JPH0548171B2 - - Google Patents

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JPH0548171B2
JPH0548171B2 JP9880584A JP9880584A JPH0548171B2 JP H0548171 B2 JPH0548171 B2 JP H0548171B2 JP 9880584 A JP9880584 A JP 9880584A JP 9880584 A JP9880584 A JP 9880584A JP H0548171 B2 JPH0548171 B2 JP H0548171B2
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film
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Mutsuo Akao
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は特に写真感光材料包装用に好適な積層
体に関する。 〔従来技術〕 積層体は種々のタイプのものが広く実用化され
ており、その使途に従つて様々の性能が要求され
ている。写真感光材料をはじめ多くの包装用積層
体に求められている性質として破れにくいこと、
カールしにくいこと、耐衝撃強度が大きいこと、
柔軟であること、密封のためヒートシールしやす
いこと等が挙げられる。クツシヨン性、平面性、
すべり特性といつた性質を低下させず、引裂き強
度やゲルボテスト強度、落下強度、耐衝撃強度に
すぐれ、カールしにくい密封包装可能な安価な積
層体を実現することにより従来金属の密封容器で
移送していた写真感光材料の包装を積層体に置換
するなど、新たな用途を開拓する他、目的にあつ
た防湿性、ガスバリヤーのコントロールを可能に
する他包装の軽量化、破損防止など多くの実用上
の利益が考えられる。特開昭57−6754号公報では
当方よりこのような包装材料を開示している。 〔発明の目的〕 本発明はこのような包装材料を改良し、更に実
用的な積層体を提供することを目的とする。 〔発明の構成概要〕 本発明の上記目的は、少くとも熱可塑性樹脂製
ネツト層(以下、単にネツト層と表示する。)の
両面にフレキシブルシート層を積層してなる3層
を含む積層体において、 a 該ネツト層は剛性を有する網材から成ると共
に固着状態の交叉部及び形状自己保持性を有
し、該ネツト層の平均厚さが0.05〜1.3mmで且
つ開孔率が80〜99.9%であり、 b 少くとも写真感光材料と接触する面のフレキ
シブルシート層の静摩擦係数が0.466(スベリ角
度25度)以下の熱可塑性樹脂製フイルムであ
り、 c 遮光性を有する、厚さ5μm〜50μmの金属箔
層、又は厚さ100Å〜1200Åの金属蒸着層又は
0.1〜15重量%の遮光性物質を含む層のいづれ
か1層又は2層以上を積層体中に含み、 d ネツト層の両面のフレキシブルシート層の写
真感光材料と接触する面のフレキシブルシート
層にのみ接着層を施し、もう1つのフレキシブ
ルシート層は開孔部(網目)を通じて開孔部の
全体面積の50%以上で前記接着層により接着さ
れたことを特徴とする写真感光材料用包装材料
により達成することができる。 本発明に使用するネツト層は例えば各種ポリス
チレン及び各種ポリプロピレン、各種ポリエチレ
ン、ポリブテン等のオレフイン系重合体、又はエ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン
−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)、エチレン−アクリル酸エステル共重合
体(EEA)等のオレフイン系共重合体、プロピ
レンを主成分とする共重合体、あるいは脂肪族ポ
リアミド(以下、ポリアミド又はナイロンとい
う。)、ポリアセタール、ポリ塩化ビニル
(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリカ
ーボネート、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリフエニリレンオキシド等の1種又
は2種以上の混合物等の熱可塑性樹脂等が挙げら
れるが本発明方法が効果的に適用しうる好ましい
ネツト層はポリアミド(各種ナイロン)、ポリエ
ステル(PET)、各種ポリエチレン(特に
MDPE,HDPE,L−LDPEが好ましい)、各種
ポリプロピレンを主成分とする熱可塑性樹脂を押
出し成形(シングル押出し、又は2層以上の共押
出しも含む)により直接成形し、2軸の方向に延
伸させたプラスチツクネツト(特公昭52−31459
に準ずる製造方法でネツトの交叉部は直接成形に
より融着されているので形くずれせず、ネツトに
加わる力も一点に集中することなく分散するので
強度が増加する)や繊維を交叉させて熱や接着剤
等により交叉部を固着させて物理的にネツト化し
たものや回転円型ダイスから円筒状のネツト
{USP2919467,USP3317951参照}を切り開いた
プラスチツクネツト等公知の種々の製造方法によ
つて得ることが出来る。本発明で用いるネツト層
は交叉部が固着されていて、通常の網のように自
由に伸縮する編成ネツトとは異なり、平面方向に
ある程度の形状自己保持性を有するものが剛性、
腰の強さ等の特性の付与のため好ましい。また、
ネツト層の片面のフレキシブルシート層にのみ接
着層を施すことで十分に強度が増大でき(普通の
ものに比し3〜4倍以上)、また製造工程上も有
利である。 〔好適な実施の態様〕 本発明の包装材料として使用するのに好ましい
