JPH0545752A - 立体写真投映の主被写体合わせ方法および立体写真焼付装置 - Google Patents

立体写真投映の主被写体合わせ方法および立体写真焼付装置

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JPH0545752A
JPH0545752A JP20304491A JP20304491A JPH0545752A JP H0545752 A JPH0545752 A JP H0545752A JP 20304491 A JP20304491 A JP 20304491A JP 20304491 A JP20304491 A JP 20304491A JP H0545752 A JPH0545752 A JP H0545752A
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Shunkichi Igarashi
俊 吉 五十嵐
Seiichi Taguchi
口 誠 一 田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レンチキュラー方式の立体写真投映方法にお
ける簡易な主被写体合わせ方法、および容易な操作で正
確な主被写体合わせを行うことができ、適正な立体画像
(映像)を形成することができ、しかも構造も簡単な立
体写真焼付装置を提供する。 【構成】 原画像の投映面に被投映媒体を配し、この被
投映媒体に得られた投映像に応じて、あるいは原画像の
撮影距離および各原画像の撮影間隔より、各原画像上に
おける主被写体のズレを算出することにより、ミラー光
学系によって各光束の光路を調整することにより、投映
像における各原画像の主被写体合わせを行うことにより
前記目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンチキュラー方式の
立体写真投映方法における主被写体合わせ方法、および
容易な操作で正確な主被写体合わせを行うことができ、
適正な立体画像(映像)を形成することができ、しかも
構造も簡単な立体写真焼付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レンチキュラーシートと感光材料とから
なるレンチキュラー感光材料を用いた立体画像(映像)
の形成方法が知られている。このような立体画像形成
は、例えば図24に示す2眼方式のように、レンチキュ
ラーシートCの裏面に感光層Dを設けたレンチキュラー
感光材料Fに、投映レンズB1 ,B2 を通して左右異な
った視点より得られた画像情報(原画像)、すなわち左
右の画像A1 ,A2 を投映し、線状画像要素に分解して
記録(焼付)する。このようにして感光層Dに画像が投
映記録されたレンチキュラー感光材料Fを、図25のよ
うに左右の眼L,Rによりレンチキュラー感光材料Fの
レンチキュラーシートCを通して見ることにより、感光
層Dの画像が立体視される。しかし、この方式では、立
体視の得られる両眼の位置が極めて限られ、それを外れ
ると急激な光学濃度(以下、単に「濃度」という)低下
が生じ、立体感が減退する。
【0003】このような欠点は、レンチキュラーシート
による線状画像要素の線巾を適当量ずつ拡げれば改善さ
れることが知られている。例えば、このような2眼方式
の立体画像の形成方法において、特公昭49−607号
公報には、感光材料と投映レンズとを同一方向に所定の
速度比で動かし線画像の巾を拡大する方法が、また、特
公昭53−33847号公報には、レンチキュラー感光
材料をその中心部のレンズの母線を軸として所定の角度
で揺動させる方法が、さらに、特公昭49−25902
号公報には、レンチキュラー感光材料の表面に全体とし
てレンチキュラーレンズの屈折力を変えるようなカバー
を貼り重ねて画像要素の線幅が拡がった状態で記録する
方法が、それぞれ開示されている。
【0004】また、より高画質な立体画像の形成方法と
して、3以上の原画像を用いる立体画像の形成方法が知
られており、例えば特公昭58−7981号公報には、
所定間隔で配置されるN個の2次元像を、所定の間隔で
離間して配される投映の角度を変えることができるN個
の投映用のレンズを介してピッチWのレンチキュラー感
光材料の感光層に投映し、レンチキュラー感光材料のピ
ッチ内にN個の均一な焦点の合った収光像を形成し、立
体画像を形成する方法が開示されている。
【0005】ところで、複数の異なる視点より得られた
原画像においては、図26に示すように、被写体の距離
の変化に対応して、各奥行き位置にある被写体の画像は
各カメラレンズの光軸よりズレた位置に記録される。ま
た、このズレの量は撮影レンズの間隔とも関係し、前述
の特公昭58−7981号にも開示されるように、下記
式で表すことができる。 e=kf/(k−ft ) (1) k`=se/k=sft /(k−ft ) (2) a`=se/a=(k/a)k` (3) b`=se/b=(k/b)k` (4) [上記各式において、ft は撮影レンズ100の焦点距
離; a,bおよびkは、それぞれ撮影レンズ100の
中心線102から被写体A,BおよびKまでの距離;
a`,b`およびk`は、それぞれフイルム平面104
に沿う軸線106から像A`,B`およびK`までの距
離; をそれぞれ示す。]
【0006】従って、複数の異なる視点より得られた原
画像をレンチキュラー感光材料に投映、記録して適正な
立体画像を得るためには、各原画像上に少しずつずれて
記録されている主被写体画像をその画像投映面上で一致
させ、主被写体に関してはずれのないシャープな画像を
形成する必要がある。ところが、従来のレンチキュラー
感光材料を適用する装置においては、この主被写体合わ
せを容易かつ好適に行う事ができないという問題点があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】例えば、先の特公昭4
9−607号、特公昭53−33847号、および特公
昭49−25902号の各公報に開示される方法(装
置)においては、この主被写体合わせを行う具体的な方
法は開示されておらず、投映像の主被写体合わせはオペ
レータの手腕にゆだねられており、熟練したオペレータ
でなければ好適な立体画像を形成することができない。
【0008】また、3以上の原画像を適用する特公昭5
8−7981号公報に開示される立体画像の形成装置に
おいては、主被写体合わせはより重要となるが、上記公
報においては各原画像上の被写体のズレに関しての記載
は有るが、3以上の原画像を適用する事による装置の複
雑化に伴い主被写体合わせはより困難なものとなってし
まい、また、上記公報に開示される装置においては、こ
れを解決する好適な手段は持ち合わせていない。
【0009】また、特開平2−248943号公報に
は、原画像撮影時の被写体距離、各撮影レンズの間隔、
および撮影レンズの焦点距離より、隣接する原画像間の
主被写体の距離を算出し、得られた主被写体の距離に応
じて原画像の移動距離(送りピッチ)を設定し、一枚づ
つ原画像を移動して複数枚の原画像の投映像をレンチキ
ュラー感光材料に記録する立体写真の焼付装置が開示さ
れている。
【0010】ところが、この装置は原画像一枚毎に送り
ピッチを変更して焼付を行う必要があるので、焼付動作
の制御および装置が複雑なものとなってしまい、また焼
付効率が悪いという問題点がある。
【0011】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、複数の異なる視点より得られた原
画像をレンチキュラーシートを介して感光材料等の画像
記憶媒体や表示媒体に記録(焼付)する、レンチキュラ
ー方式の立体写真投映において、容易な操作で正確な主
被写体合わせを行うことができる立体写真投映の主被写
体合わせ方法、容易な操作で正確に主被写体が合った適
正な立体画像(映像)を形成することができ、しかも構
造も簡単な立体写真焼付装置を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の立体写真投映の主被写体合わせ方法の第1
の態様は、2以上の異なる視点より得られた原画像から
の光束を投映レンズに入射させ、前記投映レンズを通過
した光束の光路を各原画像毎にミラー光学系によって変
更して、各光束をレンチキュラーシートに所定の角度で
入射させ、それぞれ複数の線状画像要素として画像要素
記憶媒体または表示媒体に投映するに際し、前記光束の
投映面に被投映媒体を配し、この被投映媒体に得られた
