一になり、これを還流させた。還流開始7
0分後、スライド上に塗布した反応混合物の一部は固定
状フイルムを形成しはじめた。73分間反応させた後、
反応溶液をトリエチルアミンを用いて中和した(所要の
トリエチルアミンは1.3×10-4モルであった)。溶
液中のポリマーの濃度は8.2重量%であった。ポリマ
ー溶液は、中和後過剰の酢酸メチルを蒸留または回転エ
パポレーターを用いることによって約24重量%まで濃
縮することができた。ポリマー粉末は該溶液からフイル
ム・スプレッディング技術または過剰のヘキサン中にポ
リマー溶液を徐々に添加する沈澱法によって得た。
【0055】実施例2 実施例1で用いたような反応容器内のFeCl32重量%
含有グリセリン1.0703g(0.012モル)にアク
ロレインテトラマー1.9876g(0.0089モル)
を添加した。これに酢酸エチル4cm3を添加した混合物
は約15分間加熱撹拌後に均一になった。この混合物を
1時間還流した後、さらにアクロレインテトラマー1.
91889g(0.0086モル)を塩化メチレン56モ
ルと共に添加した。この結果、酢酸メチル:塩化メチレ
ン≒7:93(容量比)、アクロレインテトラマー:グリセ
リン=3:2となった。還流を継続し、還流開始から9
0分後、溶液をガラス・スライド上に塗布するとフイル
ムを形成し始めた。100分後にトリエチルアミンを添
加して混合物を中和した。溶液中のポリマーの濃度は
8.3%重量%であった。このポリマー溶液は蒸留また
は回転エバポレーターを用いることによって約24重量
%まで濃縮することができた。ポリマー粉末は実施例1
に記載したようにして得た。実質上同様の調製技術を用
いることによってグリセリンに対するアクロレインテト
ラマーの重量比が70:30、72:28、74:26お
よび76:24のコポリマーを調製した。これらのコポ
リマーは通常、前記のようにして調製した3:2コポリ
マーおよび実施例1のコポリマーよりも低い分子量を有
した。
【0056】実施例3 調製は2段階でおこなった。 (a)マスター・バッチの調製 酢酸エチル中のクエン酸とアクロレインテトラマーのマ
スター・バッチをクエン酸−アクロレインコポリマーの
調製に使用した。マスター・バッチ中のアクロレインテ
トラマーとクエン酸の比は化学量論量とした(クエン酸
の3個のカルボキシル基と1個の水酸基が反応するもの
として、クエン酸1モルに対してアクロレインテトラマ
ー2モル)。アクロレインテトラマー35.0965g
(0.1567モル)をクエン酸15.0506g(0.0
783モル)に加え、混合物を酢酸エチル450cm3中に
添加した。この混合物を丸底フラスコに移して窒素雰囲
気下で連続的に撹拌しながら還流した。還流および撹拌
は半時間後に止め、低分子量の粘着性フイルムを形成す
る均一なプレポリマーを得た。アクロレインテトラマー
とくえん酸の表示濃度は10%w/vであった。 (b)コポリマーの調製 塩化メチレン200cm3をFeCl3の0.3%塩化メチレ
ン溶液10cm3と共にマスター・バッチ100cm3に加え
た。混合物を室温で撹拌した。30分後に混合物は濁
り、固体状フイルム形成性溶液が得られた。反応は段階
(a)と(b)とを合わせて1時間撹拌させた後トリエチルア
ミンを添加して停止させた。トリエチルアミンを添加す
るとすぐに混合物は非常に濁り始めた。ポリマーの濃度
は、3.5%w/vであったが、回転エバポレーターを用
いることによって約10%w/vまで濃縮することができ
た。ポリマー粉末は該溶液を過剰のヘキサン中に徐々に
添加する沈澱法によって得た。
【0057】実施例4 異なった割合のアクロレインテトラマー/くえん酸/グ
リセリンコポリマーを調製した。 (a) アクロレインテトラマー/クエン酸/グリセリン
の重量比が78:11:11、78:9:13、78:7:1
5および78:2:20のコポリマーの調製には以下の手
順で用いた。他の割合のコポリマーの場合も類似の手順
を用いることができる。窒素ガス導入管および湿気を除
くための乾燥管を備えた反応容器内のFeCl2%含
有グリセリン0.5gおよび無水クエン酸0.5gにア
クロレインテトラマー1.17gを添加した。酢酸エチ
ル20cm3を添加して形成させた混合物は最初は均一で
はなかった。混合物は水浴上で連続的に加熱撹拌すると
約30分後に均一となり、これを還流させた。1時間還
流後、アクロレインテトラマー2.38gを塩化メチレ
