JPH0546155U - 情報交換装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 映像機器、情報機器及び通話機器を一体化
し、かつ移動自在に構成しながら、本体に装置から発生
する塵埃を除去する塵埃除去装置を設けることで、クリ
ーンルームの汚染を低減し、総合的な情報交換システム
を確立する。 【構成】 クリーンルームに設置されると共に室外の建
屋に設置された同一種の機器との間で通信または伝送が
可能な映像機器（カメラ３０、カメラ３２、モニタ３
４）、情報機器（ファクシミリ３６）及び通話機器（電
話機３８、マイクロフォン４０、スピーカ４２）を一体
化した情報交換装置２０の本体を設けると共に、ＨＥＰ
Ａフィルタ７２及び送風機７４からなる塵埃除去装置を
前記本体に設置する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、室内及び室外に情報交換装置が設置されたクリーンルームにあって 、その汚染防止及び作業能率の低下を防止できるようにする情報交換装置に関す るものである。

【０００２】

【従来の技術】

生産工程や研究実験室などに設置されたクリーンルームにあっては、生産装置 などのレイアウト変更、新装置の導入などが頻繁に行われる傾向にある。また、 近年、生産現場や実験現場にあっては、浮遊塵埃の許容径の微小化及び許容数の 微小化が益々要求される傾向にある。

【０００３】 このような状況化において、生産装置の付帯設備工事を行う場合、クリーンル ーム室内でパイプ類の加工を行うと、大量の発塵や切削油の飛散などによってク リーンルームが著しく汚染される。このため、パイプ類の加工は、室外に設けた 加工場で行った後にクリーンルームに持ち込む方法がとられている。

【０００４】 また、パイプ類の加工に必要な寸法取り及び現場調整などは生産装置の設置さ れたクリーンルーム内で行う必要がある。このため、作業員は入室の度に前室で クリーンスーツに着替え、エアシャワーを通って入出する。

【０００５】 更に、従来、クリーンルームの室内と室外との通信設備として、インターホン 、電話などの通話機器、及びＩＴＶ（工業用テレビジョン）などの映像機器が設 置されている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記した従来技術にあっては、通話機器及び映像機器の各々の設備が 独立して設置されており、移動可能な総合情報交換装置としての構築はなされて いなかった。また、情報交換装置からの発塵に対して何らの配慮もなされていな かった。

【０００７】 また、作業員が入出を行うごとに着替えを行う必要があり、非常に面倒である と共に時間を要している。また、最大の汚染源である人間が出入りすることは、 塵埃を持ち込む機会が多くなり、クリーン度を維持することは非常に難しい。

【０００８】 本考案の目的は、クリーンルームの汚染を低減し、総合的な情報交換システム を確立する情報交換装置を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、この考案は、クリーンルームに設置されると共 に室外の建屋に設置された同一種の機器との間で通信または伝送が可能な映像機 器、情報機器及び通話機器を一体化した情報交換装置本体と、該情報交換装置本 体に取り付けられて該本体より発生する塵埃を吸引除去する塵埃除去装置とを設 けるようにしている。

【００１０】

【作用】

上記した手段によれば、映像機器、情報機器及び通話機器を一体化した情報交 換装置本体は移動自在で、かつ映像、画像、音声の総合的な情報交換装置の形成 を可能にする。したがって、室内への出入り回数の低減及びレイアウト変更など に容易に対処することができる。かつ、情報交換装置本体に取り付けられた送風 機及びＨＥＰＡフィルタからなる塵埃除去装置は、情報交換装置から発生する塵 埃が室内に放散されるのを防止する。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の実施例について図面を参照しながら説明する。

【００１２】 図１及び図２は本考案による情報交換装置の一実施例を示す正面図及び側面図 である。また、図３は本考案にかかる情報交換装置をクリーンルーム及び室外の 建屋に設置した状態を示す平面図である。