投映像に応じて前記ミラー光学系によって各光束の光路
を調整することにより、投映像における各原画像の主被
写体合わせを行うことを特徴とする立体写真投映の主被
写体合わせ方法を提供する。
【0013】また、本発明の立体写真投映の主被写体合
わせ方法の第2の態様は、2以上の異なる視点より得ら
れた原画像からの光束を投映レンズに入射させ、前記投
映レンズを通過した光束の光路を各原画像毎にミラー光
学系によって変更して、各光束をレンチキュラーシート
に所定の角度で入射させ、それぞれ複数の線状画像要素
として画像要素記憶媒体または表示媒体に投映するに際
し、前記2以上の原画像の撮影距離および各原画像の撮
影間隔より、各原画像上における主被写体のズレを算出
し、これに応じて前記ミラー光学系によって各光束の光
路を調整することにより、投映像における各原画像の主
被写体合わせを行うことを特徴とする立体写真投映の主
被写体合わせ方法を提供する。
【0014】さらに、本発明の立体写真焼付装置の第1
の態様は、2以上の異なる視点からの原画像をレンチキ
ュラーシートを介してそれぞれ複数の線状画像要素と
し、レンチキュラーシートの裏面側に配される感光材料
に焼き付ける立体写真焼付装置であって、焼付光源と、
複数の原画像を担持するフィルムを保持するフィルム保
持手段と、前記フィルムを透過した原画像情報を有する
各原画像の投映光を前記感光材料に結像する少なくとも
一つの投映レンズと、前記投映レンズを通過した投映光
の光路を変更する少なくとも1枚のミラー、および前記
ミラーの少なくとも一つに配されるミラーの角度調整機
構を有するミラー光学系と、前記レンチキュラーシート
および感光材料を所定の位置に保持する保持手段と、前
記感光材料に対応する面上の少なくとも前記原画像の主
被写体位置に配置自在にされる被投映媒体とを有し、前
記感光材料への原画像の焼付前に、前記被投映媒体にこ
の原画像の投映光を結像させ、この投映像に応じて各原
画像の主被写体が一致するように前記角度調整機構によ
って前記ミラーの角度を調整した後、前記レンチキュラ
ーシートを介して感光材料に焼付を行うことを特徴とす
る立体写真焼付装置を提供する。
【0015】また、上記本発明の立体写真焼付装置の第
1の態様においては、前記被投映媒体がスクリーンであ
り、このスクリーン上に結像した投映像を目視して、前
記角度調整機構によるミラーの角度調整を行うのが好ま
しい。
【0016】また、上記本発明の立体写真焼付装置の第
1の態様においては、前記被投映媒体がスクリーンであ
り、前記スクリーン上に結像した投映像をディスプレイ
に再生し、この再生像より前記角度調整機構によるミラ
ーの角度調整を行うのが好ましい。
【0017】また、上記本発明の立体写真焼付装置の第
1の態様においては、前記被投映媒体がコントラストセ
ンサであり、このコントラストセンサの画像コントラス
ト信号が最大になるように前記角度調整機構によるミラ
ーの角度調整を行うのが好ましい。
【0018】また、上記本発明の立体写真焼付装置の第
1の態様においては、前記被投映媒体がスクリーンであ
り、このスクリーン上に結像した投映像を再生しこの再
生画像上で主被写体を設定するディスプレイと、前記主
被写体の設定に連動して前記ディスプレイ上で設定され
た主被写体の位置に移動するコントラストセンサとを有
し、前記コントラストセンサの画像コントラスト信号が
最大になるように前記角度調整機構によるミラーの角度
調整を行うのが好ましい。
【0019】さらに、本発明の立体写真焼付装置の第2
の態様は、2以上の異なる視点からの原画像をレンチキ
ュラーシートを介してそれぞれ複数の線状画像要素と
し、レンチキュラーシートの裏面側に配される感光材料
に焼き付ける立体写真焼付装置であって、焼付光源と、
複数の原画像を担持するフィルムを保持するフィルム保
持手段と、前記フィルムを透過した原画像情報を有する
各原画像の投映光を前記感光材料に結像する少なくとも
一つの投映レンズと、前記投映レンズを通過した投映光
の光路を変更する少なくとも1枚のミラー、および前記
ミラーの少なくとも一つに配される角度調整機構を有す
るミラー光学系と、前記レンチキュラーシートおよび感
光材料を所定の位置に保持する保持手段とを有し、前記
3以上の原画像の撮影距離および各原画像の撮影間隔よ
り、各原画像上における主被写体のズレを算出し、この
ズレに応じて各原画像の主被写体が一致するように前記
角度調整機構によって前記ミラーの角度を調整した後、
前記レンチキュラーシートを介して感光材料に焼付を行
うことを特徴とする立体写真焼付装置を提供する。
【0020】また、前記本発明の立体写真焼付装置の第
1に態様および第2の態様において、前記ミラーの角度
調整機構が、各ミラーの所定位置に配設される複数のア
クチュエータと、前記アクチュエータを制御する制御装
置とより構成されるのが好ましい。
【0021】
【作用】本発明はレンチキュラーシートを適用する立体
写真投映や立体写真焼付に関するものであって、立体画
像の投映面や焼き付け面の近傍にスクリーン等の被投映
媒体を配置して得られた投映像より、あるいは原画像の
撮影距離、および各原画像の撮影間隔に応じて、各原画
像の光束の光路を調整するミラーの角度を調整し、原画
像の主被写体合わせを行う。
【0022】つまり、本発明の態様の一つにおいては、
画像要素記憶媒体、画像要素表示媒体に立体画像を投映
する前に、あるいは、レンチキュラー感光材料に立体画
像の投映・焼付を行う前に、原画像の投映位置に配置自
在なスクリーンを配備して投映像を得、この投映像を目
視やディスプレイ上に再生し、あるいは投映像上におけ
る主被写体の位置にコントラストセンサを配置して画像
コントラスト出力信号を得る。この投映像や出力信号よ
り、各原画像毎にその光路を調整するミラー光学系に配
置されるミラーの角度を調整し、各原画像の主被写体合
わせを行う。
【0023】また、別の態様においては、原画像の撮影
距離、および原画像の撮影時における撮影レンズの間隔
より、原画像における主被写体位置のズレを算出し、こ
れに応じて前記ミラー光学系のミラーの角度を調整し
て、各原画像の主被写体合わせを行う。
【0024】このような本発明によればスクリーンやコ
ントラストセンサ上に投映された原画像の投映像より、
あるいは原画像の撮影データより、原画像の光路を調整
するミラーの角度を調整して、原画像の主被写体を画像
投映面上で一致させ、主被写体に関してはずれのないシ
ャープな画像を形成することができ、高画質な立体写真
の形成が可能である。
【0025】しかも、実際の投映像を得て、あるいは原
画像の撮影データに応じて、各原画像の光路をミラーの
角度を調整するだけで主被写体合わせを行うことができ
るので、主被写体合わせの操作が簡単で、しかも装置構
成も簡易なものとすることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明に係る立体写真投映方法および
立体写真焼付装置について、添付の図面に示す好適実施
例を参照して詳細に説明する。
【0027】本発明の立体写真投映方法、および立体写
真焼付装置は、複数の異なる視点より得られた原画像か
らの光束を、レンチキュラシートを介して複数の線状画
像要素として画像要素記憶媒体または画像表示媒体に投
映し、感光材料への画像記録(焼付)やCCD等の固体
撮像素子への画像記録を行い立体画像を得るものであ
る。
【0028】レンチキュラーシートは、かまぼこ型のレ
ンズ(レンチキュラーレンズ)を複数個一体に形成し
た、上面が複数の円筒状のレンズ形状であり、底面が平
坦な面であり、レンチュラーの幅方向にのみ屈折力を有
するものである。本発明は、このようなレンチキュラー
シートを介して画像要素記憶媒体や画像表示媒体に立体
画像の記録を行う。
【0029】本発明に適用される画像要素記憶媒体とし
ては、写真感光材料や電子的感光体、その他磁気記録媒
体や光記憶媒体をも含むものであり、レンチキュラーシ
ートを介して投映画像が画像要素に分解されて、これが
一時記憶され、この記憶画像を間接的に種々の立体視可
能な媒体に利用するものである。例えば、CCDなどの
電子的感光体(固体撮像素子)を用いる場合には、感光
体に線画像として受け、これをビデオ信号として送りC
RT等に再生し、CRTでは画像サイズに対応したレン
チキュラーシートがCRT画面上に取り付けられてお
り、投映された蛍光素子で発光した画面をレンチキュラ
ーシートを通して見ることにより立体視することができ
る。また画像要素表示媒体としては、拡散板、スクリー
