JPH0548588U - 電動機制御用インバータ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 盤体内に収納された場合に盤体外への放熱が
行えるようにすると共に取付方向の制約を無くす。 【構成】 端部に取付孔11を形成した放熱底板１に空間
Ａを介して制御用基板２を取付け、この制御用基板２に
電気的接続されて電動機の回転数を制御するようスイッ
チング動作するパワー半導体３を空間Ａに配置して放熱
底板１に取着し、制御用基板２を包囲する箱体４を放熱
底板１に取着すると共に、放熱底板１の外面を平坦面と
した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電動機を回転数制御する電動機制御用インバータ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、この種の電動機制御用インバータ装置は、図３の如く、外面中央に多 数の放熱フィン15及び外面端部に放熱フィン15よりも突出する取付片16を、各々 突出させた放熱底板１の内面に、空間Ａを介して制御用基板２を取付け、この制 御用基板２に電気的接続されて電動機の回転数を制御するようスイッチング動作 するパワー半導体３を空間Ａに配置して放熱底板１に取着し、制御用基板２を包 囲する蓋体４を放熱底板１に取着して構成されている。

【０００３】 この放熱底板１の放熱容量は、電動機を最大限の負荷で駆動した場合のパワー 半導体３の放熱量に応じて設計されており、特に熱放散が効果的に行えるよう多 数の放熱フィンを上下方向に並設して空気の流通路が設けられている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかして、上述の電動機制御用インバータ装置は、空気の流通が効果的に行え るよう放熱フィン15を設けているため、例えば制御盤或いは配電盤などの盤体内 に収納した場合に、盤体に取付片16のみが接して多数の放熱フィン15は盤体内に 位置しているため、放熱された熱が盤体内に蓄積され、盤体内の温度を上昇させ ることとなった。このため、盤体にファンを装備して盤体内の温度を下げるよう にする必要があり、このファンによる空気の流通によって盤体外の塵埃が盤体内 に混入して、盤体に収納された電気機器に悪影響を及ぼすものとなっていた。

【０００５】 また、放熱フィン15を上下方向に決めて装備させる必要があるため、電動機制 御用インバータ装置の取付方向が制約されてしまうものとなっていた。

【０００６】 本考案は、かかる事由に鑑みて成したもので、その目的とするところは、盤体 内に収納された場合に盤体外への放熱が行えるようにすると共に取付方向の制約 を無くすことを目的としたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

かかる課題を解決するため、本考案の電動機制御用インバータ装置は、放熱底 板の外面を平坦面としてなるものである。

【０００８】

【作用】

本考案の電動機制御用インバータ装置は、盤体に収納するに際して、例えば盤 体、あるいは外面に放熱フィンを取着した盤体、または盤体外面に取着され盤体 内面に内側が露見する放熱フィンを有する放熱体の内面に、直接、面接触させて 取着することにより、放熱底板に伝達された熱が盤体あるいは放熱フィンに伝導 し、盤体或いは放熱フィンが放熱作用を成して、盤体内の温度を低減させること が可能となると共に、取付方向の制約を無くすことが可能となる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の電動機制御用インバータ装置の一実施例を、図１及び図２に基 づき説明する。

【００１０】 放熱底板１は、外面を平坦面とし、端部に取付孔11を、要所に取付ネジ12のネ ジ頭部を収納する凹所を設けている。この放熱底板１の内側には、空間Ａを介し て制御用基板２が取付けられていると共に、この制御用基板２に電気的接続され たパワー半導体３を空間Ａに配置して放熱底板１の内面にネジ31により取着され ている。

【００１１】 この制御用基板２には、集積回路、抵抗、コンデンサ等の電子部品21が電気的 接続され、電動機の回転数を自在に可変制御できるようにパワー半導体３をスイ ッチング駆動させる回路が組まれている。なお、一実施例のように、制御用基板 ２は、その回路を分けて、複数枚の基板２で構成されることもある。また、この 制御用基板２には、電源線や電動機への負荷線や信号線等を接続する端子装置22 が接続されている。

【００１２】 また、制御用基板２を包囲する蓋体４は、放熱底板１に取付ネジ12により取着 されると共に、端子装置22を外部に露見させている。

【００１３】 しかして、放熱底板１の放熱容量は、一般には電動機を最大限の負荷で駆動し た場合のパワー半導体の放熱量に応じて設計されるに対し、本考案の放熱底板１ の放熱容量は構造上そのパワー半導体３の放熱量よりも小さくなってしまうが、 必要に応じて多数の放熱フィンを有する放熱体が取付孔11を用いて取着される。 なお、電動機の駆動時間が短い間欠運転動作などのパワー半導体３の発熱量が小 さい場合には、放熱体を用いずに使用することができる。

【００１４】 また、例えば制御盤や配電盤等の盤体に収納するに当たっては、盤体に直接、 あるいは外面に放熱フィンを取着した盤体の内側に直接、または盤体外面に取着 され盤体内面に内側が露見する放熱フィンを有する放熱体の内面に直接、放熱底 板１の外側が面接触させて取着され、放熱底板１に伝達された熱が盤体あるいは 放熱体に伝導し、盤体或いは放熱体が放熱作用を成して、盤体内の温度を低減さ せる。

【００１５】

【考案の効果】

かように、本考案の電動機制御用インバータ装置は、放熱底板の外面を平坦面 としたので、盤体に収納するに際して、盤体または盤体に取着された放熱体に面 接触させて取着することにより、放熱底板に伝達された熱が盤体あるいは放熱体 に伝導し、盤体内の温度を低減させることが可能となると共に、取付方向の制約 を無くすことが可能となり、また必要に応じてその発熱量に応じた放熱体を取着 できるためにコストの低減を図ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す電動機制御用インバー
タ装置の側面断面図である。

【図２】図１の正面図である。

【図３】従来技術を示す電動機制御用インバータ装置の
側面断面図である。

【符号の説明】

１ 放熱底板 11 取付孔 12 取付ネジ ２ 制御用基板 22 端子装置 ３ パワー半導体 ４ 蓋体 Ａ 空間

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 端部に取付孔を形成した放熱底板に空間
   を介して制御用基板を取付け、この制御用基板に電気的
   接続されて電動機の回転数を制御するようスイッチング
   動作するパワー半導体を前記空間に配置して前記放熱底
   板に取着し、前記制御用基板を包囲する蓋体を前記放熱
   底板に取着した電動機制御用インバータ装置に於いて、
   前記放熱底板の外面を平坦面としたことを特徴とする電
   動機制御用インバータ装置。