【００１３】 図３に示すように、建屋は、クリーンルーム１０、加工場１２及び事務所１４ からなる。クリーンルーム１０内には、前室１６、エアシャワー１８、室内情報 交換装置２０の各々が設置されている。また、室内情報交換装置２０には、複合 ケーブル２２の一端が接続され、他端は加工場１２へ引き込まれている。

【００１４】 また、加工場１２内には室外情報交換装置２４が設置され、事務所１４内には 室外情報交換装置２６が設置されている。室外情報交換装置２４と室外情報交換 装置２６は、同一構成にすることができる。そして、室外情報交換装置２４と室 外情報交換装置２６間は、複合ケーブル２８によって接続されている。

【００１５】 図４は室外情報交換装置２４及び室外情報交換装置２６の電気系の詳細を示す ブロック図である。

【００１６】 室内情報交換装置２０には、人物撮影用のカメラ３０、文書、図面などの撮影 用のカメラ３２、複合ケーブル２２側の画像を映し出すモニタ３４、画像情報を 伝送する情報機器としてのファクシミリ３６、通話を行うための電話機３８（コ ードレス子機３８ａ，３８ｂを有する）、クリーンルーム１０内の音響音を集音 するマイクロフォン４０、及び室外情報交換装置２４側の音響音を電気−機械変 換するスピーカ４２の各々が備えられている。

【００１７】 一方、室外情報交換装置２４は、カメラ３０及びカメラ３２に接続される映像 切換器４４、モニタ３４入力接続されるカメラ４６、ファクシミリ３６及び電話 機３８に接続される交換機４８、マイクロフォン４０及びスピーカ４２に接続さ れるアンプ５０の各々を主体にして構成されている。そして、映像切換器４４の 出力には、モニタ５２、ビデオ録画装置５４、及びビデオプリンタ５６の各々が 接続されている。さらに、交換機４８にはファクシミリ５８及び電話機６０（子 機６０ａ，６０ｂを有する）が接続され、アンプ５０にはマイクロフォン６２及 びスピーカ６４が接続されている。

【００１８】 次に、図１及び図２に示す情報交換装置（室内情報交換装置）の構成について 説明する。

【００１９】 正面の上部には、カメラ３０、モニタ３４、ファクシミリ３６の各機器が縦方 向に配設され、これらに隣接させてカメラ３２が設置され、その焦点位置にテー ブル６８が配設され、さらにテーブル６８を照明するためにライト６６が設けら れ、このライト６６はスタンド７０に支承されている。また、室内情報交換装置 ２０の下部には、室内情報交換装置２０の周辺の空気を引引き込み、清浄化して 排出するためのＨＥＰＡ（High Efficiency Particulate Air ）フィルタ７２が 設置され、その上部には空気流を生成するための送風機７４が設置されている。 このＨＥＰＡフィルタ７２と送風機７４により塵埃除去装置が形成される。そし て、送風機７４へ空気流を導くために機内背部にはスリット７６が形成されてい る。このほか、室内情報交換装置２０の底面４隅にはキャスター７８が設けられ ているため、自由に移動させることができる。

【００２０】 このように、室内情報交換装置２０周辺の空気をＨＥＰＡフィルタ７２及び送 風機７４を用いて集塵することにより、室内情報交換装置２０から発塵があった としても、クリーンルーム１０に放出する恐れはなくなる。

【００２１】 図５は室外情報交換装置２４の外観を示す正面図であり、図６はその側面図で ある。なお、室外情報交換装置２６は、室外情報交換装置２４と同一であるので 、ここでは説明を省略する。

【００２２】 正面の中段位置にファクシミリ５８が設置され、その上段に映像切換機４４、 カメラ４６、モニタ５２、電話機６０の各々が設置されている。また、ファクシ ミリ５８の設置位置の下部のキャビネット内には、アンプ５０及び交換機４８が 設置されている。ファクシミリ５８は、操作性を考慮して本体より突き出たテー ブル上に載置されている。また、モニタ５２は、室外情報交換装置２４の前に立 った作業員などの人物の顔が映せるようにセットされている。さらに、室外情報 交換装置２４の底面４隅には、室内情報交換装置２０と同様にキャスター８０が 取り付けられ、自由に移動できるように構成されている。

