JPH0547606B2 - - Google Patents
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- JPH0547606B2 JPH0547606B2 JP17914083A JP17914083A JPH0547606B2 JP H0547606 B2 JPH0547606 B2 JP H0547606B2 JP 17914083 A JP17914083 A JP 17914083A JP 17914083 A JP17914083 A JP 17914083A JP H0547606 B2 JPH0547606 B2 JP H0547606B2
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Landscapes
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
〔発明の技術分野〕
この発明は高温強度に優れたUO2ペレツト焼結
用治具及びその製造方法に関する。 〔発明の技術的背景とその問題点〕 一般にUO2ペレツトの焼結は、プレス成形した
UO2粉末成型体を1500〜1800℃の水蒸雰囲気中で
加熱して行なわれる。 この焼結に使用するUO2ペレツト焼結用治具た
とえばUO2ペレツトを電気炉中に装入するボート
は、焼結温度が高いため、耐熱セラミツクスが考
えられるが、ボートを電気炉中に出し入れする際
の急激な加熱冷却に伴なう熱ひずみにより割れ
る。 また、Fe合金やNi合金では焼結温度の1500〜
1800℃で融解してしまう。このためUO2ペレツト
焼結用治具はモリブデンあるいはタングステンが
使用されている。 このモリブデンあるいはタングステンからなる
UO2ペレツト焼結用治具の製造方法は、従来第1
図に示した方法、すなわちインゴツトに熱間加工
を施こすことによつてモリブデン板あるいはタン
グステン板を得る。その後加工のままの板あるい
は一次再結晶温度以下、通常は800〜1200℃での
ひずみ取り焼鈍を施こした板に二次成形加工を施
こしてUO2ペレツト焼結用治具とし使用に供して
いる。 しかし、上記の従来の加工法で得られたモリブ
デンあるいはタングステンより成るUO2ペレツト
焼結用治具は、その使用温度が1500〜1800℃とモ
リブデンの一次再結晶温度(約1200℃)以上であ
るいはタングステンの一次再結晶温度(約1400
℃)以上で使用されることから、使用中の再結晶
粒の成長粗大化、加熱冷却に伴なう熱疲労および
高温使用中のクリープ現象などによつて大きく変
形し、たとえばUO2ペレツト焼結の自動化ライン
で使用されるUO2ペレツト焼結用治具では、UO2
ペレツトの転落が起つたり、極端な場合には隣り
同志のモリブデン板あるいはタングステン板が接
触してしまい、UO2ペレツトを収納できなくな
り、使用に耐えられない場合があつた。 さらに、UO2ペレツトの熱伝導率(0.02W/
cm・℃)がUO2ペレツト焼結治具を構成するモリ
ブデンの熱伝導率(0.1W/cm・℃)に比較して
約1/50と小さいため、加熱冷却にUO2焼結用治具
を構成するモリブデン板あるいはタングステン板
の上下面に温度差が生じUO2ペレツトに接するモ
リブデン表面には、加熱時に引張力が、冷却時に
圧縮応力が、また反対側表面には加熱時に圧縮応
力が、冷却時に引張応力が発生、この熱応力サイ
クルの繰返しによつてUO2ペレツト焼結用治具の
変形がより大きくなつたり、破壊してしまい長時
間の使用に耐えられないなどの不都合があつた。 〔発明の目的〕 本発明は以上の点を考慮してなされたもので、
従来のUO2ペレツト焼結用治具の欠点を解消する
ための高温強度に優れたUO2ペレツト焼結用治具
及びその製造方法を提供することを目的とする。 〔発明の概要〕 本発明はUO2粉末成型体を高温焼成する際に使
用される治具を、Al、Si、Kの一種又は二種以
上を重量%で0.005〜0.75%含むタングステン合
金で形成するものであり、又治具を2段以上の多