ン、フレネルレンズを用いるもの、反射ミラー、あるい
はレンチキュラーシートと組み合わせた2重レンチキュ
ラースクリーン等が代表的に挙げられる。
【0030】以下に本発明の実施例として、3次元物体
を異なる撮影点から多数の2次元画像として撮影し、次
に構成用レンズ状スクリーンとしてのレンチキュラー感
光材料を通じてこの2次元画像を投映することによって
3次元画像を構成する間接立体写真法に本発明を適用す
る場合について説明する。
【0031】図1に示すように、撮影時には、被写体5
1を異なる視点から3個のレンズ531 ,532 ,53
3 を通して原画フィルム(感光材料)55に撮影するこ
とができる3眼のカメラ57にて立体写真用の複数、こ
の場合には3個の原画131 ,132 ,133 を得る。
【0032】3個の異なる視点から撮影された原画像を
有するフィルムから感光層を裏面に有する立体写真用の
レンチキュラー感光材料に露光を行う場合の光学系につ
いて以下に説明する。なお、この場合において、前記3
個の原画像が焼き付けられたフィルムは3個の原画像1
1 ,132 ,133 をそれぞれ分離して露光を行って
もよいが、この場合には、3個の原画像は分離せずに、
連続してフィルム上に配列しているものとする。このよ
うにしていると一般のユーザが撮影したフィルムに何ら
加工を施すことなく焼き付けを行えるので実用的であ
る。
【0033】図2に本発明の立体写真焼付装置の一例が
示される。図2に示される本発明に係る立体写真焼付装
置(以下、焼付装置とする)は、基本的に、光源11
と、コンデンサレンズ12と、前述のカメラによって得
られた異なる視点から撮影した複数、図示例においては
3個の原画像13;131 ,132 ,133 を所定位置
に保持するフィルムホルダ30と、必要に応じて各原画
像マスキングするマスク23と、このマスク23を移動
するマスク駆動手段22と、3個の原画に共通の1個の
投映レンズ14と、各原画毎に異なる光路を通り、レン
チキュラー感光材料18に所定の入射角度となるように
調整可能であるミラー光学系15と、レンチキュラーシ
ート19の裏面に感光層20を有するレンチキュラー感
光材料18を所定位置に保持する感材保持台31とから
構成される。
【0034】光源11は、白色光源であり、例えばハロ
ゲンランプなどが挙げられる。コンデンサレンズ12
は、光源11からの発散光を集光し、ほぼ平行光にして
原画像を照射するものであり、コントラストが高くなる
という利点があるが、またコンデンサレンズの代わりに
ミラーボックスを用いて拡散光として原画像を照射し
て、各原画像のピンホール等を感光材料に投映露光され
ないようにすることもできる。
【0035】フィルムホルダ30は、前述のようにして
得られた原画像が例えば連続して形成されているネガま
たはポジ型のフィルムを担持し、光学系およびレンチキ
ュラー感光材料18に対し一定の距離に保つ。このフィ
ルムホルダ30は、またモータとカム、ソレノイドとロ
ッド、またはフィルム送り工程でチャージされるスプリ
ングとフックなどの既知の送り機構を用いて搬送可能と
することもできる。
【0036】マスク23は、例えば原画像のフレーム形
状に所定のマスクパターンが開けられている板状の剛固
な金属またはプラスチック等の材料から形成される。こ
のマスク23の端部は、マスク駆動装置22により移動
自在に支持されており、マスク駆動装置22の制御によ
りマスク23が延在する平面上を平行に移動され得る。
マスク駆動装置22は、例えばモータとカム、ソレノイ
ドとロッド、またはフィルム送り工程でチャージされる
スプリングとフック等の既知の機構の組合せから構成さ
れる。
【0037】投映レンズ14は、各原画像の投映光がレ
ンチキュラー感光材料18内でほぼ焦点を結ぶように、
所定の焦点距離を有する凸レンズまたは所定の収差を取
り除く組合せレンズを選択する。またこの投映レンズは
その光軸方向に移動可能とし、原画全体のピント調整を
行えるようにするのが好ましい。さらに、投映レンズ1
4の後または前、または投映レンズ14が組合せレンズ
である場合にはそのレンズの間には、図示しないが、絞
りを設けると、投映したい画像のフレアを防止し、鮮鋭
な画像を感光材料に投映することができるので望まし
い。
【0038】投映レンズ14を通過した各原画像の投映
光の光束は、次いで、ミラー光学系15に入射する。図
示例において、ミラー光学系15は各原画像(その投映
光)毎にその光路を変更し、レンチキュラー感光材料1
8までの光路長を同一となるように調整し、各原画の主
被写体を感光層20の共通の基準点に合致するようにレ
ンチキュラー感光材料18の感光層20に入射させ、か
つ、レンチキュラー感光材料18に所定の入射角度とな
るように調整するものである。
【0039】このようなミラー光学系15は、ネガまた
はポジフィルムに形成された原画を透過したこれら画像
情報を含む投映光の光束を、各原画画素毎の画像情報を
含む光束に分離し、各原画の主被写体調整をするための
第1のミラー16;161 ,162 ,163 と、第1の
ミラー16のそれぞれ裏面の所定位置に配設される圧電
素子などの電界により変形可能な変形素子が配設され、
その変形素子を図示しない制御装置により変形させて、
これら変形素子が担持する第1のミラー16の角度を微
調整する角度調整手段41と、分離された各原画に対応
する光束をレンチキュラー感光材料18に所定の入射角
度で入射させ、かつ各々の光束のレンチキュラー感光材
料18の感光層20までの光路長を同一に調整するため
の光路長調整用の第2のミラー171 ,172 ,173
とを備える。図示例の焼付装置においては、投映レンズ
14を透過した各原画像の光束は、対応する第1のミラ
ー16、次いで第2のミラー17によって所定の方向に
反射され、所定の角度でレンチキュラー感光材料18に
入射する。
【0040】ただし、図2においては、中央の原画13
2 からの投映光に相当する中央光束に応じた、第1のミ
ラー162 および第2のミラー172 は、紙面に垂直な
方向の手前(または奥)側に配置されているため、図面
の簡略化のため図示を省略している。中央の原画像13
2 について図4を参照しつつ次段で説明する。
【0041】ミラー光学系15のフィルム面に沿った左
右方向の光路におけるミラー光学系15の配置は、スペ
ース性を考慮すると、図2に示すように原画像131
対応する第1ミラー161 および第2ミラー171 と、
原画像133 に対応する第1ミラー163 および第2ミ
ラー173 との配置を、レンチキュラー感光材料18の
母線に垂直な、光学系全体の光軸(中央の原画に垂直な
光軸)Oに対し対称配置とすることもできるが、図3に
示すように、光軸Oに沿って互いに前後させて配置する
こともできる。このように配置した方がスペース的に小
さくすることができる利点がある。
【0042】図示例の焼付装置のようにミラー光学系に
より光路を変更することは、光路長を延ばす結果とな
る。図3を例に、この場合の原画像131 ,133 の鏡
像を符号131', 133'でそれぞれ図示する。図示のミ
ラー光学系において、第1および第3の原画像131
133 からの画像情報を含む光束は、第1のミラー16
1 ,163 および第2のミラー171 ,173 のミラー
を経てレンチキュラー感光材料18に投映レンズ142
の光軸に対し2θの角度をもって、光軸に対称に投映さ
れる。なお、図3において、レンチキュラー感光材料1
8のレンチキュラーシート19は省略し、また感光層2
0は簡略化した線で示している。
【0043】次に図4を参照しながら、中央の原画像1
2 の光束について説明する。図示例においては、すべ
ての原画像の光束の焦点位置を1つの投映レンズ14で
調整するので、他の原画像と光路長を等しくするため、
光路調整用の2枚のミラー162 ,172 を用いて先の
原画像131 および133 の光束の中心が画成する平面
に対してほぼ垂直方向に光路を変更した後、レンチキュ
ラー感光材料18方向に光路を変更し、光束を入射させ
ている。従って、図示例においては、ミラー光学系15
に配置される2枚のミラー16 2 ,172 の間のほぼ光
路分だけ光路を延ばすことができる。
【0044】この場合には投映光の光束は、レンチキュ
ラー感光材料18の感光層20の垂線に対して所定の入
射角γで入射する。これは画像面の天地のずれを生じる
が、画像面の天地のずれはミラー調整により除去でき
る。しかし、画像面が傾くことによる台形歪が残る。こ
の歪は、入射角γが十分に小さければ、実用上その影響
