JP3016262B2 - 電磁サスペンション装置 - Google Patents
電磁サスペンション装置Info
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- JP3016262B2 JP3016262B2 JP3024365A JP2436591A JP3016262B2 JP 3016262 B2 JP3016262 B2 JP 3016262B2 JP 3024365 A JP3024365 A JP 3024365A JP 2436591 A JP2436591 A JP 2436591A JP 3016262 B2 JP3016262 B2 JP 3016262B2
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- magnetic
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- coil
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁サスペンション装
置に関する。
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁束を飛ばされる間隙とこの間隙
を横切るコイルとを利用した電磁アクチュエータとし
て、例えば、実開平2−47450号公報に記載された
電磁ダンパが知られている。
を横切るコイルとを利用した電磁アクチュエータとし
て、例えば、実開平2−47450号公報に記載された
電磁ダンパが知られている。
【0003】この従来の電磁ダンパは、相対移動可能に
形成された2つの部材の一方に、磁石により磁路及び磁
束を飛ばす間隙を形成し、他方の部材には、間隙の磁束
を横切るようにコイルを設け、該コイルの両端を短絡す
る負荷抵抗を設けたもので、コイルが磁界の中を移動す
る際にコイルに発生する電流を負荷抵抗により消費させ
ることで、両部材間の相対移動を規制する減衰力を発生
させ、これにより、両部材間の振動を制振させるように
したものであった。
形成された2つの部材の一方に、磁石により磁路及び磁
束を飛ばす間隙を形成し、他方の部材には、間隙の磁束
を横切るようにコイルを設け、該コイルの両端を短絡す
る負荷抵抗を設けたもので、コイルが磁界の中を移動す
る際にコイルに発生する電流を負荷抵抗により消費させ
ることで、両部材間の相対移動を規制する減衰力を発生
させ、これにより、両部材間の振動を制振させるように
したものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電磁ダンパは、間隙の磁路端面が平行(間隙
の幅が一定)に形成されていたため、以下に述べるよう
な問題があった。
うな従来の電磁ダンパは、間隙の磁路端面が平行(間隙
の幅が一定)に形成されていたため、以下に述べるよう
な問題があった。
【0005】即ち、磁石により形成される磁路の長さが
長くなるにつれて磁気抵抗が次第に増大することから、
磁路端面が平行(間隙の幅が一定)であると、この間隙
中を飛ぶ磁束の密度が、磁路の長さに逆比例して減少
し、これにより、間隙中の磁束密度が不均一になる。従
って、コイルがストロークする位置により発生する力が
異なり、一定の性能が得られない。
長くなるにつれて磁気抵抗が次第に増大することから、
磁路端面が平行(間隙の幅が一定)であると、この間隙
中を飛ぶ磁束の密度が、磁路の長さに逆比例して減少
し、これにより、間隙中の磁束密度が不均一になる。従
って、コイルがストロークする位置により発生する力が
異なり、一定の性能が得られない。
【0006】本発明は、上述の問題に着目して成された
もので、間隙中の磁束密度を、磁路の長短に拘らず均一
化することができる電磁サスペンション装置を提供する
ことを目的としている。
もので、間隙中の磁束密度を、磁路の長短に拘らず均一
化することができる電磁サスペンション装置を提供する
ことを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、間隙の磁路
端面間距離を、磁路の全長に対応して全長が長い部分ほ
ど広く短い部分ほど狭く形成して上記目的を達成するよ
うにした。
端面間距離を、磁路の全長に対応して全長が長い部分ほ
ど広く短い部分ほど狭く形成して上記目的を達成するよ