段構造とするものである。また上記タングステン
合金としては0.005〜0.15重量%のAl、Si、Kの
少なくとも一種を含むものを用いる事が望まし
い。 また本発明方法は、Al、Si、Kの一種又は二
種以上が重量%で0.005〜0.75%含むタングステ
ン合金を加工率80%以上の鍛造又は圧延加工する
第1の工程と、UO2ペレツト焼結用治具に成形加
工する第2の工程と、前記成形加工後二次再結晶
温度より100℃高い温度から2800℃以下の温度範
囲で加熱処理を行う第3の工程とを具備したUO2
ペレツト焼結用治具の製造方法であり、又第2の
工程の成形加工前に一次再結晶温度より低い温度
での歪取りの焼鈍工程を設ける事ができるという
ものである。 ここで、本発明に係るUO2ペレツト焼結用治具
の構造、構成材料であるタングステン合金の組成
範囲およびその製造方法について順に説明する。 二段以上の多段構造は、大量のUO2ペレツトを
電気炉中に連続的に装入し、かつ同一電気炉を効
率的に使用するためであり、たとえば第3図に断
面的に示したような多段構造のUO2ペレツト焼結
用治具とすることによつて炉内空間を有効に使用
でき、かつ構造的にも簡単であることからUO2ペ
レツトの自動焼結ラインとしても充分使用に耐え
るものである。 なお、第3図は本発明に係るUO2ペレツト焼結
治具の一例を示した図で、図中の1はUO2ペレツ
ト、2はタングステン合金製ボード、3は支持カ
ラー、4は支持棒、5は敷板である。 次にタングステン合金の組成範囲について説明
すると、Al、Si、Kは高温下で優れた熱疲労強
度やクリープ強度を兼備させるために必要な必要
な組成範囲で、重量%で0.005%未満ではその効
果が小さく、一方0.75%を越えると、欠陥穴が生
成されてしまうために、高温下で使用するUO2ペ
レツト焼結用治具として使用した場合、粒界すべ
りに伴なう異常変形や粒界割れおよび欠陥穴を起
点とする粒内割れを容易にさせるのでこの組成範
囲とする事が必要である。 次に本発明に係るUO2ペレツト焼結用治具を構
成するタングステン合金の加工率について説明す
ると、第1の工程での80%以上の加工率、望まし
くは90%以上の加工率は、加工後の加熱処理によ
つて二次再結晶粒を細長く大きく成長させるに必
要な加工率範囲で、80%未満では充分に加工繊維
組織の発達を行なわせることができず、加工後の
限定した温度範囲での加熱処理によつても二次再
結晶粒が亀甲状の等軸結晶粒となるため、高温下
で使用するUO2ペレツト焼結用治具として使用し
た場合、粒界すべりに伴なう異常変形や粒界割れ
を容易にさせるのでこの範囲とする。 ただし、加工率100%の場合はあり得ないので
加工率100%は含まない。 次に、本発明に係るUO2ペレツト焼結用治具を
構成するタングステン合金の加熱処理について説
明すると、第3の工程での二次再結晶温度より
100℃高い温度より2800℃までの温度範囲での加
熱処理は80%以上の加工率まで熱間加工を施こ
し、充分に加工繊維組織を発達させたUO2ペレツ
ト焼結用治具の構成材料であるモリブデン合金に
整列した微小ドープ孔を生成させ、この微小ドー
プ孔の効果によつて二次再結晶粒を細長く、大き
くジグザグに結合した状態にするための加熱処理
温度で、高温下で優れた熱疲労強度やクリープ強
度を兼備させるに必要な温度範囲で、二次再結晶
温度より100℃高い温度未満の加熱処理では、二
次再結晶粒の成長を充分に行なわせることができ
ないため、高温下で使用中に不安定な結晶粒成長
が起り、熱疲労強度やクリープ強度のバラツキを
生じさせ、また2800℃を越える加熱処理は、細長
く、大きくジグザグに成長した二次再結晶粒が過
大に成長し、等軸結晶粒と同様になるとともに前
述の微小ドープ孔の異常成長や集合が起り、大き
な欠陥穴となることや、微小ドープ孔の分散によ
る分散強化効果が無くなることなどによつて、高
温下で使用するUO2ペレツト焼結用治具として使
用した場合、粒界すべりや高温強度の低下に伴な
