JP4189584B2 - ばね上ばね下間の給電機能を備えたショックアブソーバ - Google Patents

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Description

本発明は、ばね上ばね下間の給電機能を備えたショックアブソーバに関する。
近年、環境保全の観点から電気自動車の車両が多数市場に出回っており、特に宅配車などの小型で走行距離も短い車両の普及が進んでいる。これらの車両では、スペースユーティリティを重視して車輪にモータが付いているものがある。また、ブレーキ液の廃液削減の観点から、油圧ではなく電動モータで駆動する電動ブレーキも検討されている。
上記の電気自動車および電動ブレーキでは、車両のタイヤ近傍の、いわゆるばね下に搭載される電装部品、特にモータへ、ばね上側の車体から給電する必要がある。
前述の小型電気自動車においては、これら電装部品は電線で車体側と直接結ばれているが、普通の乗用車などでは、乗り心地の観点からサスペンションのストロークも長く、モータ容量も大きいため電線も太くなる。
従って、電線の繰り返したわみの結果、疲労により電線が切れてしまう可能性がある。
この問題の解決方法として、例えばばね上に第1のコイル、ばね下に第2のコイルを設け、両者の間で電磁誘導により非接触で電力を送る、つまりトランスを形成してばね上ばね下間で電力を供給する技術が知られている(特許文献1参照)。
特開平11−18212号公報
しかしながら、上記の技術においては、トランスで最も重要である2つのコイルを貫通する磁束の経路の大部分が非磁性体で構成されており、電力伝達の効率の悪い構造となっている。
またショックアブソーバの外側とか、サスペンションリンクの途中などに新たに追加して取り付ける構成のため、サスペンションを構成する部品との干渉の可能性があり、取り付けにくいという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するために周辺部材との干渉の恐れなく、電力伝達の効率の良好なばね上ばね下間の給電機能を備えたショックアブソーバを提供することを目的とする。
このため、本発明は、ロッド部材と、ロッド部材の一端を液密に摺動可能に収容した円筒部材とが、その一方が車両のばね上部材、他方がばね下部材に固定され、相対変位することにより減衰力を発生させるショックアブソーバにおいて、ロッド部材の外周面に固定される第1のコイルと、円筒部材の内側に固定される第2のコイルとを有し、ロッド部材と円筒部材はそれぞれ軟磁性材料で構成され、ロッド部材には、上記一端側の端部と第1のコイルとの間に、円筒部材側へ径方向に延びる環状の軟磁性材料の第1の導磁リングが取り付けられ、円筒部材は、ロッド部材が貫通する部分にエンドキャップを有し、該エンドキャップの内側にはロッド部材側に径方向に延びる環状の軟磁性材料の第2の導磁リングが取り付けられ、第1および第2の導磁リングを通して、ロッド部材と円筒部材中の軸方向の磁束を径方向に誘引して、第1と第2の2つのコイル間で電磁誘導によって電力の授受を行うものとした。
本発明により、軟磁性材料のロッド部材と円筒部材が、第1と第2のコイルに対して第1および第2の導磁リングを介してその中心部と外部をループ状に閉じる磁束の経路を構成するので、第1と第2のコイル間で効率よく電力の授受が可能となる。
また、ショックアブソーバの内部に第1と第2のコイルを組み込むので、他部品との干渉が発生しない。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施例のツインチューブ式ショックアブソーバの縦断面図である。
内外2重に配置された内筒10及び外筒11は、上端部及び下端部がエンドキャップ12及びベースバルブ13により互いに連結され、外筒11の下端部はエンドカバー14により液密に閉じられ、内筒10、外筒11の間の環状空間のリザーバ室18の上部に低圧の気体が封入されている。リザーバ室18とベースバルブ13の下側の空間Pとは連通孔16でつながっている。
内筒10内には、その内部の作動室を下室R1及び上室R2に分離するピストン17が摺動可能に設けられ、ピストン17からはピストンロッド20が、エンドキャップ12の貫通穴24を貫通して内筒10及び外筒11の上方に突出している。
