JPH05501471A - テープカセット、ことに磁気テープカセットおよびそのための薄板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 テープカセット、ことに磁気テープカセットおよびそのための薄板 本発明はカセットケーシング内においてテープを巻取り、巻戻し得るようになさ れた、実質的にフランジを持たないリール上の少くとも１個のテープ巻回体を有 し、テープ旋回部を有するテープ巻回体と、カセットの底壁および蓋壁との間に 、カセット中央平面に関し相対向して設けられ、少くとも一時的にリール、テー プ巻回体およびテープと接触し得る彎曲ないし屈曲された部分を有する薄板が配 設され、リールとカセットケーシングとの間において軸線方向の軸承締めっけ部 分がもたらされ、上記薄板が少くともこの軸承締めっけ部分に到達しているテー プカセット、ことに磁気テープカセットならびにこのようなテープカセットに適 するように形成されたワッシャー薄板に関するものである。

西独実用新案登録８６０６１１９号明細書により、リールの外周に環状隆起部を 形成したケーシングを有するテープカセットは公知である。この場合、屈曲され た薄板が使用されてはいるが、リールのわずがな障害（非平坦性）があれば、直 ちに薄板による制動がもたらされ、カセットの操作が不可能となる。

また西独特許出願公開２３２７８２８号公報により、リール表面を超えて突出し ている内方環状部分が、ケーシング空間内に在る弾性薄板部分に支承されている ことにより、リールに若干の軸方向弾性を与えることは公知である。しかしなが ら、これによりリールは実際上、案内作用をもたらさず、従ってリールおよび走 行の障害は軽減されない。

さらに西独実用新案登録７２２１２３０号には、リール上に同心的に配置された 環状彎曲部を有し、磁気テープカセットにおけるリールのための相対向する弾性 薄板が開示されている。しかしながら、これはリールおよびテープの案内保持に は全く寄与するものではない。

西独特許２８２５４５７号には、上記した後の２者の結合、すなわちリールにお ける隆起周縁および従来通りのリールにおける環状条溝に嵌合している薄板長手 方向彎曲部の使用と、リール直径部分外側でケーシング壁に支承された薄板部分 との組合わせが開示されている。しかしながら、これは従来通りのリールに設け られたテープクランプが、隆起周縁および薄板屈曲部により良好な案内をもたら さられるべきリールの回転を不規則的にする欠点がある。

リールおよび薄板彎曲部の寸法決定は、テープ巻回体の締めつけがあらゆるカセ ット操作条件下において回避されるべき場合には困難である。またこれは、薄板 の彎曲部分間に、リールの追加的支承をもたらすため、ケーシング壁内面に対し て突出する比較的幅広の薄板部分を設けることにより変化せしめられる。このよ うな幅広の薄板中央突出部分は正確かつ大量に再現させることは不可能であり、 熱塑性流動あるいは圧縮により消失するか、あるいはケーシング壁面に対する弾 性的当接によりその彎曲性を失ない、従ってその有効性も失なわれる。これによ り段階的あるいはその他非均斉的テープ巻同体が形成され、周知のカセット操作 障害をもたらす。

そこで本発明の目的は、リール、テープ巻回体およびテープを良好に保持し、誘 導し、このために適当なカセットを、またこのようなカセットのための適当な装 置薄板を提供することである。

この目的は、カセットケーシング内においてテープを巻取り、巻戻し得るように なされた、実質的にフランジを持たないリール上の少くとも１個のテープ巻回体 を有し、テープ旋回部を有するテープ巻回体と、カセットの底壁および蓋壁との 間に、カセット中央平面に関し相対向して設けられ、少（とも一時的にリール、 テープ巻回体およびテープと接触し得る彎曲ないし屈曲された部分を有する薄板 が配設され、リールとカセットケーシングとの間において軸線方向の軸承締めつ け部分がもたらされ、上記薄板が少くともこの軸承締めつけ部分に到達している テープカセット、ことに磁気テープカセットであって、軸承締めつけ部分がリー ルの直径範囲内におけるカセットケーシングの環状周縁として形成され、彎曲な いし屈曲された薄板部分がこれに連接する部分を有し、その第１連接部分がそれ ぞれリールに対向して、少（ともその上方および下方外周縁の一部分でテープの 巻回されていないリールを案内する役割を果たし、第１連接部分に対して外方の 第２連接部分が設けられ、これらがリールに巻取られるべきテープ旋回部をあら ためて斉合、案内することを特徴とするテープカセットにより達成される。