うにした。
【0008】即ち、本発明の電磁サスペンション装置
は、車体と車輪との間に介在されたサスペンションユニ
ットが、相対移動可能に形成された車体側部材と車輪側
部材とを備え、前記車体側部材と車輪側部材との間に、
両部材の一方に設けられたシリンダチューブと、両部材
の他方に設けられてシリンダチューブ内を画成して摺動
可能なピストンを有したピストンロッドとを備えて、ピ
ストンのストロークに伴って減衰力を発生する液圧緩衝
器が設けられ、この液圧緩衝器には、減衰力特性を変更
可能な減衰力変更手段が設けられ、前記シリンダチュー
ブとその外側に設けられた外筒との間に、円筒状の間隙
が形成されているとともに、この間隙に半径方向の磁界
を形成する磁路が形成され、前記車体側部材と車輪側部
材との他方が、前記間隙に挿入され、この挿入部分に前
記磁界およびストローク方向に直交する向きにコイルが
設けられている手段とした。
は、車体と車輪との間に介在されたサスペンションユニ
ットが、相対移動可能に形成された車体側部材と車輪側
部材とを備え、前記車体側部材と車輪側部材との間に、
両部材の一方に設けられたシリンダチューブと、両部材
の他方に設けられてシリンダチューブ内を画成して摺動
可能なピストンを有したピストンロッドとを備えて、ピ
ストンのストロークに伴って減衰力を発生する液圧緩衝
器が設けられ、この液圧緩衝器には、減衰力特性を変更
可能な減衰力変更手段が設けられ、前記シリンダチュー
ブとその外側に設けられた外筒との間に、円筒状の間隙
が形成されているとともに、この間隙に半径方向の磁界
を形成する磁路が形成され、前記車体側部材と車輪側部
材との他方が、前記間隙に挿入され、この挿入部分に前
記磁界およびストローク方向に直交する向きにコイルが
設けられている手段とした。
【0009】
【作 用】本発明の電磁サスペンション装置では、コイ
ルに通電すると、サスペンションユニットのストローク
方向及び磁界方向と直交する向きに通電されて、前記磁
界の向きと通電方向との両方に直交する方向、即ち、サ
スペンションユニットのストローク方向に駆動力が生じ
る。
ルに通電すると、サスペンションユニットのストローク
方向及び磁界方向と直交する向きに通電されて、前記磁
界の向きと通電方向との両方に直交する方向、即ち、サ
スペンションユニットのストローク方向に駆動力が生じ
る。
【0010】従って、この駆動力により、サスペンショ
ンユニットは伸長したり短縮したりする。よって、この
駆動力をサスペンションユニットに対する入力に抗する
ように作用させて、外部入力によるサスペンションユニ
ットのストロークを抑制させることができる。
ンユニットは伸長したり短縮したりする。よって、この
駆動力をサスペンションユニットに対する入力に抗する
ように作用させて、外部入力によるサスペンションユニ
ットのストロークを抑制させることができる。
【0011】一方、コイルに通電していない状態でサス
ペンションユニットがストロークすると、磁界内をコイ
ルが移動することでコイルに誘導電流が生じ、抵抗によ
り誘導電流を消費して、サスペンションユニットに対す
る入力を減衰させることができる。
ペンションユニットがストロークすると、磁界内をコイ
ルが移動することでコイルに誘導電流が生じ、抵抗によ
り誘導電流を消費して、サスペンションユニットに対す
る入力を減衰させることができる。
【0012】そして、本発明では、コイルが移動する間
隙の磁路端面間距離が、磁路の全長に対応して全長が長
い部分ほど広く短い部分ほど狭く形成されているため、
磁路の長短による磁束密度の変動を間隙の長短による磁
束密度の変動分で修正して、間隙中の磁束密度を磁路の
長短に拘らず均一化できる。
隙の磁路端面間距離が、磁路の全長に対応して全長が長
い部分ほど広く短い部分ほど狭く形成されているため、
磁路の長短による磁束密度の変動を間隙の長短による磁
束密度の変動分で修正して、間隙中の磁束密度を磁路の
長短に拘らず均一化できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。
る。
【0014】図1は、本発明一実施例の電磁サスペンシ
ョン装置の構成を示す全体図であって、この図におい
て、Sはサスペンションユニットを示している。このサ
スペンションユニットSは、車体側に連結される車体側
部材1と、車輪側に連結される車輪側部材2とを有して