ン30cm3と共にさらに加えた。従って他の成分に対す
るアクロレインテトラマーの割合は78%となった。第
2回の添加操作後、30分間還流させることによって溶
液はフイルム形成性のものになった。この溶液にトリエ
チルアミンを数滴加えて中和した。溶液中のポリマー濃
度は9%w/vであった。ポリマー粉末は過剰のヘキサン
を添加する沈澱法によって得た。
【0058】(b) アクロレインテトラマー/くえん酸
/グリセロールの割合が78:13:9、78:15:7お
よび78:20:2のコポリマーを以下の手順によって調
製した。窒素ガス導入管および湿気を除くための乾燥管
を備えた反応容器内のFeCl32重量%含有グリセリン
0.41gおよび無水クエン酸0.59gにアクロレイン
テトラマー1.00gを加えた。酢酸エチル50cm3を加
えて形成させた混合物は最初は均一でなかった。混合物
は水浴上で連続的に加熱撹拌すると約10分後に均一に
なり、これを還流させた。還流を25分間おこなった
後、さらにアクロレインテトラマー2.55gを塩化メ
チレン25cm3および塩化第2鉄の0.3%塩化メチレ
ン溶液0.4cm3と共に加えた。従って他の成分に対す
るアクロレインテトラマーの割合は、アクロレインテト
ラマー/クエン酸/グリセリンの全含有量の78%とな
った。第2回の添加操作後10分間還流をおこなうと混
合物はフイルム形成性のものになった。得られた溶液は
トリエチルアミンを用いた中和した。ポリマー粉末は過
剰のヘキサンを添加する沈澱法によって得た。グリセリ
ンよりもクエン酸の含量が多いアクロレインテトラマー
/クエン酸/グリセリンコポリマーは、第2段階におい
て必要な付加量の塩化第2鉄を加えることにより上記手
順によって調製した。
【0059】実施例5 アクロレインテトラマー2.24g(0.01モル)およ
びFeCl30.1%酢酸メチル溶液10.0cm3を反応容
器内で混合した。溶液中のアクロレインテトラマーの濃
度は22重量%であった。混合物を20℃で反応させる
と65分後に濁った溶液が得られた。70分後にエタノ
ール1.14cm3(0.02モル)を加えて重合を停止さ
せた。アルコール添加後、混合物をさらに15分間還流
して幾分濁った低粘度の溶液を得た。この溶液は顕微鏡
ガラススライド上に塗布すると連続固体状の乾燥ポリマ
ーフイルムを形成した。ポリマー粉末は過剰のアルコー
ルまたはヘキサンを該溶液に加えることによって得られ
た。
【0060】実施例6〜8 この3つの実施例に用いた原料は次の通りである。 (a)脂環式エポキシ樹脂CY179(3M社市販品) (b)エポキシ硬化剤FC503(3M社市販品) (c)実施例5に記載したようにして調製したポリマー酢
酸メチル溶液 上記3成分を以下の表に示す重量割合で混合し、酢酸メ
チルは通気させながらオーブン中暗がりで蒸発させた。
得られた物質は黄金色を呈した。
【表13】 生成物をアルミニウムシート上に薄いフイルムとして塗
布し、これを300フィート/分で移動するライン内の
紫外線ランプの下を1回通過させると急速に硬化して粘
性がなく、ひっかき抵抗性(scratch−resistant)のある
フイルムが形成された。
【0061】実施例9 Epikote(商標)828として知られているビスフエノー
ルのジグリシジルエーテルを用いて塩化メチレン溶液中
の架橋ゾルを調製した。BF3溶液5cm3をEpikote82
8の30%溶液100cm3と塩化メチレン750cm3との
混合物に加えた。窒素雰囲気下室温で3時間重合をおこ
なったところ、溶液はより高い粘性を帯びるようになっ
た。混合物は20分後にフイルム形成性になり、重合3
時間後にトリエチルアミンを用いて中和した。Epikote
828に基づく種々のポリマーは、重合時間を1〜5時
間に変える以外は上記の手順に従って調製した。BF3
溶液は、BF3のメタノール溶液を塩化メチレンを用い
て45%溶液まで希釈することによって調製した。Epi
kote828溶液は塩化メチレンを用い調製した。重合終
了時のポリマー濃度は6.5%w/vであった。しかしな
がら、この溶液は加熱を避けて回転エバポレーターを用
いて濃縮することができた。安定性に影響を及ぼすこと
なく16%のポリマー溶液を得ることも可能であった。
ポリマー粉末は過剰のヘキサンを連続撹拌下にゆっくり
と添加する沈澱法によって得た。このポリマー粉末は塩
化メチレン中に容易に再分散できた。