この目的は、またテープ旋回部を有し、実質的にフランジを持たないリール上に 巻回されたテープ巻回体と、テープカセット、ことに磁気テープカセットの底壁 および蓋壁との間においてそれぞれ発条作用するように挿入され、カセット中央 平面に関し相対向するように配設された彎曲ないし屈曲された部分を有し、それ ぞれ中央平面の方向に発条押圧力をおよぼすべきワッシャー薄板であって、彎曲 ないし屈曲された薄板部分が、リールの直径範囲内に位置してテープが巻回され ていないリールを案内保持する第１連接部分と、さらに第１連接部分の直径範囲 外に位置してそれぞれ巻回されるべきテープ旋回部をリールに対して誘導し案内 保持する第２連接部分とを有することを特徴とする薄板により達成される。

これらにより、彎曲ないし屈曲された薄板部分はり一ル外径範囲の外側に保持さ れ、環状のリール外周縁上に、また巻回されるべきテープ旋回部上に線接触して 均斉なテープ巻回体を有利に形成させ得る。

カセットケーシングの各環状周縁と関連して、リールの直ぐ近（に在る彎曲もし くは屈曲された薄板部分のテープおよびテープ巻回体の誘導作用が強化され、従 来技術による突出したテープクランプによりもたらされるべきカセットの操作障 害を惹起することなく、種々の操作条件下におけるリールの傾動、揺動が充分に 阻止される。

ことにカセット外部からの機械的障害（打撃、衝撃）もテープ不均斉性（テープ 幅方向の厚さ不均斉）も、本発明カセット構造により著しく緩和され、あらゆる 操作姿勢における操作を保障するカセットがもたらされる。

彎曲ないし屈曲された薄板部分でリールを問題なく支承するため、彎曲ないし屈 曲部分をカセット長手方向、あるいは横方向に、もしくは両方向に設けることが でき、さらには環状の彎曲部分を設けることもできる。

薄板の彎曲、屈曲、折曲部分の横断面形状としては、三角形、梯形、円弧、弓形 などが使用される。薄板のこれら部分は、それぞれのカセットのリールの環状稜 縁との線接触がもたらされるように構成され配置される。対向配置されるこれら 薄板部分間の間隔は、はぼテープ幅に対応するように決定される。

これら彎曲ないし屈曲部分の横断面形状は、はぼ対称的になされ、リール中心点 の対称線がリール半径より大きい寸法の間隔を有することが望ましい。これによ りリールと巻回されるテープ巻同体とに、均等な始動、伝動、誘導状態をもたら すことが保証される。従来技術（例えば西独特許２８４５４５７号）におけるよ うにリールのみが誘導案内されるのではない。

環状周縁上に載置される薄板部分においてその高さと、彎曲ないし屈曲部分の構 成および配置とは、これらがリール直径範囲においてカセット壁内面と当接しな いように選定されるのが望ましい。これにより外径範囲においてリールおよびテ ープ巻回体に対する発条作用が一定不変に保持され、傾動、揺動も阻止され、打 撃、衝撃も緩和される。リールとケーシングの環状周縁との間の軸線方向の遊び は、リールとケーシング壁内面との間の軸線方向の遊びに対して約０．３から約 ０．７倍、ことに約０゜５倍に構成するのが好ましい。

本発明の好ましい実施態様において、リール直径範囲外の彎曲ないし屈曲された 薄板部分のほかに、直径範囲内に在る、ケーシング内面に指向された彎曲ないし 屈曲部分を追加的に設けるのが好ましい。

