JPH0764252A - 立体写真投映方法および立体写真焼付装置 - Google Patents

立体写真投映方法および立体写真焼付装置

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JPH0764252A
JPH0764252A JP12133391A JP12133391A JPH0764252A JP H0764252 A JPH0764252 A JP H0764252A JP 12133391 A JP12133391 A JP 12133391A JP 12133391 A JP12133391 A JP 12133391A JP H0764252 A JPH0764252 A JP H0764252A
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JP
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image
lenticular
projection
lens
original image
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JP12133391A
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English (en)
Inventor
Shunkichi Igarashi
俊 吉 五十嵐
Seiichi Taguchi
口 誠 一 田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の揺動方式に改良を施し、3以上の原画
像を同時(同一工程)に焼付可能とし、しかも簡単に高
品質な立体写真を得るレンチキュラー方式の立体写真投
映方法および立体写真焼付装置を提供することを目的と
する。 【構成】 3以上の異なる視点からの原画像を複数のレ
ンチキュラーシートを介してそれぞれ複数の線状画像要
素として画像要素記憶媒体に投映するに当たり、 各々
所定の角度で支持される各原画像を透過した各光束を、
各原画像の光軸に対しレンズ光軸全体の光学系の中心
側にずらして、所定の間隔で離間される複数の投影レン
ズにそれぞれ入射させ、各投影レンズを透過した光束を
各原画像毎に少なくとも2枚のミラーからなるミラー光
学系にて各光束の画像要素記憶媒体までの光路長を調整
し、かつ各光束を各レンチキュラーレンズに所定の焼付
角度で入射し、前記画像要素記憶媒体に線状画像要素と
して結像させ、同時に3以上の異なる視点からの原画像
を前記画像要素記憶媒体に同時に投映することを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンチキュラー方式の
立体写真投映方法に関し、詳細には複数の視点の異なる
画像を同時にレンチキュラーシートを介して各種の感光
材料または電子的感光体もしくはスクリーンなどの被投
影体に線状画像要素として投映する立体写真投映方法に
関するものである。
【0002】また、本発明は、レンチキュラー式立体写
真焼付装置、特にレンチキュラー方式の立体写真投影記
録を行う場合に、複数の視点の異なる原画像を同時に投
影し、各々を多数の線状画像要素に焼き付ける立体写真
焼付装置にも関するものである。
【0003】
【従来の技術】レンチキュラーシートと感光層とからな
るレンチキュラー感光材料を用いて立体視を得るための
方式は、例えば図9に示す2眼方式のように、レンチキ
ュラーシートCの裏面に感光層Dを設けたレンチキュラ
ー感光材料Fに投影レンズB1,B2を通して左右異な
った視点からの画像情報即ち左右の画像A1,A2を投
影し、線状画像要素に分解して記録する。この投影記録
されたレンチキュラー感光材料Fを図10の如く左右の
眼L,Rによりレンチキュラー感光材料Fのレンチキュ
ラーシートCを通して観察するものである。しかし、こ
の方式では、立体視の得られる両眼の位置が極めて限ら
れ、それを外れると急激な光学濃度(以下単に「濃度」
という)低下が生じ、立体感が減退する。
【0004】かかる欠点は、レンチキュラーシートによ
る線状画像要素の線幅を適当量ずつ拡げれば改善される
ことが知られている。(1)例えば特公昭49−607
号公報に記載されている装置のように、感光材料と投影
レンズを同一方向に所定の速度比で動かし線状画像要素
の線幅を拡大する感材相対運動方式や、(2)例えば特
公昭53−33847号公報に記載されている装置のよ
うに、レンチキュラー感光材料をその中心部のレンズの
母線を軸として所定の角度傾動させる揺動方式や、
(3)例えば特公昭49−25902号公報に記載され
ている方式のように、レンチキュラー感光材料の表面に
全体としてレンチキュラーレンズの屈折力を変えるよう
なカバーを貼り重ねて画像要素の線幅が拡がった状態で
記録する附加レンチキュラーレンズ方式などの各種の方
式がある。
【0005】しかし、従来の場合、前述した特公昭53
−33847号公報に記載されているように、2原画像
をレンズ系を通して投影してレンチキュラー感光材料に
画像を焼き付ける2眼(2原画像)方式においては、2
原画像の同時露光が可能であり、しかも装置が簡単であ
るという利点はあるが、逆に、焼き付けられる原画数が
2原画像に限られるため、引伸レンズ(投影レンズ)の
2つの鏡像の間隔を観察者の両眼の間隔とし、引伸レン
ズからレンチキュラーシートまでの距離を観察時の観察
距離にほぼ等しいものにする必要があり、また、露光さ
れた立体画像を観察する場合においても、立体的に観察
可能な距離が制限され、レンチキュラーシートのピッチ
内に含まれる2個の線状画像要素の線幅を拡げたとして
も画像に隙間が生じやすいため立体感が不十分であり、
また視点の移動のさせ方によっては、逆立体像を生じや
すいという欠点を有している。また2画面では揺動方式
により線状画像の線幅を拡げようとすると揺動角度が大
きくなり、立体画像周辺部の画質を低下させることにな
る。
【0006】それを解決すべく多眼(複数原画像)方式
が提案されたが、焼付方法が複雑かつ非能率または大型
かつ高価となる。多眼方式の装置例としては、例えば特
公昭58−7981号公報に提案されている装置が挙げ
られる。この公報中(同図4)に示される装置において
は、所定間隔で配置されるN個の2次元像を、所定の間
隔で離間した投影の角度を変えることができるN個の投
影用のレンズを介してピッチWのレンチキュラー感光材
料の感光層に投影し、レンチキュラー感光材料のピッチ
内にN個の均一な焦点の合った収光像を形成している。
【0007】上記公報に提案された多眼方式の装置にお
いても前述した焼付方法が複雑かつ非能率または大型か
つ高価となる欠点を有している。即ちかかる装置におい
ては、多数の原画像と多数の投影レンズとで一度に焼付
するため、高速で原画像の焼付が完了するが、複数の原
画像は所定の投影角度となる位置に配置するため、所定
間隔離間する必要があり、一枚一枚のフィルムが分離さ
れており、また一枚一枚の原画像からの投影像を所望の
投影角度で結像させるため、個々のレンズを調整するレ
ンズ移動機構が必要となり、このレンズ移動機構は複雑
である。さらに線状画像要素の線幅を拡げるための操作
が必要であり、全体の機構が一層複雑となっている。ま
た原画像を連続したまま焼き付けるためには、レンズ間
隔可変の特殊なカメラで原画像も作成する必要がある。
【0008】また、例えば特公昭56−31577号公
報には、複数の原画像をそれぞれ所定の複数の配列でフ
ィルム支持板に配置したものに、光源から投影光を当て
て、レンズ支持板に拡大レンズを所定の複数の配列で配
置したレンズ系を介して収束光として、同一露光工程で
複数の原画像に対する露光を行う立体画像装置が開示さ
れている。しかし、この装置においても、立体写真の原
画像を分離して、フィルム支持板に個々に複数列配列
し、またこのように複数列に配列した原画像に対応して
レンズ系を複数列配列する必要があり、原画像を準備す
るのに手間がかかり、装置全体を大型化する欠点もあ
る。
【0009】さらにまた、例えば特公昭62−1878
35号公報には、多原画像を露光する際に、レンチキュ
ラー感光材料の微小レンズの1ピッチ内の中央の画像を
外側の画像より幅広くする方法が記載されているが、具
体的な装置、手段が開示されていないという問題点があ
る。
【0010】例えば、特開平1−260434号公報に
は、3次元レンチキュラー感光材料をレンズを移動する
ことなく非走査で露光するために、多数の原画像を連続
して有するフィルムとレンチキュラー感光材料の間に、
固定された潜望鏡レンズと、光軸に直角な第1および第
2の軸を中心として回動自在な平行ミラーとを含む潜望
鏡光学系とを配置し、前記フィルム上の各原画像を光軸
に対して角度露光領域を形成するようにフィルムの原画
像を移動させ、各角度露光領域に対応するフィルムの各
原画像に対して投影光を照射して、角度露光領域の中心
に沿って潜望鏡光学系に向けてフィルムの各原画像の画
像露光を行う方法および装置が開示されている。この装
置において、投影レンズを固定させることができて、従
来のようにフィルムの移動に合わせてレンズの角度を変
える走査を必要としなくなり、画像露光による結像画像
のレンズ光軸からのずれを、平行ミラーの2軸を中心に
回動させて解決している。しかし、この装置は、4原画
像に対しては、フィルムをその都度移動し、ミラーを調
節して露光することを4回行い、ミラー系の回転は同一
レンズ、ミラー位置で各原画像に所定の焼込角を与える
ために行っているため、工程が4回必要であるという欠
点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の揺動
方式に改良を施し、3以上の原画像を少なくとも同時に
焼付可能とし、それを画像要素記憶媒体に記憶するか表
示媒体に表示し、それを種々の方法で観察可能とする方
法を提供することを目的とする。また、本発明は、3以
上の原画像を少なくとも同時に焼付可能とし、しかも簡
単に高品質な立体写真を得るレンチキュラー方式の立体
写真焼付装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、3以上の異なる視点からの原画像をレン
チキュラーシートを介してそれぞれ複数の線状画像要素
として画像要素記憶媒体または表示媒体に投映するに当
たり、光源から所定の光源で照明され、水平に対して所
定の角度で支持される各原画像を透過した各光束を、各
原画像の光軸に対しレンズ光軸が全体の光学系の中心側
にずらして、所定の間隔で離間される複数の投影レンズ
にそれぞれ入射させ、各投影レンズを透過した投影光の
各原画像毎の光路を少なくとも2枚のミラーからなるミ
ラー光学系において変更し、かつこのミラー光学系にて
各光束の画像要素記憶媒体または表示媒体までの光路長
を調整し、かつ各光束を各レンチキュラーレンズに所定
の焼付角度で入射し、前記画像要素記憶媒体または表示
媒体に線状画像要素として結像させ、同時に3以上の異
なる視点からの原画像を前記画像要素記憶媒体または表
示媒体に投映することを特徴とする立体写真投映方法を
提供する。
【0013】上記発明の好適な実施態様において、前記
画像要素記憶媒体を感光材料とするのが好ましい。
【0014】本発明の第2の態様において、複数の異な
る視点からの原画像をレンチキュラーシートを介して投
影してそれぞれ複数の線状画像要素にしてレンチキュラ
ー感光材料の感光層に焼き付ける立体写真焼付装置にお
いて、焼付光源と、複数の原画像が焼き付けられたフィ
ルムを、複数の原画像を水平面に対し所定の角度に支持
するフィルム保持手段と、少なくとも水平面に対し傾き
を有する原画像に対してはその中心における垂線に対し