う異常変形、粒界割れを容易にさせたり、粗大な
欠陥穴の生成による局部的な熱疲労強度の低下に
よる使用中の割れ破壊を起させるのでこの温度範
囲とする。なお、この加熱処理の際、Al、Si、
Kが0.005%未満では微小ドープ孔の生成が十分
でないため、二次再結晶粒が亀甲状の等軸結晶粒
となり、一方0.75%を越えると上述の微小ドープ
孔を必要以上に大きく、かつ多量に生成させるた
め、局部的に二次再結晶粒が亀甲状の等軸結晶粒
となつてしまう。 〔発明の効果〕 以上説明したように本発明に係るUO2ペレツト
焼結用治具は熱疲労強度及びクリープ強度に優
れ、UO2ペレツトの焼結温度である1500℃〜1800
℃の高温下で使用されるUO2ペレツト焼結用治具
の使用可能寿命を大幅に伸ばし、かつ長時間安定
状態で使用できるので、UO2ペレツトの自動化ラ
インの保守点検回数を減らすことができるなど運
転効率を大幅に向上できる効果がある。 さらに、本発明に係るUO2ペレツト焼結用治具
を使用することによつて、希少金属であるタング
ステン合金を有効に活用できることとなり工業上
頻る有用である。 〔発明の実施例〕 本発明のUO2ペレツト焼結用治具の構成材料で
あるタングステン合金は、第1表に示した組成と
なるようにAl、K、Siを溶液ドープした平均粒
径3μのドープタングステン粉末を製造する。 このドープタングステン粉末を2ton/cm2の圧力
でプレス成形した後、真空中で2300℃×9Hrの条
件で焼結し、焼結体とした。この焼結体を1300℃
〜1600℃の温度範囲で鍛造と、その後500℃〜
1100℃の温度範囲で圧延により、加工率が70%、
85%、98%になるように加工率を調整して板厚が
2mmのタングステン合金板を得た(第1の工程)。
用治具及びその製造方法に関する。 〔発明の技術的背景とその問題点〕 一般にUO2ペレツトの焼結は、プレス成形した
UO2粉末成型体を1500〜1800℃の水蒸雰囲気中で
加熱して行なわれる。 この焼結に使用するUO2ペレツト焼結用治具た
とえばUO2ペレツトを電気炉中に装入するボート
は、焼結温度が高いため、耐熱セラミツクスが考
えられるが、ボートを電気炉中に出し入れする際
の急激な加熱冷却に伴なう熱ひずみにより割れ
る。 また、Fe合金やNi合金では焼結温度の1500〜
1800℃で融解してしまう。このためUO2ペレツト
焼結用治具はモリブデンあるいはタングステンが
使用されている。 このモリブデンあるいはタングステンからなる
UO2ペレツト焼結用治具の製造方法は、従来第1
図に示した方法、すなわちインゴツトに熱間加工
を施こすことによつてモリブデン板あるいはタン
グステン板を得る。その後加工のままの板あるい
は一次再結晶温度以下、通常は800〜1200℃での
ひずみ取り焼鈍を施こした板に二次成形加工を施
こしてUO2ペレツト焼結用治具とし使用に供して
いる。 しかし、上記の従来の加工法で得られたモリブ
デンあるいはタングステンより成るUO2ペレツト
焼結用治具は、その使用温度が1500〜1800℃とモ
リブデンの一次再結晶温度(約1200℃)以上であ
るいはタングステンの一次再結晶温度(約1400
℃)以上で使用されることから、使用中の再結晶
粒の成長粗大化、加熱冷却に伴なう熱疲労および
高温使用中のクリープ現象などによつて大きく変
形し、たとえばUO2ペレツト焼結の自動化ライン
で使用されるUO2ペレツト焼結用治具では、UO2
ペレツトの転落が起つたり、極端な場合には隣り
同志のモリブデン板あるいはタングステン板が接
触してしまい、UO2ペレツトを収納できなくな
り、使用に耐えられない場合があつた。 さらに、UO2ペレツトの熱伝導率(0.02W/
cm・℃)がUO2ペレツト焼結治具を構成するモリ
ブデンの熱伝導率(0.1W/cm・℃)に比較して
約1/50と小さいため、加熱冷却にUO2焼結用治具
を構成するモリブデン板あるいはタングステン板
の上下面に温度差が生じUO2ペレツトに接するモ
リブデン表面には、加熱時に引張力が、冷却時に
圧縮応力が、また反対側表面には加熱時に圧縮応
