JPH054801U - 畝立機の畝立板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 畝立てと同時に畝の上面に溜った土を作物の
根元に寄せることができる手段を得ること。 【構成】 畝立板８の上部に装着した土寄せ板１８によ
り、畝立てと同時に畝の上面に溜った土を作物の根元に
寄せる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は畝立機の畝立板に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の畝立機は例えば実公平２−２４４０１号に示されるように、耕うん輪の 後方に畝立板を左右に逆八字状に装着し、この畝立板の揺動で左右の畝の側面を 叩きながら走行して畝立てを行う。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来の畝立機は畝立板で左右の畝の側面を叩いて畝を整形するのみで 、畝の上面に溜った土を作物の根元に寄せることができない。従って、図５に示 すように畝１の上面に揚げた土２が作物３の根元になく、土寄せ、覆土、鎮圧の 作業性が良くなく、覆土効果が薄い。また、雨等によって土２が崩れ易い。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本案は以上の技術的課題を解決し、畝立てと同時に畝の上面に溜った土を作物 の根元に寄せることができる手段を得ることを目的とするものである。そこで、 畝立板の上部に畝の上面に溜った土を作物の根元に寄せる土寄せ板を装着するこ とにより、かかる目的の達成を図った。

【０００５】

【作用】

畝立板の上部に装着した土寄せ板により、畝立てと同時に畝の上面に溜った土 を作物の根元に寄せる。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の実施例を説明する。 先ず、図１で畝立機全体を説明する。 機体前方にエンジン４がありその下方のミッションケースに設けられた駆動軸 ５に耕うん輪６が取り付けてある。なお、耕うん輪６を圃場の状態に合わせて種 類を交換したり、代わりに走行タイヤを取り付けたりできる。また、駆動軸５の 上方にＰＴＯ軸７が設けてある。 耕うん輪６の後方には左右に逆八字状に装着された畝立板８があり、これら畝 立板８の間に押上プレート９がスプリング１０で支持してある。畝立板８の背部 に装着されたロッド１１がリンク装置１２に接続してあり、リンク装置１２には 上記ＰＴＯ軸７に接続されたコンロッド１３が連結してある。従って、ＰＴＯ軸 ７から伝達された動力によってリンク装置１２が稼働し、これにより、左右の畝 立板８が互いに開閉するように揺動して、畝の側面を叩いて畝を整形する。なお 、リンク装置１２の中央に配設された調節レバー１４を回動操作することによっ て、畝立板８の揺動量や傾斜角度が変化して、畝の側面の傾斜角度が調整される ようになっている。 その他、畝立板８の上方に操作ハンドル１５があり、クラッチレバー、スロッ トルレバー等を備えている。 しかして、本案は以上のような畝立機において、畝立板８の上部に土寄せ板１ ６を装着してなるものである。

【０００７】 図２は土寄せ板１６を装着した畝立板８の平面図、図３はその斜視図である。 図示のように畝立板８の上方に、畝立板８の外側に広がるような形状とした補 助板１７を取り付け、この補助板１７と補助金具１８との間で土寄せ板１６を挟 持して、ボルト１９でともじめして固定する。土寄せ板１６はゴム板などの軟質 の材料で構成する。 なお、以上は左側の畝立板８についてのみ説明したが、右側の畝立板８も同様 の構成からなる土寄せ板１６、及び補助板１７、補助金具１８等を備えている。

【０００８】 さて、以上のような畝立機にあっては、駆動軸５の回転により、耕うん輪６が 耕うん作業を行いながら機体を走行させる。一方、ＰＴＯ軸７からの動力でリン ク装置１２が稼働し、これにより、左右の畝立板８が互いに開閉するように揺動 して、畝の側面を叩いて畝を整形して行く。 しかして、耕うん作業と畝立て作業が並行して行われるのであるが、本案の土 寄せ板１６を備えた畝立機によれば、以上のような耕うん、畝立て作業と同時に 畝の上面に溜った土を作物の根元に寄せることが可能である。 即ち、畝立板８が畝の側面を叩くように揺動すると、それに伴って畝立板８の 上部に装着した土寄せ板１６が畝の上面に接触する。これにより、土寄せ板１６ が弾力でしなりながら、畝上面をなぜるように畝立機の進行方向に向かって移動 し、畝の上面に溜った土を作物の根元に寄せる。 かくして、図４に示すように畝１の上面に揚げられた土２が作物３の根元に寄 せ集められ、土寄せ、覆土、鎮圧の作業が一つの行程で行われる。

【０００９】

【考案の効果】

畝立板の上部に装着した土寄せ板により、畝立てと同時に畝の上面に溜った土 を作物の根元に寄せることができるので、土寄せ、覆土、鎮圧の作業性が向上し 、覆土効果が高く、土こぼれなどの問題が生じない。また、雨等によって土が崩 れる心配もない。 加えて、作物の下部の隙間に土が入るようになるので、例えば葱などにあって は白い部分と青い部分の分岐点がはっきり揃うようになり、高品質の作物を収穫 できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】畝立機の斜視図

【図２】畝立板の平面図

【図３】畝立板の斜視図

【図４】本案にかかる畝立機で整形した畝の断面図

【図５】従来の畝立機で整形した畝の断面図

【符号の説明】

８ 畝立板 １６ 土寄せ板

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 畝立板で畝の斜面を叩きながら走行して
   畝立てを行う畝立機において、畝立板の上部に畝の上面
   に溜った土を作物の根元に寄せる土寄せ板を装着した畝
   立機の畝立板。