JPH0547297Y2

JPH0547297Y2 -

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Publication number: JPH0547297Y2
Application number: JP1989043352U
Authority: JP
Priority date: 1989-04-13
Filing date: 1989-04-13
Publication date: 1993-12-13
Anticipated expiration: 2003-12-13
Also published as: JPH02134330U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案はLT型ドラムブレーキに関し、特に、
アンカとブレーキシユーとの当接角度を同一のア
ンカ部材を用いて設定変更する技術に関するもの
である。

従来の技術円弧状を成し、バツキングプレート上に互いに
拡開可能に配設された一対のブレーキシユーと、
そのバツキングプレート上に固定され、それら一
対のブレーキシユーの相対向する一端部が側面に
突き当てられるアンカとを備えた形式のLT型ド
ラムブレーキが知られている。

斯かるLT型ドラムブレーキにおいては、制動
に伴つてブレーキシユーに生じた制動トルクはア
ンカにて受け止められるが、このとき、ブレーキ
の効きを向上させるために、アンカにより制動ト
ルクが受け止められるブレーキシユーの一端部が
バツキングプレートの内周側へずれるのを防止す
る必要がある反面、非制動時においてはブレーキ
の引摺りを防止するために、前記ブレーキシユー
の一端部がバツキングプレートの外周側へずれる
のを防止する必要があり、このような相反する要
望を考慮して、アンカの側面のブレーキシユーの
一端部に対する当接角度が設定されている。この
場合において、たとえブレーキシユーの径が略同
一のLT型ドラムブレーキであつても、そのLT型
ドラムブレーキを備えた車両の予想される使用条
件（たとえば振動の強弱）やブレーキシユーのラ
イニングの貼り角度の相違等に応じてアンカのブ
レーキシユーに対する当接角度を変更することが
望まれる場合がある。

考案が解決しようとする課題しかしながら、上記のようにアンカのブレーキ
シユーに対する当接角度を必要に応じて設定変更
しようとすれば、通常、その当接角度毎に多種類
のアンカ、バツキングプレート或いは浮上がり防
止板の何れかを用意しなければならないため、
LT型ドラムブレーキひいては車両のコストが増
大することが避け難い。

本考案は以上の事情を背景として為されたもの
であつて、その目的とするところは、共通のアン
カ部材、バツキングプレートおよび浮上がり防止
板を用いてそのアンカ部材のブレーキシユーに対
する当接角度を種々設定し得るLT型ドラムブレ
ーキを提供することにある。

課題を解決するための手段上記目的を達成するために、本考案は、上記の
ような形式のLT型ドラムブレーキにおいて、ア
ンカを、一対のブレーキシユーの一方の側に位置
する第１アンカ部材および他方の側に位置する第
２アンカ部材から構成し、その第１アンカ部材お
よびその第２アンカ部材に、前記ブレーキシユー
の一端部と異なる当接角度で当接する複数の当接
面と、正多角柱状の角度設定突部とを設け、前記
ブレーキシユーの一端の浮上がりを防止するため
前記アンカに密着させられる浮上がり防止板或い
はそのアンカが固定される前記バツキングプレー
トに、前記角度設定突部の断面形状に対応する正
多角形状の嵌合穴を設け、その嵌合穴と前記角度
設定突部との嵌着に際して、それ等の相対嵌合角
度を変更することにより前記当接角度を複数段階
で設定可能としたことを特徴とする。

このようにすれば、アンカに、ブレーキシユー
の一端部と異なる当接角度で当接する複数の当接
面が備えられていることから、前記嵌合穴と前記
角度設定突部との嵌着に際して、それ等の相対嵌
合角度を変更することができるため、前記当接角
度を複数段階で設定可能である。また、アンカが
一対のブレーキシユーにそれぞれ対応する二つの
部材から構成されているため、それぞれ別個に当
接角度を設定することができる。したがつて、ア
ンカのブレーキシユーに対する当接角度を種々変
更することが望まれる場合においても同一のアン
カ、バツキングプレートおよび浮上がり防止板を
共用することが可能になり、これにより、当接角
度毎に多種類のアンカ、バツキングプレート或い
は浮上がり防止板の何れかを用意する場合に比べ
てLT型ドラムブレーキひいては車両のコストを
低減し得る。

実施例以下、本考案の一実施例を示す図面に基づいて
詳細に説明する。

第１図は本考案が適用されたLT型ドラムブレ
ーキの一例を示す図であつて、バツキングプレー
ト１０上には全体として円弧状を成す一対のブレ
ーキシユー１２，１４がシユーホルドダウン装置
１６，１８により互いに拡開可能に支持されてい
る。ブレーキシユー１２，１４は、バツキングプ
レート１０の板面と略平行に位置するシユーウエ
ブ２０，２２と、シユーウエブ２０，２２の外周
側端面に固着されたシユーリム２４，２６と、シ
ユーリム２４，２６の外周面に固着されたライニ
ング２８，３０とを有して構成されている。シユ
ーウエブ２０，２２の相対向する一端部はバツキ
ングプレート１０上に固定されたアンカ３２の側
面にスプリング３４の付勢力に従つてそれぞれ突
き当てられているとともに、シユーウエブ２０，
２２の他端部はバツキングプレート１０上に固定
されたホイールシリンダ３６の両端部にシユーリ
ターンスプリング３８の付勢力に従つてそれぞれ
係合させられている。シユーウエブ２０には一端
部にパーキングケーブル３９が連結されたパーキ
ングレバー４０が他端部側において回動可能に設
けられており、それらシユーウエブ２０およびパ
ーキングレバー４０とシユーウエブ２２との間に
ストラツト４２が架け渡されている。なお、４４
は、アンカ３２のバツキングプレート１０側と反
対側の面に固着されてブレーキシユー１２，１４
のバツキングプレート１０から離隔する方向の浮
上がりを防止するためのシユー浮上がり防止板で
ある。

以上のように構成されたLT型ドラムブレーキ
においては、ホイールシリンダ３６により、ある
いはパーキングレバー４０およびストラツト４２
等によりシユーリターンスプリング３８の付勢力
に抗してブレーキシユー１２，１４が互いに拡開
されて図示しない回転ドラムの内周面に押し付け
られることにより制動が行われる。このとき、前
記回転ドラムの回転方向に応じてブレーキシユー
１２，１４の一方（リーデイングシユー）に生じ
た制動トルクはアンカ３２にて受け止められるこ
ととなる。

ここで、本実施例においては、上記アンカ３２
は、第１図および第２図に示すように、ブレーキ
シユー１２側に位置する第１アンカ部材４６およ
びブレーキシユー１４側に位置する第２アンカ部
材４８から構成されている。これら第１アンカ部
材４６および第２アンカ部材４８は、たとえば冷
間鍛造加工によりそれぞれ一体成形されたもので
あつて、第２図および第４図に示すように、四角
形状のアンカ部５０と、そのアンカ部５０のバツ
キングプレート１０側の面に突設された円柱状突
起５２と、アンカ部５０のバツキングプレート１
０側と反対側の面に突設された正四角柱状突起５
４とを有して略同様に構成されており、アンカブ
レーキシユー５０の四つの当接面５０ａ，５０
ｂ，５０ｃ，５０ｄの内の何れかが、ブレーキシ
ユー１２，１４の一端部とそれぞれ当接させられ
ている。なお、本実施例においては、正四角柱状
突起５４が角度設定突部に相当する。両アンカ部
材４６，４８のアンカ部５０と正四角柱状突起５
４との軸心回りの相対位置は、アンカ部５０の四
角形を構成する各辺と正四角柱状突起５４の正四
角形を構成する各辺とが互いに対応する位置とな
るようにそれぞれ決定されている。また、第１ア
ンカ部材４６のアンカ部５０の各辺は、第２図お
よび第５図に示すように、それと対応する正四角
柱状突起５４の各辺に対して軸心回りの左回り方
向へ向かう程正四角柱状突起５４の各辺から離隔
する方向へ傾斜させられており、第１アンカ部材
４６のアンカ部５０の各辺とそれと対応する正四
角柱状突起５４の各辺との成す角θは軸心回りの
左回り方向において順次所定角度づつ漸減させら
れてθ₁＞θ₂＞θ₃＞θ₄とされているとともに、第２
アンカ部材４８のアンカ部５０の各辺は、第２図
および第６図に示すように、それと対応する正四
角柱状突起５４の各辺に対して軸心回りの右回り
方向へ向かう程正四角柱状突起５４の各辺から離
隔する方向へ傾斜させられており、第２アンカ部
材４６のアンカ部５０の各辺とそれと対応する正
四角柱状突起５４の各辺との成す角θは軸心回り
の右回り方向においてθ₁＞θ₂＞θ₃＞θ₄と漸減させ
られている。

上記シユー浮上がり防止板４４には、第２図お
よび第３図に示すように、第１アンカ部材４６お
よび第２アンカ部材４８の正四角柱状突起５４が
それぞれ嵌合される一対の正四角形状穴５６，５
６が互いに所定間隔隔てて形成されているととも
に、バツキングプレート１０のブレーキシユー１
２，１４の一端部間に位置する部分には、第１ア
ンカ部材４６および第２アンカ部材４８の円柱状
突起５２がそれぞれ嵌合される一対の円穴５８，
５８（第３図において一方のみ図示）がバツキン
グプレート１０の周方向において所定間隔隔てて
形成されている。なお、本実施例においては、正
四角形状穴５６が嵌合穴に相当する。上記シユー
浮上がり防止板４４における正四角形状穴５６，
５６の形成位置は、バツキングプレート１０の円
穴５８，５８に円柱状突起５２がそれぞれ嵌合さ
れた両アンカ部材４６，４８の正四角柱状突起５
４に正四角形状穴５６，５６が嵌合されたとき
に、それら正四角形状穴５６，５６の相対向する
各一対の辺がバツキングプレート１０の中心と両
アンカ部材４６，４８間の中心とを結ぶ直線と平
行に位置するように決定されている。

上記第１アンカ部材４６、第２アンカ部材４
８、およびシユー浮上がり防止板４４は、以下の
ようにしてバツキングプレート１０に固定され
る。まず、第１アンカ部材４６および第２アンカ
部材４８の円柱状突起５２がバツキングプレート
１０の円穴５８，５８にそれぞれ嵌合されるとと
もに、それら第１アンカ部材４６および第２アン
カ部材４８の正四角柱状突起５４にシユー浮上が
り防止板４４の正四角形状穴５６，５６がそれぞ
れ嵌合される。これにより、正四角柱状突起５４
および正四角形状穴５６，５６の嵌合に基づいて
第１アンカ部材４６および第２アンカ部材４８が
軸心回りにおいてそれぞれ位置決めされて、両ア
ンカ部材４６，４８のアンカ部５０側面のブレー
キシユー１２，１４一端部に対する当接角度θA
が、たとえば第２図に示すように、θA₁にそれぞ
れ設定される。この場合において、両アンカ部材
４６，４８を軸心回りにおいて90度づつ順次ずら
した状態でそれらの正四角柱状突起５４にシユー
浮上がり防止板４４の正四角形状穴５６，５６を
嵌合することにより、最も大きい前記当接角度
θA₁から第７図に示す最も小さい当接角度θA₄ま
で４段階にて当接角度θAが設定変更されるよう
になつている。この当接角度θAは、制動時に第
１アンカ部材４６あるいは第２アンカ部材４８に
突き当てられるブレーキシユー１２あるいはブレ
ーキシユー１４の一端部が内周側へずれてブレー
キの効きが低下させられるのを好適に防止し得か
つ非制動時に両アンカ部材４６，４８に突き当て
られるブレーキシユー１２，１４の一端部が外周
側へずれてブレーキの引摺りを生ずるのを好適に
防止し得るように、LT型ドラムブレーキを備え
た車両の予想される使用条件（たとえば振動の強
弱）やシユーリム２４，２６に対するライニング
２８，３０の貼り角の相違等に応じて前記当接角
度θA₁乃至θA₄のうちの何れかに設定されること
となる。当接角度θA₁乃至θA₄（θA₂およびθA₃は
図示せず）は、バツキングプレート１０の中心と
両アンカ部材４６，４８間の中心とを結ぶ直線に
平行な直線ａと、アンカ部５０のブレーキシユー
１２，１４に当接する側面との成す角度にて表さ
れており、本実施例においては、当接角度θA₁と
前記角θ₁，θA₂とθ₂，θA₃とθ₃、およびθA₄とθ₄は
それぞれ同一となつている。

このようにして、第１アンカ部材４６および第
２アンカ部材４８の軸心回りの位置決めが行われ
且つ当接角度θAが決定された後、円柱状突起５
２および正四角柱状突起５４の先端部がそれぞれ
押し潰されてかしめられることにより、第１図乃
至第３図および第７図に示すように、両アンカ部
材４６，４８がバツキングプレート１０にそれぞ
れ固定され且つ両アンカ部材４６，４８にシユー
浮上がり防止板４４が固定される。

このように本実施例によれば、ブレーキシユー
１２側に位置する第１アンカ部材４６およびブレ
ーキシユー１４側に位置する第２アンカ部材４８
からアンカ３２が構成されており、それら第１ア
ンカ部材４６および第２アンカ部材４８の正四角
柱状突起５４とシユー浮上がり防止板４４の正四
角形状穴５６，５６との嵌合に基づいて両アンカ
部材４６，４８を軸心回りの４位置で位置決めし
得て両アンカ部材４６，４８の側面のブレーキシ
ユー１２，１４の一端部に対する当接角度をθA₁
乃至θA₄の４段階で設定することができるため、
アンカのブレーキシユーに対する当接角度θAを
種々設定変更することが望まれる場合においても
第１アンカ部材４６、第２アンカ部材４８および
シユー浮上がり防止板４４を共用することができ
る。なお、第１アンカ部材４６および第２アンカ
部材４８は、円柱状突起５２によつて軸心回りの
回転位置が自由に設定された状態でバツキングプ
レート１０にかしめ着けされるため、勿論共通の
バツキングプレート１０が用いられることができ
る。これにより、要望される当接角度θA毎に多
種類のアンカ、バツキングプレートおよび浮上が
り防止板を用意する場合に比べて、LT型ドラム
ブレーキひいては車両のコストを低減することが
できるのである。

また、本実施例によれば、第１アンカ部材４６
および第２アンカ部材４８のアンカ部５０の両面
に突設された突起は一方が円柱状突起５２とされ
且つ他方が正四角柱状突起５４とされているの
で、第１アンカ部材４６のバツキングプレート１
０に対する逆組付けおよび第２アンカ部材４８の
バツキングプレート１０に対する逆組付けを防止
することができるとともに、両アンカ部材４６，
４８の正四角柱状突起５４とシユー浮上がり防止
板４４の正四角形状穴５６，５６との嵌合に基づ
いて、円柱状突起５２および正四角柱状突起５４
のかしめ時における両アンカ部材４６，４８の軸
心回りの回転が防止される利点がある。

また、本実施例によれば、第１アンカ部材４６
および第２アンカ部材４８はアンカ部５０に一体
に突設された円柱状突起５２によりバツキングプ
レート１０に固定されるとともに、そのアンカ部
５０に一体に突設された正四角柱状突起５４によ
りシユー浮上がり防止板４４がアンカ３２に固定
されるので、シユー浮上がり防止板、アンカ、お
よびバツキングプレートを挿通するリベツト等の
固定部材によりそれらシユー浮上がり防止板およ
びアンカをバツキングプレートに固定する従来の
場合に比べて、LT型ドラムブレーキの部品点数
を削減でき、これにより、LT型ドラムブレーキ
および車両のコトトを一層低減し得る。

なお、前述の実施例では、第１アンカ部材４６
および第２アンカ部材４８のブレーキシユー１
２，１４に対する当接角度θAは共に同一の角度
に設定されているが、必ずしもその必要はなく、
互いに異なる当接角度に設定されてもよい。

また、前述の実施例では、シユー浮上がり防止
板４４の正四角形状穴５６，５６は相対向する２
辺が前記直線ａと平行に位置するように形成され
ているが、たとえば第８図に示すように、正四角
形状穴５６，５６がホイールシリンダ３６側（図
において上側）へ向かう程互いに接近する方向へ
傾いた状態で形成されたシユー浮上がり防止板６
０を用いることも可能である。この場合におい
て、シユー浮上がり防止板４４および６０によ
り、アンカ部材４６，４８を用いて当接角度θA
を８段階にて設定変更することも可能である。

また、前述の実施例では、第１アンカ部材４
６，４８のアンカ部５０は四角形状を有しており
且つそのアンカ部５０の一面に正四角柱状突起５
４が突設されているとともに、シユー浮上がり防
止板４４には前記正四角柱状突起５４が嵌合され
る正四角形状穴５６，５６が形成されているが、
必ずしもそのように構成する必要はなく、たとえ
ば、三角形状や五角形状等のアンカ部の一面に正
三角形状や正五角形状等の突起を突設し、その突
起とシユー浮上がり防止板に形成された正三角形
状や正五角形状等の穴との嵌合に基づいて当接角
度を複数段階で設定変更するようにしてもよい。

また、前述の実施例では、第１アンカ部材４６
および第２アンカ部材４８はそのアンカ部５０の
バツキングプレート１０側と反対側の面に突設さ
れた正四角柱状突起５４とシユー浮上がり防止板
４４の正四角形状穴５６，５６との嵌合に基づい
て軸心回りの４位置で位置決めされるように構成
されているが、必ずしもその必要はなく、たとえ
ば、アンカ部材のバツキングプレート側の面に突
設された正多角形状突起とバツキングプレートに
形成された正多角形状穴との嵌合に基づいてアン
カ部材を軸心回りの複数位置で位置決めするよう
に構成してもよい。この場合には、アンカ部材の
正多角形状突起が角度設定突部に、バツキングプ
レートの正多角形状穴が嵌合穴に相当する。この
場合において、アンカ部材にブレーキシユーの浮
上がりを防止するためのシユー浮上がり防止部が
一体的に設けられている場合には、シユー浮上が
り防止板を別個に設けなくてもよい。

また、前述の実施例では、アンカ３２は互いに
異なる部材である第１アンカ部材４６および第２
アンカ部材４８にて構成されているが、シユー浮
上がり防止板４４の一方の正四角形状穴５６を他
方の正四角形状穴５６に対して所定角度傾いた状
態で形成すること等により、第１アンカ部材４６
あるいは第２アンカ部材４８のみでアンカを構成
することも可能である。

また、前述の実施例において、シユー浮上がり
防止板４４は、パーキングケーブル３９を案内す
るためのケーブルガイドを一体に有するものであ
つてもよい。

また、前述の実施例では、サービスブレーキ機
構およびパーキングブレーキ機構を備えたLT型
ドラムブレーキに本考案が適用された場合につい
て説明したが、サービスブレーキ機構あるいはパ
ーキングブレーキ機構のみを備えたLT型ドラム
ブレーキにおいても本考案を適用し得ることは勿
論である。

その他、本考案はその趣旨を逸脱しない範囲に
おいて種々変更が加えられ得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案が適用されたLT型ドラムブレ
ーキの一例を示す要部正面図である。第２図は第
１図の要部拡大図であつて、第１アンカ部材およ
び第２アンカ部材のブレーキシユーに対する当接
角度の一設定状態を示す図である。第３図は第１
図における−視断面の要部を拡大して示す図
である。第４図は第１図の第１アンカ部材の斜視
図であつて、拡大して示す図である。第５図は第
１図の第１アンカ部材の拡大図であつて、シユー
浮上がり防止板が固定される前の状態を示す図で
ある。第６図は第１図の第２アンカ部材の拡大図
であつて、シユー浮上がり防止板が固定される前
の状態を示す図である。第７図は前記当接角度の
他の設定状態を示す図であつて、第２図に相当す
る図である。第８図は本考案の他の例を説明する
ための図であつて、シユー浮上がり防止板を示す
図である。１０……バツキングプレート、１２，１４……
ブレーキシユー、３２……アンカ、４４，６０…
…シユー浮上がり防止板、４６……第１アンカ部
材、４８……第２アンカ部材、５０ａ，５０ｂ，
５０ｃ，５０ｄ……当接面、５４……正四角柱状
突起（角度設定突部）、５６……正四角形状穴
（嵌合穴）。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】円弧状を成し、バツキングプレート上に互いに
拡開可能に配設された一対のブレーキシユーと、
該バツキングプレート上に固定され、該一対のブ
レーキシユーの相対向する一端部が側面に突き当
てられるアンカとを備えた形式のLT型ドラムブ
レーキにおいて、前記アンカを、前記一対のブレーキシユーの一
方の側に位置する第１アンカ部材および他方の側
に位置する第２アンカ部材から構成し、該第１アンカ部材および該第２アンカ部材に、
前記ブレーキシユーの一端部と異なる当接角度で
当接する複数の当接面と、正多角柱状の角度設定
突部とを設け、前記ブレーキシユーの一端の浮上がりを防止す
るため前記アンカに密着させられる浮上がり防止
板或いは該アンカが固定される前記バツキングプ
レートに、前記角度設定突部の断面形状に対応す
る正多角形状の嵌合穴を設け、該嵌合穴と前記角度設定突部との嵌着に際し
て、それ等の相対嵌合角度を変更することにより
前記当接角度を複数段階で設定可能としたことを
特徴とするLT型ドラムブレーキ。