このリール範囲内の追加的部分により外方周縁に及ぼされる発条力の強化が可能 となる。

この内方の追加的彎曲ないし屈曲部分は、外方の彎曲ないし屈曲部分と合体して サインカーブ状横断面を、あるいは２個の隣接円弧もしくは弓形状横断面をもた らす。

環状周縁の幅はリール環状部分の幅より小寸法になされ、これによりリールおよ びテープ巻同体の発条的支承のための一定の角度範囲が保持される。

本発明により、大量生産の場合にコンパクトカセットにもたらされるべき、協働 作用する各種カセット部品の追加的公差を充分に考慮することが可能ならしめら れる。

以下において添付図面に示される実施態様に関し本発明をさらに具体的に説明す る。

第１図は本発明によるカセットを分解状態で示す図面、第２図は本発明による屈 曲薄板部分を示す、第１図カセットの要部断面図、 第３図は本発明による彎曲薄板部分を示すカセットの要部断面図、 第４図ａ図から第４ｇ図は本発明による屈曲、彎曲薄板部分の種々の実施態様を 断面で示す略図的説明図、第５図は横方向の屈曲ないし彎曲稜線を有する薄板を 示す図面、 第６図はリール包囲周縁で終結する部分的彎曲稜線を有する薄板を示す図面、 第７図は従来技術によるカセットの回転モーメントおよびワウフラッタとの比較 測定カーブを示す図面、第８図は第２図の実施態様による１対の薄板を示す中央 断面図である。

第１図は２枚の矩形状底壁および蓋壁１ａ、ｌｂと側壁２ａ、２ｂ、２ｃならび に２ｄ、２ｅ、２ｆとから構成されるケーシングＧを有するコンパクトカセット Ｋを示す。これら凸壁は合体して、２個のリール４ａ、４ｂを収納するほぼ直方 体状の空間３を形成し、これらリールは、上記底壁、蓋壁１ａ、ｌｂに対して直 交する軸線５（第２図）に対し同軸的に形成された開口６ａ、６ｃおよび６ｂ、 ６ｄを包囲して内方に突出する軸承周縁７ａ、７ｃおよび７ｂ、７ｄにより、回 転可能に軸承されている。リール４ａと４ｂに両端を固定した磁気テープ８が巻 回されるが、図示の状態ではり−ル４ｂにテープ巻回体Ｗが構成されており、こ れは部分的もしくは全体的にリール４ａに巻取られ、次いで巻回処理が逆転して 巻戻される。

各底壁、蓋壁１ａ、ｌｂの内面には、平滑薄板９ａ。

９ｂが配置され、これらはそれぞれ長手方向に平行に延びる幅の狭い屈曲ないし 彎曲稜線部分ＩＯを有し、それぞれがリール４ａ、４ｂ、テープ巻回体Ｗ１テー プ８に対して発条的に当接する。

ケーシングＧの各軸承周縁７ａないし７ｄには、本発明により追加的環状周縁が 設けられ、そのうちの環状周縁１６ａ、１６ｂが第１図に示されている。

第２および３図には、リール４ａの断面が示されており、各リール４ａ（４ｂ） は外方環状体１１と内方環状体１２を有し、これらの軸方向寸法は磁気テープ８ の幅とほぼ等しいが、僅かに（０，０５から０．３ｍｍ）大きくなされている。

各平滑薄板９ａ、９ｂに設けられた円形開口が軸承周縁７ａ、７ｂにほぼ達する まで延びており、その内方周縁がケーシングＧにおける環状周縁１６ａないし１ ６ｃに当接している。

薄板の平行に延びる幅の狭い側稜線部分ｌＯは、第２図では平行屈曲線１３ａ、 １３ｂとして構成され、それぞれのカセット中心線Ｍ（第１図）からの距離は等 しくなされ、これら平行屈曲稜線とテープ８および／あるいはテープ巻回体Ｗお よびあるいはリール４ａ、４ｂとの接触位置は、空リール４の外方環状体１１の 外径Ｄ（第１図）よりわずかに外方にもたらされ、これより内方に向けて延びる 両薄板傾斜部分１４ａは、リール４の外方、上下両周縁１５ａ、１５ｂと線接触 し、外方に向かう両薄板傾斜部分１４ｂは、巻取られるべきテープ巻回領域にあ って、リールに対する調整、案内の役割を果たす。