いる。
ョン装置の構成を示す全体図であって、この図におい
て、Sはサスペンションユニットを示している。このサ
スペンションユニットSは、車体側に連結される車体側
部材1と、車輪側に連結される車輪側部材2とを有して
いる。
【0015】前記車体側部材1は、図示のように軸心部
に設けられた円柱状の内柱1aと有底円筒状の外筒1b
とで、両者間に間隙部1cを有した二重構造に形成され
ている。前記内柱1aは、上部に形成されたロッド部1
dを外筒1bの底部に穿設されたねじ穴1fに螺合する
ことで外筒1bと一体に形成されていると共に、ロッド
部1dの先端には、外筒1bの底部上面側に突出させた
状態でボルト部材1eが形成されている。
に設けられた円柱状の内柱1aと有底円筒状の外筒1b
とで、両者間に間隙部1cを有した二重構造に形成され
ている。前記内柱1aは、上部に形成されたロッド部1
dを外筒1bの底部に穿設されたねじ穴1fに螺合する
ことで外筒1bと一体に形成されていると共に、ロッド
部1dの先端には、外筒1bの底部上面側に突出させた
状態でボルト部材1eが形成されている。
【0016】また、前記円柱1a及び外筒1bは、その
下側略半分が強磁性体より成る磁性外筒部11及び磁性
円柱部12で形成され、その他の部分は非磁性体で形成
されている。そして、磁性外筒部11の内周面に、中央
部に所定の間隔Hを保持して上部外側永久磁石1jと下
部外側永久磁石1kを設けると共に、磁性円柱部12の
内周面にも、同様に中央部に所定の間隔Hを保持して上
部内側永久磁石1mと下部内側永久磁石1nを設けるこ
とによって、上部外側永久磁石1jと上部内側永久磁石
1m、及び、下部外側永久磁石1kと下部内側永久磁石
1nとの間に前記間隙部1cの間隔を狭めた上部磁界形
成部1g及び下部磁界形成部1hが形成されている(図
2参照)。
下側略半分が強磁性体より成る磁性外筒部11及び磁性
円柱部12で形成され、その他の部分は非磁性体で形成
されている。そして、磁性外筒部11の内周面に、中央
部に所定の間隔Hを保持して上部外側永久磁石1jと下
部外側永久磁石1kを設けると共に、磁性円柱部12の
内周面にも、同様に中央部に所定の間隔Hを保持して上
部内側永久磁石1mと下部内側永久磁石1nを設けるこ
とによって、上部外側永久磁石1jと上部内側永久磁石
1m、及び、下部外側永久磁石1kと下部内側永久磁石
1nとの間に前記間隙部1cの間隔を狭めた上部磁界形
成部1g及び下部磁界形成部1hが形成されている(図
2参照)。
【0017】また、前記各永久磁石1j,1k,1m,
1nは、それぞれ円周方向に4つに分割され、磁界方向
が前記周状の間隙部1cを挟んだ半径方向となると共
に、上部磁界形成部1gと下部磁界形成部1hの磁束を
飛ばす方向が互いに逆向きとなるようにように、両永久
磁石1j,1k,1m,1nの極性方向が設定されてお
り、この実施例では、図2に示すように、上部外側永久
磁石1jと上部内側永久磁石1mは内周側がそれぞれN
極で、下部外側永久磁石1kと下部内側永久磁石1nは
内周側がそれぞれS極になるように設定されている。
1nは、それぞれ円周方向に4つに分割され、磁界方向
が前記周状の間隙部1cを挟んだ半径方向となると共
に、上部磁界形成部1gと下部磁界形成部1hの磁束を
飛ばす方向が互いに逆向きとなるようにように、両永久
磁石1j,1k,1m,1nの極性方向が設定されてお
り、この実施例では、図2に示すように、上部外側永久
磁石1jと上部内側永久磁石1mは内周側がそれぞれN
極で、下部外側永久磁石1kと下部内側永久磁石1nは
内周側がそれぞれS極になるように設定されている。
【0018】即ち、前記円柱1a及び外筒1bの下側略
半分が強磁性体より成る磁性外筒部11及び磁性円柱部
12で形成されているため、図2に示すように、前記各
永久磁石1j,1k,1m,1nにより、図中一点鎖線
で示す磁路Aが形成され、この磁路Aは、上下両磁界形
成部1g,1hにあっては、半径方向で、かつ、互いに
逆方向の磁束が飛ぶ磁界B1 ,B2 が形成されている。
半分が強磁性体より成る磁性外筒部11及び磁性円柱部
12で形成されているため、図2に示すように、前記各
永久磁石1j,1k,1m,1nにより、図中一点鎖線
で示す磁路Aが形成され、この磁路Aは、上下両磁界形
成部1g,1hにあっては、半径方向で、かつ、互いに
