JPH054963A - シクロヘキセニルアルケニルカルボン酸 - Google Patents
シクロヘキセニルアルケニルカルボン酸Info
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- JPH054963A JPH054963A JP31959591A JP31959591A JPH054963A JP H054963 A JPH054963 A JP H054963A JP 31959591 A JP31959591 A JP 31959591A JP 31959591 A JP31959591 A JP 31959591A JP H054963 A JPH054963 A JP H054963A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 式
【化1】
の2,6,6−トリメチル−(10′−カルボキシ−
3′,7′−ジメチルデカ−E−1′,3′,5′,
7′−Z−9′−ペンタエニル)シクロヘキサ−1−エ
ン。 【効果】 本化合物は、カロチノイド類の重要な合成中
間体として有用であると同時に、医薬用として例えば制
御ガン作用が期待される。
3′,7′−ジメチルデカ−E−1′,3′,5′,
7′−Z−9′−ペンタエニル)シクロヘキサ−1−エ
ン。 【効果】 本化合物は、カロチノイド類の重要な合成中
間体として有用であると同時に、医薬用として例えば制
御ガン作用が期待される。
Description
【0001】本発明は、下記式(A)−1
【0002】
【化2】
【0003】で表わされる2,6,6−トリメチル−(1
0′−カルボキシ−3′,7′−ジメチルデカ−E−
1′,3′,5′,7′−Z−9′−ペンタエニル)シ
クロヘキサ−1−エンに関する。
0′−カルボキシ−3′,7′−ジメチルデカ−E−
1′,3′,5′,7′−Z−9′−ペンタエニル)シ
クロヘキサ−1−エンに関する。
【0004】 上記式(A)−1の化合物は、下記式(1)
【0005】
【化3】
【0006】式中、Rは水素原子又はCOCH3基を示
す、で表わされるレチノール又はレチニルアセテート
を、有機溶媒中、トリフエニルホスフインとハロゲン化
水素水又はトリフエニルホスホニウム塩[P(C6H5)
3・HX]と接触反応せしめて、上記式(1)の化合物
のホスホニウム塩を形成させ、次いで該ホスホニウム塩
をアルカリの存在下にグリオキシル酸(OHCCOO
H)と接触反応せしめ、そして得られる式(A)の化合
物から前記式(A)−1の化合物を分離することにより
製造することができる(以下、この製造法を便宜上本発
明方法という)。
す、で表わされるレチノール又はレチニルアセテート
を、有機溶媒中、トリフエニルホスフインとハロゲン化
水素水又はトリフエニルホスホニウム塩[P(C6H5)
3・HX]と接触反応せしめて、上記式(1)の化合物
のホスホニウム塩を形成させ、次いで該ホスホニウム塩
をアルカリの存在下にグリオキシル酸(OHCCOO
H)と接触反応せしめ、そして得られる式(A)の化合
物から前記式(A)−1の化合物を分離することにより
製造することができる(以下、この製造法を便宜上本発
明方法という)。
【0007】上記式(A)に包含される公知物質である
2,6,6−トリメチル−(10′−カルボキシ−3′,
7′−ジメチルデカ−1′,3′,5′,7′,9′−
ペンタエニル)−シクロヘキサ−1−エン[後記反応式
2における式(A)−2の化合物]は、カロチノイド類
の重要な合成中間体である。また、上記式(A)に包含
される前記式(A)−1の2,6,6−トリメチル−(1
0′−カルボキシ−3′,7′−ジメチルデカ−E−
1′,3′,5′,7′−Z−9′−ペンタエニル)シ
クロヘキサ−1−エンは、従来文献末記載の新規化合物
であり、カロチノイド類の重要な合成中間体であると同
時に、医薬用として例えば制ガン作用が期待される有用
な化合物である。
2,6,6−トリメチル−(10′−カルボキシ−3′,
7′−ジメチルデカ−1′,3′,5′,7′,9′−
ペンタエニル)−シクロヘキサ−1−エン[後記反応式
2における式(A)−2の化合物]は、カロチノイド類
の重要な合成中間体である。また、上記式(A)に包含
される前記式(A)−1の2,6,6−トリメチル−(1
0′−カルボキシ−3′,7′−ジメチルデカ−E−
