JPH0547404A - 燃料電池用の固体電解質の製造方法 - Google Patents

燃料電池用の固体電解質の製造方法

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JPH0547404A
JPH0547404A JP3196304A JP19630491A JPH0547404A JP H0547404 A JPH0547404 A JP H0547404A JP 3196304 A JP3196304 A JP 3196304A JP 19630491 A JP19630491 A JP 19630491A JP H0547404 A JPH0547404 A JP H0547404A
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solid electrolyte
powder
fuel cell
laf
fired
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JP3196304A
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Kaoru Kitakizaki
薫 北寄崎
Kazuo Fushimi
和夫 伏見
Kazuhiko Kawakami
和彦 河上
Yasuhiro Yoshioka
靖浩 吉岡
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 1度の焼成により固体電解質の原料を得るよ
うにしたものである。 【構成】 出発原料としてLaF3とSrF2粉末をモル
比95:5となるように秤量し、シェーカーミキサーを
用いて5時間混合し、その後さらに5時間混合する。得
られた混合粉末を1200℃で20時間焼成する。この
焼成体を粉砕し、粒度を調整してプラズマスプレー用固
体電解質粉体を得る。この粉体は燃料電池の単セルの固
体電解質薄膜4となるように燃料極3上にプラズマ溶射
する。固体電解質薄膜4の上には酸素極5を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は燃料電池用の固体電解
質の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に固体電解質型燃料電池としては
安定化ジルコニア(YSZ)を用いたものが知られてい
る。しかし、このYSZを用いた燃料電池の動作は約1
000℃と高温であるために、使用材料には耐熱材料を
用いなければならない。そこで、電池の動作温度を下げ
るため、他の固体電解質、例えばCeO2,Bi23
を用いて700〜800℃で動作する燃料電池の開発が
進められている。しかし、これらの材料は水素雰囲気等
の還元雰囲気において還元されてしまうという欠点があ
る。
【0003】このため、発明者は低温(300℃〜50
0℃)で動作可能な固体電解質としてフッ化ランタン
(LaF3)あるいはフッ化ランタンに電気導電率を上
げるため、2価のストロンチウムSr,バリウムBa等
をドープし、La1-xx3-x(M=Sr,Ba,C
a)(x=0.05〜0.10)という様な組成にした
材料を用いて研究を進めて来た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】LaF3にSr,B
a,CaをドープさせたLa1-xx3-x(x=0.0
5〜0.10,M=Sr,Ba,Ca)の電気導電率は
LaF3と比較すると、はるかに高く、燃料電池用固体
電解質として有望である。しかし、LaF3,La1-x
x3-xの材料は耐熱性がないため、動作温度を上げるに
つれ、LaF3結晶構造から空気極側のO2と反応したり
して、LaOF結晶構造に変化してしまう欠点がある。
また、電極界面抵抗を下げるため、酸素極側電極(例え
ばLa0.6Sr0.4 CoO3あるいはLa0.6
Sr0.4 Co0.98 Ni0.02O3の様な
ペロブスカイト電極)の固体電解質上への形成時の焼成
温度を上げたりすると、LaF3あるいはLa1-xx
3-xと酸素極側電極中の酸素が反応し、LaOF結晶構
造に変化してしまうという問題がある。
【0005】LaOFの密度は6.02g/cm3であ
り、LaF3の5.96g/cm3より大きいため、La
3がLaOFに変化すると、体積収縮が生じ固体電解
質中にクラックが発生するとともに、燃料電池としての
発電が行えなくなってしまう問題がある。一方、LaO
Fの電気導電率はA.Pelloux等によって測定さ