関連リール２２（第４ｂ図）に近接する側屈曲部１３間の最短間隔ｄは、第４ｂ 図に示されるようにテープ８の幅と等しいか、あるいはこれより僅かに小さい（ ｄ≦ｂ）。平滑薄板９ａ、９ｂが、リール４ａ（４ｂ）の内方環状体１２の領域 において、軸承周縁７の外周に設けられているケーシングＧの環状周縁１６と当 接していることにより、屈曲部分１３および図面には詳細に示されていないこれ に連接する薄板部分の案内作用は、さらに増大せしめられる。これによりリール ４ａ（４ｂ）の周面付近における案内作用、ことにテープ８、テープ巻回体Ｗに 対する案内作用が高められ、同時にリールのずれ、揺動が内、外作用により、テ ープ巻回体Ｗの巻回空間を狭くすることな（、阻止される利点がある。

底壁および蓋壁１ａ、ｌｂの内表面に符号１７ａ、１７ｂが附されている。薄板 ９ａ、９ｂの図示内方端部に近い上述した外方への延長部分が、ケーシング壁の 上述内表面部分１７ａＳ　１７ｂにより支承され、これによりテープ巻回体Ｗお よびその周面に巻取られるテープ部分あるいはその周面から巻戻されるテープ部 分の追加的案内作用がもたらされ得る。

第３図は平行彎曲稜線部分１８がそれぞれ設けられた薄板９ａ、９ｂの他の実施 態様を示しており、これは図示断面において円弧状部分と、上述屈曲稜線部分１ ３におけると同様に、これに続（内方および外方延長部分１８ａ。

１８ｂとを有する。彎曲部分１８の断面円弧状形態は、もちろん同様の作用をも たらす他の彎曲形態、例えば放物線状（第４Ｃ図）あるいはサインカーブ状（第 ４ｇ図）も同様の利点をもたらす（第４ａ図から第４ｇ図参照）。

平行屈曲部１３の断面三角形状（第４ａ、４ｂ図）と同様に、断面梯形状（第４ ｅ図）も類似ないし同様の作用を果たす。第４ｆ図においては、薄板の部分２１ は、リール２２の半径り範囲において反転し、この範囲でケーシング壁内表面１ ７により支承されている薄板端部２３が示されている。この場合、破線で示され るように、さらに他の板発条２４を使用することができる。

屈曲、彎曲、折曲など本発明において同様の作用を果たす薄板部分の形成は、そ れ自体公知の方法で薄板材料に応じて室温加工ないし加熱加工で行なわれる。

第４ｇ図は彎曲部分１８が、リール４ａの直径り範囲内で、好ましくは画壇状体 間の周溝２０の領域にケーシング壁内方面１７により支承される彎曲部分１９を 有する。

その全体的形状はサインカーブ状もしくは２個の互いに異なる方向に突出する接 続円弧状をなす。いずれの場合にも、リール４ａは、追加彎曲部分１９により安 定性を増し、使用される薄板用材料に応じてさらに強い発条作用を保持する。

ＤＩＮ４５５１６　（１９７６年６月）によるコンパクトカセットについて本発 明実施例の各種寸法を以下に示す。磁気テープ８の幅ｂ＝３．８１ｍｍ。

リール４．２２の軸線方向寸法ｈ＝３．９−４．１ｍｍ（φ４．Ｏｍｍ）、 カセット空間の軸線方向寸法（高さ）Ｗａ＝５．０−５．２ｍｍ（φ５．１ｍｍ ）、 平滑薄板９の厚さｎ＝０．０５０ｍｍ１環状周縁１６の軸線方向寸法（高さない し厚さ）Ｈ＝０．２−０．４ｍｍ　（０，２５−０，３ｍｍ）。

環状周縁１６の幅Ｂ（第４ｂ図）は、図示の実施例では内方環状体の幅より約１ ．５から３ｍｍ広いが、リール１２．４の環状体幅ｇ（第４ａ図）よりは狭くな されねばならない。