1′,3′,5′,7′−Z−9′−ペンタエニル)シ
クロヘキサ−1−エンは、従来文献末記載の新規化合物
であり、カロチノイド類の重要な合成中間体であると同
時に、医薬用として例えば制ガン作用が期待される有用
な化合物である。
【0008】従来、上記式(A)に包含される公知物質
2,6,6−トリメチル−(10′−カルボキシ−3′,
7′−ジメチルデカ−1′,3′,5′,7′,9′−
ペンタエニル)−シクロヘキサ−1−エンの合成法とし
ては、例えば、下記反応式1に示す如く、出発原料のレ
チニルアセテートをアルカリで加水分解してレチノール
を合成し、該化合物を二酸化マンガンにより酸化してレ
チナールを形成せしめ、次いでレチナールをジメトキシ
カルボニルメチレンホスフインオキサイド ル−(10′−メトキシカルボニル−3′,7′−ジメ
チルデカ−1′,3′,5′,7′,9′−ペンタエニ
ル)−シクロヘキサ−1−エンを合成し、更に該化合物
をアルカリで加水分解した後、酸性にすることにより合
成する方法が提案されている[Journal of Pharmaceutic
al Sciences, 62(6)859〜898(197
3)]。
2,6,6−トリメチル−(10′−カルボキシ−3′,
7′−ジメチルデカ−1′,3′,5′,7′,9′−
ペンタエニル)−シクロヘキサ−1−エンの合成法とし
ては、例えば、下記反応式1に示す如く、出発原料のレ
チニルアセテートをアルカリで加水分解してレチノール
を合成し、該化合物を二酸化マンガンにより酸化してレ
チナールを形成せしめ、次いでレチナールをジメトキシ
カルボニルメチレンホスフインオキサイド ル−(10′−メトキシカルボニル−3′,7′−ジメ
チルデカ−1′,3′,5′,7′,9′−ペンタエニ
ル)−シクロヘキサ−1−エンを合成し、更に該化合物
をアルカリで加水分解した後、酸性にすることにより合
成する方法が提案されている[Journal of Pharmaceutic
al Sciences, 62(6)859〜898(197
3)]。
【0009】反応式1
【0010】
【化4】
【0011】しかしながら、この方法は、工程が長く反
応操作が煩雑であり、また、高価な試薬(ジメトキシメ
トキシカルボニルメチレンホスフインオキサイド)が必
要で工業的に適さないなど多くの欠点を有する。
応操作が煩雑であり、また、高価な試薬(ジメトキシメ
トキシカルボニルメチレンホスフインオキサイド)が必
要で工業的に適さないなど多くの欠点を有する。
【0012】本発明者らは、上記従来法の欠点を克服
し、上記式(A)の化合物を工業的に容易に且つ効率良
く合成できる方法を開発すべく鋭意研究を行ってきた。
この結果、上記式(A)の化合物が市場で入手容易なレ
チニルアセテートから2工程で高収率をもつて合成でき
ることを見出した。
し、上記式(A)の化合物を工業的に容易に且つ効率良
く合成できる方法を開発すべく鋭意研究を行ってきた。
この結果、上記式(A)の化合物が市場で入手容易なレ
チニルアセテートから2工程で高収率をもつて合成でき
ることを見出した。
【0013】更に、上記式(A)に包含される化合物の
構造式において、側鎖の9位にある二重結合がシス−結
合を有する上記式(A)−1の2,6,6−トリメチル−
(10′−カルボキシ−3′,7′−ジメチルデカ−E
−1′,3′,5′,7′−Z−9′−ペンタエニル)
シクロヘキサ−1−エンが同時に生成し且つ容易に分離
できることを見い出した。
構造式において、側鎖の9位にある二重結合がシス−結
合を有する上記式(A)−1の2,6,6−トリメチル−
(10′−カルボキシ−3′,7′−ジメチルデカ−E
−1′,3′,5′,7′−Z−9′−ペンタエニル)
シクロヘキサ−1−エンが同時に生成し且つ容易に分離
できることを見い出した。
【0014】また更に、式(A)に包含されるシス−体
の形の式(A)−1化合物は、従来文献未記載の新規な
化合物であつて、カロチノイド類の合成中間体であると
同時に、医薬用として例えば制ガン作用が期待される有
用な化合物であることがわかつた。
の形の式(A)−1化合物は、従来文献未記載の新規な
化合物であつて、カロチノイド類の合成中間体であると
同時に、医薬用として例えば制ガン作用が期待される有
用な化合物であることがわかつた。
【0015】従つて、本発明の目的は、式(A)−1新
