JPH0548480B2 - - Google Patents

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JPH0548480B2
JPH0548480B2 JP1018931A JP1893189A JPH0548480B2 JP H0548480 B2 JPH0548480 B2 JP H0548480B2 JP 1018931 A JP1018931 A JP 1018931A JP 1893189 A JP1893189 A JP 1893189A JP H0548480 B2 JPH0548480 B2 JP H0548480B2
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JP
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signal
circuit
key
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Akyoshi Ooya
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Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は楽音信号の自動的な発生を制御する
自動演奏装置に関する。
【従来技術】
従来、この種の装置は、例えば特開昭50−
17212号公報に示されるように、一つの鍵盤に関
する演奏情報を記憶する自動演奏用メモリを備
え、該自動演奏用メモリから前記演奏情報を自動
的に読み出すとともに同情報を楽音信号発生回路
に供給して、前記演奏情報に対応した一連の楽音
信号を順次発生させることにより、一楽曲に関す
る自動演奏を可能としている。
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来の装置にあつては、常に、
一つの鍵盤に関する演奏情報しか自動演奏用メモ
リに記憶できないとともに同情報に基づく一つの
鍵盤に関する演奏音しか自動的に発生できないの
で、すなわち一つの演奏パート(例えば、メロデ
イ音パート、和音伴奏音パートまたはベース音パ
ート)に関する演奏音しか自動演奏できないの
で、一つの演奏パートを自動演奏させながら別の
パートを該自動演奏装置を組み込んだ楽器または
別途用意した楽器を用いて演奏練習する場合、自
動演奏させる演奏パートを種々切り換えて各種の
演奏パートの楽器演奏を練習するようなことがで
きず、効率のよい演奏練習ができなかつた。 この発明は前記問題に対処するためになされた
もので、その目的は楽器における効率のよい演奏
練習を実現させ得るようにした自動演奏装置を提
供することにある。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明の構成上
の特徴は、メロデイ音パート、伴奏音パートなど
の複数の演奏パートを演奏可能な演奏操作手段
と、自動演奏用メモリ手段と、自動演奏の記録モ
ード又は再生モードを選択的に指令するモード指
令手段と、モード指令手段が自動演奏の記録モー
ドを指令しているとき、演奏操作手段における演
奏操作に同期して、同演奏操作を表す複数の演奏
パートに関する演奏情報を、同演奏操作のタイミ
ングを表す時間情報とともに、自動演奏用メモリ
手段に各演奏パート別に書き込む書き込み手段
と、複数の演奏パートに関して自動演奏用メモリ
手段に記憶されている演奏情報を再生するか否か
を各演奏パート毎に選択指示する選択指示手段
と、モード指令手段が自動演奏の再生モードを指
令しているとき、選択指示手段により制御され自
動演奏用メモリ手段に記憶されている演奏情報の
中から選択指示手段により自動演奏することが指
示されている演奏パートに関する演奏情報のみ
を、自動演奏用メモリ手段に記憶されている時間
情報に基づいて時間経過にしたがつて順次読み出
し出力する読み出し出力手段とを備えたことにあ
る。
【発明の作用及び効果】
上記のように構成したこの発明においては、モ
ード指令手段により自動演奏の記録モードが指令
されているとき、演奏操作手段が操作されると、
書き込み手段が、演奏操作手段における演奏操作
に同期して、同演奏操作を表す複数の演奏パート
に関する演奏情報を、同演奏操作のタイミングを
表す時間情報と共に、自動演奏用メモリ手段に各
演奏パート別に書き込む。 一方、モード指令手段により自動演奏の再生モ
ードが指令されているときには、選択指示手段に
よる選択指示にしたがつて、読み出し出力手段
が、自動演奏用メモリ手段に前記記憶した演奏情
報の中から前記選択指示されている演奏パートに
関する演奏情報のみを、同メモリ手段に記憶され
ている時間情報に基づいて時間経過にしたがつて
順次読み出し出力する。 これにより、前記読み出し出力された演奏情報
を別途設けた楽音信号発生装置又は他の電子楽器
に導くようにすれば、選択指示手段を利用した簡
単な操作により、複数の演奏パートのうちのいず
れかが選択的に自動演奏される。その結果、この
発明による自動演奏装置を利用すれば、一つの演
奏パートを自動演奏させながら別のパートを演奏
練習する場合、自動演奏させる演奏パートを種々
切り換えて各種の演奏パートの楽器演奏を練習で
きるようになり、効率のよい演奏練習が可能とな
る。また、この自動演奏装置を利用すれば、各種
楽器における一つのパートの演奏しかできない初
心者でも、前記演奏可能なパートのみを演奏する
とともに、他の演奏パートを自動演奏させること
により、複数のパートからなる豊かな演奏音楽を
楽しむことができる。
【実施例】
以下図面を参照しながらこの発明の一実施例を
説明する。第1図はこの発明に係る自動演奏装置
を内蔵した電子楽器の全体的な構成を示したもの
で、鍵盤部7はメロデイ音パート、和音伴奏音パ
ート及びベース音パートを演奏する上鍵盤、下鍵
盤及びペダル鍵盤と、さらに各種楽音形成、効果
付加等の制御用スイツチ類等とからなるものであ
り、この鍵盤部7からの操作制御信号はキーコー
ダ8に供給される。具体的には、上、下、ペダル
の各鍵盤において鍵の操作された時に、その操作
鍵音高に対応する音高情報を、各鍵にそれぞれ設
けた鍵スイツチの動作に伴ない発生してキーコー
ダ8に供給するものであり、また制御用各種スイ
ツチ類の設定状態に応じた制御信号をそのスイツ
チ回路により発生し、キーコーダ8に供給するも
のである。そして、この鍵盤部7からの各情報
は、キーコーダ8においてそれぞれデイジタルコ
ード化されるもので、例えば各鍵盤から鍵操作に
伴い発生される音高情報は、例えばC、C#、
D、……Bの12音階を表現するノート情報、およ
び音域を表現するオクターブ情報の組み合わせで
表現し、ノート情報は4ビツト(N1〜N4)のノ
ートコード、オクターブ情報は3ビツト(B1〜
B3)のオクターブコードによつて構成させる。
すなわち、音高情報は7ビツトでコード化表現さ
れるようにする。 このようにキーコーダ8でコード化された情報
は、チヤンネルプロセツサ9において複数のチヤ
ンネルのいずれかに割当てられる。すなわち、チ
ヤンネルプロセツサ9においては、鍵盤部7から
得られる各情報を、時分割設定される複数のチヤ
ンネル(この実施例では16チヤンネル)のいずれ
かに割当て、また各チヤンネルに割当てられた各
情報をそれぞれ多重化して4ビツトの信号KC1
〜KC4に変換して出力する。この場合、チヤン
ネルプロセツサ9から出力される信号は、前述し
たように音高を表現する7ビツトの情報の他に、
その音高に対応する鍵の押鍵、離鍵に対応するキ
ーオン信号、エンベロープ指定情報等を含んで例
えば12ビツトで構成され、この12ビツトの情報は
4ビツトづつ3分割して時分割多重化してなる。 このようにしてチヤンネルプロセツサ9から得
られた4ビツトの信号KC1〜KC4は、メモリ回
路10に書き込み情報として供給するもので、こ
のメモリ回路10に対しては、指令制御部11の
指令スイツチS1からの記録、再生指令R/を
供給する。このスイツチS1は、投入状態で記録
指令(R=レコード)が「1」となるもので、ス
イツチS1が開路される状態では再生Pの指令状
態となるものである。また、この指令制御部11
には、さらにスイツチS2,S3,S4が設けら
れ、それぞれ上鍵盤U、下鍵盤L、ペダル鍵盤P
に対応して、閉路時に「1」の選択指令信号を発
生し、メモリ回路10の読み出し鍵の指定情報と
して供給する。そして、メモリ回路10からの読
み出し情報KC1′〜KC4′は、楽音発生装置12
に供給され、読み出し情報に対応した演奏音が発
生されるようにしてなる。 第2図は上記チヤンネルプロセツサ9部を詳細
にして示したもので、発音割当て回路部13、デ
ータ多重回路14、ならびに上記割当ておよび多
重化のためのタイミング信号発生回路15を備え
る。 発音割当て回路部13は、操作された鍵に対応
する音高情報を、特定される数(例えば16)の発
音チヤンネルのいずれかに割当てるもので、キー
コーダ8から与えられるキーコードにもとずいて
割当て動作が行われる。すなわち、発音割当て回
路部13を構成するキーコード記憶回路17にキ
ーコーダ8からのノートコードおよびオクターブ
コードからなるキーコードN1〜B3を供給する
もので、このキーコード記憶回路17は、発音チ
ヤンネル数に対応する特定数(例えば16)の記憶
位置を備えている。そして、割当て動作の結果、
その時に操作されている鍵にそれぞれ対応するキ
ーコードを、キーコード記憶回路17の特定され
る数の記憶位置のいずれか1つに記憶されるよう
にする。この場合のキーコードの割当て動作の基
本的は条件は以下(A)および(B)に示す通りである。 (A) いまだ記憶されていない記憶位置(空白チヤ
ンネル)に割当てる。 (B) 現在押鍵中である鍵と同じ鍵をあらわすキー
コードが、重複して複数の記憶位置(チヤンネ
ル)に記憶されないようにする。 ただし、上記(B)の場合、現在押鍵中でない鍵の
情報(古いキーコード)と同じキーコードが、新
しい鍵操作にもとずきキーコーダ8から供給され
た場合は、その新しいキーコードは適宜別のチヤ
ンネルに割当てられることを妨げない。 このようなキーコード記憶回路17に対する入
力キーコードN1〜B3は、この記憶回路17に
すでに記憶されていて読み出される割当て済みの
キーコードN1′〜B3′と比較回路18で比較さ
れている。そして、各記憶位置(チヤンネル)に
対応して、一致している状態でイコール信号EQ
を発生する。この比較回路18からのイコール信
号EQは、割当て制御部19に与えるもので、前
記した(A)および(B)の割当て条件が満足される時に
ロード信号LDを発生し、キーコード記憶回路1
7に記憶指令を与える。また、この割当て制御部
19では、比較回路18からのイコール信号EQ
にもとずき、キーコード記憶回路17に記憶され
ているキーコードN1′〜B3′と同一キーコード
N1〜B3がキーコーダ8から出力されているこ
とを検知し、押鍵の継続中であることをあらわす
キーオン信号KO1またはKO2を発生している。 このキーオン信号KO1またはKO2は、演奏
音のエンベロープをサステイン状にする場合に
は、押鍵継続中は連続して発生するものである
が、例えば演奏者のエンベロープをアタツク系の
ものとする場合には、アタツク系キーオン信号発
生回路20から指令信号を与え、キーオン信号
KO1またはKO2が、押鍵から比較的短い時間
(10m程度)発生されるようにする。 割当て制御部19における記憶制御割当て状態
は、トランケート回路21において監視されるも
ので、このトランケート回路21では、その時点
より最も古い(早い時期に)離鍵された鍵の情報
が割当てられているチヤンネルを検出するもので
あり、空チヤンネルの選択優先順位を指定するよ
うになる。そして、この検出チヤンネルにもとず
き、割当て制御部19に対して、トランケートチ
ヤンネル指定信号TRを供給する。割当て制御部
19では、トランケートチヤンネル指定信号TR
で指定される古いチヤンネルの古い割当てを解消
して、そのチヤンネルに新しく操作された鍵のキ
ーコード情報を割当て記憶させる制御を行なう。 発音割当て回路部13には、さらに自動コード
音用のキーオン信号発生回路22、および自動ア
ルペジヨ回路23が設けられており、キーオン信
号発生回路22は、自動コード音(和音)の発音
タイミングをあらわすキーコーダ8からの信号
CGにもとずいて、所定時間幅のキーオン信号
KO3を発生する。また、自動アルペジヨ回路2
3は、キーコーダ8からの自動アルペジヨ指令信
号ARPに対応してキーコード記憶回路17から
の出力キーコードN1′〜B3′を、例えば下鍵盤
に対応する情報に限つて順位をもつて選択し、自
動アルペジヨ音として発生すべき音高のキーコー
ドAN1〜AB2としてキーコード記憶回路17
に供給する。この自動アルペジヨ音のキーコード
AN1〜AB2は、割当て制御部19の制御にも
とずいて、キーコード記憶回路17のアルペジヨ
専用チヤンネルに書き込まれる。 タイミング信号発生回路15は、発音割当て回
路部13における発音割当て動作を制御するため
のタイミング信号を発生すると共に、データ多重
回路14における各種情報の時分割多重動作を制
御するためのタイミング信号を発生する。そし
て、データ多重回路14では、発音割当て回路部
13から与えられる割当て済みキー情報(キーコ
ードN1′〜B3′、キーオン信号KO1〜KO3
等)、およびキーコーダ8から与えられる制御情
報を、タイミング信号発生回路15からのタイミ
ング信号にもとずき、時分割多重化する。すなわ
ち、データ多重回路14に入力された多数ビツト
のキー情報は、例えば4ビツトKC1〜KC4のデ
ータラインに多重化され、チヤンネルプロセツサ
9の出力情報とされるものである。 このようなチヤンネルプロセツサ9の割当て回
路13においては、多チヤンネルが時分割的に形
成されるもので、その各チヤンネルの時分割タイ
ムロツトは、クロツクパルスφ1のタイミングで
順次区切られるようになつている。 第3図のaは、この割当て回路部13における
各チヤンネルのタイムロツトを示したもので、ク
ロツクパルスφ1の周期に対応して16個のタイム
ロツトが、第1乃至第16チヤンネルにそれぞれ順
次対応するものである。ここで、クロツクパルス
φ1の発生周期は例えば1μ秒とされるものであり、
したがつて1つのチヤンネルの時間幅は1μ秒と
されるものである。また、上記チヤンネルは、上
鍵盤、下鍵盤、ペダル鍵盤等の鍵盤別にあらかじ
め定めるものであり、発音割当て回路部13は、
その定められたチヤンネルに対応鍵盤部からのキ
ー情報を割当てる。そして、例えば上鍵盤は第
3、第4、第6、第7、第10、第13、第16チヤン
ネルに、下鍵盤は第2、第5、第8、第9、第
11、第12、第15チヤンネルに割当てるようにし、
さらにペダル鍵盤は第1チヤンネルに割当てるよ
うにすればよく、その他自動アルペジヨ音のため
に第14チヤンネルを専用チヤンネルとして割当て
るようにする。 第3図のb〜eに示したYUK,YLK,YPK
およびYARの信号は、上記上鍵盤、下鍵盤、ペ
ダル鍵盤および自動アルペジヨの専用チヤンネル
を指定する信号であり、これらの信号はタイミン
グ信号発生回路15から発生される。 第4図は、このタイミング信号発生回路15の
構成例を示したもので、クロツクパルスφ1をカ
ウンタ24で計数させる。このカウンタ24は2
進カウンタを4段に縦続接続したもので、その各
2進カウンタ部の状態をアンド回路25で検知
し、その2進カウンタ部が全て「1」の時にアン
ド回路25から出力信号を取り出すもので、カウ
ンタ24はクロツクパルスφ1を1/16に分周する
回路となる。このカウンタ24は、電源投入時等
の初期時において、イニシヤルクリア信号ICが
供給され、リセツトして初期設定されるものであ
り、クロツクパルスφ1を16個計数する毎にアン
ド回路25から出力パルス信号を発生する。した
がつて、アンド回路25からの出力信号は、前記
タイムスロツトの第16チヤンネルに相当するよう
になる。 アンド回路25からの16μ秒毎の出力パルス信
号は、クロツクパルスφ1でシフト駆動される16
ステージのシフトレジスタ26の先頭ステージに
供給し、クロツクパルスφ1が16個発生する間に、
その各ステージ「1」〜「16」の出力ラインに順
次「1」の出力信号を発生させる。すなわち、ク
ロツクパルスφ1に対応して、上記「1」〜「16」
の各ステージから、「1」の信号が順次循環して
発生されるようになり、その各ステージが第3図
のaに示した16個の各チヤンネルに対応するよう
になる。 したがつて、このシフトレジスタ26の「3」
「4」「6」「7」「10」「13」ステージの出力信号
をオア回路27で検知すれば、これは前記した上
鍵盤のチヤンネル指定信号YUKとなり、また
「2」「5」「8」「9」「11」「12」「15」ステージ
の出力信号をオア回路28で検知することによつ
て、下鍵盤のチヤンネル指定信号YLKとなる。
さらに、シフトレジスタ26の「1」ステージの
信号は、オア回路70を介してペダル鍵盤のチヤ
ンネル指定信号YPKとなり、同じく「14」ステ
ージの信号をオア回路71で検知することによ
り、自動アルペジヨのチヤンネル指定信号YAR
が得られる。 チヤンネルプロセツサ9においては、その処理
動作の1サイクルを、第3図のaに示した16チヤ
