JPH0544758A - サスペンシヨン装置 - Google Patents

サスペンシヨン装置

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JPH0544758A
JPH0544758A JP3120191A JP3120191A JPH0544758A JP H0544758 A JPH0544758 A JP H0544758A JP 3120191 A JP3120191 A JP 3120191A JP 3120191 A JP3120191 A JP 3120191A JP H0544758 A JPH0544758 A JP H0544758A
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coil
suspension device
magnetic field
piston
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Fumiyuki Yamaoka
史之 山岡
Mitsuo Sasaki
光雄 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大きな衝撃入力によるサスペンション装置の
破損を防止し、電力消費量を低減し、装置のコンパクト
化を図ることができるサスペンション装置を提供するこ
と。 【構成】 車体と車輪との間に介在された液圧緩衝器P
と、ピストンロッド22側に設けられシリンダチューブ
11の外周側で相対移動可能なアウタチューブ23と、
前記ピストンロッドとアウタチューブに設けられ前記シ
リンダチューブを挟んで半径方向の磁界B1 ,B2 を形
成する磁石2a,2b,2c,2dと、前記シリンダチ
ューブに設けられ前記磁界及びピストン21のストロー
ク方向と交差する方向に巻かれたコイル3とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁アクチュエータを
有したサスペンション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電磁アクチュエータを有したサス
ペンション装置としては、例えば、特開平2−3701
6号公報に記載されたものが知られている。
【0003】この従来装置は、車体と車輪との間に、シ
リンダ状に形成されて車体側に固定された外筒と、この
外筒内を摺動可能に設けられて車輪側に取り付けられた
ロッドとを有したサスペンションユニットが設けられ、
前記外筒内でロッドの外周には永久磁石が固定され、か
つ、該永久磁石と対向する外筒の内周側にコイルが固定
されると共に、永久磁石の外周と外筒の内周との間に形
成される環状隙間に強い磁界を形成するために、前記外
筒とロッドで磁路を構成させた構造となっていた。
【0004】そして、コイルへの通電の向き及び電流を
制御することで、サスペンション装置のコイルの軸方向
制御力を発生させ、例えば、車高を一定に保つような制
御を行なう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のサスペンション装置は、上述のように、コイ
ルの軸方向制御力によりサスペンションの制御を行なう
ようにしていたため、コイルによる制御力だけでは衝撃
吸収能力に限界があり、このため、車両の走行条件によ
っては発生する大きな衝撃入力を吸収しきれずに、サス
ペンション装置自体を破損させる恐れがあると共に、必
要な制御力を全て電力で発生させるようにしたものであ
るため、電力消費量が過大になって車両の燃費を悪化さ
せるという問題があった。
【0006】本発明は、上述の問題に着目して成された
もので、大きな衝撃入力によるサスペンション装置の破
損を防止することができると共に、電力消費量を低減す
ることができ、さらに、装置のコンパクト化を図ること
ができるサスペンション装置を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、前記目的を
達成するために、車体と車輪との間に介在され、シリン
ダチューブと該シリンダチューブ内を画成して摺動可能
なピストンを有したピストンロッドと前記ピストンのス
トロークに伴う流体の移動を制限することで減衰力を発