規化合物を包含して上記式(A)化合物を工業的に容易
な操作で安価に且つ好収率で製造できる新しい合成法な
らびにカロチノイド類の合成中間体としてまた、医薬用
として有用な上記式(A)−1の新規化合物を提供する
にある。
規化合物を包含して上記式(A)化合物を工業的に容易
な操作で安価に且つ好収率で製造できる新しい合成法な
らびにカロチノイド類の合成中間体としてまた、医薬用
として有用な上記式(A)−1の新規化合物を提供する
にある。
【0016】本発明方法によれば、入手容易な上記式
(1)のレチノール又はレチニルアセテートから2工程
で上記式(A)の化合物を工業的に容易な操作で安価に
合成することができる。本発明方法を反応式で示すと例
えば、以下のように表わすことができる。
(1)のレチノール又はレチニルアセテートから2工程
で上記式(A)の化合物を工業的に容易な操作で安価に
合成することができる。本発明方法を反応式で示すと例
えば、以下のように表わすことができる。
【0017】反応式2
【0018】
【化5】
【0019】上記態様において、使用するトリフエニル
ホスホニウム塩[P(C6H5)3・HX](式中、Xは
ハロゲン原子を示す)は、例えば、トリフエニルホスフ
イン[P(C6H5)3]とHX(式中、Xはハロゲン原
子を示す)から常法により容易に合成することができ
る。
ホスホニウム塩[P(C6H5)3・HX](式中、Xは
ハロゲン原子を示す)は、例えば、トリフエニルホスフ
イン[P(C6H5)3]とHX(式中、Xはハロゲン原
子を示す)から常法により容易に合成することができ
る。
【0020】上記トリフエニルホスホニウム塩と上記式
(1)で表わされるレチノール又はレチニルアセテート
の反応は、有機溶媒の存在下で行うことができる。この
ような有機溶媒の例としては、例えば、メタノール、エ
タノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、クロロホルム、ジクロルメタン、1,2−ジクロル
エタン、テトラヒドロフラン、DME、DMF、DMS
O等を例示することができる。
(1)で表わされるレチノール又はレチニルアセテート
の反応は、有機溶媒の存在下で行うことができる。この
ような有機溶媒の例としては、例えば、メタノール、エ
タノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、クロロホルム、ジクロルメタン、1,2−ジクロル
エタン、テトラヒドロフラン、DME、DMF、DMS
O等を例示することができる。
【0021】これら有機溶媒は、単独でも複数種併用し
てでも利用することができる。また、その使用量には特
別の制約はないが、例えば式(1)のレチノール又はレ
チニルアセテートに対して、例えば約1〜約50重量倍
程度、好ましくは、約2〜約10重量倍程度の使用量を
例示することができる。
てでも利用することができる。また、その使用量には特
別の制約はないが、例えば式(1)のレチノール又はレ
チニルアセテートに対して、例えば約1〜約50重量倍
程度、好ましくは、約2〜約10重量倍程度の使用量を
例示することができる。
【0022】上記式(1)のホスホニウム塩形反応は、
例えば、約−20°〜約100℃程度の広い温度範囲で
適宜に選択して行うことができるが、例えば、約1〜約
24時間程度が好ましくは例示できる。又、反応は、例
えば、窒素、アルゴンその他の不活性ガス雰囲気下で実
施することが好ましい。上記のホスホニウム塩形成反応
は、トリフエニルホスホニウム塩の代りに、トリフエニ
ルホスフインとハロゲン化水素HX(式中Xはハロゲン
原子を示す)を反応系中に存在させて上記と同様にして
行うことができる。上記トリフエニルホスホニウム塩の
使用量としては、例えば、上記(A)の化合物に対して
約1〜約10モル倍程度の範囲を好ましく例示すること
ができる。
例えば、約−20°〜約100℃程度の広い温度範囲で
適宜に選択して行うことができるが、例えば、約1〜約
24時間程度が好ましくは例示できる。又、反応は、例
えば、窒素、アルゴンその他の不活性ガス雰囲気下で実
施することが好ましい。上記のホスホニウム塩形成反応
は、トリフエニルホスホニウム塩の代りに、トリフエニ
ルホスフインとハロゲン化水素HX(式中Xはハロゲン
原子を示す)を反応系中に存在させて上記と同様にして
行うことができる。上記トリフエニルホスホニウム塩の
