JPH11170680A - インパクトプリンター用のインクリボン - Google Patents

インパクトプリンター用のインクリボン

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JPH11170680A
JPH11170680A JP34762697A JP34762697A JPH11170680A JP H11170680 A JPH11170680 A JP H11170680A JP 34762697 A JP34762697 A JP 34762697A JP 34762697 A JP34762697 A JP 34762697A JP H11170680 A JPH11170680 A JP H11170680A
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JP
Japan
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ink ribbon
melt
yarn
ink
bonded
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Application number
JP34762697A
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Kenji Hama
健二 浜
Toshiji Moriwaki
淑次 森脇
Masao Seki
昌夫 関
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、融着部の耐久性が良好で寿命のなが
い優れたインパクトプリンター用のインクリボンを提供
せんとするものである。 【解決手段】本発明のインパクトプリンター用のインク
リボンは、ポリアミドマルチフィラメントから構成され
るテープ状の基布にインクが含侵されて両端が溶融接着
されているエンドレスインクリボンにおいて、該溶融接
着部の断面が、該テープ状基布の端部同士が積層されて
構成されており、かつ、該積層部の積層接点部が溶融繊
維層で構成され、それ以外の外層は非溶融繊維層で構成
されている構造を有するものであることを特徴とするも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、融着部の耐久性に
優れたインパクトタイプのプリンターに使用されるイン
クリボンに関する。
【0002】
【従来の技術】インクリボンは、タイプライターやレジ
スターさらにはコンピュータリボンとして使用されてい
る。かかるインクリボンは、ドットピンの衝撃によって
インクリボン中のインクをプリント用紙に転写するもの
である。その素材としては衝撃に対して機械的抵抗力の
大きいポリアミド合成繊維が多く用いられるようになっ
てきた。一方、近年、インパクトタイプのプリンターに
使用されるインクリボンは従来のスプールタイプが減少
し、カセット内に長いテープ状のインクリボンを充填
し、両端を超音波ウェルダー等で溶融接着(溶着)し、
エンドレス状にした融着接合部を有するエンドレスタイ
プのものが増加してきている。
【0003】通常、インクリボンは印字する際にプリン
ターのヘッドピンによって衝撃を受け、徐々に破壊され
るが、上述の融着部は通常の基布部に比べ耐久性が弱
く、また文字が薄くなるインクの寿命よりも先に融着部
の寿命がきてしまうのが現状である。従って、融着部の
寿命がインクリボン全体の寿命を左右するため、融着部
の耐久性向上に対する要求が高まってきているのが実情
である。
【0004】かかる融着部の耐久性を向上する手段とし
て、融着する2枚のインクリボンの間に基布より融点の
低い熱可塑性合成樹脂を挿入して融着する技術が、特公
昭57−13431号公報によって提案されている。ま
た、織物を構成する原糸を変更する技術としてポリアミ
ド系ポリマーを芯とし、該ポリアミド系ポリマーより低
融点のポリアミド系ポリマーを鞘とする芯鞘複合糸を用
いる技術が、特願平5−513949号公報で、織物を
構成するタテ糸とヨコ糸の単糸に繊度差をつけることに
よって向上させる手段が、特開平6−278345号公
報で、それぞれ提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、融着す
る2枚のインクリボンの間に基布より融点の低い熱可塑
性合成樹脂を挿入して融着する技術は、融着するインク
リボンにはインクが含浸されているため、融点の異なる
ポリマー間の融着が不十分であり、融着部の耐久性の向