これにより両薄板９と画壇状周縁１６との間のリール４の軸線方向の遊びは、両 ケーシング内表面１７と両薄板９の間のリールの軸線方向の遊びに対して０．３ から０．７倍の範囲、ことに０．５倍（半分）である。

この場合の上限０．８は、リール４の挟持力がもたらされるかあるいはもたらさ れないかにより決められる。

第５図には長手方向の平行屈曲部分１Ｏ１１３，１８の代すに、各リール４（２ ２）のためのそれぞれ２本ずつの横方向屈曲部分２５を有する薄板２６が示され る。

第６図は、それぞれ薄板周縁から出発し、リール４ａ、４ｂ（２２）の直径外縁 で終結する、短かい、あるいは連続しない長手方向、横方向彎曲部分２８．２９ を有する薄板２７を示す。

第８図は装着位置にある薄板対の横断面図であって、符号ＭＥは中央平面、すな わちテープカセット内空間の中央平面あるいはテープリールの中間位置を示す。

上述した本発明は、テープカセットの種々の操作条件において、例えばカセット 内の静電荷帯電時あるいは夏季の自動車運転時のような高温時における操作の場 合、リールおよびケーシングに僅かな幾何学的変化（例えば損耗、ゆがみによる ）がもたらされる経験を基礎とするものである。すなわち、磁気テープないしテ ープ巻回体について、継続的帯電、テープ巻回のゆるみ、平滑薄板の損耗、ゆが みあるいは案内特性劣化などがそれぞれである。しかるに本発明による環状周縁 １６により、テープ巻回体は上述のような障害に備えて、従来通りの充分なカセ ット空間３内容積を保持しながら、ケーシング内のリールの軸線方向の遊びを圧 縮することができる。本発明による平滑薄板は上述したように種々の態様に形成 された屈曲、彎曲部分によりテープ巻回体をケーシング空間内において案内、支 承することができる。

リール４の環状周縁１５ａ、１５ｂにおける本発明による有利な屈曲、彎曲部分 により、従来のテープクランプからもたらされる重大な欠点は著しく軽減される （第７図につき後述される説明を参照され度い）。

本発明を従来技術と対比するため、同様の測定条件下において、日本国ソニー社 のＵＣＸ−５９０型コンパクトカセツト（ＣＣ）と、本発明を具体化した独国Ｂ ＡＳ　Ｆ社のＣｈ　ｒ　ｏｍ　Ｍａ　ｘ　ｉ　ｍａ＠Ｉ　Ｉ型コンパクトカセッ トとを対比実験した。このソニー社のＣＣはその独国特許２８２５４５７号発明 によるものであって、長手方向彎曲条溝は高さく深さ）ｈ＝０．３ｍｍ、その幅 は約２．６ｍｍである。この平坦薄板は両ハウジング内表面およびテープ巻回体 間に比較的ゆるやかに配置されているが、彎曲部分は強い発条力を有する。上記 独国特許２８２５４５７号明細書によれば、この彎曲、屈曲条溝の高さｈは、０ ゜２８から０．５３ｍｍとされ、この高さはＢＡＳＦ社のコンパクトカセット（ ＣＣ）と同様に、カセット中央において長手方向に延びる薄板を通じて調整され 、この上方および下方に向けられた薄板屈曲、彎曲部分の全体の高さは０．８ｍ ｍを示し、これによりリールおよびテープ巻同体を発条的に支承する役割を果た す。発条力は両ＣＣを通じて同じである。

回転モーメントおよびワウフラッタの測定値は、側屈曲ないし彎曲間の理論的間 隔ｄ（第４ｂ図）とテープ幅すとの差を横座標として変化した。数値０はｄ＝ｂ 、すなわちテープ巻回体とケーシング内面との間の隙間が存在しないことを意味 する。

