JPH0545375U - 半導体ウエハ洗浄装置のパネル取付用管継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来、半導体ウェハ洗浄装置のパネル取付用
管継手は真っ直ぐな形状であったため配管密度が高くな
ると取扱いが困難になった。そのためこの管継手にさら
に直角の継手が取付けられることもあったが、半導体ウ
ェハの洗浄に有害なパ−ティクルの発生をもたらした。
本考案はパ−ティクルの発生を伴わないで配管を容易に
するものである。 【構成】 本考案の特徴はパネル取付用管継手を直角状
に形成し、その一方の部分でパネルの孔を貫通して該パ
ネルに取付けるようにしたことである。これにより直角
部の側のチュ−ブはパネルの近くに配置され、且つチュ
−ブとの接続部の方向を変えることができ、また接合箇
所は増えることはないのでパ−ティクルの問題を伴わな
い。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は半導体ウェハの洗浄のため純水もしくは薬品を取扱う装置に用いられ る配管の樹脂製の管継手、とくにパネルに取付けられるように構成されるパネル 取付用管継手の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の管継手として例えば図７に示すものが知られている。同図に示 すように、この管継手１は真っ直ぐな形状の管継手として樹脂により一体に成形 されていた。この従来例では継手本体には両端の外周にねじ部２、３が且つ中央 近くの部分の外周にねじ部４および止め部５が形成され、両端には袋ナット６、 ７が、また中央近くのねじ部にはナット８が係合し、パネル１０の孔にこの管継 手を通した上、該ナット８と止め部５でパネル１０を挾み且つ締め付けることに よってこの管継手がパネルに取付けられた。また、袋ナット６、７により、適当 な保持部材を用いて管継手の両端にチュ−ブ１１が取付けられる。

【０００３】 従来の管継手は直線状であったため、パネルの面に直角に突出する管継手の端 部にパイプ又はチュ−ブが接続されるので、同一方向に接続部が位置する。しか るに半導体ウェハの洗浄槽では薬品関係、センサ関係、エアバルブ関係など、各 種の配管が取付けられる。一例では５０ｃｍ幅のパネルに２０本以上のチュ−ブ が取付けられることもあり、槽の外側の各チュ−ブは管継手１によりパネル１０ に取付けられると共に該パネルを貫通して槽内のチュ−ブに連結される。

【０００４】 また図８および図９に示すように、真っ直な管継手１の一端または両端に直角 の管継手２１、２２を接続してチュ−ブの接続位置および方向を変え、チュ−ブ の接続を容易にすることも行なわれるが、その場合にも以下に記載するような問 題点があった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

チュ−ブが取付けられる各管継手の端部はパネル１０の面に垂直に突出するの で、取付けられるチュ−ブはパネルの面から離れ且つパネルの面から同じように 離れて延びるので、チュ−ブの数が多くなり配管が密になるとチュ−ブの取付け が困難になり且つチュ−ブの接続を間違え易くなるので、一層注意を集中する必 要があり、さらに保守、点検等も容易に行ない得ないという問題点があった。

【０００６】 さらに管継手の端部接続部に直角の継手を設けてチュ−ブの接続位置および方 向を変えることもできるが、部品点数が多くなり、コストアップを招くほか、こ のパネル取付管継手１と直角の継手２１または２２の接続は図１０に示すように 、接合面にシ−ルテ−プ２３が用いられ且つねじとねじの嵌合で接合されるので 、ねじ部の奥の部分２４にゴミが溜り、そこにバクテリアが発生し、さらにシ− ルテ−プからの薬剤の溶出が生じ、これらが半導体ウェハに有害なパ−ティクル となり、１、４、１６ＭＥＧＡ−ＢＩＴ−ＤＲＡＭへと超精密化し、それに伴っ てＰ．Ｐ．Ｍ（パ−ツパ−ミリオン）からＰ．Ｐ．Ｂ（パ−ツパ−ビリオン）、 Ｐ．Ｐ．Ｔ（パ−ツパ−トリリオン）と超精密洗浄を要求される半導体プロセス では問題の所となる。