力が、冷却時に引張応力が発生、この熱応力サイ
クルの繰返しによつてUO2ペレツト焼結用治具の
変形がより大きくなつたり、破壊してしまい長時
間の使用に耐えられないなどの不都合があつた。 〔発明の目的〕 本発明は以上の点を考慮してなされたもので、
従来のUO2ペレツト焼結用治具の欠点を解消する
ための高温強度に優れたUO2ペレツト焼結用治具
及びその製造方法を提供することを目的とする。 〔発明の概要〕 本発明はUO2粉末成型体を高温焼成する際に使
用される治具を、Al、Si、Kの一種又は二種以
上を重量%で0.005〜0.75%含むタングステン合
金で形成するものであり、又治具を2段以上の多
段構造とするものである。また上記タングステン
合金としては0.005〜0.15重量%のAl、Si、Kの
少なくとも一種を含むものを用いる事が望まし
い。 また本発明方法は、Al、Si、Kの一種又は二
種以上が重量%で0.005〜0.75%含むタングステ
ン合金を加工率80%以上の鍛造又は圧延加工する
第1の工程と、UO2ペレツト焼結用治具に成形加
工する第2の工程と、前記成形加工後二次再結晶
温度より100℃高い温度から2800℃以下の温度範
囲で加熱処理を行う第3の工程とを具備したUO2
ペレツト焼結用治具の製造方法であり、又第2の
工程の成形加工前に一次再結晶温度より低い温度
での歪取りの焼鈍工程を設ける事ができるという
ものである。 ここで、本発明に係るUO2ペレツト焼結用治具
の構造、構成材料であるタングステン合金の組成
範囲およびその製造方法について順に説明する。 二段以上の多段構造は、大量のUO2ペレツトを
電気炉中に連続的に装入し、かつ同一電気炉を効
率的に使用するためであり、たとえば第3図に断
面的に示したような多段構造のUO2ペレツト焼結
用治具とすることによつて炉内空間を有効に使用
でき、かつ構造的にも簡単であることからUO2ペ
レツトの自動焼結ラインとしても充分使用に耐え
るものである。 なお、第3図は本発明に係るUO2ペレツト焼結
治具の一例を示した図で、図中の1はUO2ペレツ
ト、2はタングステン合金製ボード、3は支持カ
ラー、4は支持棒、5は敷板である。 次にタングステン合金の組成範囲について説明
すると、Al、Si、Kは高温下で優れた熱疲労強
度やクリープ強度を兼備させるために必要な必要
な組成範囲で、重量%で0.005%未満ではその効
果が小さく、一方0.75%を越えると、欠陥穴が生
成されてしまうために、高温下で使用するUO2ペ
レツト焼結用治具として使用した場合、粒界すべ
りに伴なう異常変形や粒界割れおよび欠陥穴を起
点とする粒内割れを容易にさせるのでこの組成範
囲とする事が必要である。 次に本発明に係るUO2ペレツト焼結用治具を構
成するタングステン合金の加工率について説明す
ると、第1の工程での80%以上の加工率、望まし
くは90%以上の加工率は、加工後の加熱処理によ
つて二次再結晶粒を細長く大きく成長させるに必
要な加工率範囲で、80%未満では充分に加工繊維
組織の発達を行なわせることができず、加工後の
限定した温度範囲での加熱処理によつても二次再
結晶粒が亀甲状の等軸結晶粒となるため、高温下
で使用するUO2ペレツト焼結用治具として使用し
た場合、粒界すべりに伴なう異常変形や粒界割れ
を容易にさせるのでこの範囲とする。 ただし、加工率100%の場合はあり得ないので
加工率100%は含まない。 次に、本発明に係るUO2ペレツト焼結用治具を
構成するタングステン合金の加熱処理について説
明すると、第3の工程での二次再結晶温度より
100℃高い温度より2800℃までの温度範囲での加
熱処理は80%以上の加工率まで熱間加工を施こ
し、充分に加工繊維組織を発達させたUO2ペレツ
ト焼結用治具の構成材料であるモリブデン合金に
整列した微小ドープ孔を生成させ、この微小ドー
プ孔の効果によつて二次再結晶粒を細長く、大き
くジグザグに結合した状態にするための加熱処理
温度で、高温下で優れた熱疲労強度やクリープ強
度を兼備させるに必要な温度範囲で、二次再結晶