（測定に関する説明） 回転モーメント（Ｍｄ）の測定において、テープ巻回体回転モーメントはＣＣ巻 戻しに際し磁気ヘッドとテープとを接触させることなく測定された。巻取りは０ ．０８Ｎｃｍの定常的モーメントで制動された。巻取り側はほぼ完全なテープ巻 回体を保持し、巻戻し側はほとんどテープ巻回体のない状態にされた。測定値の 把握は走行テープ末端の直前において行なわれた。ＣＣは測定の間、水平方向に 保持され、巻取り回転数は５００ｒｐｍとした。測定装置としては、巻戻しモー タ電流容量値を基礎とするＢＡＳＦ社の回転モーメント測定装置を使用した。

ワウフラッタ（ＷＦ）の測定は、異なる２機種の、それぞれ２個の磁気ヘッドを 有する市販の単一キャプスタンレコーダを使用し、周波数３１５０Ｈｚの録音測 定信号の再生におけるＣＣの回転数変動により行なった。独国シュヴアイテンキ ルヘンウェルケ（Ｗｏｅｌｋｅ）社のワウフラッタメータは、１０００Ｈｚの復 調器バンド幅で、生起する周波数変動を測定し、多数の測定値のうち１０個の最 大差数値を用いて、ヒユーレット、パラカード社のコンピュータＨＰ８５Ｂによ り平均値を算出した。

またすべての測定値の度数分布を図示し、全バンド長さにわたり記録した。

カーブＡがコンパクトカセットＵＣＸ−Ｓ９０　（ソニー社）の測定値を、カー ブＢが本発明によるＢＡＳＦ社コンパクトカセットの測定値を示す。

実線カーブがテープクランプ不動のカセットの測定値であり、破線カーブがリー ル表面に対してテープクランプが０．１ｍｍ移動する場合の測定値である。

（ソニー社コンパクトカセットの測定結果）ｏＫＶ＝テープクランプ移動なし ｍ　Ｋ　Ｖ　＝テープクランプ移動あり％値は下記における各初値に対するもの である。

Ａについてはｄ−ｂ＝０．１５に対して、Ｂについてはｄ−ｂ＝ｏに対して。

結果として、回転モーメントの増大は、テープクランプ移動なしですでに１００ ％に対して４４％増大することが確認された。ワウフラッタの増大は、テープク ランプ移動なしで約１１％から約７４％に、テープクランプ移動ありで５１．５ ％から約６９％であった。

この公知技術によるＣＣは、市販されているあらゆるレコーダについて、もっば ら機構的には障害のない操作に適するが、電気音響再生は、生産技術的にしばし ば生起するわずか０．１ｍｍのテープクランプの突出で、半分から２／３の範囲 で劣化した。

（ＢＡＳＦ社コンパクトカセットの測定結果）ｏＫＶ＝テープクランプ移取；’ ＫＬ ｍ　Ｋ　Ｖ　＝テープクランプ移動ありこの場合には、平滑薄板発条範囲の著し い減縮にかかわらず、テープクランプ移動の場合、わずかに９％以下の回転モー メントの増大に止まった。このような公差はもちろん大部分のレコーダにより超 えられるものではなく、ＣＣ操作の際の機構にもとずく障害は生起することがな い。

ワウフラッタ障害に関しては、テープクランプ移動の場合、実に７％以下であっ て、これは困難な条件、すなわち発条範囲の減縮とテープクランプ移動を考慮す ると、この本発明による平滑薄板の大きな信頼性を保証するものである。

テープカセットは少（ともリールの外周縁とこれに巻回されるために到来する最 初のテープ旋回部とに作用する彎曲ないし屈曲部分を有する薄板を具備する。外 延部分における比較的大きいテコ作用が回転のセンタリングおよび安定性を可能 ならしめるので、各薄板は直径範囲内においては平坦になされる。内径部分にお けるケーシング軸承締めつけ部分が、そのセンタリング性および円滑性を薄板の 彎曲ないし屈曲部分の形状変化と無関係ならしめる。