れており(文献C,R.Acad,Sci,Ser,
C,276,241(1973))、例えば、500℃
においては約1.5×10-3Scm-1程度と低く燃料電
池用固体電解質として用いるには電気導電率が低すぎて
しまう問題がある。
【0006】また、燃料電池を構成するにあたっては電
池の内部抵抗を下げるため、固体電解質の薄膜化が必要
である。薄膜化の方法としては(イ)真空加熱蒸着法、
(ロ)RFスパッタリング法、(ハ)エレクトロンビー
ム(E.B)蒸気着法等がある。これらの方法の蒸着速
度を示すと次のようになる。
【0007】(イ)真空加熱蒸着法は2μm/h (ロ)RFスパッタリング法は0.3μm/h (ハ)E.B蒸着法は50μm/h 上記のように蒸着速度は一番速いE.B蒸着法でも50
μm/hであり、単位時間当たりの製膜速度が遅く工業
化とするには問題である。
【0008】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、1度の焼成で固体電解質の原料を得ることができ
るとともに出発原料を固溶化しているため、均質な固体
電解質原料を得ることができるようにした燃料電池用の
固体電解質の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するために、第1発明は燃料電池用の固体電解質を
製造する方法において、LaF3とSrF2、BaF2
たはCaF2のいずれか一つと混合して得た固体電解質
粉末を、大気中若しくは酸化雰囲気中で焼成し、結晶構
造的にLaOF型の結晶構造に変化させ、これを粉砕
し、粉砕して得られた粉末をプラズマ溶射により固体電
解質薄膜に形成するようにしたものである。
【0010】第2発明は固体電解質粉末を固溶化し、固
溶化した後に、大気中若しくは酸化雰囲気中で焼成させ
るか、加湿された酸素ガス雰囲気中で焼成させるように
したものである。
【0011】第3発明は固体電解質をLa1-xxOF
1-x(x=0.05〜0.15、M=Sr,Ba,C
a)の組成式で表したものである。
【0012】
【作用】第1発明は出発原料となるフッ化物の粉末を混
合し、混合して得られた原料を大気中あるいは酸化雰囲
気中で焼成し、結晶構造的にLaOF結晶構造とし、こ
れを粉砕した後、粒度を調整してプラズマ溶射によって
電解質薄膜を得る。
【0013】第2発明は出発原料となるフッ化物の粉末
を固溶化し、固溶化した後に大気中若しくは酸化雰囲気
中で焼成して第1発明と同様にプラズマ溶射によって電
解質薄膜を得る。
【0014】
【実施例】以下この発明の実施例を説明する。第1実施
例は、出発原料としてLaF3粉末(オプトロン社製,
−100メッシュ純度99%)とSrF2粉末(オプト
ロン社製、−100メッシュ純度99.9%)を用い
た。これらの粉末をモル比でLaF3:SrF2=95:
5となるように秤量し、シェーカーミキサーを用いて5
時間混合し、その後、めのう乳鉢を用いて1時間混合
し、その後またはシェーカーミキサーを用いて5時間混
合した。その後、この混合粉体をジルコニア容器に移
し、大気中で1200℃,20時間焼成した。焼成後、
めのう乳鉢中で粉砕して、X線回折装置でX線回折を計
測したところ、純粋なLaOF結晶構造となっていた。
また、焼成体の定量分析を行ったところ、La0・948
Sr0・0520・ 9980・950となり、ほぼ、La0・95
Sr0・05 OF0・95に近い焼成体が得られた。その
後、この焼成体はボールミルを用いて粉砕し、気流式分
級器を用い粒度を調整し、プラズマスプレー用固体電解
質粉体とした。
【0015】第2実施例は出発原料としてLaF3粉末
(高純度化学研究所製99.9%)と、SrF2粉末
(高純度化学研究所製99%)を用いた。上記粉末をモ
ル比でLaF3:SrF2=90:10となるように秤量
し、V型混合器を用いて3時間混合し、その後、ジルコ
ニア容器に混合粉末を移し、酸素雰囲気中で1200
℃,10時間焼成する。焼成後、めのう乳鉢中で粉砕
し、X線回折装置でX線回折を計測したところ、純粋な
LaOF結晶構造となっていた。また、焼成体の定量分
析を行ったところ、La0・897 Sr0・1030・102
0・904となり、ほぼLa0・90 Sr0・10 OF0・90
近い焼成体が得られた。その後、この焼成体はボールミ
ルを用いて粉砕し、気流式分級器を用い粒度を調整して
プラズマスプレー用固体電解質粉体とした。
【0016】なお、大気中で焼成する場合、1200
℃、10時間以上焼成すれば、X線回折的にLaF3
ークは消滅し、LaOFピークのみとなる。LaOFピ