ンネルからなる時分割チヤンネル単位時間が3循
環する時間(16*3=48チヤンネル=48μ秒)と
して動作するものである。すなわち、第3図のf
〜hに示す信号H1〜H3は、それぞれチヤンネ
ルプロセツサ9の第1乃至第3処理期間に示すよ
うになるもので、この信号H1〜H3はアンド回
路25からの出力信号を1/3分周回路29で分周
し、その各位相の異なる分周信号をデコーダ30
で検知することにより得られる。 このタイミング発生回路15からは、さらに上
記処理期間信号H1〜H3と、シフトレジスタ2
6からの信号の論理によつて、第3図のi,jに
示すような48μ秒周期の2相のクロツクパルス
φA,φBを発生する。このクロツクパルスφA,φB
は、上記第1乃至第3処理期間信号H1〜H3が
発生する48μ秒の期間に同期してキーコーダ8か
ら各種データ類を送出するために、キーコーダ8
において使用される。 チヤンネルプロセツサ9にキーコード情報を与
えるキーコーダ8は、例えば特開昭52−23324号
に示されるように構成すればよい。すなわち、鍵
盤部7において操作された鍵を検知して、これを
キーコードN1〜B3に変換して出力するもの
で、同時に操作されている複数の鍵の複数のキー
コードは、各操作鍵毎に一定時間幅で時分割的に
出力されるもので、その時間幅は上記クロツクパ
ルスφA,φBによつて規制され、パルスφAの立ち
上りからパルスφBの立ち下りに至る期間に同期
した48μ秒の幅である。例えば、ある操作鍵のキ
ーコードはクロツクパルスφAの立ち上りからク
ロツクパルスφBの立ち下りに至る期間に同期し
た48μ秒の時間幅でキーコーダ8からチヤンネル
プロセツサ9に供給されると、次の48μ秒の期間
では他の操作鍵のキーコードがチヤンネルプロセ
ツサ9に供給される。キーコーダ8から1つのキ
ーコードN1〜B3が送出される時間幅は、第3
図のkに示される。 ここで、キーコードN1〜N3は、前述したよ
うに音階名をあらわす4ビツトのノートコードN
1〜N4と、オクターブをあらわす3ビツトのオ
クターブコードB1〜B3からなる7ビツトのコ
ード情報でなり、その音階名との関係は第1表に
示す通りである。
【表】
【表】 ここで、C音のノートコードは「1100」である
が、楽音発生のために実際に使用されるC音のノ
ートコード「1111」に変換されるようになつてい
る。C音のノートコードを始めから「1111」とし
ないのは、後述するように多重化された情報を元
にもどすために使用する基準情報を「1111」とし
たためであり、これと重複をさけるようにしたた
めである。
【表】 第2表は、音域を定めるオクターブとオクター
ブコードの内容の一例を示したものである。この
表から明かなように、オクターブコードB1〜B
3とオクターブ音域との関係は、鍵盤の種類によ
つて異なつている。例えば、上鍵盤にあつては、
C3〜C7の音高範囲であり、これよりも低いB2
以下の音域、および高いC7#以上の音域は使用
されない。これに対して、下鍵盤は上鍵盤より1
オクターブ低いC2〜C6の範囲の音であり、同じ
オクターブコード「001」であつても、上鍵盤に
対してはC3#〜C4、下鍵盤に対してはC2#〜C3
の音域に対応するようになる。また、1つのオク
ターブコードで指定する音域は、通常のオクター
ブ指示のC,C#,……Bの範囲ではなく、C
#,D……Cの音域としている。したがつて、最
低音域のオクターブコード「000」ではCの音名
1個を指示するようになる。 尚、この第2表の「アルペジヨ」の欄には、自
動アルペジヨ回路23から発生される自動アルペ
ジヨ音用のキーコードAN1,AB2に含まれる
オクターブコードAB1,AB2に対応する音域
を示した。これは下鍵盤のオクターブコードB
1,B3と略同じであるが、最低音域のC2の音
が自動アルペジヨにおいては使用されない。した
がつて、アルペジヨ用のオクターブコードAB
1,AB2において第3ビツト目B3に対応する
ビツトが不要である。ペダル鍵盤の鍵域はC2
らC3までの音高であるので、この場合も第3ビ
ツト目B3は不要である。 キーコーダ8からは、キーコードN1〜B3に
同期して、そのキーコードがあらわす鍵の所属す
る鍵盤の鍵盤信号、具体的には上鍵盤U、下鍵盤
L、ペダル鍵盤Pの信号が48μ秒幅で出力され
る。操作された鍵のキーコードN1〜B3および
その鍵盤信号U,L,Pは、適当な時間間隔で繰
り返しキーコーダ8から発生されるもので、これ
ら情報信号はその鍵が離されるまで継続する。ま
た、これまで発生されていたキーコードの中で、
どのキーコードに対応する鍵が離鍵されたかを検
査するために、キーコーダ8からキーオフ検査信
号Xが定期的に発生される。このキーオフ検査信
号Xの発生状態は、第3図のkに示した1キーコ
ードを送出時間と同じ48μ秒であり、この信号X
の発生されている期間は、キーコードN1〜B3
および鍵盤信号U,L,Pは発生されない。ま
た、このキオフ検査信号Xの発生間隔は、例えば
5m秒程度であり、デイジタル回路においては比
較的長い時間であると共に、人間の聴感覚では略
同時と感ずる程度の短い時間である。そして、発
音割当て回路部13内の割当て制御部19におい
ては、キーコード記憶回路17の入出力情報の比
較情報をもとに、これまでチヤンネルプロセツサ
9に供給されていたキーコードの中で、キーオフ
検査信号Xの1発生期間の間に供給されなくなつ
たことの条件に合うキーコードを検知し、その検
知されたキーコードに関する鍵が離鍵されたこと
を判断させるものである。 キーコーダ8は、以上説明した鍵に関する情報
N1〜N3、U,L,P,X等を送出するばかり
でなく、楽音制御用あるいは各種機能選択用のス
イツチ類によつて得られた情報をも送出するもの
で、例えば自動アルペジヨ演奏が選択されている
場合は、自動アルペジヨ選択信号ARPが、第3
図のkに示す1キーコード送出時間に同期した
48μ秒幅で出力される。この自動アルペジヨ選択
信号ARPが送出されている時、鍵に関する情報
類は送出されない。エンベロープコントロール信
号ECは、発生される楽音の振幅エンベロープ波
形をサステイン系、アタツク系のどちらかにする
かの切替選択を行うもので、「1」あるいは「0」
でその一方を選択指定するようになる。ダンパ信
号DUは、離鍵後における上記エンベロープ波形
の減衰波形を急激に立ち下げて演奏者を断つため
の指令信号で、ダンパスイツチの操作によつて発
生される。 キーコーダ8では、また自動ベース・コード演
奏のための指令処理も行なうことができ、自動ベ
ース・コード演奏が選択指定される時に、鍵盤部
7の操作にもとづいて、自動ベース音用のキーコ
ード、さらに自動コード音(和音)用のキーコー
ドを適宜のタイミングで発生する。そして、自動
ベース・コード演奏を行う場合には、キーコーダ
8からその選択信号ABCが出力される。同時に、
スローロツクのリズムが選択されている時には信
号SRが出力され、自動コード音を発生すべきタ
イミングにおいて、キーコーダ8からタイミング
信号CGが発生される。これらの信号ABC,SR,
CGは、自動コード音の振幅エンベロープ波形を
制御するために、チヤンネルプロセツサ9を介し
て出力される。 その他、キーコーダ8からは、鍵操作をあらわ
す情報を、その鍵の離鍵後も記憶して楽音発生の
ために使用すべきことをあらわすメモリ信号
MM、自動アルペジヨ音の音高上昇パターン、若
しくは上昇と下降の繰り返しパターンを選択する
アツプ/ターン選択信号UT、自動アルペジヨ演
奏の演奏音程パターンを選択するアルペジヨパタ
ーン信号AP1,AP2,AP3,AP4等が必要に
応じて送出されるものである。 第5図は、発音割当て回路部13のキーコード
記憶回路17を中心にして詳細に示したもので、
このキーコード記憶回路17は、入力キーコード
N1〜B3の各ビツトをそれぞれに対応して16ス
テージのシフトレジスタ31を備える。このシフ
トレジスタ31には、それぞれデータ読み込み用
のアンド回路32、各シフトレジスタ31からの
出力情報を入力側に帰還する自己保持用のアンド
回路33を備え、このアンド回路32,33の出
力情報は、オア回路34を介して各対応シフトレ
ジスタ31の先頭部に入力する。これらシフトレ
ジスタ31は、それぞれクロツクパルスφ1によ
つてシフト駆動されるものであり、その各ステー
ジには前述した16チヤンネルの情報が、キーコー
ドN1〜B3を構成するビツト毎に記憶されるも
ので、その各読み込用アンド回路32に供給され
るキーコードN1〜B3は、シフトレジスタ31
からのそれぞれ出力情報N1′〜B3′とデイジタ
ルコンパレータ35において対比する。上記読み
込み用アンド回路32に供給されるキーコードN
1〜B3は、それぞれオア回路36を介して供給
されるもので、このオア回路36には、自動アル
ペジヨ回路23からのアルペジヨキーコードAN
1〜AB2を供給し、シフトレジスタ31の所定
チヤンネルに対応するステージに書き込まれるよ
うになつている。 デイジタルコンパレータ35においては、前述
したように48μ秒の間変化しないある操作鍵に対
応するキーコードN1〜B3と、クロツク信号
φ1に同期して1μ秒毎に変化するチヤンネル割り
当て済みキーコードN1′〜B3′とを比較し、入
力キーコードN1〜B3と同一のキーコードN
1′〜B3′がキーコード記憶回路17にすでに記
憶されている時には、その記憶チヤンネル時間に
同期して一致検出信号EQ1を発生する。すなわ
ち、デイジタルコンパレータ35では、入力キー
コードN1〜B3の鍵盤種別に無関係に比較動作
が行われ、一致検出信号EQ1を発生するもので、
この信号EQ1はアンド回路37,38,39に
供給される。このアンド回路37〜39には、そ
れぞれタイミング信号発生回路15からの上鍵
盤、下鍵盤、ペダル鍵盤のタイミング信号YUK,
YLK,YRKと共に、キーコーダ8からの鍵盤指
定の信号U,L,Pを供給し、その一致検出信号
EQ1の発生タイミングから、オア回路40を介
して入力キーコードN1〜B3の所属鍵盤と同一
の鍵盤のチヤンネル時間に発生する一致検出信号
のみを取り出し、アンド回路41を介してライン
42から割当て制御部19に比較信号EQとして
供給する。アンド回路41には、自動アルペジヨ
選択信号ARPの供給されるインバータ45の出
力をゲート信号として供給し、アルペジヨ選択信
号ARPの存在で比較信号EQの出力を阻止させる
ようにする。前述したように、自動アルペジヨ選
択信号ARPが送出されている時は、鍵盤信号U,
L,Pは存在しないので、アンド回路41は省略
してもよい。 尚、自動アルペジヨ選択信号ARPの発生して
いる48μ秒の間は、自動アルペジヨ回路23から
自動アルペジヨ音のキーコードAN1〜AB2が
オア回路36群に加えられ、アルペジヨ専用チヤ
ンネルである第14チヤンネルに対応するタイミン
グでキーコード記憶回路17に記憶されるように
なつている。また、キーコード記憶回路17の出
力情報の中で、ノートコードN1〜N4は自動ア
ルペジヨ回路23に供給されるようになつてい
る。 上記比較信号EQの供給される割当て制御部1
9は第6図に示すように構成されるもので、それ
ぞれ16ステージのシフトレジスタからなるキーオ
ンメモリ46、下鍵盤キーオンメモリ47、キー
オン一時メモリ48、キーオフメモリ49を備
え、これらメモリ46〜49はそれぞれクロツク
パルスφ1でシフト駆動され、各チヤンネルの情
報を時分割的に記憶するようになつている。 キーオンメモリ46は、キーコード記憶回路1
7に割当て記憶されたキーコードN1′〜B3′に
係る鍵が操作中である場合に、その割当てチヤン
ネルに同期して信号「1」(キーオン信号KO)
を記憶する。したがつて、キーオンメモリ46の
出力が「1」となるチヤンネルでは、すでに音の
割当てがされており、しかもその音の鍵が操作中
であることをあらわしている。 前記比較回路18からの比較信号EQは、アン
ド回路43および44に供給し、アンド回路43
にはさらにキーオンメモリ48からの出力信号
KO、および第5図のオア回路36からのノート
コードN1〜N4を検知するオア回路50からの
キーコード検出信号KONを供給する。 したがつて、このアンド回路43は、「現在、
キーコードN1〜N3(またはAN1〜AB2)
が供給されていること、(KON=1)」、「キーコ
ードN1〜B3がいずれかのチヤンネルにすでに
割当てられていること(EQ=1)」、「そのチヤン
ネルに割当てられた音の鍵が操作中であること
(KO=1)」の各条件が満足される時に、割当て
済みキーオン信号AKONを発生する。この割当
て済みキーオン信号AKONは、オア回路51お
よびアンド回路52を介して、1ビツトのシフト
遅延回路53に供給し、この遅延回路53の出力
信号はオア回路51に帰還してホールドされるよ
うになる。ここで、アンド回路52に供給される
ゲーム信号48は、第4図に示したタイミング発
生回路15のアンド回路54から得られる第3図
のlに示した1サイクル終了信号Y48を、インバ
ータ55で反転して得られる。上記アンド回路5
4には、デコーダ30からの第3処理期間信号H
3、およびアンド回路25からの第16チヤンネル
時間に同期したパルス信号が加えられるもので、
その出力信号が加えられるもので、その出力信号
Y48は処理動作サイクルの最終チヤンネル時間に
おいて発生される。したがつて、ゲート信号48
は、第1および第3処理期間H1,H2、および
第3処理期間H3の始めから第15ビツト目までの
合計47ビツトタイムの間、第3図のmに示すよう
に発生される。すなわち、遅延回路53によるホ
ールド情報は、1サイクル終了信号と共にクリア
される。 キーコーダ8から供給されたキーコードN1〜
B3がすでに割当て済みのものである場合は、第
1処理期間信号H1が発生している16ビツトタイ
ムの間の当該割当てチヤンネル時間において、割
当て済みキーオン信号AKONが発生される。こ
の信号AKONは、ただちに遅延回路53を含む
ホールド回路で記憶されるので、第2処理期間信
号H2の発生している16ビツトタイムの間は、遅
延回路53の出力は「1」の状態に持続される。
この遅延回路53の出力はインバータ56で反転
されてオア回路57に供給され、第2処理期間に
おける新たな割当て動作は行われない。 逆に、キーコーダ8から供給されたキーコード
N1〜B3が、未だ割当てられていない新しい操
作鍵によるものである場合、あるいは自動アルペ
ジヨのキーコードAN1〜AB2が供給されてい
る場合は、第1処理期間信号H1、および第2処
理期間信号H2の発生している間は、アンド回路
43の出力信号AKONは「0」である。したが
つて、その間インバータ56の出力は「1」とな
り、この信号はオア回路57を介してアンド回路
58に加わる。このアンド回路58には、第5図
に示したオア回路50からのキーコード検出信号
KONも供給して新たなキーコードN1〜B3が
供給されていることを条件付け、キーオンメモリ
46の出力をインバータ59で反転してさらにゲ
ート信号として供給することによつて離鍵されて
いるチヤンネル時間を判別し、アンド回路58か
ら新たな鍵が操作されたことをあらわすニユーキ
ーオン信号NKOを、新しい割当てチヤンネル時
間に対応して発生させる。 アンド回路58から発生されるニユーキーオン
信号NKOは、アンド回路60,61,62,6
3に供給し、これらアンド回路60〜63のいず
れか一つにおいて、単一のチヤンネル時間に同期
して選択され、オア回路64,65を介してキー
オンメモリ46に書き込まれる。そして、オア回
路64からの出力信号は、さらにロード信号LD
として取り出す。 アンド回路60〜63には、キーコーダ8から
の鍵盤信号U,L,P、アルペジヨ選択信号
ARPがそれぞれゲート信号として加えられ、さ
らに各鍵盤および自動アルペジヨの専用割当てチ
ヤンネルを示す信号YUK2,YLK2,YRK2,
YAR2をそれぞれゲート信号として供給してな
る。上記信号YLK2〜YAR2は、第3図のgに
示す第2処理期間の間でのみ発生する専用チヤン
ネル信号YUK,YLK,YPK,YARであり、第
4図のアンド回路66〜69からそれぞれ得られ
る。このアンド回路66〜69には、デコーダ3
0からの第2処理期間信号H2が加わり、さらに
オア回路27,28,70,71それぞれから、
上鍵盤専用チヤンネル信号YUK、下鍵盤専用チ
ヤンネル信号YLK、ペダル鍵盤専用チヤンネル
信号YPK、さらに自動アルペジヨ専用チヤンネ
ル信号YARがそれぞれ加えられる。 ペダル鍵盤および自動アルペジヨの専用チヤン
ネルは、それぞれ1チヤンネルであるため、ペダ
ル鍵盤信号P若しくは自動アルペジヨ信号ARP
が供給されている時にニユーキーオン信号NKO
が発生すると、信号YPK2あるいはYAR2の発
生に応じて、第2処理期間の第1あるいは第14チ
ヤンネル時間において、アンド回路62若しくは
63から信号「1」が出力される。しかし、上鍵
盤および下鍵盤の専用チヤンネルはそれぞれ7チ
ヤンネル存在するので、ニユーキーオン信号
NKOを単一のチヤンネルに割当てるためにトラ
ンケートチヤンネル指定信号TRが使用される。 トランケートチヤンネル指定信号TRは、後述
するトランケート回路21から発生されるもので
あるが、この信号TRは、現在割当て中の音の中
で、上鍵盤および下鍵盤でそれぞれ最も古く離鍵
された鍵の割当てチヤンネル時間に同期して発生
されるものである。 このトランケートチヤンネル指定信号TRは、