生する減衰手段とを有した液圧緩衝器と、前記ピストン
ロッド側に設けられ前記シリンダチューブの外周側で相
対移動可能なアウタチューブと、前記ピストンロッドと
アウタチューブに設けられ前記シリンダチューブを挟ん
で半径方向の磁界を形成する磁石と、前記シリンダチュ
ーブに設けられ前記磁界及びピストンのストローク方向
と交差する方向に巻かれたコイルとを設けた。
【0008】
【作 用】本発明のサスペンション装置では、磁界内に
あるコイルに通電すると、サスペンション装置のストロ
ーク方向に沿った駆動力(電磁力)が生じ、従って、こ
の駆動力により、サスペンション装置は伸長したり短縮
したりする。
【0009】よって、前記駆動力をサスペンション装置
に対する入力に抗するように作用させて、外部入力によ
るサスペンション装置のストロークを抑制させ、これに
より車高や車両姿勢を一定に保つような制御が行なわれ
る。
【0010】また、サスペンション装置がストロークす
ると、液圧緩衝器の作動に伴って減衰力が発生する。
【0011】さらに、ばね上−ばね下間相対速度の方向
が、前記駆動力の方向と一致する領域では、液圧緩衝器
で発生する減衰力が駆動力と同一方向に働くため、この
減衰力により前記駆動力が補強され、これにより、コイ
ルの電力消費量を節約することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。
【0013】図1は、本発明実施例のサスペンション装
置の構成を示す全体図である。この図において、Sはサ
スペンション装置を示している。このサスペンション装
置Sは、車体側に連結される車体側部材1と、車輪側に
連結される車輪側部材2とを有している。
【0014】前記車体側部材1は、図示のようにシリン
ダチューブ11とリザーバチューブ12とで、内外二重
の円筒構造に形成されている。即ち、前記シリンダチュ
ーブ11は、その下端部にガイド部材13が設けられる
と共に、上端部にはベース14が設けられていて、内部
には油等の流体が充填されている。そして、このシリン
ダチューブ11内は、該シリンダチューブ11内に摺動
自在に設けられた車輪側部材2の一部を構成するピスト
ン21により上部室Aと下部室Bとに画成されている。
一方、前記リザーバチューブ12は、シリンダチューブ
11の外周に環状空間Dを形成すると共に、その下端部
が前記ガイド部材13の外周及び該ガイド部材13の下
部に設けられたパッキングランド15の外周に嵌合され
てその下端開口縁部がカシメられ、また、その上端部は
シリンダチューブ11の上端より上方まで延在されてい
て、その上端開口部がその内周に螺合された天蓋部材1
6により閉塞されることにより、ベース14の上部に封
入気体による圧力下に所望量の流体が充填されたリザー
バ室Cが形成されている。また、リザーバチューブ12
の中間部内周には環状スペーサ17が螺合され、この環
状スペーサ17の内周に前記ベース14の外周及びシリ
ンダチューブ11の上端外周が嵌入固定されている。
尚、前記パッキングランド15にはオイルシール15a
が設けられている。
【0015】また、前記天蓋部材16の上面中心部には
車体側への取付用スタッド18が突出形成されており、
この取付用スタッド18に対しナット4で締結されたア
ッパインシュレータ5を介して車体側部材1が車体側に
取り付けられるようになっている。即ち、前記アッパイ
ンシュレータ5は、その外周側が車体側に固定される環
状のブラケット5aと、該ブラケット5aの中心穴内周
縁部に装着されたラバーブッシュ5bとで構成され、こ
のラバーブッシュ5bの中心穴に前記スタッド18を挿
通した状態でナット4による締結が行なわれている。そ
して、前記ブラケット5aの外周部下面側に溶着したラ
バーによりアッパスプリングシート5cが形成されてい
る。
【0016】前記ベース14には、リザーバ室Cと上部
室Aとを連通する圧側連通路14aと伸側連通路14b
とが穿設されていて、圧側連通路14aのリザーバ室C
側開口部には圧側減衰バルブ14cが設けられ、また、
伸側連通路14aの上部室A側開口部には伸側減衰バル
ブ14dが設けられている。
【0017】前記ピストン21には、図1の要部拡大断
面図である図2に示すように、上部室Aと下部室Bとを