図示を省略するが、ピストンロッド20の上端部は、車両のばね上側部材つまり車体側の部材に取り付けられ、外筒11またはエンドカバー14は、車両のばね下側部材つまり車輪側の部材に取り付けられる。
ベースバルブ13は、通常のツインチューブ式ショックアブソーバと同様、縮み側動作時に作動油の下室R1から空間P経由でリザーバ室18への流動に抵抗を与えて減衰力を主として発生する図示しないリーフ弁と、伸び側動作時にリザーバ室18内の作動油を空間P経由で下室R1内に導入する図示しないリーフ弁とを備えている。
ピストン17も同様に、伸び側動作時に作動油の上室R2から下室R1への流動に抵抗を与えて減衰力を主として発生する図示しないリーフ弁と、縮み側動作時に下室R1内の作動油を上室R2内に導入する図示しないリーフ弁とを備えている。
また、ピストン17の側面には内筒10の内周面に摺動するシール25aを有している。
なお、図1にはベースバルブ13とピストン17の詳細構造を省略して、それぞれの本体部分のみを示してある。
また、リザーバ室18の上部に封入された低圧の気体は、ショックアブソーバの伸縮時に、内筒10内のピストンロッド20の体積の変化分を吸収するためのものである。
次に、ピストンロッド20の構成について詳細に説明する。ピストンロッド20は軟磁性材料で構成されており、先端に取り付けられたピストン17以外に、以下に述べるリバウンドストッパ23、第1のコイルであるコイル1、中心穴21および導磁リング5aなどを備えている。
リバウンドストッパ23は、内筒10内でのピストン17の伸び側の最大ストローク(変位)を規制する鍔状のもので、ピストン17から所定の距離上方の位置に設けられている。
さらに、コイル1がリバウンドストッパ23とピストン17の間のピストンロッド20の外周面に、上方から見て例えば反時計回りに巻き回され、モールド樹脂4aで覆われ固定されている。中心穴21は、ピストンロッド20の中心部に、その上端からコイル1の下端まで達するように開けられている。
ピストンロッド20はコイル1の上下端に対応して、その外周面から中心穴21に連絡する連絡穴32を有する。コイル1の端子はハーネス6a、6bの一端に接続し、ハーネス6a、6bは連絡穴32と中心穴21を経由してピストンロッド20の上端に至り、さらにばね上側へ延びて、ばね上側の電源に接続する。連絡穴32はモールド樹脂4aで液密に封止されている。
また、中心穴21も、ハーネス6a、6bを通した上で、樹脂などを充填し、ショックアブソーバの作動油が漏れ出ないように密封されている。
導磁リング5aは、ピストン17のすぐ上のピストンロッド20の外周面に固定された環状の円盤である。
図2は図1のA−A部断面図である。導磁リング5aの外径は、内筒10との間にわずかな間隙を有し接触しない程度である。導磁リング5aは、ピストン17が下室R1と上室R2の間で作動油を流通させるとき、作動油を通過させる通路となる切り欠き部35を外周部に有する。
次に、内筒10の詳細な構成を説明する。内筒10は軟磁性材料で構成されており、エンドキャップ12側の内周面には、モールド樹脂4bで覆われ固定された第2のコイルであるコイル2を備えている。コイル2もコイル1同様に、上方から見て反時計回りに巻き回されている。
また、内筒10は、コイル2の下端に対応して、内周面から外周面に通じる連絡穴34を有する。
コイル2の下端に接続したハーネス7aが、連絡穴34とリザーバ室18を経由してエンドキャップ12の下端に至る。コイル2の上端にハーネス7bが接続し、エンドキャップ12の下端に至る。ハーネス7a、7bは、それぞれエンドキャップ12の下端面から外筒11の外周面に連絡する引き出し穴33A、33Bを経て外部に引き出され、ばね下側の電装品に接続する。
引き出し穴33A、33B、連絡穴34は、液密にモールド樹脂4bで密封されている。
なお、モールド樹脂4aおよびリバウンドストッパ23の外径と、モールド樹脂4bの内径は、ピストンロッド20が変位したとき、モールド樹脂4aおよびリバウンドストッパ23がモールド樹脂4bと接触しないように設定されている。
