JPH0544559A - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

エンジンの空燃比制御装置

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JPH0544559A
JPH0544559A JP20831191A JP20831191A JPH0544559A JP H0544559 A JPH0544559 A JP H0544559A JP 20831191 A JP20831191 A JP 20831191A JP 20831191 A JP20831191 A JP 20831191A JP H0544559 A JPH0544559 A JP H0544559A
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JP
Japan
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fuel ratio
air
learning value
value
sensor
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Application number
JP20831191A
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English (en)
Inventor
Yuki Nakajima
祐樹 中島
Masaaki Uchida
正明 内田
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 学習値がバックアップされてないときは、学
習値の更新幅を大きくして初期の学習速度を上げること
により、排気性能を向上させる。 【構成】 読み出し手段38で、メモリ37から学習値
PHOSを読み出すと、この読み出された学習値PHO
Sで補正量算出手段39が基本制御定数を修正する。ま
た、学習値更新手段44では、メモリ37から学習値P
HOSを読み出し、この読み出した学習値PHOSを第
2のセンサ42にもとづくリッチ,リーンの判定結果に
応じて更新する。メモリ37に格納される学習値PHO
Sはバックアップ手段45によりエンジンキーのオフ時
もバックアップするが、バックアップされないこともあ
る。そこで、判定手段46により学習値PHOSがバッ
クアップされているかどうかが判定され、この判定結果
バックアップされていなかったときは、更新幅増大手段
47が学習値の更新幅DPHOSを大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンジンの空燃比の
フィードバック制御を行なう装置、特に学習機能を備え
るものに関する。
【0002】
【従来の技術】触媒コンバータの前(上流側)と後(下流
側)にそれぞれ酸素センサ(O2センサ)を設けた、いわゆ
るダブルO2センサシステムの装置がある(特開平1−1
13552号、特開昭58−72647号公報参照)。
【0003】これを図12で説明すると、これは前O2
センサ出力VFOに基づいて空燃比フィードバック補正
係数αを計算するためのルーチンである。
【0004】前O2センサ(図では「前O2」で略記する。
以下同じ)による空燃比のフィードバック制御条件(図で
は「F/B」で略記する。以下同じ)が成立しているかど
うかをみて、そうであれば前O2センサ出力VFOをA
/D変換して取り込む(ステップ1,2)。
【0005】この取り込んだ前O2センサ出力VFOと
理論空燃比相当のスライスレベルSLFを比較し、VF
O≦SLFであれば、空燃比が理論空燃比よりもリーン
側にあると判断し、フラグF1をF1=0とする(ステ
ップ4)。VFO>SLFであればF=1とする(ステッ
プ3,5)。フラグF1は空燃比がリッチあるいはリー
ンのいずれの側にあるかを示すフラグであり、F1=0
はリーン側にあることを、F1=1はリッチ側にあるこ
とを表す。
【0006】フラグF1について前回のものと今回のも
のを比較することにより、空燃比が反転したかどうかを
判断して、以下のようにフィードバック補正係数αを算
出する。
【0007】〈1〉リッチからリーンに反転した直後は
αに比例分PLを加えることで(ステップ6,7,9)、
空燃比をステップ的にリッチ側に戻し、〈2〉この逆に
リーンからリッチに反転した直後はαから比例分PR
差し引くことで(ステップ6,7,10)、空燃比をステ
ップ的にリーン側に戻す。
【0008】〈3〉今回もリーンであると判断したとき
はαに積分分ILを加えることで(ステップ6,8,1
1)、空燃比を徐々にリッチ側に戻し、〈4〉今回もリ
ッチであるときはαから積分分IRを差し引く(ステップ
6,8,12)ことで、空燃比を徐々にリーン側に戻
す。
【0009】図13は後O2センサ出力VROにて前O2
センサにより求まるαを修正するためのルーチンであ
る。
【0010】ここでも後O2センサ(図では「後O2」で略
記する。以下同じ)による空燃比のフィードバック制御
条件が成立していることのほか、冷却水温Twが所定値
以下であることやスロットルバルブが全閉してないこと
などのすべてを満たすと、後O2センサ出力VROをA
/D変換して取り込む(ステップ21〜26)。
【0011】この取り込んだ後O2センサ出力VROと
理論空燃比相当のスライスレベルSLRを比較し、VR
O≦SLRであればリーン側にあると判断して、比例分
Lに一定値ΔPLを加えるとともに、比例分PRから一
定値ΔPRを差し引くことで(ステップ27〜29)、
空燃比を全体としてリッチ側にシフトさせる。
【0012】この逆にVRO>SLRであればリッチ側
にあると判断して、比例分PLに一定値ΔPLを加えると
ともに、比例分PRから一定値ΔPRを差し引くことで
(ステップ27,32,33)、空燃比を全体としてリッ
チ側にシフトさせる。
【0013】この場合、比例分PL,PRは学習値であ
り、こうして後O2センサ出力に基づいて比例分を学習
させることで、前O2センサ出力に基づく空燃比フィー
ドバック制御精度を高めるのである。
【0014】また、図14で示したように、吸入空気量
Qaと回転数Neから基本噴射パルス幅Tp(=K・Qa/
Ne、ただしKは定数)を算出し、これを上記の空燃比フ
ィードバック補正係数αで補正した値をインジェクタに
与える燃料噴射パルス幅Tiとして算出している。な
お、Coは1と水温増量補正係数Ktwなどとの和、Tsは
無効パルス幅である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】さて、RAMが記憶し
ている学習値のデータを、電源が切断されても保存して
おくことは無理なので、運転を終えた後も、RAMにバ
ッテリからの電圧を供給しておくことでデータを保存し
ている(いわゆるバッテリバックアップ)。たとえば経
時変化によりインジェクタに目詰まりを生じたときは、
混合気の空燃比がリーン側に傾くが、このとき比例分P
Rは、インジェクタに目詰まりを生じていないときより
も小さくなって保存される。
【0016】ところで、長期間にわたり車を放置したと
か、ヘッドライトの消し忘れなどによりバッテリ容量が
低下して過放電を生じるばかりでなく、エンジンキーを
オフにしておいても時計や電子回路などに常時流れてい
る暗電流によってバッテリが過放電になることもある。
こうした過放電により(あるいは長期放置のためバッテ
リ端子がはずされると)、RAMに記憶された学習値の
データがすべて失われる。この後、過放電したバッテリ
に充電して運転を開始すると、学習値には初期値(通常
0)がいれられ、この値から学習があらためて開始され
る。
【0017】しかしながら、学習がすすんで消失前の学
習値にもどるまでの間は、経時変化やインジェクのバラ
ツキなどの影響があらわになるので、空燃比がリッチ側
やリーン側にずれてしまい、排気性能が低下するのであ
る。
【0018】そこでこの発明は、学習値がバックアップ
されてないときは、学習値の更新幅を大きくして初期の
学習速度を上げることにより、排気性能を向上させるこ
とを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図1に示
すように、エンジンの負荷(たとえば吸入空気量Qa)と
回転数Neをそれぞれ検出するセンサ31,32と、これ
らの検出値に基づいて基本噴射量Tpを算出する手段3
3と、触媒コンバータ前の排気通路に介装され排気空燃
比に応じた出力をする第1のセンサ(たとえばO2セン
サ)34と、このセンサ出力VFOと理論空燃比相当の
スライスレベルとの比較により空燃比が理論空燃比を境
にして反転したかどうかを判定する手段35と、この判
定結果に応じ空燃比が理論空燃比の近傍へと制御される
ように空燃比フィードバック制御の基本制御定数(たと
えば比例分PR,PL)を算出する手段36と、制御定数の
学習値PHOSを格納するメモリ37と、このメモリ3
7から学習値PHOSを読み出す手段38と、この読み
出された学習値PHOSで前記基本制御定数PR,PL
修正した値に基づいて空燃比フィードバック補正量αを