【００２３】 以上の構成において、クリーンルーム１０と加工場１２（または事務所１４） との通話は、交換機４８を介して電話機３８と電話機６０（または各々に付属す る子機）を用いて行う。映像に関しては、映像切換器４４を操作し、カメラ３０ 側に切り換えれば、クリーンルーム１０内の室内情報交換装置２０の前にいる人 物が映像信号に変えられ、複合ケーブル２２を介して室外情報交換装置２４側へ 伝送され、モニタ５２に映し出され、さらに必要に応じてビデオ装置５４に録画 保存でき、或いはビデオプリンタ５６にプリントアウトすることができる。

【００２４】 また、図面、書類などに対しては、カメラ３２で撮像（このときライト６６が 点灯される）され、その画像信号は複合ケーブル２２及び映像切換器４４を介し て同様にモニタ５２に映し出される。さらに、カメラを介さずに図面などを伝送 することもできる。この場合、ファクシミリ３６に図面などを通紙して送信し、 これを室外情報交換装置２４側に設置されたファクシミリ５８で受信する。

【００２５】 一方、室外情報交換装置２４側からクリーンルーム１０側へ映像を伝送するこ ともできる。この場合、カメラ４６を用いて撮像した内容は、映像信号にかえら れた後、複合ケーブル２２を介してモニタ３４へ伝送され、画面上に映し出され る。

【００２６】 さらに、打合せなどの音声は、アンプ５０を介してマイクロフォン４０、スピ ーカ４２、マイクロフォン６２及びスピーカ６４を用いて相手方に伝えることが できる。電話などを使う場合に比べて両手が自由になるので、作業中などの使用 には効果的である。

【００２７】

【考案の効果】

以上説明した通り、この考案は、クリーンルームに設置されると共に室外の建 屋に設置された同一種の機器との間で通信または伝送が可能な映像機器、情報機 器及び通話機器を一体化した情報交換装置本体と、該情報交換装置本体に取り付 けられて該本体より発生する塵埃を吸引除去する塵埃除去装置とを設けるように したので、クリーンルームの汚染を低減し、総合的な情報交換システムを確立す ることが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による室内情報交換装置の一実施例を示
す正面外観図である。

【図２】図１に示した室内情報交換装置の側面外観図で
ある。

【図３】本考案にかかる情報交換装置をクリーンルーム
及び室外の建屋に設置した状態を示す平面図である。

【図４】室外情報交換装置及び室外情報交換装置の電気
系の詳細を示すブロック図である。

【図５】室外情報交換装置の外観を示す正面図である。

【図６】図５に示す室外情報交換装置の外観を示す側面
図である。

【符号の説明】

１０ クリーンルーム １２ 加工場 １４ 事務所 １６ 前室 １８ エアシャワー ２０ 室内情報交換装置 ２２，２８ 複合ケーブル ２４ 室外情報交換装置 ２６ 室外情報交換装置 ３０，３２，４６ カメラ ３４，５２ モニタ ３６，５８ ファクシミリ ３８，６０ 電話機 ４０，６２ マイクロフォン ４２，６４ スピーカ ４４ 映像切換器 ４８ 交換機 ５０ アンプ ５４ ビデオ録画装置 ５６ ビデオプリンタ ７２ ＨＥＰＡフィルタ ７４ 送風機 ７６ スリット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 村山 義治 東京都千代田区内神田１丁目１番14号 日 立プラント建設株式会社内 (72)考案者 植松 恒雄 東京都品川区東大井５−11−２ Ｋ−11ビ ル 電通工業株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 クリーンルームに設置されると共に室外
   の建屋に設置された同一種の機器との間で通信または伝
   送が可能な映像機器、情報機器及び通話機器を一体化し
   た情報交換装置本体と、該情報交換装置本体に取り付け
   られて該本体より発生する塵埃を吸引除去する塵埃除去
   装置とを具備することを特徴とする情報交換装置。