レンチキュラー感光材料の中心に立てた垂線側にずらし
て配置された、各原画像に対応する複数の投影レンズ
と、各原画像から各投影レンズを経た複数の投影光をそ
れぞれ原画像毎に所定の焼付角で感光層に投影されるよ
うに光路を調節する、一つの原画像の光路に対し少なく
とも2枚のミラーからなるミラー光学系と、該ミラー光
学系を経て、所定の焼付角で入射する投影光をレンチキ
ュラー感光材料の感光層に線状画像要素として結像する
レンチキュラーシートおよび感光層からなるレンチキュ
ラー感光材料を保持するレンチキュラー保持手段とを有
し、前記複数の原画像を同時に感光層に焼き付けること
を特徴とする立体写真焼付装置を提供する。
【0015】また、本発明の好適な態様として、各投影
レンズを通過する各原画像の投影光の光路長を等しくす
るのが好ましい。
【0016】また、本発明の好適な態様として、前記投
影レンズの、水平面に対する傾きを有する各原画像の中
心における垂線に対して、レンチキュラー感光材料の中
心に立てる垂線側にずれさせるずれ角を、各原画像から
の投影光のレンチキュラー感光材料に対する投影角に等
しくする。
【0017】また、本発明の好適な態様として、露光中
に前記レンチキュラー感光材料を水平面に対して所定角
度範囲内で、投影レンズの光軸と交わるレンチキュラー
感光材料の中心部のレンチキュラーシートの母線を軸と
して揺動させる揺動手段を備える。
【0018】前記原画像の露光量を個別に調整し得、か
つ露光量調整を全体で調整しえる露光調整系を備えるの
が好ましい。
【0019】
【作用】本発明によれば、光源からの光を受けて水平面
に対し所定の角度で支持される各原画像を透過した各光
束を、各原画像の光軸に対しレンズ光軸が全体の光学系
の中心側にオフセットして、所定の間隔で離間される複
数の投影レンズにそれぞれ入射させ、各投影レンズを透
過した光束を各原画像毎に少なくとも2枚のミラーから
なるミラー光学系においてこのミラー光学系にて各光束
の画像要素記憶媒体までの光路長を調整し、かつ各光束
を各レンチキュラーシートに所定の焼付角度で入射し、
前記画像要素記憶媒体に線状画像要素として結像させ
る。同時に3以上の異なる視点からの原画像を前記画像
要素記憶媒体に投映するにあたり、光束分離が初めから
できているため、明るいレンズを使用することができ、
また個別の投影レンズを使用するため、画質上有利とな
り、レンズやミラーを配置するスペースの確保が容易と
なる。
【0020】画像要素記憶媒体としては、写真感光材料
や電子的感光体、その他磁気記録媒体や光記憶媒体をも
含むものであり、レンチキュラーシートを介して投影画
像が画像要素に分解されて、これが一時記憶され、この
記憶画像を間接的に種々の立体視可能な媒体に利用する
ものである。例えば、CCDなどの電子的感光体を用い
る場合には、感光体に線画像として受け、これをビデオ
信号として送りCRT等に投影し、CRTでは画像サイ
ズに対応したレンチキュラーシートがCRT画面上に取
り付けられており、投影された蛍光素子で発光した画面
をレンチキュラーシートを通して見ることにより立体視
することができる。また画像要素表示媒体としては、拡
散板、スクリーン、フレネルレンズを用いるもの、反射
ミラー、あるいはレンチキュラーシートと組み合わせた
2重レンチキュラースクリーン等が代表的に挙げられ
る。
【0021】本発明の第2の態様によれば、複数の原画
像を含むフィルムが水平面に対し所定の異なる角度に支
持されて、水平面に対し所定の角度となる各原画像から
の投影光が、各原画像の中心部における垂線に対し、レ
ンチキュラー感光材料の中心に立てる垂線側にずらして
配置される複数の投影レンズの各投影レンズを通過して
収束光にされ、続くミラー光学系にて光路を調節して、
複数の投影光をそれぞれ原画像毎に所定の焼付角で感光
層に投影されるようにし、レンチキュラー感光材料に所
定の焼付角で入射し、レンチキュラー感光材料の感光層
上にそれぞれ線状画像要素として分解し結像される。こ
のため、連続する複数の原画像を所定位置にフィルム保
持手段により保持したまま、原画像に対応する数の投影
レンズを介して、所定位置に配設されるレンチキュラー
感光材料に、同時に焼き付けることができる。また、投
影され結像される画像は、左右方向の画像面のずれを生
じることなく、かつ投影レンズ系の各レンズを配置する
ためのスペースも十分に確保することができる。
【0022】各原画像からの投影光の光路長を等しく
し、前記投影レンズ系の各レンズの焦点距離を各原画像
からの投影光の光路長に応じて投影倍率が全て等しくな
るように選択すると、レンチキュラー感光材料の感光層
上に異なる光路を通った光束が焦点ずれもなく、収束さ
れるので鮮明な画像が得られる。
【0023】また、前記レンズ配置の各原画像の中心部
における垂線に対して、投影レンズのずれ角を、レンチ
キュラー感光材料の中心に立てる垂線に対する原画像か
らの投影光の投影角と等しくすることにより、前記感光
面に対する前記画像面の傾きをほぼなくすことができ
る。
【0024】本発明の構成要素として、レンチキュラー
シートおよび画像要素記憶媒体を含む。レンチキュラー
レンズは、かまぼこ型のレンズを複数個一体に形成し
た、上面が複数の円筒状のレンズ形状であり、底面が平
坦な面である。画像要素記憶媒体は、レンチキュラーシ
ート(または複数のレンチキュラーレンズを有するレン
チキュラーシート)の裏面に配置される。画像要素記憶
媒体としては、銀塩写真式、電子写真式、感圧、感熱、
感光性樹脂材料などの感光材料や、撮像管やCCDなど
の電子的感光体が挙げられる。レンチキュラーシートと
画像要素記憶媒体は別体としても良いし、一体型として
も良い。好ましくは、従来知られている感光材料の最上
層の上にレンチキュラーレンズシートを一体に配設した
ものが好ましい。
【0025】各原画像の主被写体をレンチキュラー感光
材料の共通の基準点で合致するように感光層に投影す
る。すなわち、各原画の主被写体の投影像が感光層上で
一致するようにミラー光学系のミラー群の例えば第1の
ミラーの角度を調整することにより、原画像の特定の主
被写体を立体画像の基準平面内に存在させ、立体感のあ
る鮮明な立体像を得ることができる。
【0026】各原画の主被写体を感光層の共通の基準点
に合致しているか否かを確認する手段として、レンチキ
ュラー感光材料上に開閉自在の遮光板を設け、これに複
数原画を同時または個別に投影して第1ミラーによる主
被写体の合致調整が行われたかどうかを確認する。さら
にこれを自動化するため、例えば画像コントラストを測
定するセンサー装置をこの遮光板の主被写体の投影位置
に置き、投影画像のコントラストが最高になるように第
1ミラーを自動調整するようにしてもよい。
【0027】主被写体には、一般にカメラのピントの合
った物体を選択するのがよいが、その他の物体を主被写
体とすることもできる。なお、主被写体とは、画像が露
光されたレンチキュラー感光材料内の感光層を見た場合
に、立体映像が丁度基準平面内にあるように見える物体
をいう。
【0028】また、露光中に前記感光材料およびレンチ
キュラーシート系を水平面に対して所定角度範囲内で、
レンチキュラー感光材料の中心部のレンズの母線を軸と
して揺動させる揺動手段を備えることにより、投影レン
ズにより集光され、レンチキュラーレンズを経て結像し
た線状画像要素の線幅を所定角度範囲にわたって拡げる
ことができる。感光材料を固定し、他を揺動させてもよ
い。
【0029】原画像像の露光量を個別に調整し得、かつ
露光量調整を全体で調整しえる露光調整系を光源と感光
層との間に備えることにより、適切な明度の立体画像を
得ることができる。
【0030】したがって、本発明の立体写真焼付装置
は、従来の2原画の焼付方式と比べて、焼付後の立体画
像の画面の飛びが少なく、光路を投影レンズ光軸を中心
に周辺も利用して投影光をミラー反射して露光すること
により、原画数3以上に対応する。また、露光中に揺動
走査(スキャン)を行いレンチキュラーシート下の線状
画像要素の線幅を拡げ、チラツキの少ない立体画像を得
る。
【0031】従来の多原画焼付方式に対して、投影レン
ズは相対運動方式と比べて固定で済み構造が簡単とな
る。複数の原画像を同時に露光することにより原画数n
枚の場合、能率は約n倍となる。露光中に全原画像同時
に揺動走査し、線状画像要素の拡張が単純なメカニズム
で高能率に行える。露光中にネガや感光層を移動する必
要がないため小型化が可能となる。
【0032】
【実施例】本発明に係るレンチキュラー方式の立体写真
焼付装置を添付図面に示す好適実施例を図面を参照して
詳細に説明する。
【0033】以下に本発明の実施例として、3次元物体
の異なる撮影点から多数の2次元画像として撮影し、次
に構成用レンズ状スクリーンとしてのレンチキュラー感
光材料を通じてこの2次元画像を投影することによって
3次元画像を構成する間接立体写真法に本発明を適用す
る場合について説明する。
【0034】図1に示すように、撮影時には、被写体5
1を異なる視点から3個のレンズ531,532,533
通して原画フィルム(感光材料)55に撮影することが
できる3眼のカメラ57にて立体写真用の複数、この場
合には3個の原画像131,132,133 を得る。
【0035】3個の異なる視点から撮影された原画像を
有するフィルムから、感光層をレンチキュラーシート
(またはレンチキュラーレンズ)の裏面に有する立体写
真用のレンチキュラー感光材料に露光を行う場合の光学
系について以下に説明する。ただし、前記3個の原画像
が焼き付けられたフィルムは、3個の原画像をそれぞれ
分離して露光を行ってもよいが、この場合には、3個の
原画像は分離せずに、連続してフィルム上のフレームに
配列されているものとする。このようにすると一般のユ
ーザが撮影したフィルムに加工を施すことなく露光を行
えるので実用的でもある。
【0036】図2についてその一実施例を説明すると、
立体写真焼付装置は、光源11と、各原画像の光路前側
にそれぞれ配置され、各原画像に平行光束にする複数、
例えば3個のコンデンサレンズ12;121 ,122
123 と、前述したカメラにて異なる視点から撮影した
複数、例えば3個の原画像13;131,132,133
所定の異なる角度に支持するフィルムガイド30と、前
記3個の原画像に対応した複数の投影レンズ14;14
1,142,143 と、各原画像毎に異なる光路を通り、レ
ンチキュラー感光材料18に所定の焼付(入射)角度と
なるように調整可能であるミラー光学系15と、レンチ
キュラーシート19の裏面に感光層20を有するレンチ
キュラー感光材料18を所定位置に保持する感材保持台
31とから主に構成される。
【0037】光源11は、白色光源であり、例えばハロ
ゲンランプなどが挙げられる。コンデンサレンズ12;
121 ,122 ,123 は、光源11からの発散光を集
光し、ほぼ平行光にして原画像を照射する。この場合に
はコントラストの高い画像を得ることができる。またコ
ンデンサレンズの代わりにミラーボックスを用いて拡散
光として画像の微粒子が目立たないようにすることもで
きる。本発明において、3個の原画像は、同一フィルム
上に配置され、しかも各原画像が水平面に対しそれぞれ
所定の角度傾斜するように配置するため、コンデンサレ
ンズ12もまた各原画像の面に垂直に平行光が入射する
ように個別のレンズとし、また各原画像の面と平行に配
置する。また、原画像の傾きが小さい場合には、コンデ
ンサレンズを個別にする必要がない。
【0038】本発明において、原画像は、例えばネガま
たはポジ型のフィルムに原画像が例えば連続して形成さ
れている。これら原画像の中央(C)に相当する原画像
13 2 を水平面上に配置されたレンチキュラー感光材料
の面と平行に角度を零として配置し、また、左側および