エンドキャップ12は貫通穴24の内壁に、ピストンロッド20と摺動するシール25bを備え、またシール25bの上方に防塵と液密の両方を兼ねるオイルシール15を備えている。
エンドキャップ12のすぐ下側に、軟磁性材料でできた環状の導磁リング5bを配置する。導磁リング5bの外周部分は内筒10の内周面に当接し、内径はピストンロッド20の外径よりわずかに大きく、ピストンロッド20の外周面と間隙を持つ。
導磁リング5bの下面からリバウンドストッパ23の上面までの距離L1と、モールド樹脂4bの下端から導磁リング5aの上面までの距離L2との関係は、距離L2の方を距離L1よりやや大きく取り、ピストンロッド20が延び側に最大変位量のときでも導磁リング5aとモールド樹脂4bの下端とが接触しないようにする。
なお、本実施例において軟磁性材料とは例えば電磁ステンレス、珪素鋼などである。ハーネス6a、6b、7a、7bは外周を絶縁材で被覆された導体である。
本実施例の作用を以下に説明する。
以上の構成により軟磁性材料で構成されたピストンロッド20、導磁リング5b、内筒10、導磁リング5aにより、図3に矢印で示すように同心のコイル1、2の中心部とコイル1、2の外側を巡る閉じた磁束経路が形成される。
導磁リング5a、5bは内筒10とピストンロッド20中を軸方向に通る磁束を、誘導して結び合わせる働きをする。導磁リング5aの外周部と内筒10の内周面との間隙、および導磁リング5bの内径の周縁部とピストンロッド20の外周面との間隙部分は、わずかであり、ここでの磁束の漏れは少ない。
ばね上側に搭載したバッテリの電力を、直流交流変換器などによって交流電流に変換し、その交流をハーネス6a、6bに通電する。例えば、ハーネス6bから流れ込んで、ハーネス6aから流れ出る電流が増加していく過程とすると、コイル1で発生する磁束は、図3の矢印の方向を向いており、電流の増加に従って、磁束線密度も増加する過程にある。このときコイル2では、誘起電圧を発生し、ハーネス7b側端子が高い電位、ハーネス7a側端子が低い電位となる。ハーネス7a、7bに負荷である電装品を接続すれば、電流はコイル2のハーネス7b側端子から流れ出て、ハーネス7a側端子に戻る。
コイル1を流れる電流が減少を始めると、コイル2に発生する誘起電圧も逆向きになる。
このように、コイル1の発生させる磁束が時間的に変化したとき、コイル2にその変化率に応じた誘起電圧が効率的に生じ、ばね下側の電装品にハーネス7a、7bを介して電力が供給される。
車両が走行し、ばね上ばね下間に相対的な変位が発生したときに、ピストンロッド20と内筒10との間では、軸方向の伸び縮みと同時に、周方向のひねりも生じるが、コイル1、2間の電磁誘導による電力供給は、それらの相対的な変位に関係なく維持される。特にサスペンションが前輪で一般的なストラット形式では、転舵にともなう大きなひねりがピストンロッド20と内筒10の間で生じるが、これをも吸収してコイル1、2間の電磁誘導による電力供給が可能である。
本実施例におけるピストンロッド20は本発明のロッド部材を、内筒10は円筒部材を構成する。また、コイル1は本発明の第1のコイルに、コイル2は第2のコイルに、導磁リング5aは第1の導磁リングに、導磁リング5bは第2の導磁リングに対応する。
以上のように本実施例によれば、同心のコイル1、2の中心部と両者の外側は、軟磁性材料で構成された閉じた磁束の経路で結んでいるので磁束の漏れが少なく、電磁結合が強いトランスの構成となり、電力伝達効率が良い。
また、ショックアブソーバの伸縮に対してハーネスが撓むことがない構成となっているので、ばね上ばね下間の伸び縮みがあっても、その間のハーネスの撓み疲労が発生せず、電力供給用のハーネスの破損が防止できる。さらに前輪のストラット形式サスペンションに適用した場合は、転舵に伴うハーネスの撓みをも無くすことが可能である。
なお、本実施例においてピストン17を軟磁性材料で構成する場合は、導磁リング5aを省略しても良い。また、エンドキャップ12を軟磁性材料で構成する場合は、導磁リング5bを省略しても良い。
次に本発明の第2の実施例を説明する。
図4は本発明の第2の実施例のツインチューブ式ショックアブソーバの縦断面図である。図4において第1の実施例と同じ構成に付いては同一の符号を付して示し、説明を省略する。