使用量としては、例えば、上記(A)の化合物に対して
約1〜約10モル倍程度の範囲を好ましく例示すること
ができる。
【0023】上記式(A)の化合物は、例えば、上述の
ようにして合成できる上記式(2)で表わされるレチノ
ール又はレチニルアセテートのホスホニウム塩溶液を、
アルカリの存在下にグリオキシル酸と反応せしめること
により容易に合成することができる。上記反応は、例え
ば、約−20°〜約100℃程度の範囲の温度で適宜に
選択して行うことができる。また、反応時間としては、
例えば、約10分〜約6時間の範囲を例示でき、適宜に
選択して行うことができる。
ようにして合成できる上記式(2)で表わされるレチノ
ール又はレチニルアセテートのホスホニウム塩溶液を、
アルカリの存在下にグリオキシル酸と反応せしめること
により容易に合成することができる。上記反応は、例え
ば、約−20°〜約100℃程度の範囲の温度で適宜に
選択して行うことができる。また、反応時間としては、
例えば、約10分〜約6時間の範囲を例示でき、適宜に
選択して行うことができる。
【0024】上記反応で使用するアルカリの例としては
例えば、カ性ソーダ、カ性カリ、ナトリウムメトキシ
ド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシ
ド、ナトリウムヒドリドなどを好ましく挙げることがで
きる。
例えば、カ性ソーダ、カ性カリ、ナトリウムメトキシ
ド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシ
ド、ナトリウムヒドリドなどを好ましく挙げることがで
きる。
【0025】また、上記反応で使用するグリオキシル酸
の使用量としては、上記式(2)の化合物に対して、例
えば約0.5〜約5モル程度、一層好ましくは約0.9〜
約5モル倍程度の使用量を例示することができる。この
際、グリオキシル酸を例えば炭酸カリウムの如きアルカ
リで中和して使用することができる。反応終了後は、使
用した有機溶媒を留去し、残渣を例えば石油エーテルの
如き有機溶媒で抽出し、中性部を除去後、塩酸酸性にし
て、例えば石油エーテルの如き有機溶媒で抽出し、抽出
駅を例えばアルコール含有水溶液、水で洗浄後、乾燥し
て有機溶媒を留去することにより、赤かつ色結晶の上記
式(A)の化合物を得ることができる。上記式(A)に
包含される本発明の上記式(A)−1の2,6,6−トリ
メチル−(10′−カルボキシ−3′,7′−ジメチル
デカ−E−1′,3′,5′,7′−Z−9′−ペンタ
エニル)シクロヘキサ−1−エンを上記で得られる式
(A)の化合物から分離するには、例えば上記式(A)
の化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフイー処理す
ることにより容易に行なうことができる。
の使用量としては、上記式(2)の化合物に対して、例
えば約0.5〜約5モル程度、一層好ましくは約0.9〜
約5モル倍程度の使用量を例示することができる。この
際、グリオキシル酸を例えば炭酸カリウムの如きアルカ
リで中和して使用することができる。反応終了後は、使
用した有機溶媒を留去し、残渣を例えば石油エーテルの
如き有機溶媒で抽出し、中性部を除去後、塩酸酸性にし
て、例えば石油エーテルの如き有機溶媒で抽出し、抽出
駅を例えばアルコール含有水溶液、水で洗浄後、乾燥し
て有機溶媒を留去することにより、赤かつ色結晶の上記
式(A)の化合物を得ることができる。上記式(A)に
包含される本発明の上記式(A)−1の2,6,6−トリ
メチル−(10′−カルボキシ−3′,7′−ジメチル
デカ−E−1′,3′,5′,7′−Z−9′−ペンタ
エニル)シクロヘキサ−1−エンを上記で得られる式
(A)の化合物から分離するには、例えば上記式(A)
の化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフイー処理す
ることにより容易に行なうことができる。
【0026】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明する。
説明する。
【0027】
実施例1 レチノール0.87g、トリフエニルホスフイン0.8g
とメタノール20mlに濃塩酸0.3ml又は濃臭化水素酸
0.34mlを加え、アルゴン又は窒素雰囲気下、室温に