右側の原画像131,133 は、中央の原画像132 の光
軸に対称に、かつその水平面に対して異なる角度に傾斜
させる。これら原画像131,133 の傾斜角は、原画像
13とレンチキュラー感光材料18との間に配置される
投影レンズ14;141 ,142 ,143 のスペース性
を考慮して決められる。したがって、投影レンズ系の大
きさおよび配置の仕方によって、原画像の傾斜角は異な
ってくる。
【0039】投影レンズ14は、レンチキュラー感光材
料内でほぼ焦点を結ぶように、所定の焦点距離を有する
凸レンズまたは所定の収差を取り除く組合せレンズを選
択する。中央(C)の原画像132 は、レンチキュラー
感光材料18の母線の垂線に対し対称に配置されている
右側(R)および左側(L)の原画像131 ,133
レンチキュラー感光材料18の感光層20までの光路長
と比べて、光路長が短いため、この短い焦点距離に合わ
せてこの原画像132 に対応する投影レンズ142 の焦
点距離を選択するのが好ましい。また、右側および左側
の原画像131,133 についてもレンチキュラー感光
材料18の感光層20までの光路長に合わせて、投影レ
ンズ141,143 の焦点距離を選択するのが好ましい。
【0040】また、投影レンズ14の後または前、また
は投影レンズ14が組合せレンズである場合にはそのレ
ンズの間には、図示しないが、絞りを設けると、投影し
たい画像のフレアを防止し、鮮鋭な画像を感光材料に投
影することができるので望ましい。
【0041】各原画像毎に異なる光路を通り、レンチキ
ュラー感光材料18までの光路長をその投影倍率が同一
となるように調整し、レンチキュラー感光材料18に所
定の入射角度となるように調整可能であるミラー光学系
15は、第1のミラー161,162,163 と、第2のミ
ラー171,172,173 とから構成され、ネガまたはポ
ジフィルムに形成された原画像13;131 ,132
133 を透過し、各投影レンズ141,142,143 をそ
れぞれ経て収束される各光束が、レンチキュラー感光材
料18のレンズ面に対し、レンズの受光角の範囲内で、
所定の入射角度となるように、第1および第2のミラー
16,17をそれぞれ所定の角度で配置する。ただし、
図2においては、中央の原画像132 からの投影光に相
当する中央光束に応じた、第1のミラー162 および第
2のミラー172 は、紙面に垂直な方向の手前(または
奥)側に配置されているが、図面の簡略化のため図示を
省略している。中央の原画像132 については図4を参
照しつつ後段で説明する。
【0042】光学系の設計によっては、中央光束に適当
な焦点距離のレンズを採用し、中央光束はミラーを使わ
ずに直接投影することも可能である。
【0043】立体画像としての主被写体調整は、前記ミ
ラーのうち主に第1のミラー16;161,162,163
を用いて行い得る。鮮明な立体像を得たい場合には投影
された主被写体の像が感光層上の共通点に合致して配列
させる必要がある。
【0044】ミラー光学系15のフィルム面に水平な左
右方向の光路におけるミラー光学系15の配置は、スペ
ース性を考慮すると、図3のように原画像131 に対応
する第1ミラー161 および第2ミラー171 と、原画
像133 に対応する第1ミラー163 および第2ミラー
173 との配置を、レンチキュラー感光材料18の母線
に垂直な、光学系全体の光軸(光源の中心とレンチキュ
ラー感光材料の中心とを結ぶ線)Oに対し対称配置とす
ることもできるが、光軸沿いに互いに前後させ(オフセ
ットし)て配置することもできる。前後させてミラー配
置した方がスペース的に小さくすることができる場合も
ある。このようにレンズのスペース性のために原画像お
よびレンズを、レンチキュラー感光材料18の母線に垂
直な、光学系全体の光軸Oに対して、外側に開くように
配置することは、光路長を延ばすが、この場合の原画像
131 ,133 の鏡像を符号131', 133'にてそれぞ
れ図示する。図示のミラー光学系において、第1および
第3の原画像131 ,13 3 からの画像情報を含む光束
は、第1のミラー161 ,163 および第2のミラー1
1 ,173 のミラーを経てレンチキュラー感光材料1
8に投影用レンズ142 の光軸に対し2θの角度をもっ
て、光軸に対称に投影される。なお、図3において、レ
ンチキュラー感光材料18のレンチキュラーシート19
および感光層20は簡略化して示している。
【0045】左側の原画像131 および右側の原画像1
3 と投影レンズ141,143 との関係は、原画像13
1 および133 の中央からの垂線に対して、投影レンズ
14 1,143 の中心が、光軸O側に所定のの角度だけず
らされていると、感光層20上での画像面の傾きが生じ
ることなく、面を揃えることができる。このオフセット
の角度は、原画像の垂線に対する角度2θ’が、レンチ
キュラー感光材料の面の垂線に対する入射角度2θと等
しいのが好ましい。この場合には原画の鏡像面と投影画
像面を平行となる。
【0046】次に図4を参照しながら、中央の原画像1
2 からの投影光について説明する。この図において
は、投影レンズ142 の焦点距離は他の投影レンズ14
1 ,143 の焦点距離が等しいものを選択した場合とす
る。この場合には、光路長を他のレンズにおける光路と
等しくするため、光路調整用の2枚のミラー162,17
2 を用いる。このミラー系のため2枚のミラー162,
2 の間のほぼ光路分だけ光路を延ばすことができる。
この場合に投影光は、レンチキュラー感光材料18の感
光層20の垂線に対して所定の入射角γで入射する。こ
れは画像面の台形歪みを生じるが、原画像132 と感光
層20との距離が十分に大きく、入射角γが十分に小さ
ければ、実用上その影響は立体写真に生じない。また、
入射角γが無視し得ない程度であるならば、原画像13
2 の直後にくさび形のプリズムを配置して、レンチキュ
ラー感光材料18へ入射した画像の像面の傾きを補正す
ることができる。
【0047】また、図5に示すように、ミラー系のミラ
ーを全部で4枚使用して、原画像132 からの投影光の
光路をコの字型に迂回させることもできる。このような
ミラー配置は、光路長を延長するとともに、レンチキュ
ラー感光材料18への入射角γも小さくすることができ
る。また、投影レンズ142 の焦点距離は他の投影レン
ズ141 ,143 の焦点距離より短く、このためミラー
系やプリズムなどの光路長を調整するための光路長調整
手段を備え、他の光学系が光路上を妨害しない場合に
は、前記ミラー系は不要となる。
【0048】図4、図5に示された光学系の作用を説明
すると、第2の原画像132 の画像情報を含む光束は、
第1のミラー162 で原画像131 ,133 に対応した
光学系を含む平面に垂直な方向に反射され、第1および
第3の原画像131 ,133の画像情報を含む光束と同
一投影倍率となるように調節する第2のミラー172
さらに反射されて、レンチキュラー感光材料18の感光
層20の面に垂直またはレンチキュラーシートの母線方
向に若干傾斜した形(角度γ)で投影される。レンチキ
ュラー感光材料18内では、各原画像131 ,132
133 からの光束は、レンチキュラーシート19の曲率
中心で交差して、感光層20を照射する。
【0049】なお、上記実施例において、光束がレンチ
キュラー感光材料18へ所定の焼付角(または入射角)
で投影されるようにするためにミラーを用いたが、ミラ
ーの代わりにプリズムを用いても同様の効果を達成する
ことができる。さらに感光層において露光量が大きい場
合には、光束の照度を個別におよび/または全体的に調
整しえるように、NDフィルタを前記ミラー光学系に配
設してもよい。この他に、各原画毎の光束の光量調節の
ためにコンデンサレンズと各原画との間に偏光フィルタ
と液晶シャッタとを組み合わせた光量調節器などをそれ
ぞれ配設してもよい。
【0050】また、一般に光源や投影レンズなどに起因
してレンチキュラー感光材料の感光層の中央部と周辺部
との照射光量にむらが生じるが、これを補正するため、
即ち周辺光量の低下をcos4乗法則により補正するた
め、投影レンズの前側または後側に(またはレンズは組
合せレンズである場合には投影レンズ中に)cos4乗
法則による補正用のマスクを配置するか、光源をcos
4乗法則に従って周辺光量を多くしたものを使用しても
よい。
【0051】レンチキュラーシート19は、図6に示す
ように、光束が入射する側は、所定の曲率(例えば円筒
面、放物面など)を有する複数の連続する円柱状レンズ
部を有し、感光層20が設けられた側は、平坦な面とな
る外形を有する。この円柱状レンズ部は屈折率が1.4
〜1.6程度の材質の透明物質より形成されている。こ
のレンチキュラーシート19は、理想的には各原画像が
結ばれる感光層上の線状画像要素を中心軸として揺動さ
せるのがよいが、それは困難なので、実用的にはレンチ
キュラー感光材料18の中心部上のレンチキュラーの円
柱状レンズの曲率中心を軸として揺動自在とするか(図
6参照)、または投影レンズの光軸と交わるレンチキュ
ラーシートの母線(円柱状曲面上の線)を軸として揺動
自在に支持してもよい(図示せず)。
【0052】また図示しない駆動装置にて露光時にレン
チキュラーシートを前記支持軸を中心として水平面に対
し、±θの範囲で揺動させる。このようにすることによ
り、各線状画像要素は各レンチキュラーレンズ下の感光
材面にθの角度範囲に渡って線幅が拡がる効果があり、
レンズピッチ内で各原画像に対応する線状画像要素が万
遍なく拡がる。例えばこの実施例のように3個の原画像
を用いて一つのレンズピッチ内に3個の線状画像要素を
形成しようとする場合、図7に示すように、レンチキュ
ラーシートに記録される各線状画像要素は、レンズピッ
チを3分割した領域内で、その線幅の拡がりを持たせる
ことができる。
【0053】レンチキュラー感光材料を揺動する場合
に、例えばバキュームを用いてレンチキュラー感光材料
の裏面を固定し、バキューム毎支持軸に沿って揺動させ
る。また例えばレンチキュラー感光材料を固定し、フィ
ルム保持部、投影レンズ系およびミラー光学系を一体と
して揺動させてもよい。
【0054】この揺動角θは、図7を参照して説明する
と、レンチキュラーシート19のレンズのピッチをP、
厚みをtとし、屈折率1.5のレンズを使用する場合に
レンズの曲率中心が厚みtの下から2/3tの箇所であ
って、そこに各光束が交差すると仮定して、tan3θ=(1
/2P)/(2/3t)即ち、3θ=tan -1(1/2P)/(2/3t)即ち、 θ=(1/3)tan -1(3P) /(4t) (1) で与えられる。
【0055】また、ミラー171,173 のミラー角度と
レンチキュラー感光材料の揺動角とを適切に調節するこ
とにより、レンチキュラーレンズ下の線状画像要素の拡
幅を中央と左右とで変えることができる。例えば、レン
チキュラー感光材料の感光層に形成される帯画像の線幅
を均等にして焼き付けるのに必要な揺動角以上に大きな
揺動角で揺動設定しておき、各光束毎にシャッタをその
揺動操作露光中に個別に異なるタイミングでオン/オフ
することにより、レンチキュラーレンズ下の帯画像の線
幅を個別に重なることなく拡げたり、狭めたりする。し
たがって、特公昭56−31577号公報に記載された
技術を達成することができる。
【0056】本発明の装置によれば、一般にn個の原画
像をn個の投影用レンズを通して、ミラー光学系のn個
の第1のミラーおよびn個の第2のミラーを経てレンチ
キュラーシートの感光材面に一つのレンズピッチ内に均
等にn個の線状画像要素が形成される場合においても、
線状画像要素の線幅をピッチの1/nの線幅に拡げるこ
とができるものである。
【0057】上記の如き本発明に係る立体写真焼付装置