【0062】実施例10 ポリエチレングリコール6000(ICI社市販品)およ
びトリメチロールプロパンを70℃で1時間真空乾燥し
た。ジフエニルメタン−4,4'−ジイソシアネート(M
DI)は減圧下に蒸留してから直ちに使用した。撹拌
器、窒素ガス導入管、コンデンサーおよび湿気を除くた
めのCaCl2乾燥管を備え、ジメチルスルオキシドとメ
チルエチルケトンとの混合物[重量比1:1(50g)]を入
れたガラスフラスコ(250cm3)中にポリエチレングリ
コール6000(10g)を加えて70℃まで加熱した。
次いでMDI1.15gを加え、5分後にトリメチロー
ルプロパン0.27gを加えた。この混合物を80〜1
00℃で5時間加熱すると2275nmのイソシアナト基
の赤外吸収帯は検出されず、ポリマー溶液が得られた。
ポリマー粉末は、ポリマー溶液を過剰のシクロヘキサン
または石油エーテル(60/80)にゆっくりと添加し、
濾過した後真空オーブン中室温下で乾燥することによっ
て得られた。得られた粉末は1:1ジメチルスルホキシ
ド/メチルイソブチルケトンまたは水に容易に再分散さ
れて安定な系を形成した。水性分散系は興味ある特性を
示し、室温では透明であるが100℃では乳白色を呈し
た。この分散液は室温では非常に粘性の高い分散液であ
るが高温では粘度が著しく減少するので水中の濃化剤(t
hickener)として有用である。
【0063】実施例11 マントルヒーター中で加熱した丸底フラスコに入ったメ
チルメタクリレート105cm3にトリアリルシアヌレー
ト3.89gを加えた。これらを酢酸エチル5.00cm3
と共に窒素雰囲気下で20分間撹拌した後、過酸化ベン
ゾイル7%溶液5mlを添加した。窒素雰囲気下で還流と
撹拌を5時間続行した。重合を5時間おこなった後、混
合物を室温まで冷却した。ポリマー粉末は、ポリマー溶
液を過剰のメタノール中に徐々に加える沈澱法によって
得た。トリアリルシアヌレートに対するメチルメタクリ
レートのモル比は64:1とした。ポリマー溶液の濃度
は20%であった。上記手順に従ってモル比が5:1〜
1:4の他のコポリマーを調製した。
【0064】実施例12 メタルメタクリレート21.26cm3、2−エチルヘキ
シルアクリレート41.56cm3、および酢酸エチル6
00cm3中のポリエチレングリコール600ジメタクリ
レート15.08cm3との混合物を窒素雰囲気下で20
分間放置した。次いで7%過酸化ベンゾイル溶液2cm3
を加えた。還流および撹拌はマントルヒーター内の丸底
フラスコ中窒素雰囲気下で5時間おこなった。共重合を
5時間おこなった後、溶液を室温まで冷却した。この段
階の混合物から得られたコポリマーはゴム状であった。
メチルメタクリレート:2−エチルヘキシルアクリレー
ト:ポリエチレングリコール600ジメタクリレートの
モル比は2:2:1であった。溶液の濃度は約10%w/v
であったが、溶媒を蒸発させることによって約25%w
/vの溶液まで濃縮することが可能であった。成分のモ
ル比が異なった他のコポリマーは、触媒と溶媒の濃度を
変える必要はあるが上記手順によって調製された。例え
ばメチルメタクリレート:2−エチルヘキシルアクリレ
ート:ポリエチレングリコール600ジメタクリレート
のモル比が2:2:2のコポリマーは7%過酸化ベンゾイ
ル溶液1cm3用いて調製した。ポリマー溶液の濃度は約
7%w/vであった。余剰量の溶媒はプロセスの間のゲル
化を避けるために必要であった。
【0065】実施例13 メチルメタクリレート:トリアリルシアヌレートのモル
比が64:1の酢酸エチル溶液に過酸化ベンゾイルを加
え、反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌しながら5時間還
流した。ポリマー溶液の濃度は20重量%であった。こ
のポリマー溶液を連続的に撹拌しながらメタノール中に
ゆっくりと添加してポリマーを沈澱させ、該ポリマーを
濾過し、乾燥して粉末を得た。
【0066】実施例14 モル比を20:1にして実施例13の手順を繰り返し
た。5時間反応させた後、ポリマーをメタノール中での
沈澱、濾過および乾燥によって回収した。
【0067】実施例15 メチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
トおよびポリエチレングリコール600ジメタクリレー
