JPH0546977A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH0546977A JPH0546977A JP22506891A JP22506891A JPH0546977A JP H0546977 A JPH0546977 A JP H0546977A JP 22506891 A JP22506891 A JP 22506891A JP 22506891 A JP22506891 A JP 22506891A JP H0546977 A JPH0546977 A JP H0546977A
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- fatty acid
- magnetic
- acid ester
- erythritan
- erythritol
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 エリスリタンの脂肪酸エステルまたはエリス
リト−ルの脂肪酸エステルを、基体の表面に設けた磁性
層、または基体の裏面に設けたバックコ−ト層、もしく
は基体の表裏両面に設けた磁性層およびバックコ−ト層
に存在させて、磁気記録媒体の走行性および耐久性を向
上させる。 【構成】 エリスリタンの脂肪酸エステルまたはエリス
リト−ルの脂肪酸エステルを、基体の表面に設けた磁性
層、または基体の裏面に設けたバックコ−ト層、もしく
は基体の表裏両面に設けた磁性層およびバックコ−ト層
に存在させた磁気記録媒体
リト−ルの脂肪酸エステルを、基体の表面に設けた磁性
層、または基体の裏面に設けたバックコ−ト層、もしく
は基体の表裏両面に設けた磁性層およびバックコ−ト層
に存在させて、磁気記録媒体の走行性および耐久性を向
上させる。 【構成】 エリスリタンの脂肪酸エステルまたはエリス
リト−ルの脂肪酸エステルを、基体の表面に設けた磁性
層、または基体の裏面に設けたバックコ−ト層、もしく
は基体の表裏両面に設けた磁性層およびバックコ−ト層
に存在させた磁気記録媒体
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は磁気記録媒体に関し、
さらに詳しくは、走行性および耐久性に優れた磁気記録
媒体に関する。
さらに詳しくは、走行性および耐久性に優れた磁気記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、磁性粉末、結合剤成分、有機溶
剤およびその他の必要成分からなる磁性塗料をポリエス
テルフィルムなどの基体上に塗布、乾燥するか、あるい
は強磁性材を真空蒸着等によって基体上に被着してつく
られる磁気記録媒体は、磁気ヘッドやガイドポ−ル等と
接触しながら走行するため、磁性層などの摩擦係数が小
さくて走行性に優れ、磁性層の摩耗が少なくて耐久性に
優れていることが要求される。このため、従来から種々
の潤滑剤を磁性層中あるいは磁性層表面に存在させるな
どして、走行性および耐久性を改善することが行われて
おり、たとえば、高級脂肪酸、高級脂肪酸と1価のアル
コ−ルもしくは2価のアルコ−ルまたはグリセリンとの
エステル、シリコ−ンオイル、フッ素系界面活性剤など
を磁性層中あるいは磁性層表面に存在させることが広く
行われている(特開昭54−21806号、特開昭57
−12414号、特開昭59−167839号、特開昭
59−172134号)。
剤およびその他の必要成分からなる磁性塗料をポリエス
テルフィルムなどの基体上に塗布、乾燥するか、あるい
は強磁性材を真空蒸着等によって基体上に被着してつく
られる磁気記録媒体は、磁気ヘッドやガイドポ−ル等と
接触しながら走行するため、磁性層などの摩擦係数が小
さくて走行性に優れ、磁性層の摩耗が少なくて耐久性に
優れていることが要求される。このため、従来から種々
の潤滑剤を磁性層中あるいは磁性層表面に存在させるな
どして、走行性および耐久性を改善することが行われて
おり、たとえば、高級脂肪酸、高級脂肪酸と1価のアル
コ−ルもしくは2価のアルコ−ルまたはグリセリンとの
