JPH0544810A - ボールねじ用防塵シール - Google Patents
ボールねじ用防塵シールInfo
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- JPH0544810A JPH0544810A JP3206740A JP20674091A JPH0544810A JP H0544810 A JPH0544810 A JP H0544810A JP 3206740 A JP3206740 A JP 3206740A JP 20674091 A JP20674091 A JP 20674091A JP H0544810 A JPH0544810 A JP H0544810A
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- Japan
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- seal
- groove
- screw shaft
- nut
- screw
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H25/00—Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms
- F16H25/18—Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms for conveying or interconverting oscillating or reciprocating motions
- F16H25/20—Screw mechanisms
- F16H25/24—Elements essential to such mechanisms, e.g. screws, nuts
- F16H25/2418—Screw seals, wipers, scrapers or the like
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H25/00—Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms
- F16H25/18—Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms for conveying or interconverting oscillating or reciprocating motions
- F16H25/20—Screw mechanisms
- F16H25/22—Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members
- F16H25/2204—Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Transmission Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ねじ軸の溝面のみならず、その溝底の研削逃げ
溝からナット内への異物侵入をも防止するボールねじ用
防塵シールを提供する。 【構成】ねじ軸1のねじ溝5面に摺接可能なねじ溝面シ
ール突起6を内周面に突設した第1のシールSと、前記
ねじ溝5底面に形成されている研削逃げ溝5bに摺接可
能に嵌合する逃げ溝シール突起11を内周面に突設した
第2のシール12とをペアにして、ナット端部に隣接配
置する。第2のシール12は周方向に回動自在に取付け
前記研削逃げ溝5bの心ずれに追従可能である。
溝からナット内への異物侵入をも防止するボールねじ用
防塵シールを提供する。 【構成】ねじ軸1のねじ溝5面に摺接可能なねじ溝面シ
ール突起6を内周面に突設した第1のシールSと、前記
ねじ溝5底面に形成されている研削逃げ溝5bに摺接可
能に嵌合する逃げ溝シール突起11を内周面に突設した
第2のシール12とをペアにして、ナット端部に隣接配
置する。第2のシール12は周方向に回動自在に取付け
前記研削逃げ溝5bの心ずれに追従可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ねじ軸のボール溝の