トを2:2:1のモル比で含有した酢酸エチルに過酸化ベ
ンゾイルを加え、反応混合物を窒素雰囲気下に連続的に
撹拌しながら5時間還流してポリマー溶液を得た。酢酸
エチル中の全ポリマー濃度は10重量%であった。
【0068】実施例16 BDH社市販品トリアリルシアヌレート(精製せずにそ
のまま使用した)1.3310gおよびメチルメタクリレ
ート6.85g(モル比1:12)を酢酸エチル(Fisons社
市販品をMgSO4で乾燥後、使用直前に蒸留したもの)
81.8cm3と共に、窒素ガス導入管および湿気を除く
ための乾燥管を備えた丸底フラスコ内で混合した。得ら
れた溶液は酸素を含まない窒素を用いて20分間パージ
した。溶液は次いで撹拌器付マントルを用いて加熱撹拌
した。還流が始まったときに過酸化ベンゾイルの7%酢
酸エチル溶液5.0cm3を触媒として添加した。還流を
1/2時間おこなった後に加熱を停止するとフラスコ内
にポリマーフイルムの形成が観察された。過剰のジエチ
ルエーテルをポリマー溶液に加えることによってポリマ
ーは微細な白色粉末として沈澱した。変換率は82%で
あった。
【0069】実施例17 トリアリルシアヌレート2.8770gおよびメチルメ
タクリレート23.11g(モル比1:20)を酢酸エチル
280cm3と混合し(初期のモノマー濃度は10%w/vで
あった)、実施例16に実質上記載されたようにして反
応させた。還流を33/4時間おこなった後、フラスコ内
にはポリマーフイルムではなくわずかの濁りがみられ
た。加熱を停止し、実施例16に記載されたようにして
ポリマーを沈澱させた。変換率は51%であった。
【0070】実施例18 コンデンサー、乾燥管、窒素ガス導入管およびゴム製の
自己封止隔壁を備えた3つ口丸底フラスコ内において、
トリアリルシアヌレート3.6267gおよびメチルメ
タクリレート46.613g(モル比1:64)を酢酸エチ
ル525cm3と混合した。得られた溶液は酸素を含まな
い窒素を用いて20分間パージした。次いでの溶液を撹
拌器付マントルを用いて加熱撹拌した。還流が始まって
から触媒として過酸化ベンゾイルの7重量%の酢酸エチ
ル溶液を添加した。反応混合物を重合させながら、約3
0分毎に反応混合物のアリコート1.0cm3を注射器を
用いて分取して正確に秤量してから予め秤量した清浄乾
燥アルミニウム皿に取り、オーブン中100℃で30分
間加熱して蒸発乾燥させることによってポリマー含量を
評価した。変換率はこのような試験を3回セットにして
おこなって求めた。51/2時間後、さらに1回分の触媒
5.0cm3を加え、蒸発乾燥後の固体含量が2回連続した
測定において変わらなくなるまで前述のようにしてポリ
マー含量を継続的に測定した。この時点まで反応は13
1/2時間おこなった。その後、1回分の触媒5.0cm3
加え、全反応時間が141/2時間になるまで還流をおこ
なった。この時点での変換率は98.8%であった。石
油エーテル(Koch−Light社市販品、b.p.80〜10
0℃)を反応混合物に撹拌させながら濁るまで滴下し
た。この濁った溶液を、激しく撹拌した大過剰の石油エ
ーテルに滴下した。白色微粉末として沈澱したポリマー
は濾過してから真空中で一夜乾燥した。
【0071】実施例19 実施例18において調製したポリマー2.0257gを
清浄なクイックフィット(quickfit)試験管内に入れ、こ
れにメチルアクリレート(BDH社市販品を真空蒸留し
たもの)6.692gを加えた。この管に確実に栓をして
から10分間振り、次いで開始剤としてベンジル(Fiso
ns Scientific Spparatus社市販品を無水アルコー
ルから再結晶させたもの)0.005gを加えた。さらに
3分間振った後、5分間放置すると23.2%w/wのポ
リマー溶液が得られた。アリコートをゴムガスケットで
封止した2枚の清浄ガラス一の間に入れ、12時間紫外
線を照射して重合させ、厚さ3ミルのフイルムを形成さ
せた。
【0072】実施例20 実施例18において調製したポリマー2.3760g
を、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(Eastma
n Chemicals社市販品を無水アルコールから再結晶し
たもの)0.0063gを含有するメチルメタクリレート
(BDH社市販品を真空蒸留したもの)7.488g中に
再溶解させた。得られた透明溶液を実施例19に記載し