によると、視点を異にして撮影されたn個の原画像をレ
ンチキュラーシートに焼き付ける場合、レンチキュラー
シートにおける各立体画素像を簡単にレンチキュラーレ
ンズのピッチのほぼn分の一の線幅に拡張して記録する
ことができ、観察の際には両眼の位置が相当広い範囲に
移動しても正しく立体視することができて、観察を便利
にし得る効果がある。また、本発明の装置では、原画像
を形成したフィルムを分離する必要がなく、一つの投影
レンズを用いて露光が行え、また調整自在のミラー光学
系を備えればよいので、通常の写真用のプリンターを改
造することにより、容易に実施することができる。
【0058】以上本発明の実施例について被写体を3個
の原画像とし、それをレンチキュラー感光材料に投影し
て3次元画像を構成する場合の例について説明したが、
4個以上の異なる視点からの原画像を焼き付ける場合に
ついても、原画像数に対応した投影レンズを用意し、レ
ンズのスペース的な配置を考慮して、原画像の水平面に
対する傾きを設定し、また、像面のずれを補正するた
め、投影レンズに対し所定の角度で画像面が入射するよ
うにレンズ位置と原画像面とを調節する。そしてミラー
光学系を空間的に互いに妨害しないように3次元空間内
に配置することにより、4原画像以上を同時露光するこ
とが当業者であれば容易に考えうるものである。
【0059】4原画像を本発明に従って同時露光する場
合における投影レンズ系およびミラー系の配置のさせ方
は、各2個の系がレンチキュラー感光材料の中心の光軸
に対し、画像面の左右方向に対し対称な配置、画像面の
天地方向に対し対称な配置となるようにそれぞれ2個の
系同士を配置する。
【0060】例えば、画像面の左右方向に対して対称な
投影レンズ系141,143 およびミラー系161,171,
および163,173,の配置は、例えば図2に例示するよ
うな配置である。また画像面の天地方向に対し対称な配
置は、図8に示すような配置となる。この図において、
レンチキュラー感光材料18はレンチキュラーシート1
9の円筒面が天地(z)方向に延在しているため、画像
面の天地方向に対称に配置される2個の投影レンズ系お
よびミラー系を、レンチキュラー感光材料18の左右
(x)方向から見て、所定の角度で入射されるととも
に、天地(z)方向から見てできる限り小さな角度で入
射されるように配置する。
【0061】図8を参照して説明すると、天地方向に配
置された原画像132 に対応する光学系は、レンズ系1
2 と2枚のミラー系162 ,172 と、さらに原画像
13 2 とレンズ系142 との間に配置されるくさび形の
プリズム23とから主に構成され、同様に、原画像13
4 に対応する光学系は、レンズ系144 と2枚のミラー
系164 ,174 と、さらに原画像134 とレンズ系1
4 との間に配置されるくさび形のプリズム24とから
主に構成される。
【0062】原画像132 に対応する光学系は、原画像1
2 からの投影光の光路は、まずプリズム23にてz方
向の上方にやや傾斜しつつ光路変更され、投影レンズ1
2を通過して集束とされ、ミラー系162 ,172
て光路長が調整されるとともに、レンチキュラー感光材
料18への入射角が所定の角度となるように光路変更さ
れる。同様にして、原画像134 に対応する光学系は、
原画像134 からの投影光の光路は、まずプリズム24
にてz方向の下方にやや傾斜しつつ光路変更され、投影
レンズ144 を通過して集束光とされ、ミラー系1
4 ,174 にて光路長が調整されるとともに、レンチ
キュラー感光材料18への入射角が所定の角度となるよ
うに光路変更される。この場合に、レンチキュラー感光
材料18への入射角は、水平面に対する入射角と、垂直
面に対する入射角とに分離することができる。水平面に
対する入射角は、両光学系は正負が逆だが、値が同じで
ある。垂直面に対する入射角は、互いに点対称な関係で
その大きさは等しいものとする。かような構成のもと
に、4原画像をレンチキュラー感光材料に焼付可能な装
置を実現することができる。
【0063】従来知られている感光材料としては、例え
ば、銀塩写真式感光材料、電子写真式感光材料(感光
体)、感熱感圧式感光材料、感圧性樹脂感光材料、熱現
像感光材料、感熱性感光材料などが挙げられる。
【0064】本発明は、上記実施例に限定されるもので
はなく、本発明の要旨の範囲内において、種々様々に変
形、変更することができるものである。
【0065】例えば、実施例においては2次元画像を一
旦フィルム状の感光材料に撮影し、このフィルム状の感
光材料をレンチキュラー感光材料に投影して、3次元画
像を構成する間接立体写真焼付法について説明したが、
感光材料としてCCD素子を採用し、レンチキュラーシ
ート下に構成された線状画像要素を画像信号として伝送
し、例えば対応するレンチキュラースクリーンを付加し
たCRTに表示して立体画像を観察することも可能であ
る。
【0066】この他レンチキュラーシートを通じて3次
元画像を構成する直接投映表示法に本発明の方法を適用
することもできる。すなわち、レンチキュラーシートの
裏面に拡散面を配設し、そこに投映画像を投影して形成
された立体画像を投映光学系側に位置する観察者が立体
視するというものがある。また、2個のレンチキュラー
シートがその平坦面で透過拡散板をサンドイッチするよ
うにして合わせて構成し、その構造物にいずれかの一方
の側に配される投影レンズから光学系を介して投映され
た画像を、他方の側から観察者が立体視するものもあ
る。
【0067】本発明の立体写真焼付装置の用途として
は、レンチキュラーシートの大きさによって、一般写
真、大型写真の他、立体絵はがき、ディスプレイ、商品
公告、ショーウィンドーディスプレイなどが挙げられ
る。
【0068】
【発明の効果】以上発明を詳細に説明したところから理
解できるように、 本発明によれば、各々所定の角度で
支持される各原画像を透過した各光束を、各原画像の光
軸に対しレンズ光軸が全体の光学系の中心側にオフセッ
トして、所定の間隔で離間される複数の投影レンズにそ
れぞれ入射させ、各投影レンズを透過した光束を各原画
像毎に少なくとも2枚のミラーからなるミラー光学系に
おいてこのミラー光学系にて各光束の画像要素記憶媒体
までの光路長を調整し、かつ各光束を各レンチキュラー
レンズに所定の焼付角度で入射し、前記画像要素記憶媒
体に線状画像要素として結像させ、同時に3以上の異な
る視点からの原画像を前記画像要素記憶媒体に投映する
ものであり、光束分離が初めからできているため、明る
いレンズを使用することができ、また個別の投影レンズ
を使用するため、画質上有利となり、レンズやミラーを
配置するスペースの確保が容易となる。
【0069】本発明の立体写真焼付装置によれば、複数
の原画像を含むフィルムが湾曲支持されて、フィルムの
水平面に対し所定の傾きとなる各原画像からの投影光
が、各原画像の中心部からの垂線に対し、レンチキュラ
ー感光材料の中心に立てる垂線側にずらして配置される
レンズ系の各レンズを通過して集光され、続くミラー光
学系にてレンチキュラーシートの母線の垂線に対して所
定の投影角で入射し、レンチキュラー感光材料の感光層
上にそれぞれ結像される。このため、複数の原画像を所
定位置に保持したまま、固定の投影レンズを介して、所
定位置に配設されるレンチキュラー感光材料に、同時に
焼き付けることができる。また、投影され集光される画
像は、左右方向の画像面のずれを生じることなく、かつ
レンズ系の各レンズを配置するためのスペースを十分に
確保することができる。またミラーのうち例えば第1の
ミラーを角度微調整自在とすれば、主被写体調整が行
え、さらに鮮明な立体感のある画像が得られる。
【0070】従来の多原画像焼付方式と比べると、
(a)投影レンズは相対運動方式と比べて固定で済み構
造が簡単となる。(b)複数の原画像を同時に露光する
ことにより原画数n枚の場合、能率は約n倍となる。
(c)露光中に全原画像同時に揺動走査し、線状画像要
素の拡張が単純なメカニズムで高能率に行える。(d)
露光中にネガや感光材を移動する必要がないため小型化
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】被写体を3眼のカメラにて、3個の異なる原画
像をフィルムに作成する様子を示す説明図である。
【図2】本発明の立体写真焼付装置の1実施例の要部構
成を示す正面図である。
【図3】第1および第3の投影レンズおよびミラーの配
置を示す、レンチキュラー画面の左右方向の光路を見た
概念図である。
【図4】第2の投影レンズおよびミラーの配置を示す、
レンチキュラー画面の天地方向の光路を見た概念図であ
る。
【図5】第2の投影レンズおよびミラーの他の配置を示
す、レンチキュラー画面の天地方向の光路を見た概念図
である。
【図6】レンチキュラーシートの感光層を揺動する場合
の揺動角度を説明する説明図である。
【図7】レンチキュラーシートの感光層を揺動した場合
のレンチキュラーの1ピッチ内の線状画像要素の様子を
説明する説明図である。
【図8】本発明の立体写真焼付装置の4原画像に適用し
た場合の、一部光学系を示す斜視図である。
【図9】レンチキュラーシートによる一般の立体写真方
式における原画像焼付を行う場合を説明する説明図であ
る。
【図10】図4の原画像焼付を行われたレンチキュラー
シートを観察する場合を説明する説明図である。
【符号の説明】 11 光源 12 コンデンサレンズ 13;131 ,132 ,133 14 投影レンズ 15 ミラー光学系 16;161 ,162 ,163 第1のミラー 17;171 ,172 ,173 第2のミラー 18 レンチキュラー感光材料 19 レンチキュラーシート 20 感光層 30 フィルムガイド 31 感材保持台
【手続補正書】
【提出日】平成3年7月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 立体写真投映方法および立体写真焼付
装置
【特許請求の範囲】
【請求項】 前記投影レンズの、基準面に対する傾き
を有する各原画像の中心における垂線に対する、レンチ
キュラー感光材料の中心に立てる垂線側にずれさせるず
れ角を、各原画像からの投影光のレンチキュラー感光材
料に対する投影角に等しくした請求項3〜5のいずれか
に記載の立体写真焼付装置。
【請求項】 露光中に前記レンチキュラー感光材料を
基準面に対して所定角度範囲内で、投影レンズの光軸と
交わるレンチキュラー感光材料の中心部のレンチキュラ
ーシートの母線を軸として揺動させる揺動手段を備える
請求項3〜6のいずれかに記載の立体写真焼付装置。
【請求項】 前記原画像の露光量を個別に調整し得、
かつ露光量調整を全体で調整しえる露光調整系を備える
請求項3〜7のいずれかに記載の立体写真焼付装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンチキュラー方式の
立体写真投映方法に関し、詳細には複数の視点の異なる
画像を同時にレンチキュラーシートを介して各種の感光
材料または電子的感光体もしくはスクリーンなどの被投
影体に線状画像要素として投映する立体写真投映方法に
関するものである。
【0002】また、本発明は、レンチキュラー式立体写
真焼付装置、特にレンチキュラー方式の立体写真投影記
録を行う場合に、複数の視点の異なる原画像を同時に投
影し、各々を多数の線状画像要素に焼き付ける立体写真
焼付装置にも関するものである。
【0003】
【従来の技術】レンチキュラーシートと感光層とからな
るレンチキュラー感光材料を用いて立体視を得るための
方式は、例えば図9に示す2眼方式のように、レンチキ
ュラーシートCの裏面に感光層Dを設けたレンチキュラ
ー感光材料Fに投影レンズB1,B2を通して左右異な
