JPH0550723A - インクリボン用基布 - Google Patents

インクリボン用基布

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JPH0550723A
JPH0550723A JP20902091A JP20902091A JPH0550723A JP H0550723 A JPH0550723 A JP H0550723A JP 20902091 A JP20902091 A JP 20902091A JP 20902091 A JP20902091 A JP 20902091A JP H0550723 A JPH0550723 A JP H0550723A
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正志 木村
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 インクリボン用基布帛の繊維の、例えば経糸
もしくは緯糸のどちらか一方に引張強度6g/d以上、
又は硫酸相対粘度が2.4以上のポリアミド糸を用い、
他方に強度の差1g/d以上又は粘度の差0.2以上の
ポリアミド糸を用いることにより、経糸と緯糸の間に、
その内部構造差に由来する超音波溶着時の融解の程度の
差を生じさせ接合部の伸縮性を改良したもの。 【効果】 インクリボンの超音波溶着接合部が完全フィ
ルム化せずに、伸縮性を保持するため、活字もしくはド
ットピンなどの打刻に対する溶着接合部の印字耐久性が
従来のものに比較し大幅に向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアミドマルチフィ
ラメント糸からなるエンドレスインクリボン用基布に関
する。更に詳しくは、タイプライターやインパクトタイ
ププリンターなどの活字もしくはドットピン印字におけ
る印字耐久性、特に超音波溶着接合部の耐久性の良好な
インクリボン用基布に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のオフィスオートメーションの急速
な発展により、コンピューターとその印字装置であるイ
ンパクトタイププリンターが広範に普及し、改良が重ね
られている。このプリンターの印字部に用いられるイン
クや顔料を含浸させた基布からなるインクリボンについ
ても、プリンターの性能向上に歩を合わせるように改良
が重ねられており、一般にはポリアミドマルチフィラメ
ント糸の基布の経糸方向がインクリボンの長さ方向にな
るように細巾にカットし、両端部を超音波によって溶着
接合してエンドレスとしたインクリボンが用いられてい
る。代表的な例としては、特開昭62−42799号公
報などがある。
【0003】このような細巾インクリボンに求められる
特性としては、印字による基布の損傷が小さいこと、溶
着接合部の損傷が小さいこと、印字が鮮明であることな
どが挙げられる。特に、接合部の損傷に関しては、フィ
ルム状に固化した溶着接合部と非接合部の基布との伸縮
性の差が、活字もしくはドットピンなどによる打刻が度
重なるにつれて大きくなり、接合部と基布部の境界にひ
ずみが生じ、ついには穴が発生して欠字を引き起こすの
であるが、従来のインクリボンの場合、その接合部の寿
命は基布部の1/4程と極めて弱い。
【0004】このため含浸させたインクの寿命も、接合
部が損傷まで至る前に尽きるように接合部寿命の2/3
〜1/2程度に抑えてあり、結果としてインク寿命は基
布寿命の1/6〜1/8に抑えざるを得ず、接合部の耐
久性が細巾インクリボンの性能向上の大きな障害となっ
ていた。更に最近になって、印字速度が従来の約10倍
という高速、高インパクトプリンターが出現し、接合部
耐久性の向上がより一層望まれるようになってきてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、活字
もしくはドットピンなどの打刻によって接合部と基布部