本実施例では外筒11’は、軟磁性材料で構成され、内筒10’は非磁性材料で構成されている。第2のコイルであるコイル2’は、第1の実施例の場合の内筒の内周面ではなく、外筒11’のエンドキャップ12側の内周面に、モールド樹脂4bで覆われ固定されている。
コイル2’の両端はハーネス7a、7bの一端に接続し、ハーネス7a、7bはエンドキャップ12の下端に至り、さらにエンドキャップ12の下端面から外筒11’の外周面に連絡する引き出し穴33Aを経て外部に引き出され、ばね下側の電装品に接続する。引き出し穴33Aは、液密にモールド樹脂4bで密封されている。
ショックアブソーバが伸縮時に導磁リング5aが取りうる軸方向位置の区間に対応するリザーバ室18の領域に、軟磁性材料で構成された円筒状の導磁リング8を配置固定する。この領域は、リバウンドストッパ23が導磁リング5bに当たるような、ピストンロッド20が上限一杯まで伸び側の位置からベースバルブ13近くまでの領域である。
導磁リング8は、内周面が内筒10’の外周面に接し、外周部が外筒11’の内周面に接する。
図5に図4のB−B部断面図を示す。導磁リング8は外周部に、軸方に延びる複数の溝8aを有し、外筒11’の内周面との間で連通孔を形成する。
また、エンドキャップ12全体を軟磁性材料で構成する。
なお、本実施例においても、軟磁性材料とは例えば電磁ステンレス、珪素鋼などである。
本実施例の作用を以下に説明する。
以上の構成により、軟磁性材料で構成されたピストンロッド20、導磁リング5b、エンドキャップ12、外筒11’、導磁リング8、導磁リング5aにより、図6に矢印で示すように同心のコイル1、2’の中心部とコイル1、2’の外側を巡る、閉じた磁束経路を構成する。
導磁リング5aと導磁リング8、導磁リング5bとエンドキャップ12とは、外筒11’とピストンロッド20中を軸方向に通る磁束を誘導して結び合わせる働きをする。
導磁リング5aの外周部と導磁リング8の内周面との間隙、および導磁リング5bの内径の周縁部とピストンロッド20の外周面との間隙部分は、わずかであり、ここでの磁束の漏れは少ない。
リザーバ室18は、ショックアブソーバの伸縮時の内筒10’内へのピストンロッド20の体積の変化分を調整するためのものであり、ショックアブソーバの伸縮時にも比較的低圧である。それに対し、ピストンロッド20が伸び側に動く過程では、上室R2はかなりの高圧になる。本実施例では、コイル2’がリザーバ室18の中に配置されているため、引き出し穴33Aの密封条件が第1実施例の引き出し穴33Bに対するものより楽である。
第1の実施例と同様に、ばね上ばね下間に相対的な変位が発生したときに、ピストンロッド20と外筒11’との間では、軸方向の伸び縮みと同時に、周方向のひねりも生じるが、コイル1、2’間の電磁誘導による電力供給は、それらの相対的な変位に関係なく維持される。
本実施例におけるピストンロッド20は本発明のロッド部材を、外筒11’は円筒部材を構成する。また、コイル1は本発明の第1のコイルに、コイル2’は第2のコイルに、導磁リング5aは第1の導磁リングに、導磁リング5bは第2の導磁リングに、導磁リング8は第3の導磁リングに対応する。
以上のように本実施例によれば第1の実施例と同様に、同心のコイル1、2’の中心部と両者の外側を軟磁性材料で構成された閉じた磁束の経路で結んでいるので、磁束の漏れが少なく、電磁結合が強いトランスの構成となり、電力の伝達効率が良い。
また、ばね上ばね下間の伸び縮みがあっても、その間のハーネスの撓み疲労が発生せず、電力供給用のハーネスの破損が防止できる。
なお、本実施例において導磁リング5bを省略しても良い。また、ピストン17を軟磁性材料で構成する場合は、導磁リング5aを省略しても良い。
次に、図7に基づいて第2の実施例の変形例を説明する。図において第2の実施例と同じ構成に付いては図4と同一の符号を付して示し、説明を省略する。
第2の実施例と異なる点は、内筒が軸方向に上部内筒10a’と下部内筒10b’とで構成されていることと、車両が静止状態で前輪の操舵状態が中央、つまり中立状態のときコイル1が位置する軸方向位置(以下、中立位置と呼称する)に対応する軸方向位置にコイル2’を配置したことである。