った視点からの画像情報即ち左右の画像A1,A2を投
影し、線状画像要素に分解して記録する。この投影記録
されたレンチキュラー感光材料Fを図10の如く左右の
眼L,Rによりレンチキュラー感光材料Fのレンチキュ
ラーシートCを通して観察するものである。しかし、こ
の方式では、立体視の得られる両眼の位置が極めて限ら
れ、それを外れると急激な光学濃度(以下単に「濃度」
という)低下が生じ、立体感が減退する。
【0004】かかる欠点は、レンチキュラーシートによ
る線状画像要素の線幅を適当量ずつ拡げれば改善される
ことが知られている。(1)例えば特公昭49−607
号公報に記載されている装置のように、感光材料と投影
レンズを同一方向に所定の速度比で動かし線状画像要素
の線幅を拡大する感材相対運動方式や、(2)例えば特
公昭53−33847号公報に記載されている装置のよ
うに、レンチキュラー感光材料をその中心部のレンズの
母線を軸として所定の角度傾動させる揺動方式や、
(3)例えば特公昭49−25902号公報に記載され
ている方式のように、レンチキュラー感光材料の表面に
全体としてレンチキュラーレンズの屈折力を変えるよう
なカバーを貼り重ねて画像要素の線幅が拡がった状態で
記録する附加レンチキュラーレンズ方式などの各種の方
式がある。
【0005】しかし、従来の場合、前述した特公昭53
−33847号公報に記載されているように、2原画像
をレンズ系を通して投影してレンチキュラー感光材料に
画像を焼き付ける2眼(2原画像)方式においては、2
原画像の同時露光が可能であり、しかも装置が簡単であ
るという利点はあるが、逆に、焼き付けられる原画数が
2原画像に限られるため、引伸レンズ(投影レンズ)の
2つの鏡像の間隔を観察者の両眼の間隔とし、引伸レン
ズからレンチキュラーシートまでの距離を観察時の観察
距離にほぼ等しいものにする必要があり、また、露光さ
れた立体画像を観察する場合においても、立体的に観察
可能な距離が制限され、レンチキュラーシートのピッチ
内に含まれる2個の線状画像要素の線幅を拡げたとして
も画像に隙間が生じやすいため立体感が不十分であり、
また視点の移動のさせ方によっては、逆立体像を生じや
すいという欠点を有している。また2画面では揺動方式
により線状画像の線幅を拡げようとすると揺動角度が大
きくなり、立体画像周辺部の画質を低下させることにな
る。
【0006】それを解決すべく多眼(複数原画像)方式
が提案されたが、焼付方法が複雑かつ非能率または大型
かつ高価となる。多眼方式の装置例としては、例えば特
公昭58−7981号公報に提案されている装置が挙げ
られる。この公報中(同図4)に示される装置において
は、所定間隔で配置されるN個の2次元像を、所定の間
隔で離間した投影の角度を変えることができるN個の投
影用のレンズを介してピッチWのレンチキュラー感光材
料の感光層に投影し、レンチキュラー感光材料のピッチ
内にN個の均一な焦点の合った収光像を形成している。
【0007】上記公報に提案された多眼方式の装置にお
いても前述した焼付方法が複雑かつ非能率または大型か
つ高価となる欠点を有している。即ちかかる装置におい
ては、多数の原画像と多数の投影レンズとで一度に焼付
するため、高速で原画像の焼付が完了するが、複数の原
画像は所定の投影角度となる位置に配置するため、所定
間隔離間する必要があり、一枚一枚のフィルムが分離さ
れており、また一枚一枚の原画像からの投影像を所望の
投影角度で結像させるため、個々のレンズを調整するレ
ンズ移動機構が必要となり、このレンズ移動機構は複雑
である。さらに線状画像要素の線幅を拡げるための操作
が必要であり、全体の機構が一層複雑となっている。ま
た原画像を連続したまま焼き付けるためには、レンズ間
隔可変の特殊なカメラで原画像も作成する必要がある。
【0008】また、例えば特公昭56−31577号公
報には、複数の原画像をそれぞれ所定の複数の配列でフ
ィルム支持板に配置したものに、光源から投影光を当て
て、レンズ支持板に拡大レンズを所定の複数の配列で配
置したレンズ系を介して収束光として、同一露光工程で
複数の原画像に対する露光を行う立体画像装置が開示さ
れている。しかし、この装置においても、立体写真の原
画像を分離して、フィルム支持板に個々に複数列配列
し、またこのように複数列に配列した原画像に対応して
レンズ系を複数列配列する必要があり、原画像を準備す
るのに手間がかかり、装置全体を大型化する欠点もあ
る。
【0009】さらにまた、例えば特公昭62−1878
35号公報には、多原画像を露光する際に、レンチキュ
ラー感光材料の微小レンズの1ピッチ内の中央の画像を
外側の画像より幅広くする方法が記載されているが、具
体的な装置、手段が開示されていないという問題点があ
る。
【0010】例えば、特開平1−260434号公報に
は、3次元レンチキュラー感光材料をレンズを移動する
ことなく非走査で露光するために、多数の原画像を連続
して有するフィルムとレンチキュラー感光材料の間に、
固定された潜望鏡レンズと、光軸に直角な第1および第
2の軸を中心として回動自在な平行ミラーとを含む潜望
鏡光学系とを配置し、前記フィルム上の各原画像を光軸
に対して角度露光領域を形成するようにフィルムの原画
像を移動させ、各角度露光領域に対応するフィルムの各
原画像に対して投影光を照射して、角度露光領域の中心
に沿って潜望鏡光学系に向けてフィルムの各原画像の画
像露光を行う方法および装置が開示されている。この装
置において、投影レンズを固定させることができて、従
来のようにフィルムの移動に合わせてレンズの角度を変
える走査を必要としなくなり、画像露光による結像画像
のレンズ光軸からのずれを、平行ミラーの2軸を中心に
回動させて解決している。しかし、この装置は、4原画
像に対しては、フィルムをその都度移動し、ミラーを調
節して露光することを4回行い、ミラー系の回転は同一
レンズ、ミラー位置で各原画像に所定の焼込角を与える
ために行っているため、工程が4回必要であるという欠
点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の揺動
方式に改良を施し、3以上の原画像を少なくとも同時に
焼付可能とし、それを画像要素記憶媒体に記憶するか表
示媒体に表示し、それを種々の方法で観察可能とする方
法を提供することを目的とする。また、本発明は、3以
上の原画像を少なくとも同時に焼付可能とし、しかも簡
単に高品質な立体写真を得るレンチキュラー方式の立体
写真焼付装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、3以上の異なる視点からの原画像をレン
チキュラーシートを介してそれぞれ複数の線状画像要素
として画像要素記憶媒体または表示媒体に投映するに当
たり、光源から所定の光源で照明され、基準面に対して
所定の角度で支持される各原画像を透過した各光束を、
各原画像の光軸に対しレンズ光軸が全体の光学系の中心
側にずらして、所定の間隔で離間される複数の投影レン
ズにそれぞれ入射させ、各投影レンズを透過した投影光
の各原画像毎の光路を少なくとも2枚のミラーからなる
ミラー光学系において変更し、かつこのミラー光学系に
て各光束の画像要素記憶媒体または表示媒体までの光路
長を調整し、かつ各光束を各レンチキュラーレンズに所
定の焼付角度で入射し、前記画像要素記憶媒体または表
示媒体に線状画像要素として結像させ、同時に3以上の
異なる視点からの原画像を前記画像要素記憶媒体または
表示媒体に投映することを特徴とする立体写真投映方法
を提供する。
【0013】上記発明の好適な実施態様において、前記
画像要素記憶媒体を感光材料とするのが好ましい。
【0014】本発明の第2の態様において、複数の異な
る視点からの原画像をレンチキュラーシートを介して投
影してそれぞれ複数の線状画像要素にしてレンチキュラ
ー感光材料の感光層に焼き付ける立体写真焼付装置にお
いて、焼付光源と、複数の原画像が焼き付けられたフィ
ルムを、複数の原画像を基準面に対し所定の角度に支持
するフィルム保持手段と、少なくとも基準面に対し傾き
を有する原画像に対してはその中心における垂線に対し
レンチキュラー感光材料の中心に立てた垂線側にずらし
て配置された、各原画像に対応する複数の投影レンズ
と、各原画像から各投影レンズを経た複数の投影光をそ
れぞれ原画像毎に所定の焼付角で感光層に投影されるよ
うに光路を調節する、一つの原画像の光路に対し少なく
とも2枚のミラーからなるミラー光学系と、該ミラー光
学系を経て、所定の焼付角で入射する投影光をレンチキ
ュラー感光材料の感光層に線状画像要素として結像する
レンチキュラーシートおよび感光層からなるレンチキュ
ラー感光材料を保持するレンチキュラー保持手段とを有
し、前記複数の原画像を同時に感光層に焼き付けること
を特徴とする立体写真焼付装置を提供する。
【0015】また、本発明の好適な態様として、各投影
レンズを通過する各原画像の投影光の光路長を等しくす
るのが好ましい。
【0016】また、本発明の好適な態様として、前記複
数の投影レンズのそれぞれの焦点距離を、各投映レンズ
を通過する各原画像の投映光の光路長に応じて選択ある
いは調整し、各原画像の撮影倍率を等しくするのが好ま
しい。
【0017】 また、本発明の好適な態様として、前記投
影レンズの、基準面に対する傾きを有する各原画像の中
心における垂線に対して、レンチキュラー感光材料の中
心に立てる垂線側にずれさせるずれ角を、各原画像から
の投影光のレンチキュラー感光材料に対する投影角に等
しくするのが好ましい。
【0018】 また、本発明の好適な態様として、露光中
に前記レンチキュラー感光材料を基準面に対して所定角
度範囲内で、投影レンズの光軸と交わるレンチキュラー
感光材料の中心部のレンチキュラーシートの母線を軸と
して揺動させる揺動手段を備えるのが好ましい。
【0019】 前記原画像の露光量を個別に調整し得、か
つ露光量調整を全体で調整しえる露光調整系を備えるの
が好ましい。
【0020】
【作用】本発明によれば、光源からの光を受けて基準
に対し所定の角度で支持される各原画像を透過した各光
束を、各原画像の光軸に対しレンズ光軸が全体の光学系
の中心側にずらして所定の間隔で離間される複数の投影
レンズにそれぞれ入射させ、各投影レンズを透過した光
束を各原画像毎に少なくとも2枚のミラーからなるミラ
ー光学系においてこのミラー光学系にて各光束の画像要
素記憶媒体までの光路長を調整し、かつ各光束を各レン
チキュラーシートに所定の焼付角度で入射し、前記画像
要素記憶媒体に線状画像要素として結像させる。同時に
3以上の異なる視点からの原画像を前記画像要素記憶媒
体に投映するにあたり、光束分離が初めからできている
ため、明るいレンズを使用することができ、また個別の
投影レンズを使用するため、画質上有利となり、レンズ
やミラーを配置するスペースの確保が容易となる。
【0021】 画像要素記憶媒体としては、写真感光材料
や電子的感光体、その他磁気記録媒体や光記憶媒体をも
含むものであり、レンチキュラーシートを介して投影画
像が画像要素に分解されて、これが一時記憶され、この
記憶画像を間接的に種々の立体視可能な媒体に利用する
ものである。例えば、CCDなどの電子的感光体を用い
る場合には、感光体に線画像として受け、これをビデオ
信号として送りCRT等に投影し、CRTでは画像サイ
ズに対応したレンチキュラーシートがCRT画面上に取
り付けられており、投影された蛍光素子で発光した画面
をレンチキュラーシートを通して見ることにより立体視
することができる。また画像要素表示媒体としては、拡
散板、スクリーン、フレネルレンズを用いるもの、反射
ミラー、あるいはレンチキュラーシートと組み合わせた
2重レンチキュラースクリーン等が代表的に挙げられ
る。
【0022】 本発明の第2の態様によれば、複数の原画
像を含むフィルムが基準面に対し所定の異なる角度に支
持されて、この基準面に対し所定の角度となる各原画像
からの投影光が、各原画像の中心部における垂線に対
し、レンチキュラー感光材料の中心に立てる垂線側にず
らして配置される複数の投影レンズの各投影レンズを通
過して収束光にされ、続くミラー光学系にて光路を調節
して、複数の投影光をそれぞれ原画像毎に所定の焼付角
で感光層に投影されるようにし、レンチキュラー感光材
料に所定の焼付角で入射し、レンチキュラー感光材料の
感光層上にそれぞれ線状画像要素として分解し結像され
る。このため、連続する複数の原画像を所定位置にフィ
ルム保持手段により保持したまま、原画像に対応する数
の投影レンズを介して、所定位置に配設されるレンチキ
ュラー感光材料に、同時に焼き付けることができる。ま
た、投影され結像される画像は、左右方向の画像面のず
れを生じることなく、かつ投影レンズ系の各レンズを配
置するためのスペースも十分に確保することができる。
【0023】 各原画像からの投影光の光路長を等しく
し、あるいは複数の投影レンズのそれぞれの焦点距離
を、各投映レンズを通過する各原画像の投映光の光路長
に応じて選択あるいは調整し、前記投影レンズ系の各レ
ンズの焦点距離を各原画像からの投影光の光路長に応じ
て投影倍率が全て等しくなるように選択すると、レンチ
キュラー感光材料の感光層上に異なる光路を通った光束
が焦点ずれもなく、収束されるので鮮明な画像が得られ
る。
【0024】 また、前記レンズ配置の各原画像の中心部
における垂線に対して、投影レンズのずれ角を、レンチ
キュラー感光材料の中心に立てる垂線に対する原画像か
らの投影光の投影角と等しくすることにより、前記感光
面に対する前記画像面の傾きをほぼなくすことができ
る。
【0025】 本発明の構成要素として、レンチキュラー
シートおよび画像要素記憶媒体を含む。レンチキュラー
シートは、かまぼこ型のレンズ(レンチキュラーレン
ズ)を複数個一体に形成した、上面が複数の円筒状のレ
ンズ形状であり、底面が平坦な面である。画像要素記憶
媒体はレンチキュラーシートの裏面に配置される。画像
要素記憶媒体としては、銀塩写真式、電子写真式、感
圧、感熱、感光性樹脂材料などの感光材料や、撮像管や
CCDなどの電子的感光体が挙げられる。レンチキュラ
ーシートと画像要素記憶媒体は別体としても良いし、一
体型としても良い。好ましくは、従来知られている感光
材料の最上層の上にレンチキュラーシートを一体に配設
したものが好ましい。
【0026】 各原画像の主被写体をレンチキュラー感光
材料の共通の基準点で合致するように感光層に投影す
る。すなわち、各原画の主被写体の投影像が感光層上で
一致するようにミラー光学系のミラー群の例えば第1の
ミラーの角度を調整することにより、原画像の特定の主
被写体を立体画像の基準平面内に存在させ、立体感のあ
る鮮明な立体像を得ることができる。
【0027】 各原画の主被写体を感光層の共通の基準点
に合致しているか否かを確認する手段として、レンチキ
ュラー感光材料上に開閉自在の遮光板を設け、これに複
数原画を同時または個別に投影して第1ミラーによる主
被写体の合致調整が行われたかどうかを確認する。さら
にこれを自動化するため、例えば画像コントラストを測
定するセンサー装置をこの遮光板の主被写体の投影位置
に置き、投影画像のコントラストが最高になるように第
1ミラーを自動調整するようにしてもよい。
【0028】 主被写体には、一般にカメラのピントの合
った物体を選択するのがよいが、その他の物体を主被写
体とすることもできる。なお、主被写体とは、画像が露
光されたレンチキュラー感光材料内の感光層を見た場合
に、立体映像が丁度基準平面内にあるように見える物体
をいう。
【0029】 また、露光中に前記感光材料およびレンチ
キュラーシート系を水平面に対して所定角度範囲内で、
レンチキュラー感光材料の中心部のレンズの母線を軸と
して揺動させる揺動手段を備えることにより、投影レン
ズにより集光され、レンチキュラーレンズを経て結像し
た線状画像要素の線幅を所定角度範囲にわたって拡げる
ことができる。感光材料を固定し、他を揺動させてもよ
い。
【0030】 原画像像の露光量を個別に調整し得、かつ
露光量調整を全体で調整しえる露光調整系を光源と感光
層との間に備えることにより、適切な明度の立体画像を
得ることができる。
【0031】 したがって、本発明の立体写真焼付装置
は、従来の2原画の焼付方式と比べて、焼付後の立体画
像の画面の飛びが少なく、光路を投影レンズ光軸を中心
に周辺も利用して投影光をミラー反射して露光すること
により、原画数3以上に対応する。また、露光中に揺動
走査(スキャン)を行いレンチキュラーシート下の線状
画像要素の線幅を拡げ、チラツキの少ない立体画像を得
る。
【0032】 従来の多原画焼付方式に対して、投影レン
ズは相対運動方式と比べて固定で済み構造が簡単とな
る。複数の原画像を同時に露光することにより原画数n
枚の場合、能率は約n倍となる。露光中に全原画像同時
に揺動走査し、線状画像要素の拡張が単純なメカニズム
で高能率に行える。露光中にネガや感光層を移動する必
要がないため小型化が可能となる。
【0033】
【実施例】本発明に係るレンチキュラー方式の立体写真
焼付装置を添付図面に示す好適実施例を図面を参照して
詳細に説明する。
【0034】 以下に本発明の実施例として、3次元物体
の異なる撮影点から多数の2次元画像として撮影し、次
に構成用レンズ状スクリーンとしてのレンチキュラー感
光材料を通じてこの2次元画像を投影することによって
3次元画像を構成する間接立体写真法に本発明を適用す
る場合について説明する。
【0035】 図1に示すように、撮影時には、被写体5
1を異なる視点から3個のレンズ53,53,53
を通して原画フィルム(感光材料)55に撮影するこ
とができる3眼のカメラ57にて立体写真用の複数、こ
の場合には3個の原画像13,13,13を得
る。
【0036】 3個の異なる視点から撮影された原画像を
有するフィルムから、感光層をレンチキュラーシート
(またはレンチキュラーレンズ)の裏面に有する立体写
真用のレンチキュラー感光材料に露光を行う場合の光学
系について以下に説明する。ただし、前記3個の原画像
が焼き付けられたフィルムは、3個の原画像をそれぞれ
分離して露光を行ってもよいが、この場合には、3個の
原画像は分離せずに、連続してフィルム上のフレームに
配列されているものとする。このようにすると一般のユ
ーザが撮影したフィルムに加工を施すことなく露光を行
えるので実用的でもある。
【0037】 図2についてその一実施例を説明すると、
立体写真焼付装置は、光源11と、各原画像の光路前側
にそれぞれ配置され、各原画像に平行光束にする複数、
例えば3個のコンデンサレンズ12;12,12
12と、前述したカメラにて異なる視点から撮影した
複数、例えば3個の原画像13;13,13,13
を所定の異なる角度に支持するフィルムガイド30
と、前記3個の原画像に対応した複数の投影レンズ1
4;14,14,14と、各原画像毎に異なる光
路を通り、レンチキュラー感光材料18に所定の焼付
(入射)角度となるように調整可能であるミラー光学系
15と、レンチキュラーシート19の裏面に感光層20
を有するレンチキュラー感光材料18を所定位置に保持
する感材保持台31とから主に構成される。
【0038】 光源11は、白色光源であり、例えばハロ
ゲンランプなどが挙げられる。コンデンサレンズ12;
12,12,12は、光源11からの発散光を集
光し、ほぼ平行光にして原画像を照射する。この場合に
はコントラストの高い画像を得ることができる。またコ
ンデンサレンズの代わりにミラーボックスを用いて拡散
光として画像の微粒子が目立たないようにすることもで
きる。本発明において、3個の原画像は、同一フィルム
上に配置され、しかも各原画像が基準面に対しそれぞれ
所定の角度傾斜するように配置するため、コンデンサレ
ンズ12もまた各原画像の面に垂直に平行光が入射する
ように個別のレンズとし、また各原画像の面と平行に配
置する。また、原画像の傾きが小さい場合には、コンデ
ンサレンズを個別にする必要がない。
【0039】 本発明において、原画像は、例えばネガま
たはポジ型のフィルムに原画像が例えば連続して形成さ
れている。これら原画像の中央(C)に相当する原画像
13を水平面上に配置されたレンチキュラー感光材料
の面(基準面、以下、水平面ともいう)と平行に角度を
零として配置し、また、左側および右側の原画像1
,13は、中央の原画像13の光軸に対称に、
かつその水平面に対して異なる角度に傾斜させる。これ
ら原画像13,13の傾斜角は、原画像13とレン
チキュラー感光材料18との間に配置される投影レンズ
14;14,14,14のスペース性を考慮して
決められる。したがって、投影レンズ系の大きさおよび
配置の仕方によって、原画像の傾斜角は異なってくる。
【0040】 投影レンズ14は、レンチキュラー感光材
料内でほぼ焦点を結ぶように、所定の焦点距離を有する
凸レンズまたは所定の収差を取り除く組合せレンズを選
択する。中央(C)の原画像13は、レンチキュラー
感光材料18の母線の垂線に対し対称に配置されている
右側(R)および左側(L)の原画像13,13
レンチキュラー感光材料18の感光層20までの光路長
と比べて、光路長が短いため、この短い光路長に合わせ
てこの原画像13に対応する投影レンズ14の焦点
距離を選択するのが好ましい。また、右側および左側の
原画像13,13についてもレンチキュラー感光材
料18の感光層20までの光路長に合わせて、投影レン
ズ14,14の焦点距離を選択あるいは調整するの
が好ましい。
【0041】 また、投影レンズ14の後または前、また
は投影レンズ14が組合せレンズである場合にはそのレ
ンズの間には、図示しないが、絞りを設けると、投影し
たい画像のフレアを防止し、鮮鋭な画像を感光材料に投
影することができるので望ましい。
【0042】 各原画像毎に異なる光路を通り、レンチキ
ュラー感光材料18までの光路長をその投影倍率が同一
となるように調整し、レンチキュラー感光材料18に所
定の入射角度となるように調整可能であるミラー光学系
15は、第1のミラー16,16,16と、第2
のミラー17,17,17とから構成され、ネガ
またはポジフィルムに形成された原画像13;13
13,13を透過し、各投影レンズ14,1
,14をそれぞれ経て収束される各光束が、レン
チキュラー感光材料18のレンズ面に対し、レンズの受
光角の範囲内で、所定の入射角度となるように、第1お
よび第2のミラー16,17をそれぞれ所定の角度で配
置する。ただし、図2においては、中央の原画像13
からの投影光に相当する中央光束に応じた、第1のミラ
ー16および第2のミラー17は、紙面に垂直な方
向の手前(または奥)側に配置されているが、図面の簡
略化のため図示を省略している。中央の原画像13
ついては図4を参照しつつ後段で説明する。
【0043】 光学系の設計によっては、中央光束に適当
な焦点距離のレンズを採用し、中央光束はミラーを使わ
ずに直接投影することも可能である。
【0044】 立体画像としての主被写体調整は、前記ミ
ラーのうち主に第1のミラー16;16,16,1
を用いて行い得る。鮮明な立体像を得たい場合には
投影された主被写体の像が感光層上の共通点に合致して
配列させる必要がある。
【0045】 ミラー光学系15のフィルム面に水平な左
右方向の光路におけるミラー光学系15の配置は、スペ
ース性を考慮すると、図3のように原画像13に対応
する第1ミラー16および第2ミラー17と、原画
像13に対応する第1ミラー16および第2ミラー
17との配置を、レンチキュラー感光材料18の母線
に垂直な、光学系全体の光軸(光源の中心とレンチキュ