は得られる立体映像に生じない。また、入射角γが無視
し得ない程度であるならば、原画像132 の直後にくさ
び形のプリズムを配置して、レンチキュラー感光材料1
8へ入射した画像の像面の傾きを補正することができ
る。
【0045】あるいは、図5に示すように、ミラー光学
系のミラーを全部で4枚使用して、原画像132 からの
投映光の光路をコの字型に迂回させることにより、光路
長を延長して、他の原画からの投映光の光路長と同一と
するとともに、レンチキュラー感光材料18への入射角
γも0にすることができる。
【0046】図示例の焼付装置においては、このような
ミラー光学系15の第1のミラー16には、この第1の
ミラー16の角度を調整し、原画像の主被写体合わせを
行う角度調整手段を有する。図2に示すような前記第1
のミラー16;161 ,162 ,163 の裏面に配設さ
れた圧電素子、電歪素子、ボイスコイルモータ、超音波
モータなどのアクチュエータ(変位素子)から構成され
る角度調整手段41を図示しない制御装置による適切な
電圧制御により第1のミラー16の微調整を行い、例え
ば、まず原画像132 を基準画像としてミラー162
角度を調整して画像構図を決定し、次いで2枚のミラー
161 および163 の角度を順次調整して、原画像13
1 および133 の投映像を原画像132 に合わせて調整
する。従って、基準画像に対応する第1のミラー16に
は角度調整手段41を不要とすることもできる。
【0047】角度調整手段41の一実施例を図6および
図7に示す。図示例の角度調整手段41は、第1のミラ
ー16をミラー中心の一点(点A)でピボット支持し、
この第1のミラー16の適当な2点(点B,C)をアク
チュエータで駆動する2点駆動型である。なお、第1の
ミラー16は、ミラー部分と支持部分とから構成されて
いる。
【0048】まずミラー中心(第2のミラーに光伝達す
る光束の中心)が反射する点Aをミラー裏面側からピボ
ット支持体43にてピボット支持する。第1のミラー1
6の適当な点B,Cにアクチュエータ45;451 ,4
2 をミラーの裏側から当接するように配置する。ま
た、点A,B,Cが作る三角形内にスプリングなどの附
勢部材(図示せず)で第1のミラー16を支持台47の
方向へ常に附勢するようにする。この附勢部材の配置さ
れる位置として、例えば図6に点Dで示す。また点A,
B,Cが作る三角形の重心位置に附勢部材を設けるのが
好ましい。
【0049】点B,Cに設けられるアクチュエータ45
としては、圧電素子、ボイスコイル型アクチュエータな
どの微小直線変位することが可能なものとする。例え
ば、図7に示すような装置が例として挙げられる。この
装置は、第1のミラー16の裏面に当接する棒61;6
1 ,612 と、棒61を支持し、その変形により棒6
1を棒の軸方向に変位させる圧電素子63;631 ,6
2 と、棒61の回りを取り巻くリング状マグネット6
5;651 ,652 とから構成される。図7に示すピボ
ット支持体43と、アクチュエータ45との組合せによ
りミラー表6の反射中心を中心として第1のミラー16
が回動する。
【0050】次に図7に示した角度調整手段41の変形
例として、図8に示すような、3点駆動型の機構につい
て以下に説明する。この例において、図6に示した角度
調整手段41の点Aに設けたピボット支持体43を、ピ
ボット支持を維持しながらアクチュエータの機能も持た
せたものである。この装置は、前記図7に示したアクチ
ュエータ45の機構とほぼ同じであるが、棒613 の先
端部分には、ミラー裏面のミラー中心部に設けられた凸
部が嵌挿されるように、凹部が設けられている。このよ
うな構造とすると、アクチュエータ451 ,452 の駆
動による第1のミラーの傾きに応じて、アクチュエータ
453 を駆動してミラー表面中心点の変位量を補正し、
ミラー表面を常に定位値に保つことが可能となる。
【0051】次に、角度調整手段41の別の例を図9,
図10に基づいて説明する。図9および10に示される
角度調整手段41は、ミラーの反射中心Dの裏側にスプ
リングなどの附勢部材で支持台47の方向へ附勢し、ミ
ラーの反射中心を囲む3点のミラー裏側にアクチュエー
タ451 ,452 ,453 を配置する。この場合にアク
チュエータ451 ,452 ,453 の重心が点Dとな
る。また、アクチュエータ451 ,452 ,453 は正
三角形を成すように配置するのが好ましい。この際にお
いては、アクチュエータ451 ,452 ,453 は、点
Dのミラーに垂直な方向の移動量が常にゼロとなるよう
に保ちながら、変位制御し、ミラー角度調整する。
【0052】さらに、図11,図12を参照して角度調
整手段41の別の例を説明する。この例において、ミラ
ーの支持機構は、ミラーをジンバル型に支持し、2軸の
それぞれの回転角を制御する例である。また、ミラー表
面の反射中心の移動がないように支持する。第1のミラ
ー16は、まず第1軸71を介して第1軸方向に回動自
在に支持する支持枠67と、支持枠67を第2軸73を
介して第2軸方向に回動自在に支持し、支持枠67自体
は支持台47に固定されている。第1軸71および第2
軸73は、ミラー表面に平行で実質的にミラー表面の一
点で直交する。
【0053】第1のミラー16には、第1軸に対して軸
対称に、一対の第1のアクチュエータおよび第1の附勢
部材がミラーの裏面側に配設される。第1のアクチュエ
ータ451 は例えばミラー16の点Bのミラー裏側に配
置され、その棒611 がミラー裏面と接触するように、
点Aのミラー裏側に附勢部材(図示せず)を配置する。
一対の第1のアクチュエータおよび第1の附勢部材は、
支持台47上に固定されている。
【0054】同様に、支持枠67には、第2軸に対して
軸対称に、一対の第2のアクチュエータおよび第2の附
勢部材がミラーの裏面側に配設される。第2のアクチュ
エータ452 は例えば支持枠67の点Cのミラー面裏側
に配置され、その棒612 が支持枠67の裏側と常に接
触しているように、例えば点Dの裏側に附勢部材67 2
を支持枠67と係合するように設ける。一対の第2のア
クチュエータおよび第2の附勢部材は、同様に、支持台
47上に固定されている。ところで、一対のアクチュエ
ータおよび附勢部材は、第1軸または第2軸に対して対
称に配設することに必ずしも限定されず、他にも、ミラ
ーが第1軸または第2軸を中心として回動するように、
アクチュエータの先端が常にミラー裏面または支持枠裏
面と接触するように配置することも可能である。
【0055】また、支持枠67に一対のアクチュエータ
452 および附勢部材672 を設けずに、第2軸を支持
枠69の外側まで延在させて、その軸に歯車等とそれと
歯合するステップモータなどを組み合わせた回動機構と
して、支持枠67を回動させることも可能である。
【0056】以上の例においては、第1のミラー16の
裏面側に附勢部材を配備して支持台47側に附勢するこ
とにより第1のミラー16の角度調整を可能としていた
が、本発明に適用されるアクチュエータ45はこれに限
定はされず、第1のミラー16の支持部分を磁性材で形
成することにより、アクチュエータ45に配される磁石
によって第1のミラー16を支持台47方向に附勢する
構成とし、附勢部材を不要としたものであってもよい。
【0057】なお、アクチュエータ45の変位素子の例
として圧電素子を用いた装置を例示したが、圧電素子の
他に、電歪素子、磁歪素子、ボイスコイルモータ、パル
スモータ、超音波モータなどを用いた装置とすることも
できる。
【0058】図示例の焼付装置においては、このような
ミラー光学系によって光路を調整された各原画の投映光
はレンチキュラー感光材料18に入射して各原画像を焼
付けるが、本発明に係る焼付装置においては、レンチキ
ュラー感光材料18への画像焼付を行う前に、スクリー
ン等の被投映媒体を用いて、あるいは原画像の撮影デー
タより、前述の角度調整手段41を用いて第1のミラー
16の角度を調整し、原画像の主被写体合わせを行う。
【0059】まず、一つの方法として、原画像13の投
映面(即ち図2中の点線FPに示す投映レンズの焦平
面)の近傍、例えばレンチキュラー感光材料18の上面
や、あるいはレンチキュラー感光材料18を取外して各
投映光の焦点位置に白色平板等のスクリーンを置き、こ
のスクリーンに各原画像を順次、あるいは1度に投映し
て、対応する第1のミラー16の角度を前記角度調整手
段41を用いて調整しながら、目視で主被写体画像を一
致させる。なお、各原画像を順次投映する際には、例え
ば図2に示すマスク駆動装置22により移動自在に支持