エステル、シリコ−ンオイル、フッ素系界面活性剤など
を磁性層中あるいは磁性層表面に存在させることが広く
行われている(特開昭54−21806号、特開昭57
−12414号、特開昭59−167839号、特開昭
59−172134号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの従
来から磁気記録媒体に使用されている潤滑剤は、良好な
潤滑効果を発揮するものの未だ充分でなく、特に高温下
では走行時に貼り付き現象が生じたりして、走行性およ
び耐久性を未だ充分に改善することができない。
来から磁気記録媒体に使用されている潤滑剤は、良好な
潤滑効果を発揮するものの未だ充分でなく、特に高温下
では走行時に貼り付き現象が生じたりして、走行性およ
び耐久性を未だ充分に改善することができない。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、かかる現状
に鑑み種々検討を行った結果なされたもので、一般式、
化1
に鑑み種々検討を行った結果なされたもので、一般式、
化1
【化1】(但し、Rは炭素数5〜21の炭化水素基を示
す。)で表されるエリスリタンの脂肪酸エステル、また
は化2
す。)で表されるエリスリタンの脂肪酸エステル、また
は化2
【化2】(但し、Rは炭素数5〜21の炭化水素基を示
す。)で表されるエリスリト−ルの脂肪酸エステルを、
基体の表面に設けた磁性層中に含有させるか、磁性層表
面に被着させるなどして磁性層に存在させ、また基体の
裏面に設けたバックコ−ト層にも存在させることによっ
て、たとえ、高温下で走行させても貼り付き現象を生じ
させたりすることなく、その優れた潤滑効果を充分に発
揮させ、室温ばかりでなく、高温条件下でも走行性およ
び耐久性を充分に向上させたものである。
す。)で表されるエリスリト−ルの脂肪酸エステルを、
基体の表面に設けた磁性層中に含有させるか、磁性層表
面に被着させるなどして磁性層に存在させ、また基体の
裏面に設けたバックコ−ト層にも存在させることによっ
て、たとえ、高温下で走行させても貼り付き現象を生じ
させたりすることなく、その優れた潤滑効果を充分に発
揮させ、室温ばかりでなく、高温条件下でも走行性およ
び耐久性を充分に向上させたものである。
【0005】この発明において、前記の一般式、化1で
表されるエリスリタンの脂肪酸エステルおよび化2で表
されるエリスリト−ルの脂肪酸エステルは、室温ばかり
でなく高温下で安定した潤滑性能を有し、優れた潤滑効
果を発揮する。しかして、この種の化1で表されるエリ
スリタンの脂肪酸エステルまたは化2で表されるエリス
リト−ルの脂肪酸エステルを、磁性層やバックコ−ト層
に存在させると、室温から高温までの広い温度範囲でそ
の優れた潤滑効果が充分に発揮され、室温から高温まで
の広い温度範囲で、走行性および耐久性に優れた磁気記
録媒体が得られる。
表されるエリスリタンの脂肪酸エステルおよび化2で表
されるエリスリト−ルの脂肪酸エステルは、室温ばかり
でなく高温下で安定した潤滑性能を有し、優れた潤滑効
果を発揮する。しかして、この種の化1で表されるエリ
スリタンの脂肪酸エステルまたは化2で表されるエリス
リト−ルの脂肪酸エステルを、磁性層やバックコ−ト層
に存在させると、室温から高温までの広い温度範囲でそ
の優れた潤滑効果が充分に発揮され、室温から高温まで
の広い温度範囲で、走行性および耐久性に優れた磁気記
録媒体が得られる。
【0006】このような前記一般式、化1で表されるエ
リスリタンの脂肪酸エステル、および化2で表されるエ
リスリト−ルの脂肪酸エステルにおけるRは、炭素数が
5〜21の飽和あるいは不飽和の炭化水素基であること
が好ましく、この炭化水素基は直鎖状または分岐状のい
ずれであってもかまわない。このようなこれらの脂肪酸
エステルにおけるRとしては、たとえば、カプリル酸、
カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸残基、オレイン酸、リ
ノ−ル酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸残基およびイソ