逆方向の磁束が飛ぶ磁界B1 ,B2 が形成されている。
【0019】また、前記磁路Aの間隙部1cの端面を構
成している、上部外側永久磁石1jと上部内側永久磁石
1mの対向面、及び、下部外側永久磁石1kと下部内側
永久磁石1nの対向面が、中央に近付くにつれてその間
隔が広くなるようにテーパ状(d1 <d2 )に形成され
ている。即ち、磁路Aが環状に形成されているため、こ
の磁路Aの長さが内側と外側とで相違している。よっ
て、図4(イ)に示す従来例のように磁路端面を平行に
した場合には、図4(ロ)に示すように、磁路Aの磁気
抵抗に基づき、磁路Aの距離が長くなる外側部分ほど内
側部分よりも磁束密度が低下するもので、磁界B1 ,B
2 の強さは場所により異る。
成している、上部外側永久磁石1jと上部内側永久磁石
1mの対向面、及び、下部外側永久磁石1kと下部内側
永久磁石1nの対向面が、中央に近付くにつれてその間
隔が広くなるようにテーパ状(d1 <d2 )に形成され
ている。即ち、磁路Aが環状に形成されているため、こ
の磁路Aの長さが内側と外側とで相違している。よっ
て、図4(イ)に示す従来例のように磁路端面を平行に
した場合には、図4(ロ)に示すように、磁路Aの磁気
抵抗に基づき、磁路Aの距離が長くなる外側部分ほど内
側部分よりも磁束密度が低下するもので、磁界B1 ,B
2 の強さは場所により異る。
【0020】それに対し、本実施例では、図3(イ)に
示すように、上部外側永久磁石1jと上部内側永久磁石
1mとの間隔、及び、下部外側永久磁石1kと下部内側
永久磁石1nとの間隔を、磁路Aの距離が長くなる外側
部分ほど狭めている。従って、この間隙部1cの磁石間
にあっては、間隔が広くなっている中央側部分ほど磁束
密度の低下が生じるもので、磁路Aの長さの違いによる
磁束密度の低下と、間隙部1cにおける磁束密度の低下
とが相殺されて、図3(ロ)に示すように間隙部1c全
体の磁束密度を均一化させることができるもので、一定
強さの磁界B1,B2 が得られる。
示すように、上部外側永久磁石1jと上部内側永久磁石
1mとの間隔、及び、下部外側永久磁石1kと下部内側
永久磁石1nとの間隔を、磁路Aの距離が長くなる外側
部分ほど狭めている。従って、この間隙部1cの磁石間
にあっては、間隔が広くなっている中央側部分ほど磁束
密度の低下が生じるもので、磁路Aの長さの違いによる
磁束密度の低下と、間隙部1cにおける磁束密度の低下
とが相殺されて、図3(ロ)に示すように間隙部1c全
体の磁束密度を均一化させることができるもので、一定
強さの磁界B1,B2 が得られる。
【0021】一方、図1に戻り、前記車輪側部材2は、
下端部に底部を有した有底円筒状に形成され、下端に
は、車輪側への取付用のボルト2aが立設されている。
そして、この車輪側部材2は、開口端部から間隙部1c
内に挿入され、その外周には車体側部材1に対して微少
な隙間を有してコイル3が巻き付けられている。このコ
イル3は、両部材1,2の相対移動方向に沿って第1〜
第6コイル3a〜3fの6つの部分に分割され、各コイ
ル3a〜3fは、1つのボビン3gに巻き付けられてい
る。そして、各コイル3a〜3fの単体の長さが、前記
上部外側永久磁石1j(上部内側永久磁石1m)と下部
外側永久磁石1k(下部内側永久磁石1n)との間に形
成された間隔Hより短く形成されている。また、前記車
輪側部材2と、内柱1a及び外筒1bとの間にはベアリ
ング4a,4b,4cが設けられている。
下端部に底部を有した有底円筒状に形成され、下端に
は、車輪側への取付用のボルト2aが立設されている。
そして、この車輪側部材2は、開口端部から間隙部1c
内に挿入され、その外周には車体側部材1に対して微少
な隙間を有してコイル3が巻き付けられている。このコ
イル3は、両部材1,2の相対移動方向に沿って第1〜
第6コイル3a〜3fの6つの部分に分割され、各コイ
ル3a〜3fは、1つのボビン3gに巻き付けられてい
る。そして、各コイル3a〜3fの単体の長さが、前記
上部外側永久磁石1j(上部内側永久磁石1m)と下部
外側永久磁石1k(下部内側永久磁石1n)との間に形
成された間隔Hより短く形成されている。また、前記車
輪側部材2と、内柱1a及び外筒1bとの間にはベアリ
ング4a,4b,4cが設けられている。
【0022】そして、前記各コイル相互間位置のボビン
には、ストロークセンサ7としてのホール素子(または