ークはブロードであるが、LaOFピークを先鋭に、す
なわち結晶性の良いLa1-xSrxOF1-x粉末を得るた
めには、1200℃15時間以上の焼成が良い。また、
酸素雰囲気中で焼成する場合には同様に、1200℃、
5時間以上焼成すればLaOFピークは消滅するが、結
晶性の良いLa1-xSrxOF1-x粉末を得るためには1
200℃,7.5時間以上の焼成がよい。
【0017】次に上記方法に得られた固体電解質粉末を
用いて燃焼電池の単セルを製造する方法について図1に
より述べる。図1に示すように円筒型基板1に多孔性基
板2をシールして設け、この多孔性基板2上に燃料極3
を形成する。その後、燃料極3上に5μm以下の粒径に
粒度調整した各組成の固体電解質粉末をプラズマ溶射
し、膜厚100μmの固体電解質膜4を形成する。その
後、固体電解質膜4の上に酸素極5を形成する。このよ
うにして製造された単セルの燃料極3に水素を流し、酸
素極5は大気として700℃における電池の端子電圧を
測定した結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】また、400℃〜800℃における電気導
電率の測定結果を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】第3実施例は出発原料を第1実施例と同じ
ものを使用してシェーカーミキサーを用いて5時間混合
する工程までは同じであり、混合後が異なるので以下第
3実施例については混合後のみについて述べる。混合
後、アルミナ容器1に粉末を移し、アルゴンAr気流中
で200℃/hのスピードで昇温し、1100℃で2時
間焼成する。焼成後、焼成体を、めのう乳鉢で粉砕し、
X線回折装置でX線回折を計測したところ、LaF3
X線回折ピークしか検出されず、SrF2のX線回折ピ
ークは検出されなかった。また、焼成体の定量分析を行
ったところ、Srは5.06at%含まれており、ほぼ
La0・95Sr0・052・95の焼成体が得られたことが確認
でき、固溶体を得ることができた。
【0022】その後、La0・95Sr0・052・95焼成体を
ジルコニア容器に移し、大気中で、1200℃,6時間
焼成した。焼成後、粉砕し、X線回折装置でX線回折を
計測したところ、純粋なLaOF結晶構造となっていた
ことが確認できた。このことから、この焼成体の組成は
La0・95Sr0・05OF0・95となっていると考えられる。
その後、この焼成体はボールミルを用いて粉砕し、気流
式分級器を用い粒度調整し、プラズマスプレー用固体電
解質粉末を得た。
【0023】第4実施例は出発原料を第2実施例と同じ
ものを使用してV型混合器を用いて3時間混合し、その
後、アルミナ容器に混合粉末を移し、真空中で200℃
/hのスピードで昇温し、1200℃で1時間焼成し
た。焼成後、焼成体をめのう乳鉢で粉砕し、X線回折装
置でX線回折を計測したところ、LaF3のX線回折ピ
ークしか検出されず、SrF2のX線回折ピークは検出
されなかった。また、焼成体の定量分析を行ったとこ
ろ、Srは10.11at%含まれており、ほぼLa
0・9Sr0・12・9の焼成体が得られたことが確認でき、
固溶体を得ることができた。
【0024】その後、上記La0・9Sr0・12・9の焼成
体をジルコニア容器に移し、酸素雰囲気中で1200℃
で8時間焼成した。焼成後、粉砕し、X線回折装置で計
測したところ、結晶学的に純粋なLaOF結晶構造とな
ったいた。この焼成体の組成はほぼLa0・9Sr0・1OF
0・9となっていると考えられる。その後、この焼成体は
振動ミルを用いて粉砕し、気流式分級器を用いて粒度を
調整し、プラズマスプレー用固体電解質粉末とした。こ
の固体電解質粉末を図1に示す燃料電池単セルの固体電
解質薄膜4として形成する。このようにして形成された
燃料電池単セルの700℃における電池の端子電圧を測
定した結果を表3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】また、400℃〜800℃における電気導
電率の測定結果を表4に示す。
【0027】
【表4】
【0028】第5実施例は出発原料としてLaF3粉末
(オプトロン社製,−100メッシュ純度99%)とS
rF2粉末(オプトロン社製,−100メッシュ純度9
9.9%)を用い、これらの粉末をモル比でLaF3
SrF2=92:8となるように秤量し、以下第4実施
例と同様にして焼成体を形成し、その焼成体をめのう乳
鉢で粉砕し、X線回折装置でX線回折の計測を行った
所、LaF3のX線回折ピークしか検出されず、SrF2
のX線回折ピークは検出されなかった。また、焼成体の