ラー感光材料の中心とを結ぶ線)Oに対し対称配置とす
ることもできるが、光軸沿いに互いに前後させて配置
することもできる。前後させてミラー配置した方がスペ
ース的に小さくすることができる場合もある。
【0046】本発明の立体写真焼付装置においては、
画像および投影レンズを、レンチキュラー感光材料18
の母線に垂直な、光学系全体の光軸Oに対して、外側に
開くように配置する。このことは、光路長を延ばすが、
この場合の原画像13,13の鏡像を符号1
’,13’にてそれぞれ図示する。図示のミラー
光学系において、第1および第3の原画像13,13
からの画像情報を含む光束は、第1のミラー16
16および第2のミラー17,17のミラーを経
てレンチキュラー感光材料18に投影用レンズ14
光軸に対し2θの角度をもって、光軸に対称に投影され
る。なお、図3において、レンチキュラー感光材料18
のレンチキュラーシート19および感光層20は簡略化
して示している。
【0047】 左側の原画像13および右側の原画像1
と投影レンズ14,14との関係は、原画像1
および13の中央からの垂線に対して、投影レン
ズ14,14の中心が、光軸O側に所定の角度だけ
ずらされていると、感光層20上での画像面の傾きが生
じることなく、面を揃えることができる。この角度のず
は、原画像の垂線に対する角度2θ’が、レンチキュ
ラー感光材料の面の垂線に対する入射角度2θと等しい
のが好ましい。この場合には原画の鏡像面と投影画像面
を平行となる。
【0048】 次に図4を参照しながら、中央の原画像1
からの投影光について説明する。この図において
は、投影レンズ14の焦点距離は他の投影レンズ14
,14の焦点距離が等しいものを選択した場合とす
る。この場合には、光路長を他のレンズにおける光路と
等しくするため、光路調整用の2枚のミラー16,1
を用いる。このミラー系のため2枚のミラー1
,17の間のほぼ光路分だけ光路を延ばすことが
できる。この場合に投影光は、レンチキュラー感光材料
18の感光層20の垂線に対して所定の入射角γで入射
する。これは画像面の台形歪みを生じるが、原画像13
と感光層20との距離が十分に大きく、入射角γが十
分に小さければ、実用上その影響は立体写真に生じな
い。また、入射角γが無視し得ない程度であるならば、
原画像13の直後にくさび形のプリズムを配置して、
レンチキュラー感光材料18へ入射した画像の像面の傾
きを補正することができる。
【0049】 また、図5に示すように、ミラー系のミラ
ーを全部で4枚使用して、原画像13からの投影光の
光路をコの字型に迂回させることもできる。このような
ミラー配置は、光路長を延長するとともに、レンチキュ
ラー感光材料18への入射角γも小さくすることができ
る。また、投影レンズ14の焦点距離他の投影レン
ズ14,14の焦点距離より短くし、他の光学系
ミラー系やプリズムなどの光路長を調整するための光路
長調整手段等が原画像13の投映光の光路上を妨害し
ない場合には、前記ミラー系を不要とすることもでき
る。
【0050】 図4、図5に示された光学系の作用を説明
すると、第2の原画像13の画像情報を含む光束は、
第1のミラー16で原画像13,13に対応した
光学系を含む平面に垂直な方向に反射され、第1および
第3の原画像13,13の画像情報を含む光束と同
一投影倍率となるように調節する第2のミラー17
さらに反射されて、レンチキュラー感光材料18の感光
層20の面に垂直またはレンチキュラーシートの母線方
向に若干傾斜した形(角度γ)で投影される。レンチキ
ュラー感光材料18内では、各原画像13,13
13からの光束は、レンチキュラーシート19の曲率
中心で交差して、感光層20を照射する。
【0051】 なお、上記実施例において、光束がレンチ
キュラー感光材料18へ所定の焼付角(または入射角)
で投影されるようにするためにミラーを用いたが、ミラ
ーの代わりにプリズムを用いても同様の効果を達成する
ことができる。さらに感光層において露光量が大きい場
合には、光束の照度を個別におよび/または全体的に調
整しえるように、NDフィルタを前記ミラー光学系に配
設してもよい。この他に、各原画毎の光束の光量調節の
ためにコンデンサレンズと各原画との間に偏光フィルタ
と液晶シャッタとを組み合わせた光量調節器などをそれ
ぞれ配設してもよい。
【0052】 また、一般に光源や投影レンズなどに起因
してレンチキュラー感光材料の感光層の中央部と周辺部
との照射光量にむらが生じるが、これを補正するため、
即ち周辺光量の低下をcos4乗法則により補正するた
め、投影レンズの前側または後側に(またはレンズは組
合せレンズである場合には投影レンズ中に)cos4乗
法則による補正用のマスクを配置するか、光源をcos
4乗法則に従って周辺光量を多くしたものを使用しても
よい。
【0053】 レンチキュラーシート19は、図6に示す
ように、光束が入射する側は、所定の曲率(例えば円筒
面、放物面など)を有する複数の連続する円柱状レンズ
部を有し、感光層20が設けられた側は、平坦な面とな
る外形を有する。この円柱状レンズ部は屈折率が1.4
〜1.6程度の材質の透明物質より形成されている。こ
のレンチキュラーシート19は、理想的には各原画像が
結ばれる感光層上の線状画像要素を中心軸として揺動さ
せるのがよいが、それは困難なので、実用的にはレンチ
キュラー感光材料18の中心部上のレンチキュラーの円
柱状レンズの曲率中心を軸として揺動自在とするか(図
6参照)、または投影レンズの光軸と交わるレンチキュ
ラーシートの母線(円柱状曲面上の線)を軸として揺動
自在に支持してもよい(図示せず)。
【0054】 また図示しない駆動装置にて露光時にレン
チキュラーシートを前記支持軸を中心として水平面に対
し、±θの範囲で揺動させる。このようにすることによ
り、各線状画像要素は各レンチキュラーレンズ下の感光
材面にθの角度範囲に渡って線幅が拡がる効果があ
り、レンズピッチ内で各原画像に対応する線状画像要素
が万遍なく拡がる。例えばこの実施例のように3個の原
画像を用いて一つのレンズピッチ内に3個の線状画像要
素を形成しようとする場合、図7に示すように、レンチ
キュラーシートに記録される各線状画像要素は、レンズ
ピッチを3分割した領域内で、その線幅の拡がりを持た
せることができる。
【0055】 レンチキュラー感光材料を揺動する場合
に、例えばバキュームを用いてレンチキュラー感光材料
の裏面を固定し、バキューム毎支持軸に沿って揺動させ
る。また例えばレンチキュラー感光材料を固定し、フィ
ルム保持部、投影レンズ系およびミラー光学系を一体と
して揺動させてもよい。
【0056】 この揺動角θは、図7を参照して説明する
と、レンチキュラーシート19のレンズのピッチをP、
厚みをtとし、屈折率1.5のレンズを使用する場合に
レンズの曲率中心が厚みtの下から2/3tの箇所であ
って、そこに各光束が交差すると仮定して、tan3θ
=(1/2P)/(2/3t)即ち、3θ=tan−1
(1/2P)/(2/3t)即ち、 θ=(1/3)tan−1(3P)/(4t) (1) で与えられる。
【0057】 また、ミラー17,17のミラー角度
とレンチキュラー感光材料の揺動角とを適切に調節する
ことにより、レンチキュラーレンズ下の線状画像要素の
拡幅を中央と左右とで変えることができる。例えば、レ
ンチキュラー感光材料の感光層に形成される帯画像の線
幅を均等にして焼き付けるのに必要な揺動角以上に大き
な揺動角で揺動設定しておき、各光束毎にシャッタをそ
の揺動操作露光中に個別に異なるタイミングでオン/オ
フすることにより、レンチキュラーレンズ下の帯画像の
線幅を個別に重なることなく拡げたり、狭めたりする。
したがって、特公昭56−31577号公報に記載され
た技術を達成することができる。
【0058】 本発明の装置によれば、一般にn個の原画
像をn個の投影用レンズを通して、ミラー光学系のn個
の第1のミラーおよびn個の第2のミラーを経てレンチ
キュラーシートの感光材面に一つのレンズピッチ内に均
等にn個の線状画像要素が形成される場合においても、
線状画像要素の線幅をピッチの1/nの線幅に拡げるこ
とができるものである。
【0059】 上記の如き本発明に係る立体写真焼付装置
によると、視点を異にして撮影されたn個の原画像をレ
ンチキュラーシートに焼き付ける場合、レンチキュラー
シートにおける各立体画素像を簡単にレンチキュラーレ
ンズのピッチのほぼn分の一の線幅に拡張して記録する
ことができ、観察の際には両眼の位置が相当広い範囲に
移動しても正しく立体視することができて、観察を便利
にし得る効果がある。
【0060】 以上本発明の実施例について被写体を3個
の原画像とし、それをレンチキュラー感光材料に投影し
て3次元画像を構成する場合の例について説明したが、
4個以上の異なる視点からの原画像を焼き付ける場合に
ついても、原画像数に対応した投影レンズを用意し、レ
ンズのスペース的な配置を考慮して、原画像の水平面に
対する傾きを設定し、また、像面のずれを補正するた
め、投影レンズに対し所定の角度で画像面が入射するよ
うにレンズ位置と原画像面とを調節する。そしてミラー
光学系を空間的に互いに妨害しないように3次元空間内
に配置することにより、4原画像以上を同時露光するこ
とが当業者であれば容易に考えうるものである。
【0061】 4原画像を本発明に従って同時露光する場
合における投影レンズ系およびミラー系の配置のさせ方
は、各2個の系がレンチキュラー感光材料の中心の光軸
に対し、画像面の左右方向に対し対称な配置、画像面の
天地方向に対し対称な配置となるようにそれぞれ2個の
系同士を配置する。
【0062】 例えば、画像面の左右方向に対して対称な
投影レンズ系14,14およびミラー系16,1
,および16,17,の配置は、例えば図2に
例示するような配置である。また画像面の天地方向に対
し対称な配置は、図8に示すような配置となる。この図
において、レンチキュラー感光材料18はレンチキュラ
ーシート19の円筒面が天地(z)方向に延在している
ため、画像面の天地方向に対称に配置される2個の投影
レンズ系およびミラー系を、レンチキュラー感光材料1
8の左右(x)方向から見て、所定の角度で入射される
とともに、天地(z)方向から見てできる限り小さな角
度で入射されるように配置する。
【0063】 図8を参照して説明すると、原画像13
に対応する画像の天地方向に配置された光学系は、レン
ズ系14と2枚のミラー系16,17と、さらに
原画像13とレンズ系14との間に配置されるくさ
び形のプリズム23とから主に構成され、同様に、原画
像13に対応する光学系は、レンズ系14と2枚の
ミラー系16,17と、さらに原画像13とレン
ズ系14との間に配置されるくさび形のプリズム24
とから主に構成される。
【0064】 原画像13に対応する光学系において
、原画像13からの投影光の光路は、まずプリズム
23にてz方向の上方にやや傾斜しつつ光路変更され、
投影レンズ14を通過して集束とされ、ミラー系1
,17にて光路長が調整されるとともに、レンチ
キュラー感光材料18への入射角が所定の角度となるよ
うに光路変更される。同様にして、原画像13に対応
する光学系においては、原画像13からの投影光の光
路は、まずプリズム24にてz方向の下方にやや傾斜し
つつ光路変更され、投影レンズ14を通過して集束光
とされ、ミラー系16,17にて光路長が調整され
るとともに、レンチキュラー感光材料18への入射角が
所定の角度となるように光路変更される。この場合に、
レンチキュラー感光材料18への入射角は、図8でX方
向の入射角と、Z方向の入射角とに分離することができ
る。X方向の入射角は、両光学系は正負が逆だが、値が
同じである。垂直面に対する入射角は、互いに点対称な
関係でその大きさは等しいものとする。かような構成の