されるマスク23を用いればよい。
【0060】また、スクリーン上に得られた投映像を直
接目視する以外にも、この投映像をCCDカメラなどの
撮像素子によって読取り、これをCRT等のディスプレ
イに再生して同様の操作を行ってもよい。
【0061】また、別の方法としてコントラストセンサ
を用いる方法が例示される。この方法は、投映像の主被
写体に対応する部分にコントラストセンサ(以下、セン
サとする)を配置してこのセンサ上に少なくとも主被写
体の画像を投映し、画像コントラスト信号が最大になる
ように第1のミラー16の角度を調整し、各原画像の主
被写体合わせを行う方法である。
【0062】図13にこの例を概念的に示す。レンチキ
ュラー感光材料18を取外し、あるいは白色板等で覆
い、原画像の主被写体位置にコントラストセンサ80を
配置する。コントラストセンサ80の出力信号はコント
ラスト演算回路82に転送され、画像コントラスト信号
に変換されて制御回路84に送られ、他方、この時点で
の各第1のミラー16の角度が角度調整手段41の駆動
回路86より制御回路84に送られ、両者が制御回路8
4に記憶される。ここで、駆動回路86は第1のミラー
161 、162 および163 の角度を順次あるいは同時
に、種々変更し、同様にして画像コントラスト信号およ
び第1のミラー16の角度が制御回路84に記憶され
る。
【0063】例えば、まず原画像132 を基準画像とし
てミラー162 の角度を調整して画像構図を決定した
後、画像コントラスト信号を計測する前記操作を繰り返
すことによって、ミラー161 および163 の角度を順
次調整して画像コントラスト信号が最大となる第1のミ
ラー16の角度が求められると、制御回路84はこの角
度を駆動回路86に指示し、駆動回路86(角度調整手
段41)によって第1のミラー16の角度が調整され、
原画像13の主被写体合わせが行われる。
【0064】センサの移動方法には特に限定はなく、画
像をスクリーン等に投映してこの投映像を見ながら手で
センサを移動しても良く、また、同様に投映像を見なが
らX−Yステージのような公知の移動手段を用いてセン
サを移動するものであってもよい。また、先と同様に、
投映像をCCDカメラなどの撮像素子によって読み取
り、これをCRT等のディスプレイに再生してこの再生
像に応じてセンサを手で、あるいはX−Yステージ等で
移動しても良い。
【0065】好ましくは、ディスプレイと連動するセン
サを用い、ディスプレイ上で主被写体を指定して自動的
にセンサを移動するように構成するのが好ましい。つま
り、この場合においては、スクリーン等に投映された原
画像の投映像をCCDカメラ等の撮像素子で記録し、こ
れをCRT等のディスプレイに再生する。次いで、この
ディスプレイ上においてマウス等の手段によって主被写
体を指定する。ここで、ディスプレイとセンサとは連動
しており、ディスプレイで主被写体が指定されるとセン
サはスクリーン上をX−Yステージ等の公知の移動手段
で指定された主被写体位置に移動する。センサが主被写
体の位置に移動すると、先の図13に示される例と同様
に画像コントラスト信号が最大となるように第1のミラ
ー16の角度が角度調整手段によって調整され、原画像
の主被写体合わせが行われる。
【0066】また、レンチキュラー感光材料の全面に対
応してセンサを配備した全面センサを用い、ディスプレ
イ等によって主被写体を指定して、この部分のセンサを
作動させることにより主被写体合わせを行う構成として
もよい。
【0067】なお、主被写体は写真の中央部にある場合
が多いので、センサをレンチキュラー感光材料18の中
央に対応する部分に固定して主被写体合わせを行う構成
としたものであってもよい。
【0068】適用可能なセンサには特に制限はなく、図
14の(a)に示されるような直線ストライプ状のパタ
ーン、(b)に示されるような二次元ドットパターン、
(c)に示されるような同心円環を複数組合わせたもの
等、各種のパターンのセンサがいずれも適用可能であ
る。
【0069】このようにして全ての原画像の主被写体の
調整が完了したら、コントラストセンサやスクリーン等
を取り除いて、代わりにレンチキュラーシート19また
はレンチキュラー感光材料18を感材保持台31に載置
して、全ての原画像の投映または投映焼付を開始する。
【0070】ところで、上述した主被写体調整の方法で
は、コントラストセンサを感材保持台31上に載置した
平板上に置く配置、即ち投映面上にコントラストセンサ
を置いたが、コントラストセンサを置く面は実際の投映
面でなくても、実投映画面に相当する面を別に設け、ハ
ーフミラーや補助ミラーで原画からの光束を導いて、そ
の面で主被写体調整を行ってもよい。
【0071】また、前述のように原画像の撮影距離や各
原画像の撮影間隔等の撮影データより原画像における主
被写体画像のシフト量(ズレ)を概算することができ
る。従って、撮影時の主被写体距離を数個選択的に想定
し、この想定に基づき各原画上の主被写体画像のシフト
量(ズレ)を計算し、これに応じた第1のミラー16の
角度を予め設定しておき、前記撮影データに応じて第1
のミラー16の角度を調整することにより、主被写体合
わせを行うことができる。
【0072】この態様を適用する際には、例えばゾーン
フォーカスタイプのカメラで撮影した際に、距離を設定
するとその情報を撮影と同時にそのフレーム脇に記録す
ると、その記録値から第1のミラーの角度をすぐに選択
することができる。さらにAFカメラでは、オートフォ
ーカス結果を撮影時に同時に記録しておき、これらのデ
ータを読み取り、予め決められた第1のミラーの角度を
選択し、その角度に第1のミラーを角度調整手段41を
用いて自動的に設定することもできる。
【0073】オペレータが目視で距離を推定する場合の
補助具としてルーペ付き測距具を使用することもでき
る。原画に人物が写っている場合、原画上の人物の瞳の
間隔(人間の平均瞳間隔は約65mmである)を測り、
その間隔から主被写体距離を概算する。カメラレンズの
焦点距離30mmの場合の原画上の瞳間隔と、被写体距
離との関係を図15に示す。
【0074】なお、上記実施例において、光束分離のた
めにミラーを用いたが、ミラーの代わりにプリズムを用
いても同様の効果を達成することができる。さらに感光
層において露光量が大きい場合には、光束の照度を個別
にまたは全体的に調整しえるように、NDフィルタなど
を前記ミラー光学系に配設してもよい。この他に、各原
画毎の光束の光量調節のために、光源系と各原画との間
に偏光フィルタと液晶シャッタとを組み合わせた光量調
節器などをそれぞれ配設してもよい。
【0075】また、一般に光源や投映レンズなどに起因
して、レンチキュラー感光材料18の感光層の中央部と
周辺部との照射光量にむらが生じるが、これを補正する
ため、即ち周辺光量の低下をcos4乗法則によって補
正するため、投映レンズの前側または後側に(またはレ
ンズが組合せレンズである場合には投映レンズ中に)c
os4乗法則による補正用のマスクを配置するか、光源
をcos4乗法則に従って周辺光量を多くしたものを使
用してもよい。
【0076】レンチキュラーシート19は、図16に示
すように、光束が入射する側は、所定の曲率(例えば円
筒面、放物面など)を有する複数の連続する円筒状レン
ズ部を有し、感光層20が設けられた側は、平坦な面と
なる外形を有し、円筒状レンズ部の幅方向にのみ屈折力
を有している。この円筒状レンズ部は屈折率が1.4〜
1.6程度の材質の透明物質より形成されている。この
レンチキュラーシート19は、理想的には各原画像が結
ばれる感光層上の線状画像要素を軸として揺動させるの
がよいが、それは困難なので、実用的にはレンチキュラ
ー感光材料18の中心部上のレンチキュラーレンズの曲
率中心を軸として±θの角度で揺動自在とするか(図1
6参照)、または投映レンズの光軸と交わるレンチキュ
ラーシートの母線(円筒状曲面上の線)を軸として揺動
自在に支持してもよい(図示せず)。
【0077】このようにすることにより、各線状画像要
素は各レンチキュラーシート19下の感光層面に2θの
角度範囲に渡って巾が拡がる効果があり、レンズピッチ
内で各原画に対応する線状画像要素が万遍なく拡がる。
例えばこの実施例のように3個の原画を用いて一つのレ
ンズピッチ内に3個の広がった線状画像要素を形成しよ
うとする場合、図17に示すように、レンチキュラー感
光材料18に記録される各線状画像要素は、レンズピッ
チを3分割した領域内で、その線幅に拡がりを持たせる
ことができる。