プラスチツクネツトの厚さは0.05〜1.3mmである。 1.3mm以上の厚さになるとネツトが製造し難く、
且つ使用樹脂量が多くなつて高価になる上、ネツ
ト層の両面に積層するための接着剤の量を多くす
る必要があり接着剤塗布速度低下と材料費アツプ
の問題、接着強度のバラツキの問題、平面性低下
の問題、積層体の剛度アツプ等の問題が多く実用
化は困難である。また0.05mm以下ではネツト強度
が小さくネツト層の積層効果が充分に発揮され
ず、コシの強さ、カール、ゲルボテスト強度、引
裂強度、穴あけ強度が小さく問題がある上、ネツ
ト製造時及びフレキシブルシートとの積層時切断
や孔破れ、及びネツト目のゆがみ発生多発の為実
用化が困難である。 開孔部(網目)の形状は効率的な成形適性から
第7図から第19図に示したような正方形、長方
形、菱形又はこれらの変形したものが一般的であ
る。タテ・ヨコの繊維の太さはほぼ等しいものが
普通に使用されるが、網目の形状や目的によつて
は異なる太さのものを組合せてもよい。 開孔率(単位面積中の開孔部の面積/シートの単位面
積×100)は 80〜99.9%であり好ましくは90〜99.8%、最も好
ましくは94〜99.5%である。 開孔率が80%以下ではネツト層の両面に積層す
るフレキシブルシート層の一方だけに接着層をも
うけた時に有孔部を通じて他のフレキシブルシー
ト層と接着する面積が小さくなりやすく層間ハク
リ等の故障を起しやすくなるためである。又繊維
の太さが大きくなり積層体の凹凸が大きくなり写
真感光材料に圧力カブリ、スリキズ、押されあと
が発生し実用化困難である。 又開孔率が99.9%以上になるとネツト層の強度
が低下し製造時に切断や破れ、キレツが多発し且
つ積層体としても、引裂き強度、穴あけ強度、ゲ
ルボテスト強度等が向上せず目的を達成できなく
なる。 ネツトの形状自己保持性、形くずれのしない程
度は、ネツト、積層体製造時の便宜及び、包装材
料として積層体化した場合の強度の向上の観点か
ら選択され、引張強度として好ましくは1Kg/5
cm〜25Kg/5cm幅である。 ネツト層の網目の各辺の平均 (タテの長さ+ヨコの長さ/2)は0.5〜30mm、好 ましくは1.5〜20mm、最も好ましくは3〜10mmで
ある。0.5mm以下では開孔率が80%以下と同様の
問題が発生し、30mm以上では開孔率が99.9%以上
の時と同様の問題が発生する。 ネツト層の両面に積層するフレキシブルシート
層は同一のシートであつてもよいし異なるもので
あつてもよい。 代表的な例をあげると、各種の紙、合成紙、ア
ルミ蒸着紙、アルミ蒸着フイルム、アルミ箔・ス
ズ箔等の金属箔、不織布、クロスヤーン、セロハ
ン、布、各種の熱可塑性樹脂フイルム例えば各種
ポリエチレン(LDPE,MDPE,HDPE,L−
LDPE等)、各種ポリプロピレン、セルロースト
リアセテート、ポリエステル、ポリアミド(ナイ
ロン66、ナイロン6等)、ポリカーボネート、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレ
ン等又はこれらを主成分とする共重合体例えば
EVA,EEA等又はこれらの熱可塑性樹脂の2種
以上の混合物等からなるフイルムである。コス
ト、入手性、汎用性、製造適性より好ましいのは
ポリエチレンテレフタレート(PET)、高密度ポ
リエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン
(MDPE)、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、
低圧法低密度ポリエチレン(L−LDPE)、ポリ
プロピレン(PP)からなるフイルムであり特に
望ましいのは密度が0.94g/cm3以上の高密度ポリ
エチレンよりなる。これらの熱可塑性樹脂フイル
ムは1軸又は2軸方向に分子配向させることが効
果的である。 特に好ましい一軸分子配向フイルムについて詳
述すると、一軸分子配向フイルムは熱可塑性樹脂
例えば、各種ポリエチレン、各種ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリ
スチレン等又はこれらを主成分とする共重合体又
はこれらの熱可塑性樹脂の2種以上の混合物等で
ある。好ましいのは高密度ポリエチレン、中密度
ポリエチレン、低圧法低密度ポリエチレン、ポリ
プロピレンであり特に望ましいのはL−LDPEと
厚さ15〜120μm、密度0.94g/cm3以上の高密度ポ
リエチレンである。 ネツト層の両面に一軸分子配向フイルムを積層
する場合は2層の分子配向フイルムは同一成分の
ものであつても異なるものであつてもよい。又分
子配向率や延伸倍率や厚さ等も同一であつても異
なるものであつてもよい。 ここで言う一軸分子配向フイルムとは分子配向
方向の分子配向率がこれと90度方向の分子配向率
より1.5倍以上高くなつたフイルムも含む。例え
ばインフレーシヨンフイルムでブロー比が2倍で
これをタテ方向に3倍延伸したフイルムはタテ一
軸3倍延伸フイルムとする。 また、一軸分子配向フイルムとしては一軸延伸
フイルム(テンター等による横一軸延伸フイル
ム、公知の製法の縦一軸延伸フイルム)が一般的
だが、本発明では物理的な形付けやインフレーシ
ヨンフイルム(管状フイルム)等ではブロー比を
大きくして分子配向させたり、長手方向に強力に
分子配向させそれを螺旋状に切断して広げた斜め
(例えば45゜)に分子配向した状態のフイルムも一
軸分子配向フイルムと言う。一軸分子配向フイル
ム(一軸延伸フイルムを含む)の公知の製造方法
の一例として特開昭47−34656、同48−100464、
特公昭40−5319、47−38621、47−39927、53−