ＦＩＧ、２ ＦＩＧ、３ 補正書の訳文提出書 （特許法第１８４条の８） 平成４年０２月１０日

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．カセットケーシング（Ｇ）内においてテープ（８）を巻取り、巻戻し得るよ うになされた、実質的にフランジを持たないリール（４）上の少くとも１個のテ ープ巻回体（Ｗ）を有し、テープ旋回部を有するテープ巻回体（Ｗ）と、カセッ トの底壁および蓋壁との間に、カセット中央平面に関し相対向して設けられ、少 くとも一時的にリール（４、２２）、テープ巻回体（Ｗ）およびテープ（８）と 接触し得る彎曲ないし屈曲された部分（１０）を有する薄板（９）が配設され、 リール（４、２２）とカセットケーシング（Ｇ）との間において軸線方向の軸承 締めつけ部分がもたらされ、上記薄板が少くともこの軸承締めつけ部分に到達し ているテープカセット、ことに磁気テープカセットであって、軸承締めつけ部分 がリール（４、２２）の直径範囲（Ｄ）内におけるカセットケーシング（Ｇ）の 環状周縁（１６ａ、１６ｂ）として形成され、彎曲ないし屈曲された薄板部分（ １０、１３、１８、２１、２５、２８、２９、３０）がこれに連接する部分（１ ４ａ、ｂおよび１８ａ、ｂ）を有し、その第１連接部分（１４ａ、１８ａ）がそ れぞれリール（４、２２）に対向して、少くともその上方および下方外周縁（１ ５ａ、１５ｂ）の一部分でテープの巻回されていないリール（４、２２）を案内 する役割を果たし、第１連接部分に対して外方の第２連接部分（１４ｂ、１８ｂ ）が設けられ、これらがリール（４、２２）に巻取られるべきテープ旋回部をあ らためて斉合、案内することを特徴とするテープカセット。 ２．請求範囲１によるテープカセットであって、彎曲ないし屈曲された薄板部分 が、カセット（Ｋ）の長手方向（Ｍ）において彎曲ないし屈曲されていることを 特徴とするテープカセット。 ３．請求範囲１によるテープカセットであって、彎曲ないし屈曲された薄板部分 が、カセット（Ｋ）の横方向において彎曲ないし屈曲されていることを特徴とす るテープカセット（第５図）。 ４．請求範囲１によるテープカセットであって、彎曲された薄板部分が、リール （４、２２）の上方および下方における環状彎曲であることを特徴とするテープ カセット。 ５．請求範囲１から４のいずれかによるテープカセットであって、彎曲部ないし 屈曲部の横断面が三角形、梯形、円弧あるいは弓形形状であることを特徴とする テープカセット。 ６．請求範囲５によるテープカセットであって、彎曲ないし屈曲部ないし屈曲部 の横断面がほぼ対称的であり（第４ａないし第４ｅ図）、リール中心点の対称線 （Ｓ）がリール（４、２２）の半径（Ｄ／２）より大きい寸法の間隔を有するこ とを特徴とするテープカセット。 ７．請求範囲２から６のいずれかによるテープカセットであって、相対向して配 設される彎曲ないし屈曲された薄板部分が、テープ幅（ｂ）にほぼ相当する寸法 の間隔（ｄ）を有することを特徴とするテープカセット。 ８．請求範囲１から７のいずれかによるテープカセットであって、薄板９の開口 外周縁が環状周縁（１６）上に載置され、環状周縁（１６）の高さないし厚さ（ Ｈ）と幅（Ｂ）ならびに彎曲ないし屈曲された薄板部分の構成と配置が、リール 直径（Ｄ）の範囲内においてカセットケーシング壁内面（１７）と当接しないよ うに選択されることを特徴とするテープカセット。 ９．請求範囲２から８のいずれかによるテープカセットであって、リール（４、 ２２）とケーシング（Ｇ）の環状周縁（１６）との間の軸線方向の遊び（２×ａ ｗ）が、リール（４、２２）とケーシング内面（１７）との間の軸線方向の遊び （２×Ａｗ）に対して０．３から０．７倍の範囲、ことに約０．