連通する圧側連通路21aと伸側連通路21bとが穿設
されていて、圧側連通路21a下部室B側開口部には圧
側減衰バルブ21cが設けられ、また、伸側連通路21
bの上部室A側開口部には伸側減衰バルブ21dが設け
られている。
【0018】ちなみに、サスペンション装置Sがストロ
ークすると、各室A,B,C間を流体が流通し、この流
通が減衰手段を構成する各減衰バルブ14c,14d,
21c,21dで制限されることで減衰力が発生する。
【0019】このように、この実施例では、前記シリン
ダチューブ11とアウタチューブ12とベース14とピ
ストン21及びピストンロッド22等で、液圧緩衝器P
を形成している。
【0020】図1に戻り、前記車輪側部材2は、ピスト
ン21と、このピストン21を上端に締結したピストン
ロッド22と、前記リザーバチューブ12の外周に微小
な隙間を有して設けられたアウタチューブ23とを備え
ている。即ち、前記アウタチューブ23は下端部に底部
を有した有底円筒状に形成され、この底部に前記ピスト
ンロッド22の下端が固定され、また、ピストンロッド
22の下端には車輪側への取付用アイ24が固定されて
いる。そして、前記シリンダチューブ11内におけるピ
ストンロッド22の外周には、強磁性体より成る磁性内
筒部25が装着され、また、この磁性内筒部25と半径
方向に対向する位置のアウタチューブ23の上端には、
強磁性体より成る磁性外筒部26が装着されている。そ
して、前記磁性内筒部25には、両室A,Bを連通する
軸方向の流路25aが形成されている。尚、前記車輪側
部材2を構成する部材の内で、前記磁性内筒部25及び
磁性外筒部26以外の部材は非磁性体で形成されてい
る。
【0021】また、前記磁性外筒部26の内周面には、
中央部に所定の間隔H(図2)を保持して上部外側永久
磁石2aと下部外側永久磁石2bを設けると共に、磁性
内筒部25の外周面には、中央部に所定の間隔Hを保持
して上部内側永久磁石2cと下部内側永久磁石2dを設
けることによって、上部外側永久磁石2aと上部内側永
久磁石2c、及び、下部外側永久磁石2bと下部内側永
久磁石2dとの間に上部磁界形成部2e及び下部磁界形
成部2fが形成されている(図2)。
【0022】前記各永久磁石2a,2b,2c,2d
は、それぞれ円周方向に4つに分割されると共に、磁界
方向が車体側部材1を挟んで半径方向となるように、両
永久磁石2a,2b,2c,2dの極性方向が設定され
ている。そして、上部磁界形成部2eと下部磁界形成部
2fの磁界方向が互いに逆向きとなるように、この実施
例では、上部外側永久磁石2aと上部内側永久磁石2c
は内周側がそれぞれN極で、下部外側永久磁石2bと下
部内側永久磁石2dは内周側がそれぞれS極になるよう
に設定されている。即ち、前記磁性外筒部26及び磁性
内筒部25が強磁性体で形成されているため、前記各永
久磁石2a,2b,2c,2dにより、図2において一
点鎖線で示す磁路Aが形成され、この上下両磁界形成部
2e,2fにあっては、半径方向で、かつ、互いに逆方
向の磁界B1 ,B2 が形成されている。
【0023】図2に示すように、前記磁性外筒部26の
外周に形成されたねじ部26aに対し、ロアスプリング
シート31及び該ロアスプリングシート31を任意の位
置で固定するロックナット32が螺合されている。そし
て、前記アッパスプリングシート5cとロアスプリング
シート31との間にサスペンションスプリング33が介
装されている。
【0024】また、前記車体側部材1を構成するシリン
ダチューブ11とリザーバチューブ12との間に形成さ
れた環状空間D内にはコイル3が設けられている。この
コイル3は、車体側・車輪側両部材1,2の相対移動方
向に沿って複数に分割され、この分割された各コイル3
aは、単体の長さが、前記上部外側永久磁石2a(上部
内側永久磁石2c)と下部外側永久磁石2b(下部内側
永久磁石2d)との間に形成された間隔Hより短く形成
されている。
【0025】また、前記各コイル3a相互間位置には、
ストロークセンサ7としてのホール素子(図示せず)が
取り付けられている。このホール素子は、コイル3と共
に両磁界形成部2e,2f内を相対移動することによ
り、磁界B1,B2 の磁束に感応してその出力電圧を変
化させるもので、この出力電圧を検出することにより、