上幅が充分でなく、融着時の作業性も悪いものであっ
た。
【0006】また、ポリアミド系ポリマーを芯とし、該
ポリアミド系ポリマーより低融点のポリアミド系ポリマ
ーを鞘とする芯鞘複合糸から構成されるインクリボン用
基布は、融着部の耐久性を向上させる技術としては、効
果が大きいが、原糸製造段階におい2種類のポリマーを
用いるため、糸切など操業性が悪いばかりでなく、製造
ココストが増大するばかりで実用性に乏しいという問題
があった。また、織物を構成するタテ糸とヨコ糸に単糸
繊度の異なる糸を用いる方法は、効果が充分得られない
という問題があった。
【0007】本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、
融着部の耐久性が良好で寿命のながい優れたインパクト
プリンター用のインクリボンを提供せんとするものであ
る。
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用する。すなわ
ち、本発明のインパクトプリンター用のインクリボン
は、ポリアミドマルチフィラメントから構成されるテー
プ状の基布にインクが含侵されて両端が溶融接着されて
いるエンドレスインクリボンにおいて、該溶融接着部の
断面が、該テープ状基布の端部同士が積層されて構成さ
れており、かつ、該積層部の積層接点部が溶融繊維層で
構成され、それ以外の外層は非溶融繊維層で構成されて
いる構造を有するものであることを特徴とするものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、つまり、融
着部の耐久性が良好で寿命のながい優れたインパクトプ
リンター用のインクリボンを提供するために、鋭意検討
したところ、ポリアミドマルチフィラメントから構成さ
れるインクリボンにおいて、その溶融接着部の構造を特
定な形にしてみたところ、かかる課題を一挙に解決する
ことを究明したものである。
【0009】すなわち、本発明は、インクリボンの溶融
接着部を構成する溶融繊維の引張強力と打字耐久性の関
係について、該溶融接着部の繊維の溶け具合と打字耐久
性に密接な関係があることを見出だした。通常、溶融接
着部は超音波ウェルダーによって繊維が溶かされプラス
ック化するため、繊維としての強固な分子結合が崩れて
しまい、プリンタードットピンの機械的襲撃に対し、溶
融接着していない回りの繊維部分に比べ大幅に耐久性が
低下してしまう。すなわち、該溶融接着部の耐久性を高
めるためには、該溶融接着部の断面構造において、該イ
ンクリボンのテープ状基布の端部同士が2枚積層されて
構成された該積層部の接点部が溶融繊維層で構成されて
いるが、それ以外の該溶融接着部は、できるだけ繊維を
多く残すように溶融接着処理するのが好ましい。つま
り、該接点部の繊維同士が溶融融着して一体化した繊維
(3本以上の複数本が有着した線状体を含む)で構成さ
れているが、他の繊維は、非溶融繊維、つまりもとの繊
維状のままであるのが、該溶融接着部の寿命を延ばす上
から好ましい。
【0010】このような構造に該溶融接着部を形成する
と、その引張強力は、好ましくは40〜200kg/c
m2 、さらに好ましくは80〜160kg/cm2 の範囲と
なり、インクリボンの寿命も大きく延長されるものであ
る。溶融接着部の引張強力が40kg/cm2 未満では溶融
接着部の接点部に好ましい溶融繊維層が得られず、糸の
溶け方も不十分であるため接着部の繊維が剥離し、イン
クリボンが切断してしまう問題である。また、溶融接着
部の引張強力が200kg/cm2 を越えた場合は溶融接着
部の糸が溶け過ぎるためプラスチック化し、繊維の構造
が少なくなるためポリマーの破壊が起こりやすい。
【0011】また、かかる溶融接着部の厚みは、好まし
くは100μm以下、さらに好ましくは80μm以下に
することがよい。溶融接着部の厚みは100μm以上の
場合は溶融接着部にドットピンが引掛かり、ピン折れの
原因となるため好ましくない。
【0012】本発明のインクリボンは、溶着部を有する
インパクトプリンターのカセットタイプにおいて従来に
ない大きな効果を発揮するものである。
【0013】本発明でいうポリアミドマルチフィラメン
トとしては、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン
6、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12等で
ある。かかるポリアミドマルチフィラメントを構成する
ポリマーの硫酸相対粘度は、好ましくは2.8以上が.
