JPH054719Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は各種電気機器に使用されるスイツチに
関し特にスイツチをプリント基板に直接はんだ付
固定するものにおいてキヤビネツトなどの帯電部
位からスイツチの端子に静電気放電が起こるのを
防止する静電遮閉機能付スイツチ装置に関するも
のである。

（考案の概要） 本考案はスイツチのケースに端子に隣接して静
電遮閉板を形成し、スイツチ外部から上記端子へ
の静電気放電を遮閉し得る静電遮閉機能付スイツ
チ装置を提供するものである。

（従来の技術） 従来一般に用いられているスイツチ装置を第４
図乃至第６図により説明する。

１はスイツチであり、固定及びアースに接続す
るための脚２ａを一体に形成した導電材料からな
るケース２、端子３、操作ツマミ４を有する。５
はプリント基板であり上記のスイツチ１の脚２
ａ、端子３をそれぞれ挿入する孔６，７を有しそ
れぞれの孔６，７の周囲には銅箔８，９が設けら
れている。銅箔８の１つはアースに、又銅箔９の
おのおのは所定の回路に接続されている。

そして、上記スイツチ１は脚２ａ及び端子３を
それぞれプリント基板５の孔６及び７に挿入しそ
れぞれを銅箔８及び９にはんだ付することにより
固定及び接続される。

（考案が解決しようとする問題点） このようなスイツチ２を例えば電話機などのよ
うに静電気を帯電しやすい合成樹脂のキヤビネツ
トを有する電気機器に使用する場合、特にこのス
イツチ２がキヤビネツトに近接して配置される場
合はキヤビネツトに帯電した静電気がスイツチ２
の端子３との間で放電し音響回路にノイズを発生
させたり回路中のマイクロコンピユーターなどの
集積回路素子を破壊させるなどの問題が生じてい
た。

スイツチ２の内部はアースされたケースにより
直接的な放電からは保護されているが、スイツチ
２の端子３、特にはんだ付後基板５の裏面に突出
している部分は何ら保護されておらずここが放電
を受ける可能性が特に高い。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記問題点を解決するために、スイツ
チの筐体より突出する端子を、プリント基板の透
孔に挿通して該プリント基板の裏面側に突出させ
るスイツチ装置において、上記スイツチの筐体に
は上記端子が突出する面の少なくとも両面におい
て静電遮閉板を一体に形成し、この静電遮閉板を
プリント基板に挿通して該プリント基板の裏面側
において上記端子の両側近傍に位置させたもので
ある。

（作用） 従つて、スイツチをプリント基板に載置した状
態において、スイツチの端子は隣接する静電遮閉
板により静電遮閉され、スイツチ外部から上記端
子へ静電気放電が起ることはない。

（実施例） 以下、第１図乃至第３図に示す実施例に従つて
本考案を詳細に説明する。

１１は静電機能付のスイツチであり固定及びア
ースに接続するための脚１２ａと静電遮閉板１２
ｂを一体に形成した導電材料からなるケース１
２，端子１３，操作ツマミ１４を有する。

１５はプリント基板であり、上記スイツチ１１
の脚１２ａと静電遮閉板１２ｂ、端子１３をそれ
ぞれ挿入する孔１６，２０，１７を有しそれぞれ
の孔１６，１７の周囲には銅箔１８，１９が設け
られている。銅箔１８の１つはアースに、又銅箔
１９のおのおのは所定の回路に接続されている。

そして上記静電機能付スイツチは脚１２ａと静
電遮閉板１２ｂ及び端子１３をそれぞれプリント
基板５の孔１６，２０，１７に挿入し脚１２ａと
銅箔１８及び端子１３と銅箔１９をそれぞれはん
だ付することにより固定及び接続される。

なお上記静電遮閉板１２ｂ及び脚１２ａの基板
裏面からの突出量は端子３の突出量以上とする。
このように構成される本考案の静電遮閉機能付ス
イツチ１１によればケース１２の一部としてスカ
ート状に形成した静電遮閉板１２ｂと脚１２ａが
端子３を取り囲む形となり外部からの静電気放電
は、アースされたこれら静電遮閉板１２ｂと脚１
２ａとにより吸収遮閉され端子３が放電を受ける
ことがない。

なお静電気放電の発生する方向があらかじめ予
測できる場合にはその方向にのみ遮閉板を設ける
だけでよい。

又、静電遮閉板１２ｂは端子の銅箔パターンを
さけるためクシ歯状としたが可能であれば平板状
とすることも出来る。

さらに可能であれば静電遮閉板１２ｂをもはん
だ付固定し固定及びアースとの接続に利用しても
よい。

又上記の例ではスイツチ１１はスライドスイツ
チとしたがこれに限定されるものではなくプツシ
ユスイツチ，トグルスイツチなど種々の形態のス
イツチに利用できる。

（考案の効果） 以上のように本考案によればスイツチの端子へ
の静電気放電を簡単な構成により効果的に防止し
て音響回路のノイズやマイコンの破壊などの問題
を解消することができ、その上、スイツチをプリ
ント基板に取付けた際に遮閉板を端子の両側近傍
に位置させることができる為、別途遮閉板の取付
作業を必要とせず、また、別部材としての遮閉板
も不要となり、組立作業性及びコストの面からも
優れたものを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る静電遮閉機能付スイツチ
装置の一実施例を示す斜視図、第２図は同上装置
の側面断面図、第３図は同上装置のスイツチの斜
視図、第４図は従来のスイツチ装置の斜視図、第
５図は同上従来装置の側面断面図、第６図は同上
従来装置のスイツチの斜視図である。 １１……スイツチ、１２……ケース、１２ｂ…
…静電遮閉板、１３……端子、１６，１７，２０
……孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 スイツチの筐体より突出する端子を、プリント
   基板の透孔に挿通して該プリント基板の裏面側に
   突出させるスイツチ装置において、 上記スイツチの筐体には上記端子が突出する面
   の少なくとも両面において静電遮閉板を一体に形
   成し、この静電遮閉板をプリント基板に挿通して
   該プリント基板の裏面側において上記端子の両側
   近傍に位置させたことを特徴とする静電遮閉機能
   付スイツチ装置。