磁界形成部2e,2fに対する各コイル3aの位置、即
ちサスペンション装置Sのストローク位置を検出するよ
うになっている。
【0026】前記コイル3は、図1に示すように制御回
路6に接続されている。この制御回路6は、各コイル3
aの端子間に通電したり、短絡させたりすることが可能
に形成され、さらに、この通電時及び短絡時に、これら
コイル3aに対して可変抵抗を接続するように構成され
ている。
【0027】ちなみに、各コイル3aを短絡させた場合
には、サスペンション装置Sがストロークすると、両磁
界形成部2e,2fの磁界B1 ,B2 を横切る向きにコ
イル3が移動することで、コイル3に相対速度に比例し
た誘導電流が生じ、この誘導電流が可変抵抗により電力
消費することで、移動エネルギーが減少するもので、即
ち、減衰力が得られる。
【0028】一方、コイル3を通電駆動させた場合、両
磁界形成部2e,2fの磁界B1 ,B2 を横切る向きに
通電が成されることで、通電の向き強さに応じて、サス
ペンション装置Sの伸方向に駆動力が作用したり圧方向
に駆動力が作用したりする。即ち、通電される電流値に
比例した駆動力が得られる。尚、本明細書ではこの駆動
力及び前記制御力を合せて制御力と称する。
【0029】このように、この実施例では、前記コイル
3と各永久磁石2a,2b,2c,2d等で、電磁アク
チュエータTを形成している。
【0030】また、前記制御回路6には、前記各ストロ
ークセンサ7からの入力信号に基づき、サスペンション
装置Sのストローク位置に応じて各コイル3aに対する
通電を個別的にON−OFFさせると共にその通電方向
を切換制御する通電切換手段6aを備えている。この通
電切換手段6aは、両磁界B1 ,B2 内にあるコイルに
だけ通電するような制御が行なわれると共に、両磁界B
1 ,B2 の方向が互いに逆方向になることから、両磁界
形成部2e,2fにおける駆動力の作用方向を一致させ
るために、各コイル3aのうち、上部磁界形成部2eの
磁界B1 中にあるコイルと下部磁界形成部2fの磁界B
2 中にあるコイルとの通電方向が互いに逆方向になるよ
うに各コイル3aへの通電がなされると共に、サスペン
ション装置Sのストローク位置に応じて各コイル3aへ
の通電方向の切り換え制御がなされるものである。
【0031】また、前記制御回路6は、加速度センサ
8,ストロークセンサ7及び荷重センサ9からの入力に
基づき制御を行うようになっている。前記加速度センサ
8は、車体に取り付けられて車体の上下方向加速度を検
出するもので、上下方向の車体速度を求めるために設け
られている。前記荷重センサ9は、サスペンション装置
Sからの入力荷重を検出するもので、車体側と車輪側と
の相対速度を求めるために設けられている。そして、制
御回路6の演算部では、ストロークセンサ7からの入力
に基づき、車両姿勢を一定に保つ制御を行うと共に、加
速度センサ8及び荷重センサ9からの入力信号に基づき
減衰力制御を行う構成となっている。
【0032】尚、図において、34はリバウンドストッ
パ、35はリバウンドラバー、36はバンパラバーを示
す。
【0033】次に、実施例の作用について説明する。
【0034】上述した構成のサスペンション装置は、自
動車の4輪のそれぞれと車体との間に設け、また、制御
回路6及び各センサ7,8,9も、1つのサスペンショ
ン装置S毎に設けて使用するものである。
【0035】まず、液圧緩衝器Pの作用を説明する。
【0036】(イ)圧側行程時 サスペンション装置Sがストロークすると、圧側工程時
には、上部室Aが縮小し、下部室Bが拡大される。従っ
て、この場合、上部室Aの流体は、ピストン21の圧側
連通路21aを通り、圧側減衰バルブ21cを開弁する
と共に、流路25aを経由して下部室Bへ流入し、この
両室A,B間の流体の流通が圧側減衰バルブ21cで制
限されることで減衰力が発生する。
【0037】さらに、圧側行程時には、シリンダチュー
ブ11内に侵入するピストンロッド22の体積分の流体
が、上部室Aからベース14の圧側連通路14aを通
り、圧側減衰バルブ14cを開弁してリザーバ室Cへ流
入し、この両室A,C間の流体の流通が圧側減衰バルブ
14cで制限されることで減衰力が発生する。
【0038】(ロ)伸側行程時 サスペンション装置Sがストロークすると、伸側工程時
