JPH0548375Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、電線コネクタにおけるエンドベルと
インシユレータの固定装置に関する。

［従来の技術］ 従来電線コネクタのインシユレータとエンドベ
ルを結合固定するには、一般にインシユレータの
一方の外周面とエンドベルの一方内周面にネジを
螺設し、これを螺合した後弛み止めのためにエン
ドベルの外周面からインシユレータに向けて止め
ねじを螺合させた構造であつた。

［考案解決しようとする問題点］ 前記した従来のインシユレータとエンドベルの
固定手段のように、エンドベルとインシユレータ
とを螺合して結合し、これに弛みを防ぐために止
めねじをエンドベルからインシユレータに向けて
ねじ込んでいるが、結合する際螺合するに時間を
要し、更に、止めねじを螺込むが、この螺込みが
弱いと弛むと言う欠点があり、また、電線コネク
タでケーブルを結線した時前記した螺込みが弱く
弛んでエンドベルとインシユレータが廻ると、結
線されたケーブルにねじれが加わると、このねじ
れ応力により端子間の接触、ケーブル又は端子部
での断線が生じることがある。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は斯様な実情に鑑み、これ等の問題を解
決するために創案したもので、エンドベルの一方
端の周りに弾性を備え、かつ先端にＴ字型の爪を
設けた支持片を有し、他方このエンドベルに挿嵌
するインシユレータの胴部外周面に、前記支持片
の爪に対応させて平面部を設け、更にこの平面部
には両側に向けて高く傾斜させた斜面をもつた掛
止片を設け、この掛止片によつてエンドベルから
の支持片に設けた爪の両端を掛止させてインシユ
レータとエンドベルの結合時の固定を簡単に行う
ことを目的に提供するものである。

［作用］ エンドベル１の一方側の内側に設けたはめ合部
にインシユレータ２の挿入部２ａを挿入する時、
インシユレータ２の前記挿入部２ａ側に設けたキ
ー９をエンドベル１のはめ合部３の内壁に設けた
キー溝４に沿つて挿込むが、エンドベル１のはめ
合部側に設けた弾性を有した支持片８に先端Ｔ字
型爪８ａを相対するインシユレータ２に設けた平
面部１０に沿つて移行させる。この時爪８ａは、
移行が進むにつれ平面部１０の両側に設けた掛止
片１１，１１の傾斜させた斜面ａを滑りながら
段々移行し、斜面ａの頂部即ち端部位置をのり越
えると爪部８ａ元の状態になつて支持片８は平面
となり爪８ａの両端が掛止片１１，１１の端部に
掛止されインシユレータ２はエンドベル１からの
爪８ａにより掛止され抜けなくなつて固定状態と
なつて結合される。また掛止を解除するにはＣ部
において爪８ａを持ち上げ掛止を解除すればよ
い。また爪８ａは円周上に複数均等に配すること
で無理をあたえず係止できる。

［実施例］ 次に本考案に係る電線コネクタにおけるエンド
ベルとインシユレータの固定装置の一実施例を図
面に基づいて具体的に説明する。

１は合成樹脂材で成形したエンドベルで、一端
には内側に、後記インシユレータ２を嵌挿するは
め合部３と、このはめ合部３の内壁に相対してキ
ー溝４を設け、他端には挿入するケーブル５の挟
持係止片６を複数一体に配して設けてある。

またはめ合部３側には切欠溝７を設けて弾性を
もつようにした支持片８，８を相対して２カ所に
設け、この支持片８，８の先端はＴ字型にした爪
８ａ，８ａを一体に成形してある。

前記インシユレータ２は、はめ合部３に嵌挿す
る挿入部２ａとはめ合部３から突出する突出部２
ｂを設け、挿入部２ａ側には前記はめ合部３の内
壁に設けたキー溝４により案内されるキー９を横
方向に突設し、更に、インシユレータ２の挿入部
２ａ側には前記支持片８と、支持片８の先端の爪
８ａにそれぞれ対応させ平面部１０，１０を配
し、平面部１０，１０の両側には前記爪８ａを案
内する一体の掛止片１１，１１を設け、この掛止
片１１，１１は、夫々端部側から奥に向けて高く
傾斜させた斜面ａとして前記爪８ａをインシユレ
ータ２の挿入時に案内し、更に、この掛止片１
１，１１の端部は爪８ａを掛止するための落下段
部ｂを設けてある。

尚図中１２は前記挟持係止片６，６を押圧する
クランプナツト、１３はカツプリングナツト、Ｃ
は爪８ａの掛止を解除する斜面である。

［効果］ 本考案は上述のように一端にインシユレータを
挿込むはめ合部を設け、このエンドベルのはめ合
部に前記インシユレータを挿入しはめ合せてなる
電線コネクタにおいて、エンドベルの一端はめ合
部側には周りに均等に複数の弾性を有した支持片
を一体に設け、この支持片の先端にはＴ字型に成
形した爪を設け、更に前記支持片と相対してイン
シユレータの挿入側に端部から平面部を配し、こ
の平面部には両側に奥に向けて高く傾斜させた斜
面をもつ掛止片を一体に設け、この掛止片で、頂
部を越えた爪でインシユレータの掛止片を掛止さ
せる事を特徴とした電線コネクタにおけるエンド
ベルとインシユレータの固定装置で、エンドベル
とインシユレータと結合する際、支持片に設けた
Ｔ字型爪が傾斜面をしなるようにして滑らせなが
らインシユレータを挿入移行させ、爪が掛止片の
頂部即ち端部をのり越えた時端部の段部に爪が落
下し、爪の両端が掛止片により掛止され抜けなく
なる。即ち、インシユレータを押込むだけで掛止
され固定されるので組立て作業の短縮及び簡易で
ある。

また、結合は回転せず行うので、ケーブルにね
じれ等の条件をあたえないので断線等を防ぐこと
ができる組立等の効果がある。

また組立て作業でドライバー等の工具を一切必
要としないので組立てでき便利である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案に係る電線コネクタにおけるエ
ンドベルとインシユレータの固定装置の一実施例
を示したもので、第１図は電線コネクタの一部を
断面した側面図、第２図はエンドベルとインシユ
レータを分解した側面図、第３図は第２図の平面
図、第４図は第２図のインシユレータＸ−Ｘ線縦
断正面図、第５図はエンドベルのインシユレータ
挿入側からの正面図である。 １……エンドベル、２……インシユレータ、２
ａ……挿入部、２ｂ……突出部、３……はめ合
部、４……キー溝、５……ケーブル、６……挟持
係片、７……切欠溝、８……支持片、９……キ
ー、１０……平面部、１１……掛止片、１２……
クランプナツト、１３……カツプリングナツト、
ａ，ｃ……斜面、ｂ……落下段部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端にインシユレータを挿込むはめ合部を設
   け、このエンドベルのはめ合部に前記インシユレ
   ータを挿入しはめ合せてなる電線コネクタにおい
   て、エンドベルの一端はめ合部側には周りに均等
   に複数の弾性を有した支持片を一体に設け、この
   支持片の先端にはＴ字型に成形した爪を設け、更
   に前記支持片と相対してインシユレータの挿入側
   に端部から平面部を配し、この平面部には両側に
   奥に向けて高く傾斜させた斜面をもつ掛止片を一
   体に設け、この掛止片で、頂部を越えた爪でイン
   シユレータの掛止片を掛止させる事を特徴とした
   電線コネクタにおけるエンドベルとインシユレー
   タの固定装置。