温度より100℃高い温度未満の加熱処理では、二
次再結晶粒の成長を充分に行なわせることができ
ないため、高温下で使用中に不安定な結晶粒成長
が起り、熱疲労強度やクリープ強度のバラツキを
生じさせ、また2800℃を越える加熱処理は、細長
く、大きくジグザグに成長した二次再結晶粒が過
大に成長し、等軸結晶粒と同様になるとともに前
述の微小ドープ孔の異常成長や集合が起り、大き
な欠陥穴となることや、微小ドープ孔の分散によ
る分散強化効果が無くなることなどによつて、高
温下で使用するUO2ペレツト焼結用治具として使
用した場合、粒界すべりや高温強度の低下に伴な
う異常変形、粒界割れを容易にさせたり、粗大な
欠陥穴の生成による局部的な熱疲労強度の低下に
よる使用中の割れ破壊を起させるのでこの温度範
囲とする。なお、この加熱処理の際、Al、Si、
Kが0.005%未満では微小ドープ孔の生成が十分
でないため、二次再結晶粒が亀甲状の等軸結晶粒
となり、一方0.75%を越えると上述の微小ドープ
孔を必要以上に大きく、かつ多量に生成させるた
め、局部的に二次再結晶粒が亀甲状の等軸結晶粒
となつてしまう。 〔発明の効果〕 以上説明したように本発明に係るUO2ペレツト
焼結用治具は熱疲労強度及びクリープ強度に優
れ、UO2ペレツトの焼結温度である1500℃〜1800
℃の高温下で使用されるUO2ペレツト焼結用治具
の使用可能寿命を大幅に伸ばし、かつ長時間安定
状態で使用できるので、UO2ペレツトの自動化ラ
インの保守点検回数を減らすことができるなど運
転効率を大幅に向上できる効果がある。 さらに、本発明に係るUO2ペレツト焼結用治具
を使用することによつて、希少金属であるタング
ステン合金を有効に活用できることとなり工業上
頻る有用である。 〔発明の実施例〕 本発明のUO2ペレツト焼結用治具の構成材料で
あるタングステン合金は、第1表に示した組成と
なるようにAl、K、Siを溶液ドープした平均粒
径3μのドープタングステン粉末を製造する。 このドープタングステン粉末を2ton/cm2の圧力
でプレス成形した後、真空中で2300℃×9Hrの条
件で焼結し、焼結体とした。この焼結体を1300℃
〜1600℃の温度範囲で鍛造と、その後500℃〜
1100℃の温度範囲で圧延により、加工率が70%、
85%、98%になるように加工率を調整して板厚が
2mmのタングステン合金板を得た(第1の工程)。
【表】
上記加工率のタングステン合金板を必要に応じ
1100℃×1Hr加熱してひずみ取り焼鈍を施こした
後、第4図に示す形状の一辺が160mmの角型ボー
ト2に各各4枚成形加工した(第2の工程)。 次に成形加工したボート2各々2枚について
2400℃×1時間の加熱処理を施こした後(第3の
工程)また他の2枚のボートに対しては成形加工
のまま第3図に示したUO2ペレツト焼結用治具に
組立てた。 なお、他の比較例として、従来の製造方法によ
つて得られた板厚2mmのモリブデン板を従来の成
形方法によつて第4図に示す形状のボート2に成
形した後、第3図に示したUO2ペレツト焼結用治
具に組立てた。 この第3図に示したUO2ペレツト焼結用治具の
ボート2の上面に総重量1.7KgのUO2ペレツト1
を載せたまま、1800℃のH2気流中に10時間投入
と室温1時間放置との加熱、冷却サイクルを20回
繰返し4回ごとのボート2の4隅に対する各2枚
の反り量(M1、M2)を測定、(M1+M2)/2
を平均反り量(M)とした。この結果を第5図に示
す。 ここで、曲線a,b,cは加工率70%、85%、
98%に対応し、a−1,b−1,c−1は各々の
加工率のタングステン合金板をボートに成形加工
したまま(比較例1〜3)の例を、a−2,b−
2,c−3はボートに成形加工した後、2400℃×
1時間の加熱処理を施こした例で、a−2は比較
例4を、b−2,c−2は本発明例1、2をそれ
ぞれ示す。 また、曲線dは従来のモリブデンで構成された
UO2ペレツト焼結用治具の比較例5を示す。 第5図より明らかなように、本発明に係るタン