磁気抵抗素子)7aが取り付けられている。即ち、この
ホール素子(または磁気抵抗素子)7aは、コイル3と
共に間隙部1c内を相対移動することにより、磁界B
1 ,B2 の磁束に感応してその出力電圧を変化させるも
ので、この出力電圧を検出することによりサスペンショ
ンユニットSのストローク位置を検出するようになって
いる。
には、ストロークセンサ7としてのホール素子(または
磁気抵抗素子)7aが取り付けられている。即ち、この
ホール素子(または磁気抵抗素子)7aは、コイル3と
共に間隙部1c内を相対移動することにより、磁界B
1 ,B2 の磁束に感応してその出力電圧を変化させるも
ので、この出力電圧を検出することによりサスペンショ
ンユニットSのストローク位置を検出するようになって
いる。
【0023】また、前記コイル3は、制御回路6に接続
されている。即ち、この制御回路6は、各コイル3a〜
3fの端子間に通電したり、短絡させたりすることが可
能に形成され、さらに、この通電時及び短絡時に、これ
らコイル3に対して可変抵抗を接続するよう構成されて
いる。
されている。即ち、この制御回路6は、各コイル3a〜
3fの端子間に通電したり、短絡させたりすることが可
能に形成され、さらに、この通電時及び短絡時に、これ
らコイル3に対して可変抵抗を接続するよう構成されて
いる。
【0024】ちなみに、コイル3を短絡させた場合に
は、サスペンションユニットSがストロークすると、両
磁界形成部1g,1hの磁界B1 ,B2 を横切る向きに
コイル3が移動することで、コイル3に相対速度に比例
した誘導電流が生じ、この誘導電流が可変抵抗により電
力消費することで、移動エネルギーが減少するもので、
即ち、減衰力が得られる。
は、サスペンションユニットSがストロークすると、両
磁界形成部1g,1hの磁界B1 ,B2 を横切る向きに
コイル3が移動することで、コイル3に相対速度に比例
した誘導電流が生じ、この誘導電流が可変抵抗により電
力消費することで、移動エネルギーが減少するもので、
即ち、減衰力が得られる。
【0025】一方、コイル3を通電駆動させた場合、両
磁界形成部1g,1hの磁界B1 ,B2 を横切る向きに
通電が成されることで、通電の向き強さに応じて、サス
ペンションユニットSの伸方向に駆動力が作用したり圧
方向に駆動力が作用したりする。 そして、前記制御回
路6には、前記ストロークセンサ7からの入力に基づ
き、サスペンションユニットSのストローク位置に応じ
て各コイル3a〜3fへの通電方向を切換制御する通電
切換手段を備えている。この通電切換手段は、前記両磁
界形成部1g,1hにおける両磁界B1 ,B2 の方向が
互いに逆方向になることから、両磁界形成部1g,1h
における駆動力の作用方向を一致させるために、各コイ
ル3a〜3fのうち、上部磁界形成部1gの磁界B1 中
にあるコイルと下部磁界形成部1hの磁界B2 中にある
コイルとの通電方向が互いに逆方向になるように各コイ
ル3a〜3fへの通電がなされると共に、サスペンショ
ンユニットSのストローク位置に応じて各コイル3a〜
3fへの通電方向の切り換え制御がなされるものであ
る。
磁界形成部1g,1hの磁界B1 ,B2 を横切る向きに
通電が成されることで、通電の向き強さに応じて、サス
ペンションユニットSの伸方向に駆動力が作用したり圧
方向に駆動力が作用したりする。 そして、前記制御回
路6には、前記ストロークセンサ7からの入力に基づ
き、サスペンションユニットSのストローク位置に応じ
て各コイル3a〜3fへの通電方向を切換制御する通電
切換手段を備えている。この通電切換手段は、前記両磁
界形成部1g,1hにおける両磁界B1 ,B2 の方向が
互いに逆方向になることから、両磁界形成部1g,1h
における駆動力の作用方向を一致させるために、各コイ
ル3a〜3fのうち、上部磁界形成部1gの磁界B1 中
にあるコイルと下部磁界形成部1hの磁界B2 中にある
コイルとの通電方向が互いに逆方向になるように各コイ
ル3a〜3fへの通電がなされると共に、サスペンショ
ンユニットSのストローク位置に応じて各コイル3a〜
3fへの通電方向の切り換え制御がなされるものであ
る。
【0026】また、前記制御回路6は、前記ストローク
センサ7,加速度センサ8及び荷重センサ9からの入力
に基づき制御を行うようになっている。
センサ7,加速度センサ8及び荷重センサ9からの入力