例えば上部内筒10a’は非電磁性のステンレス鋼、下部内筒10b’は電磁ステンレス鋼とし、両者は溶接で接続される。
導磁リング5bの下面からリバウンドストッパ23の上面までの距離L1と、上部内筒10a’と下部内筒10b’の区切れ目から導磁リング5aの上面までの距離L2は同じにする。また、導磁リング8の上端は、モールド樹脂4bの下端より下で、溝8aの上端で作動油の流通を確保できる位置までである。導磁リング8の下端はピストンロッド20が縮み側に最大ストローク時の位置に対応する位置であり、ベースバルブ13近傍までである。
これにより、第2の実施例において、導磁リング8の内周面と導磁リング5aの外周部との間に非磁性材料の内筒10’の壁が介在し磁束経路に非磁性体材料のギャップを生じていたが、本変形例では軟磁性の下部内筒10b’に置き換わり、ここでの磁束の漏れが少なくなる。
図8の破線はコイル1が中立位置より下方に最大変位のときの磁束経路を示し、実線は中立位置より上方に最大変位のときの磁束経路を示す。
図8に示すように、導磁リング5aが、コイル2’の位置する軸方向位置範囲内に入っても導磁リング8と、下部内筒10b’、導磁リング5b、エンドキャップ12とによって外筒11’とピストンロッド20の磁束が径方向に誘引されて結び合わされる。仮想線(図中、2点鎖線で示す)のようなコイル1の外周側でコイル2’の内周側を通る磁束が生じないので、第1、第2の実施例のようにコイル2または2’をエンドキャップ12側に寄せて配置する必要がない。
本変形例の上部内筒10a’は本発明の非磁性内筒部材に、下部内筒10b’は磁性内筒部材に対応する。
以上のように本変形例によれば第2の実施例よりも、磁束の漏れが少なく、電磁結合が強いトランスの構成となり、電力の伝達効率が良い。
また、車載状態中立位置のときコイル1とコイル2’が同一軸方向位置に同心で重なるので、時間的に走行中最も多い状態で効率の良い給電ができる。
なお、上記第1、第2の実施例およびその変形例では、ピストンロッドのエンドキャップから突出している側の端部をばね上側部材に固定し、外筒側をばね下側部材に固定する例で説明したが、その逆に外筒側をばね上側部材に固定し、ピストンロッドのエンドキャップから突出している側の端部をばね下側部材に固定してもよい。
また、第1の実施例において、外筒11、エンドキャップ12を軟磁性材料とし、さらに導磁リング5aが伸縮時に位置する軸方向領域のリザーバ室18に第2の実施例の導磁リング8を配置固定することとしても良い。
この場合、内筒10と外筒11の両方を磁束経路とするので、コイル1、2の外側の磁束の経路断面積を大きくすることになり、磁束飽和を緩和し、電磁誘導による電力授受の効率が向上する。
さらに、第2の実施例またはその変形例において、コイル2’を外筒11’の内周面にモールド固定したが、代わりに内筒10’の外周面にモールド固定しても良い。
また、第1の実施例をシングルチューブ式ショックアブソーバに適用することも出来る。
本発明における第1の実施例の全体構造を示す縦断面図である。 図1のA−A部断面図である。 第1の実施例の磁束経路を示す縦断面図である。 本発明における第2の実施例の全体構造を示す縦断面図である。 図4のB−B部断面図である。 第2の実施例の磁束経路を示す縦断面図である。 第2の実施例の変形例の全体構造を示す縦断面図である。 第2の実施例の変形例の磁束経路を示す縦断面図である。
符号の説明
1 コイル(第1のコイル)
2、2’ コイル(第2のコイル)
4a、4b モールド樹脂
5a 導磁リング(第1の導磁リング)
5b 導磁リング(第2の導磁リング)
6a、6b ハーネス
7a、7b ハーネス
8 導磁リング(第3の導磁リング)
8a 溝
10、10’ 内筒
10a’ 上部内筒(非磁性内筒部材)
10b’ 下部内筒(磁性内筒部材)
11、11’ 外筒
12 エンドキャップ
13 ベースバルブ
14 エンドカバー
15 オイルシール
16 連通孔
17 ピストン
18 リザーバ室
20 ピストンロッド
21 中心穴
23 リバウンドストッパ
24 貫通穴
25a、25b シール
32、34 連絡穴
33A、33B 引き出し穴
35 切り欠き部

Claims (8)