【0078】レンチキュラー感光材料18を揺動する場
合に、例えばバキュームを用いてレンチキュラー感光材
料18の裏面を固定し、バキュームしたまま指示軸に沿
って揺動させる。また例えばレンチキュラー感光材料1
8を固定し、フィルム保持部、投映レンズ系およびミラ
ー光学系を一体として揺動させてもよい。
【0079】この揺動角θは、図17を参照して説明す
ると、レンチキュラーシート19のレンズのピッチを
P、厚みをtとし、屈折率n=1.5のレンズを使用す
る場合にレンズの曲率中心が厚みtの下から2/3tの
箇所にあって、そこに各光束が交差すると仮定して、 t=[n/(n-1)]r tan θ=(P/6)/(t-r) 上記式において、n=1.5 とすると、t=3r tan θ=(P/6)/(2r) θ= tan-1 P/12r= tan-1(P/4t) で与えられる。
【0080】また、ミラー171 ,173 のミラー角度
とレンチキュラー感光材料の揺動角とを適切に調節する
ことにより、レンチキュラーシート下の線状画像要素の
拡幅を中央と左右とで変えることができる。例えば、レ
ンチキュラー感光材料の感光層に形成される帯画像の線
幅を均等にして焼き付けるのに必要な揺動角以上に大き
な揺動角で揺動設定しておき、各光束毎にシャッタをそ
の揺動操作露光中に個別に異なるタイミングでオン/オ
フすることにより、レンチキュラーシート下の帯画像の
線幅を個別に重なることなく拡げたり、狭めたりする。
これにより特公昭56−31577号公報に記載された
技術を達成することができる。
【0081】以上本発明の実施例について被写体を3個
の原画とし、それをレンチキュラー感光材料に投映して
3次元画像を構成する場合の例について説明したが、本
発明は2個の原画像に適応してもよく、また、4個以上
の異なる視点からの原画を焼き付ける場合についても、
投映レンズは一つで済み、またミラー光学系を空間的に
互いに妨害しないように3次元空間内に配置することに
より、4原画以上を同時露光することが可能である。
【0082】まず、図18に示すように、4眼のレンズ
511 ,512 ,513 ,514 を有する立体写真用カ
メラ57にて、被写体51を撮影し、フィルム55に異
なる視点からの原画像131 ,132 ,133 ,134
を焼き付け、立体写真用のフィルムを制作する。
【0083】前記立体写真用のフィルム55を、例えば
図19に示す立体写真焼付装置によって焼付ける。図示
例においては、各2個の系がレンチキュラー感光材料1
8の中心の光軸(投映レンズの光軸)に対し、画像面の
左右方向に対し対称な配置、画像面の天地方向に対し対
称な配置となるようにそれぞれ2個のミラー光学系同士
を配置としてもよい。図19において、4枚の原画13
1 ,132 ,133 ,134 を通った投映光は、ミラー
161 ,162 ,163 ,164でそれぞれ反射され、
次いでミラー171 ,172 ,173 ,174 でそれぞ
れレンチキュラー感光材料18にそれぞれ所定の投映角
で入射するように反射される。
【0084】図示しないが、ミラー161 ,162 ,1
3 ,164 には、それぞれ主被写体調整のための図6
〜12に示すような角度調整手段が設けられ、レンチキ
ュラー感光材料18への焼付けの前には、前述の方法に
よる主被写体合わせが行われるのは言うまでもない。
【0085】また、前述の3原画のものと同様、図示し
ない駆動装置によって露光時にレンチキュラーシートを
前記支持軸を中心として水平面に対し、±θの範囲で揺
動させてもよいのはもちろんである。
【0086】以上説明した本発明の立体写真焼付装置
は、3原画以上の画像を1つの投映レンズによって1回
の露光(ワンショット露光)で焼き付けるものであった
が、本発明はこれに限定はされず、所定の原画像の組合
せをマスキングすることにより、複数回の露光で焼き付
けを行う構成としてもよい。
【0087】図20、図21および図22に示す立体写
真焼付装置は、3原画を2回の露光で焼き付けるもので
あり、特定の原画像の組合せをマスキングするマスク2
3と、このマスク23を駆動するマスク駆動手段22と
を有するものである。なお、図20、図21および図2
2に示される立体写真焼付装置は、焼付けを複数回で行
う以外は基本的に前述の図2等に示される立体写真焼付
装置と同様の構成を有するものであるので、同じ部材に
は同じ番号を付し、その詳細な説明は省略する。また、
図20、図21および図22においては、図面の簡略の
ため図が示す作用(焼付け)に関係のないミラー等の光
学系は図示しない。
【0088】図示例の装置において、フィルム搬送装置
21は、フィルム55を立体写真焼き付け前に所定位置
に搬入し、立体写真焼き付け中においてはレンチキュラ
ー感光材料18との距離が一定となるようにフィルム5
5を保持し、焼き付け終了後フィルム55を搬出する装
置であり、例えば搬出リール、ガイドおよびフレームな
どから構成される。
【0089】マスク23は、例えば原画像のフレーム形
状に所定のマスクパターンが開けられている板状の剛固
な金属またはプラスチック等の材料から形成される。こ
のマスク23の端部は、マスク駆動装置22により移動
自在に支持されており、マスク駆動装置22の制御によ
りマスク23は、マスク23が延在する平面上を平行に
移動される。マスク駆動装置22は、例えばモータとカ
ム、ソレノイドとロッド、またはフィルム送り工程でチ
ャージされるスプリングとフック等の既知の機構の組合
せから構成される。
【0090】このような立体写真焼付装置においては、
画像焼付けは、図中左側の原画像131 および中央の原
画像132 の焼付けと、図中右側の原画像133 の焼付
けとの計2回の焼付けによって行われる。
【0091】例えば図20に示すように、原画像133
をマスク23によりマスキングしている場合には、原画
像131 の投映光は投映レンズ14を介し、ミラー光学
系15の第1のミラー161 および第2のミラー171
で反射されてレンチキュラー感光材料18の感光層上に
投映され、他方、原画像132 の投映光は、図22に示
すように、投映レンズ14を介し、ミラー光学系15の
第1のミラー162 および第2のミラー172 で反射さ
れてレンチキュラー感光材料18の感光層上に投映さ
れ、原画像131,132 のレンチキュラー感光材料18
への投映(焼付)が同時に行われる。
【0092】次いで(あるいは原画像131,132 の焼
付を行う前に)、図21に示すように、原画像131,
2 をマスク駆動装置22の操作によりマスキングし
て、原画像133 のレンチキュラー感光材料への投映露
光を、投映レンズ14、ミラー光学系15の第1のミラ
ー163 および第2のミラー173 を介して行う。
【0093】なお、何れの画像の焼付けにおいても、主
被写体合わせは、前述の立体写真焼付装置と同様、裏面
側に角度調整手段41を有する第1のミラー16;16
1,162,163 を用いて、前述のようにして行う。
【0094】図20および21に示した原画像131,
3 に対応したミラー配置は、投映レンズ14の光軸に
対しほぼ対称な関係を有している。従って、原画像13
1 および133 に対応するミラー光学計15を図21ま
たは図22に示すいずれか一方とし、このミラー光学系
15が投映レンズ14の光軸に対し回動自在となるよう
に装置を構成することにより、ミラー数の減少およびミ
ラー光学系の大幅な簡略化を計り、装置構成を簡易なも
のとすることができる。なお、この場合においても原画
像132 のミラー光学系は、そのミラー配置を維持して
いる。
【0095】この他に原画像を奇数組の原画像および偶
数組の原画像に分けてレンチキュラー感光材料に露光焼
き付けを行う方法もある。この場合には、フィルム上に
連続して配置された原画像の一つ置きの原画像を透過す
るように、マスクパターンを形成する。このようなマス
クパターンとすると、一つ置きに原画像のフレーム形状
に開口を有するマスク23で先ず最初に奇数組の原画像
を焼き付け、次いでマスク駆動装置22により原画像一
コマ分だけ移動させ、偶数組の原画像を焼き付けること
ができる。
【0096】以上説明した例は3原画の焼付けを行う装
置であるが、このようなマスキング手段を用いた際にお
いても、2原画、4原画あるいはそれ以上の数の原画の
焼付けを行ってもよいのはもちろんである。
【0097】なお、このようなマスキング手段を用いた
立体写真焼付装置については、本出願人による特願平3
−88037号明細書に詳述されている。
【0098】以上説明した立体写真焼付装置は2以上の
