JPH0545171U - 施錠機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置本体に収納される内部ユニットをロック
する鍵が抜き忘れられても、扉等に損傷を与えないよう
にする。 【構成】 鍵２０の把手部２０ａを弾性体で形成する。
鍵２０を錠１３に差し込んだ状態で装置１の扉６が閉め
られても、鍵２０の把手部２０ａが弾性変形し、扉６に
損傷を与えない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、現金自動取引装置等に備えられる内部ユニットをロックする機構に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば金融機関に設置される現金自動取引装置には、複数の内部ユニッ トが備えられており、これらの内部ユニットを装置本体に対して着脱可能とする ことにより保守性の向上が図られている。

【０００３】 図３は一般的な現金自動取引装置を示す斜視図であり、後扉が開かれた状態を 示す。

【０００４】 図３において、現金自動取引装置１には、顧客により挿入されるカードの識別 、入金／支払い取引の内容の印字等の処理を行うカードリーダライタ２、顧客に より挿入される通帳の識別、入金／支払い取引内容の印字等の処理を行う通帳記 帳機３、装置１内の各部に電源を供給する電源部４、紙幣の入金や支払い等の処 理を行う紙幣入出金機（以下ＣＣＡＤという）５、それに後扉６に実装され、行 員が装填，補充，回収等の処理を行うため各取引に応じた項目及びデータを入力 する操作キー及び操作キーからの入力データ及び処理結果等を表示して行員操作 を誘導する表示部により構成される内部操作部７が備えられている。

【０００５】 このうちＣＣＡＤ５は、スライドレール８上に固定されており、図に示すよう に外部に抜き出し可能になっている。ＣＣＡＤ５にはキャスタ９および把手１０ が取付けられており、抜き出し易いようになっている。ＣＣＡＤ５にはまた、ロ ックレバ１１および錠１３が設けられており、このロックレバ１１が装置本体側 に設けられたロックポスト１２に係合することによりＣＣＡＤ５は装置本体内に ロックされる。

【０００６】 図４は従来の施錠機構を示す側断面図である。図４において、錠１３にはカム １５が取付けられており、このカム１５がロックレバ１１の係合部１６に入り込 んでいる。そして錠１３に鍵１４を差し込んで、鍵１４を回転させることにより 、カム１５が回転する。これによりロックレバ１１が支点部１７を中心に反時計 回り方向に回転しポスト１２から外れる。このように、鍵１４を所有する者のみ がロック解除可能とすることにより、セキュリティの向上を図っている。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記従来の、ＣＣＡＤをロックする施錠機構では、錠に鍵を差し 込んだまま扉を閉めると、扉が鍵に撃突して鍵が折損したり、逆に扉が損傷した りすることがある。

【０００８】 これに対する対策として、錠の実装位置を扉の閉位置より奥まった位置に実装 し、鍵を抜き忘れても扉に干渉しない方法が考えられるが、この対策では、本装 置が筐体とＣＣＡＤとの隙間が少い高密度実装であるので、操作性が著しく悪く なるという新たな問題が発生する。

【０００９】 本考案は上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ＣＣＡＤをロック する鍵を抜き忘れても鍵や扉が損傷しない品質の優れた施錠機構を提供すること である。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために本考案は、施錠およびその解除を行う鍵の把手部を 弾性体で形成したものである。

【００１１】

【作用】

鍵の把手部を弾性体で形成したことにより、鍵を抜き忘れて扉が閉められても 、鍵の把手部が弾性変形するので扉に損傷を与えることなく、また鍵が破損する こともない。また扉に近接した位置で鍵の操作が行えるので保守時等の操作性を 損うこともない。

【００１２】

【実施例】

以下本考案に係る実施例を図面にしたがって説明する。なお各図面に共通する 要素には同一の符号を付す。

【００１３】 図１は本考案に係る実施例を示す切欠平面図である。図１において、内部ユニ ットとしてのＣＣＡＤ５は装置１内に収納されており、ＣＣＡＤ５に取付けられ たロックレバ１１はポスト１２に係合しロックされた状態となっている。本実施 例における施錠機構は図に示す従来例と同様の構造となっている。即ち、錠１３ およびロックレバ１１の構造は従来と同様である。相違点は鍵２０の構造である 。

【００１４】 図２は実施例の鍵を示す正面図で、実施例の鍵２０は把手部２０ａと差込部２ ０ｂとから成り、把手部２０ａは低密度ポリエチレンあるいはゴム等の弾性部材 から形成されている。したがって図１に示すように、鍵２０が差し込まれた状態 で扉６が閉じられ、扉６が鍵２０にぶつかった場合でも把手部２０ａは弾性変形 し、鍵２０自体は勿論、扉６にも損傷されることはない。また弾性変形した把手 部２０ａは扉６が再び開けられるとその状態に戻ることはいうまでもない。

【００１５】 上記鍵２０は把手部２０ａと差込部２０ｂの２ピース構造としたが、変形例と して把手部と差込部をともに弾性体によって一体的に形成してもよい。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、鍵の把手部を弾性体で形成したので、鍵 を錠に差し込んだまま扉を閉じたとしても、把手部が弾性変形するので、鍵自体 にも扉にも損傷が発生しない。また抜き忘れた鍵の把手部に手等をぶつけても傷 しない効果も期待でき、装置の安全性向上にも寄与できる。

【００１７】 さらに、錠を装置の手前側（扉の近接）に配置できるので装置における高密度 実装を何ら損うことはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る実施例を示す切欠平面図

【図２】実施例の鍵を示す正面図

【図３】現金自動取引装置を示す斜視図

【図４】従来の施錠機構を示す側断面図

【符号の説明】１ 装置本体 ５ ＣＣＡＤ ６ 扉 １１ ロックレバ １３ 錠 ２０ 鍵

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 装置扉の閉位置に近接して設けられ、装
   置本体に収納された内部ユニットを鍵によりロックする
   施錠機構において、 鍵の把手部を弾性体で形成したことを特徴とする施錠機
   構。