JPH0524136Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はエンドベルとバレルの組付けをバレル
に取付けた突出片を介して簡易に組付け、一体構
造化した電線コネクタに関する。

［従来の技術］ 電線コネクタは多く市販され使用されている。
しかし一般にはエンドベルの先端の内側ねじ部と
バレルに設けた外側ねじ部を螺合しねじ込んで結
合し、またエンドベルの他端側には、エンドベル
の中心を通るように相対させた一体の張出し取付
固定片を設け、この取付固定片を間にして上下に
ケーブル締付けサドルを位置させ、上下にケーブ
ルを締付けケーブルを固定し、更にエンドベルの
先端側の外周に設けたフランジを係止してレセプ
タクル側に螺合して接続する構成となつている。

［考案が解決しようとする問題点］ 前記電線コネクタでは、エンドベルの先端側の
ねじ部に、バレルのねじ部を螺合させて互いにね
じ込み嵌めるためねじ切りの面倒があり、またバ
レルの挿込栓に電線を接続した後エンドベルを回
しながらねじ込むためケーブルが撚れ、短絡、断
線等のおそれがある。更に使用中にも、振動、ケ
ーブルのひねり等によりバレルとエンドベルとの
螺合部がゆるみ短絡、断線のおそれがある。また
組立て時のねじ込みによる誤差や間違を生じる等
の不都合があつた。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は斯様な実情に鑑み、これ等の問題に対
処するため、バレル及びエンドベルに設けたねじ
込み作業を排除すると共に、バレルとエンドベル
は、バレルをエンドベルの先端側に嵌めると共に
エンドベルの先端をバレルのフランジに当接させ
る一方バレルには外周の後部側に先端に張出片を
設けた突出片の基部取付け片をはめる嵌合溝と、
取付け片に設けた係止爪を係止する係止部を設け
て、前記突出片を嵌合係止して後部にむけて突出
させた突出片先端の張出片とエンドベルに設けた
サドル受けとケーブルを押圧するサドルを締付け
ねじにより締付け一体構造とし、組立て時の間違
い及組立誤差をなくし、しかもバレルと突出片を
分離可能な構成として製作の安易と組付けの簡素
化を目的に提供するものである。

［実施例］ 次に本考案に係る電線コネクタの一実施例を図
面に基いて説明する。

１はエンドベルで、該エンドベル１の先端には
バレル２を嵌挿するようになつている。また他端
には、ケーブルＫを締付けるサドル３の受け１ａ
を半円弧状に一体に張出して設けてある。

またエンドベル１の内壁には前記サドル受け１
ａの上面を通るようにエンドベル１の長手方向に
相対して二条の溝１ｂ，１ｂを設け、該溝１ｂ，
１ｂに前記バレル２の後部側に着脱可能に設ける
後記突出させた突出片４，４を夫々嵌めるように
してある。突出片４，４は夫々基端側には半弧状
の取付け片４ａを直角にＴ状に一体に設け、また
この取付け片４ａの両端には後記係止部に係止す
る係止爪４ｂ，４ｂと突出片４の先端には孔４ｃ
を穿つた張出部４ｄを合成樹脂等で一体に成形し
て設けてある。また突出片４，４の夫々の先端側
に設けた張出部４ｄ，４ｄは前記サドル受け１ａ
の左右面上に重ねるようにしてある。

サドル受け１ａ上の突出片４，４からの張出部
４ｄ，４ｄ上には対応させたケーブルＫを押圧す
る前記サドル３を位置させ、サドル受け１ａとサ
ドル３間に位置させたケーブルＫをサドル３の左
右に設けた孔３ａ，３ａ及び張出部４ｄ，４ｄの
孔４ｃ，４ｃを通してクランプネジ５，５をサド
ル受け１ａに設けたねじ１ｃ，１ｃにねじ込み締
付け固定する。

前記バレル２は内部に挿込栓６，６を備えた絶
縁体７を嵌めて保持する一方、外周の中間部には
フランジ２ａを設け、該フランジ２ａは、また後
部側の外周には、前記突出片４の取付け片４ａを
嵌める環状の嵌合溝２ｂと、この嵌合溝２ｂには
前記係止爪４ｂ，４ｂを係止する４ケ所の係止片
２ｃと、嵌合溝２ｂに連絡させた突出片４を嵌め
る直線方向の溝２ｄを設け、この嵌合溝２ｂと溝
２ｄに相対させた一対の突出片４，４を嵌め取付
け片４ａに設けた係止爪４ｂ，４ｂを夫々の係止
片２ｃに係止させてバレル２に着脱可能に取付け
て後部に向けて突出するようにしてある。更にバ
レル２の前記フランジ２ａはエンドベル１の先端
側にバレル２に嵌めた時エンドベル１の先端を受
止めると共に、レセプタクルにバレル２を挿込み
接続する場合、レセプタクルに締付けるカツプリ
ング８の内壁に設けたフランジ８ａを係止する。

バレル２の先端側は挿入部として前記レセプタ
クルに挿込むと共にバレル２の位置を決めるため
のキー９を設けてある。

［作用］ 本考案は、エンドベル１の先端側の外側にカツ
プリング８を嵌める、また、該エンドベル１の先
端側の内側に、バレル２の後部の外周に設けた嵌
合溝２ｂと溝２ｄに、突出片４と取付け片４ａを
嵌め取付け片４ａに設けた係止爪４ｂを係止片２
ｃに係止して後部に向けて突出させて取付けたバ
レル２を嵌合する。この時は、バレル２に取付け
た突出片４はエンドベル１の内側に設けた長手方
向の溝１ｂ，１ｂに摺嵌する一方、エンドベル１
の先端をバレル２の外周に設けたフランジ２ａに
突当て位置決めを行つた後に、エンドベル１の後
端側に張出して一体に成形したサドル受け１ａの
左右面上に、前記突出片４，４の先端に設けた張
出部４ｄ，４ｄを重ね更にエンドベル１内を通る
前記バレル２の挿込栓６に接続したケーブルＫを
前記サドル受け１ａと、上部のサドル３間に位置
させて上部サドル３をクランプねじ５により突出
片４，４の張出部４ｄ，４ｄを介してサドル受１
ａに締付け固定するもので組付け時のエンドベル
とバレルのねじによる組合せを排除し嵌合として
簡素化し、更にバレル２には着脱自在の突出片
４，４を設けて組付けの誤差及び順序により間違
いを生じないようにすると共に、バレルと突出片
４は分離して成形することで製作を安易にできる
ようにしたものである。

［効果］ 本考案は上述のように、内部に挿込栓を備えた
絶縁体と、外側にはエンドベルの先端を突当てる
フランジと、後部には、突出片の取付嵌合溝と係
止片を設けて先端に張出部を一体に設けた突出片
を着脱可能にして取付けたバレルと、先端側にバ
レルを摺嵌し、他端に一体のサドル受けを設ける
と共に内部の長手方向に、前記突出片を嵌める溝
を設けたエンドベルと、サドル受けに対して締付
けケーブルを固定するサドルで構成し、エンドベ
ル内に設けた溝にバレルに取付けた前記突出片を
摺嵌すると共に、エンドベルの先端側内にバレル
を摺嵌してエンドベルの先端をバレルに設けたフ
ランジに突当てることでバレルの位置決めがで
き、しかも、この位置決めでバレルに取付け後部
に向けて突出させた突出片先端の張出部はエンド
ベル後端のサドル受け上に重ねることができて、
これをサドルとサドル受けで一体化して組立るの
であつて、従来の組付けのようにバレルとエンド
ベルに螺合するねじ部を設けることがなく構成を
簡素化し、またバレルには外側に嵌合溝と係止片
を設けて先端に張出部を設けた突出片により確実
な位置決めによる組付けができ誤差及び間違いを
防止でき、しかも組付けが簡易で、更にバレルと
突出片は分離して夫々別々に製作できるようにし
たので製作が容易である。また組立時のケーブル
のねじれを防止でき、更に使用中のケーブルのね
じれによる弊害も取り除くことができる等の効果
がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る電線コネクタの一実施例を
示したもので、第１図は縦断側面図、第２図は分
解した斜視図、第３図は突出片を組付けたバレル
の斜視図、第４図はバレルと突出片を分解した斜
視図である。 １……エンドベル、１ａ……サドル受け、１ｂ
……溝、１ｃ……ねじ、２……バレル、２ａ……
フランジ、２ｂ……嵌合溝、２ｃ……係止片、３
……サドル、３ａ……孔、４……突出片、４ａ…
…取付け片、４ｂ……係止爪、４ｃ……孔、４ｄ
……張出部、５……クランプネジ、６……挿込
栓、７……絶縁体、８……カツプリング、８ａ…
…フランジ、９……キー、Ｋ……ケーブル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 挿込栓を備えた絶縁体を内蔵し、外周にはフラ
   ンジと、後部側には、先端に張出部を設けた一対
   の突出片基部の取付片を嵌める嵌合溝と、取付片
   の両端の係止爪を係止する係止部を設けて、前記
   突出片を嵌合係止して後部に向けて突出させたバ
   レルと、内部に対応して前記突出片の夫々を摺嵌
   して案内する長手方向の溝と後端に半円弧状のサ
   ドル受けを一体に張出して設けたエンドベルと、
   サドル受けと、前記突出片先端の張出部を介在さ
   せて対応させるサドルで構成し、エンドベルの先
   端内に前記バレルを嵌め、更にバレルからの突出
   片に設けた張出部をサドル受けとサドルの間に介
   在させて締付け固定することを特徴とした電線コ
   ネクタ。