溝底に研削加工時の逃げ溝を有するボールねじ専用の防
塵シールの改良に関する。
溝底に研削加工時の逃げ溝を有するボールねじ専用の防
塵シールの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば工作機械などに多用されるボール
ねじの場合、切削粉,切削油等の異物がねじ軸に付着し
てナット内に混入すると、ボールや、その転動面である
ねじ溝面の摩耗が増大したり破損を招くことがあり、ひ
いてはボールねじの寿命を低下せしめることになる。こ
れを防止するには、ナットに防塵シールを取り付けると
効果的である。従来のこの種のボールねじ用防塵シール
としては、図9に示すようなものが知られている。この
ボールねじ用防塵シールSは、ボールねじ軸1に多数の
ボール2を介して螺合されたナット3の端部内周に装着
されて止めねじ7で固定されたプラスチック製リングで
ある。このリング内周面には、ねじ軸1のねじ溝5に嵌
合してその溝面5aに摺接可能な断面形状を有するねじ
溝面シール突起6が螺旋状に突設され、ねじ軸1とナッ
ト3との相対運動に応じてねじ溝5の溝面5aやねじ軸
1の外面に付着した異物を払拭することにより、ナット
3内部への異物の侵入を防止する。
ねじの場合、切削粉,切削油等の異物がねじ軸に付着し
てナット内に混入すると、ボールや、その転動面である
ねじ溝面の摩耗が増大したり破損を招くことがあり、ひ
いてはボールねじの寿命を低下せしめることになる。こ
れを防止するには、ナットに防塵シールを取り付けると
効果的である。従来のこの種のボールねじ用防塵シール
としては、図9に示すようなものが知られている。この
ボールねじ用防塵シールSは、ボールねじ軸1に多数の
ボール2を介して螺合されたナット3の端部内周に装着
されて止めねじ7で固定されたプラスチック製リングで
ある。このリング内周面には、ねじ軸1のねじ溝5に嵌
合してその溝面5aに摺接可能な断面形状を有するねじ
溝面シール突起6が螺旋状に突設され、ねじ軸1とナッ
ト3との相対運動に応じてねじ溝5の溝面5aやねじ軸
1の外面に付着した異物を払拭することにより、ナット
3内部への異物の侵入を防止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のボールねじ用防塵シールSにあっては、ねじ軸の溝
面5aに摺接するねじ溝面シール突起6を有する(シー
ル突起6のない内周面部分はねじ軸1の外径面に摺接)
構造であるが、その溝面5aの溝底には溝研削時の逃げ
溝5bが形成されており、この逃げ溝5bからの異物侵
入は防止できないという問題点があった。
来のボールねじ用防塵シールSにあっては、ねじ軸の溝
面5aに摺接するねじ溝面シール突起6を有する(シー
ル突起6のない内周面部分はねじ軸1の外径面に摺接)
構造であるが、その溝面5aの溝底には溝研削時の逃げ
溝5bが形成されており、この逃げ溝5bからの異物侵
入は防止できないという問題点があった。
【0004】そこでこの発明は、上記従来の問題点に着
目してなされたもので、ねじ軸の溝面を払拭するシール
と、研削逃げ溝を払拭するシールとを併用したボールね
じ用防塵シールを提供することにより、上記従来の問題
点を解決することを目的とする。
目してなされたもので、ねじ軸の溝面を払拭するシール
と、研削逃げ溝を払拭するシールとを併用したボールね
じ用防塵シールを提供することにより、上記従来の問題
点を解決することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するこ
の発明は、ボールねじ軸に多数のボールを介して螺合さ
れたナットの端部内周に装着されナット内への塵埃の侵
入を防止するボールねじ用防塵シールに係り、ねじ軸の
ねじ溝面に摺接可能な断面形状を有してシールの内周面
に突設されたねじ溝面シール突起を備えた第1のシール
と、ねじ軸のねじ溝底面に形成されている研削逃げ溝に
摺接可能に嵌合する逃げ溝シール突起を備えて前記第1
のシールに隣接配置される第2のシールとを備えたこと
を特徴とする。
の発明は、ボールねじ軸に多数のボールを介して螺合さ
れたナットの端部内周に装着されナット内への塵埃の侵