第6図のアンド回路72および73に加わり。上
鍵盤および下鍵盤専用チヤンネル信号YUKおよ
びYLKに応じて、上鍵盤および下鍵盤トランケ
ートチヤンネル信号TRU,TRLに分けられる。
この信号TRUおよびTRLはアンド回路60,6
1にそれぞれ供給され、当該鍵盤に関する単一の
チヤンネル時間において、ニユーキーオン信号
NKOを通過させる。 アンド回路60,61からの出力信号「1」
は、オア回路74,75およびアンド回路76,
77を介して、それぞれ1ビツトのシフト遅延回
路78,79に供給され、こ遅延回路78,79
から出力信号はそれぞれオア回路74,75に帰
還し、信号48の「1」である間、すなわち、1
サイクル終了信号Y48が発生するまで、記憶ホー
ルドする。この遅延回路78,79の出力信号
は、それぞれインバータで反転してアンド回路7
2,73にゲート信号として供給し、同一鍵盤に
関する別チヤンネルで2回以上トランケートチヤ
ンネル指定信号TRが発生したとしても、上鍵盤
若しくは下鍵盤のトランケートチヤンネル指定信
号TRU,TRLは、第2処理期間(第3図のg)
において1度だけしか発生されないようにする。 すなわち、アンド回路60あるいは63から
「1」の出力信号が発生した時に、新たな割当て
が行われるもので、第2処理期間における単一の
チヤンネル時間においてアンド回路60あるいは
63のいずれかから出力された信号「1」は、オ
ア回路64を介してロード信号LDとしてキーコ
ード記憶回路17に供給される。 このロード信号LDは、キーコード記憶回路1
7の各ビツトのデータ読み込み用アンド回路32
(第5図参照)を動作可能とし、且つノア回路8
0で反転して自己保持用アンド回路33のゲート
を閉じる。したがつて、ロード信号LDが発生し
たチヤンネルの記憶キーコードN1′〜B3′はク
リアされ、新たなキーコードN1〜B3または
AN1〜AB2が当該チヤンネル時間に同期して、
キーコード記憶回路17に記憶されるようにな
る。 オア回路64の出力信号は、オア回路65を介
してキーオンメモリ46に加わり、キーコード記
憶回路17における新たなキーコードN1〜B3
の記憶チヤンネルに同期してキーオン信号KOを
記憶する。このキーオンメモリ46の記憶情報
は、アンド回路81およびオア回路65を介して
シフト循環され、記憶保持されるもので、アンド
回路81は後述するように離鍵されたキーコード
N1′〜B3′が割当てられているチヤンネルの時
間にゲートが閉じられる。 オア回路65からの出力信号は、ライン82を
介してアンド回路83に供給される。したがつ
て、キーオンメモリ46に押鍵中をあらわす信号
「1」がチヤンネル単位で与えられる時に、アン
ド回路83のゲートが開かれるもので、このアン
ド回路83にはさらに下鍵盤ニユーキーオン信号
LNKが加えられている。 前記キーコード検出信号KONおよびオア回路
57の出力信号がアンド回路84に供給され、こ
のアンド回路84にはさらに下鍵盤信号Lおよび
第2処理期間における下鍵盤専用チヤンネル信号
YLK2が供給される。このアンド回路84は、
上記下鍵盤ニユーキーオン信号LNKを出力する
もので、この信号LNKは下鍵盤のある鍵が操作
されると、その操作開始時において1度だけ、第
2処理期間の下鍵盤専用チヤンネル時間に同期し
て「1」となるものである。このアンド回路84
の出力が「1」となる時、オア回路65からは下
鍵盤で操作中の鍵の割当てチヤンネルに同期して
信号「1」が発生されるものであるため、アンド
回路83の出力信号は、下鍵盤で操作中の鍵の割
当てチヤンネルに同期して「1」となり、オア回
路85を介して下鍵盤キーオンメモリ47に記憶
される。このメモリ47の記憶情報は、アンド回
路86およびオア回路85を介してシフト循環さ
れ、記憶保持される。 上記アンド回路86には、ノア回路87からの
出力信号が供給されているもので、イニシヤルク
リア信号ICが発生している時、信号が「1」
となつて下鍵盤専用チヤンネル以外のチヤンネル
時間の時、あるいはアンド回路84から下鍵盤ニ
ユーキーオン信号LNKが発生している時にその
ゲートが閉じられる。また、このアンド回路86
には、下鍵盤で何らかの鍵が操作されている時に
持続的に「1」となる下鍵盤記憶信号LKMがゲ
ート信号として供給されるもので、この信号
LKMは第7図のライン166を介して供給され、
下鍵盤操作時に下鍵盤キーオンメモリ47の情報
を保持させるようにする。 オア回路64から得られるロード信号LD、す
なわち新たに操作された鍵を割当てるべきチヤン
ネルをあらわす信号は、ライン88を介してオア
回路89に供給し、キーオン一時メモリ48に入
力される。このメモリ48は、キーオフ検査信号
Xの1発生周期の間に1度でも鍵が操作される
と、その鍵の割当てチヤンネルに信号「1」を記
憶するもので、その記憶情報はアンド回路90を
介してオア回路89に帰還して記憶保持される。 上記アンド回路90は、キーコーダ8からキー
オフ検査信号Xが供給されるとゲートの閉じられ
るもので、したがつてキーオフ検査信号Xが供給
される毎にキーオン一時メモリ48の記憶はクリ
アされる。ここで、キーオフ検査信号Xはアンド
回路107に供給され、信号H1によつて第1処
理期間(第3図のf)の間だけ選択出力されるも
ので、その出力信号X1はインバータ91で反転
してアンド回路90にゲート信号として供給され
ている。したがつて、アンド回路90は第1処理
期間の間だけゲートが閉じられ、この間にキーオ
ン一時メモリ48の記憶情報がクリアされる。 未だ割当てられていない新たな鍵の操作にもと
づいてキーコードN1〜B3またはAN1〜AB
2が供給された場合には、ロード信号LDがライ
ン88およびオア回路89を介してキーオン一時
メモリ48に加わり、そのキーコードの割当てら
れるチヤンネル時間に同期して信号「1」が書き
込まれる。すでに割当て済みの鍵が操作されてい
る場合は、その鍵のキーコードN1〜B3が供給
されると、その割当てチヤンネル時間に同期して
アンド回路43から割当て済みキーオン信号
AKONが発生され、ライン92を介してアンド
回路93に供給される。このアンド回路93に
は、第2処理期間同期信号YH2がゲート信号と
して供給されており、上記キーオン信号AKON
は第2処理期間の間だけアンド回路93から取り
出され、オア回路89を介してキーオン一時メモ
リ48に供給される。したがつて、このキーオン
一時メモリ48の記憶は、キーオフ検査信号Xに
よつて一旦クリアされるものであるが、鍵が操作
されている限り、次のキーオフ検査信号Xが供給
される時までには、その鍵の割当てチヤンネルに
信号「1」が記憶される。 上記第2処理期間同期信号YH2は、第4図の
アンド回路108から得られるもので、シフトレ
ジスタ26の全16ステージからの出力信号を入力
したオア回路109からの出力信号と、デコーダ
30からの第2処理期間信号H2とのアンド論理
にもとづき発生される。したがつて、この信号
YH2は、第2処理期間の第1チヤンネル時間か
ら第16チヤンネル時間までの全チヤンネル時間に
同期している。 キーオフ検査信号Xの発生期間は、例えば5m
秒程度であり、今まで操作されていた鍵のキーコ
ードN1〜B3が、この信号Xの1発生周期の間
に1度もキーコーダ8から供給されなかつた場合
に、その鍵が離鍵されたことをアンド回路95に
おいて判別する。キーオフ検査信号Xが供給され
る直前において、キーオン一時メモリ48に
「1」を記憶しているチヤンネルでは押鍵中であ
り、記憶信号「0」のチヤンネルでは、鍵が離さ
れたことを判断することができる。 すなわち、キーオン一時メモリ48の出力情報
を、インバータ94で反転してアンド回路95に
加えることによつて、離鍵されているチヤンネル
時間に同期して、そのアンド回路95のゲートを
開くことができる。また、アンド回路95には、
第1処理期間に同期した16ビツトタイム幅のキー
オフ検査信号X1がアンド回路107から供給さ
れる。さらに、キーオン一時メモリ48の記憶内
容「0」のチヤンネルにおいて、今まで鍵が操作
されていたか否かを調べるために、キーオンメモ
リ46から出力されるキーオン信号KOもアンド
回路95にゲート信号として加えられる。したが
つて、それまで操作されていた鍵が離鍵された時
だけ、その鍵の割当てチヤンネル時間にアンド回
路95から出力信号が得られるようになる。この
アンド回路95からの出力信号「1」は、キーオ
フ信号KOFとされる。 キーオフ信号KOFは、アンド回路96、オア
回路97を介してインバータ98に供給し、この
インバータ98がアンド回路81のゲートを制御
して、キーオンメモリ46のキーオフ信号KOF
に対応するチヤンネルの記憶をクリアして「0」
とする。したがつて、キーオンメモリ46には、
鍵が押されている間だけ、当該するチヤンネルに
キーオン信号KOが記憶される。この場合、キー
コード記憶回路17においては、キーオフ信号
KOFによつてクリアされないものであるため、
離鍵後においてもその鍵のチヤンネル割当ては持
続され、その離鍵された後のキーコード出力N
1′〜B3′は維持される。 キーオフ信号KOFは、さらにオア回路99を
介してキーオフメモリ49に供給される。キーオ
ンメモリ49は、各チヤンネルに割当て中の鍵の
中で現在離鍵されている鍵の割当てチヤンネルに
信号「1」を記憶しているもので、その最終ステ
ージから出力されるキーオフ記憶信号KOFMは、
アンド回路100およびオア回路99を介して帰
還し、シフト循環記憶保持される。アンド回路1
00には、オア回路64の出力信号がライン88
およびインバータ101を介してゲート信号とし
て供給され、あるチヤンネル時間においてロード
信号LDが発生し、新たな割当てがされる時に、
キーオフメモリ49の該当するチヤンネルの記憶
をクリアするようになつている。 このキーオフ記憶信号KOFMは、インバータ
102で反転して、キーオフ信号KOFと共にア
ンド回路103に供給するもので、このアンド回
路103からはキーオフメモリ49のあるチヤン
ネルの記憶が「0」であることを検知して、当該
チヤンネル時間に対応して離鍵操作が行われたこ
とをあらわすキユーキーオフ信号NKFを発生さ
せる。このニユーキーオフ信号NKFは、離鍵当
初において、その鍵が割当てられたチヤンネル時
間において1度だけ発生される。 尚、キーオフ信号KOFの供給されるアンド回
路96は、通常はゲートの開かれているものであ
るが、メモリ機能を働かせた場合には、下鍵盤専
用チヤンネル時間においてゲートを閉じるように
する。すなわち、メモリ機能を作動させるための
スイツチ操作等が行われた時に、キーコーダ8か
らメモリ信号MMが発生されるもので、この信号
MMはアンド回路104に下鍵盤専用チヤンネル
信号YLKと共に供給する。そして、このアンド
回路104の出力信号はインバータ105で反転
して、上記アンド回路96にゲート信号として供
給するもので、メモリ機能を働かせた場合は、下
鍵盤専用チヤンネル時間(第3図c参照)にアン
ド回路96のゲートが閉じられるようになり、キ
ーオンメモリ46のシフト循環回路の形成状態を
保持する。したがつて、実際には下鍵盤で鍵が離
されても、キーオンメモリ46のキーオン信号
KOはクリアされず、あたかも下鍵盤のその鍵が
操作継続されているように取り扱われる。すなわ
ち、その鍵が離されても、その鍵に関する音が発
生されるような状態となるものであり、このよう
なメモリ機能は自動演奏効果を得るために効果的
であり、特にこの場合は下鍵盤専用チヤンネルを
自動コード音のために使用するので、離鍵後も自
動コード音発生に作用させることのできるもので
ある。 アンド回路104からの出力信号は、さらにア
ンド回路106にも供給されるもので、このアン
ド回路106からの出力信号はオア回路97に供
給し、アンド回路106の出力信号「1」に対応
してキーオンメモリ46をクリアする。アンド回
路106には、キーオン一時メモリ48からの出
力信号をインバータ94で反転した信号、および
アンド回路84からの出力信号LNKが供給され
ている。インバータ94の出力信号は、離鍵され
ているチヤンネル時間において「1」となりその
チヤンネルが下鍵盤専用チヤンネルであれば、ア
ンド回路104からの出力信号も「1」となつて
いる。そして、この時アンド回路84から下鍵盤
ニユーキーオン信号LNKが発生されるとアンド
回路106から出力信号「1」が発生するように
なり、このアンド回路106からの「1」の信号
によつてアンド回路81のゲートを閉じ、キーオ
ンメモリ46の該当するチヤンネルの記憶をクリ
アするものである。したがつて、メモリ機能によ
つて離鍵後も保持されていた当該チヤンネルのキ
ーオン信号KOは、下鍵盤で新たな鍵操作の発生
した時にクリアされるようになる。 比較回路18からの比較信号EQの供給される
アンド回路44には、キーコード検出信号KON
と共にキーオフメモリ49からの出力信号
KOFMを供給し、鍵が一旦離鍵された後、直ち
に同じ鍵が操作された時にキーオンアゲイン信号
KAGを発生させ、その鍵がそれまで割当てられ
ていたとは別のチヤンネルに新しい割当てを行な
わせる。このアンド回路44からのキーオンアゲ
イン信号KAGは、オア回路110およびアンド
回路111を介して1ビツトのシフト遅延回路1
12に供給されるもので、この遅延回路112の
出力はオア回路110に帰還し、アンド回路11
1に対するゲート信号48の「1」の間ホールド
させる。そして、この記憶ホールドされる遅延回
路112からの出力信号は、オア回路57に供給
され、ニユーキーオン信号NKOの発生のために
使用される。 キーオンメモリ46の最終ステージの出力部か
らは、時分割的に各チヤンネルのキーオン信号
KOが取り出されるもので、この出力キーオン信
号KOは、アンド回路113,114に並列的に
供給する。そして、このアンド回路113,11
4のそれぞれから、第1および第2のキーオン信
号KO1,KO2を発生させるようにする。 すなわち、アンド回路113には、ライン11
5を介してアタツク系キーオン信号発生回路20
からの信号をゲート信号として供給するもので、
このライン115の信号は上鍵盤若しくは下鍵
盤、さらにペダル鍵盤を用いて通常の演奏操作を
行なつている場合に、常に「1」となる。したが
つて、アンド回路113には常にゲート信号が与
えられる状態となり、押鍵から離鍵まで継続する
すわゆるサステイン状の第1のキーオン信号KO
1が出力されるようになる。 ここで、アタツク系キーオン信号発生回路20
において、ライン115に信号を発生するナンド
回路116には、自動ベース・コード選択信号
ABCが加わるようになつている。このため、自
動ベース・コード演奏が選択されていない通常の
演奏時においては、信号ABCに「0」であり、
ライン115の信号は常に「1」に設定されてい
る。そして、上記のようなサステイン系のキーオ
ン信号KO1が得られるようになる。 これに対して、自動ベース・コード演奏が選択
されている場合には、ペダル鍵盤音の第1のキー
オン信号KO1を、押鍵当初から一定短時間だけ
「1」となる微分波形状の信号とする必要がある。
このため、ナンド回路116に対して、まずペダ
ル鍵盤専用チヤンネル信号YPKと共に、キーコ
ーダ8からの自動ベース・コード選択信号ABC
を供給し、ナンド回路116の出力が「0」とな
るための条件を形成する。このナンド回路116
には、さらに3ビツトのハーフアダからなる加算
器117と、16ステージの3ビツト分のシフトレ
ジスタ118とによつて構成したカウンタからの
3ビツトのバイナリ計数値情報を供給する。この
カウンタは、16ステージのシフトレジスタ118
で16チヤンネル時間遅延したデータを加算器11
7に帰還して積算演算を行うようにしたもので、
各チヤンネルに対応して時分割的に計数動作を行
なう。加算器117に対しては、アンド回路11
9を介してカウントパルスTを加えるもので、こ
のカウントパルスTは第4図に示したタイミング
信号発生回路15で発生される。 第4図において、アンド回路54から出力され
た1サイクル終了信号Y48は、分周カウンタ12
0に加えられるもので、このカウンタ120の5
ビツトの出力が「11111」となつた時にアンド回
路121から信号Y48と同様の48μ秒幅の信号が
取り出されるようになる。そして、このアンド回
路121からの出力信号は、アンド回路122、
オア回路123を介して、信号Y48を1/32分周し
たカウントパルスTとして取り出されるものであ
る。このカウントパルスTは、約1500μ秒(48*
32)の周期を有する。尚、オア回路123に加わ
るテスト信号TESTは、回路の動作をチエツクす
る時にのみ発生されるもので本来の回路動作には
無関係であつて、その信号をインバータで反転し
た信号でアンド回路122のゲートを制御し、非
テスト時に上記カウントパルスTが発生されるよ
うにしてなる。 第6図のアンド回路119においては、前記カ
ウントパルスTが第2処理期間同期信号YH2に
よつて、第2処理期間の16μ秒の間でだけ選択さ
れる。したがつて、カウントパルスTが1回発生
すると、各チヤンネル時間においてそれぞれ1度
だけカウントパルスが供給される。加算器117
とシフトレジスタ118との間に設けられたアン
ド回路群124は、キーオンメモリ46からのキ
ーオン信号KOによつてゲートが開かれる。した