の間に生ずる伸縮性の差を抑え、接合部の印字耐久性を
向上させたインクリボン用基布を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の一つは、
ポリアミドマルチフィラメント糸からなる基布を経糸方
向がインクリボンの長さ方向になるように細巾にカット
され、上記カットされた両端部を超音波溶着してエンド
レスとされたインクリボン用基布において、上記ポリア
ミドマルチフィラメント糸の硫酸相対粘度が2.4以上
であり、かつ相対粘度の差が0.2以上である糸を混用
することを特徴とするインクリボン用基布、であり、も
う一つの発明は、ポリアミドマルチフィラメント糸から
なる基布の経糸方向がインクリボンの長さ方向になるよ
うに細巾にカットされ、上記カットされた両端部が超音
波溶着されてエンドレスとされたインクリボン用基布に
おいて、上記ポリアミドマルチフィラメント糸の引張強
度が6g/d以上であり、かつ引張強度の差が1g/d
以上である糸を混用することを特徴とするインクリボン
用基布、である。
【0007】本発明のインクリボン用基布は、ポリアミ
ドマルチフィラメント糸からなる基布を経糸方向がイン
クリボンの長さ方向になるように細巾にカットされてお
り、その両端部を超音波溶着してエンドレスとされたイ
ンクリボン用基布において、用いる繊維例えば、経糸も
しくは緯糸のどちらか一方に高強度又は高粘度の糸を用
い、他方を低強度、又は低粘度の糸とすることが効果を
高めるために肝要であり、より好ましくは緯糸に高強
度、又は高粘度の糸を用い、経糸には低強度、又は低粘
度の糸を用いることが最大の効果を得るために肝要であ
る。
【0008】更に本発明のインクリボン用基布は、経糸
と緯糸の両方に高強度、又は高粘度の糸と低強度、又は
低粘度の糸を交互にもしくは一定の周期で用いたり、高
強度、又は高粘度の糸と低強度、又は低粘度の糸を混繊
したものを経糸と緯糸のどちらか一方、あるいは経糸と
緯糸の両方に用いて本発明の効果を得るものであっても
よい。
【0009】従来のインクリボン用基布は、経糸、緯糸
ともほぼ同一の強度、粘度である一般的なポリアミドマ
ルチフィラメント糸からなるが、このようなインクリボ
ン用基布を超音波溶着接合して得られる細巾エンドレス
インクリボンの接合部の寿命は、前述の如くインクリボ
ン基布部の寿命の1/4程度と極めて弱く、この点が細
巾インクリボンの性能向上の大きな障害となっていた。
【0010】本発明者らは、上記の点に鑑み、溶着接合
部の寿命を向上させるため、鋭意研究を進めていたが、
活字もしくはドットピンなどによる打字摩擦に対する耐
摩耗性を向上させることにより、接合部の印字耐久性が
向上するのではないかという考えに立ち、従来品よりも
高強度のポリアミドマルチフィラメント糸を経糸、緯糸
両方に用いた細巾インクリボンを作成し、溶着接合部の
耐久性を評価した。
【0011】その結果、経糸、緯糸両方を高強度とし、
溶着接合部の耐摩耗性を向上させても、インクリボン用
基布の非接合部の耐久性は向上するものの、肝心の溶着
接合部の耐久性は従来品とさほど変わらないため、イン
クリボン全体の寿命は殆ど向上しなかった。本発明者ら
は、その後の解析により、溶着接合部は、フィルム状に
固化した溶着接合部と基布部に伸縮性の差があり、活字
もしくはドットピンなどによる打刻が度重なるにつれて
伸縮性の差が大きくなり、接合部と基布部の境界にひず
みが生じ、ついには穴が発生して印字損傷又は欠字を引
き起こすということを初めて見出した。
【0012】一般に、高倍率の延伸によって得られる高
強度糸ほど内部配向性は高く、微結晶サイズは大きくな
り、融解させるのに要するエネルギーは増加するため、
高強度糸ほど難溶化する。即ち、高強度糸と低強度糸で
は超音波溶着時の融解の程度に差が生ずる。本発明者ら
は、この点に着目し、インクリボン用基布の繊維例えば
経糸もしくは緯糸のどちらか一方に高強度糸を用い、他
方を低強度糸とするなど混用することにより、超音波溶
着する際に経糸と緯糸の間に溶解の程度の差を生じさ