入を防止するボールねじ用防塵シールに係り、ねじ軸の
ねじ溝面に摺接可能な断面形状を有してシールの内周面
に突設されたねじ溝面シール突起を備えた第1のシール
と、ねじ軸のねじ溝底面に形成されている研削逃げ溝に
摺接可能に嵌合する逃げ溝シール突起を備えて前記第1
のシールに隣接配置される第2のシールとを備えたこと
を特徴とする。
【0006】
【作用】ねじ軸が回転作動し、これに応じてナットが前
後に直線移動する使用態様のときは、ナットの進行方向
端部の第1のシールがねじ軸の溝面およびねじ軸外径面
を払拭して大部分の異物の侵入を阻止する。一方、第2
のシールは逃げ溝シール突起で研削逃げ溝を払拭して、
その研削逃げ溝からの異物のナット内部への侵入を阻止
する。
後に直線移動する使用態様のときは、ナットの進行方向
端部の第1のシールがねじ軸の溝面およびねじ軸外径面
を払拭して大部分の異物の侵入を阻止する。一方、第2
のシールは逃げ溝シール突起で研削逃げ溝を払拭して、
その研削逃げ溝からの異物のナット内部への侵入を阻止
する。
【0007】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。なお、従来と同一または相当部分には同一の符
号を付してある。図1は、この発明の一実施例の縦断面
図で要部を模式的に表している。ねじ軸1は外周面に断
面半円弧状(詳細にはゴシックアーク状)に研削加工し
てなる螺旋のねじ溝5を有し、そのねじ溝5の底部に前
記研削加工の逃げ溝5bが設けられている。ナット3は
ねじ軸1に遊嵌する内径を有し、その内径面に、ねじ軸
1のねじ溝5に対向する断面半円弧状(詳細にはゴシッ
クアーク状)のねじ溝4が形成されている。前記対向す
る両ねじ溝4,5の間には多数のボール2が転動自在に
配されており、ねじ軸1とナット3との相対螺旋運動時
に、両ねじ溝4,5に沿って転動移動可能である。ナッ
ト3には、図示を省略されているが、両ねじ溝4,5を
1回半ないし3回半巻き程度斜めに跨いで連結せしめる
ボール循環チューブが取付けてあり(チューブ式ナット
の場合)、ボール2は、両ねじ溝4,5に沿い転動しつ
つねじ軸1の回りを1回半ないし3回半分回ると、ボー
ル循環チューブの先端ですくい上げられてそのチューブ
内を通り、両ねじ溝4,5のもとの箇所に戻る循環運動
を繰り返すものである。もっとも、ボール2の循環方式
については、上記チューブ式に限る必要はない。
明する。なお、従来と同一または相当部分には同一の符
号を付してある。図1は、この発明の一実施例の縦断面
図で要部を模式的に表している。ねじ軸1は外周面に断
面半円弧状(詳細にはゴシックアーク状)に研削加工し
てなる螺旋のねじ溝5を有し、そのねじ溝5の底部に前
記研削加工の逃げ溝5bが設けられている。ナット3は
ねじ軸1に遊嵌する内径を有し、その内径面に、ねじ軸
1のねじ溝5に対向する断面半円弧状(詳細にはゴシッ
クアーク状)のねじ溝4が形成されている。前記対向す
る両ねじ溝4,5の間には多数のボール2が転動自在に
配されており、ねじ軸1とナット3との相対螺旋運動時
に、両ねじ溝4,5に沿って転動移動可能である。ナッ
ト3には、図示を省略されているが、両ねじ溝4,5を
1回半ないし3回半巻き程度斜めに跨いで連結せしめる
ボール循環チューブが取付けてあり(チューブ式ナット
の場合)、ボール2は、両ねじ溝4,5に沿い転動しつ
つねじ軸1の回りを1回半ないし3回半分回ると、ボー
ル循環チューブの先端ですくい上げられてそのチューブ
内を通り、両ねじ溝4,5のもとの箇所に戻る循環運動
を繰り返すものである。もっとも、ボール2の循環方式
については、上記チューブ式に限る必要はない。
【0008】上記ナット3の前後の両端の内径面には円
形に凹状段部10が形成され、そこにリング状のボール
ねじ用防塵シールが装着されている。その防塵シールは
2個一組とされており、この実施例では、第1のシール
Sと第2のシール12とを一組として、前者を外側に後
者を内側に、互いの端面を密着させて配置してある。前
者の第1のシールSは、ねじ軸1の外周面に嵌合する内
径を備えると共に、その内径面には、ねじ軸のねじ溝面
5aに摺接可能な半円弧状(詳細にはゴシックアーク
状)の断面形状を有するねじ溝面シール突起6が螺旋状
に突設されている。この第1のシールSの内側に隣接し