に基づき制御を行うようになっている。
【0027】前記加速度センサ8は、車体に取り付けら
れて車体の上下方向加速度を検出するもので、上下方向
の車体速度を求めるために設けられている。
れて車体の上下方向加速度を検出するもので、上下方向
の車体速度を求めるために設けられている。
【0028】前記荷重センサ9は、サスペンションユニ
ットSの車体側部材1の取付部分に設けられて、サスペ
ンションユニットSからの入力荷重を検出するもので、
車体側と車輪側との相対速度を求めるために設けられて
いる。
ットSの車体側部材1の取付部分に設けられて、サスペ
ンションユニットSからの入力荷重を検出するもので、
車体側と車輪側との相対速度を求めるために設けられて
いる。
【0029】そして、制御回路6の演算部では、ストロ
ークセンサ7からの入力に基づき、車両姿勢を一定に保
つ制御を行うと共に、加速度センサ8及び荷重センサ9
からの入力信号に基づき減衰力制御を行う構成となって
いる。
ークセンサ7からの入力に基づき、車両姿勢を一定に保
つ制御を行うと共に、加速度センサ8及び荷重センサ9
からの入力信号に基づき減衰力制御を行う構成となって
いる。
【0030】次に、実施例の作用について説明する。
【0031】上述した実施例の電磁サスペンション装置
は、サスペンションユニットSを自動車の4輪のそれぞ
れと車体との間に設け、また、制御回路6及び各センサ
7,8,9も、1つのサスペンションユニットS毎に設
けて使用するものである。
は、サスペンションユニットSを自動車の4輪のそれぞ
れと車体との間に設け、また、制御回路6及び各センサ
7,8,9も、1つのサスペンションユニットS毎に設
けて使用するものである。
【0032】(イ)減衰力制御時 車両の走行状況に応じ、サスペンションユニットSにお
いて減衰力を発生させる場合には、各コイル3a〜3f
を短絡させる。そうすると、車体側部材1と車輪側部材
2との相対速度に応じて、即ち、上下両磁界形成部1
g,1hを通過するコイル3の速度に正比例して、減衰
力(制御力)が生じる。このように、減衰力制御を行う
場合には、コイル3に通電することはなく、即ち、全く
電力消費することなく減衰力(制御力)を得ることがで
きる。
いて減衰力を発生させる場合には、各コイル3a〜3f
を短絡させる。そうすると、車体側部材1と車輪側部材
2との相対速度に応じて、即ち、上下両磁界形成部1
g,1hを通過するコイル3の速度に正比例して、減衰
力(制御力)が生じる。このように、減衰力制御を行う
場合には、コイル3に通電することはなく、即ち、全く
電力消費することなく減衰力(制御力)を得ることがで
きる。
【0033】(ハ)姿勢制御時 姿勢制御を行う際には、各センサ7a〜7cからの入力
に基づいて得られる車両状況に応じてコイル3に通電
し、サスペンションユニットSの軸方向上向きや下向き
に駆動力(制御力)を発生させて、姿勢制御を行う。
に基づいて得られる車両状況に応じてコイル3に通電
し、サスペンションユニットSの軸方向上向きや下向き
に駆動力(制御力)を発生させて、姿勢制御を行う。
【0034】この場合、通電の向き及び電力により、駆
動力(制御力)の向き及び強さが変化する。また、この
ような、駆動力(制御力)を、例えば、車高変化を打ち
消す向きに発生させることで、車高を一定させることが
できる。また、駆動力(制御力)を、サスペンションユ
ニットSを介して車体へ伝達される路面入力を打ち消す
向きに発生させることで、車体への路面入力をキャンセ
ルして一定した車体姿勢が得られる。
動力(制御力)の向き及び強さが変化する。また、この
ような、駆動力(制御力)を、例えば、車高変化を打ち
消す向きに発生させることで、車高を一定させることが
できる。また、駆動力(制御力)を、サスペンションユ
ニットSを介して車体へ伝達される路面入力を打ち消す
向きに発生させることで、車体への路面入力をキャンセ
ルして一定した車体姿勢が得られる。
【0035】以上説明したような減衰力制御や姿勢制御
を行うにあたり、本発明実施例装置では、間隙部1cを
形成して対向する磁性外筒部11及び磁性円筒部12
と、両者において間隙部1cを挟んで互いに逆方向の磁
界B1 ,B2 を形成すべく互いに対向する2組の磁石
(上部外側永久磁石1j,下部外側永久磁石1k,上部
内側永久磁石1m,下部内側永久磁石1n)とで、途中