がつて、そのチヤンネルにおいて鍵の操作がされ
ていない場合には、シフトレジスタ118の該当
チヤンネルの内容はクリアされており、鍵が操作
された時からカウントパルスの計数が実行される
ようになる。 すなわち、あるチヤンネルに割当てられた鍵の
押圧開始時から、カウンタがカウントパルスTを
計数開始し、当該チヤンネルにその計数積算値が
記憶されるようになるもので、その計数開始から
7個のカウントパルスTが供給された時、当該チ
ヤンネル時間におけるシフトレジスタ118から
の3ビツトの出力信号は、「111」となる。したが
つて、この時に前述したように信号YPK、およ
びABCが「1」なるペダル鍵盤専用チヤンネル
時間であれば、ナンド回路116に供給される信
号は全て「1」となり、その出力は「0」となつ
てアンド回路113のゲートを閉じる。同時に、
アンド回路125のゲートも閉じられ、カウント
パルスTの供給されるアンド回路119のゲート
を閉じ、そのチヤンネルの以後の計数歩進を停止
するようになる。 すなわち、ペダル鍵盤専用チヤンネルであり、
且つ自動ベース・コード選択状態にある時は、そ
の鍵の操作開始と共に立ち上るキーオン信号KO
は、アンド回路113によりその立ち上り時から
カウントパルスTを7個計数するまでの間第1の
キーオン信号KO1として取り出されるもので、
キーオン信号KO1の発生時間は、約10m秒(1.5
m秒*7)である。したがつて、自動ベース・コ
ード演奏を行う場合に、ペダル鍵盤専用チヤンネ
ルに割当てられた約10m秒の短い第1のキーオン
信号KO1が得られ、これは自動ベース音(ペダ
ル鍵盤音)の振幅エンベロープをアタツク系とす
るために使用される。 アンド回路114から出力される第2のキーオ
ン信号KO2は、上鍵盤および下鍵盤に対応する
演奏者をアタツク系エンベロープにするもので、
アンド回路114にはアタツク系キーオン信号発
生回路20のナンド回路126からの出力信号を
ゲート信号として加える。このナンド回路126
には、オア回路127を介して上鍵盤専用チヤン
ネル信号YUKおよび下鍵盤専用チヤンネル信号
YLKを供給するものであり、さらに前述したカ
ウンタを構成する3ビツトのシフトレジスタ11
8から出力ビツト情報をも供給する。 すなわち、信号YUKあるいはYLKの存在する
状態において、シフトレジスタ118から3ビツ
トの情報が「111」となつた時にナンド回路12
6の出力が「0」となり、アンド回路114のゲ
ートを閉じるもので、上鍵盤あるいは下鍵盤にお
ける鍵の操作に対応したキーオン信号KOは、そ
の立ち上りから前述したと同様に約10m秒の短い
時間、第2のキーオン信号KO2として取り出さ
れ、該当する演奏者のエンベロープをアタツク系
に指定するようになるものである。 第7図はトランケート回路21の具体的構成を
示したもので、この回路21には第6図に示した
割当て制御部19のアンド回路103からのニユ
ーキーオフ信号NKF、およびキーオフメモリ4
9からのキーオフ記憶信号KOFMが供給される。
このトランケート回路21は、最も古く離鍵され
たチヤンネルを、上鍵盤専用チヤンネルおよび下
鍵盤専用チヤンネルそれぞれにおいて検知し、そ
の検知チヤンネル時間に同期してトランケートチ
ヤンネル指定信号TRを発生するもので、4個の
ハーフアダーからなる4ビツトの加算器129
と、16ステージで4ビツトのシフトレジスタ13
0とを用いたカウンタを備える。このカウンタ
は、各チヤンネルに割当てられた鍵の離鍵後にお
いて、離鍵された他の鍵の離鍵回数を各チヤンネ
ル別に時分割的に計数するものである。したがつ
て、シフトレジスタ130において最大値を保有
しているチヤンネルに割当てられた鍵が最も古く
離鍵されたものであるということができる。 入力されるニユーキーオフ信号NKFは、それ
ぞれ上鍵盤および下鍵盤の第1処理期間用の専用
チヤンネル信号YUK1,YLK1の供給されるア
ンド回路131,132に供給する。信号YUK
1およびYLK1は、それぞれ第3図のfに示す
第1処理期間における、第3図のbおよびcに示
す上鍵盤および下鍵盤の専用チヤンネル時間に同
期して発生されるもので、ニユーキーオフ信号
NKFが上鍵盤のチヤンネル時間で発生した時に
は、アンド回路131から「1」の出力信号が得
られ、この信号はオア回路133を介して1ビツ
トの遅延回路135に供給される。この遅延回路
135からの出力信号はアンド回路137を介し
てオア回路133に帰還され、上記信号「1」を
ホールド記憶するようにする。同様に、ニユーキ
ーオフ信号NKFが、下鍵盤のチヤンネル時間で
発生した場合は、アンド回路132から信号
「1」が発生し、オア回路134を介して遅延回
路136に供給すると共に、その出力信号をアン
ド回路138を介してオア回路134に帰還し、
その信号「1」をホールド記憶させる。ここで、
アンド回路137および138には、信号48が
ゲート信号として供給されているので、第3図の
hに示す第3処理期間の最終チヤンネル時間にお
いてそのゲートが閉じられ、上記「1」の情報の
ホールド記憶状態が解除される。 上記遅延回路135,136でホールド記憶さ
れる信号「1」は、それぞれアンド回路139,
140に供給されるもので、アンド回路139に
は第2処理期間用上鍵盤専用チヤンネル信号
YUK2が、またアンド回路140には第2処理
期間下鍵盤専用チヤンネル信号YLK2がそれぞ
れゲート信号として供給される。したがつて、上
鍵盤で離鍵された場合はアンド回路139から、
また下鍵盤で離鍵された場合にはアンド回路14
0から、第2処理期間における対応鍵盤の専用チ
ヤンネル時間において信号「1」が出力されるよ
うになる。 このアンド回路139および140からの出力
信号は、オア回路141を介して加算器129の
最下位ビツトに計数信号として供給され、加算器
129ではシフトレジスタ130に記憶されてい
る当該チヤンネルに関する前回の計数値情報に対
して「1」を加算する。この加算器129におけ
る加算結果は、アンド回路群142およびオア回
路143あるいはアンド回路群157を介して、
シフトレジスタ130の該当チヤンネルに記憶さ
れる。ここで、アンド回路142には、キーオフ
記憶信号KOFMをゲート信号として加え、その
チヤンネルに押圧鍵の割当てがされると信号
KOFMは「0」となり、シフトレジスタ130
の該当チヤンネルの記憶をクリアするようにして
なる。 シフトレジスタ130からの出力情報は、比較
器144に対して一方の比較情報Aとして供給さ
れたもので、この比較器144の他方の比較情報
Bには、最大値メモリ145または146からの
最大値記憶情報が供給される。 最大値メモリ145,146は、それぞれ4ビ
ツトの遅延記憶ホールド回路によつて構成される
もので、メモリ145は上鍵盤用に使用され、上
鍵盤専用チヤンネル信号YUKでゲートの開かれ
るアンド回路群147を介してその記憶情報が出
力される。またメモリ146は下鍵盤用に使用さ
れ、下鍵盤専用チヤンネル信号YLKでゲートの
開かれるアンド回路群148を介して取り出し、
これらメモリ145,146からの出力情報は、
オア回路群149を介して比較器144のB入力
として使用されるようになる。したがつて、比較
器144は、上鍵盤と下鍵盤とによつて時分割共
用されるもので、シフトレジスタ130の出力情
報が最大値メモリ145または146の記憶情報
より大きい時(A>B)、比較器144の出力ラ
イン150に出力信号「1」を発生する。この出
力ライン150から得られた比較信号は、信号
YUK1およびYLK1によつてそれぞれ第1処理
期間における上鍵盤、下鍵盤専用チヤンネル時間
に応じてゲートの開かれるアンド回路151,1
52に供給される。そして、アンド回路151か
らの出力信号は、上鍵盤用最大値メモリ145に
書き替えゲート信号として、またアンド回路15
2からの出力信号は、下鍵盤用最大値メモリ14
6に書き替えゲート信号としてそれぞれ供給し、
それぞれその時のシフトレジスタ130からの出
力計数値情報に書き替えるものである。 すなわち、ニユーキーオフ信号NKFは、ある
鍵の離鍵時において、その鍵の割当てられたチヤ
ンネル時間に同期して1度だけ発生されるもので
あり、加算器129およびシフトレジスタ130
からなるカウンタでは、このニユーキーオフ信号
NKFの数を計数することによつて離鍵回数をチ
ヤンネル毎に計数するようになる。そして、その
チヤンネル毎の計数値は上鍵盤および下鍵盤単位
に比較器144で比較され、第1処理期間の間に
最大計数値が最大値メモリ145あるいは146
に鍵盤単位で記憶され、この記憶は第2および第
3処理期間の間ホールドされる。そして、第3処
理期間の最終チヤンネル時間になると、1サイク
ル終了信号Y48が発生し、この信号Y48はノア回
路155,156に供給してその出力を「0」と
し、アンド回路群153,154のゲートを閉じ
て、メモリ145,146の記憶をクリアする。
すなわち、第1処理期間において、上鍵盤および
下鍵盤の各専用チヤンネルにおいて計数された最
大離鍵回数が最大値メモリ145,146に記憶
ホールドされるようになるものであり、その記憶
値は第2処理期間以降で比較器144において比
較されて、その入力A及びBが一致するチヤンネ
ル時間にトランケートチヤンネル指定信号TRが
発生されるようになるものである。 尚、電源投入時において発生されるイニシヤル
クリア信号ICは、ノア回路155,156に供
給し、最大値メモリ145,146を一旦クリア
させる。また、この信号ICは第6図のオア回路
99に供給し、キーオフメモリ49の全ステージ
に「1」を書き込むもので、これによつて電源投
入当初は全チヤンネルのキーオフ記憶信号
KOFMが「1」とされる。さらに、イニシヤル
クリア信号ICは、第7図のオア回路143を介
してシフトレジスタ130の最下位ビツトに供給
され、このシフトレジスタ130の全チヤンネル
の計数値を「0001」とする。これは、操作されて
いる鍵は存在するが、離鍵されたことがまだ1度
もないと云う場合に、現在押鍵中の鍵が割当てら
れているチヤンネルに、トランケートチヤンネル
指定信号TRが発生されることを防ぐためのもの
である。すなわち、電源投入当初において、未だ
割当てられていないチヤンネルに対して、必ずト
ランケートチヤンネル指定信号TRが発生するよ
うになつている。 第7図には、さらに自動コード音キーオン信号
発生回路22が示されているもので、自動ベー
ス・コード演奏を選択している時にキーコーダ8
から得られるコード音発生タイミング信号CGは、
シフト遅延回路158を介して、同じく遅延回路
159、インバータ160、アンド回路161か
らなるデイジタル的微分回路に供給し、遅延回路
158の出力信号の立ち上りに対応した48μ秒幅
の整形パルス信号をアンド回路161から取り出
すようにする。このアンド回路161からの出力
パルス信号は、1/4分周用の2ビツトバイナリカ
ウンタ162にリセツト信号として供給するもの
で、このカウンタ162の2ビツトの出力の一方
が「0」、すなわち2ビツトの出力が「00」「01」
「10」となる時に、これをナンド回路163で検
知して、アンド回路164,165にゲート信号
を与える。アンド回路164には、第4図のオア
回路123を介してカウントパルスTおよび1サ
イクル終了信号Y48が加えられており、信号Y48
のタイミングでアンド回路164から信号「1」
がカウンタ162に計数入力として供給されるよ
うになつている。すなわち、コード音発音タイミ
ング信号CGに対応してカウンタ162がリセツ
トされてから、カウントパルスTが3個発生され
た時に、カウンタ162の2ビツトの計数値情報
は「11」となり、ナンド回路163の出力が
「0」とされ、カウンタ162においてカウント
パルスTの計数は、それ以上されない。 ナンド回路163の出力は、上記したように信
号CGが発生してから、カウントパルスTの約3
周期の時間「1」となるもので、この信号はアン
ド回路165を介して自動コード音用キーオン信
号KO3として出力される。カウントパルスTの
周期は約1500μ秒であるから、キーオン信号KO
3の発生幅は約4.5m秒である。ここで、アンド
回路165には下鍵盤押鍵記憶信号LKMがゲー
ト信号として供給されているもので、下鍵盤で何
からの鍵が操作されている場合、若しくはコード
音に関するキーコードN1〜B3が定期的にキー
コーダ8から供給されている場合に、信号LKM
は「1」とされているものである。 下鍵盤押鍵記憶信号LKMは、キーオンメモリ
46から時分割的に出力されるキーオン信号KO
の中で、下鍵盤専用チヤンネルに対応するものを
選択して記憶することにより得られるものであ
る。すなわち、下鍵盤専用チヤンネル信号YLK
をアンド回路167に供給すると共に、このアン
ド回路167にキーオン信号KOを供給し、アン
ド回路167から下鍵盤のキーオン信号のみを選
択出力させる。この下鍵盤キーオン信号は、オア
回路168を介して遅延回路169に供給し、こ
の遅延回路169の出力をアンド回路170を介
してオア回路168に帰還してホールド記憶させ
るようにする。このホールド回路を形成するアン
ド回路170には、ノア回路171からゲート信
号を供給するもので、このノア回路171にはイ
ニシヤルクリア信号IC、および最終チヤンネル
信号C16を供給し、イニシヤル時の他に、第16
チヤンネルのタイムスロツトに対応してノア回路
171の出力を「0」にするものである。すなわ
ち、通常の動作時においては、第16チヤンネル時
間に対応して、遅延回路169によるホールド情
報がクリアされるものである。 遅延回路169の出力信号は、最終チヤンネル
信号C16によるゲート信号の与えられるアンド
回路172に加えられ、このアンド回路172か
らの出力信号はオア回路173を介して遅延回路
174に供給する。すなわち、最終チヤンネル信
号C16が発生する第16チヤンネル時間毎に、遅
延回路169からホールド解除直前の情報が、遅
延回路174に供給されるようになるもので、こ
の遅延回路174からの出力信号は、アンド回路
175を介してオア回路173に帰還し、その情
報を記憶ホールドするようになる。そして、アン
ド回路175には前記ノア回路171からゲート
信号を与え、最終チヤンネル信号C16が発生す
るまで、ホールド状態を保持させ、信号C16と
共にホールド解除させる。 したがつて、下鍵盤で何らかの鍵が押されてい
れば、すなわち下鍵盤専用チヤンネルに何らかの
音が割当てられていれば、遅延回路174からの
出力信号は「1」に保持され、この信号は下鍵盤
押鍵記憶信号LKMとして使用されるようになる。 自動アルペジヨ回路23は、キーコーダ8から
の自動アルペジヨ選択信号ARPにもとづき動作
するもので、キーコード記憶回路17の各チヤン
ネルに記憶されているキーコードN1′〜B3′の
中で、例えば下鍵盤で押鍵されている複数の鍵に
それぞれ対応したキーコードを、音高順に、アル
ペジヨ音発音タイミングにしがつて、順次1つづ
つ選択する。選択されたキーコードは、自動アル
ペジヨ選択信号ARPが発生している間(48μ秒)
に、自動アルペジヨ音キーコードAN1〜AB2
として、キーコード記憶回路17に送出し、この
回路17のアルペジヨ用専用チヤンネル(第14チ
ヤンネル)に記憶させる。このような動作が繰り
返して、また適宜オクターブ変換して順位をもつ
たアルペジヨ音を得るようにするものである。 以上のような発音割当て回路部13による割当
て動作の結果、上鍵盤、下鍵盤、ペダル鍵盤それ
ぞれの操作鍵情報は、第3図のb〜dに示したよ
うに対応チヤンネルのいずれかに割当てられ、さ
らに自動アルペジヨ音は同図eのように第14チヤ
ンネルに割当てられる。そして、キーコード記憶
回路17の各チヤンネルに割当てられた音のキー
コードN1′〜B3′は、それぞれ第3図のaに対
応してb〜eに示したチヤンネル時間に同期し
て、時分割的に出力されるようになるもので、こ
の時分割情報はデータ多重回路14に供給され
る。このデータ多重回路14には、さらに割当て
制御部19から第1および第2のキーオン信号
KO1,KO2を、その対応チヤンネル別に時分
割的に供給し、上記キーコードと共に多重化す
る。 このデータ多重回路14は、第5図に示されて
いるもので、多重化制御信号BOが供給される。
この信号BOは、第3図のnに示すように、1μ秒
のパルス幅で3μ秒周期のパルス信号である。こ
の多重化制御信号BOは、第3図からも明かなよ
うに、第1処理期間H1において、「3」「6」
「9」「12」「15」の各チヤンネル時間に同期し、
第2処理期間H2では「2」「5」「8」「11」
「14」の各チヤンネル時間に同期し、さらに第3
処理期間H3では「1」「4」「7」「10」「13」
「16」の各チヤンネル時間に同期して、それぞれ
発生する。そして、この信号BOは第4図に示し
たタイミング信号発生回路15のオア回路199
から取り出されるもので、このオア回路199に
はデコーダ30からの信号H1〜H3をそれぞれ
ゲート信号として供給する。アンド回路193,
195,197からの出力信号を入力する。そし
て、このアンド回路193,195,197それ
ぞれに、シフトレジスタ26からの上記第1〜第
3処理期間に対応するチヤンネルの信号の入力さ
れるアンド回路194,196,198からの出
力信号を供給し、第3図nに示した多重化制御信