て一夜反応する。次にグリオキシル酸1水塩0.5gを
加え、10分撹拌後カ性カリ水溶液(カ性カリ1.4
g、水2.5g)を加え、0.5時間室温下反応し、反応
液は石油エーテルにて抽出し(25ml×3)、中性部を
除去する。メタノール層は希塩酸にて酸性とした後石油
エーテルにて抽出する(25ml×3)、有機層は90%
メタノール水溶液及び水で洗浄後MgSO4にて乾燥す
る。次に溶媒を回収し目的物の式(A)の化合物0.6
8g(収率68%)を得た。融点145〜148℃。こ
の結晶はTLC(ジクロルメタン:酢酸エチル=4:
1)にてC−9′位のZ体[式(A)−1]とE−体
[式(A)−2]の混合物(2:1)と判明した。
とメタノール20mlに濃塩酸0.3ml又は濃臭化水素酸
0.34mlを加え、アルゴン又は窒素雰囲気下、室温に
て一夜反応する。次にグリオキシル酸1水塩0.5gを
加え、10分撹拌後カ性カリ水溶液(カ性カリ1.4
g、水2.5g)を加え、0.5時間室温下反応し、反応
液は石油エーテルにて抽出し(25ml×3)、中性部を
除去する。メタノール層は希塩酸にて酸性とした後石油
エーテルにて抽出する(25ml×3)、有機層は90%
メタノール水溶液及び水で洗浄後MgSO4にて乾燥す
る。次に溶媒を回収し目的物の式(A)の化合物0.6
8g(収率68%)を得た。融点145〜148℃。こ
の結晶はTLC(ジクロルメタン:酢酸エチル=4:
1)にてC−9′位のZ体[式(A)−1]とE−体
[式(A)−2]の混合物(2:1)と判明した。
【0028】実施例2 レチニルアセテート1g、トリフエニルホスフインハイ
ドロブロミド1gとメタノール20mlを用い、カ性カリ
の代りにカ性ソーダを使用し、実施例1と同様に反応さ
せて式(A)の化合物0.7g(収率70%)を得た。
ドロブロミド1gとメタノール20mlを用い、カ性カリ
の代りにカ性ソーダを使用し、実施例1と同様に反応さ
せて式(A)の化合物0.7g(収率70%)を得た。
【0029】実施例3 レチノールの代りにレチニルアセテート1gを用い、実
施例1と同様に反応させて式(A)の化合物0.72g
(収率72%)を得た。この式(A)の化合物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフを用い、ジクロルメタンを展
開溶媒として精製することにより、シス−体である式
(A)−1の化合物を0.32g、トランス−体[式
(A)−2の化合物]を0.16gを得た。
施例1と同様に反応させて式(A)の化合物0.72g
(収率72%)を得た。この式(A)の化合物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフを用い、ジクロルメタンを展
開溶媒として精製することにより、シス−体である式
(A)−1の化合物を0.32g、トランス−体[式
(A)−2の化合物]を0.16gを得た。
【0030】更に、それぞれをアセトニトリルにより再
結晶し、純粋な化合物とした。トランス−体[式(A)
−2の化合物]は前記文献値と同一の物性(融点179
〜180℃)を与えた。また、シス−体[式(A)−1
の化合物]は下記の物性値を示した。
結晶し、純粋な化合物とした。トランス−体[式(A)
−2の化合物]は前記文献値と同一の物性(融点179
〜180℃)を与えた。また、シス−体[式(A)−1
の化合物]は下記の物性値を示した。
【0031】 融点 155.5〜157.0℃ エタノール UV λ nm(ε)=379(80,900) max KBr IR λ cm-1=3425(ω)、2920(s)、1680(s)、1 max 655(s)、1605(m)、1580(s)、15 70(s)、1545(s)、1430(s)、138 0(m)、1290(m)、1235(s)、1210 (s)、1160(s)、960(s)、950(s) 、820(s)、745(m)、700(m)、625 (m)。
【0032】 CDCl3 PMR δ =1.04(6H,s,C−6DiMe)、1.72(3H ppm ,s,C−2Me)、1.98(3H,s,C−3′Me )、2.03(3H,s,C−7′Me)、5.65(1 H,d,J=10Hz,C−10′H)、6.88(1H ,d−d,J=11Hz,15Hz,C−5′H)、7. 05(1H,d−d,J=10Hz,12Hz,C−9 ′H)、7.43(1H,d,J=12Hz,C−8′H )。