せ、融解し易い低強度糸には溶着後フィルム化すること
により接合部の接着性を確保させ、他方、融解し難い高
強度糸には溶着後も繊維の形態を保持させることによ
り、接合部損傷の原因である打刻によって生ずる接合部
と基布部の間の伸縮性の差を抑えることが可能であるこ
とを初めて見出した。
【0013】また、ポリアミドマルチフィラメント糸の
原料のポリアミド重合体の粘度に関しても同様の現象が
発現することを初めて見出した。即ち、高粘度のポリア
ミド重合体より成る糸ほど、その分子量の大きさに比例
して難溶化するため、粘度の差による超音波溶着時の融
解の程度の差が生じ、経糸もしくは緯糸のどちらか一方
を低粘度重合体よりなる糸として接合部の接着性を確保
させ、他方を高粘度重合体よりなる糸として接着後も繊
維の形態を保持させることにより、活字もしくはドット
ピンの打刻によって生ずる接合部と基布部の伸縮性の差
を抑えることが可能になることを見出したのである。
【0014】上述の如き強度と粘度の二つの要因のそれ
ぞれ単独においても、超音波溶着部の印字耐久性はある
程度向上させることができるが、本発明者らは、この二
つの要因を同時に満たすインクリボン用基布が溶着接合
部の印字耐久性を大幅に向上させることができることを
見出し、本発明に至ったのである。本発明のインクリボ
ン用基布は、基布を構成する糸に超音波溶着時の融解程
度に差をもたせることが必要であることから、経糸と緯
糸の原料であるポリアミド重合体には、25℃、95.
5%濃度の硫酸溶液中で重合体濃度1.0%で測定した
相対粘度(以下ηrという)が0.2以上異なるものを
用いる必要がある。
【0015】本発明のインクリボン用基布に用いるポリ
アミドマルチフィラメント糸の原料であるポリアミド重
合体は、ナイロン6、ナイロン66等が挙げられる。本
発明に用いるポリアミドマルチフィラメント糸の原料で
あるポリアミド重合体は、ηrが少なくとも2.7以上
3.2以下である高粘度ナイロン66、及びηrが少な
くとも2.4以上、好ましくは2.4以上2.6以下で
ある低粘度ナイロン66であることが、ηr0.2以上
の差を持たせて本発明の接合部の耐久性を向上させると
いう効果を得つつ、かつインクリボン用基布を構成する
糸として保持すべき最低限の物性を保証するという意味
からも好ましい。
【0016】これらのポリアミド重合体には、本発明の
特性を阻害するものでない限り、必要に応じて熱安定化
剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、艶消し剤など
利用出来るもの全てを添加することが可能である。本発
明のインクリボン用基布に用いるポリアミドマルチフィ
ラメントは、上述のように調整したポリアミド重合体を
原料として、直接紡糸延伸巻取機を用いて製造すること
ができるものである。
【0017】本発明のインクリボン用基布に用いるポリ
アミドマルチフィラメント糸は、単糸デニールが0.6
デニール以上3.0デニール以下、トータルデニールが
20デニール以上70デニール以下であることが好まし
い。本発明のインクリボン用基布は、繊維間、例えば経
糸と緯糸の間に超音波溶着時の融解の程度に差をもたせ
ることが必要である。このためインクリボン用基布に用
いるポリアミド重合体は、それぞれ粘度の異なるものが
用いられる。また、同時に、繊維間、例えば経糸と緯糸
の間に引張強度の差をもたせることにより、超音波溶着
接合部の印字耐久性が大幅に向上する。
【0018】即ち、本発明のインクリボン用基布に用い
る高粘度ポリアミド重合体からなるポリアミドマルチフ
ィラメント糸は、引張強度が少なくとも6.0g/d以
上であることが必要である。より好ましくは8.0g/
d以上である。他方、低粘度ポリアミド重合体からなる
ポリアミドマルチフィラメント糸は、引張強度が少なく
とも6.0g/d以上であることが必要である。より好
ましくは6.0g/d以上7.0g/d以下であり、高
粘度ポリアミド重合体からなるものより引張強度が1.
0g/d以上低いことが必要である。
【0019】本発明のインクリボン用基布は、高強度、
高粘度の糸を経糸もしくは緯糸、より好ましくは緯糸と
し、低強度、低粘度の糸を緯糸もしくは経糸、より好ま
しくは経糸とするなど混用し製織して得られる。本発明
のインクリボン基布は、ドットピンプリンターのドット
ピンの貫通を防ぎ、また打字の鮮明性を出すために、高
密度とし、経糸、緯糸による格子目を出来るだけ小さく
する必要がある。このため、経糸密度は170本/イン
チ以上、緯糸密度は110本/インチ以上とすることが
好ましい。一方、織機の設備上、高密度にも限界があ
り、40デニール程度のポリアミドマルチフィラメント
糸の場合、経糸密度は220本/インチ、緯糸密度は1
30本/インチ程度が限界である。
【0020】従って、本発明のインクリボン用基布は、
40デニール程度のポリアミドマルチフィラメント糸を
用いる場合、その経糸密度は170本/インチ以上22
0本/インチ以下、緯糸密度は110本/インチ以上1
30本/インチ以下の範囲内であることが好ましい。本
発明のインクリボン用基布は、経糸方向がインクリボン
の長さ方向になるように細巾にカットされ、インクや顔
料を含浸させた後、その両端部を超音波溶着により接合
し、エンドレスインクリボンとされる。この際の超音波
溶着の条件設定は、本発明の目的であるインクリボンの
接合部耐久性に対して重大な影響を及ぼす。
【0021】即ち、溶着条件が強すぎると、低強度、低
粘度の糸はもとより、本発明において溶着後も繊維の形
態を保ち、溶着接合部の伸縮性を保持させることを目的
とした高強度、高粘度の糸も融解してしまい、本発明が
期待する効果は得られない。一方、溶着条件が弱すぎて
も、本発明において融解による接着効果を目的とした低
強度、低粘度の糸の融解が不充分となり、本発明が期待
する効果は勿論のこと、従来品程度の耐久性すら得られ
ない。
【0022】従って、本発明の効果を最大限に発揮する
ためには、低強度、低粘度の糸は接合部の接着性を司る
ために融解し、かつ高強度、高粘度の糸は繊維の形態を
保ち、溶着接合部の伸縮性を保持するために融解しない
ような条件で超音波溶着接合することが重要である。
【0023】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げ、詳細に説明す
る。なお、耐久性の評価は、印字ページ数(インクリボ
ン10m当たりの印字文字数)200ページ(168万
字)、400ページ(336万字)、600ページ(5
03万字)での接合部の損傷状態を次の基準で目視判定
して行った。
【0024】損傷状態の最良(織組織に乱れなし)のも
のを1、良(織組織に若干乱れあり)のものを2、可
(0.2mm以下の微細孔あり)のものを3、悪(1.
0mm以下の細孔あり)のものを4、最悪(1.0mm
以上の孔あり)のものを5とした。
【0025】
【実施例1】ηrが2.6であるポリアミド(ナイロン
66)重合体よりなる単糸数34フィラメント、トータ
ルデニール40デニール、引張強度6.5g/dのナイ
ロン66糸を経糸に用い、ηrが2.9であるポリアミ
ド(ナイロン66)重合体よりなる、単糸数34フィラ
メント、トータルデニール40デニール、引張強度8.