18072等がある。 分子配向は、タテ、ヨコ、斜め、いずれでもよ
いが、ネツト層の両面に積層する2層の分子配向
フイルムの分子配向軸は30度以上の角度で積層さ
れることが有利である。 全方向の抗張力を平均的に保ちたい場合は分子
配向軸の交差角(クロス角)を90度にするのがよ
い。従つてタテ分子配向フイルムとヨコ分子配向
フイルムを積層させるか斜め45度の分子配向フイ
ルムを2枚分子配向軸が直交する様に積層させて
もよい。 後者の場合、分子配向した管状フイルム又は管
状に延伸押出成形したフイルムを切開せずに管状
部内にネツト層を挿入し、そのまま積層させても
よい。 ある方向に対する抗張力を強化したい時には交
差角(クロス角)を90度とせず、30度〜90度未満
とすることも有益であるが、クロス角度を小さく
すると、分子配向軸と平行方向の引裂き強度或い
は直交方向の引張強度が低下するので一般の包装
材料としては30度以上、好ましくは45度〜90度と
するのがよい。 また分子配向率や延伸倍率は成分や製品の用途
に応じて選択され、特に制限はないが、延伸の効
果が明確になるのは2〜15倍の時であり、遮光性
物質を含有する場合においてはフイツシユアイ発
生等のフイルム品質の点から2〜7倍の範囲が特
に好ましい。 一軸分子配向フイルムの厚さも目的の要求に応
じて選択されるが、包装材料として使うには
15μm〜120μmが一般的である。 少なくともネツト層の両面にフレキシブルシー
ト層を積層してなる3層を含む積層体の厚さは価
格、剛度、加工機適性(例ヒートシール性、カー
ル、製袋適性、折りぐせのつきやすさ、裁断しや
すさ等)、物理強度、製造適性等から0.050〜2.5
mm好ましくは0.10〜0.60mmである。 接着剤の代表的なものとして各種ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフ
イン系熱可塑性樹脂熱溶融接着剤、エチレン−プ
ロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等の
オレフイン共重合体、アイオノマー樹脂等の熱可
塑性樹脂熱溶融接着剤その他熱溶融型ゴム系接着
剤があり、溶液状接着剤としてはウエツトラミネ
ート用接着剤があり、エマルジヨン、ラテツクス
状の接着剤である。エマルジヨン型接着剤の代表
例としてはポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−エチレ
ン共重合物、酢酸ビニルとアクリル酸エステル共
重合物、酢酸ビニルとマレイン酸エステル共重合
物、アクリル共重合物、エチレン−アクリル酸共
重合物等のエマルジヨンがある。ラテツクス型接
着剤の代表例としては天然ゴム、スチレンブタジ
エン(SBR)、アクリロニトリルブダジエン
(NBR)、クロロプレン(CR)等のゴムラテツク
スがある。又ドライラミネート用接着剤としては
ポリウレタン接着剤等があり、その他パラフイン
ワツクス、マイクロクリスタリンワツクス、エチ
レン酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン・アクリル
酸共重合樹脂等をブレンドしたホツトメルトラミ
ネート接着剤、感圧接着剤、感熱接着剤等公知の
接着剤を用いることが出来る。エクストルージヨ
ン用ポリオレフイン系接着剤はより具体的にいえ
ば各種ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチ
レン、EPRなどのポリオレフインからなる重合
体及び共重合体(EVA,EEA等)の他低圧法低
密度ポリエチレン(L−LDPE)の如く、エチレ
ンの他に一部他のモノマーを共重合させたもの、
Du,Pont社のサーリン、三井ポリケミカル社の
ハイミラン等のアイオノマー樹脂(イオン性共重
合体)がグラフト重合させたものをも含む。 これらの接着剤は積層させようとするフレキシ
ブルシート層より5゜以上融点が低いものであるこ
とが望ましい。この程度の温度差があればフレキ
シブルシートに悪影響を与えず熱溶融接着を完全
に行わせることができる。 特にネツト層の両面に積層するフレキシブルシ
ート層又はネツト層のいずれか1つの層が分子配
向されている場合は接着層としては熱可塑性樹脂
であつて分子配向フイルムの特性を害わない温度
(分子配向フイルムがHDPEの場合凡そ250〜350
℃)で接着できる様なもの、例えば高圧法低密度
ポリエチレン(LDPE)、エチレン酢ビ共重合体
(EVA)、エチレンアクリル酸共重合体(EEA)、
アイオノマー樹脂、低圧法低密度ポリエチレンで
ある線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)等が
使用できる。 接着剤層の厚さは、通例0.01〜1.0mm好ましく
は0.015〜0.2mmとなるが、コスト、塗布速度、積
層体の全厚等に基いて定められるのでこの数値に
は特に限定されない。 接着剤はネツト層の片方のフレキシブルシート
面に施し他面には施すことなくその両面にフレキ
シブルシートを積層する。この構成により、接着
剤はネツトの網目を通つて反対面に至りフレキシ
ブルシートと接着するが、ネツト層の繊維の部分
についてはネツト層とフレキシブルシートは接着
されず空隙として残る。このように部分的に接着
されることが必要であり、このことにより引裂き
強度が増大し、やぶれ難くなる。ネツト層の両面
に全面に接着剤層が形成されると、積層体が完全
に一体化してこのような効果が失われる。しか
し、ネツト層をはさむ二層のフレキシブルシート
は積層体としてのある程度の一体性を保つため、
50%以上の面積で接着されている必要がある。接
着層をネツト層の一面に施すことは積層工程を簡