に磁束を飛ばす間隙(磁界B1 ,B2 )を有した磁路A
を形成し、かつ、複数に分割された各コイル3a〜3f
への通電方向を、一方の磁界B1 と直交するコイルと他
方の磁界B2 と直交するコイルとで互いに逆方向になる
ように切り換える手段を有した構成としたため、サスペ
ンションユニットSのストロークを大きくする場合でも
磁路Aを長くする必要性がなく、従って、ストロークの
大小に拘らず一定の十分な制御力を得ることができると
いう特徴を有している。
を行うにあたり、本発明実施例装置では、間隙部1cを
形成して対向する磁性外筒部11及び磁性円筒部12
と、両者において間隙部1cを挟んで互いに逆方向の磁
界B1 ,B2 を形成すべく互いに対向する2組の磁石
(上部外側永久磁石1j,下部外側永久磁石1k,上部
内側永久磁石1m,下部内側永久磁石1n)とで、途中
に磁束を飛ばす間隙(磁界B1 ,B2 )を有した磁路A
を形成し、かつ、複数に分割された各コイル3a〜3f
への通電方向を、一方の磁界B1 と直交するコイルと他
方の磁界B2 と直交するコイルとで互いに逆方向になる
ように切り換える手段を有した構成としたため、サスペ
ンションユニットSのストロークを大きくする場合でも
磁路Aを長くする必要性がなく、従って、ストロークの
大小に拘らず一定の十分な制御力を得ることができると
いう特徴を有している。
【0036】また、実施例では、上部外側永久磁石1
j,下部外側永久磁石1k,上部内側永久磁石1m,下
部内側永久磁石1nの対向面をテーパ状に形成し、磁界
B1 ,B2 の強さが場所により異なることなく一定にし
たため、各コイル3a〜3fの配置に関係なく、一定の
制御力が得られる。
j,下部外側永久磁石1k,上部内側永久磁石1m,下
部内側永久磁石1nの対向面をテーパ状に形成し、磁界
B1 ,B2 の強さが場所により異なることなく一定にし
たため、各コイル3a〜3fの配置に関係なく、一定の
制御力が得られる。
【0037】また、実施例では、6つに分割された各コ
イル3a〜3fの内、制御力(駆動力)を発生するため
に必要なコイル部分だけに通電するように制御すること
で、消費電力を節約することができるという特徴を有し
ている。
イル3a〜3fの内、制御力(駆動力)を発生するため
に必要なコイル部分だけに通電するように制御すること
で、消費電力を節約することができるという特徴を有し
ている。
【0038】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
てきたが、本発明の具体的な構成はこれらの実施例に限
られるものではない。
てきたが、本発明の具体的な構成はこれらの実施例に限
られるものではない。
【0039】例えば、実施例装置では、車体側部材を二
重構造に形成した例を示したが、実施例装置の車輪側と
車体側とを逆にして、車輪側部材を二重構造に形成して
もよい。
重構造に形成した例を示したが、実施例装置の車輪側と
車体側とを逆にして、車輪側部材を二重構造に形成して
もよい。
【0040】また、実施例では、永久磁石により磁界を
形成するようにしたが、電磁石により磁界を形成するよ
うにしてもよい。
形成するようにしたが、電磁石により磁界を形成するよ
うにしてもよい。
【0041】尚、ストローク位置によって各コイルの巻
き数を相違させることにより、ストローク位置によって
その制御力を任意に変化させることができる。 また、
各コイルの分割数を多くすることで、両磁石相互の分離
間隔を狭めることができ、その分だけ両磁石の断面積を
広くとることができると共に、磁路の磁気抵抗も小さく
できるので、制御力をさらに強めることができるように
なる。
き数を相違させることにより、ストローク位置によって
その制御力を任意に変化させることができる。 また、
各コイルの分割数を多くすることで、両磁石相互の分離
間隔を狭めることができ、その分だけ両磁石の断面積を
広くとることができると共に、磁路の磁気抵抗も小さく
できるので、制御力をさらに強めることができるように
なる。
【0042】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の電磁
サスペンション装置は、コイルが移動する間隙の磁路端
面間距離を、磁路の全長に対応して全長が長い部分ほど
広く短い部分ほど狭く形成した手段としたため、磁路の