  1. ロッド部材と、前記ロッド部材の一端を液密に摺動可能に収容した円筒部材とが、その一方が車両のばね上部材、他方がばね下部材に固定され、相対変位することにより減衰力を発生させるショックアブソーバにおいて、
    前記ロッド部材の外周面に固定される第1のコイルと、
    前記円筒部材の内側に固定される第2のコイルとを有し、
    前記ロッド部材と前記円筒部材はそれぞれ軟磁性材料で構成され、
    前記ロッド部材には、前記一端側の端部と前記第1のコイルとの間に、前記円筒部材側へ径方向に延びる環状の軟磁性材料の第1の導磁リングが取り付けられ、
    前記円筒部材は、前記ロッド部材が貫通する部分にエンドキャップを有し、該エンドキャップの内側には前記ロッド部材側に径方向に延びる環状の軟磁性材料の第2の導磁リングが取り付けられ、
    前記第1および第2の導磁リングを通して、前記ロッド部材と前記円筒部材中の軸方向の磁束を径方向に誘引して、
    前記第1と第2の2つのコイル間で電磁誘導によって電力の授受を行うことを特徴とするばね上ばね下間の給電機能を備えたショックアブソーバ。
  2. 前記第1のコイルは、その外径が前記第2のコイルの内径より小さく、
    前記2つのコイルは、それぞれ同心状に巻かれ、前記第1のコイルが間隙をもって前記第2のコイルの内側をスライド可能な構成とすることを特徴とする請求項1に記載のばね上ばね下間の給電機能を備えたショックアブソーバ。
  3. 内外2重に配置された内筒と外筒を有するツインチューブ式ショックアブソーバにおいて、前記内筒が前記円筒部材であることを特徴とする請求項1また2に記載のばね上ばね下間の給電機能を備えたショックアブソーバ。
  4. 内外2重に配置された内筒と外筒を有するツインチューブ式ショックアブソーバにおいて、前記外筒が前記円筒部材であり、前記第2のコイルは、前記内筒と前記外筒の間に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載のばね上ばね下間の給電機能を備えたショックアブソーバ。
  5. 前記内筒は、非磁性材料で構成された非磁性内筒部材と、軟磁性材料で構成された磁性内筒部材とを、同軸に接続してなり、前記エンドキャップ側に前記非磁性円筒部材が配置されることを特徴とする請求項4に記載のばね上ばね下間の給電機能を備えたショックアブソーバ。
  6. 前記内筒と前記外筒の環状空間の前記エンドキャップと反対側に、軟磁性材料の第3の導磁リングを設け、
    前記ロッド部材と前記外筒部材中の軸方向の磁束を径方向に誘引可能に配置することを特徴とする請求項3から5のいずれか1に記載のばね上ばね下間の給電機能を備えたショックアブソーバ。
  7. 前記内筒と前記外筒の環状空間の前記エンドキャップと反対側に、軟磁性材料の第3の導磁リングを設け、
    前記ロッド部材と前記外筒部材中の軸方向の磁束を径方向に誘引可能に配置し、
    前記第2のコイルは、ショックアブソーバを車載したときの中立状態において前記第1のコイルと対向する軸方向位置に設けることを特徴とする請求項5に記載のばね上ばね下間の給電機能を備えたショックアブソーバ。
  8. 前記ロッド部材は、前記ロッド部材の取り付け端に開口し軸方向に延びて前記第1のコイルの下端に至る中心穴を備え、
    該中心穴は前記第1のコイルの端子位置で前記ロッド部材の外周面に連絡穴を通じて開口し、
    前記第1のコイルの端子線は、前記連絡穴と中心穴を経て前記ロッド部材の取り付け端に引き出され、
    前記円筒部材は、前記エンドキャップ側に引き出し穴を備え、
    前記第2のコイルの端子線は、前記引き出し穴から外部に引き出され、
    前記第1のコイルは前記ロッド部材に、前記第2のコイルは前記円筒部材に、それぞれ樹脂でモールド固定され、
    該樹脂は、前記連絡穴部分、および前記引き出し穴部分までも覆っていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1に記載のばね上ばね下間の給電機能を備えたショックアブソーバ。
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