たようにして6時間重合させた。滑らかな表面を有する
非常に透明なフイルムが得られ、該フイルムは引掻によ
って砕けやすいが、アセトンで湿らした布で40回擦っ
ても耐溶媒性を示した。
【0073】実施例21 実施例20と実質上同一の手順により、実施例18のポ
リマー3.3530gをメタメタクリレート6.552g
中に溶解させ、開始剤としてベンジル0.007gを用
いて重合させた。
【0074】実施例22 実施例18で調製したポリマー3.8660gを、試験
管に入れたエチルアクリレート(BDH社市販品を真空
蒸留したもの)6.468g中に分散させ、これにアゾビ
スイソブチロニトリル0.0502g添加した。この試
験管を5分間振って37.4%w/wのポリマー溶液を形
成させ、該溶液を実施例19に記載したようにして5時
間光重合させた。
【0075】実施例23 実施例18で調製したポリマー6.0gを、試験管に入
れたエチルアクリレート4.62gに分散させ、これに
ベンジル0.014g添加した。次いでこの試験管を透
明な溶液が得られるまで激しく振った(該溶液は粘着性
を帯びているが、注ぐことができた)。次いでこの試験
管を音波エネルギーで処理して振盪操作中に閉じ込めら
れた空気泡を除去し、溶液を実施例19に記載したよう
にして16時間光重合させた。
【0076】
【発明の効果】本発明による表面被覆用組成物は、ゲル
化しないゲル形成性の高重合度の架橋粒状重合物を含有
するので、乾燥時間が短く、熱の発生も少なく、また、
収縮も少なく、特に粘着性のペイント、ワニスまたはラ
ッカー等として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 220/10 MLY 7242−4J 220/20 MMV 7242−4J C08G 18/67 NFA 8620−4J 59/14 NHW 8416−4J C09D 133/08 PFY 7242−4J 145/00 PGM 7242−4J 163/00 PKS 8416−4J 175/14 PHU 201/00 PDC 6770−4J

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくとも1種が架橋剤である1種また
    はそれ以上のモノマーを、該モノマーを、該モノマーの
    塊状重合によって得られる重合物質の溶解度パラメータ
    ーよりも2.5cal1/2ml-3/2小さい値〜1.0cal1/2ml
    -3/2大きい値の溶解度パラメーターを有しかつ該重合物
    質の水素結合グループと同一または隣接した水素結合グ
    ループに属する反応溶媒中で重合させることを特徴とす
    る溶液重合法によって調製される重合平均分子量5,0
    00〜20,000,000を有し、ゾル形成性の架橋さ
    せた粒状重合物質を該反応溶媒と異なった溶媒中に溶解
    させた溶液を含有する表面被覆用組成物。 【請求項2】 重合が付加重合である第1項記載の組成
    物。 【請求項3】 重合が陽イオン付加重合である第2項記
    載の組成物。 【請求項4】 モノマーが重合性環状(チオ)エーテルを
    含む第3項記載の組成物。 【請求項5】 環状(チオ)エーテルがアクロレインテト
    ラマーを含む第4項記載の組成物。 【請求項6】 重合がフリーラジカル付加重合である第
    2項記載の組成物。 【請求項7】 モノマーがビニル基またはビニリデン基
    を含有するモノマーである第6項記載の組成物。 【請求項8】 ビニル基またはビニリデン基を含有する
    モノマーを置換または未置換の(メタ)アクリレートエス
    テルを含む第7項記載の組成物。 【請求項9】 置換または未置換の(メタ)アクリレート
    エステルがC1〜C8のアルキルメタクリレートを含む第
    8項記載の組成物。 【請求項10】 架橋剤としてビス−またはトリス−ビ
    ニル基またはビニリデン基を含有するモノマーを存在さ
    せる第6項から第9項いずれかに記載の組成物。 【請求項11】 架橋剤がビス−またはトリス−ビニル
    基またはビニリデン基を含有するエステルを含む第10
    項記載の組成物。 【請求項12】 エステルがポリエチングリコールのビ
    ス−メタクリレートエステル、エチレングリコールのビ
    ス−メタクリレートエステルまたはトリアリルシアヌレ