長短による磁束密度の変動を間隙の長短による磁束密度
の変動分で修正して、間隙中の磁束密度を磁路の長短に
拘らず均一化できるもので、これにより、コイルの位置
にかかわらず一定の性能を得ることができるという効果
が得られる。
サスペンション装置は、コイルが移動する間隙の磁路端
面間距離を、磁路の全長に対応して全長が長い部分ほど
広く短い部分ほど狭く形成した手段としたため、磁路の
長短による磁束密度の変動を間隙の長短による磁束密度
の変動分で修正して、間隙中の磁束密度を磁路の長短に
拘らず均一化できるもので、これにより、コイルの位置
にかかわらず一定の性能を得ることができるという効果
が得られる。
【図1】本発明実施例の電磁サスペンション装置を示す
全体図である。
全体図である。
【図2】実施例装置の要部を示す拡大断面図である。
【図3】実施例装置の作用説明図であって、(イ)は間
隙部分の要部拡大図、(ロ)は間隙部中央磁束密度の特
性図である。
隙部分の要部拡大図、(ロ)は間隙部中央磁束密度の特
性図である。
【図4】従来例の作用説明図であって、(イ)は間隙部
分の要部拡大図、(ロ)は間隙部中央磁束密度の特性図
である。
分の要部拡大図、(ロ)は間隙部中央磁束密度の特性図
である。
S サスペンションユニット A 磁路 1 車体側部材 1c 間隙部(間隙) 2 車輪側部材 3 コイル
Claims (1)
- 【請求項1】 車体と車輪との間に介在されたサスペン
ションユニットが、相対移動可能に形成された車体側部
材と車輪側部材とを備え、 前記車体側部材と車輪側部材との間に、両部材の一方に
設けられたシリンダチューブと、両部材の他方に設けら
れてシリンダチューブ内を画成して摺動可能なピストン
を有したピストンロッドとを備えて、ピストンのストロ
ークに伴って減衰力を発生する液圧緩衝器が設けられ、 この液圧緩衝器には、減衰力特性を変更可能な減衰力変
更手段が設けられ、 前記シリンダチューブとその外側に設けられた外筒との
間に、円筒状の間隙が形成されているとともに、この間
隙に半径方向の磁界を形成する磁路が形成され、 前記車体側部材と車輪側部材との他方が、前記間隙に挿
入され、この挿入部分に前記磁界およびストローク方向
に直交する向きにコイルが設けられている ことを特徴と
する電磁サスペンション装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3024365A JP3016262B2 (ja) | 1991-02-19 | 1991-02-19 | 電磁サスペンション装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3024365A JP3016262B2 (ja) | 1991-02-19 | 1991-02-19 | 電磁サスペンション装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0544756A JPH0544756A (ja) | 1993-02-23 |
JP3016262B2 true JP3016262B2 (ja) | 2000-03-06 |
Family
ID=12136171
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3024365A Expired - Lifetime JP3016262B2 (ja) | 1991-02-19 | 1991-02-19 | 電磁サスペンション装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3016262B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4189584B2 (ja) * | 2003-09-02 | 2008-12-03 | 日産自動車株式会社 | ばね上ばね下間の給電機能を備えたショックアブソーバ |
-
1991
- 1991-02-19 JP JP3024365A patent/JP3016262B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0544756A (ja) | 1993-02-23 |
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