JPH0545938A - 電子写真平版印刷原版用基材 - Google Patents

電子写真平版印刷原版用基材

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JPH0545938A
JPH0545938A JP22511391A JP22511391A JPH0545938A JP H0545938 A JPH0545938 A JP H0545938A JP 22511391 A JP22511391 A JP 22511391A JP 22511391 A JP22511391 A JP 22511391A JP H0545938 A JPH0545938 A JP H0545938A
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JP
Japan
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paper
base material
metal foil
adhesive
aronix
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Pending
Application number
JP22511391A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Igarashi
宏二 五十嵐
Hideki Sekiguchi
英樹 関口
Hiroshi Tomimasu
弘 冨増
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】製版時のブリスターや印刷時の層間剥離などの
発生しない耐刷性の良好な電子写真平版印刷原版用の基
材を提供すること。 【構成】金属箔の片面または両面に紙を接着して作製さ
れる金属箔ラミネート紙を基材とし、中間層を介して光
導電層を設けてなる電子写真平版印刷用原版の基材にお
いて、金属箔と紙が1g/m2以上の電子線硬化性樹脂
により接着されていること。 【効果】電子線硬化性樹脂により金属箔と紙をラミネー
トした金属箔ラミネート紙を基材として使用すると、接
着強度、耐水性、耐熱性が向上し、製版時のブリスター
や印刷時の湿し水の染み込みに起因する層間剥離の発生
しない耐刷性の良好な電子写真平版印刷原版が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷時に版伸びの少な
い、耐刷性に優れた電子写真平版印刷原版用基材に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に電子写真平版印刷原版は耐水性、
導電性などの特性を有する基材上に無機あるいは有機の
光導電性物質を含む層を設けることにより構成されてい
る。基材としては紙、金属箔、フィルム、あるいはそれ
らの複合体などのシート状物質が用いられるが、紙を使
用する場合には紙に耐水処理を施し、さらに電子写真画
像を良好にするため通常導電剤と称される、塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム、塩化カルシウムなどの無機電解
質、あるいは第4級アンモニウム塩の如き有機高分子電
解質などを含む塗工層を設けている。
【0003】ところがこのような処理の施された紙を基
材として平版印刷用原版を作製すると、印刷中の湿し水
の付与により、耐水処理が施してあっても版伸びが避け
られない。このため印刷中に版にシワが発生したり、印
刷物の見当ずれ、罫線の寸法ぐるいなどのトラブルが発
生する。
【0004】紙の代りに、たとえばアルミニウム、亜
鉛、銅などの金属箔を接着剤により接着した紙(以下金
属箔ラミネート紙という)を用いればウェット時の伸び
や引張強度を向上することができ、寸法安定性の良好な
印刷原版を得ることができる(たとえば特公昭38−1
7249号、同41−2426号、同41−12432
号公報など)。
【0005】金属箔ラミネート紙は通常金属箔の片面の
み紙と接着して作製されるが、金属箔の両面に接着剤を
塗布して紙を接着して得られる金属箔ラミネート紙を用
いても寸法安定性の良好な印刷原版を得ることができ
る。
【0006】金属箔と紙の接着剤としては、工業的に広
く行なわれている例をとれば、通常酢酸ビニル系樹脂、
アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン
系樹脂などが用いられる。
【0007】これらはエマルジョンなどの状態で水系塗
料として、あるいは適切な溶剤を選んで溶剤系塗料とし
て、金属箔と紙との層間に塗布されラミネートが行われ
る。
【0008】また、カゼイン、ポバール、澱粉、など水
溶性樹脂を接着剤とすることも行われる。
【0009】このほか、ラミネートの方法としてワック
ス樹脂、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン−酢ビ共重合樹脂、アイオノマーな
ど)のような加温により溶融する樹脂を用いたホットメ
ルト法、押出しコーティング法などもよく実用されてい
る。
【0010】本発明者らが金属箔ラミネート紙を基材と