ステアリン酸、2−ヘキシルデシル酸等の分岐状脂肪酸
残基等が挙げられる。
リスリタンの脂肪酸エステル、および化2で表されるエ
リスリト−ルの脂肪酸エステルにおけるRは、炭素数が
5〜21の飽和あるいは不飽和の炭化水素基であること
が好ましく、この炭化水素基は直鎖状または分岐状のい
ずれであってもかまわない。このようなこれらの脂肪酸
エステルにおけるRとしては、たとえば、カプリル酸、
カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸残基、オレイン酸、リ
ノ−ル酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸残基およびイソ
ステアリン酸、2−ヘキシルデシル酸等の分岐状脂肪酸
残基等が挙げられる。
【0007】このような前記一般式、化1で表されるエ
リスリタンの脂肪酸エステル、および化2で表されるエ
リスリト−ルの脂肪酸エステルを、磁性層に存在させる
には、これらのエリスリタンの脂肪酸エステルまたはエ
リスリト−ルの脂肪酸エステルを、必要な場合他の潤滑
剤と併用し、磁性粉末、有機溶剤およびその他の必要成
分とともに混合分散して磁性塗料を調製した後、この磁
性塗料をポリエステルフィルムなどの基体上に、吹き付
けもしくはロ−ル塗りなどの任意の手段で塗布し、乾燥
して磁性層を形成するか、あるいはこれらのエリスリタ
ンの脂肪酸エステルまたはエリスリト−ルの脂肪酸エス
テルを、必要な場合他の潤滑剤と併用して、n−ヘキサ
ン、イソプロピルアルコ−ルなどの有機溶剤に溶解し、
この溶解により得られた溶液中に磁性層を浸漬するか、
もしくはこの溶液を磁性層上に塗布または噴霧して磁性
層上に被着するなどの方法で行われる。
リスリタンの脂肪酸エステル、および化2で表されるエ
リスリト−ルの脂肪酸エステルを、磁性層に存在させる
には、これらのエリスリタンの脂肪酸エステルまたはエ
リスリト−ルの脂肪酸エステルを、必要な場合他の潤滑
剤と併用し、磁性粉末、有機溶剤およびその他の必要成
分とともに混合分散して磁性塗料を調製した後、この磁
性塗料をポリエステルフィルムなどの基体上に、吹き付
けもしくはロ−ル塗りなどの任意の手段で塗布し、乾燥
して磁性層を形成するか、あるいはこれらのエリスリタ
ンの脂肪酸エステルまたはエリスリト−ルの脂肪酸エス
テルを、必要な場合他の潤滑剤と併用して、n−ヘキサ
ン、イソプロピルアルコ−ルなどの有機溶剤に溶解し、
この溶解により得られた溶液中に磁性層を浸漬するか、
もしくはこの溶液を磁性層上に塗布または噴霧して磁性
層上に被着するなどの方法で行われる。
【0008】これらのエリスリタンの脂肪酸エステルま
たはエリスリト−ルの脂肪酸エステルの使用量は、磁性
層中に含有させる場合、磁性粉末に対して 0.1重量%よ
り少なくては所期の効果が得られず、5重量%より多い
と磁性層の塗膜強度の低下や磁気ヘッド汚れが生じやす
くなるため 0.1〜5重量%の範囲内にするのが好まし
い。また、磁性層上に被着する場合は、塗布量が0.5mg/
m2 より少なくては所期の効果が得られず、50mg/m2
より多いと磁気特性の低下や磁気ヘッド汚れが生じやす
くなるため 0.5〜50mg/m2 の範囲内にするのが好まし
い。
たはエリスリト−ルの脂肪酸エステルの使用量は、磁性
層中に含有させる場合、磁性粉末に対して 0.1重量%よ
り少なくては所期の効果が得られず、5重量%より多い
と磁性層の塗膜強度の低下や磁気ヘッド汚れが生じやす
くなるため 0.1〜5重量%の範囲内にするのが好まし
い。また、磁性層上に被着する場合は、塗布量が0.5mg/
m2 より少なくては所期の効果が得られず、50mg/m2
より多いと磁気特性の低下や磁気ヘッド汚れが生じやす
くなるため 0.5〜50mg/m2 の範囲内にするのが好まし
い。
【0009】磁性層の形成は、磁性粉末を、結合剤樹
脂、有機溶剤およびその他の必要成分とともに混合分散
して磁性塗料を調製し、この磁性塗料をポリエステルフ
ィルムなどの基体上に塗布、乾燥するか、あるいは強磁
性材を真空蒸着等によって基体上に被着してつくられ
る。