耐久性を更に増大させる上からよい。また、糸に含まれ
る酸化チタンの含有率は、好ましくは0.15重量%以
下、さらに好ましくは0.10重量%以下、特に好まし
くは酸化チタンを全く含有しないものがよいが、特に限
定されるものではない。
【0014】本発明のインクリボン用基布を構成する糸
のデニールは、5〜150デニールのものでよい。かか
る糸は、150〜700T/mの撚りを有するものでも
よいが、好ましくは無撚糸の方が、撚糸省略によるコス
トダウンの面から好ましい。また、本発明では、製織性
を高める意味で5〜100ケ/m程度の交絡処理を施す
こともできる。
【0015】かかるインクリボン用基布の織物組織とし
ては平織、誘導平織、綾織、朱子織、およびその変化組
織等が使用されるが特にこれに限定されるものではな
い。かかる織物の織密度は、経糸が、好ましくは130
〜600本/in、さらに好ましくは140〜500本/
inでよく、緯糸は、好ましくは100〜400本/in、
さらに好ましくは110〜300本/in程度でよい。か
かる基布としては、好ましくは40〜80g/m2 、さ
らに好ましくは55〜65g/m2 の範囲のものがイン
パクトプリンター用のインクリボンとして使用される。
【0016】かくして得られるインクリボン用基布は、
製織された後、通常の精練、仕上げセットを施される。
好ましくは液流精練で精練し、ピンテンターで160℃
〜240℃の範囲で仕上げセットするのがよい。その
後、通常の油性インク等のインク材料を該基布に適宜量
付着(含浸)せしめた後、溶融接着してエンドレス状イ
ンクリボンを形成する。
【0017】かかる溶融接着は、該インクリボンの両端
を超音波ウエルダーを用いて溶融接着部の引張り強力
が、好ましくは40〜200kg/cm2 (単位接着幅当た
り)、の範囲で、厚みが100μm以下となるように溶
融接着が施される。本発明のインクリボン用基布は、高
圧流体処理、気流処理、プラズマ処理、界面活性剤処
理、および樹脂加工等の適宜の後加工が施されたもので
あってもよい。かくして得られた本発明のインクリボン
は、溶融接着部の耐久性が良好であり、寿命が長く優れ
た機能を有する。
【0018】
【実施例】以下に本発明を実施例によって詳しく説明す
る。なお、本発明で使用する評価方法は次の通りであ
る。 [溶融接着部耐久性]作成されたインクリボン用基布を
13mm巾に溶断し、一度ハサミで全長1mに切断し、そ
の後これらの基布に基布重量に対し、油性インクを22
重量%塗布して、次に超音波ウエルダー(ブランソン社
製M−8400)によって融着したが、該融着部はイン
クリボンの中にほぼ等間隔に7個設けて、エンドレス状
インクリボンを作成した。
【0019】このインクリボンを24ピンドットプリン
ター(エプソン社製UP−130K)用カセットに収納
し、このカセットを上記プリンターにセットし、英字、
および数字を印字し、融着部にピンホールが発生した時
の印字数を読取り、その平均値をインクリボンの融着部
耐久性とした。評価基準は次の通りである。
【0020】 ◎ : 81万字以上 ○ : 61〜80万字 △ : 41〜60万字 × : 40万字以下 [融着部の厚み]作成されたインクリボンを超音波ウエ
ルダー(ブランソン社製M−8400)によって融着
し、融着部サンプルを作成する。この融着部サンプルの
中央部をフェザーS片刃カミソリを用いてカットして断
面観察用のサンプルを作成する。得られた断面観察用の
サンプルを電子顕微鏡用サンプル台に両面テーブで固定
する。その後、日立走査電子顕微鏡(S3500N)に
かけて断面写真を撮り、写真から融着部の厚みを求め
た。
【0021】[融着部の引張強力]作成されたインクリ
ボン用基布を1cm巾×30cmにハサミでカットした後サ
カタインクス社製の染料系インクを基布重量に対し22
重量%塗布し、インクリボンを作成した。得られたイン
クリボンを用いて表1に示す引張強力、と厚みとなるよ