た第2のシール12は、その内径面に、ねじ軸の研削逃
げ溝5bに摺接可能に嵌合する逃げ溝シール突起11が
螺旋状に突設されている。
形に凹状段部10が形成され、そこにリング状のボール
ねじ用防塵シールが装着されている。その防塵シールは
2個一組とされており、この実施例では、第1のシール
Sと第2のシール12とを一組として、前者を外側に後
者を内側に、互いの端面を密着させて配置してある。前
者の第1のシールSは、ねじ軸1の外周面に嵌合する内
径を備えると共に、その内径面には、ねじ軸のねじ溝面
5aに摺接可能な半円弧状(詳細にはゴシックアーク
状)の断面形状を有するねじ溝面シール突起6が螺旋状
に突設されている。この第1のシールSの内側に隣接し
た第2のシール12は、その内径面に、ねじ軸の研削逃
げ溝5bに摺接可能に嵌合する逃げ溝シール突起11が
螺旋状に突設されている。
【0009】外側に装着した第1のシールSは、止めね
じ7でナット3に固定されている。一方、内側に装着し
た第2のシール12は、第1のシールSと凹状段部10
との間に、円周方向に回動自在に挟持されている。図2
は第2のシール12の単体の側面図、図3は縦断面図、
図4は正面図である。図に示されるように、逃げ溝シー
ル突起11の断面形状は、突起先端(頂上部)11aが
ねじ軸の研削逃げ溝5bの断面形状に合致する細い角形
状とされ、その先端11aから裾野にかけて凹曲面11
bで結んだ形状である。その先端11aは研削逃げ溝5
bの螺旋に沿わせて螺旋状の尾根を形成している。この
ような螺旋形状を有する逃げ溝シール突起11は、第2
のシール12の一方の端面から他方の端面まで連続して
いる。
じ7でナット3に固定されている。一方、内側に装着し
た第2のシール12は、第1のシールSと凹状段部10
との間に、円周方向に回動自在に挟持されている。図2
は第2のシール12の単体の側面図、図3は縦断面図、
図4は正面図である。図に示されるように、逃げ溝シー
ル突起11の断面形状は、突起先端(頂上部)11aが
ねじ軸の研削逃げ溝5bの断面形状に合致する細い角形
状とされ、その先端11aから裾野にかけて凹曲面11
bで結んだ形状である。その先端11aは研削逃げ溝5
bの螺旋に沿わせて螺旋状の尾根を形成している。この
ような螺旋形状を有する逃げ溝シール突起11は、第2
のシール12の一方の端面から他方の端面まで連続して
いる。
【0010】次に作用を説明する。いま、ナット3が非
回転状態に支持されている場合、ねじ軸1を回転させる
と、ボール2が対向する両ねじ溝4,5内を転動して、
ナット3はねじ軸1の回転方向に応じて前進または後退
方向に直進運動をする。ボール2はねじ軸1が回転を続
ける限り、図外のボール循環チューブを経て無限循環を
繰り返す。
回転状態に支持されている場合、ねじ軸1を回転させる
と、ボール2が対向する両ねじ溝4,5内を転動して、
ナット3はねじ軸1の回転方向に応じて前進または後退
方向に直進運動をする。ボール2はねじ軸1が回転を続
ける限り、図外のボール循環チューブを経て無限循環を
繰り返す。
【0011】ナット3の移動に際して、その進行方向側
の端部の防塵シールがねじ軸1の外面に付着した異物を
払拭してナット3内部への異物侵入を阻止する。このと
き、第1のシールSは、ねじ軸1のねじ溝の溝面5aを
ねじ溝面シール突起6が摺接しつつ払拭すると共に、ね
じ軸1の外周面(ランド部)をシール内径面が摺接しつ
つ払拭する。しかし、溝面5aの底部の研削逃げ溝5b
内の異物は払拭されずに、第1のシールSを通過して内
側の第2のシール12の端面に達する。そして、ここで
第2のシール12の幅の範囲内で溝面5aの底部の研削
逃げ溝5bに嵌合して摺接している逃げ溝シール突起1
1の先端11aの端面に遮られる。これにより、研削逃
げ溝5b内の異物のナット3内への侵入は全て完全に阻
止される。したがって、ナット3内部は異物に全く汚損
されず、ボール2の転動と無限循環運動が極めて円滑に
行われる。
の端部の防塵シールがねじ軸1の外面に付着した異物を
払拭してナット3内部への異物侵入を阻止する。このと
き、第1のシールSは、ねじ軸1のねじ溝の溝面5aを
ねじ溝面シール突起6が摺接しつつ払拭すると共に、ね
じ軸1の外周面(ランド部)をシール内径面が摺接しつ