５倍になされて いることを特徴とするテープカセット。 １０．請求範囲１から９のいずれかによるテープカセットであって、リール（４ ａ、４ｂ）の直径（Ｄ）範囲の外方に在る彎曲ないし屈曲された薄板部分（１３ 、１８）のほかに、さらにリール（４ａ、４ｂ）の直径（Ｄ）範囲の内方におい て、ケーシング（Ｇ）の内面（１７）に向けて彎曲ないし屈曲された薄板部分（ １９）が設けられていることを特徴とするテープカセット。 １１．請求範囲１０によるテープカセットであって、上述した両薄板部分（１３ 、１９および１８、１９）の横断面形状が、合体した状態でサインカーブであり 、あるいは連接する２個の円弧であることを特徴とするテープカセット。 １２．請求範囲１から１１のいずれかによるテープカセットであって、環状周縁 （１６）の幅（Ｂ）が、リール環状部分（２２）（第４ａ図）の幅（ｇ）より小 さいことを特徴とするテープカセット。 １３．テープ旋回部を有し、実質的にフランジを持たないリール上に巻回された テープ巻回体と、テープカセット、ことに磁気テープカセットの底壁および蓋壁 との間においてそれぞれ発条作用するように挿入され、カセット中央平面（ＭＥ ）に関し相対向するように配設された彎曲ないし屈曲された部分を有し、それぞ れ中央平面（ＭＥ）の方向に発条押圧力をおよぼすべきワッシャー薄板であって 、彎曲ないし屈曲された薄板部分（１０、１３、１８、２１、２５、２８、２９ 、３０）が、リール（４、２２）の直径範囲内に位置してテープが巻回されてい ないリール（４、２２）を案内保持する第１連接部分（１４ａおよび１８ａ）と 、さらに第１連接部分（１４ａ、１８ａ）の直径範囲外に位置してそれぞれ巻回 されるべきテープ旋回部をリール（４、２２）に対して誘導し案内保持する第２ 連接部分とを有することを特徴とする薄板。 １４．請求範囲１３によるワッシャー薄板であって、彎曲ないし屈曲された薄板 部分が、ほぼ矩形状薄板（９）の長手方向の彎曲ないし屈曲部分であることを特 徴とする薄板。 １５．請求範囲１３によるワッシャー薄板であって、彎曲ないし屈曲された薄板 部分が、ほぼ短形状の薄板（９）の横方向の彎曲ないし屈曲部分であることを特 徴とする薄板。 １６．請求範囲１３によるワッシャー薄板であって、彎曲された薄板部分が環状 彎曲部分であることを特徴とする薄板。 １７．請求範囲１３から１６によるワッシャー薄板であって、彎曲ないし屈曲部 分の横断面が三角形、梯形、円弧あるいは弓形形状であることを特徴とする薄板 。 １８．請求範囲１７によるワッシャー薄板であって、彎曲ないし屈曲両部分の横 断面がほぼ対称的であり（第４ａから４ｅ図）、リール中間点の対称線（Ｓ）が 、リール（４、２２）の半径（Ｄ／２）より小さい寸法の間隔を有することを特 徴とする薄板。 １９．請求範囲１４から１８によるワッシャー薄板であって、相対向して配置さ れた彎曲ないし屈曲された両薄板部分が、ほぼテープ幅（ｂ）に相当する間隔（ ｄ）を有することを特徴とする薄板。 ２０．請求範囲１３から１９のいずれかによるワッシャー薄板であって、薄板が 同心円状開口を有し、この円形開口が、その円周近傍において、彎曲ないし屈曲 部分を持たない平坦薄板部分を有することを特徴とする薄板。 ２１．請求範囲１３から２０のいずれかによるワッシャー薄板であって、リール （４ａ、４ｂ）の直径（Ｄ）の外方に在る彎曲ないし屈曲された薄板部分（１３ 、１８）のほかにさらに、カセット中間平面（ＭＥ）から遠い方の側に配設され た彎曲ないし屈曲された薄板部分（１９）を有することを特徴とする薄板。 ２２．請求範囲２１によるワッシャー薄板であって、第１および第２薄板部分（ １３、１９および１８、１９）の横断面が、合体してほぼサインカーブあるいは 連接する２個の円弧の形状であることを特徴とする薄板。