単化し、1工程省くことができ、また接着剤の量
を減少できる効果もあり、本発明により、引裂
き、衝撃穴アケ強度、破損等に対して強く、かつ
安価な包装材料が提供される。なお、接着剤は、
外層に施すよりは感光材料と接触する内層に施し
た方が一般的に感光材料に対する凸部によるスタ
チツク、マサツカブリ、圧力カブリ、スリキズ、
凸部形状うつり等の防止の点で有利である。 接着層の厚さは0.07〜1.0mmで施し、好ましく
はネツト層の平均厚さより20%以上薄く施すこと
により、接着層を施したフレキシブルシートと開
孔部(網目)を通して接着されたフレキシブルシ
ート層をネツト層と全面でなく部分的に接着させ
る。このことにより積層体が一体化されず、引裂
き強度や衝撃破裂強度、ゲルボテスト強度、破袋
強度等を向上させることができる。 部分的に接着させる為にはネツトの厚さ(繊維
の太さ)の80%以下の厚さの接着剤層で積層すれ
ばよく好ましくはネツトの厚さの半分以下の厚さ
の接着剤層で積層する。 ネツトの両面のフレキシブルシート層が熱可塑
性樹脂フイルムや合成紙、不織布の場合は十分に
厚い接着剤層を用いずに加熱ローラー、加熱ヒー
ト板、加熱歯車等によるヒートシール接着法や超
音波溶接法、高周波溶接法等公知の溶接法によつ
て部分的に接着しても、同様の効果が得られる。 本発明の包装材料は各種の製品の包装に利用で
きるが特に写真感光材料の包装用として有用であ
る。この目的に使うために、全積層体中の少なく
とも1層が遮光性を有することが必要である。こ
のためには、フレキシブルシート層、ネツト層、
接着剤層あるいは他のいずれか一層以上に0.1〜
15重量%の遮光性物質を含有させてもよいし、着
色紙、又はアルミ箔や亜鉛メツキした薄層鋼板等
の厚さ5μm以上50μm以下の金属箔又は100〜1200
Åの金属蒸着層をもつ紙(例アルミ蒸着紙)や金
属蒸着フイルム(例アルミ蒸着フイルム)などの
遮光性の他の層を積層させるか、印刷により遮光
性を付与するなどの方法を用いてもよい。 遮光性物質を含有させる場合には、全積層体の
単位面積(m2)当り0.5〜20gが適量である。延
伸フイルム中には12g/m2以上の遮光性物質を添
加することは一般にフイツシユアイの発生と物理
的強度等を低下させる意味で好ましくなく、0.1
〜7重量%の範囲が望ましいが、無延伸フイルム
や紙などのフレキシブルシートに添加する場合は
この限りではなく配合量で15重量%まで、単位面
積(m2)当り20gまで配合できる。遮光性物質は
可視および紫外線を透過しないすべての物質をい
うが、代表的なものを例示すれば、各種カーボン
ブラツク、アルム粉末、着色顔料、着色染料、及
び酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、
粘土等の白色顔料、各種金属粉末、各種金属繊維
などがある。品質、コスト、遮光能力の点で写真
感光材料の包装用としては各種のカーボンブラツ
クとアルミ粉末、アルミペーストより低揮発物質
を除去したものが望ましい。 カーボンブラツクの中でも特にPH5〜9、平均
粒子径10〜50mμのものが遮光性向上と特性低下
の少ない点で好ましく、最も好ましいものは、PH
6〜9、平均粒子径15〜30mμのフアーネスカー
ボンブラツクである。 同じ量を添加して、できるだけ遮光性をよくす
るには、内側(包装した時製品に接する側、袋の
場合はヒートシールする側)に遮光性物質を配合
しておくことが望ましい。 本発明に必須の3層、即ち2層のフレキシブル
シート層とネツト層に関しては以上の通りである
が、本発明の実施においてはこの他に他の層を積
層させてもよい。 例えば各種の紙、不織布、セロハン、等の耐熱
性と柔軟性のあるシートを積層させることによ
り、ヒートシール性、強度、すべり特性、帯電防
止性、印刷性、遮光性、美観などの点を向上させ
ることが考えられる。 特に、片方の最外層を非熱溶融性の層とする
か、もしくは最内層(ヒートシールする層)より
5℃以上融点の高いものとすれば、低融点側同志
をヒートシールすることがさらに容易になり、ヒ
ートシール性にすぐれた袋を製造するのに有利で
ある。 より具体的には最外層として、厚さ10μm以上
の紙、アルミ蒸着紙、アルミ蒸着熱可塑性樹脂フ
イルム、セロハン、不織布、布、金属箔のいずれ
かとすればヒートシールが容易にできる。 そのうちでも特に厚さ30μm〜110μmの紙を最
外層とすれば遮光性、耐熱性の両方を満足させ得
るので分子配向フイルムと積層させると有用性が
高い。 同じ効果は逆に最内層(ヒートシールする層)
に反対側の最外層分子配向フイルムより5℃以上
低融点のヒートシールしやすい層を形成しても得
られる。ヒートシールしやすい層の形成は塗布に
よつてもはり合せによつてもよい。例えば、延伸
フイルムとして最外層にポリエステルやナイロン
フイルムを使用した場合、最内層(ヒートシール
する層)を低密度ポリエチレンフイルムとすれ
ば、ヒートシールが容易である。そしてこの層に
0.1〜15重量%の遮光性物質を含有されれば感光
材料包装用として特に有用である。一層にのみ遮
光性物質を含有させる場合、ヒートシール部から
の漏れをなくするため最内層へ添加する方が遮光
性の確保のために有利である。 ヒートシールしやすい合成樹脂としては、各種
ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリ
エステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−アクリル酸共重合体、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン又はこれらの2つ以上の混合樹
脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。その中でも低
圧法線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)は遮
光性物質を添加した場合の強度がすぐれる点で有
利であり、これと他の一軸又は二軸分子配向フイ
ルムとクロスラミネートさせた積層体は有用であ
る。 特にネツト層の両面に積層するフレキシブルシ
ートが一軸分子配向熱可塑樹脂フイルムである場
合のヒートシール性を容易にできる層構成の一例
を述べると、片側表層(内側層)に一軸分子配向
フイルムより5℃以上低融点の(好ましくは10℃
以上低い)ヒートシールしやすい層でかつ遮光性
物質を0.5〜15重量%含有する層を形成すること
は有用である。ヒートシール層としては例えば厚
さはエクストルージヨンコートの場合10〜80μm,
貼り合せ用インフレーシヨンフイルムの場合30〜
120μm程度の各種ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ナイロン、ポリエステル、エチレンビニルア
セテート共重合体(EVA)、エチレン・アクリル
酸エチル共重合体(EEA)、ポリ塩化ビニル
(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVCD)等の熱
可塑性樹脂フイルムを用いることができる。特に
好ましくは、高圧法低密度ポリエチレン、エチレ
ンビニルアセテート共重合体、アイオノマー、線
状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、エチレン
アクリル酸エチル共重合体(EEA)等を用いる
ことができる。 写真感光材料を封入する場合製品に接する層の
すべり特性としては、静摩擦係数0.466(すべり角
25度)以下が良く、より好ましくは0.325(すべり
角度18度)以下が望ましい。このような特性は、
滑剤を添加すること又は表面をマツト化すること
により達成され、或いは、ヒートシール面(商品
に接するフイルム面)をなすフイルムの材質を選
択することにより上記のすべり特性を満足でき
る。 以上の構成により作られた積層フイルムは耐カ
ール性にすぐれる。さらに引裂強度、衝撃穴あけ
強度、製品挿入性、ゲルボテスト強度、落下強度
にもすぐれることから、包装材料として有用であ
る。遮光性をもたせた場合は、写真感光材料の包
装用として特に有用である。 本発明の好ましい実施態様は、例えば次の通り
である。即ち、好適な感光材料用包装材料は、延
伸倍率が2.0〜7.0倍でカーボンブラツクを0.5〜7
重量%含み厚さが15μm〜70μm、密度が0.94g/
cm3以上のHDPE一軸延伸,望ましくは一軸斜延伸
(タテ一軸延伸フイルムをスパイラル状にスリツ
トしたフイルムも含む)をポリオレフイン系
(LDPE,EEA,L−LDPE,PP,EVA,アイオ
ノマー等のポリエチレン共重合体も含む)接着層
によりポリエチレン系合成樹脂等のネツトに貼り
合せ、ネツトの反対面に前記一軸延伸フイルムと
延伸軸の交差角が30度以上で交差(クロス)する
ように前記一軸延伸フイルムと厚さの差が15%以
内のHDPE一軸延伸フイルム望ましくは一軸延伸
フイルムを(タテ一軸延伸フイルムをスパイラル
状にスリツトしたフイルムも含む)前記ポリオレ
フイン系接着層がネツト目を通して接着した前記
ポリオレフイン系接着層で貼り合せ、前記の1つ
以上の層にカーボンブラツクを0.5〜20g/m2
んで成る積層体から構成される。この包装材料
は、写真感光材料用として特に適し、価格、物理
強度、柔軟性、カーリング性が顕著に改善されて
いる。 第1図、第2図は、本発明の包装材料たる積層
体の基本構成を示し、ネツト層1の両側に接着層
3を介してフレキシブルシート層2,2′a(第1
図)、或いは2a,2′a(第2図、遮光性物質含
有)が積層されている。接着層3′はネツト層の
網目イを通して接着層3が流れ込んだものであ
る。第3図は、基本構成(第2図)の表面にさら
に接着層3を介して2′aより耐熱性のフレキシ
ブルシート層6を付加したもの、第4図、第5図
は、ヒートシール層4,5をフレキシブルシート
2又は2a,2′aの表面に接着層を介さず(又
は介して)積層したものを示す。第4図はフレキ
シブルシートの片面2′aのみに遮光性物質を含
有させた例である。接着層3は熱溶融接着層又は
その他の接着層である。第6図は2′aの代りに
2′aにアルミ蒸着層2bをもうけたフレキシブ
ルシート2″aに接着層3をもうけた遮光性物質
含有のネツト1aの網目イを通して接着層3′で
フレキシブルシート2と積層しさらに接着層3を
介して2′aより耐熱性のフレキシブルシートの
層6を付加したものである。 第7図〜第13図は正方形及び長方形ネツト層
の代表例を示す。 第7図は繊維太さ(交叉点)420μm、坪量(目
付)12.3g/m2、目間隙(目合)タテ4×ヨコ4
mm、ストランド数タテ6×ヨコ6本/インチ、第
8図は繊維太さ620μm、坪量(目付)95.5g/
m2、目間隙(目合)タテ1.5×ヨコ3.0mm、ストラ
ンド数タテ19×ヨコ8本/インチ、 第9図は繊維太さ250μm、坪量(目付)7.3
g/m2、目間隙(目合)タテ4×ヨコ4mm、スト
ランド数タテ6×ヨコ6本/インチ、第10図は
繊維太さ650μm、坪量(目付)48.8g/m2、目間
隙(目合)タテ4×ヨコ4mm、ストランド数タテ
6×ヨコ6本/インチ、第11図は繊維太さ
700μm、坪量(目付)24.4g/m2、目間隙(目
合)タテ8.5×ヨコ8.5mm、ストランド数タテ3×