号BOを得るものである。 そして、このデータ多重回路14に対しては、
多重化すべき情報となるキーコードN1′〜B
3′、キーオン信号KO1,KO2、さらにエンベ
ロープコントロール信号EC、ダンパ信号DU、自
動ベース・コード選択信号ABC、スローロツク
選択信号SR、自動コード音用キーオン信号KO3
等を供給すると共に、多重化を制御するためのタ
イミング信号発生回路15からの制御用タイミン
グ信号Y30,Y31,Y34,Y36を供給し
てなる。 データ多重回路14においては、1つのチヤン
ネル間に関するキー情報類を、3回に分けて送出
する。したがつて、1回のデータ送出時間を1ビ
ツトタイム(1μ秒)とすると、1チヤンネル分
のキー情報類およびこれに関連する制御情報類を
送出するために3ビツトタイム(3μ秒)を必要
とするものであり、このため、多重化制御信号
BOの発生周期を3ビツトタイムとしたものであ
る。 データ多重回路14においては、多重化制御信
号BOは3ビツトタイム内で1ビツトタイムづつ
順次ずらされて3通りに使い分けられるようにな
つている。すなわち、この信号BOは2個の1ビ
ツト選択回路201,206によつて順次遅延
し、順次1ビツトタイムづつ位相の異なる信号
BO,BO1,BO2とするもので、この信号BO
〜BO2によつて、1チヤンネル分のキー情報そ
の他の情報を分割して順次選択させるものであ
る。第8図は上記3つの信号BO,BO1,BO2
の発生タイミングを拡大して示している。 すなわち、遅延されていない多重化制御信号
BOは、アンド回路200にゲート信号として供
給されるもので、このアンド回路200には第2
のキーオン信号KO2を供給して、この信号KO
2を選択するために使用する。また、1ビツトタ
イム遅れた信号BO1は、アンド回路202〜2
05にゲート信号として供給し、キー情報の中の
オクターブコードB1′〜B3′および第1のキー
オン信号KO1を選択するために使用し、2ビツ
トタイム遅れた信号BO3はアンド回路207〜
210に供給して、ノートコードN1′〜N4′を
選択するために使用する。すなわち、キーコード
記憶回路17から得られるキーコードN1′〜B
3′、およびこれに関連するキーオン信号KO1,
KO2等の情報は、割当てチヤンネル時間に対応
して同時に多重回路14に供給されるものである
のに対して、この多重回路14では、これら情報
信号を信号BO〜BO2にそれぞれ対応して時分
割化している。このため、信号BOに同期する信
号KO2はそのままアンド回路200に供給する
が、1ビツトタイム遅れる信号BO1で取り出さ
れるノートコードB1′〜B3′およびキーオン信
号KO1は、それぞれ1ビツト遅延回路215〜
217を介してアンド回路202〜205に供給
し、さらに2ビツトタイム遅れる信号BO2で取
り出されるノートコードN1′〜N4′は、それぞ
れ1ビツトの遅延回路219〜222および22
3〜226を直列に介して、アンド回路207〜
210にそれぞれ供給する。 その結果、多重化制御信号BOが発生したある
チヤンネル時間において、キーコード記憶回路1
7から出力されるキーコードN1′〜N4′,B
1′〜B3′およびアンド回路113,114(第
6図)から出力されるキーオン信号KO1,KO
2が、3ビツトタイムの間に1ビツトタイムづつ
位相を異ならせて3つのタイミングに分けて順次
選択されるもので、このように時分割的に得られ
るキー情報類はオア回路211〜214でまとめ
て、4ビツトの信号KC1〜KC4とするもので、
この情報KC1〜KC4がチヤンネルプロセツサ9
の出力として取り出されるようになる。 第8図のdは、上記チヤンネルプロセツサ9か
らの4ビツトの出力信号KC1〜KC4の状態を示
すもので、このように出力されるキー情報類N
1′〜N4′,B1′〜B3′,KO1,KO2のチ
ヤンネルは、同図のeに示すようになり、例えば
第3チヤンネルに係る時間帯に対応して示した信
号KC1〜KC4の状態が典型例となる。この例に
よれば、すでに説明してきたことから明かなよう
に、信号BOに対応する最初の送出タイミングで
第2のキーオン信号KO2が、信号BO1に対応
する次の送出タイミングでオクターブコードB
1′〜B3′と第1のキーオン信号KO1が、信号
BO2に対応する3つの目の送出タイミングでノ
ートコードN1′〜N4′が、それぞれ時分割多重
化される。 発音割当て回路13からは、例えば第3チヤン
ネル時間に対応して、このチヤンネルのキー情報
類が出力され、このキー情報が第3チヤンネル時
間を含んで3つのビツトタイムによつて第8図の
dに示すように4ビツトの信号KC1〜KC4に時
分割多重化される。したがつて、発音割当て回路
13から、第4チヤンネル、第5チヤンネルに対
応するキー情報が出力される時、信号BO1,
BO2によつて第3チヤンネルの情報が時分割送
出されているものであり、したがつてこの時の第
4、第5チヤンネルのキー情報類はデータ多重回
路14において使用されない。そして、上記第3
チヤンネルのキー情報類が信号KC1〜KC4とし
て時分割出力された後に、発音割当て回路13か
ら供給される第6チヤンネルのキー情報類を、第
3チヤンネルのキー情報類につづいて信号KC1
〜KC4は時分割多重化するものである。そして、
上記のようにして使用されなかつたチヤンネルの
発音割当て回路13からのキー情報類は、該当す
るチヤンネル時間において、多重化制御信号BO
が発生した時に選択し、データ多重回路14で多
重化してチヤンネルプロセツサ出力として取り出
すようにする。例えば、上記説明でデータ多重回
路14で使用されなかつた第4および第5チヤン
ネルは、第3図のnからも明かなように第3処理
期間の第4チヤンネル時間、第2処理期間の第5
チヤンネル時間にそれぞれ多重化制御信号BOと
同期し、この時にデータ多重回路14で信号KC
1〜KC4に時分割多重化される。 第3図のoは、多重化制御信号BOにもとづい
て、データ多重回路14において実行される各チ
ヤンネルのキー情報類の時分割処理時間帯を示す
もので、その数字は処理チヤンネルを示している
もので、第8図のeはこれを一部拡大して示して
いるものである。 第3図のnから明かなように、第1処理期間か
ら第3処理期間に至る1処理サイクルにおいて、
多重化制御信号BOは、全てのチヤンネル時間に
関してそれぞれ1回づつ発生される。したがつ
て、1処理サイクル(48μ秒)の間には、全ての
チヤンネルに係る時分割多重処理がデータ多重回
路14において行なわれる。 ここで、上記信号KC1〜KC4として送出され
るキー情報について検討してみると、第2のキー
オン信号KO2が信号KC4として送出されるタ
イミングにおいては、信号KC1〜KC3が使用さ
れず、またペダル鍵盤に対応するキー情報にあつ
ては、オクターブコードはB1′,B2′の2ビツ
トであつて、3ビツト目のB3′は発生されない。
また、アタツク性の第2のキーオン信号KO2
は、第6図に示したナンド回路126からも明か
なように、ペダル鍵盤のキー情報類としては使用
されない。したがつて、ペダル鍵盤の専用チヤン
ネルである第1チヤンネルに割当てられたキー情
報類は送出する場合に、信号BOに同期する最初
の送出タイミングには、出力信号KC1〜KC4が
全て使用されず、次のBO1に同期する送出タイ
ミングでは、出力情報ビツトKC3が使用されな
い。 また、アルペジヨ音とにおいてもオクターブコ
ードの3ビツト目B3′は発生されず、第1およ
び第2のキーオン信号KO1,KO2が使用され
ない。したがつて、アルペジヨ音の専用チヤンネ
ルである第14チヤンネルに割当てられたキー情報
類を、KC1〜KC4で時分割多重化して取り出す
場合、最初の信号BOのタイミングではKC1〜
KC4の全てが使用されず、次の信号BO1のタ
イミングでは、KC3およびKC4が使用されな
い。 このような各チヤンネルのキー情報類の時分割
多重送出のために使用されないタイミングを利用
して、エンベロープコントロール信号EC、ダン
パ信号DU等のその他の制御情報類の時分割多重
送出を行う。 すなわち、第5図に示したデータ多重回路14
のアンド回路227,228に対してタイミング
パルスY30をゲート信号として供給し、自動コ
ード音用キーオン信号KO3、および自動ベー
ス・コード選択信号ABCをゲート出力させ、オ
ア回路214,213からそれぞれ信号KC4,
KC3として出力させるようにする。タイミング
パルスY30は、第4図のアンド回路229か
ら、第1処理期間の第1チヤンネル時間から数え
て30ビツトタイム目、すなわち第2処理期間の第
14チヤンネル時間において、第3図のpに示すよ
うに発生させるパルスである。したがつて、この
タイミングパルスY30の発生する時は、データ
多重回路14において自動アルペジヨ専用の第14
チヤンネルのキー情報類の、時分割多重のための
最初のタイミングとなつている。この場合、前述
したように第2のキーオン信号KO2は、自動ア
ルペジヨのために使用されないものであるため、
信号KO2を出力するアンド回路200に対して
タイミング信号Y30の供給されるインバータ2
30からの出力信号をゲート信号として与え、タ
イミングパルスY30のタイミングで、第2のキ
ーオン信号KO2を禁止し、これに代わりアンド
回路227から自動コード音用のキーオン信号
KO3を、信号KC4を出力するオア回路214
に供給するものである。したがつて、第8図のd
に示すように、第14チヤンネルのための時分割処
理時間帯の最初のタイミング(パルスY30の発
生タイミング)において、KC3として信号ABC
を出力し、KC4としてキーオン信号KO3を出
力するようになるものである。 タイミングパルスY31は、第4図のアンド回
路231から、第3図のpに示すように上記タイ
ミングパルスY30の次のチヤンネル時間、すな
わち第2処理期間の第15チヤンネルで発生するも
ので、第5図のアンド回路232にゲート信号と
して供給し、そのタイミングでスローロツク選択
信号SRを取り出し、オア回路214に供給する。
すなわち、アルペジヨ専用チヤンネルの2番目の
タイミングでKC4として信号SRを取り出すもの
で、この時信号Y31の供給されるインバータ2
33でアンド回路205のゲートを閉じ、通常発
生される第1のキーオン信号KO1の出力を禁止
する。また、この自動アルペジヨの場合、オクタ
ーブコードはB1′,B2′の2ビツトであるた
め、KC3に相当する信号は存在せず、したがつ
てアルペジヨ専用チヤンネル(第14チヤンネル)
の時分割多重化情報は第8図のdに示すようにな
るものである。 タイミングパルスY33は、第4図に示したア
ンド回路234から、第3処理期間H3の第1チ
ヤンネル時間において発生される(第3図p参
照)。この時、多重化制御信号BOも発生し、第
1チヤンネルすなわちペダル鍵盤専用チヤンネル
の情報を送出するための最初のタイミングとな
る。しかし、ペダル鍵盤音に関しては、第2のキ
ーオン信号KO2を使用しないものとしているの
で、このタイミングパルスY33のタイミングに
おいて、第2のキーオン信号KO2を送出する必
要がなく、ペダル鍵盤専用チヤンネルの対応する
時分割処理時間帯の最初のタイミングは空きの状
態となるもので、したがつてこのタイミングは基
準データ送出のために利用されるようにする。 すなわち、タイミングパルスY33をオア回路
211〜214に加え、このタイミングの信号
KC1〜KC4を第8図のdに示すように「1111」
の基準データとする。この基準データ「1111」
は、データ多重回路14において時分割多重化さ
れた各種情報類の、基準タイミング情報として以
後使用されるようにする。 タイミングパルスY34は、タイミングパルス
Y33の1ビツトタイム後に発生されるもので
(第3図p参照)、第4図のアンド回路235から
得られる。このタイミングパルスY34は、第5
図に示したアンド回路236にゲート信号として
供給し、ダンパ信号DUを取り出すもので、この
ダンパ信号DUはオア回路213に加えられ、ま
たタイミングパルスY34はインバータ237で
反転して、アンド回路203のゲートを閉じるよ
うに作用する。したがつて、ペダル鍵盤専用チヤ
ンネルの2番目のタイミングで、信号KC3とし
てオクターブコードB3に代わり、ダンパ信号
DUが送出されるようになる。すなわち、このチ
ヤンネル(第1チヤンネル)の2番目のタイミン
グにおいては、第8図のdからも明かなように、
出力信号KC1〜KC4として情報B1,B2,
DU,KO1が得られるようになる。 タイミングパルスY36は第3図のpに示すよ
うに第4図のアンド回路238から、第3処理期
間H3の第1チヤンネル時間において発生され、
第5図のアンド回路239にゲート信号として供
給し、エンベロープコントロール信号ECを取り
出す。このアンド回路239から取り出される信
号ECは、オア回路213に供給されるもので、
このタイミング信号Y36は、第3図からも明か
なように多重化制御信号BOと同期して発生し、
第4チヤンネルに割当てられた情報の最初の送出
タイミングとなつている。したがつて、第8図の
dに示すように、第4チヤンネルに関する時分割
処理時間帯の最初のタイミングにおいては、KC
3,KC4として信号ECおよびKO2が送出され
る。 制御情報類ABC,SR,DU,EC,KO3、さ
らに基準データ「1111」は、上記したように第14
チヤンネル(アルペジヨ専用チヤンネル)、第1
チヤンネル(ペダル鍵盤専用チヤンネル)、およ
び第4チヤンネルの時分割処理時間帯でのみ行わ
れる。以後順次実行される第7、第10、第13、第
16チヤンネルの時分割処理帯、およびさらに繰り
返し順次実行される第3、第6、第9、第12、第
15、第2、第5、第8、第11チヤンネルの時分割
処理帯においては、第8図の第3チヤンネルの時
間帯で代表して示すように、キー情報類KO2,
B1′〜B3′,KO1,N1′〜N4′が時分割的
に送出される。このようにして、第3図のoに示
す順序で各チヤンネルに割当てられたキー情報類
の時分割送出、および制御情報類の時分割送出が
繰り返し実行されるもので、その繰り返し周期は
1処理サイクルに相当する48μ秒である。 データ多重回路14から取り出される4ビツト
の信号KC1〜KC4のタイロスロツトは、合計48
であり、基準データ「111」が発生するタイロス
ロツトを「1」として、各タイムスロツト「1」
〜「48」におけるKC1〜KC4の状態は、第9図
に示す状態となる。これまでの説明で、一応全タ
イロスロツトの状態は予測できるが、第9図では
一応全部を列挙して示した。この第9図において
「U」は上鍵盤、「L」は下鍵盤、「P」はペダル
鍵盤、「ARP」は自動アルペジヨのそれぞれ割当
てられるチヤンネルであることを示す。尚、特に
これまで説明してないが、回路動作のテストを行
う場合に、エンベロープコントロール信号ECを
送出すると同じタイミングで(第9図のタイムス
ロツト4において)、データKC2のラインにテス
ト信号TESTを送出するもので、このテスト信号
TESTは、電子楽器の通常動作時には発生され
ず、回路動作テストを行う場合にのみ発生され
る。 以上説明したように、チヤンネルプロセツサ9
から時分割多重化した信号KC1〜KC4の4ビツ
トによる時分割多重化した演奏情報が得られるも
のであるが、この信号KC1〜KC4は、メモリ回
路10によつて経時的に記憶されるものである。
第10図はこのメモリ回路10を詳細に示したも
ので、伝送等の便宜上4ビツトの信号KC1〜KC
4に変換された情報は、各割当てチヤンネル単位
に12ビツトの並列信号に変換する。すなわち、チ
ヤンネルプロセツサ9からの4ビツトの信号KC
1〜KC4は、それぞれクロツクパルスφ1による
1ビツトのシフト遅延回路301a〜301dで
検知し、さらに同様の遅延回路302a〜302
d、および303a〜303dでそれぞれ順次1
ビツト分(1μ秒)づつ遅延させる。そして、上
記遅延回路301a〜301d,302a〜30
2d,303a〜303dからのそれぞれの出力
信号をシフト遅延回路304a〜304lでクロ
ツクφBによつて同時に読み取り、12ビツトの情
報が検知されるようにする。 ここで、遅延回路301a〜301dの出力情
報が「1111」の基準タイミング信号となつた時に
これをアンド回路305で検知し、その基準タイ
ミングの同期信号SYはオア回路306を介して
2段直列にしたシフト遅延回路307a,307
bの入力側に書き込み情報「1」として供給す
る。すなわち、クロツクパルスφ1の1μ秒づつ時
間を異ならせて、信号SYの発生時からφC,φA
φBの信号が発生するもので、φA,φBが共に「0」
となつた時にこれをノア回路308で検知して信
号「1」をオア回路306に帰還し、信号φC
「1」にさせるようにする。すなわち、クロツク
φC,φA,φBが1μ秒間隔で順次繰り返し発生させ
られ、そのクロツクパルスφBで前記遅延回路3
04a〜304lが書き込み駆動されるものであ
る。 したがつて、例えばチヤンネルプロセツサ9か
ら、第9図に示した第1チヤンネルの情報が入力
されたとすると、まずその最初のタイミングの
「1111」が入力され、その信号が遅延回路301
a〜301dから出力された時にクロツクφC
発生し、以後このチヤンネルの2番目、3番目の
タイロスロツトの信号が遅延回路301a〜30
1dからあらわれる毎にクロツクφAおよびφB