原画像を、1つの投映レンズでレンチキュラー感光材料
に結像するものであったが、本発明はこれ以外にも、複
数の投映レンズを用いたものであってもよい。
【0099】図23に示される立体写真焼付装置は、3
つの原画の投映光をそれぞれに応じた投映レンズに入射
して、レンチキュラー感光材料に結像するものであり、
各原画像に平行光束にする複数、例えば3個のコンデン
サレンズ12;121 ,12 2 ,123 と、前述したカ
メラにて異なる視点から撮影した複数、例えば3個の原
画像13;131,132,133 を所定の角度に支持する
フィルムガイド30と、前記3個の原画に対応した複数
の投映レンズ14;141,142,143 とを有する。な
お、図23においても前述の例と同様、同じ部材には同
じ番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0100】光源11より射出され、コンデンサレンズ
12;121 ,122 ,123 によって平行光とされた
光は、それぞれに対応する原画に入射する。
【0101】図示例においては、原画像の中央(C)に
相当する原画像132 が基準面上に配置されたレンチキ
ュラー感光材料18の面と平行に角度を零として配置さ
れ、また、左側および右側の原画像131,133 は、中
央の原画像132 の光軸に対称に、かつその基準面に対
して所定の角度に傾斜されて配置される。これら原画像
131,133 の傾斜角は、原画像13とレンチキュラー
感光材料18との間に配置される投映レンズ14;14
1 ,142 ,143 のスペース性を考慮して決められ
る。従って、投映レンズ系の大きさおよび配置の仕方に
よって、原画像の傾斜角は異なってくる。
【0102】各原画を透過した投映光は、次いで、それ
ぞれに対応して配置される投映レンズ14;141 ,1
2 ,143 に入射して、焦点位置を調整される。ここ
で、図示例の装置においては、投映レンズ141 および
143 はそれぞれに対応する原画像131 および133
に対して光軸O側に所定の角度ずらして配置される。こ
れにより感光層20上での画像面の傾きを補正し、良好
な立体画像を得ることができる。
【0103】投映レンズ14;141 ,142 ,143
を透過した投映光は、第1のミラー161 ,162 ,1
3 と、第2のミラー171 ,172,,173 とから構
成されるミラー光学系15に入射し、レンチキュラー感
光材料18のレンズ面に対し、レンズの受光角の範囲内
で、所定の入射角度となるように光路および光路長を調
整される。また、第1のミラー16;161,162,16
3 の裏面側には角度調整手段41が配置され、投映像の
主被写体合わせが行われる。なお、図23においては、
中央の原画像132 からの投映光に相当する中央光束に
応じた、第1のミラー162 および第2のミラー172
は、紙面に垂直な方向の手前(または奥)側に配置され
ているが、図面の簡略化のため省略する。
【0104】図示例の装置において、投映レンズ141
を透過した原画121 の投映光は第1のミラー161
および第2のミラー171 によって、また、投映レンズ
14 3 を透過した原画123 の投映光は第1のミラー1
3 、および第2のミラー173 によって、それぞれ所
定の方向に反射され、所定の角度(2θ)でレンチキュ
ラー感光材料18に入射して、結像する。
【0105】なお、何れの画像の焼付けにおいても、主
被写体合わせは、前述の立体写真焼付装置と同様、裏面
側に角度調整手段41を有する第1のミラー16を用い
て、前述のようにして行う。
【0106】図示例の装置においては、各原画の投映光
のそれぞれに対して、個々に投映レンズを有するので、
投映レンズの焦点距離を同一として各投映光の光路長を
すべて同一としてもよい。また、各投映光の光路長が異
なる場合には、焦点距離の異なる投映レンズを用いレン
チキュラー感光材料18に同じ投映倍率で各投映像が結
像するように構成したものであってもよい。この場合に
は、例えば中央の原画像132 の投映光の光路を直線と
して、第1のミラー162 および第2のミラー172
省略等により、光学系を簡略化、小型化することもでき
る。
【0107】このような立体写真焼付装置は、各原画毎
に個々に投映レンズを用い、所定の角度で原画を配置す
るので、光束分離が最初からできており、明るいレンズ
が使用可能で、また画質上有利である。また、前述のよ
うに、光学系の小型化、および簡略化も可能である。
【0108】以上説明した例は3原画の焼付を行う装置
であるが、このような複数の投映レンズを用いた際にお
いても、2原画、4原画あるいはそれ以上の数の原画の
焼付を行ってもよいのはもちろんである。
【0109】なお、このような多数の投映レンズを用い
た立体写真焼付装置については、本出願人による特願平
3−121333号明細書に詳述されている。
【0110】本発明の立体写真焼付装置において、レン
チキュラー感光材料に適用される感光材料としては、従
来知られている感光材料がいずれも適用可能であり、例
えば、銀塩写真式感光材料、電子写真式感光材料(感光
体)、感熱感圧式感光材料、感圧性樹脂感光材料、熱現
像感光材料、感熱性感光材料等が挙げられる。
【0111】本発明の立体写真焼付装置の用途として
は、レンチキュラーシートの大きさによって、一般写
真、大型写真の他、立体絵はがき、ディスプレイ、商品
公告、ショーウィンドーディスプレイなどが挙げられ
る。例えば、1回の露光で感光材料に現像する例につい
て説明したが、複数回の露光で感光材料に現像する場合
についても同様に適用可能である。
【0112】例えば、実施例においては2次元画像を一
旦フィルム上の感光材料に撮影し、このフィルム状の感
光材料をレンチキュラー感光材料に投映して、3次元画
像を構成する間接立体写真焼付法について説明したが、
感光材料としてCCD素子を採用し、レンチキュラーシ
ート下に構成された線状画像要素を画像信号として伝送
し、例えば対応するレンチキュラースクリーンを付加し
たCRTに表示して立体画像を観察することも可能であ
る。
【0113】この他、レンチキュラーシートを通じて3
次元画像構成する直接投映表示法に本発明の方法を適用
することもできる。すなわち、レンチキュラーシートの
裏面に拡散面を配設し、そこに投映画像を投映して形成
された立体画像を投映光学系側に位置する観察者が立体
視するというものがある。また、2個のレンチキュラー
シートがその平坦面で透過拡散板をサンドイッチするよ
うにして合わせて構成し、その構造物にいずれかの一方
の側に配される投映レンズから光学系を介して投映され
た画像を、他方の側から観察者が立体視するものもあ
る。
【0114】
【発明の効果】以上発明を詳細に説明したところから理
解できるように、本発明によればスクリーンやコントラ
ストセンサ上に投映された原画像の投映像より、あるい
は原画像の撮影データより、原画像の光路を調整するミ
ラーの角度を調整して、原画像の主被写体を画像投映面
上で一致させ、主被写体に関してはずれのないシャープ
な画像を形成することができ、高画質な立体写真の形成
が可能である。
【0115】しかも、実際の投映像を得て、あるいは原
画像の撮影データに応じて、各原画像の光路をミラーの
角度を調整するだけで主被写体合わせを行うことができ
るので、主被写体合わせの操作が簡単で、しかも装置構
成も簡易なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】被写体を3眼のカメラによって、3個の異なる
原画をフィルムに作成する様子を示す説明図である。
【図2】本発明の立体写真焼付装置を3原画をレンチキ
ュラー感光材料に焼き付ける例に適用した際の概念図で
ある。
【図3】図2に示される立体写真焼付装置のミラー光学
系の別の例を示す概念図である。
【図4】図2に示される立体写真焼付装置の中央原画像
の光学系を説明するための、図2に対して垂直方向に同
装置を見た際を示す概念図である。
【図5】図2に示される立体写真焼付装置の中央原画像
の光学系の別の例を示す、図2に対して垂直方向に同装
置を見た際を示す概念図である。
【図6】角度調整手段の1例を説明する説明図である。
【図7】図6に示される角度調整手段の一部断面側面図
である。
【図8】角度調整手段の別の例を説明する一部断面側面
図である。
【図9】角度調整手段の別の例を説明する説明図であ
る。
【図10】図9に示される角度調整手段の一部断面側面
図である。
【図11】角度調整手段の別の例を説明する一部断面側
面図である。
【図12】図11に示される角度調整手段の平面図であ
る。
【図13】本発明の立体写真焼付装置の一例における主
被写体合わせの一例を説明する概念図である。
【図14】(a)、(b)および(c)はコントラスト
センサのパターン例を示す線図である。
【図15】原画上の瞳間隔と被写体距離との関係を示す
グラフである。
【図16】レンチキュラー感光材料を揺動する場合の揺
動角度を説明する説明図である。
【図17】レンチキュラー感光材料を揺動する場合の揺
動角度をより詳細に説明する説明図である。
【図18】被写体を4眼のカメラにて、4個の異なる原
画像をフィルム上に作成する様子を示す説明図である。
【図19】本発明の立体写真焼付装置を4原画をレンチ
キュラー感光材料に焼き付ける例に適用した際の概略斜
視図である。
【図20】本発明の立体写真焼付装置を3原画をレンチ
キュラー感光材料に焼き付ける例に適用した際の別の例
の概念図である。
【図21】図20に示される立体写真焼付装置の焼付作
用を説明する概念図である。
【図22】図20に示される立体写真焼付装置の焼付作
用を説明する概念図である。
【図23】本発明の立体写真焼付装置を3原画をレンチ
キュラー感光材料に焼き付ける例に適用した際の別の例
の概念図である。
【図24】レンチキュラーシートによる一般の立体写真
方式における原画焼付を行う場合を説明する概念図であ
る。
【図25】図24の原画焼付けを行われたレンチキュラ
ーシートを観察する場合を説明する概念図である。
【図26】被写体距離の変化とそのフィルム上の画像位
置との関係を示す線図である。
【符号の説明】
11 光源 12 コンデンサレンズ 13;131 ,132 ,133 原画 14 投映レンズ 15 ミラー光学系 16;161 ,162 ,163 第1のミラー 17;171 ,172 ,173 第2のミラー 18 レンチキュラー感光材料 19 レンチキュラーシート 20 感光層 30 フィルムホルダ 31 感材保持台 41 角度調整手段 43 ピボット支持体 45;451,452,453 アクチュエータ 47 支持台 63;631,632,633 圧電素子 80 コントラストセンサ 82 コントラスト演算回路 84 制御回路 86 駆動回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2以上の異なる視点より得られた原画像
    からの光束を投映レンズに入射させ、前記投映レンズを
    通過した光束の光路を各原画像毎にミラー光学系によっ
    て変更して、各光束をレンチキュラーシートに所定の角
    度で入射させ、それぞれ複数の線状画像要素として画像
    要素記憶媒体または表示媒体に投映するに際し、 前記光束の投映面に被投映媒体を配し、この被投映媒体
    に得られた投映像に応じて前記ミラー光学系によって各
    光束の光路を調整することにより、投映像における各原
    画像の主被写体合わせを行うことを特徴とする立体写真
    投映の主被写体合わせ方法。
  2. 【請求項2】 2以上の異なる視点より得られた原画像
    からの光束を投映レンズに入射させ、前記投映レンズを
    通過した光束の光路を各原画像毎にミラー光学系によっ
    て変更して、各光束をレンチキュラーシートに所定の角
    度で入射させ、それぞれ複数の線状画像要素として画像
    要素記憶媒体または表示媒体に投映するに際し、 前記2以上の原画像の撮影距離および各原画像の撮影間
    隔より、各原画像上における主被写体のズレを算出し、
    これに応じて前記ミラー光学系によって各光束の光路を
    調整することにより、投映像における各原画像の主被写
    体合わせを行うことを特徴とする立体写真投映の主被写
    体合わせ方法。
  3. 【請求項3】 2以上の異なる視点からの原画像をレン
    チキュラーシートを介してそれぞれ複数の線状画像要素
    とし、レンチキュラーシートの裏面側に配される感光材
    料に焼き付ける立体写真焼付装置であって、 焼付光源と、複数の原画像を担持するフィルムを保持す
    るフィルム保持手段と、前記フィルムを透過した原画像
    情報を有する各原画像の投映光を前記感光材料に結像す
    る少なくとも一つの投映レンズと、前記投映レンズを通
    過した投映光の光路を変更する少なくとも1枚のミラ
    ー、および前記ミラーの少なくとも一つに配されるミラ
    ーの角度調整機構を有するミラー光学系と、前記レンチ
    キュラーシートおよび感光材料を所定の位置に保持する
    保持手段と、前記感光材料に対応する面上の少なくとも
    前記原画像の主被写体位置に配置自在にされる被投映媒
    体とを有し、 前記感光材料への原画像の焼付前に、前記被投映媒体に
    この原画像の投映光を結像させ、この投映像に応じて各
    原画像の主被写体が一致するように前記角度調整機構に
    よって前記ミラーの角度を調整した後、前記レンチキュ
    ラーシートを介して感光材料に焼付を行うことを特徴と
    する立体写真焼付装置。
  4. 【請求項4】 前記被投映媒体がスクリーンであり、こ
    のスクリーン上に結像した投映像を目視して、前記角度
    調整機構によるミラーの角度調整を行う請求項3に記載
    の立体写真焼付装置。
  5. 【請求項5】 前記被投映媒体がスクリーンであり、前
    記スクリーン上に結像した投映像をディスプレイに再生
    し、この再生像より前記角度調整機構によるミラーの角
    度調整を行う請求項3に記載の立体写真焼付装置。
  6. 【請求項6】 前記被投映媒体がコントラストセンサで
    あり、このコントラストセンサの画像コントラスト信号
    が最大になるように前記角度調整機構によるミラーの角
    度調整を行う請求項3に記載の立体写真焼付装置。
  7. 【請求項7】 前記被投映媒体がスクリーンであり、こ
    のスクリーン上に結像した投映像を再生しこの再生画像
    上で主被写体を設定するディスプレイと、前記主被写体
    の設定に連動して前記ディスプレイ上で設定された主被
    写体の位置に移動するコントラストセンサとを有し、前
    記コントラストセンサの画像コントラスト信号が最大に
    なるように前記角度調整機構によるミラーの角度調整を
    行う請求項3に記載の立体写真焼付装置。
  8. 【請求項8】 2以上の異なる視点からの原画像をレン
    チキュラーシートを介してそれぞれ複数の線状画像要素
    とし、レンチキュラーシートの裏面側に配される感光材
    料に焼き付ける立体写真焼付装置であって、 焼付光源と、複数の原画像を担持するフィルムを保持す
    るフィルム保持手段と、前記フィルムを透過した原画像
    情報を有する各原画像の投映光を前記感光材料に結像す
    る少なくとも一つの投映レンズと、前記投映レンズを通
    過した投映光の光路を変更する少なくとも1枚のミラ
    ー、および前記ミラーの少なくとも一つに配される角度
    調整機構を有するミラー光学系と、前記レンチキュラー
    シートおよび感光材料を所定の位置に保持する保持手段
    とを有し、 前記3以上の原画像の撮影距離および各原画像の撮影間
    隔より、各原画像上における主被写体のズレを算出し、
    このズレに応じて各原画像の主被写体が一致するように
    前記角度調整機構によって前記ミラーの角度を調整した
    後、前記レンチキュラーシートを介して感光材料に焼付
    を行うことを特徴とする立体写真焼付装置。
  9. 【請求項9】 前記ミラーの角度調整機構が、各ミラー
    の所定位置に配設される複数のアクチュエータと、前記
    アクチュエータを制御する制御装置とより構成される請
    求項3〜7のいずれかに記載の立体写真焼付装置。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5933424A (ja) * 1982-08-19 1984-02-23 Toshiba Corp 立体像観察装置
JPS62164330U (ja) * 1986-04-08 1987-10-19
JPH0271246A (ja) * 1988-09-06 1990-03-09 Victor Co Of Japan Ltd 立体カメラ

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