して電子写真平版印刷原版を製造し、その実用性を調べ
たところ金属箔と紙間の接着剤に必要とされる主な物性
は、次の2点である。
【0011】(1)製版時、現像剤の熱定着に際し、接
着剤の軟化、接着力不足によりブリスター(火ぶくれと
も称する層間の破壊)が発生しないこと。
【0012】(2)印刷時に、印刷原版の端面から侵入
する浸し水により破壊されないこと。即ち、湿し水によ
り接着剤層が溶解ないし膨潤して接着強度が低下し、こ
のため印刷中に紙と金属箔とが剥離して印刷原版が破壊
される現象が発生しないこと。
【0013】例えばホットメルト法、押出しコーティン
グ法による金属箔ラミネート紙は前記(1)の点におい
て全く不適当である。しかし、前記(1)は裏面層にお
いて塗被厚さを減らすとか、通気性を有する物質を混合
塗布するなどの対策を講ずることでほぼ解決できる。
【0014】金属箔―紙間の接着剤としてアクリル樹脂
エマルジョンと合成ゴム系樹脂あるいは合成樹脂水性エ
マルジョンとカゼインを一定比率で混合したものを用い
ると(1)、(2)の点のある程度改良できることが既
に報告されている(特開昭58−16892号、58−
17449号公報)。しかし、これらの方法を利用して
も製版時のブリスターの発生や印刷時の湿し水による剥
離を完全には防止できないのが現状であった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術では実現できなかった製版時のブリスターの発
生や印刷時の湿し水による剥離のない電子写真平版印刷
原版用基材を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らが、金属箔ラ
ミネート紙の接着剤について検討した結果、電子線硬化
性樹脂を接着剤として使用すると、電子線照射により瞬
時に非常に強い接着力が得られるため、金属箔ラミネー
ト紙の耐水性や耐熱性が大幅に向上すること、金属箔の
両面に接着剤を塗布して紙をラミネートする場合、電子
線の透過力が大きく、両面のラミネートが一度に行える
ため、加温エージングを必要とする接着剤を使用した場
合のような、加温エージング中の金属箔表面の酸化や有
機物の付着に起因する2回目のラミネートにおける接着
強度の低下がないこと、ラミネートの際に加熱の必要が
ないため、金属箔と紙の熱収縮の差に起因する金属箔の
シワが発生しないことなどの利点があることを見いだし
た。そこで、金属箔と紙を電子線硬化性樹脂によりラミ
ネートした金属箔ラミネート紙を基材として電子写真平
版印刷原版を作製したところ、製版時にブリスターの発
生がなく、印刷時にも湿し水による金属箔と紙の剥離の
発生しないことが判明し、本発明を完成するに至った。
【0017】本発明に用いられる金属箔は、電子写真方
式で画像を作製するために必要な導電層および印刷中の
湿し水が紙層に染み込んだ際に伸びや引張強度の低下を
防ぐ支持層の二つの役割を持つもので、この目的に合致
するように金属が薄膜化されているものであれば材質は
何であってもよい。たとえば、鉄、銅、錫、アルミニウ
ム、鉛、亜鉛などの単独組成物、あるいはそれらの合金
である。なかでも、紙にラミネートされる材質として
は、比重が小さく軽い、延展性がよく箔への加工が容易
であるなどの理由からアルミニウムが好まれているが、
もちろん本発明はこれに限定されるものではない。
【0018】本発明において、紙と金属箔の接着剤とし
て用いる電子線硬化樹脂は、通常一般に使用されるもの
から広く選択することができるが、その一例を挙げると
以下の通りである。
【0019】例えば、分子末端にまたは分子側鎖にアク
リロイル基、メタクリロイル基、またはエポキシ基など
の反応基を有する化合物で、不飽和ポリエステル、変性
不飽和ポリエステル、アクリル系ポリマー、アクリル系
モノマー、メタクリル系ポリマー、メタクリル系モノマ
ーおよびビニル型不飽和結合を有するモノマーまたはオ
リゴマー、エポキシ化合物などが単体でまたは他の溶剤
とともに使用できる。以下代表的なものを例示する。
【0020】(a)ポリエステルアクリレート、ポリエ
ステルメタクリレート、例えば、アロニックスM−53
00、アロニックスM−5400、アロニックスM−5
500、アロニックスM−5600、アロニックスM−
5700、アロニックスM−6100、アロニックスM
−6200、アロニックスM−6300、アロニックス
M−6500、アロニックスM−7100、アロニック
スM−8030、アロニックスM−8060、アロニッ
クスM−8100(以上、東亜合成化学工業(株)商品
名)、ビスコート700、ビスコート3700(以上、
大阪有機化学工業(株)商品名)、カヤラッドHX−2
20、カヤラッドHX−620(以上、日本化薬(株)
商品名)
【0021】(b)エポキシアクリレート、エポキシメ
タクリレート、例えば、NKエステル、EA−800、
NKエステル、EPM−800(以上、新中村化学
(株)商品名)、ビスコート600、ビスコート540
(以上、大阪有機化学工業(株)商品名)、フオトマー
3016、フオトマー3082(以上、サンノプコ
(株)商品名)
【0022】(c)ウレタンアクリレート、ウレタンメ
タクリレート、例えば、アロニックスM−1100、ア
ロニックスM−1200、アロニックスM−1210、
アロニックスM−1250、アロニックスM−126
0、アロニックスM−1300、アロニックスM−13
10(以上、東亜合成化学工業(株)商品名)、ビスコ
ート812、ビスコート823、ビスコート823(以
上、大阪有機化学工業(株)商品名)、NKエステル、
U−108−A、NKエステル、U−4HA(以上、新
中村化学(株)商品名)
【0023】(d)単官能アクリレート、単官能メタク
リレート、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリ
レート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレー
ト、フェノキシエチルアクリレート、シクロヘキシルア
クリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、N、N−ジ
メチルアミノエチルアクリレート、N、N−ジメチルア
ミノエチルメタクリレート、N、N−ジエチルアミノエ
チルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレートな
ど。エチレンオキシド変性フェノキシ化りん酸アクリレ
ートエチレンオキシド変性ブトキシ化りん酸アクリレー
ト、この他に東亜合成化学工業(株)の商品名でいえば
アロニックスM−101、アロニックスM−102、ア
ロニックスM−111、アロニックスM−113、アロ
ニックスM−114、アロニックスM−117、アロニ
ックスM−152、アロニックスM−154などが挙げ
られる。
【0024】(e)多官能アクリレート、多官能メタク
リレート、例えば、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレング
リコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジア
クリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプ
ロピレングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリ
トールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート、イソシアヌル酸ジアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリレート、イソシアヌル酸トリ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチ
レンオキシド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、プロピレンオキシド変性ペンタエリスリトールテ
トラアクリレート、プロピレンオキシド変性ジペンタエ
リスリトールポリアクリレート、エチレンオキシド変性
ジペンタエリスリトールポリアクリレートなどが挙げら
れる。東亜合成化学工業(株)の商品名でいえばアロニ
ックスM−210、アロニックスM−215、アロニッ
クスM−220、アロニックスM−230、アロニック
スM−233、アロニックスM−240、アロニックス
M−245、アロニックスM−305、アロニックスM
−309、アロニックスM−310、アロニックスM−
315、アロニックスM−320、アロニックスM−3
25、アロニックスM−330、アロニックスM−40
0、TO−458、TO−747、TO−755、TH
IC.TA2などが挙げられる。
【0025】(f)エポキシ化合物 例えばグリシジルメタクリレート、1,3−ビス(N,
N−ジエポキシプロピルアミノメチル)シクロヘキサ
ン、1,3−ビス(N,N−ジエポキシプロピルアミノ
メチル)ベンゼンなどが挙げられる。三菱瓦斯化学
(株)の商品名で言えば、GE−510、TETRAD
−X、TETRAD−Cなどが挙げられる。
【0026】このような接着剤を塗布する方法として
は、例えば、ブレードコート、スクイズコート、エアー
ナイフコート、リバースロールコート、グラビアロール
およびトランスファーロールコート、バーコート、カー
テンコート、リップコート、ダイコート等の方法が用い
られる。
【0027】接着剤を塗布する面は、金属箔あるいは紙
のどちらでもよいが、紙面がバリア性処理を施されてい
ない場合には、接着剤が紙層中へ浸透するのを防止する
ために金属箔面に接着剤を塗布するのが望ましい。
【0028】接着剤の塗布量は、極端に少ない場合には
金属箔−紙間の十分な接着を得ることができない。特に
ラミネートされる一方が紙であり、ミクロな凹凸の多い
表面であることや接着剤の一部が紙層中へ浸透するのが
避けられないことのために少なくとも1g/m2以上の
塗布量が必要である。もし塗布量がこれに満たない場合
には、接着剤による塗布面の被覆が不十分となり、金属
箔−紙間の接着強度が部分的に低下する。そして、製版
時に強熱されると紙層内からの水蒸気の発生や空気の膨
張に耐えきれず金属箔−紙間でブリスターが発生する。
塗布量の上限は、ラミネーターの性能、紙の表面性状、
あるいは経済性から自ずと制約される。
【0029】本発明において、接着剤である電子線硬化
性樹脂を硬化させるのに必要な電子線の照射量は、0.