脂、有機溶剤およびその他の必要成分とともに混合分散
して磁性塗料を調製し、この磁性塗料をポリエステルフ
ィルムなどの基体上に塗布、乾燥するか、あるいは強磁
性材を真空蒸着等によって基体上に被着してつくられ
る。
【0010】磁性層が磁性塗料を塗布、乾燥して形成さ
れる場合に使用される磁性粉末としては、γ−Fe2 O
3 粉末、Fe3 O4 粉末、γ−Fe2 O3 とFe3 O4
との中間酸化状態の酸化鉄粉末、Co含有γ−Fe2 O
3 粉末、Co含有Fe3 O4粉末、CrO2 粉末の他、
Fe粉末、Co粉末、Fe−Ni−Cr合金粉末などの
金属粉末およびバリウムフェライト粉末、窒化鉄の如き
窒化物系磁性粉末など、従来公知の各種磁性粉末が広く
使用される。これらの磁性粉末は、針状の磁性粉末の場
合、その平均粒子径(長軸)が通常 0.2〜1.0 μm程度
で、その平均軸比(平均長軸径/平均短軸径)が通常5
〜10程度であるのが好ましく、板状の場合は、その平
均長軸径が通常0.07〜 0.3μm程度であるのが好まし
い。
れる場合に使用される磁性粉末としては、γ−Fe2 O
3 粉末、Fe3 O4 粉末、γ−Fe2 O3 とFe3 O4
との中間酸化状態の酸化鉄粉末、Co含有γ−Fe2 O
3 粉末、Co含有Fe3 O4粉末、CrO2 粉末の他、
Fe粉末、Co粉末、Fe−Ni−Cr合金粉末などの
金属粉末およびバリウムフェライト粉末、窒化鉄の如き
窒化物系磁性粉末など、従来公知の各種磁性粉末が広く
使用される。これらの磁性粉末は、針状の磁性粉末の場
合、その平均粒子径(長軸)が通常 0.2〜1.0 μm程度
で、その平均軸比(平均長軸径/平均短軸径)が通常5
〜10程度であるのが好ましく、板状の場合は、その平
均長軸径が通常0.07〜 0.3μm程度であるのが好まし
い。
【0011】また、結合剤樹脂としては、塩化ビニル−
酢酸ビニル系共重合体、繊維素系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルブチラ−ル系樹
脂、ポリアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ−ル
系樹脂、ポリイソシアネ−ト化合物など、通常、磁気記
録媒体の結合剤樹脂として使用されるものが、いずれも
好適に使用される。
酢酸ビニル系共重合体、繊維素系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルブチラ−ル系樹
脂、ポリアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ−ル
系樹脂、ポリイソシアネ−ト化合物など、通常、磁気記
録媒体の結合剤樹脂として使用されるものが、いずれも
好適に使用される。
【0012】さらに、有機溶剤としては、メチルイソブ
チルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、
トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、ジメチルホルムアミドなど、一般に磁気記録媒体に
使用されるものが単独もしくは二種以上混合して使用さ
れる。
チルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、
トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、ジメチルホルムアミドなど、一般に磁気記録媒体に
使用されるものが単独もしくは二種以上混合して使用さ
れる。
【0013】なお、磁性塗料中には、通常使用されてい
る各種添加剤、たとえば、研磨剤、帯電防止剤、分散剤
などを任意に添加使用してもよい。
る各種添加剤、たとえば、研磨剤、帯電防止剤、分散剤
などを任意に添加使用してもよい。
【0014】磁性層が強磁性材を基体上に被着してつく
られる場合は、Co、Ni、Co−Ni、Co−Cr、
Co−P、Co−Ni−Pなどの強磁性材を、真空蒸
着、イオンプレ−ティング、スパッタリング、メッキ等
の手段によって基体上に被着するなどの方法で形成され