には、下部室Bが縮小し、上部室Aが拡大される。従っ
て、この場合、下部室Bの流体は、流路25a及びピス
トン21の伸側連通路21bを通り、伸側減衰バルブ2
1dを開弁して上部室Aへ流入し、この両室B,A間の
流体の流通が伸側減衰バルブ21dで制限されることで
減衰力が発生する。
【0039】さらに、伸側行程時には、シリンダチュー
ブ11内から退出するピストンロッド22の体積分の流
体がリザーバ室Cからベース14の伸側連通路14bを
通って、伸側減衰バルブ14dを開弁してへ上部室Aへ
流入し、この両室C,A間の流体の流通が伸側減衰バル
ブ14dで制限されることで減衰力が発生する。
【0040】次に、電磁アクチュエータTの作用を説明
する。
【0041】(イ)減衰力制御時 車両の走行状況に応じ、サスペンション装置Sにおいて
減衰力を発生させる場合には、各コイル3aを短絡させ
る。そうすると、車体側部材1と車輪側部材2との相対
速度に応じて、即ち、上下両磁界形成部2e,2fを通
過するコイル3の速度に正比例して、減衰力が生じる。
【0042】このように、減衰力制御を行う場合には、
コイル3に通電することはなく、即ち、全く電力消費す
ることなく減衰力を得ることができる。
【0043】(ロ)姿勢制御時 姿勢制御を行う際には、各センサ7〜9からの入力に基
づいて得られる車両状況に応じてコイル3に通電し、サ
スペンション装置Sの軸方向上向きや下向きに駆動力を
発生させて、姿勢制御を行う。この場合、通電の向き及
び電力により、駆動力の向き及び強さが変化する。
【0044】このような、駆動力を、例えば、車高変化
を打ち消す向きに発生させることで車高や車両姿勢を一
定にすることができる。また、駆動力を、サスペンショ
ン装置Sを介して車体へ伝達される路面入力を打ち消す
向きに発生させることで、車体への路面入力をキャンセ
ルして一定した車体姿勢が得られる。
【0045】以上説明したように、本発明実施例装置で
は、液圧緩衝器Pに電磁アクチュエータTを並列に組み
込んだ構成としたことで、大きな衝撃入力によるサスペ
ンション装置の破損を防止することができると共に、電
磁アクチュエータのみを備えたものに比べ、電力消費量
を低減できるという特徴を有している。
【0046】また、本発明実施例装置では、シリンダチ
ューブ11とピストン21及びピストンロッド22等で
構成される液圧緩衝器Pを基本構成とし、電磁アクチュ
エータTを構成するコイル3をシリンダチューブ11側
に設け、かつ、半径方向の磁界B1 ,B2 を形成する両
内側永久磁石2c,2d及び磁性内筒部25をシリンダ
チューブ11内であるピストンロッド22に設ける構成
としたことで、シリンダチューブ11として十分な直径
を確保しつつ電磁アクチュエータTをコンパクトに組み
込むことができ、これにより、装置のコンパクト化が可
能で車載する上でスペースの自由度が高くなるという特
徴を有している。
【0047】また、減衰力制御や姿勢制御を行うにあた
り、実施例装置では、コイル3を挟んで対向する磁性円
筒部25及び磁性外筒部26と、該両者の両対向面に相
対移動方向に分離されると共にコイル3を挟んで互いに
逆方向の磁界B1 ,B2 を形成すべく互いに対向する2
組の磁石(上部外側永久磁石2a,下部外側永久磁石2
b,上部内側永久磁石2c,下部内側永久磁石2d)と
で、2つの磁界B1 ,B2 を巡る磁路Aを形成し、か
つ、複数に分割された各コイル3aへの通電方向を、一
方の磁界B1 と交差するコイルと他方の磁界B2 と交差
するコイルとで互いに逆方向になるように切り換える通
電切換手段6aを備えた構成としたため、サスペンショ
ン装置Sのストロークを大きくする場合でも磁路Aを長
くする必要性がなく、従って、ストロークの大小に拘ら
ず一定の十分な制御力を得ることができるという特徴を
有している。
【0048】また、実施例では、複数に分割された各コ
イル3aの内、制御力(駆動力)を発生するために必要
なコイル部分だけに通電するように制御することで、消
費電力を節約することができるという特徴を有してい
る。
【0049】また、本発明実施例装置では、サスペンシ
ョン装置Sのストローク位置を検出するためのストロー
クセンサ7として、ホール素子等の磁束センサを用いる
ことで、サスペンションの基本長を長くすることなしに