あらわれる。すなわち、クロツクφBが発生する
タイミングでは、この第1チヤンネルの最初、2
番目、3番目の各タイムスロツトの4ビツトの信
号KC1〜KC4は、それぞれ遅延回路303a〜
303d,302a〜302d,301a〜30
1dの出力側にそれぞれあらわれ、クロツクφB
で遅延回路304a〜304lを駆動することに
よつて、第1チヤンネルの12ビツトの情報は同時
に並列的に遅延回路304a〜304lに読み取
られるようになる。 上記アンド回路305からの同期信号SYは、
さらに直列状にしたクロツクパルスφ1で駆動さ
れる1ビツトのシフト遅延回路309a,309
bの先頭部に供給し、その各遅延回路309a,
309bの出力信号および同期信号SYをオア回
路310で検知する。すなわち、このオア回路3
10からは、同期信号SYの発生と共に3ビツト
時間(3μ秒)幅の同期信号SY′を発生し、この信
号SY′は16ステージのシフトレジスタ311の先
頭部に供給する。このシフトレジスタ311は上
記クロツクφBでシフト制御されるものであり、
且つその入力信号SY′は第9図に示した情報群の
第1チヤンネルの情報がチヤンネルプロセツサ9
から発生する時にこれに同期して発生されるもの
であり、したがつてこのシフトレジスタ311の
1番目乃至第16番目の各ステージは、チヤンネル
プロセツサ9からの入力情報の各チヤンネルのそ
れぞれ対応するようになる。すなわち、シフトレ
ジスタ311の第1ステージから信号「1」が出
力される時に、チヤンネルプロセツサ9からペタ
ル鍵盤専用チヤンネルの情報が入力され、同じく
第2〜第8ステージから「1」の情報が得られる
時、すなわちオア回路312から「1」の出力信
号が得られるタイミングでは、上鍵盤専用チヤン
ネルの情報が入力され、第9〜第15ステージすな
わちオア回路313から「1」の出力信号の得ら
れる時に下鍵盤専用チヤンネルの情報が入力さ
れ、さらに第16ステージが「1」の時に自動アル
ペジヨ専用チヤンネルの情報が入力されるように
なるものである。そして、シフトレジスタ311
の第1ステージからの出力信号、およびオア回路
312,313からの出力信号は、それぞれアン
ド回路314〜316に供給するもので、このア
ンド回路314〜316には、制御指令部11の
スイツチS2〜S4からの上鍵盤U、下鍵盤L、
ペダル鍵盤Pの各選択信号をゲート信号として供
給する。 尚、指令制御部11においては、メモリ回路1
0から記憶情報を読み出し、楽音発生装置12で
演奏者を得る時に、スイツチS2〜S4で発音さ
せない鍵盤を選択してその対応スイツチを投入
し、信号「1」を発生するものであり、発音させ
る鍵盤に対応する信号は「0」に設定するもの
で、したがつて図において,,は発音選択
の状態を示している。 そして、アンド回路314〜316からの出力
信号はオア回路317で一括し、メモリ318の
出力読み出し制御信号を発するオア回路319に
供給する。このオア回路319には、さらにレコ
ード(記憶)およびプレイ(演奏)状態を指令す
る信号R/を供給し、レコード設定時に「1」
の信号を与えるようにしてなる。 メモリ318は、前記12ビツトの情報それぞれ
に対応する遅延回路304a〜304lからの情
報の供給される並列的に設定したメモリ単体31
8a〜318lからなる。このメモリ単体は図に
318aおよび318lで代表して示すようにそ
れぞれ同様の構成でなるもので、メモリ318へ
の各対応ビツト入力は、アンド回路320および
オア回路321を介してアンド回路322に供給
する。アンド回路322からの出力情報は、オア
回路323を介して16ステージのシフトレジスタ
324の先頭部に供給するもので、このシフトレ
ジスタ324はメモリ318に対する入力情報に
同期してクロツクφBによつてシフト制御される。
そして、このシフトレジスタ324からの出力情
報は、アンド回路325およびオア回路326を
介して出力情報として出力すると共に、アンド回
路327を介してオア回路323に帰還し、シフ
ト循環して記憶保持されるようにしてなる。ま
た、メモリ318に対する入力ビツト情報は、ア
ンド回路328を介して直接出力側オア回路32
6に供給されるようになつている。 メモリ318からの12ビツトの各出力情報は、
クロツクφA,φB,φCで各4個づつゲート制御さ
れるアンド回路329a〜329lを介してチヤ
ンネルプロセツサ9からの情報と同様に第9図に
示したように4ビツトの信号KC1′〜KC4′に時
分割多重化してクロツクパルスφ1で駆動される
シフト遅延回路330a〜330dに供給し、楽
音発生装置12への出力情報とする。同時に、こ
の12ビツトの情報は、演奏情報を記憶するキーデ
ータ用メモリ331に書き込み情報として供給す
るもので、このメモリ331からの読み出し情報
は、メモリ318の各メモリ単体318a〜31
8lのアンド回路332を介してオア回路321
に供給する。 メモリ318のメモリ単体318hは、これま
での説明から明かなように、第1のキーオン信号
KO1に対応するようになるもので、この信号
KC1は上、下、ペダル鍵盤において、キー情報
の割当てられたチヤンネルにおいてかならず存在
し、離鍵と共に消滅するものである。そして、こ
のメモリ単体318hに対応する入出力情報Aお
よびBは、比較回路333において比較するもの
で、チヤンネルプロセツサ9からの入力情報と、
メモリ318に記憶されたそれ以前の情報とをチ
ヤンネル単位に比較するようになり、上記鍵盤部
のいずれかの鍵が押鍵されまたは離鍵された時に
当該鍵の割当てられたチヤンネル時間において
「A≠B」の判別がされるようになる。 すなわち、比較回路333では、「A≠B」で
出力信号1を発生させるもので、この信号
1はアンド回路334およびオア回路335を介
してオア回路336に供給し、オア回路336か
らの出力信号は、クロツクφBで入力情報チヤン
ネルに同期して駆動されるシフト遅延回路337
に読み込む。そして、この遅延回路337からの
出力信号EN1は、アンド回路338を介してオ
ア回路336に帰還し、記憶ホールドされるよう
にすると共に、アンド回路339およびオア回路
340を介して同じくクロツクφBで駆動される
シフト遅延回路341に供給し、この遅延回路3
41からの出力情報EN2はアンド回路342を
介してオア回路340に帰還し、ここでも記憶ホ
ールドさせるようにする。 ここで、信号1の供給されるアンド回路3
34は、レコード状態でゲート信号R/を与
え、さらに遅延回路341からの出力信号EN2
の供給されるインバータ343からの信号をゲー
ト信号として与え、レコード状態で且つ信号EN
2の発生していない状態で、信号1を記憶ホ
ールドする1次ホールド回路を構成する。また、
アンド回路339は自動アルペジヨ選択信号
ARPでゲート制御し、16チヤンネル1サイクル
の情報の最終チヤンネル(第16チヤンネル)に対
応して、上記1次ホールド回路の出力信号EN1
を検知して読み込む2次ホールド回路を構成し、
以後自動アルペジヨ選択信号ARPの存在しない
状態でインバータ344によつてアンド回路34
2にゲート信号を与え、次に自動アルペジヨ選択
信号ARPが発生するまで、すなわち16チヤンネ
ルの1処理サイクルの情報の末尾がくるまで信号
EN2を記憶ホールドさせる。 上記インバータ343からの出力信号は、アン
ド回路345にも与えられる。このアンド回路3
45には、レコード状態で「1」となる信号R/
Pが供給されるインバータ347の出力を供給す
ると共に、後述する比較回路346からのイコー
ル信号EQ2を供給するもので、信号EN2が存在
せず、且つプレー(演奏)状態である時に、イコ
ール信号EQ2の発生に伴い信号「1」をアンド
回路345から発生し、オア回路335に供給し
て次に自動アルペジヨ選択信号ARPが発生され
るまで、遅延回路337で1次記憶ホールドする
ようにしてなる。 メモリ318の各メモリ単体318a〜318
lにあつては、それぞれアンド回路322に対し
て上記信号EN2をゲート信号として供給し、シ
フトレジスタ324に対して新しい情報を読み込
むようにするものであり、信号EN2の存在しな
い時には、インバータ348からの出力信号でア
ンド回路327のゲートを開き、シフトレジスタ
324の記憶情報をシフト循環して記憶保持する
ようにしてなる。また、上記アンド回路322に
対して情報を供給するアンド回路320および3
23にあつては、レコード(記憶書き込み)状態
において信号R/を「1」としてアンド回路3
20のゲートが開かれ、プレイ(演奏)状態では
インバータ349でアンド回路332にゲート信
号を与えるようにする。そして、出力側のアンド
回路328は、レコード状態あるいはオア回路3
17からの鍵盤選択指定信号(++)の存
在する時のオア回路319からの出力信号でゲー
トが開かれ、オア回路319の出力信号「0」の
時にはインバータ350からアンド回路325の
ゲートを開き、シフトレジスタ324からの出力
情報を、メモリ318の出力信号として取り出す
ようにしてなる。 前記信号EN2は、クロツクφBの供給されるア
ンド回路351にゲート信号を与え、このアンド
回路351からの出力クロツクφBは第1のアド
レスカウンタ352を計数歩進する。ここで、信
号EN2は、16チヤンネルの1処理サイクルの最
終チヤンネルで発生される自動アルペジヨ選択信
号ARPでアンド回路339のゲートが開かれて
からクロツクφB分遅延して立ち上るものであり、
信号EN2は新しい1処理サイクルの先頭に同期
するように立ち上り、次に自動アルペジヨ選択信
号ARPが発生し、アンド回路342のゲートが
閉じてからクロツクφB分遅れるまでの1処理サ
イクルの間発生している。したがつて、プレー状
態およびレコード状態の切換時に発生する信号R
2でリセツトされたアドレスカウンタ352は、
1処理サイクルの間クロツクφBで計数歩進され、
16チヤンネル1イベントの情報の各チヤンネルを
順次指定するアドレス計数情報を発生するように
なる。ここで、このアドレスカウンタ352を、
1イベントの情報を構成する16チヤンネルに対応
して16進に構成することによつて、信号EN2発
生毎に、そのチヤンネルを順次指定するアドレス
情報を一循発生するようになるものであり、この
アドレス情報はキーデータ用メモリ331にチヤ
ンネル指定アドレス情報として供給する。 上記第1のアドレスカウンタ352からの16計
数毎に、すなわち1イベントの情報のアドレス指
定1循毎に発生するキヤリイ信号は、同じく信号
R2でリセツトされる第2のアドレスカウンタ3
53に計数歩進信号として供給するもので、この
アドレスカウンタ353の計数値情報は、イベン
ト情報(各16チヤンネル)を指定するアドレス情
報となつて、キーデータ用メモリ331に供給さ
れる。このキーデータ用メモリ331は、前記信
号EN2の存在する時に駆動指令(EN)が供給
されるもので、レコード状態の時に「1」となる
信号R/によつて書き込み状態(W)が、この
信号R/の「0」となるプレー状態で読み出し
状態(R)が設定される。 キーデータ用メモリ331に対して、タイマ用
メモリ354が設けられる。このタイマ用メモリ
354に対しては、上記第2のアドレスカウンタ
353からのアドレス情報を加算回路355を介
して供給するもので、この加算回路355はアン
ド回路356から「+1」の指令が与えられた時
に、供給されたアンド情報に「+1」してタイマ
用メモリ354のアドレス指定を行う。上記アン
ド回路356には、信号R/の供給されるイン
バータ357からのプレー状態で「1」となる信
号、さらにレコードからプレー情報に反転した時
にクロツクφBで同期するように発生する信号R
1の供給されるインバータ358からの信号を供
給し、プレー状態への切替時の初期状態を外した
プレー状態設定時に、アンド情報に「+1」をす
るようにしてなる。 このタイマ用メモリ354は、上記信号R1お
よび信号EN2の供給されるオア回路359から
の出力信号で駆動状態に設定され、信号R/に
よつてレコード時に書き込み指令(W)、プレー
時に読み出し指令(R)が与えられるもので、タ
イマカウンタ360の計数値情報が書き込み情報
として供給されている。そして、このメモリ35
4からの読み出し情報は、タイマレジスタ361
に読み出し記憶されるもので、このタイマレジス
タ361の記憶情報は、タイマカウンタ360の
計数値情報と比較回路346で比較し、その一致
検出時にイコール信号EQ2を発生するようにし
てなる。ここで、タイマレジスタ361は、信号
R1およびEN2が供給されるオア回路363か
らの出力信号で、タイマ用メモリ354と同時に
駆動設定される。 タイマカウンタ360は、信号EN2の供給さ
れるインバータ364によつて、信号EN2の存
在しない間ゲートの開かれるアンド回路365か
ら得られる自動アルペジヨ選択信号ARPで計数
歩進されるものであり、この信号ARPの発生周
期(48μ秒)単位毎に時間を計数する。また、信
号EN2と信号ARPの供給されるアンド回路36
6からの出力信号をクロツクφBで駆動されるシ
フト遅延回路367に供給し、この遅延回路36
7の出力信号をオア回路368を介してタイマカ
ウンタ360にリセツト指令として与え、カウン
タ360では信号EN2の発生間隔を時間計数す
るようにしてなる。オア回路368には信号R2
も供給し、レコード、プレーの切換時に初期設定
されるようにしてなる。 第11図は上記メモリ回路10で使用される制
御信号R1,R2を発生する回路を示したもの
で、入力信号R/は制御指令部11のスイツチ
S1により発生され、レコード(R)の状態で
「1」、プレー(P)の状態で「0」の信号となる
もので、この信号は遅延フリツプフロツプ回路3
69に入力信号として供給する。この回路369
は入力信号R/をクロツクφBによつて取り込
み出力するもので、前記入力信号R/Pを信号Q
として出力するとともに、同入力信号R/の反
転したものを信号として出力する。この遅延フ
リツプフロツプ回路369の出力信号Qおよび
は、アンド回路370および371に供給するも
ので、アンド回路370には信号R/の供給さ
れるインバータ372からの出力信号を供給し、
レコード状態からプレー状態に反転してからクロ
ツクφBを発生するまでの間「1」となる信号R
1を発生する。また、アンド回路371には信号
R/を供給し、逆にプレー状態からレコード状
態に反転した時にクロツクφBが発生するまで出
力信号を発生するもので、このアンド回路370
および371からの出力信号をオア回路373で
検知し、レコード状態とプレー状態の相互反転時
にそれぞれ出力信号R2を発生するようにしてな
る。 すなわち、電子楽器の鍵盤部において演奏操作
が行われると、その上鍵盤、下鍵盤、ペダル鍵盤
の鍵操作状態、さらに各種制御設定状態に応じ
て、チヤンネルプロセツサ9から第9図に示した
ような状態の16チヤンネルの情報からなる1イベ
ントの情報が、48μ秒周期で繰返し発生され、メ
モリ回路10に供給される。ここで、演奏状態を
記憶させるレコード状態が設定され、信号R/
が「1」であるとすると、メモリ単体318a〜
318lの各アンド回路320のゲートが開か
れ、オア回路321から各チヤンネルの12ビツト
の情報が並列的に取り出されるようになる。 ここで、このレコード状態の初期状態を想定す
ると、チヤンネルプロセツサ9からキー情報類が
発生する時にはメモリ318には記憶が存在せ
ず、したがつて単体318hに入力されるキーオ
ン信号KO1は「1」となるが、出力キーオン信
号は「0」であり、したがつて比較回路333か
ら信号1が発生する。この時、信号EN2は
「0」で且つ信号つR/は「1」であるので、
信号EQ1はアンド回路334、オア回路335,
336を介して遅延回路337に書き込まれ、ク
ロツクφBと共に信号EN1が立ち上る。そして、
1処理サイクルの最終チヤンネルに対応して発生
する信号ARPによつて、信号EN1はアンド回路
339およびオア回路340を介して遅延回路3
41に書き込まれ、次のクロツクφBに対応する
新しい処理サイクルの先頭チヤンネルに対応して
信号EN2が立ち上り、メモリ単体318a〜3
18lのアンド回路322のゲートを開き、チヤ
ンネルプロセツサ9から入力される第9図に示し
たような16チヤンネルの情報を、それぞれチヤン
ネル単位に12ビツト並列にして検知し、16ステー
ジのシフトレジスタ324に書き込むようにな
る。同時に、信号R/でゲートの開かれるアン
ド回路328、オア回路326を介して、上記書
き込み情報が取り出され、キーデータ用メモリ3
31に書き込み情報として供給される。 この時、キーデータ用メモリ331は信号EN
2により駆動指令が与えられ、且つ信号EN2に
よりゲートの開かれるアンド回路351からのク
ロツクφBで計数される第1のアドレスカウンタ
352からチヤンネル単位に歩進するアドレス情
報、さらに第2のアドレスカウンタ353からの
16チヤンネルの1イベント情報を書き込む区域を
指定するアドレス情報が供給されているものであ
り、レコード状態による書き込み指令(W)にも
とづき、上記メモリ318部からの出力情報はキ
ーデータ用メモリ331に順次書き込まれる。 この時、タイマ用メモリ354もレコード状態
で書き込み指令(W)が与えられ、オア回路35
9から駆動指令の与えられているものであるが、
タイマ用カウンタ360は信号R2によつて初期