ヨコ3本/インチ、 第12図は繊維太さ1300μm、坪量(目付)
57.3g/m2、目間隙(目合)タテ12.5×ヨコ12.5
mm、ストランド数タテ2×ヨコ2本/インチ、 第13図は繊維太さ550μm、坪量(目付)14.2
g/m2、目間隙(目合)タテ17.0×ヨコ19.0mm、
ストランド数タテ1.5ヨコ×1.35本/インチ、 第14図〜第19図は特殊形状のネツト層の代
表例を示す。図中、Cは交叉点でd及びd′はスト
ランドを示す。 本発明に用いることが有利な熱可塑性樹脂製ネ
ツトの代表的製造方法の代表例は、例えば特公昭
52−31459,USP2919467,USP3252181,
USP3317951等に図示と共に開示されている。 実施例 以下実施例の好ましい実施例とその効果につい
て説明する。 本発明品として6種を作成し、アルミ箔を使用
した従来品および単に一軸延伸フイルムをクロス
ラミネートした積層体と比較した。 本発明品1は2′aにのみカーボンブラツクを
添加した第1図の層構成の積層体でネツト層1と
しては特公昭52−31459号公報に記載の製造方法
によつて製造したポリプロピレン製の第10図の
ストランド数タテ6×ヨコ6本/インチ、目間隙
(目合)4mm×4mm、坪量(目付量)48.8g/m2
繊維太さ420μmのネツトを用い接着層3としては
厚さ20μmの低密度ポリエチレンを用い、フレキ
シブルシート2′aとしては厚さ70μmの低圧法の
直鎖状低密度ポリエチレン(リニア・ローデンシ
テイー・ポリエチレン略号L−LDPE)である。 三井石油化学製ウルトゼツクス#2020Lにカー
ボンブラツクを5重量%添加したインフレーシヨ
ン法で製造したフイルム上にもうけネツト層1の
網目イを通して形成した接着層3′により反対側
のフレキシブルシート2の厚さ20μmのポリエチ
レンテレフタレート2軸延伸フイルム(PET)
と積層した。本発明品2は第2図の層構成の積層
体でネツト層1としては特公昭52−31459号公報
に記載の製造方法によつて製造した高密度ポリエ
チレン製の第9図の繊維太さ250μm、坪量7.3
g/m2、目隙間(目合)タテ4mm×ヨコ4mm、ス
トランド数6×6本/インチを使用し接着層3と
しては厚さ15μmの低密度ポリエチレン(LDPE)
でフレキシブルシート2′aの厚さ70μmの低圧法
の低密度ポリエチレン(L−LDPE)85重量%に
LDPE10重量%、カーボンブラツク5重量%混合
したインフレーシヨン法で製造したフイルム上に
もうけネツト層1の網目イを通して形成された接
着層3′に反対側のフレキシブルシート2aの厚
さ50μmのカーボンブラツクを5重量%添加した
密度0.96g/cm3の横1軸延伸高密度ポリエチレン
フイルムと積層した。 本発明品3は第2図の層構成の積層体でネツト
層1としては特公昭52−31459号公報に記載の製
造方法によつて製造したポリプロピレン製で第7
図の繊維太さ420μm、ストランド数タテ6×ヨコ
6本/インチ、目間隔(目合)4mm×4mm、坪量
12.3g/m2のネツトを用い写真感光材料と接する
フレキシブルシート2′aのみに接着層3として
は、厚さが20μmの低密度ポリエチレン(LDPE)
を用い、フレキシブルシート2′aと2aのカー
ボンブラツクを4.5重量%含有した密度0.96g/
cm3、厚さ40μmの斜め1軸分子配向高密度ポリエ
チレンフイルム(BKM)をネツト層を介して分
子配向軸が互いに90度になるように積層した。 本発明品4は第4図の層構成の積層体でネツト
層1としては特公昭52−31459号公報に記載の製
造方法によつて製造したポリプロピレン製で第1
1図の繊維太さ700μm、ストランド数タテ3×ヨ
コ3本/インチ、目間隔(目合)8.5mm×8.5mm、
坪量24.4g/m2のネツトを用い写真感光材料と接
するフレキシブルシート2′aのみに接着層3と
しては、厚さが50μmのエチレン−アクリル酸−
エチル共重合体(略号EEA 銘柄名 日本ユニ
カー(株)製6170)を用いた。 このEEA装着層をフレキシブルシート2′aの
厚さ70μmのL−LDPE75重量%とLDPE20重量
%、カーボンブラツク3重量%、アルミペースト
2重量%を混合したインフレーシヨン法で製造し
た厚さ60μmのフイルム上にもうけネツト1の網
目イを通して形成された接着層3′により反対側
のフレキシブルシート2の厚さ40μmのポリプロ
ピレンスパンボンド法不織布と積層し、さらにフ
レキシブルシート2′aの上にヒートシール層4
として厚さ20μmの滑剤としてシリコン(信越シ
リコーン(株)製ジメチルポリシロキサン、銘柄名
KF−96)を0.2重量%添加したサーリン層を積層
した。 本発明品5は第5図の層構成でネツト層1は本
発明品4と同一のものを使用した。 接着層3は厚さが35μmの低密度ポリエチレン
(LDPE)でフレキシブルシート2′aのカーボン
ブラツクを2重量%含むクラフト紙(35g/m2
の上にもうけネツト層1の網目イを通して形成さ
れた接着層3′により反対側のフレキシブルシー
ト2aのカーボンブラツクを3重量%含む厚さ
50μmのLDPEフイルムと積層した。フレキシブ
ルシート2′aの内側にさらに15μmの低密度ポリ
エチレン(LDPE)接着層でカーボンブラツクを
3重量%含むL−LDPEヒートシール層を積層し
た。 本発明品6は第6図の層構成でネツト層1は特
公昭52−31459号公報に記載の製造方法によつて
製造した第12図の繊維太さ1.3mm、坪量57.3
g/m2、目間隙12.5×12.5mm、ストランド数2×
2本/インチを使用し接着層3としては厚さ
50μmのエチレン・アクリル酸−エチル共重合体
(日本ユニカー(株)製DJP6190)でフレキシブルシ
ート2″の厚さ35μm、密度0.96g/cm3の高密度ポ