定量分析を行ったところ、Srは8.11at%含まれ
ており、ほぼLa0・92Sr0・082・92の焼成体が得られ
たことが確認でき固溶体を得ることができた。
【0029】その後、La0・92Sr0・082・92の焼成体
をジルコニア容器に移し、図2に示すような装置を用い
て焼成した。図2において、21は電気炉、22はジル
コニア容器、23は温度制御器、24は水浴、25は酸
素ガスボンベである。いま、酸素ガスボンベ25から酸
素ガスが送り出され、1度水浴24中を通過することに
よって、酸素ガスは室温で加湿されてから、電気炉21
中のジルコニア容器22に送られる。ジルコニア容器2
2中にはLa0・92Sr0・082・92粉末がセットされてい
る。この条件で1000℃で6時間焼成し、焼成後、粉
砕し、X線回折装置でX線回折を計測したところ、純粋
なLaOF結晶構造となっていた。化学分析を行った
所、この焼成体の組成はLa0・918Sr0・0821・001
0・916となっており、ほぼLa0・92Sr0・08OF0・92
近い焼成体が得られた。
【0030】従来の焼成方法ではZLaF3+O2→ZL
2OF+4F↑という反応が起こっていたが、この実施
例の方法では酸素ガスを加湿しているため、 2LaF3+O2+2H2O→2LaOF+4HF+O2 という反応が起こっている。なお、ドープしているSr
等は省略している。すなわち、LaF3結晶中のFは、
2OのHとすみやかに反応し、HFを形成することに
よって、上述の反応時間が短くなり、かつ焼成温度を下
げることができる。加湿された酸素雰囲気中で焼成する
場合、1000℃では3時間以上焼成すれば、X線回折
的にはLaF3ピークは消滅し、LaOFピークのみと
なるが、LaOFピークはブロードである。なお、La
OFピークを鋭く、結晶性の良いLa1-xSrxOF1-x
粉末を得るためには1000℃で5時間以上の焼成が望
ましい。その後、この焼成体はボールミルを用いて粉砕
し、気流式分級器を用いて粒度を調整しプラズマスプレ
ー用固体電解質粉末とする。
【0031】第6実施例は第4実施例と同じ出発原料を
使用し、混合や焼成も第4実施例と同じであるが、焼成
体をジルコニア容器に移し、加湿された酸素雰囲気中で
1100℃で3時間焼成することが異なるだけである。
なお、1100℃では2時間以上焼成すればLaF3
ークは消滅し、LaOFピークのみとなるが、結晶性の
良いLa1-xSrxOF1-x粉末を得るためには1100
℃で3時間以上が望ましい。
【0032】上述した第5,第6実施例で得られた固体
電解質粉末も前記実施例と同様に図1に示す固体電解質
薄膜を用いて燃料電池単セルを構成して700℃におけ
る電池の端子電圧を測定した結果を表5に示す。
【0033】
【表5】
【0034】また、400℃〜800℃における電気導
電率の測定結果を表6に示す。
【0035】
【表6】
【0036】上記各実施例ではLaF3とSrF2を原料
として用い、La1-xSrxOF1-xを固体電解質として
用いた場合について説明してきたが、SrF2をBaF2
またはCaFにおきかえても同様の作用効果が得られ
る。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
以下のような効果が得られる。なお、下記(1),
(3),(4)は第1〜第3発明に共通の効果である。
【0038】(1)従来の固体電解質である安定化ジル
コニア(YSZ)よりも低温で動作する燃料電池が得ら
れる。
【0039】(2)原料のLaF3,SrF2をはじめに
固溶化しているため、均質な固体電解質原料が得られ
る。
【0040】(3)La1-xSrxOF1-xは結晶学的に
LaOF結晶構造をしているため、LaF3と比較し、
はるかに耐熱性がよい。そのため、プラズマ溶射時に高
温に晒されても化学的に安定であり、La23に変化す
るようなことはない。
【0041】(4)単位時間当たりの処理量の大きいプ
ラズマスプレー法で製膜を行うので、量産が可能で工業
的にメリットがある。
【0042】(5)原料のLaF3,SrF2を混合し、
1度の焼成でLa1-xSrxOF1-x粉末を得ることがで
きる。この効果は第1発明により得られる。
【0043】次の(6),(7)の効果は第2発明にお
いて、加湿された酸素ガス雰囲気中で焼成したときに得
られる。
【0044】(6)La1-xSrxOF1-x粉末の焼成時
間を短縮でき、また、焼成温度を下げることができる。
【0045】(7)大気中あるいは酸素雰囲気で焼成さ
れたLa1-xSrxOF1-xよりも高い電気導電率を示