5g/dのナイロン66糸を緯糸に用いて製織、精練セ
ットし、経糸密度が214本/インチ、緯糸密度が12
5本/インチの平織物を得た。この織物の経糸方向が長
さ方向になるように25mm幅にカットし、油性インク
(インクテクノロジー社製、商品名6100)を塗布量
20%となるように塗布してインクリボンとした。
【0026】このインクリボンを長さ10mにカット
し、その両端部を重ね合わせて超音波ウェルダー(ブラ
ンソン社製、商品名 Model 8000)を用い
て、本発明の効果が最大限発揮される条件、即ち、周波
数20kHz、ウェルドタイム1.0秒、ホールドタイ
ム1.0秒、プレッシャー3.0kg/cm2 の条件で
溶着、熱圧着し、エンドレスインクリボンとした。
【0027】こうして得られたエンドレスインクリボン
を漢字ドットプリンター(日立工機製、商品名KD3
6)にセットし、評価回数8回の平均値をもって接合部
の印字耐久性を評価した。
【0028】
【実施例2】ηrが2.9であるポリアミド(ナイロン
66)重合体よりなる単糸数34フィラメント、トータ
ルデニール40デニール、引張強度8.5g/dのナイ
ロン66糸を経糸に用いた。ηrが2.6であるポリア
ミド(ナイロン66)重合体よりなる、単糸数34フィ
ラメント、トータルデニール40デニール、引張強度
6.5g/dのナイロン66糸を緯糸に用いた。そのほ
かは実施例1と同様にインクリボンを作成し、実施例1
と同様に接合部の印字耐久性を評価した。
【0029】
【実施例3】ηrが2.6であるポリアミド(ナイロン
66)重合体よりなる単糸数34フィラメント、トータ
ルデニール40デニール、引張強度6.5g/dのナイ
ロン66糸を経糸に用い、ηrが2.9であるポリアミ
ド(ナイロン66)重合体よりなる、単糸数34フィラ
メント、トータルデニール40デニール、引張強度6.
5g/dのナイロン66糸を緯糸に用いηrの差の効果
について実施例1と同様にインクリボンを作成し、接合
部の印字耐久性を評価した。
【0030】
【実施例4】ηrが2.9であるポリアミド(ナイロン
66)重合体よりなる単糸数34フィラメント、トータ
ルデニール40デニール、引張強度6.5g/dのナイ
ロン66糸を経糸に用い、ηrが2.6であるポリアミ
ド(ナイロン66)重合体よりなる、単糸数34フィラ
メント、トータルデニール40デニール、引張強度6.
5g/dのナイロン66糸を緯糸に用いηrの差の効果
について実施例1と同様にインクリボンを作成し、接合
部の印字耐久性を評価した。
【0031】
【実施例5】ηrが2.6であるポリアミド(ナイロン
66)重合体よりなる単糸数34フィラメント、トータ
ルデニール40デニール、引張強度6.5g/dのナイ
ロン66糸を経糸に用い、ηrが2.6であるポリアミ
ド(ナイロン66)重合体よりなる、単糸数34フィラ
メント、トータルデニール40デニール、引張強度8.
5g/dのナイロン66糸を緯糸に用い強度差の効果に
ついて実施例1と同様にインクリボンを作成し、接合部
の印字耐久性を評価した。
【0032】
【実施例6】ηrが2.6であるポリアミド(ナイロン
66)重合体よりなる単糸数34フィラメント、トータ
ルデニール40デニール、引張強度8.5g/dのナイ
ロン66糸を経糸に用い、ηrが2.6であるポリアミ
ド(ナイロン66)重合体よりなる、単糸数34フィラ
メント、トータルデニール40デニール、引張強度6.
5g/dのナイロン66糸を緯糸に用い強度差の効果に
ついて実施例1と同様にインクリボンを作成し、接合部
の印字耐久性を評価した。
【0033】
【比較例1】ηrが2.6であるポリアミド(ナイロン
66)重合体よりなる単糸数34フィラメント、トータ
ルデニール40デニール、引張強度6.5g/dのナイ
ロン66糸を経糸、緯糸両方に用いて、実施例1と同様
に従来品のインクリボンを作成し、接合部の印字耐久性
を評価した。
【0034】
【比較例2】ηrが2.9であるポリアミド(ナイロン
66)重合体よりなる単糸数34フィラメント、トータ
ルデニール40デニール、引張強度8.5g/dのナイ
ロン66糸を経糸、緯糸両方に用いて、実施例1と同様
にインクリボンを作成し、接合部の印字耐久性を評価し
た。
【0035】
【比較例3】ηrが2.6であるポリアミド(ナイロン
66)重合体よりなる単糸数34フィラメント、トータ
ルデニール40デニール、引張強度6.5g/dのナイ
ロン66糸を経糸に用い、ηrが2.7であるポリアミ
ド(ナイロン66)重合体よりなる、単糸数34フィラ
メント、トータルデニール40デニール、引張強度6.