1〜10Mrad程度の範囲で調整するのが望ましい。
0.1Mrad以下では十分な照射効果が得られず、1
0Mrad以上では基材を劣化させるため好ましくな
い。
【0030】電子線の照射方式としては、スキャニング
方式、カ−テンビ−ム方式等が採用され、電子線を照射
する加速電圧は、透過力、硬化力の面から100〜10
00kVであり、より好ましくは100〜300kVの
電子線加速器を用いることが好ましい。加速電圧がこの
範囲より低いと電子線の透過力が低すぎて十分な硬化が
行なわれず、またこの範囲より大きすぎるとエネルギー
効率が悪化するばかりでなく、樹脂、添加剤の分解、原
紙の強度低下など品質上好ましくない影響が現われる。
【0032】電子線照射に際しては、酸素濃度が高いと
電子線硬化樹脂の硬化が妨げられるため、窒素、ヘリウ
ム、二酸化炭素等の不活性ガスによる置換を行い、酸素
濃度を600ppm以下、好ましくは400ppm以下に抑制
した雰囲気中で照射することが好ましい。
【0031】本発明において、中間層には通常、合成樹
脂エマルジョンが、必要に応じてクレー、セリサイト、
炭酸カルシウムなどの顔料、澱粉やポリビニルアルコー
ルなどの水溶性接着剤、導電剤、耐水化剤などと混合し
て塗布される。
【0032】本発明において、基材の耐水性や導電性を
高めるために、基材の光導電層と反対側に裏塗層を設け
てもよく、このような裏塗層には通常、合成樹脂エマル
ジョンが、必要に応じてクレー、セリサイト、炭酸カル
シウムなどの顔料、澱粉やポリビニルアルコールなどの
水溶性接着剤、導電剤、耐水化剤などと混合して塗布さ
れる。
【0033】本発明において、光導電層は電子写真方式
により作像されるものを指しており、光半導体をその基
本成分として含有するものである。通常、酸化亜鉛、二
酸化チタン、硫化カドミウムなどの無機光導電性物質を
絶縁性接着剤樹脂中に分散したもの、あるいはポリビニ
ルカルバゾールのような有機光導電性物質などが用いら
れる。
【0034】
【作用】本発明において、紙と金属箔を接着させる接着
剤として電子線硬化性樹脂を使用することにより、短時
間のうちに印刷時に版伸びの少ない、耐刷性に優れた電
子写真平版印刷原版用基材が得られる。
【0035】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明の内容はこれらに限定されるものでは
ない。なお、以下に示す部および%はいずれも重量基準
である。
【0036】実施例1 厚さ10μmのアルミ箔の両面に、下記接着剤を乾燥塗
布量が2.4g/m2になるようにグラビアロールで塗
布し、市販の坪量50g/m2の上質紙を、アルミ箔の
両面に重ね合わせ、加速電圧200kV、吸収線量4.