う超音波ウエルダー(ブランソン社製M−8400)で
溶融接着サンプルを作成した。作成したインクリボンを
島津社製引張試験機SD100を用いて下記条件で引張
強力を測定した。測定値は、1cm2 当たりの数値に換算
するために5倍する。単位は、kg/cm2 である。
【0022】引張条件は次の通り 試 長 :20cm 引張速度 :20cm/min チャート速度:20cm/min フルスケール:100kg 実施例1 硫酸相対粘度が2.85、酸化チタン含有率が0.04
重量%であるナイロン66ポリマーからなる40デニー
ル34フィラメント(単糸デニール1.2)のマルチフ
ィラメント糸を作成した。作成したマルチフィラメント
糸を用いてタテ糸には280T/Mの追撚を施した糸を
用い、ヨコ糸にはマルチフィラメントに撚糸を施さず5
0ケ/mの交絡処理を施したマルチフィラメント糸を、
それぞれ作製した。該マルチフィラメント糸を表1に示
す組み合わせにより経糸および緯糸に用い、織密度が経
209本/in,緯122本/inの平織組織からなる
織物を作製した後、これらの織物を通常の方法による精
練、仕上げセットしてインクリボン用基布を作製した。
これらのインクリボン用基布について、サカタインクス
社製の染料系インクを基布重量に対し22重量%塗布
し、インクリボンを作成した。得られたインクリボンを
用いて表1に示す引張強力、と厚みとなるよう超音波ウ
エルダー(ブランソン社製M−8400)で溶融接着
し、引張強力40kg/cm2 、厚み70μmのサンプルを
得た。このインクリボンの溶融接着部の断面構造は、該
インクリボンの端部同士を2枚積層して構成されてお
り、その積層部分の上下両面の最外層は非溶融繊維層と
して残存しているが、該積層部分の接点部は、該インク
リボンを構成する繊維が溶融して一本化して構成された
溶融繊維層を構成していて、いわば3層構造を有するも
のであった。得られたサンプルを用いて上記試験法によ
って引張強力、厚み、融着部耐久性を測定した。
【0023】実施例2 硫酸相対粘度が2.85、酸化チタン含有率が0.04
重量%であるナイロン66ポリマーからなる40デニー
ル34フィラメントのマルチフィラメント糸を作成し
た。作成したマルチフィラメント糸を用いてタテ糸には
280T/Mの追撚を施した糸を用い、ヨコ糸には40
デニール34フィラメントに撚糸を施さず50ケ/mの
交絡処理を施したマルチフィラメント糸を、それぞれ作
製した。該マルチフィラメント糸を表1に示す組み合わ
せにより経糸および緯糸に用い、織密度が経210本/
in,緯123本/inの平織組織からなる織物を作製
した後、これらの織物を通常の方法による精練、仕上げ
セットしてインクリボン用基布を作製した。これらのイ
ンクリボン用基布について、サカタインクス社製の染料
系インクを基布重量に対し22重量%塗布し、インクリ
ボンを作成した。得られたインクリボンを用いて表1に
示す引張強力、と厚みとなるよう超音波ウエルダー(ブ
ランソン社製M−8400)で溶融接着し、実施例1と
同様の溶融繊維層を有する3層構造を有するもので、引
張強力60kg/cm2 、厚み60μmのサンプルを得た。
得られたサンプルを用いて上記試験法によって引張強
力、厚み、融着部耐久性を測定した。
【0024】実施例3 硫酸相対粘度が2.85、酸化チタン含有率が0.04
重量%であるナイロン66ポリマーからなる40デニー
ル34フィラメントのマルチフィラメント糸を作成し
た。作成したマルチフィラメント糸を用いてタテ糸には
280T/Mの追撚を施した糸を用い、ヨコ糸には40
デニール34フィラメントに撚糸を施さず50ケ/mの
交絡処理を施したマルチフィラメント糸を、それぞれ作
製した。該マルチフィラメント糸を表1に示す組み合わ
せにより経糸および緯糸に用い、織密度が経209本/
in,緯122本/inの平織組織からなる織物を作製
した後、これらの織物を通常の方法による精練、仕上げ