5g/dのナイロン66糸を緯糸に用い粘度差の少ない
場合について実施例1と同様にインクリボンを作成し、
接合部の印字耐久性を評価した。
【0036】
【比較例4】ηrが2.6であるポリアミド(ナイロン
66)重合体よりなる単糸数34フィラメント、トータ
ルデニール40デニール、引張強度6.5g/dのナイ
ロン66糸を経糸に用い、ηrが2.6であるポリアミ
ド(ナイロン66)重合体よりなる、単糸数34フィラ
メント、トータルデニール40デニール、引張強度7.
2g/dのナイロン66糸を緯糸に用い強度差が少ない
場合について実施例1と同様にインクリボンを作成し、
接合部の印字耐久性を評価した。
【0037】接合部の印字耐久性の評価結果を表2に示
す。表2のように、従来品である比較例1では、400
ページ印字後の段階で既に微細孔以上の孔が発生してお
り、600ページ印字後に至っては印字不能となる程の
損傷状態となった。比較例2、3、4においても、この
従来品とほぼ同様の評価結果となり、印字耐久性は向上
していない。
【0038】一方、実施例1、2では、400ページ印
字後の段階でも織組織に殆ど乱れを生じず、600ペー
ジ印字後においても織組織が若干乱れる程度で微細孔す
ら発生しなかった。この実施例1と実施例2を比較する
と、接合部印字耐久性は実施例1の方が僅かに優ってお
り、経糸には低強度、低粘度の糸を、緯糸には高強度、
高粘度の糸を用いた場合(実施例1)の方がより好まし
く、本発明の効果を最大限に発揮しうると言える。
【0039】ちなみに実施例3、4は経糸と緯糸に粘度
差だけをもたせた場合、実施例5、6は経糸と緯糸に強
度差だけをもたせた場合の結果であるが、双方とも従来
品である比較例1よりは耐久性が向上しているものの、
実施例1、2には及ばない。以上の様に、本発明のイン
クリボン用基布より得られるエンドレスインクリボンの
溶着接合部の印字耐久性は、従来品よりも遙かに優れた
ものとなり、インクリボン全体としての印字寿命を大幅
に向上させることが可能となる。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明のインクリボン用基布は、従来の
ものに比較して印字後のインクリボン基布の非接合部と
接合部との伸縮性の差が極めて少なく、この伸縮性の差
に起因する接合部の印字損傷が低減され、溶着接合部の
印字耐久性に優れたインクリボンが得られる。
【0043】また、溶着接合部の耐久性が向上すること
により、それに相応してインクリボンに塗布するインク
もしくは顔料の塗布量を増すことが可能となり、インク
リボン全体としての印字寿命の向上を図ることが可能と
なる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミドマルチフィラメント糸からな
    る基布の経糸方向がインクリボンの長さ方向になるよう
    に細巾にカットされ、上記カットされた両端部が超音波
    溶着されてエンドレスとされたインクリボン用基布にお
    いて、上記ポリアミドマルチフィラメント糸の硫酸相対
    粘度が2.4以上であり、かつ相対粘度の差が0.2以
    上である糸を混用することを特徴とするインクリボン用
    基布。
  2. 【請求項2】 ポリアミドマルチフィラメント糸からな
    る基布の経糸方向がインクリボンの長さ方向になるよう
    に細巾にカットされ、上記カットされた両端部が超音波
    溶着されてエンドレスとされたインクリボン用基布にお
    いて上記ポリアミドマルチフィラメント糸の引張強度が
    6g/d以上であり、かつ引張強度の差が1g/d以上
    である糸を混用することを特徴とするインクリボン用基
    布。
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