【0033】MS m/z:328(M+,23%)、3
27(93)、312(16)、145(38)、13
3(38)、119(52)、105(68)、91
(55)、69(60)、55(58)、43(10
0)、41(84)。
27(93)、312(16)、145(38)、13
3(38)、119(52)、105(68)、91
(55)、69(60)、55(58)、43(10
0)、41(84)。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 下記式(A)−1 【化1】 で表わされる2,6,6−トリメチル−(10′−カルボ
キシ−3′,7′−ジメチルデカ−E−1′,3′,
5′,7′−Z−9′−ペンタエニル)シクロヘキサ−
1−エン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31959591A JPH054963A (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | シクロヘキセニルアルケニルカルボン酸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31959591A JPH054963A (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | シクロヘキセニルアルケニルカルボン酸 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8614284A Division JPS60231650A (ja) | 1984-05-01 | 1984-05-01 | シクロヘキセニルアルケニルカルボン酸の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH054963A true JPH054963A (ja) | 1993-01-14 |
JPH0565506B2 JPH0565506B2 (ja) | 1993-09-17 |
Family
ID=18112025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31959591A Granted JPH054963A (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | シクロヘキセニルアルケニルカルボン酸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH054963A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005005367A1 (ja) * | 2003-07-09 | 2005-01-20 | Inoue, Yoshikazu | 化学合成の共役型高度不飽和脂肪酸 |
KR100716568B1 (ko) * | 2006-06-22 | 2007-05-09 | 주식회사 퍼시스 | 접이식 테이블 |
-
1991
- 1991-11-08 JP JP31959591A patent/JPH054963A/ja active Granted
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2005005367A1 (ja) * | 2003-07-09 | 2005-01-20 | Inoue, Yoshikazu | 化学合成の共役型高度不飽和脂肪酸 |
KR100716568B1 (ko) * | 2006-06-22 | 2007-05-09 | 주식회사 퍼시스 | 접이식 테이블 |
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Publication number | Publication date |
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JPH0565506B2 (ja) | 1993-09-17 |
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