る。
られる場合は、Co、Ni、Co−Ni、Co−Cr、
Co−P、Co−Ni−Pなどの強磁性材を、真空蒸
着、イオンプレ−ティング、スパッタリング、メッキ等
の手段によって基体上に被着するなどの方法で形成され
る。
【0015】このようにして形成される磁性層の他、前
記一般式、化1で表されるエリスリタンの脂肪酸エステ
ル、および化2で表されるエリスリト−ルの脂肪酸エス
テルは、表面に磁性層を形成した基体の裏面にバックコ
−ト層を設けて、このバックコ−ト層に存在させてもよ
く、このようなバックコ−ト層は、これらのエリスリタ
ンの脂肪酸エステルまたはエリスリト−ルの脂肪酸エス
テルを、必要な場合他の潤滑剤と併用し、充填剤、結合
剤樹脂および有機溶剤とともに混合分散してバックコ−
ト層用塗料を調製した後、このバックコ−ト層用塗料を
表面に磁性層を形成した基体の裏面に塗布、乾燥するな
どの方法で形成される。
記一般式、化1で表されるエリスリタンの脂肪酸エステ
ル、および化2で表されるエリスリト−ルの脂肪酸エス
テルは、表面に磁性層を形成した基体の裏面にバックコ
−ト層を設けて、このバックコ−ト層に存在させてもよ
く、このようなバックコ−ト層は、これらのエリスリタ
ンの脂肪酸エステルまたはエリスリト−ルの脂肪酸エス
テルを、必要な場合他の潤滑剤と併用し、充填剤、結合
剤樹脂および有機溶剤とともに混合分散してバックコ−
ト層用塗料を調製した後、このバックコ−ト層用塗料を
表面に磁性層を形成した基体の裏面に塗布、乾燥するな
どの方法で形成される。
【0016】このようにバックコ−ト層中に含有させる
エリスリタンの脂肪酸エステルまたはエリスリト−ルの
脂肪酸エステルの使用量は、バックコ−ト層中の結合剤
樹脂に対して 0.1重量%より少なくては摩擦係数が大き
くなって、走行性に問題が生じることがあり、10重量
%より多いと貼り付き現象の原因となるなるため 0.1〜
10重量%の範囲内にするのが好ましい。
エリスリタンの脂肪酸エステルまたはエリスリト−ルの
脂肪酸エステルの使用量は、バックコ−ト層中の結合剤
樹脂に対して 0.1重量%より少なくては摩擦係数が大き
くなって、走行性に問題が生じることがあり、10重量
%より多いと貼り付き現象の原因となるなるため 0.1〜
10重量%の範囲内にするのが好ましい。
【0017】バックコ−ト層に使用される充填剤として
は、ベンガラ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、カ−ボ
ンブラックなど、一般に磁気記録媒体のバックコ−ト層
に使用される充填剤がいずれも使用される。
は、ベンガラ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、カ−ボ
ンブラックなど、一般に磁気記録媒体のバックコ−ト層
に使用される充填剤がいずれも使用される。
【0018】また、結合剤樹脂および有機溶剤は、磁性
塗料を基体表面に塗布、乾燥して磁性層を形成するとき
使用したものと同じものが、いずれも好適に使用され
る。
塗料を基体表面に塗布、乾燥して磁性層を形成するとき
使用したものと同じものが、いずれも好適に使用され
る。
【0019】
【実施例】次に、この発明の実施例について説明する。 実施例1 α−Fe磁性粉末(保磁力1500エルステッド、飽和磁 300重量部 化120emu/g ) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(日本ゼオン社製;MR 35 〃 110) ポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製;N−2309) 30 〃 イソシアネ−ト化合物(日本ポリウレタン工業社製;コロ 10 〃 ネ−トL) カ−ボンブラック 10 〃 α−Al2 O3 粉末 3 〃 一般式、化1において、RがC17H33であるエリスリタン 4 〃 の脂肪酸エステル シクロヘキサノン 395 〃 トルエン 395 〃 この組成物をボ−ルミル中で72時間混合分散して磁性
塗料を調製した。この磁性塗料を厚さ20μmのポリエ