セットしてインクリボン用基布を作製した。これらのイ
ンクリボン用基布について、サカタインクス社製の染料
系インクを基布重量に対し22重量%塗布し、インクリ
ボンを作成した。得られたインクリボンを用いて表1に
示す引張強力、と厚みとなるよう超音波ウエルダー(ブ
ランソン社製M−8400)で溶融接着し、実施例1と
同様の溶融繊維層を有する3層構造を有するもので、引
張強力80kg/cm2 、厚み50μmのサンプルを得た。
得られたサンプルを用いて上記試験法によって引張強
力、厚み、融着部耐久性を測定した。
【0025】実施例4 硫酸相対粘度が2.85、酸化チタン含有率が0.04
重量%であるナイロン66ポリマーからなる40デニー
ル34フィラメントのマルチフィラメント糸を作成し
た。作成したマルチフィラメント糸を用いてタテ糸には
280T/Mの追撚を施した糸を用い、ヨコ糸には40
デニール34フィラメントに撚糸を施さず50ケ/mの
交絡処理を施したマルチフィラメント糸を、それぞれ作
製した。該マルチフィラメント糸を表1に示す組み合わ
せにより経糸および緯糸に用い、織密度が経210本/
in,緯122本/inの平織組織からなる織物を作製
した後、これらの織物を通常の方法による精練、仕上げ
セットしてインクリボン用基布を作製した。これらのイ
ンクリボン用基布について、サカタインクス社製の染料
系インクを基布重量に対し22重量%塗布し、インクリ
ボンを作成した。得られたインクリボンを用いて表1に
示す引張強力、と厚みとなるよう超音波ウエルダー(ブ
ランソン社製M−8400)で溶融接着し、実施例1と
同様の溶融繊維層を有する3層構造を有するもので、引
張強力100kg/cm2 、厚み40μmのサンプルを得
た。得られたサンプルを用いて上記試験法によって引張
強力、厚み、融着部耐久性を測定した。
【0026】実施例5 硫酸相対粘度が2.85、酸化チタン含有率が0.04
重量%であるナイロン66ポリマーからなる40デニー
ル34フィラメントのマルチフィラメント糸を作成し
た。作成したマルチフィラメント糸を用いてタテ糸には
280T/Mの追撚を施した糸を用い、ヨコ糸には40
デニール34フィラメントに撚糸を施さず50ケ/mの
交絡処理を施したマルチフィラメント糸を、それぞれ作
製した。該マルチフィラメント糸を表1に示す組み合わ
せにより経糸および緯糸に用い、織密度が経171本/
in,緯113本/inの平織組織からなる織物を作製
した後、これらの織物を通常の方法による精練、仕上げ
セットしてインクリボン用基布を作製した。これらのイ
ンクリボン用基布について、サカタインクス社製の染料
系インクを基布重量に対し22重量%塗布し、インクリ
ボンを作成した。得られたインクリボンを用いて表1に
示す引張強力、と厚みとなるよう超音波ウエルダー(ブ
ランソン社製M−8400)で溶融接着し、実施例1と
同様の溶融繊維層を有する3層構造を有するもので、引
張強力40kg/cm2 、厚み30μmのサンプルを得た。
得られたサンプルを用いて上記試験法によって引張強
力、厚み、融着部耐久性を測定した。
【0027】比較例1 硫酸相対粘度が2.85、酸化チタン含有率が0.04
重量%であるナイロン66ポリマーからなる40デニー
ル34フィラメントのマルチフィラメント糸を作成し
た。作成したマルチフィラメント糸を用いてタテ糸には
280T/Mの追撚を施した糸を用い、ヨコ糸には40
デニール34フィラメントに撚糸を施さず50ケ/mの
交絡処理を施したマルチフィラメント糸を、それぞれ作
製した。該マルチフィラメント糸を表1に示す組み合わ
せにより経糸および緯糸に用い、織密度が経210本/
in,緯123本/inの平織組織からなる織物を作製
した後、これらの織物を通常の方法による精練、仕上げ
セットしてインクリボン用基布を作製した。これらのイ
ンクリボン用基布について、サカタインクス社製の染料