つ払拭する。しかし、溝面5aの底部の研削逃げ溝5b
内の異物は払拭されずに、第1のシールSを通過して内
側の第2のシール12の端面に達する。そして、ここで
第2のシール12の幅の範囲内で溝面5aの底部の研削
逃げ溝5bに嵌合して摺接している逃げ溝シール突起1
1の先端11aの端面に遮られる。これにより、研削逃
げ溝5b内の異物のナット3内への侵入は全て完全に阻
止される。したがって、ナット3内部は異物に全く汚損
されず、ボール2の転動と無限循環運動が極めて円滑に
行われる。
【0012】ところで、上記の第2のシール12により
払拭される研削逃げ溝5bは、その中心線の位置が、ね
じ軸1の全長にわたって正確にねじ軸のねじ溝面5aの
中心線と一致しているとは限らず、ねじ軸1の加工時の
伸縮等により、図5(a),(b),(c)に示すよう
に、ねじ溝面5aの中心線から心ずれして蛇行する。し
たがって、第2のシール12がナット3に固定されてい
ると、研削逃げ溝5bに嵌合している第2のシール12
の逃げ溝シール突起の先端部11aがその蛇行箇所にか
かると、ブレーキとなってねじ軸1とナットとの相対螺
旋運動が妨げられるおそれがある。
払拭される研削逃げ溝5bは、その中心線の位置が、ね
じ軸1の全長にわたって正確にねじ軸のねじ溝面5aの
中心線と一致しているとは限らず、ねじ軸1の加工時の
伸縮等により、図5(a),(b),(c)に示すよう
に、ねじ溝面5aの中心線から心ずれして蛇行する。し
たがって、第2のシール12がナット3に固定されてい
ると、研削逃げ溝5bに嵌合している第2のシール12
の逃げ溝シール突起の先端部11aがその蛇行箇所にか
かると、ブレーキとなってねじ軸1とナットとの相対螺
旋運動が妨げられるおそれがある。
【0013】これに対して、この実施例の第2のシール
12は、第1のシールSとナットの凹状段部10との間
に、図4に矢符号Y1 で示すように円周方向に回動自在
に挟持して取付けてあるから、上記の研削逃げ溝5bの
心ずれに対応して、逃げ溝シール突起11が研削逃げ溝
5bに案内されて図6に示す矢符号Y2 のように自動的
に左右に動いて自在に追従することができる。すなわ
ち、この実施例の第2のシール12は、研削逃げ溝5b
の心ずれに自動的に追従しつつシール作用を行う自動調
心機能を備えている。
12は、第1のシールSとナットの凹状段部10との間
に、図4に矢符号Y1 で示すように円周方向に回動自在
に挟持して取付けてあるから、上記の研削逃げ溝5bの
心ずれに対応して、逃げ溝シール突起11が研削逃げ溝
5bに案内されて図6に示す矢符号Y2 のように自動的
に左右に動いて自在に追従することができる。すなわ
ち、この実施例の第2のシール12は、研削逃げ溝5b
の心ずれに自動的に追従しつつシール作用を行う自動調
心機能を備えている。
【0014】図7,図8に他の実施例を示す。この実施
例は、ボールねじ用防塵シールの第2のシール12の方
をナット3の端部に止めねじ7で抜け止めに取付け、第
1のシールSの方をその内側に取付けている。この場
合、第2のシール12は、その外周面に、止めねじ7の
先端が遊嵌する周溝15が形成されている。これによ
り、第2のシール12は、止めねじ7に係止されて軸方
向には固定されるが、円周方向には回動自在であり、研
削逃げ溝5bの心ずれに対し、上記実施例の場合と同様
に自在に追従しつつ研削逃げ溝5bに摺接しつつ異物を
排除する。
例は、ボールねじ用防塵シールの第2のシール12の方
をナット3の端部に止めねじ7で抜け止めに取付け、第
1のシールSの方をその内側に取付けている。この場
合、第2のシール12は、その外周面に、止めねじ7の
先端が遊嵌する周溝15が形成されている。これによ
り、第2のシール12は、止めねじ7に係止されて軸方
向には固定されるが、円周方向には回動自在であり、研
削逃げ溝5bの心ずれに対し、上記実施例の場合と同様
に自在に追従しつつ研削逃げ溝5bに摺接しつつ異物を
排除する。
【0015】ねじ軸1のねじ溝面5aに付着している異
物は、この場合外側に配置されている第2のシール12
では排除されずに通過する。これを内側の第1のシール
Sのねじ溝面シール突起6が排除する。その他の作用効
果は第1の実施例と同様である。なお、上記各実施例で