す。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法により得られた燃料電池の単セ
ルの断面図。
【図2】第5,第6実施例で使用される加湿された酸素
ガス雰囲気中で焼成体を焼成するための説明図。
【符号の説明】
1…円筒型基板、2…多孔性基板、3…燃料極、4…電
解質薄膜、5…酸素極、21…電気炉、22…ジルコニ
ア容器、23…温度調節器、24…水浴、25…酸素ガ
スボンベ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】頁
【実施例】以下この発明の実施例を説明する。第1実施
例は、出発原料としてLaF粉末(オプトロン社製,
−100メッシュ純度99%)とSrF粉末(オプト
ロン社製、−100メッシュ純度99.9%)を用い
た。これらの粉末をモル比でLaF:SrF=9
5:5となるように秤量し、シェーカーミキサーを用い
て5時間混合し、その後、めのう乳鉢を用いて1時間混
合し、その後またシェーカーミキサーを用いて5時間混
合した。その後、この混合粉体をジルコニア容器に移
し、大気中で1200℃,20時間焼成した。焼成後、
めのう乳鉢中で粉砕して、X線回折装置でX線回折を計
測したところ、純粋なLaOF結晶構造となっていた。
また、焼成体の定量分析を行ったところ、La
0.948 Sr0.0520.998
0.950となり、ほぼ、La0.95 Sr0.05
OF0.95に近い焼成体が得られた。その後、この
焼成体はボールミルを用いて粉砕し、気流式分級器を用
い粒度を調整し、プラズマスプレー用固体電解質粉体と
した。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】従来の焼成方法では2LaF+O→2
OF+4F↑という反応が起こっていたが、この実
施例の方法では酸素ガスを加湿しているため、 2LaF+O+2HO→2LaOF+4HF+O という反応が起こっている。なお、ドープしているSr
等は省略している。すなわち、LaF 結晶のFは、H
OのHとすみやかに反応し、HFを形成することによ
って、上述の反応時間が短くなり、かつ焼成温度を下げ
ることができる。加湿された酸素雰囲気中で焼成する場
合、1000℃では3時間以上焼成すれば、X線回折的
にはLaFピークは消滅し、LaOFピークのみとな
るが、LaOFピークはブロードである。なお、LaO
Fピークを鋭く、結晶性の良いLa1−xSrOF
1−x粉末を得るためには1000℃で5時間以上の焼
成が望ましい。その後、この焼成体はボールミルを用い
て粉砕し、気流式分級器を用いて粒度を調整しプラズマ
スプレー用固体電解質粉末とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 靖浩 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池用の固体電解質を製造する方法
    において、LaF3とSrF2、BaF2またはCaF2
    いずれか一つと混合して得た固体電解質粉末を、大気中
    若しくは酸化雰囲気中で焼成し、結晶構造的にLaOF
    型の結晶構造に変化させ、これを粉砕し、粉砕して得ら
    れた粉末をプラズマ溶射により固体電解質薄膜に形成す
    るようにしたことを特徴とする燃料電池用の固体電解質
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 固体電解質粉末を固溶化し、固溶化した
    後に、大気中若しくは酸化雰囲気中で焼成させるか、加
    湿された酸素ガス雰囲気中で焼成させるようにした請求
    項1に記載の燃料電池用の固体電解質の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記固体電解質はLa1-xxOF
    1-x(x=0.05〜0.15、M=Sr,Ba,C
    a)の組成式で表される請求項1または2に記載の燃料
    電池用の固体電解質の製造方法。
JP3196304A 1991-08-06 1991-08-06 燃料電池用の固体電解質の製造方法 Pending JPH0547404A (ja)

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JP5668260B1 (ja) * 2013-08-08 2015-02-12 日本イットリウム株式会社 プラズマ溶射用スラリー

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