【０００７】 本考案の目的は上記従来技術の問題点を解消することであって、それ故、パネ ルへ取付けられるチュ−ブの配管が密になる場合にもコストの上昇を招くことな く且つパ−ティクルの発生の懸念がなくチュ−ブの取付けを容易にすることが出 来る構造の半導体ウェハ洗浄装置のパネル取付用管継手を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案によるパネル取付用管継手の特徴は樹脂製の管継手であって、直角状に 形成され、その一方の部分でパネルの孔を貫通して該パネルに取付けられ、その 一方の部分には直角部の近くに一体に設けられた止め部１６とその外周のねじに 係合するナット１８、１９が備えられ、該止め部と該ナットの間にパネルを挾持 し、且つ該止め部とパネルとの衝合により他方の部分へのチュ−ブの取付けを可 能にしていることである。また、他の形態では同様に直角状に形成され且つ一方 の部分でパネルに取付けられるが、該一方の部分にその外周のねじに一対のナッ ト１８、１９が係合し、該一対のナットでパネルを挾持する。

【０００９】

【作用】

この管継手は多くの場合、その直角部が槽壁などのパネルの外側に位置するよ うに配置され、その側のチュ−ブとの接続部はパネルの面に平行に延びるのでチ ュ−ブはパネルの面に対し近い位置を延びる。また、パネルの孔を貫通する継手 部分を中心に角度位置を変えることによりチュ−ブとの接続位置および方向を変 えることができ、隣接のチュ−ブとの間隔をとることができ、配管密度を緩和す ることができる。

【００１０】

【実施例】

次に図面を参照のもとに本考案の実施例に関し説明する。図１は本考案による パネル取付用管継手の最も好適な形態を示すものであって、図示のようにこの管 継手１５も樹脂で、好ましくはフッ素樹脂、ポリプロピレン、ピ−ク（ＰＥＥＫ ）材で形成され、その両端にチュ−ブ１１が接続されるように構成される。この 管継手の第１の特徴は直角状に形成されていることであり、従って両端の接続部 はそれらの軸線が互に直交する関係を有する。なお、ここでいう「直角状」には ほぼ直角であることも含む。そして第２の特徴はパネル１０に取付けられる継手 部分、即ちパネルの孔に嵌め込まれる部分１５ａにおける直角部の近くにパネル の面に衝合する止め部１６が一体に設けられていることである。

【００１１】 この管継手の両端にはチュ−ブ接続用の袋ナット６、７が係合するねじ部１２ 、１３が設けられ、またパネルに取付けられる継手部分１５ａの外周にねじ１４ が形成され、該ねじに図１に示すように好ましくは一対のナット１８、１９が係 合する。止め部１６は好ましくは一体のカラ−として構成され、図２に示すよう に、それとナット１８との間でパネル１０を挾持する役割を果す。また、止め部 １６はパネルの面との衝合により継手の他の部分１５ｂをパネルの面から適宜間 隔を離し、その部分のねじ部１３に袋ナット７を嵌合するのを可能にし、従って その端部にチュ−ブ１１を取付けるのを可能にしている。

【００１２】 止め部１６はカラ−として形成すれば比較的少量の材料で構成し得る点で好ま しいが、場合によっては図３に示すように直角部をブロック１７で構成し、その 一方の端面として構成してもよい。このように止め部１６が設けられる場合、パ ネル１０は止め部１６とナット１８の間で挾持されるので、一つのナット１８が 在ればよいが、図１に示すように一対のナット１８、１９が在れば、以下に記載 するように、それらのナット間でもパネル１０を挾持し得る利点がある。

【００１３】 図２および図３から明らかなように、一方の継手部分１５ｂは他の継手部分１ ５ａに対し直角部２０で曲げられてパネル１０の面に平行になるので、その先端 に取付けられるチュ−ブ１１はパネル１０の面に近接して延び、パネルとの間隔 ｄ１はパネルの面に垂直な他の部分１５ａに取付けられるチュ−ブとの間隔ｄ２ に比し、その半分以下になる。

【００１４】 図４は本考案による管継手の他の形態を示すものであって、同様に樹脂により 直角状に形成され、両端には袋ナット６、７が取付けられるため、ねじ部１２、 １３が形成されている。また、パネル１０に取付けられる部分１５ａの外周には 比較的長い範囲にわたりねじ１４が形成され、そこに一対のナット１８、１９が 係合することを特徴としている。これらのナットによりパネル１０を挾持するこ とによってこの管継手１５がパネルに取付けられる。従って、この形態では上記 の止め部１６は省くことができる。

【００１５】 このように一対のナット１８、１９によって取付けられることにより、図５に 示すように、パネルに対する継手部分１５ｂの取付位置を変えることができ、即 ち場合により直角部２０をパネルの面に近づけ、継手部分１５ｂとパネルとの間 の間隔を小さく（ｄ３）し、または該間隔を大きく（ｄ４）し、パネルの両側に おいて接続されるチュ−ブ１１の位置を調整し得る利点がある。

【００１６】 この種の管継手は通常、その直角部２０はパネル１０が槽壁である場合には該 パネルの外側に位置するように設置されるが、直角部が在る側では図６に想像線 で示すように、パネルの孔を貫通する部分１５ａを中心に適宜角度を回すことに より、その側のチュ−ブ１１との接続位置および方向を変えることができ、隣接 のチュ−ブとの間隔を比較的大きくとることができる。

【００１７】

【考案の効果】

上記のように、本考案によれば、部品点数を増加することなく、直角部により 一端の接続部の方向をパネル面に平行にすることができるので、パネル面に対し 一層近くにチュ−ブを配置することができる。そのためコンパクトになる。また 管路を直角に曲げても洗浄に悪影響を与えるパ−ティクルの発生を伴うこともな い。さらに一端の接続部をパネル面に平行にすることに加え、チュ−ブとの接続 位置および方向を変えることができるので、配管が過度に密になるのを避けるこ とができ、従ってチュ−ブの取付、点検、保守等を容易にする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一例によるパネル取付用管継手を示す
側面図である。

【図２】この管継手の使用状態を示す側面図である。

【図３】この管継手の他の実施例を示す側面図である。

【図４】本考案の他の形態による管継手を示す側面図で
ある。

【図５】図４に示す管継手の使用状態を示す側面図であ
る。

【図６】この管継手が取付けられたパネルの面を示す正
面図である。

【図７】従来のパネル取付用管継手を示す側面図であ
る。

【図８】従来の管継手の一使用例を示す側面図である。

【図９】従来の管継手の他の使用例を示す側面図であ
る。

【図１０】従来の管継手の一例の分解図である。

【符号の説明】

１０ パネル １１ チュ−ブ １４ 外周のねじ １５ 管継手 １６ 止め部 １８ ナット １９ ナット

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 半導体ウェハ洗浄装置のパネルの孔に取
   付けられるように構成され且つその両端に接合すべきチ
   ュ−ブが取付けられる樹脂製の管継手において、前記管
   継手は直角状に形成され、その一方の部分で該部分が該
   パネルの面に垂直になるように該パネルに取付けられ、
   前記一方の部分にはこの管継手の直角部の近くに一体に
   設けられた止め部とその外周に形成されたねじに係合す
   るナットが備えられ、前記止め部と前記ナットの間で該
   パネルを挾むようになっていることを特徴とする半導体
   ウェハ洗浄装置のパネル取付用管継手。
2. 【請求項２】 半導体ウェハ洗浄装置のパネルの孔に取
   付けられるように構成され且つその両端に接合すべきチ
   ュ−ブが取付けられる樹脂製の管継手において、前記管
   継手は直角状に形成され、その一方の部分で該部分が該
   パネルの面に垂直になるように該パネルに取付けられ、
   前記一方の部分には該パネルを挾むためその外周に形成
   されたねじに係合する一対のナットが備えられているこ
   とを特徴とする半導体ウェハ洗浄装置のパネル取付用管
   継手。