ステルフィルムの表面に、乾燥後の厚さが5μmとなる
ように塗布、乾燥して磁性層を形成し、カレンダ−処理
後、8mm幅に裁断して磁気テ−プを作製した。
塗料を調製した。この磁性塗料を厚さ20μmのポリエ
ステルフィルムの表面に、乾燥後の厚さが5μmとなる
ように塗布、乾燥して磁性層を形成し、カレンダ−処理
後、8mm幅に裁断して磁気テ−プを作製した。
【0020】実施例2 実施例1における磁性塗料の組成において、一般式、化
1において、RがC17H33であるエリスリタンの脂肪酸
エステルに代えて、一般式、化1において、RがC17H
31であるエリスリタンの脂肪酸エステルを同量使用した
以外は、実施例1と同様にして磁気テ−プを作製した。
1において、RがC17H33であるエリスリタンの脂肪酸
エステルに代えて、一般式、化1において、RがC17H
31であるエリスリタンの脂肪酸エステルを同量使用した
以外は、実施例1と同様にして磁気テ−プを作製した。
【0021】実施例3 実施例1における磁性塗料の組成において、エリスリタ
ンの脂肪酸エステルを省いた以外は実施例1と同様にし
て磁性層を形成した。次いで、形成された磁性層上に、
化1において、RがC17H33であるエリスリタンの脂肪
酸エステルの 0.5重量%n−ヘキサン溶液を塗布、乾燥
してエリスリタンの脂肪酸エステルの塗布量が30mg/
m2 のトップコ−ト層を形成した。しかる後、実施例1
と同様にして裁断して磁気テ−プを作製した。
ンの脂肪酸エステルを省いた以外は実施例1と同様にし
て磁性層を形成した。次いで、形成された磁性層上に、
化1において、RがC17H33であるエリスリタンの脂肪
酸エステルの 0.5重量%n−ヘキサン溶液を塗布、乾燥
してエリスリタンの脂肪酸エステルの塗布量が30mg/
m2 のトップコ−ト層を形成した。しかる後、実施例1
と同様にして裁断して磁気テ−プを作製した。
【0022】実施例4 実施例3におけるトップコ−ト層溶液の組成において、
化1において、RがC17H33であるエリスリタンの脂肪
酸エステルの 0.5重量%n−ヘキサン溶液に代えて、化
1において、RがC17H31であるエリスリタンの脂肪酸
エステルの 0.5重量%n−ヘキサン溶液を使用した以外
は、実施例3と同様にしてトップコ−ト層を形成し、実
施例3と同様にして磁気テ−プを作製した。
化1において、RがC17H33であるエリスリタンの脂肪
酸エステルの 0.5重量%n−ヘキサン溶液に代えて、化
1において、RがC17H31であるエリスリタンの脂肪酸
エステルの 0.5重量%n−ヘキサン溶液を使用した以外
は、実施例3と同様にしてトップコ−ト層を形成し、実
施例3と同様にして磁気テ−プを作製した。
【0023】実施例5 実施例1と同様にして、ポリエステルフィルムの表面に
磁性層を形成し、カレンダ−処理を施した。次いで、下
記のバックコ−ト層組成物をボ−ルミルで96時間混合
分散してバックコ−ト層用塗料を調製し、このバックコ
−ト層用塗料をポリエステルフィルムの裏面に乾燥後の
厚さが1μmとなるように塗布、乾燥してバックコ−ト
層を形成した。しかる後、8mm幅に裁断して磁気テ−プ
を作製した。 バックコ−ト層組成物 ニトロセルロ−ス樹脂(旭化成社製;セルノバH1) 20重量部 ポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製;N−2301) 20 〃 多官能イソシアネ−ト(日本ポリウレタン社製;コロネ− 10 〃 トL) カ−ボンブラック 50 〃 一般式、化1において、RがC17H33であるエリスリタン 1 〃 の脂肪酸エステル シクロヘキサノン 150 〃 トルエン 150 〃
磁性層を形成し、カレンダ−処理を施した。次いで、下
記のバックコ−ト層組成物をボ−ルミルで96時間混合
分散してバックコ−ト層用塗料を調製し、このバックコ
−ト層用塗料をポリエステルフィルムの裏面に乾燥後の
厚さが1μmとなるように塗布、乾燥してバックコ−ト
層を形成した。しかる後、8mm幅に裁断して磁気テ−プ