系インクを基布重量に対し22重量%塗布し、インクリ
ボンを作成した。得られたインクリボンを用いて表1に
示す引張強力と厚みとなるように、超音波ウエルダー
(ブランソン社製M−8400)で強力に溶融接着し、
フィルム化した。このインクリボンの引張強力は250
kg/cm2 、厚み120μmのサンプルを得た。得られた
サンプルを用いて上記試験法によって引張強力、厚み、
融着部耐久性を測定した。打字後、観察したところ、接
着部に貫通したピンホールが見受けられ、実用性に乏し
いものであった。
【0028】比較例2 硫酸相対粘度が2.85、酸化チタン含有率が0.04
重量%であるナイロン66ポリマーからなる40デニー
ル34フィラメントのマルチフィラメント糸を作成し
た。作成したマルチフィラメント糸を用いてタテ糸には
280T/Mの追撚を施した糸を用い、ヨコ糸には40
デニール34フィラメントに撚糸を施さず50ケ/mの
交絡処理を施したマルチフィラメント糸を、それぞれ作
製した。該マルチフィラメント糸を表1に示す組み合わ
せにより経糸および緯糸に用い、織密度が経170本/
in,緯112本/inの平織組織からなる織物を作製
した後、これらの織物を通常の方法による精練、仕上げ
セットしてインクリボン用基布を作製した。これらのイ
ンクリボン用基布について、サカタインクス社製の染料
系インクを基布重量に対し22重量%塗布し、インクリ
ボンを作成した。得られたインクリボンを用いて表1に
示す引張強力、と厚みとなるよう超音波ウエルダー(ブ
ランソン社製M−8400)で軽く溶融接着したが、こ
の接着部は、圧着程度で溶融ポリマー層は存在せず、引
張強力も10kg/cm2 程度で、厚み105μmのサンプ
ルで、実用性に乏しいものであった。得られたサンプル
を用いて上記試験法によって引張強力、厚み、融着部耐
久性を測定した。
【0029】
【表1】 表1から明らかなように実施例1〜5のものは融着部の
耐久性が良好であり優れた性能が得られた。また、比較
例1〜2は融着部耐久性が悪いレベルにあり、実用に耐
えるものではなかった。
【0030】
【発明の効果】本発明インクリボン用基布は、基布の融
着部の耐久性が長いものであり、インパクトの強い高速
型プリンター、高複写型プリンター等に好適なインクリ
ボンを提供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミドマルチフィラメントから構成
    されるテープ状の基布にインクが含侵されて両端が溶融
    接着されているエンドレスインクリボンにおいて、該溶
    融接着部の断面が、該テープ状基布の端部同士が積層さ
    れて構成されており、かつ、該積層部の積層接点部が溶
    融繊維層で構成され、それ以外の外層は非溶融繊維層で
    構成されている構造を有するものであることを特徴とす
    るインパクトプリンター用のインクリボン。
  2. 【請求項2】 該溶融接着部の引張強力が、40〜20
    0kg/cm2 の範囲にあることを特徴とする請求項1記載
    のインパクトプリンター用のインクリボン。
  3. 【請求項3】 該溶融接着部の厚みが、100μm以下
    であることを特徴とする請求項1または2記載のインパ
    クトプリンター用のインクリボン。
  4. 【請求項4】 該インクリボンの目付が、40〜80g
    /m2 であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載のインパクトプリンター用のインクリボン。
  5. 【請求項5】 該インクリボンの形態が、カセットタイ
    プであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載のインパクトプリンター用のインクリボン。
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