0Mradの条件で電子線照射を行い、アルミ箔ラミネ
ート紙を作製した。 (接着剤1) アロニックスM−5600(東亜合成化学工業製)
【0037】次に、このアルミ箔ラミネート紙の片側
に、下記組成の中間層を乾燥塗布量が10g/m2にな
るようにエアーナイフコーターで塗布、乾燥した。 (中間層組成) セリサイト含有無機顔料(ジークライトTMC、ジーク
ライト化学製、50%水分散液):100部 カルボキシル変性SBRラテックス(固形分48%):
50部 メラミン樹脂初期縮合物(スミレーツレジン−613、
住友化学製、固形分80%):4部 有機アミン塩系触媒(スミテックスアクセラレーターA
CX−P、住友化学製、固形分35%):0.4部 ポリスチレンスルホン酸アンモニウム(固形分30
%):4部
【0038】そして、このアルミ箔ラミネート紙の中間
層と反対側に、下記組成の裏塗層を乾燥塗布量が15g
/m2になるように塗布、乾燥した。 (裏塗層組成) カオリン(ハイドラスパース、ヒューバー製、50%水
分散液):100部 セリサイト含有無機顔料(ジークライトTMC、ジーク
ライト化学製、50%水分散液):100部 酸化澱粉(10%水溶液):60部 カルボキシル変性SBRラテックス(固形分48%):
150部 ポリスチレンスルホン酸アンモニウム(固形分30
%):6部 メラミン樹脂初期縮合物(スミレーツレジン−613、
住友化学製、固形分80%):4部
【0039】さらに、このアルミ箔ラミネート紙の中間
層表面に、下記組成の光導電層を乾燥塗布量が20g/
2になるように塗布、乾燥し、電子写真平版印刷原版
を作製した。 (光導電層組成) 電子写真用酸化亜鉛:200部 アクリル系樹脂(50%液):80部 ローズベンガル(2%メタノール溶液):15部 キシレン:250部
【0040】実施例2 市販の坪量50g/m2の上質紙の片面に、実施例1の
中間層を乾燥塗布量が10g/m2になるように塗布、
乾燥し、中間層片面塗布紙を作製した。
【0041】次に、市販の坪量50g/m2の上質紙の
片面に、実施例1の裏塗層を乾燥塗布量が15g/m2
になるように塗布、乾燥し、裏塗層片面塗布紙を作製し
た。
【0042】そして、厚さ10μmのアルミ箔の両面に
下記接着剤を乾燥塗布量が1.7g/m2になるように
グラビアロールで塗布し、中間層片面塗布紙及び裏塗層
片面塗布紙の非塗布面がそれぞれアルミ箔と向き合うよ
うに重ね合わせ、加速電圧200kV、吸収線量4.0
Mradの条件で電子線照射を行い、アルミ箔ラミネー
ト紙を作製した。 (接着剤2) アロニックスM−1200(東亜合成化学工業製)
【0043】さらに、このアルミ箔ラミネート紙の中間
層表面に、実施例1の光導電層を乾燥塗布量が20g/
2になるように塗布、乾燥し、電子写真平版印刷原版
を作製した。
【0044】実施例3 厚さ10μmのアルミ箔の片面に、下記接着剤を乾燥塗
布量が1.2g/m2になるようにグラビアロールで塗
布し、市販の坪量100g/m2の上質紙を重ね合わ
せ、加速電圧200kV、吸収線量4.0Mradの条
件で電子線照射を行い、アルミ箔ラミネート紙を作製し
た。 (接着剤3) アロニックスM−220(東亜合成化学工業製)
【0045】次に、このアルミ箔ラミネート紙のアルミ
面に、実施例1の中間層を乾燥塗布量が10g/m2
なるように塗布、乾燥した。
【0046】そして、このアルミ箔ラミネート紙の中間
層と反対側に、実施例1の裏塗層を乾燥塗布量が15g
/m2になるように塗布、乾燥した。
【0047】さらに、このアルミ箔ラミネート紙の中間
層表面に、実施例1の光導電層を乾燥塗布量が20g/
2になるように塗布、乾燥し、電子写真平版印刷原版
を作製した。
【0048】比較例1 実施例1における接着剤の乾燥塗布量を0.8g/m2
とした以外は、実施例1と全く同様にして電子写真平版
印刷原版を作製した。
【0049】比較例2 厚さ10μmのアルミ箔の片面に、下記接着剤を乾燥塗
布量が2.5g/m2になるようにグラビアロールで塗
布し、市販の坪量50g/m2の上質紙をラミネートし
た後、アルミ箔のもう一方の面に下記組成の接着剤を乾
燥塗布量が2.5g/m2になるように塗布し、市販の
坪量50g/m2の上質紙をラミネートした。 (接着剤4) アクリル酸エステル樹脂エマルジョン(モビニール98
7、ヘキスト合成製)
【0050】そして、実施例1におけるアルミ箔ラミネ
ート紙を上記アルミ箔ラミネート紙に変更した以外は、
実施例1と全く同様にして電子写真平版印刷原版を作製
した。