もとに、4原画像をレンチキュラー感光材料に焼付可能
な装置を実現することができる。
【0065】 従来知られている感光材料としては、例え
ば、銀塩写真式感光材料、電子写真式感光材料(感光
体)、感熱感圧式感光材料、感圧性樹脂感光材料、熱現
像感光材料、感熱性感光材料などが挙げられる。
【0066】 本発明は、上記実施例に限定されるもので
はなく、本発明の要旨の範囲内において、種々様々に変
形、変更することができるものである。
【0067】 例えば、実施例においては2次元画像を一
旦フィルム状の感光材料に撮影し、このフィルム状の感
光材料をレンチキュラー感光材料に投影して、3次元画
像を構成する間接立体写真焼付法について説明したが、
感光材料としてCCD素子を採用し、レンチキュラーシ
ート下に構成された線状画像要素を画像信号として伝送
し、例えば対応するレンチキュラースクリーンを付加し
たCRTに表示して立体画像を観察することも可能であ
る。
【0068】 この他レンチキュラーシートを通じて3次
元画像を構成する直接投映表示法に本発明の方法を適用
することもできる。すなわち、レンチキュラーシートの
裏面に拡散面を配設し、そこに投映画像を投影して形成
された立体画像を投映光学系側に位置する観察者が立体
視するというものがある。また、2個のレンチキュラー
シートがその平坦面で透過拡散板をサンドイッチするよ
うにして合わせて構成し、その構造物にいずれかの一方
の側に配される投影レンズから光学系を介して投映され
た画像を、他方の側から観察者が立体視するものもあ
る。
【0069】 本発明の立体写真焼付装置の用途として
は、レンチキュラーシートの大きさによって、一般写
真、大型写真の他、立体絵はがき、ディスプレイ、商品
公告、ショーウィンドーディスプレイなどが挙げられ
る。
【0070】
【発明の効果】以上発明を詳細に説明したところから理
解できるように、本発明によれば、各々所定の角度で支
持される各原画像を透過した各光束を、各原画像の光軸
に対しレンズ光軸が全体の光学系の中心側にずらして
所定の間隔で離間される複数の投影レンズにそれぞれ入
射させ、各投影レンズを透過した光束を各原画像毎に少
なくとも2枚のミラーからなるミラー光学系においてこ
のミラー光学系にて各光束の画像要素記憶媒体までの光
路長を調整し、かつ各光束を各レンチキュラーレンズに
所定の焼付角度で入射し、前記画像要素記憶媒体に線状
画像要素として結像させ、同時に3以上の異なる視点か
らの原画像を前記画像要素記憶媒体に投映するものであ
り、光束分離が初めからできているため、明るいレンズ
を使用することができ、また個別の投影レンズを使用す
るため、画質上有利となり、レンズやミラーを配置する
スペースの確保が容易となる。
【0071】 本発明の立体写真焼付装置によれば、複数
の原画像を含むフィルムが湾曲支持されて、フィルムの
水平面に対し所定の傾きとなる各原画像からの投影光
が、各原画像の中心部からの垂線に対し、レンチキュラ
ー感光材料の中心に立てる垂線側にずらして配置される
レンズ系の各レンズを通過して集光され、続くミラー光
学系にてレンチキュラーシートの母線の垂線に対して所
定の投影角で入射し、レンチキュラー感光材料の感光層
上にそれぞれ結像される。このため、複数の原画像を所
定位置に保持したまま、固定の投影レンズを介して、所
定位置に配設されるレンチキュラー感光材料に、同時に
焼き付けることができる。また、投影され集光される画
像は、左右方向の画像面のずれを生じることなく、かつ
レンズ系の各レンズを配置するためのスペースを十分に
確保することができる。またミラーのうち例えば第1の
ミラーを角度微調整自在とすれば、主被写体調整が行
え、さらに鮮明な立体感のある画像が得られる。
【0072】 従来の多原画像焼付方式と比べると、
(a)投影レンズは相対運動方式と比べて固定で済み構
造が簡単となる。(b)複数の原画像を同時に露光する
ことにより原画数n枚の場合、能率は約n倍となる。
(c)露光中に全原画像同時に揺動走査し、線状画像要
素の拡張が単純なメカニズムで高能率に行える。(d)
露光中にネガや感光材を移動する必要がないため小型化
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】被写体を3眼のカメラにて、3個の異なる原画
像をフィルムに作成する様子を示す説明図である。
【図2】本発明の立体写真焼付装置の1実施例の要部構
成を示す正面図である。
【図3】第1および第3の投影レンズおよびミラーの配
置を示す、レンチキュラー画面の左右方向の光路を見た
概念図である。
【図4】第2の投影レンズおよびミラーの配置を示す、
レンチキュラー画面の天地方向の光路を見た概念図であ
る。
【図5】第2の投影レンズおよびミラーの他の配置を示
す、レンチキュラー画面の天地方向の光路を見た概念図
である。
【図6】レンチキュラーシートの感光層を揺動する場合
の揺動角度を説明する説明図である。
【図7】レンチキュラーシートの感光層を揺動した場合
のレンチキュラーの1ピッチ内の線状画像要素の様子を
説明する説明図である。
【図8】本発明の立体写真焼付装置の4原画像に適用し
た場合の、一部光学系を示す斜視図である。
【図9】レンチキュラーシートによる一般の立体写真方
式における原画像焼付を行う場合を説明する説明図であ
る。
【図10】図4の原画像焼付を行われたレンチキュラー
シートを観察する場合を説明する説明図である。
【符号の説明】 11 光源 12 コンデンサレンズ 13;13,13,13 原画像 14 投影レンズ 15 ミラー光学系 16;16,16,16 第1のミラー 17;17,17,17 第2のミラー 18 レンチキュラー感光材料 19 レンチキュラーシート 20 感光層 30 フィルムガイド 31 感材保持台 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年7月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】各原画像の主被写体がレンチキュラー感光
材料で合致するように感光層に投影する。すなわち、各
原画の主被写体の投影像がレンチキュラー感光材料で一
致するようにミラー光学系のミラー群の例えば第1のミ
ラーの角度を調整することにより、原画像の特定の主被
写体を立体画像の基準平面内に存在させ、立体感のある
鮮明な立体像を得ることができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】各原画の主被写体がレンチキュラー感光材
料で合致しているか否かを確認する手段として、レンチ
キュラー感光材料上に開閉自在の遮光板を設け、これに
複数原画を同時または個別に投影して第1ミラーによる
主被写体の合致調整が行われたかどうかを確認する。さ
らにこれを自動化するため、例えば画像コントラストを
測定するセンサー装置をこの遮光板の主被写体の投影位
置に置き、投影画像のコントラストが最高になるように
第1ミラーを自動調整するようにしてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】立体画像としての主被写体調整は、前記ミ
ラーのうち主に第1のミラー16;16,16,1
を用いて行い得る。鮮明な立体像を得たい場合には
投影された主被写体の像をレンチキュラー感光材料18
合致して配列させる必要がある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】レンチキュラー感光材料を揺動する場合
に、例えばバキュームを用いてレンチキュラー感光材料
の裏面を固定し、バキュームごと支持軸に沿って揺動さ
せる。また例えばレンチキュラー感光材料を固定し、フ
ィルム保持部、投影レンズ系およびミラー光学系を一体
として揺動させてもよい。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3以上の異なる視点からの原画像をレン
    チキュラーシートを介してそれぞれ複数の線状画像要素
    として画像要素記憶媒体または表示媒体に投映するに当
    たり、 光源から所定の光源で照明され、水平に対して所定の角
    度で支持される各原画像を透過した各光束を、各原画像
    の光軸に対しレンズ光軸が全体の光学系の中心側にずら
    して、所定の間隔で離間される複数の投影レンズにそれ
    ぞれ入射させ、各投影レンズを透過した投影光の各原画
    像毎の光路を少なくとも2枚のミラーからなるミラー光
    学系において変更し、かつこのミラー光学系にて各光束
    の画像要素記憶媒体または表示媒体までの光路長を調整
    し、かつ各光束を各レンチキュラーレンズに所定の角度
    で入射し、前記画像要素記憶媒体または表示媒体に線状
    画像要素として結像させ、同時に3以上の異なる視点か
    らの原画像を前記画像要素記憶媒体または表示媒体に投
    映することを特徴とする立体写真投映方法。
  2. 【請求項2】 前記画像要素記憶媒体を感光材料とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の立体写真投映方法。
  3. 【請求項3】 複数の異なる視点からの原画像をレンチ
    キュラーシートを介して投影してそれぞれ複数の線状画
    像要素にしてレンチキュラー感光材料の感光層に焼き付
    ける立体写真焼付装置において、 焼付光源と、複数の原画像が焼き付けられたフィルム
    を、複数の原画像を水平面に対し所定の角度に支持する
    フィルム保持手段と、少なくとも水平面に対し傾きを有
    する原画像に対してはその中心における垂線に対しレン
    チキュラー感光材料の中心に立てた垂線側にずらして配
    置された、各原画像に対応する複数の投影レンズと、各
    原画像から各投影レンズを経た複数の投影光をそれぞれ
    原画像毎に所定の焼付角で感光層に投影されるように光
    路を調節する、一つの原画像の光路に対し少なくとも2
    枚のミラーからなるミラー光学系と、該ミラー光学系を
    経て、所定の焼付角で入射する投影光をレンチキュラー
    感光材料の感光層に線状画像要素として結像するレンチ
    キュラーシートおよび感光層からなるレンチキュラー感
    光材料を保持するレンチキュラー保持手段とを有し、前
    記複数の原画像を同時に感光層に焼き付けることを特徴
    とする立体写真焼付装置。
  4. 【請求項4】 各投影レンズを通過する各原画像の投影
    光の光路長を等しくすることを特徴とする請求項3に記
    載の立体写真焼付装置。
  5. 【請求項5】 前記投影レンズの、水平面に対する傾き
    を有する各原画像の中心における垂線に対する、レンチ
    キュラー感光材料の中心に立てる垂線側にずれさせるず
    れ角を、各原画像からの投影光のレンチキュラー感光材
    料に対する投影角に等しくしたことを特徴とする請求項
    3に記載の立体写真焼付装置。
  6. 【請求項6】 露光中に前記レンチキュラー感光材料を
    水平面に対して所定角度範囲内で、投影レンズの光軸と
    交わるレンチキュラー感光材料の中心部のレンチキュラ
    ーシートの母線を軸として揺動させる揺動手段を備える
    ことを特徴とする請求項4に記載の立体写真焼付装置。
  7. 【請求項7】 前記原画像の露光量を個別に調整し得、
    かつ露光量調整を全体で調整しえる露光調整系を備える
    ことを特徴とする請求項3〜6に記載の立体写真焼付装
    置。
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