リエチレンにカーボンブラツクを5重量%添加し
た斜め一軸分子配向フイルムにアルミニウムを
400Åの厚さで真空蒸着フイルム上にもうけネツ
ト層1の網目イを通して形成された接着層3′に
反対側のフレキシブルシート2aの厚さ35μmの
カーボンブラツクを5重量%添加した厚さ35μm、
密度0.96g/cm3の高密度ポリエチレン斜め1軸分
子配向フイルムを2″aと2aの分子配向軸が交
差するように積層した。 第1表及び第3表に写真感光材料用包装材料の
層構成、第2表及び第4表にその特性をのせる。
なお、第2表及び第4表中の引裂強度の「切れな
い」とは、引裂強度が1600g以上のため測定でき
なかつたことを示す。 その結果、本発明品は引裂強度、衝撃穴あけ強
度、耐カール性、ゲルボテスト強度、落下強度に
すぐれる他抗張力、耐折強度にもすぐれていた。
これに対し接着層以外は同一層構成にしても、ネ
ツト1とその両面にもうけたフレキシブルシート
2a及び2′aがもしネツトの両面にもうけた接
着層3により空隙が生じないように完全に1体化
して積層すると(比較品1)、引裂強度、衝撃穴
あけ強度、耐カール性、ゲルボテスト強度、落下
強度、平面性共に大巾に劣化し、コストもアツプ
する。写真感光材料に接する側のフレキシブルシ
ート層のスベリ角度が25度以上になると(比較品
2)摩擦時フレキシブルシート層の表面が摩耗し
黒粉が製品に付着しスポツト故障を発生する。 これらの点から写真感光材料に接する側のフレ
キシブルシート層(=ヒートシール層)は滑剤を
添加した熱可塑性樹脂又は低圧法線状低密度ポリ
エチレン樹脂(L−LDPE)又は中・高密度ポリ
エチレン樹脂よりなるフイルムを用いる必要があ
り滑剤未添加の従来のEVA樹脂やEEA樹脂及び
高圧法低密度ポリエチレン樹脂等よりなるスベリ
角度25度以上のフイルムでは、加工適性、スベ
リ、物理強度の点で本発明と同一層構成の積層体
にしても写真感光材料用包装材料としては使用不
可能である。 本発明1〜6をさらに実際にロールフイルム、
シート状印画紙等の包装に使用して試験した結果
も破損等の事故が減少することが確認された。こ
の傾向は、被包装物の重量の大きいものほど、厚
さや体積の大きい場合ほど顕著であつた。 即ち、本発明品の積層体を長方形に切りだし、
その三方をヒートシールして封筒状にしたもの
は、印画紙、映画用フイルム、印刷用感光フイル
ム、X線フイルム等の大きな径のロールフイルム
等のロール状製品及びシート状製品であつて5Kg
以上の重いもの、特にそのフイルムエツジのよう
にエツジが鋭いものを封入する際にも破損の率が
少なかつた。従つてこれらの物品を、袋形状(平
袋又はガゼツト袋等)の包装として収容、運搬す
る場合、特に本発明品は有利である。また開口端
をテープでとめるにも剛度が適切で封止し易く、
ヒートシールによつて完全封止することも容易で
あつた。遮光性は特に内側層にカーボンブラツク
を配合したものがすぐれていた。 測定方法 注(1) 開孔率 ネツト10cm×10cmの正方形部分の面積100cm2
にある開孔部の面積をXcm2とすると 開孔率(%)=Xcm2/100cm2×100 で求めた。 注(2) ネツトの厚さ JIS L−1079−1966に準する。 注(3) カール テストすべきシートで直径10cmの円形の試片を
作成し、温度20℃、湿度65%の雰囲気中にシート
を1枚宛無荷重で平板上に24時間放置した後、両
端面の長さlを求め、 10−l(cm)として測定。 注(4) 落下強さ 包装材料製の袋に1Kgの砂を入れ、床面上1m
の高さから落下させて袋が破裂するまでの回数を
測定。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は本発明に係る積層体を示す部
分断面図である。第6図は本発明の応用例を示す
部分断面図である。第7図〜第13図は正方形、
及び長方形ネツト層の代表的平面図を示す。第1
4図〜第19図は特殊形状のネツト層の代表例を
示す。 1……ネツト層、2,2a,2′,2′a……フ
レキシブルシート層(添字aは遮光性物質含有の
ものを示す。)2″,2″a……金属蒸着フレキシ
ブルシート層(アルミ蒸着紙、アルミ蒸着フイル
ム等)、3……接着層、3′……接着層3がネツト
層の網目を通して形成された接着層、4,5……
ヒートシール層、イ……ネツトの網目、ロ……ネ
ツトの繊維部、6……耐熱性フレキシブルシート
層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少くとも熱可塑性樹脂製ネツト層の両面にフ
    レキシブルシート層を積層してなる3層を含む積
    層体において、 a 該ネツト層は剛性を有する網材から成ると共
    に固着状態の交叉部及び形状自己保持性を有
    し、該ネツト層の平均厚さが0.05〜1.3mmで且
    つ開孔率が80〜99.9%であり、 b 少くとも写真感光材料と接触する面のフレキ
    シブルシート層の静摩擦係数が0.466(スベリ角
    度25度)以下の熱可塑性樹脂製フイルムであ
    り、 c 遮光性を有する、厚さ5μm〜50μmの金属箔
    層、又は厚さ100Å〜1200Åの金属蒸着層又は
    0.1〜15重量%の遮光性物質を含む層のいづれ
    か1層又は2層以上を積層体中に含み、 d ネツト層の両面のフレキシブルシート層の写
    真感光材料と接触する面のフレキシブルシート
    層にのみ接着層を施し、もう1つのフレキシブ
    ルシート層は開孔部(網目)を通じて開孔部の
    全体面積の50%以上で前記接着層により接着さ
    れたことを特徴とする写真感光材料用包装材