グステン合金で構成されたUO2ペレツト焼結用治
具(本発明例1、2)は比較例1〜3の2400℃×
1時間の加熱処理を施こさなかつたUO2ペレツト
焼結用治具に比較して、平均反り量(M)が20回の加
熱冷却後で約1/3以下と少なく、また比較例4の
加工率が70%のタングステン合金で構成された
UO2ペレツト焼結用治具に比較して約1/13以下と
少なく、耐熱疲労性や耐クリープ性など優れた高
温強度を持つことが確認できた。 さらに、本発明に係るタングステン合金で構成
されたUO2ペレツト焼結用治具(本発明例1、
2)は比較例5の従来のモリブデンで構成された
UO2ペレツト焼結用治具が9回と12回の加熱冷却
サイクル後に割れたのに比較して耐熱疲労性や耐
クリープ性など優れた高温強度を持つことが確認
できた。 これらの結果は、本発明に係るUO2ペレツト焼
結用治具はその構成材料であるタングステン合金
の二次再結晶粒が細長く、大きく、ジグザグに結
合した状態になつたためである。さらに、二次再
結晶温度よりも充分高い温度での加熱処理を行な
つたことにより本発明のUO2ペレツト焼結用治具
の構成材料であるタングステン合金のUO2ペレツ
ト焼結温度1500℃〜1800℃での使用中の金属組織
変化が少なく、安定度を増したためである。
1100℃×1Hr加熱してひずみ取り焼鈍を施こした
後、第4図に示す形状の一辺が160mmの角型ボー
ト2に各各4枚成形加工した(第2の工程)。 次に成形加工したボート2各々2枚について
2400℃×1時間の加熱処理を施こした後(第3の
工程)また他の2枚のボートに対しては成形加工
のまま第3図に示したUO2ペレツト焼結用治具に
組立てた。 なお、他の比較例として、従来の製造方法によ
つて得られた板厚2mmのモリブデン板を従来の成
形方法によつて第4図に示す形状のボート2に成
形した後、第3図に示したUO2ペレツト焼結用治
具に組立てた。 この第3図に示したUO2ペレツト焼結用治具の
ボート2の上面に総重量1.7KgのUO2ペレツト1
を載せたまま、1800℃のH2気流中に10時間投入
と室温1時間放置との加熱、冷却サイクルを20回
繰返し4回ごとのボート2の4隅に対する各2枚
の反り量(M1、M2)を測定、(M1+M2)/2
を平均反り量(M)とした。この結果を第5図に示
す。 ここで、曲線a,b,cは加工率70%、85%、
98%に対応し、a−1,b−1,c−1は各々の
加工率のタングステン合金板をボートに成形加工
したまま(比較例1〜3)の例を、a−2,b−
2,c−3はボートに成形加工した後、2400℃×
1時間の加熱処理を施こした例で、a−2は比較
例4を、b−2,c−2は本発明例1、2をそれ
ぞれ示す。 また、曲線dは従来のモリブデンで構成された
UO2ペレツト焼結用治具の比較例5を示す。 第5図より明らかなように、本発明に係るタン
グステン合金で構成されたUO2ペレツト焼結用治
具(本発明例1、2)は比較例1〜3の2400℃×
1時間の加熱処理を施こさなかつたUO2ペレツト
焼結用治具に比較して、平均反り量(M)が20回の加
熱冷却後で約1/3以下と少なく、また比較例4の
加工率が70%のタングステン合金で構成された
UO2ペレツト焼結用治具に比較して約1/13以下と
少なく、耐熱疲労性や耐クリープ性など優れた高
温強度を持つことが確認できた。 さらに、本発明に係るタングステン合金で構成
されたUO2ペレツト焼結用治具(本発明例1、
2)は比較例5の従来のモリブデンで構成された
UO2ペレツト焼結用治具が9回と12回の加熱冷却
サイクル後に割れたのに比較して耐熱疲労性や耐
クリープ性など優れた高温強度を持つことが確認
できた。 これらの結果は、本発明に係るUO2ペレツト焼
結用治具はその構成材料であるタングステン合金
の二次再結晶粒が細長く、大きく、ジグザグに結
合した状態になつたためである。さらに、二次再
結晶温度よりも充分高い温度での加熱処理を行な
つたことにより本発明のUO2ペレツト焼結用治具
の構成材料であるタングステン合金のUO2ペレツ