を作製した。 バックコ−ト層組成物 ニトロセルロ−ス樹脂(旭化成社製;セルノバH1) 20重量部 ポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製;N−2301) 20 〃 多官能イソシアネ−ト(日本ポリウレタン社製;コロネ− 10 〃 トL) カ−ボンブラック 50 〃 一般式、化1において、RがC17H33であるエリスリタン 1 〃 の脂肪酸エステル シクロヘキサノン 150 〃 トルエン 150 〃
【0024】実施例6 実施例1における磁性塗料の組成において、一般式、化
1において、RがC17H33であるエリスリタンの脂肪酸
エステルに代えて、一般式、化2において、RがC17H
33であるエリスリト−ルの脂肪酸エステルを同量使用し
た以外は、実施例1と同様にして磁気テ−プを作製し
た。
1において、RがC17H33であるエリスリタンの脂肪酸
エステルに代えて、一般式、化2において、RがC17H
33であるエリスリト−ルの脂肪酸エステルを同量使用し
た以外は、実施例1と同様にして磁気テ−プを作製し
た。
【0025】実施例7 実施例6における磁性塗料の組成において、一般式、化
2において、RがC17H33であるエリスリト−ルの脂肪
酸エステルに代えて、一般式、化2において、RがC17
H31であるエリスリト−ルの脂肪酸エステルを同量使用
した以外は、実施例6と同様にして磁気テ−プを作製し
た。
2において、RがC17H33であるエリスリト−ルの脂肪
酸エステルに代えて、一般式、化2において、RがC17
H31であるエリスリト−ルの脂肪酸エステルを同量使用
した以外は、実施例6と同様にして磁気テ−プを作製し
た。
【0026】実施例8 実施例1における磁性塗料の組成において、エリスリタ
ンの脂肪酸エステルを省いた以外は実施例1と同様にし
て磁性層を形成した。次いで、形成された磁性層上に、
化2において、RがC17H33であるエリスリト−ルの脂
肪酸エステルの 0.5重量%n−ヘキサン溶液を塗布、乾
燥してエリスリト−ルの脂肪酸エステルの塗布量が30
mg/m2 のトップコ−ト層を形成した。しかる後、実施
例1と同様にして裁断して磁気テ−プを作製した。
ンの脂肪酸エステルを省いた以外は実施例1と同様にし
て磁性層を形成した。次いで、形成された磁性層上に、
化2において、RがC17H33であるエリスリト−ルの脂
肪酸エステルの 0.5重量%n−ヘキサン溶液を塗布、乾
燥してエリスリト−ルの脂肪酸エステルの塗布量が30
mg/m2 のトップコ−ト層を形成した。しかる後、実施
例1と同様にして裁断して磁気テ−プを作製した。
【0027】実施例9 実施例8におけるトップコ−ト層溶液の組成において、
化2において、RがC17H33であるエリスリト−ルの脂
肪酸エステルの 0.5重量%n−ヘキサン溶液に代えて、
化2において、RがC17H31であるエリスリト−ルの脂
肪酸エステルの0.5重量%n−ヘキサン溶液を使用した
以外は、実施例8と同様にしてトップコ−ト層を形成
し、実施例8と同様にして磁気テ−プを作製した。
化2において、RがC17H33であるエリスリト−ルの脂
肪酸エステルの 0.5重量%n−ヘキサン溶液に代えて、
化2において、RがC17H31であるエリスリト−ルの脂
肪酸エステルの0.5重量%n−ヘキサン溶液を使用した
以外は、実施例8と同様にしてトップコ−ト層を形成
し、実施例8と同様にして磁気テ−プを作製した。
【0028】実施例10 実施例5におけるバックコ−ト層用塗料の組成におい
て、一般式、化1において、RがC17H33であるエリス
リタンの脂肪酸エステルに代えて、一般式、化2におい
て、RがC17H33であるエリスリト−ルの脂肪酸エステ
ルを同量使用した以外は実施例1と同様にしてバックコ
−ト層を形成し、磁気テ−プを作製した。
て、一般式、化1において、RがC17H33であるエリス
リタンの脂肪酸エステルに代えて、一般式、化2におい
て、RがC17H33であるエリスリト−ルの脂肪酸エステ
ルを同量使用した以外は実施例1と同様にしてバックコ
−ト層を形成し、磁気テ−プを作製した。
【0029】比較例1 実施例1における磁性塗料の組成において、化1におい
て、RがC17H33であるエリスリタンの脂肪酸エステル