    料。 2 前記ネツト層が高密度ポリエチレン
    (HDPE)、低圧法線状低密度ポリエチレン(L−
    LDPE)、ポリエステル(PET)、ポリプロピレン
    (PP)、脂肪族ポリアミドの熱可塑性樹脂よりな
    る特許請求の範囲第1項記載の写真感光材料用包
    装材料。 3 前記ネツト層の両面に積層するフレキシブル
    シート層の写真感光材料と接触する面がシートシ
    ール可能な熱可塑性樹脂製フイルムである特許請
    求の範囲第1項〜第2項の一に記載の写真感光材
    料用包装材料。 4 前記ヒートシール可能な層がポリエチレン
    (L−LDPE,LDPE,MDPE,HDPE)、ポリプ
    ロピレン、脂肪族ポリアミド、ポリエステル、エ
    チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
    ル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重
    合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン又は
    これらの2つ以上の混合樹脂の熱可塑性樹脂フイ
    ルム層よりなる特許請求の範囲第1項〜第3項の
    一に記載の写真感光材料用包装材料。 5 前記ネツト層の両面に積層するフレキシブル
    シート層の少なくとも1つの層が1軸又は2軸方
    向に分子配向させた熱可塑性樹脂フイルムよりな
    る特許請求の範囲第1項〜第4項の一に記載の写
    真感光材料用包装材料。 6 前記ネツト層の両面に積層するフレキシブル
    シート層が1軸分子配向熱可塑性樹脂フイルム
    で、この2層の1軸分子配向フイルムは分子配向
    軸が30度以上の角度で交差するように接着層によ
    り積層されたことを特徴とする特許請求の範囲第
    1項〜第5項の一に記載の写真感光材料用包装材
    料。 7 前記ネツト層の両面に積層するフレキシブル
    シート層の写真感光材料に接する層が低圧法線状
    低密度ポリエチレンフイルム(L−LDPE)であ
    りフイルム反対面が1軸又は2軸方向に分子配向
    させた熱可塑性樹脂フイルムよりなる特許請求の
    範囲第1項〜第5項の一に記載の写真感光材料用
    包装材料。 8 前記分子配向フイルムが密度0.94g/cm3以上
    の高密度ポリエチレンで、1層の厚さが15μm〜
    120μmである特許請求の範囲第1項〜第7項の一
    に記載の写真感光材料用包装材料。 9 前記ヒートシール可能な層は遮光性物質を
    0.1〜15重量%含む特許請求の範囲第3項記載の
    写真感光材料用包装材料。 10 前記遮光性物質が、PH5〜9、平均粒子径
    10〜50mμのカーボンブラツクである特許請求の
    範囲第1項〜第9項の一に記載の写真感光材料用
    包装材料。 11 前記分子配向フイルムが密度0.94g/cm3
    上の高密度ポリエチレン斜め分子配向フイルムで
    あり、カーボンブラツクを0.5〜7重量%含有す
    る特許請求の範囲第1項〜第10項の一に記載の
    写真感光材料用包装材料。 12 前記ネツト層の写真感光材料に接する面に
    積層されたヒートシール可能なフレキシブルシー
    ト層が熱可塑性樹脂層であり、かつ前記分子配向
    フイルムより5℃以上低融点のヒートシールしや
    すい層で且つ遮光性物質を0.5〜15重量%含有す
    る特許請求の範囲第1項〜第4項の一に記載の写
    真感光材料用包装材料。 13 前記積層体が、全積層体中に0.5〜20g/
    cm2の遮光性物質を含む特許請求の範囲第1項〜第
    12項の一に記載の写真感光材料用包装材料。 14 前記積層体の写真感光材料と接する面の反
    対側のフレキシブルシート層の外面に、写真感光
    材料と接する面のフレキシブルシート層より5℃
    以上耐熱性のある柔軟性シート層をさらに積層さ
    せた特許請求の範囲第1項〜第13項の一に記載
    の写真感光材料用包装材料。 15 前記5℃以上の耐熱性ある柔軟性シート層
    が厚さ10μm以上の紙、アルミ蒸着紙、アルミ蒸
    着熱可塑性樹脂フイルム、セロハン、不織布、
    布、金属箔のいずれかであることを特徴とする特
    許請求の範囲第14項記載の写真感光材料用包装
    材料。 16 前記分子配向フイルムの外面に遮光層及
    び/又は耐熱層として30μm〜110μmの紙の層を
    積層させた特許請求の範囲第12項〜第14項の
    一に記載の写真感光材料用包装材料。 17 前記1軸分子配向フイルムが密度0.94g/
    cm3以上の高密度ポリエチレン1軸延伸フイルムで
    その延伸倍率が2〜7倍であり、且つカーボンブ
    ラツクを0.5〜7重量%含有し、前記ネツト層は
    実質的にポリエチレン(L−LDPE,MDPE,
    HDPE)、ポリプロピレン、ポリエステル、脂肪
    族ポリアミドの熱可塑性樹脂からなる特許請求の
    範囲第1項〜第16項の一に記載の写真感光材料
    用包装材料。 18 前記高密度ポリエチレン1軸延伸フイルム
    が厚さ15〜70μmであり2層の延伸フイルムの延
    伸軸の交差角が30度以上であり接着層がポリオレ
    フイン系熱可塑性樹脂からなる特許請求の範囲第
    17項記載の写真感光材料用包装材料。
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