【0051】比較例3 厚さ10μmのアルミ箔の片面に、下記接着剤を乾燥塗
布量が2.3g/m2になるようにグラビアロールで塗
布し、市販の坪量50g/m2の上質紙をラミネートし
た後、40℃、50%RHで2日間加温エージングし
た。次に、アルミ箔のもう一方の面に下記組成の接着剤
を乾燥塗布量が2.3g/m2になるように塗布し、市
販の坪量50g/m2の上質紙をラミネートした後、再
び40℃、50%RHで2日間加温エージングした。 (接着剤5) ポリエステル樹脂(AD−588、東洋モートン製)
【0052】そして、実施例1におけるアルミ箔ラミネ
ート紙を上記アルミ箔ラミネート紙に変更した以外は、
実施例1と全く同様にして電子写真平版印刷原版を作製
した。
【0053】このようにして作製した電子写真平版印刷
原版を、20℃、65%RHの条件下でシーズニング
し、電子写真製版機ダイヤファックスEP−31V(三
菱製紙製、液体現像用製版機)で製版した。
【0054】次に、電子写真オフセットマスター用エッ
チ液ダイヤファックスLOM−OHII(三菱製紙製)で
不感脂化処理し、オフセット印刷機トーコーModel
810(東京航空計器製)で印刷した。
【0055】評価結果は一括して表1に示す。表1中の
接着性は、テープ剥離法により、耐水性は、上記エッチ
液を用いてウェットラブ試験法により、耐熱性は、ブリ
スター発生温度をオイルバス法により、それぞれ評価し
た。
【0056】製版時のブリスターは、製版機ヒーター部
の予熱状態、あるいはヒーター温度調節目盛によって変
化するので、ヒーター部は室温と同じになるまで一旦冷
却した後、ヒーター温度調節目盛が上限と下限のちょう
ど中間の状態において製版を行い判定した。
【0057】印刷時のアルミ−原紙間の剥離は、100
00枚印刷後の印刷原版の状態より判定した。
【0058】
【表1】
【0059】実施例1、2、3については、製版時のブ
リスターや印刷時の層間剥離の発生がなく、湿し水を与
えての印刷において10000枚以上の印刷を行っても
版伸びがなかった。比較例1については、接着剤の塗布
量が少なく、接着性、耐水性、耐熱性が低下したため、
製版時のブリスターや印刷時の層間剥離が発生した。比
較例2については、接着剤の接着性、耐水性、耐熱性が
劣るため、製版時のブリスターや印刷時の層間剥離が発
生した。比較例3については、加温エージングにより2
回目のラミネートにおける接着性が低下し、製版時のブ
リスターや印刷時の層間剥離が部分的に発生した。
【0060】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、製版時のブリスターや印刷時の湿し水の染み
込みに起因する層間剥離の発生しない耐刷性の良好な電
子写真平版印刷原版用基材が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属箔の片面または両面に接着剤を塗布
    して紙と接着することにより作製される金属箔ラミネー
    ト紙を基材とし、前記金属箔ラミネート紙上に中間層を
    介して光導電性物質を含む光導電層を設けてなる電子写
    真平版印刷原版の基材において、前記接着剤が、電子線
    硬化性樹脂であることを特徴とする電子写真平版印刷原
    版用基材。
  2. 【請求項2】 前記接着剤が、1g/m2以上塗布され
    ていることを特徴とする請求項1記載の電子写真平版印
    刷原版用基材。
JP22511391A 1991-08-08 1991-08-08 電子写真平版印刷原版用基材 Pending JPH0545938A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6355548A (ja) * 1986-08-26 1988-03-10 Fuji Photo Film Co Ltd ハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6355548A (ja) * 1986-08-26 1988-03-10 Fuji Photo Film Co Ltd ハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理方法
JPH0545938B2 (ja) * 1986-08-26 1993-07-12 Fuji Photo Film Co Ltd

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