を省いた以外は、実施例1と同様にして磁気テ−プを作
製した。
て、RがC17H33であるエリスリタンの脂肪酸エステル
を省いた以外は、実施例1と同様にして磁気テ−プを作
製した。
【0030】各実施例および比較例で得られた磁気テ−
プについて、下記の方法で動摩擦係数を測定し、耐久性
を試験した。
プについて、下記の方法で動摩擦係数を測定し、耐久性
を試験した。
【0031】<動摩擦係数>得られた磁気テ−プを、2
5℃、50%RHの条件下で、材質ステンレス(SUS
304)のガイドピンを用いて、一定のテンションをか
け、5mm/secの速度で走行させて測定した。
5℃、50%RHの条件下で、材質ステンレス(SUS
304)のガイドピンを用いて、一定のテンションをか
け、5mm/secの速度で走行させて測定した。
【0032】<耐久性試験>得られた磁気テ−プを、2
5℃、50%RHおよび40℃、80%RHのそれぞれ
の条件下で、VTRのスチルモ−ドで再生し、再生RF
出力レベルが初期出力レベルの1/2に低下するまでに
要する時間を測定して試験した。下記表1はその結果で
ある。
5℃、50%RHおよび40℃、80%RHのそれぞれ
の条件下で、VTRのスチルモ−ドで再生し、再生RF
出力レベルが初期出力レベルの1/2に低下するまでに
要する時間を測定して試験した。下記表1はその結果で
ある。
【0033】
【0034】
【発明の効果】上記の表1から明らかなように、この発
明で得られた磁気テ−プ(実施例1〜10)は、いずれ
も従来の磁気テ−プ(比較例1)に比し、動摩擦係数が
小さくて、室温および高温下での耐久性がよく、このこ
とから本発明によって得られる磁気記録媒体は、室温か
ら高温までの広い温度範囲で走行性および耐久性に優れ
ていることがわかる。
明で得られた磁気テ−プ(実施例1〜10)は、いずれ
も従来の磁気テ−プ(比較例1)に比し、動摩擦係数が
小さくて、室温および高温下での耐久性がよく、このこ
とから本発明によって得られる磁気記録媒体は、室温か
ら高温までの広い温度範囲で走行性および耐久性に優れ
ていることがわかる。
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式、化1 【化1】 (但し、Rは炭素数5〜21の炭化水素基を示す。)で
表されるエリスリタンの脂肪酸エステル、または化2 【化2】 (但し、Rは炭素数5〜21の炭化水素基を示す。)で
表されるエリスリト−ルの脂肪酸エステルを、基体の表
面に設けた磁性層、または基体の裏面に設けたバックコ
−ト層、もしくは基体の表裏両面に設けた磁性層および
バックコ−ト層に存在させたことを特徴とする磁気記録
媒体
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22506891A JPH0546977A (ja) | 1991-08-10 | 1991-08-10 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22506891A JPH0546977A (ja) | 1991-08-10 | 1991-08-10 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0546977A true JPH0546977A (ja) | 1993-02-26 |
Family
ID=16823534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22506891A Withdrawn JPH0546977A (ja) | 1991-08-10 | 1991-08-10 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0546977A (ja) |
-
1991
- 1991-08-10 JP JP22506891A patent/JPH0546977A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981112 |