状態でリセツトされ、且つ信号EN2の発生によ
りアンド回路365のゲートが閉じられて計数歩
進がされないため、そのメモリ354に対する書
き込み情報は「0」の状態にある。 このようにして、チヤンネルプロセツサ9から
の16チヤンネル1イベントの情報が入力され、メ
モリ318およびキーデータ用メモリ331にそ
の最終チヤンネル(自動アルペジヨ専用チヤンネ
ル)の情報が書き込まれた状態となると、信号
ARPが発生してアンド回路342のゲートを閉
じ、次のクロツクφBと共に遅延回路341の出
力を「0」にして信号EN2を立ち下がらせ、上
記1イベントの情報の書き込み動作を終了する。 同時にインバータ364の出力が「1」となる
ため、タイマカウンタ360はクロツクφBを計
数開始するようになる。 第12図は上記のレコード状態設定時からの記
憶書き込み動作におけるメモリ回路10の各部の
信号波形を示したもので、(A)はレコード状態
に設定された時(信号R/が「1」に立ち上
る)から信号EN2が立ち上るまでの過程を、同
じく(B)は信号EN2が立ち上つてから16チヤ
ンネル1イベントの情報の書き込み制御状態を第
1のアドレスカウンタ352の計数値に対応して
示し、タイマカウンタ360の計数開始のタイミ
ングを示している。この図では、シフトレジスタ
311からの各ステージに対応する信号P,U,
L等も同時に示しているが、この記憶動作時に
は、その最終ステージからの信号ARP(自動アル
ペジヨ選択専用チヤンネル)のみが示されてい
る。 このようにして、最初の各鍵盤部における操作
鍵情報が記憶された状態で、演奏の進行に伴い操
作された鍵の中の少なくとも一つが離鍵され、ま
たはさらに新しい鍵が追加操作されたとすると、
チヤンネルプロセツサ9からの第9図に示したよ
うな16チヤンネル1イベント分の情報の中から、
例えば離鍵された鍵のキー情報の割当てられたチ
ヤンネルのキーオン信号KO1が消滅し、また押
鍵により新たな割当てられたチヤンネルのキーオ
ン信号KO1が新たに発生するようになる。 すなわち、メモリ318において記憶されその
出力側から得られる情報と、新たにその入力側に
供給される情報とを各チヤンネル毎に対比した場
合、上記離鍵された鍵の情報を記憶するチヤンネ
ル、あるいは新たに割当てられたチヤンネルにお
いて特にキーオン信号KO1が相違する状態とな
り、そのチヤンネルのタイミングにおいて比較回
路333において「A≠B」の状態が生じ、信号
EQ1が発生される。この時信号EN2は「0」の
状態にあり、レコード状態で信号R/は「1」
であるので、アンド回路334、オア回路33
5,336を介して「1」の信号1が遅延回
路337に記憶され、その次のクロツクφBのタ
イミングで信号EN1が立ち上らせられる。この
信号EN1はさらに信号ARPに対応してアンド回
路339、オア回路340を介して遅延回路34
1に供給され、入力キー情報群の1処理サイクル
の先頭において前述したように信号EN2が立ち
上り、新しくメモリ318のシフトレジスタ32
4にその時の操作鍵の状態に対応した16チヤンネ
ル1イベントの情報が書き込まれるとともに、更
に前述したと同様にキーデータ用メモリ331に
書き込み記憶される。この場合、キーデータ用メ
モリ331に対する先の書き込み動作において、
第1のアドレスカウンタ352はその計数を1循
しているので、第2のアドレスカウンタ353は
一つ歩進されており、キーデータ用メモリ331
の次の記憶区域をアドレス指定し、その区域内で
第1のアドレスカウンタ352の計数値に対応し
てチヤンネル単位の記憶アドレス番地が指定され
る。 また、タイマカウンタ360にあつては、信号
EN2の立ち上りと共にインバータ364の出力
が「0」となるため、信号ARPによる計数動作
は停止され、信号EN2の立ち上りと共に駆動状
態とされるタイマ用メモリ354にその時の計数
値情報、すなわち最初の鍵操作状態の継続時間情
報を書き込み記憶するようになる。そして、信号
EN2の立ち下りと共に信号「1」の読み込まれ
た遅延回路367から、次のクロツクφBのタイ
ミングで発生される信号によつて、タイマカウン
タ360はリセツトされ、初期状態とされる。 すなわち、上鍵盤、下鍵盤、ペダル鍵盤からな
る鍵盤部において、操作鍵の状態が一つでも変化
する毎に、その新しい操作鍵の状態を16チヤンネ
ルの1イベント情報として検知し、キーデータ用
メモリ331に順次書き込み記憶されるようにな
るものであり、その時同時に、その前の操作鍵の
状態の継続時間をタイマカウンタ360で計数測
定し、タイマ用メモリ354にアドレス対応して
書き込み記憶するものである。したがつて鍵盤部
において一連の曲を演奏操作することにより、そ
の鍵操作の変換状態を、その変換毎に時間情報と
してキーデータ用およびタイマ用のメモリ33
1,354にアドレス対応して記憶し、自動演奏
等に供せられるようにするものである。 この鍵盤部の演奏操作を行う場合、メモリ31
8から取り出された情報は、上記のようにキーデ
ータ用メモリ331に供給されると同時に、アン
ド回路329a〜329l部でチヤンネルプロセ
ツサ9からの情報と同様に、4ビツトの信号KC
1′〜KC4′に時分割多重化されて出力されるも
ので、この出力信号KC1′〜KC4′を楽音発生装
置12で使用することによつて、そのまま演奏者
として聴取し、モニタすることのできるものであ
る。 このように記憶された演奏情報は、これを読み
出して楽音発生装置12に供給し、自動演奏する
ものであるが、この自動演奏状態にするには、制
御指令部11のスイツチS1を解放状態に設定
し、信号R/を「0」のプレイ状態にする。同
時に、スイツチS2〜S4を選択操作して信号
U,L,Pを制御し、自動演奏される鍵盤を指定
する。具体的には、上、下鍵盤およびペダル鍵盤
の演奏音を全て記憶された情報により行うには、
スイツチS2〜S4を全て解放し、信号U,L,
Pを「0」に設定するものであり、また下鍵盤お
よびペダル鍵盤を記憶情報によつて自動演奏し、
上鍵盤はこの自動演奏に合わせて鍵盤部で演奏操
作するような時には、上鍵盤に対応するスイツチ
S2のみを投入設定し、信号Uを「1」に設定す
るものである。 この記憶情報の読み出し動作時においても、各
チヤンネルの情報はクロツクφBに同期して行わ
れるもので、チヤンネルプロセツサ9から16チヤ
ンネルの1処理サイクルの先頭チヤンネルの最初
のタイミングにおいて同期操作信号「1111」がメ
モリ回路10に供給され、同期制御されるもの
で、メモリ回路10のシフトレジスタ311の16
個の各ステージから、第9図に示した時分割多重
化情報の各チヤンネルを指定するタイミング信号
が得られる。すなわち、シフトレジスタ311の
先頭ステージからペダル鍵盤専用チヤンネルのタ
イミングで「1」の信号が得られ、アンド回路3
16に供給されるものであり、またオア回路31
2および313からは、上鍵盤さらに下鍵盤のそ
れぞれ専用チヤンネル時に「1」の出力が得ら
れ、アンド回路314,315に「1」の信号を
与えるものである。したがつて、例えば上鍵盤を
演奏し、他の鍵盤部を記憶情報によつて自動演奏
する状態、すなわちスイツチS2を投入し、信号
Uを「1」とした時には、上鍵盤専用チヤンネル
時においてオア回路317から信号「1」が発生
し、オア回路319を介してメモリ318の各メ
モリ単体318a〜318hのアンド回路328
はゲート信号を与え、同時にアンド回路325の
ゲートを閉じ、その上鍵盤専用チヤンネル時に
は、チヤンネルプロセツサ9から得られる上鍵盤
の実際の演奏操作にもとづくキー情報類を出力情
報として取り出すようにするものである。 ここで、スイツチS2〜S3の全てが解放状態
で、上鍵盤、下鍵盤、ペダル鍵盤の全てを自動演
奏する場合を説明すると、この自動演奏をするに
は、制御指令部11のスイツチS1を操作して、
解放状態とする。すなわち信号R/を「0」の
状態とするもので、第11図からも明かなように
このプレイ状態の切換設定と共に、パルス状信号
R1およびR2が発生する。そして、メモリ回路
10のアドレスカウンタ352,353をリセツ
トして初期状態とすると共に、タイマカウンタ3
60もリセツト設定し、タイマレジスタ361に
駆動指令を与えて、タイマ用メモリ354からの
情報を読み取り記憶する。この時、タイマ用メモ
リ354は信号R/が「0」であるためリード
(読み取り)状態に設定されており、且つ信号R
1によつて駆動状態が設定され、信号R2がリセ
ツトされたアドレスカウンタ353からのアドレ
ス情報が供給されている。しかし、このタイマ用
メモリ354の先頭アドレスは、前記レコード状
態の時の説明からも明かなように、記憶書き込み
時においてタイマ用計数情報が存在せず、したが
つて、信号R1に対応してタイマ用レジスタ36
1に書き込まれる情報は「0」である。 したがつて、信号R1,R2の発生時に比較回
路346に供給される情報A,Bは共に「0」で
あり、この比較回路346からイコール信号EQ
2が発生され、この信号EQ2はアンド回路34
5に供給される。このアンド回路345は信号
EN2およびR/が共に「0」であるため、イ
ンバータ343,347の出力でゲートの開かれ
ているものであり、信号EQ2はオア回路335,
336を介して遅延回路337で記憶され、イン
バータ344でゲートの開かれるアンド回路33
8を介して、自動アルペジヨ信号ARPの発生す
るまで記憶ホールドして信号EN1を発生する。
この信号EN1は自動アルペジヨ信号ARPの発生
と共にアンド回路339、オア回路340を介し
て遅延回路341に供給され、クロツクφBに同
期して、すなわち16チヤンネルの1イベントの先
頭タイミングに同期して信号EN2を立ち上らせ
る。 信号EN2はアンド回路351にゲート信号を
与えて第1のアドレスカウンタ352をクロツク
φBで計数してキーデータ用メモリ331に記憶
された16チヤンネルの情報の各チヤンネルを順次
アドレス指定するものであり、第2のアドレスカ
ウンタ353で指定された区域の1イベントの情
報をアドレス指定するようになる。この時、キー
データ用メモリ331は信号R/が「0」で読
み出し状態に設定され、信号EN2で駆動指令の
与えられるものであるため、上記アドレス指定に
対応して読み出された第9図に示したような16チ
ヤンネルの情報は、メモリ318の各メモリ単体
318a〜318lにビツト単位に分配供給さ
れ、インバータ349の出力でゲートの開かれる
アンド回路332、さらに信号EN2でゲートの
開かれるアンド回路322を介して、各シフトレ
ジスタ324に書き込み記憶される。そして、信
号EN2は、次の自動アルペジヨ信号ARPが発生
した後のクロツクφBに対応して立ち下がるもの
であるため、キーデータ用メモリ331から第2
のアドレスカウンタ353で指定された区域の1
イベント16チヤンネル分の情報が読み出され、こ
の情報がメモリ318にシフト記憶されるもので
あり、このメモリ318の記憶情報は、シフトレ
ジスタ311の出力に対応してオア回路319か
らゲート信号の与えられるアンド回路325を介
して、楽音発生装置12に出力されるようにな
る。 また、パルス状信号R1の立ち下がつた後にお
いては、インバータ358および357の出力が
共に「1」となり、アンド回路356から加算回
路355に「+1」の指令が与えられ、この時の
第2のアドレスカウンタ353の指定番地の次の
番地がタイマ用メモリ354においてアドレス指
定される。すなわち、上記読み出されたキー情報
類の書き込み時における継続時間に相当する数値
情報がアドレス指定され、信号EN2の存在によ
つて読み出されタイマレジスタ361に記憶され
るようになる。そして、信号EN2の立ち下がり
後にインバータ364の出力信号によつてアンド
回路365からクロツクφBが発生され、タイマ
カウンタ360が計数され、その計数値が比較回
路346において上記読み出し記憶された数値情
報と比較されるようになる。 このようにして、キーデータ用メモリ331か
らの読み出し情報による演奏音が得られ、その演
奏音がタイマレジスタ361に記憶された数値情
報により示される時間が継続すると、比較回路3
46においてイコール信号EQ2が発生される。
この信号EQ2の発生に対応して、前述したと同
様に信号EN1が発生し、またEN2が発生して、
第2のアドレスカウンタ353を歩進し、第1の
アドレスカウンタ352で16チヤンネルを順次ア
ドレス指定し、次の区域に記憶された1イベント
の情報をキーデータ用メモリ331から順次読み
出し、メモリ318にシフト記憶するものであ
り、またこの演奏音の継続時間に相当する数値情
報がタイマ用メモリ354からタイマレジスタ3
61に読み出し、記憶されるようになる。そし
て、上記したと同様にその記憶された時間範囲で
この新しく読み出されたキー情報類に対応する演
奏音が、楽音発生装置12部から得られるように
なる。 そして、以後鍵盤部における鍵の操作変換毎に
1イベントの情報としてキーデータ用メモリ33
1に記憶された情報が、その各情報に対応する時
間情報にもとづく時間経過に伴い順次読み出さ
れ、楽音発生装置12に導かれて、鍵盤部におけ
る演奏が自動演奏として再現されるようになるも
のである。 ここで、制御指令部11におけるスイツチS2
〜S4によつて、自動演奏を行わない鍵盤を指定
するものであるが、例えば上鍵盤に対応するスイ
ツチS2を投入設定し、信号Uを「1」とする
と、第10図においてアンド回路314にゲート
信号が与えられ、オア回路319の出力が上鍵盤
専用チヤンネル時において「1」となる。したが
つてアンド回路325のゲートが閉じられ、キー
データ用メモリ331からメモリ318にシフト
された情報の中の上鍵盤専用チヤンネルに対応す
る情報は出力されず、これに代りアンド回路32
8のゲートが開かれて、チヤンネルプロセツサ9
から得られる上鍵盤の操作に対応するキー情報類
が出力され、楽音発生に供されるようになる。す
なわち、下鍵盤およびペダル鍵盤に対応する自動
演奏音にもとづき、上鍵盤の演奏練習当が行なえ
るようになるもので、この鍵盤の指定選択は、制
御指令部11で実行される。 第13図のAは上記プレイ状態に設定した時の
信号R/,R1,R2の状態を示し、その他ア
ドレスカウンタ等の状態を示したものであり、同
図のBは上記プレイ状態における読み出しアドレ
スの状態を示している。 上記のようにして、メモリ回路10から4ビツ
トの信号KC1′〜KC4′によつて取り出される時
分割多重化情報にもとづき演奏音を発生する楽音
発生装置12は、例えば第14図のように構成す
る。すなわち、入力信号KC1′〜KC4′は多重デ
ータ分析回路380に供給する。この回路380
は1チヤンネル4ビツト、3タイミングの情報を
並列12ビツトの信号に変換するもので、キー情報
類N1〜B3,KO1,KO2および制御情報
ABC,SR,EC,DU,KO3等を各別に取り出
す。楽音発生手段の主要部381においては、各
チヤンネルに対応する16個のトーンジエネレータ
382〜397がそれぞれ設けられ、さらに多重
データ分析回路380で得た各チヤンネルのキー
情報類N1〜B3,KO1,KO2を当該チヤン
ネルにそれぞれ振分けるためのシフトレジスタ3
98〜413、およびラツチ回路414〜42
9,430〜445を備える。 要するに、多重データ分析回路380において
は、1つのチヤンネルに関する時分割処理時間帯
(3ビツトタイム)で時分割多重化されている情
報を、それぞれ各チヤンネル別に取り出し、この
多重データ分析回路380で得たデータは、各チ
ヤンネルのものが時分割多重化されているので、
これを主要部381において各チヤンネル別に振
分けてスタテイツク化する。このような時分割多
重データの分析、振分けのタイミングを制御する
ために、基準データ「1111」が利用される。 第15図は多重データ分析回路380を詳細に
して示したもので、時分割多重化された信号KC
1′〜KC4′はアンド回路456に加え、基準デ
ータ「1111」を検知し、第9図のタイムスロツト
1で示した基準タイミングを検出する。このアン
ド回路456からの基準タイミングに対応するパ
ルス信号は基準パルスSPとなるもので、第16
図のaに示すように発生し、このパルスSPはシ
フトレジスタ457に入力情報「1」として供給
すると共にオア回路458を介してシフトレジス
タ459に供給する。シフトレジスタ457はク
ロツクパルスφBで駆動される3ステージのレジ
スタで構成され、その先頭ステージが「1」の情
報を記憶する状態でラツチ回路460のストロー
ブ端子Sに指令信号「1」を与える。そして、こ
のラツチ回路460に信号KC3′の情報を読み込
む。具体的には、ラツチ回路460にストローブ
指令の与えられるタイミング、すなわち上記基準
データの次の送出タイミングの信号KC3′は、第
9図のタイムスロツト2からも明かなようにダン
パ信号DUであり、ラツチ回路460にはこのダ
ンパ信号DUが記憶され、これは次にダンパ信号
DUが信号KC3′として入力されるタイミングま
で保持される。 シフトレジスタ457の3番目のステージから
は、第16図のbに示すように基準パルスSPを
3ビツトタイム遅延したパルスSP2が得られる。
このパルスSP2は、2ステージの記憶部を有す
るラツチ回路461のストローブ端子Sに供給さ
れ、信号KC3′およびKC2′を読み込む。このパ