    ートを含む第11項記載の組成物。 【請求項13】 溶媒が1種またはそれ以上のC1〜C4
    のアルキルアセテートを含む第4項、第5項および第8
    項から第12項いずれかに記載の組成物。 【請求項14】 モノマーがエポキシドまたはエピスル
    フィドを含む第2項から第5項いずれかに記載の組成
    物。 【請求項15】 溶媒が1種またはそれ以上のハロゲン
    化炭化水素を含む第14項記載の組成物。 【請求項16】 重合が縮合重合である第1項記載の組
    成物。 【請求項17】 モノマーがポリイソシアネートを含む
    第16項記載の組成物。 【請求項18】 架橋剤として水酸基および/またはカ
    ルボキシル基を少なくとも3個含有するモノマーを存在
    させる第2項から第5項、第14項、第16項および第
    17項のいずれかに記載の組成物。 【請求項19】 溶媒が1種またはそれ以上のスルホキ
    シドと1種またはそれ以上のケトンと混合物を含む第1
    7項記載の組成物。 【請求項20】 重合物質が、ビス−またはトリス−ビ
    ニル基またはビニリデン基を含有するエステルによって
    架橋された置換または未置換の(メタ)アクリレートエス
    テルのホモポリマーまたはコポリマーの粒子を含み、該
    粒子が、塊状重合物質の溶解度パラメーターよりも2.
    5cal1/2ml-3/2小さい値〜1.0cal1/2ml-3/2大きい値
    の溶解度パラメーターを有しかつ該塊状重合物質の水素
    結合グループと同一または隣接した水素結合グループに
    属する溶媒中でゾルを形成し得るものである重量平均分
    子量が5,000〜20,000,000の重合物質であ
    る第1項記載の組成物。 【請求項21】 架橋性エステルがポリエチレングリコ
    ールのビス−メタクリレートエステル、エチレングリコ
    ールのビス−メタクリレートエステルまたはトリアリル
    シアヌレートを含む第20項記載の組成物。 【請求項22】 重合物質が、重合性環状(チオ)エーテ
    ルの架橋されたホモポリマーまたはコポリマーの粒子を
    含み、該粒子が塊状重合物質の溶解度パラメーターより
    も2.5cal1/2ml-3/2小さい値〜1.0cal1/2ml-3/2
    きい値の溶解度パラメーターを有しかつ該塊状重合物質
    の水素結合グループと同一または隣接した水素結合グル
    ープに属する溶媒中でゾルを形成し得るものである重量
    平均分子量が5,000〜20,000,000の重量物
    質である第1項記載の組成物。 【請求項23】 環状(チオ)エーテルがアクロレインテ
    トラマーを含む第22項記載の組成物。 【請求項24】 重合物質がエポキシドまたはエピスル
    フィドのホモポリマーまたはコポリマーの架橋された粒
    子を含み、該粒子が、塊状重合物質の溶解度パラメータ
    ーよりも2.5cal1/2ml-3/2小さい値〜1.0cal1/2ml
    -3/2大きい値の溶解度パラメーターを有しかつ該塊状重
    合物質の水素結合グループと同一または隣接した水素結
    合グループに属する溶媒中でゾルを形成し得るものであ
    る重量平均分子量が5,000〜20,000,000の
    重合物質である第1項記載の組成物。 【請求項25】 重合物質が、ポリイソシアネートのホ
    モポリマーまたはコポリマーの架橋された粒子を含み、
    該粒子が、塊状重合物質の溶解度パラメーターよりも
    2.5cal1/2ml-3/2小さい値〜1.0cal1/2ml-3/2大き
    い値の溶解度パラメーターを有しかつ該塊状重合物質の
    水素結合グループと同一または隣接した水素結合グルー
    プに属する溶媒中でゾルを形成し得るものである重量平
    均分子量が5,000〜20,000,000の重合物質
    である第1項記載の組成物。 【請求項26】 水酸基および/またはカルボキシル基
    を少なくとも3個含むモノマーを架橋剤として存在させ
    る第22項から第25項いずれかに記載の組成物。 【請求項27】 重合物質が硬化物である第1項記載の
    組成物。
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