は、ボールねじ用防塵シールを抜け止めするのに、止め
ねじ7を用いたが、これに限らず、例えば止め輪を用い
ることもできる。その場合には、第2の実施例のように
第2のシール12を外側に配置して取付ける使用態様で
あっても、第2のシール12の外周面に周溝15を設け
る必要がない。
物は、この場合外側に配置されている第2のシール12
では排除されずに通過する。これを内側の第1のシール
Sのねじ溝面シール突起6が排除する。その他の作用効
果は第1の実施例と同様である。なお、上記各実施例で
は、ボールねじ用防塵シールを抜け止めするのに、止め
ねじ7を用いたが、これに限らず、例えば止め輪を用い
ることもできる。その場合には、第2の実施例のように
第2のシール12を外側に配置して取付ける使用態様で
あっても、第2のシール12の外周面に周溝15を設け
る必要がない。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のボール
ねじ用防塵シールは、ねじ軸のねじ溝面に摺接可能な断
面形状を有してシールの内周面に突設されたねじ溝面シ
ール突起を備えた第1のシールと、ねじ軸のねじ溝底面
に形成されている研削逃げ溝に摺接可能に嵌合する逃げ
溝シール突起を備えた第2のシールとを、ペアにして隣
接配置したものとした。そのため、ねじ軸の溝面のみな
らず、研削逃げ溝をも同時にシールすることができて異
物によるナット内部汚損が防止され、その結果、ボール
ねじの寿命が大幅に延びるという効果が得られる。
ねじ用防塵シールは、ねじ軸のねじ溝面に摺接可能な断
面形状を有してシールの内周面に突設されたねじ溝面シ
ール突起を備えた第1のシールと、ねじ軸のねじ溝底面
に形成されている研削逃げ溝に摺接可能に嵌合する逃げ
溝シール突起を備えた第2のシールとを、ペアにして隣
接配置したものとした。そのため、ねじ軸の溝面のみな
らず、研削逃げ溝をも同時にシールすることができて異
物によるナット内部汚損が防止され、その結果、ボール
ねじの寿命が大幅に延びるという効果が得られる。
【図1】この発明の一実施例の縦断面図である。
【図2】図1に示す第2のシールの単体の側面図であ
る。
る。
【図3】図2の縦断面図である。
【図4】図2の正面図である。
【図5】ねじ軸のねじ溝における研削逃げ溝の心ずれの
態様を示す断面図である。
態様を示す断面図である。
【図6】第2のシールの自動調心作用を説明する研削逃
げ溝部分の模式断面図である。
げ溝部分の模式断面図である。
【図7】この発明の他の実施例の縦断面図である。
【図8】図7に示す第2のシールの単体の側面図であ
る。
る。
【図9】従来のボールねじ用防塵シールを示す縦断面図
である。
である。
【符号の説明】 1 (ボール)ねじ軸 2 ボール 3 ナット 5 (ねじ軸の)ねじ溝 5b 研削逃げ溝 6 ねじ溝面シール突起 S 第1のシール 11 逃げ溝シール突起 12 第2のシール
Claims (1)
- 【請求項1】 ボールねじ軸に多数のボールを介して螺
合されたナットの端部内周に装着されナット内への異物
の侵入を防止するボールねじ用防塵シールであって、 ねじ軸のねじ溝面に摺接可能な断面形状を有してシール
の内周面に突設されたねじ溝面シール突起を備えた第1
のシールと、ねじ軸のねじ溝底面に形成されている研削
逃げ溝に摺接可能に嵌合する逃げ溝シール突起を備えて
前記第1のシールに隣接配置される第2のシールとを備
えたことを特徴とするボールねじ用防塵シール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3206740A JPH0544810A (ja) | 1991-08-19 | 1991-08-19 | ボールねじ用防塵シール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3206740A JPH0544810A (ja) | 1991-08-19 | 1991-08-19 | ボールねじ用防塵シール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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