ルスSP2の発生タイミングは、第9図に示すタ
イムスロツト4に相当し、エンベロープコントロ
ール信号ECおよびテスト信号TESTがラツチ記
憶されるようになる。 2ステージのシフトレジスタ459は、両ステ
ージの出力をノア回路462で検知し、オア回路
458を介して帰還している。すなわち、このシ
フトレジスタ459の先頭ステージからは、まず
基準パルスSPを1ビツトタイム遅延して信号
「1」が出力され、さらに1ビツトタイム遅延し
て2番目のステージから信号「1」が得られるも
ので、さらに基準パルスSPの発生タイミングか
ら3ビツトタイム目(第9図のタイムスロツト
4)にノア回路462の入力が「00」となり出力
信号「1」が発生され、オア回路458を介して
シフトレジスタ459に帰還される。このよう
に、シフトレジスタ459の各ステージには、第
16図cに示すように3ビツトタイム毎に信号
「1」が記憶される。 オア回路458の出力は、3ビツトタイムの時
分割処理時間帯の最初のタイミングで発生するも
のであるため、シフトレジスタ459の第1ステ
ージ目の出力BO1′は各チヤンネルの2番目の
タイミングに対応して発生し、第2のステージ目
の出力BO2′は各チヤンネルの最後のタイミン
グに対応して発生する。したがつて、このシフト
レジスタ459からの出力信号BO1′,BO2′
は、それぞれ第8図のb,cに示した信号BO
1,BO2の発生タイミングに同期して発生し、
3ビツトタイム毎に繰返し「1」となる(第16
図のd,e参照)。 上記信号BO1′は、ラツチ回路463のスト
ローブ端子Sに供給し、各チヤンネルの2番目の
送出タイミングで入力される情報類(主としてオ
クターブコードB1〜B3およびキーオン信号
KO1)をラツチ回路463にラツチ記憶させ
る。また、信号BO2′はラツチ回路464のス
トローブ端子Sに供給し、各チヤンネルの最終送
出タイミングでノートコードN1〜N4をラツチ
記憶させる。 上記ラツチ回路463は5ビツトのラツチ位置
463−1〜463−5を有し、オクターブコー
ドB1,B2、自動ベースコード選択信号ABC、
第1および第2のキーオン信号KO1,KO2を
それぞれラツチ記憶するものである。また、スロ
ーロツク選択信号SRは第1のキーオン信号のら
1と同じ位置に、自動コード音用キーオン信号
KO3は第2のキーオン信号KO2と同じ位置に
それぞれラツチされるようになつている。オクタ
ーブコードB1〜B3の中の3ビツト目のB3
は、特にこの楽音発生装置12において上鍵盤の
C3の音、下鍵盤のC2の音は発生しないようにし
たので、ラツチ回路463ではラツチされないよ
うにしている。すなわち、前記第2表からも明か
なように、オクターブコードB1〜B3が「000」
の時は上鍵盤および下鍵盤においてC3およびC2
のそれぞれ1音しかない。そこで、これらの鍵盤
の最低の音C3およびC2をキヤンセルして、上鍵
盤の音域をC3#〜C7、下鍵盤の音域をC2#〜C6
とすることによつて、オクターブコードのビツト
B3を不要とし、B1,B2の2ビツトの内容に
よつて上鍵盤、下鍵盤、ペダル鍵盤、自動アルペ
ジヨ音の全てのオクターブを判別できるようにし
ている。尚、このビツトB3も使用して音域を広
げる場合には、ラツチ回路463のラツチ位置を
1個増せばよい。 上記ラツチ回路463のラツチ位置463−
1,463−2には、信号KC1′,KC2′がそれ
ぞれ直接供給されるもので、このラツチ回路46
3は信号BO1′によつて、各チヤンネルの2番
目のタイミングでラツチ指令の与えられるもので
あるため、ここではオクターブコードB1,B2
がそれぞれラツチ記憶されるようになる。また、
ラツチ位置463−3には、信号KO3′を、1
ビツトの遅延回路465を介して供給するもの
で、信号BO1′に対応してチヤンネルの1番目
のタイミングの情報、すなわち自動ベース・コー
ド信号ABCをラツチ記憶するようになつている。
ラツチ位置463−4には信号KC4′が直接供給
されるもので、信号BO1に対応する各チヤンネ
ルの2番目のタイミングの第1のキーオン信号
KO1をラツチ記憶するようにされる。しかし、
第14チヤンネルに関しては、キーオン信号KO1
に代り、スローロツク信号SRをラツチ記憶する
ようになる。そして、ラツチ位置463−5に
は、KC4′が1ビツトの遅延回路466を介して
供給されるもので、各チヤンネルの1番目のタイ
ミングの信号である第2のキーオン信号KO2、
あるいは自動コード音用キーオン信号KO3をラ
ツチ記憶するようになる。 シフトレジスタ459の2番目のステージから
は、上記信号BO1′より1ビツト遅れた信号BO
2′が出力されるもので、この信号BO2′はラツ
チ回路464にストローブ指令として供給され
る。このラツチ回路464は4個のラツチ位置を
備え、信号KC1′,KC2′はオア回路467,4
68をそれぞれ介して、またKC3′,KC4′は直
接に各ラツチ位置に入力される。上記信号KC
1′,KC2′はノア回路469に供給されるもの
で、このノア回路469には信号KC3′の供給さ
れるインバータ470からの出力信号をも供給
し、このノア回路469からの出力信号はオア回
路467,468に導く。すなわち、ノア回路4
69は、信号KC1′〜KC3′が「001」である時
に出力信号「1」を発生し、オア回路467,4
68に供給するもので、この状態は前記第1表か
らも明らかなように、ノートコードN4〜N1が
「1100」となるC音を検出する状態で、このC音
のコードの時にラツチ回路464で「1111」に変
換記憶するようになる。ここで、これまでのC音
のコードを「1100」としたのは、前述したように
基準データ「1111」との混同をさけるためであ
る。 ラツチ回路463,464にラツチされた情報
は、信号BO1′,BO2′によつて、各チヤンネ
ルの時分割処理時間帯(3ビツトタイム毎)に逐
次書き替えられる。したがつて、ラツチ回路46
3,464からは各チヤンネルに割当てられた音
のノートコードN1〜N4、オクターブコードB
1,B2、キーオン信号KO1,KO2が時分割
的に(3ビツトタイム幅で)順次出力されてい
る。また、第14チヤンネルのための時間帯におい
ては、自動ベース・コード選択信号ABC、スロ
ーロツク選択信号SR、自動コード音用キーオン
信号KO3が、ラツチ回路463からそれぞれ同
時に出力される。また、ラツチ回路463から出
力される情報B1〜KO2,KO3のタイミング
と、ラツチ回路464から出力される情報N1〜
N4のタイミングを比較すると、第16図のf,
gに示すようにラツチ回路464が1ビツトタイ
ム遅れている。第16図f,gはラツチ回路46
3,464から出力される情報B1〜KO2,
KO3、N1〜N4のタイミングを示し、数字は
チヤンネルを示している。 ラツチ回路463〜464からの出力情報は、
それぞれ遅延回路471および472によつて1
ビツトタイム遅延され(第16図のf,gで破線
で示す)オクターブコードB1,B2はデコーダ
473に加わり、各オクターブ毎のデータOS1,
OS2,OS3,OS0にデコードされる。このデ
コード473の入出力の関係を第3表に示す。
【表】 各鍵盤において、オクターブセレクトデータ
OS1〜OS0がいかなる音域を示すかは、第2表
と第3表を参照すれば明かである。 また、遅延回路群472で遅延された後の上位
3ビツトのノートコードN1,N2,N3はデコ
ーダ474に加わり、6種類のノートセレクトデ
ータn1〜n6に変換されるもので、その入出力
関係は第4表に示すようにする。
【表】 第4表から明かなようにノートセレクトデータ
n1〜n6はそれぞれ2個の音名に対応し、その
2個のうちどちらに対応するかは、同時に与えら
れる4ビツト目の情報N4によつて判別される。 このようにして得られるノートセレクトデータ
n1〜n6,N4は、第14図に示す各チヤンネ
ルのトーンジエネレータ382〜397に対応す
るノートセレクトデータ用のラツチ回路430〜
445に並列的に加わる。また、オクターブセレ
クトデータOS1〜OS0は、同じくラツチ回路4
14〜429に並列的に加わる。尚、第15図の
データパス478,479は、第14図のデータ
バス478,479と同一である。オクターブセ
レクトデータと同じタイミングでデータバス47
9に出力されるキーオン信号KO1や制御情報類
ABC等は、これらの使用される鍵盤が限られる
ので、全てのトーンジエネレータ382〜397
に供給されるとは限らない。 すなわち、ライン476に導出される第1のキ
ーオン信号KO1は、ペダル鍵盤のチヤンネルで
使用され、また、ライン475〜477に同時に
導出される自動ベース・コード選択信号ABC、
スローロツク選択信号SR、自動コード音用キー
オン信号KO3は、自動コード音の振幅エンベロ
ープコントロールのために使用されるもので、こ
のため第14図において自動コード音用エンベロ
ープコントロール部480が設けられ、上記信号
ABC,SR,KO3をラツチ回路481に並列的
にラツチして供給するようにしている。 第15図の遅延回路471から出力される第1
のキーオン信号KO1はアンド回路482に供給
すると共にインバータ483で反転してアンド回
路484に供給する。アンド回路484にはラツ
チ回路460で記憶されたダンパ信号DUがゲー
ト信号として供給されるもので、このアンド回路
484から「1・DU」で「1」の出力信号
が得られる。すなわち、ダンプモードで「DU=
1」の時には、鍵が離されKO1が「0」となつ
た時にアンド回路484から出力信号が立ち上
り、離鍵によつて減衰状態となる音を、急速に終
了させる指示をする。 また、遅延回路群471からの第2のキーオン
信号KO2は、アンド回路485に供給されるも
ので、このアンド回路485はラツチ回路461
からのエンベロープコントロール信号ECがゲー
ト信号として供給される。この信号ECは、イン
バータ486で反転して上記アンド回路482に
ゲート信号として供給され、アンド回路482お
よび485からの出力信号はオア回路487に供
給する。したがつて、オア回路487からは
「KO1・+KO2・EC」で出力信号「1」が
得られ、この信号は上鍵盤音または下鍵盤音の押
鍵時間を表す上鍵盤または下鍵盤キーオン信号と
して利用される。 第15図のシフトレジスタ457の第3ステー
ジ目から出力される第16図bに示すパルスSP
2は、ライン490を経て第14図のシフトレジ
スタ398に加わり、ラツチ回路414にストロ
ーブ指令として供給される。以後順次配置される
シフトレジスタ399〜413によつて得られる
第16図bに示すパルスを各対応するラツチ回路
にストローブ指令として与える。 そして、各トーンジエネレータ382〜397
は、それぞれ対応するラツチ回路430〜445
に記憶されているノートセレクトデータn1〜n
6,N4によつて指示される音高の楽音信号を発
生し、この楽音信号はそれぞれ対応するラツチ回
路414〜429に記憶されているオクターブセ
レクタデータOS1〜OS0によつて指示されるオ
クターブ音域で発生されるように制御される。 すなわち、以上のように構成される電子楽器に
あつては、その鍵盤部での演奏操作の状態が鍵の
操作変換時を区切りにして、各その区切り範囲毎
に時分割状態で操作鍵キー情報類が得られ、その
各キー情報類がその区切り範囲の時間情報と共に
記憶されるようになる。また、上記キー情報類
も、上鍵盤、下鍵盤、ペダル鍵盤等の鍵盤に応じ
て専用チヤンネルを指定して時分割情報とされる
ものである。したがつて、連続する鍵操作状態を
効果的にコード情報化して記憶させ、その記憶情
報にもとづき自動演奏音として再生できるもので
あるばかりか、この自動演奏再生時において、再
生される鍵盤(メロデイ音演奏パート、和音伴奏
音演奏パート、ベース音演奏パートにそれぞれ対
応)をチヤンネル指定によつて選定できるもので
あり、このためいわゆるマイナスワン方式による
演奏練習ができるようになり、この電子楽器によ
る演奏練習時の使用態様が著しく拡大され、全く
新しい機能の電子楽器が実現できるものである。 尚、実施例では演奏操作に伴うキー情報類は、
各チヤンネル毎にさらに3グループに時分割設定
し、4ビツトの情報として伝送使用するようにし
て示したが、記憶のためには特にこのように多重
化する必要はなく、チヤンネルプロセツサから実
施例の場合1チヤンネル12ビツトの情報を並列的
に出力するようにしてもよいことはもちろんであ
る。 またチヤンネルプロセツサ9からの信号KC1
〜KC4によるキー情報類には、各種制御情報類
(DU,EC,SR,ABC等)も含ませて時分割出
力するようにしたが、これら制御情報類は、キー
ココーダ8、チヤンネルプロセツサ9を介して伝
送することなく、直接楽音発生装置12に供給す
るようにしてもよい。また、各種制御情報類もキ
ーコード等のキー情報類N1〜B3,KO1,
KO2,KO3と共にキーデータ用メモリ331
に書き込み記憶するようにしたが、これは上記の
ようなキー情報類と分離して他のメモリを設置し
て記憶させ、キーデータ用メモリ331にはキー
情報類のみを記憶させるようにしてもよい。 さらに、実施例ではメモリ回路10において、
再生時(プレイ時)の再生速度を、タイマカウン
タ360を自動アルペジヨ信号ARPによつて計
数し、記録時(レコード時)の演奏速度を再生時
においてもそのまま再現できるようにした。しか
し、特にタイマカウンタ360に対する計数クロ
ツク信号として、信号ARPに代えて他のクロツ
ク信号を用い、このクロツク信号の周波数を手動
調整等によつて適宜変化させるようにすれば、特
に再生時の演奏速度を変化させ、自動演奏の時の
演奏テンポを可変調節することができる。また、
上記タイマカウンタ360を計数するクロツク信
号の周波数を、自動リズム演奏装置を駆動制御す
るテンポクロツク信号に対応させるようにすれ
ば、自動演奏と自動リズム演奏の同期を効果的に
とることができる。 その他、チヤンネルプロセツサ9から出力され
る情報KC1〜KC4に対して、例えば自動リズム
演奏装置のリズム選択信号や、リズムテンポを指
定する情報類、さらに各種変調効果(トレモロ、
ビブラート等)を指定する情報等も含ませること
が可能であり、これら情報類もキーデータ用メモ
リ331に記憶させるようにしてもよいことはも
ちろんである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例に係る自動演奏装
置を搭載した電子楽器を概略的に示す構成図、第
2図は上記実施例のチヤンネルプロセツサ部を示
す図、第3図は上記チヤンネルプロセツサの動作
を説明するタイムチヤート、第4図乃至第7図
は、それぞれ上記チヤンネルプロセツサを構成す
るタイミング信号発生回路、キーコード記憶回
路、割当て制御部、トランケート回路等にそれぞ
れ関連する部分を詳細にして示す図、第8図は第
5図に関連するデータ多重回路の動作を説明する
タイミングチヤート、第9図は多重化された情報
の状態を示す図、第10図は上記実施例のメモリ
回路部を詳細に示す図、第11図は上記メモリ回
路に対する制御指令信号の発生部を示す図、第1
2図は上記メモリ回路部における記憶書き込み
(レコード)時の動作を説明するタイミングチヤ
ート、第13図は同じく再生(プレイ)時の動作
を説明するタイミングチヤート、第14図は楽音
発生装置を説明する図、第15図は上記装置の多
重データ分析回路部を示す図、第16図は上記多
重データ分析の動作を説明するタイミングチヤー
トである。 符号の説明、7……鍵盤部、8……キーコー
ダ、9……チヤンネルプロセツサ、10……メモ
リ回路、11……制御指令部、12……楽音発生
装置、318……メモリ、331……キーデータ
用メモリ、346……比較回路、354……タイ
マ用メモリ、360……タイマカウンタ、351
……タイマレジスタ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 メロデイ音パート、伴奏音パートなどの複数
    の演奏パートを演奏可能な演奏操作手段と、 自動演奏用メモリ手段と、 自動演奏の記録モード又は再生モードを選択的
    に指令するモード指令手段と、 前記モード指令手段が自動演奏の記録モードを
    指令しているとき、前記演奏操作手段における演
    奏操作に同期して、同演奏操作を表す前記複数の
    演奏パートに関する演奏情報を、同演奏操作のタ
    イミングを表す時間情報とともに、前記自動演奏
    用メモリ手段に前記各演奏パート別に書き込む書
    き込み手段と、 前記複数の演奏パートに関して前記自動演奏用
    メモリ手段に記憶されている演奏情報を再生する
    か否かを各演奏パート毎に選択指示する選択指示
    手段と、 前記モード指令手段が自動演奏の再生モードを
    指令しているとき、前記選択指示手段により制御
    され前記自動演奏用メモリ手段に記憶されている
    演奏情報の中から前記選択指示手段により自動演
    奏することが指示されている演奏パートに関する
    演奏情報のみを、前記自動演奏用メモリ手段に記
    憶されている時間情報に基づいて時間経過にした
    がつて順次読み出し出力する読み出し出力手段と
    を備えたことを特徴とする自動演奏装置。
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