ト焼結温度1500℃〜1800℃での使用中の金属組織
変化が少なく、安定度を増したためである。
第1図は従来のUO2ペレツト焼結用治具の製造
方法を説明する工程図、第2図は本発明のUO2ペ
レツト焼結用治具の製造方法を説明する工程図、
第3図は本発明のUO2ペレツト焼結用治具の構造
の一例を示す概略断面図、第4図は本発明のUO2
ペレツト焼結用治具のタングステン合金製ボート
部品の一例を示す概略斜視図、第5図は加熱冷却
試験後の反り量の測定結果を示す曲線図。 1……UO2ペレツト、2……タングステン合金
製ボート、3……支持カラー、4……支持棒、5
……敷板。
方法を説明する工程図、第2図は本発明のUO2ペ
レツト焼結用治具の製造方法を説明する工程図、
第3図は本発明のUO2ペレツト焼結用治具の構造
の一例を示す概略断面図、第4図は本発明のUO2
ペレツト焼結用治具のタングステン合金製ボート
部品の一例を示す概略斜視図、第5図は加熱冷却
試験後の反り量の測定結果を示す曲線図。 1……UO2ペレツト、2……タングステン合金
製ボート、3……支持カラー、4……支持棒、5
……敷板。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 UO2粉末成型体を高温焼結する際に使用され
るUO2ペレツト焼結用治具が、Al、Si、Kの一
種又は二種以上を重量%で0.005〜0.75%含むタ
ングステン合金から成ることを特徴とするUO2ペ
レツト焼結用治具。 2 UO2ペレツト焼結用治具が二段以上の多段構
造であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
記載のUO2ペレツト焼結用治具。 3 Al、Si、Kの一種又は二種以上を重量%で
0.005〜0.75%含むタングステン合金を、サブグ
レインの発生する一次再結晶温度未満の温度で加
工率80%以上の鍛造又は圧延加工する第1の工程
と、UO2ペレツト焼結用治具に成形加工する第2
の工程と、前記成形加工後再結晶粒の成長する二
次再結晶温度より100℃高い温度から2800℃以下
の温度範囲で加熱処理を行う第3の工程とを具備
した事を特徴とするUO2ペレツト焼結用治具の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17914083A JPS6075538A (ja) | 1983-09-29 | 1983-09-29 | Uo↓2ペレット焼結用治具及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17914083A JPS6075538A (ja) | 1983-09-29 | 1983-09-29 | Uo↓2ペレット焼結用治具及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6075538A JPS6075538A (ja) | 1985-04-27 |
JPH0547606B2 true JPH0547606B2 (ja) | 1993-07-19 |
Family
ID=16060673
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17914083A Granted JPS6075538A (ja) | 1983-09-29 | 1983-09-29 | Uo↓2ペレット焼結用治具及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6075538A (ja) |
-
1983
- 1983-09-29 JP JP17914083A patent/JPS6075538A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6075538A (ja) | 1985-04-27 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |