JPH0548352B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は原子炉建屋等大空間を構成する建物
の架構を形成する、建物架構の構築方法に関する
ものである。

（発明が解決しようとする問題点） 原子炉建屋等大空間を有する建物では、特に建
築資材数が多く、またその規模が大きい建物では
工期の短縮化が重要な課題となり、この要請に応
えるには合理的な建設方法の採用が望まれる。

そこでこの発明はこうした大空間の建物におい
て工事の効率化を図る目的からなされたもので、
鉄骨骨組をマストとして利用してウオールフレー
ンを固定し、これにより骨組内に搬入された資材
の搬送を行うことによりこれを解決しようとする
ものである。

（問題点を解決するための手段） 本発明では鉄骨骨組の四隅にウオールクレーン
を着脱自在に固定し、これを用いて架構を組み立
てる方法を採ることにより工事の効率化を図る。

ウオールクレーンはブームの先端にホイストが
取り付けられている固定旋回式であり、鉄骨骨組
のコーナーに柱をマストとして固定される。

そのブームを旋回、起伏させることにより骨組
内に搬入された躯体工事のための建築資材を上下
方向及び水平方向に搬送し、建物架構の組み立て
を行う。

（実施例） 以下本発明を一実施例を示す図面に基づいて説
明する。

この発明は大空間を構成する建物の架構Ａを鉄
骨骨組に据え付けられたウオールクレーン１を用
いて構築する方法である。

ウオールクレーン１は第１図に示すようにブー
ム１ａの先端にホイスト１ｂが取り付けられてあ
るもので、鉄骨柱２をマストとして上下の鉄骨梁
３，３にそれぞれ上部架台１ｃ、下部架台１c′に
おいて骨組の四隅に着脱自在に固定される。

下部架台１c′上には第２図のように旋回軸１ｄ
を有する旋回ブロツク１ｅが旋回自在に、またウ
インチ１ｆが取り付けられており、更に旋回ブロ
ツク１ｅには扇形をした歯車１ｇが取り付けられ
る。

ブーム１ａの旋回は歯車１ｇに噛合するピニオ
ン１ｈを減速機付モータ１ｉにより回転させ、旋
回ブロツク１ｅを旋回させることにより行い、起
伏はウインチ１ｆにより行う。

また上部架台１ｃ上にはプーリ１ｊが旋回自在
に取り付けられる。

鉄骨骨組内には第３図に示すように架構Ａの外
周に敷設されるモノレール４に沿つて移動するモ
ノレールホイスト５により建築資材が搬入され
る。そしてその資材をブーム１ａ先端のホイスト
１ｂに吊り下げ、ブーム１ａの旋回、起伏により
水平方向及び上下方向に搬送し、所定の位置に配
置し、また組み立てを行う。第３図において架構
Ａ内の破線はウオールクレーン１による水平方向
の作業半径、すなわち作業範囲を示している。

ウオールクレーンにより１〜２フロアの組み立
て後、これを上層へ盛り替えて更にそのフロアの
組み立てを行う。

第３図及び第４図は原子炉建屋における実施例
を示したものである。

（発明の効果） この発明では以上の通り骨組の四隅に固定され
るウオールクレーンにより広範囲に亘つて資材の
搬送及び組み立て作業が行えるので工事を効率的
に遂行することが可能となり、工期の短縮化を図
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図−，はウオールクレーンの取り付け
状態を示したそれぞれ正面図、平面図、第２図は
その下部架台における旋回装置を示した正面図で
あり、第３図はモノレールの敷設状態を示した配
置図、第４図は建物の概要を示した断面図であ
る。 Ａ：架構、１：ウオールクレーン、１ａ：ブー
ム、１ｂ：ホイスト、１ｃ：上部架台、１c′：下
部架台、１ｄ：旋回軸、１ｅ：旋回ブロツク、１
ｆ：ウインチ、１ｇ：歯車、１ｈ：ピニオン、１
ｉ：減速機付モータ、１ｊ：プーリ、２：鉄骨
柱、３：鉄骨梁、４：モノレール、５：モノレー
ルホイスト。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 大空間を構成する鉄骨骨組の四隅に着脱自在
   に固定された、ブームの先端にホイストが取り付
   けられてあるウオールクレーンを用い、鉄骨骨組
   内に搬入された建築資材を水平及び上下方向に搬
   送して建物架構の組み立てを行う建物架構の構築
   方法。