サスペンション装置Sのストローク位置を検出すること
ができ、これにより、車載する上でスペースの自由度が
高くなるという特徴を有している。
【0050】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
てきたが、本発明の具体的な構成はこれらの実施例に限
られるものではなく、例えば、実施例では、上下2組の
磁界形成部間で磁路を形成するようにする場合を示した
が、1組の磁界形成部と磁性部材とで磁路を形成するよ
うにすることもできる。また、実施例では、永久磁石の
みで磁界を形成するようにしたが、電磁石により磁力を
補強したり、電磁石のみで磁界を形成するようにするこ
ともできる。また、ストローク位置によって各コイルの
巻き数を相違させることにより、ストローク位置によっ
てその制御力を任意に変化させることができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のサス
ペンション装置では、車体と車輪との間に介在された液
圧緩衝器と、ピストンロッド側に設けられシリンダチュ
ーブの外周側で相対移動可能なアウタチューブと、前記
ピストンロッドとアウタチューブに設けられ前記シリン
ダチューブを挟んで半径方向の磁界を形成する磁石と、
前記シリンダチューブに設けられ前記磁界及びピストン
のストローク方向と交差する方向に巻かれたコイルとを
設けた手段としたため、磁石とコイルで構成される電磁
アクチュエータの制御力(電磁力)が液圧緩衝器による
減衰力で補強されることになり、大きな衝撃入力による
サスペンション装置自体の破損を防止できると共に、ば
ね上−ばね下間相対速度の方向が電磁アクチュエータの
駆動力の方向と一致する領域では、液圧緩衝器で発生す
る減衰力が駆動力と同一方向に働くことで、電磁アクチ
ュエータの制御力を補強することができ、これにより、
コイルの電力消費量を節約することができるという効果
が得られる。
【0052】また、上述のように、液圧緩衝器を基本構
成とし、磁界を形成する一方の磁石をシリンダチューブ
内であるピストンロッド側に設けた構成としたため、シ
リンダチューブとして十分な直径を確保しつつ電磁アク
チュエータをコンパクトに組み込むことができ、これに
より、装置のコンパクト化が可能で車載する上でスペー
スの自由度が高くなるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のサスペンション装置を示す全体
図である。
【図2】本発明実施例装置の要部を示す拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
S サスペンション装置 P 液圧緩衝器 B1 磁界 B2 磁界 2a 上部外側永久磁石 2b 下部外側永久磁石 2c 上部内側永久磁石 2d 下部内側永久磁石 3 コイル 11 シリンダチューブ 14c 圧側減衰バルブ(減衰手段) 14d 伸側減衰バルブ(減衰手段) 21 ピストン 21c 圧側減衰バルブ(減衰手段) 21d 伸側減衰バルブ(減衰手段) 22 ピストンロッド 23 アウタチューブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体と車輪との間に介在され、シリンダ
    チューブと該シリンダチューブ内を画成して摺動可能な
    ピストンを有したピストンロッドと前記ピストンのスト
    ロークに伴う流体の移動を制限することで減衰力を発生
    する減衰手段とを有した液圧緩衝器と、 前記ピストンロッド側に設けられ前記シリンダチューブ
    の外周側で相対移動可能なアウタチューブと、 前記ピストンロッドとアウタチューブに設けられ前記シ
    リンダチューブを挟んで半径方向の磁界を形成する磁石
    と、 前記シリンダチューブに設けられ前記磁界及びピストン
    のストローク方向と交差する方向に巻かれたコイルと、
    を備えていることを特徴とするサスペンション装置。
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Cited By (5)

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