算出する手段39と、この空燃比フィードバック補正量
αで前記基本噴射量Tpを補正して燃料噴射量Tiを算出
する手段40と、この噴射量Tiの燃料を吸気管に供給
する装置41と、前記触媒コンバータ後の排気通路に介
装され排気空燃比に応じた出力をする第2のセンサ(た
とえばO2センサ)42と、このセンサ出力VROと前記
スライスレベルとの比較により空燃比がリッチ,リーン
のいずれの側にあるかを判定する手段43と、前記メモ
リ37から学習値PHOSを読み出し、この読み出した
学習値PHOSをリッチ,リーンの判定結果に応じて更
新する手段44とを備えるエンジンの空燃比制御装置に
おいて、前記メモリ37に格納される学習値PHOSを
エンジンキーのオフ時もバックアップしておく手段45
と、学習値PHOSがバックアップされているかどうか
を判定する手段46と、この判定結果よりバックアップ
されていなかったとき前記学習値の更新幅DPHOSを
大きくする手段47とを設けた。
【0020】第2の発明は、図1に重ねて示したよう
に、第1の発明に加えて、バックアップされたときから
所定の期間が経過したかどうかを判定する手段48と、
この判定結果より所定の期間が経過したとき前記学習値
の更新幅DPHOSを元の小さな値にもどす手段49と
を設けた。
【0021】
【作用】第1の発明で、学習値がバックアップされてな
かたったとき更新幅が大きくされると、学習値が早く収
束するので、経時変化などが生じているときでも、排気
性能を悪くすることがない。
【0022】第2の発明で、バックアップされてから所
定の期間経過すると、学習値があるていど収束したと判
断され、更新幅が元の小さな値にもどされる。これによ
り、学習値があるていど収束した状態での制御が安定す
る。
【0023】
【実施例】図2において、吸入空気はエアクリーナから
吸気管3を通り、アクセルペダルと連動するスロットル
バルブ8によってその流量が制御され、シリンダに流入
する。燃料は噴射信号に基づき各気筒に設けたインジェ
クタ(燃料供給装置)4から、エンジン1の吸気ポートに
向けて噴射される。この噴射燃料とシリンダ内に流入す
る空気とが混じって形成される混合気はシリンダ内で点
火火花の助けを借りて燃焼し、燃焼したガスはピストン
を押し下げる仕事を行う。仕事のすんだ燃焼ガスは、排
気管5を通して触媒コンバータ6に導入され、ここで燃
焼ガス中の有害成分(CO,HC,NOx)が三元触媒によ
り清浄化されて排出される。
【0024】7は吸入空気量Qaを検出するエアフロー
メータ、9はスロットルバルブ8の開度TVOを検出す
るセンサ、10はエンジンの回転数Neを検出するクラ
ンク角度センサ、11はウォータジャケットの冷却水温
Twを検出する水温センサ、13はノックセンサ、14
は車速センサである。
【0025】12A,12Bは触媒コンバータ6の前と
後の排気管にそれぞれ設けられるO2センサで、理論空
燃比を境にして急変する特性を有し、理論空燃比の混合
気よりもリッチ側であるかリーン側であるかのいわゆる
2値を出力する。なお、O2センサに限らず、全域空燃
比センサやリーンセンサなどであっても構わない。
【0026】この2つのO2センサからの出力が、図3
でも示したように、上記のエアフローメータ7,クラン
ク角度センサ10、水温センサ11などからの出力とと
もに入力されるコントロールユニット21では、インジ
ェクタ4に対して燃料噴射信号を出力し、また以下に示
すように、学習機能つきの空燃比フィードバック制御を
行う。
【0027】図4は前O2センサ出力VFOに基づく空
燃比フィードバック制御の基本ルーチンで、まず前O2
センサ出力VFOと理論空燃比相当のスライスレベルの
比較により空燃比がこのスライスレベルを境にしてリッ
チあるいはリーンのいずれの側に反転したかを判定し
(ステップ52〜54)、判定結果に応じてマップを参
照することにより比例分と積分分を読み出し、これをC
PU内のレジスタに格納する(ステップ55,60,6
3,68)。
【0028】比例分と積分分の各マップ値PR,PL,i
R,iLはあらかじめ与えられる値であり、空燃比フィー
ドバック制御の基本制御定数である。
【0029】なお、積分分については、マップ値iR,i
Lにエンジン負荷(たとえば燃料噴射パルス幅Ti)を乗じ
た値を最終的な積分分IR,ILとして求めている(ステ
ップ61,69)。こうした負荷補正が必要となるの
は、αの制御周期が長くなる運転域でαの振幅が大きく
なって、三元触媒の排気浄化性能が落ちることがあるの
で、αの振幅をαの制御周期によらずほぼ一定とするた
めである。
【0030】次に、比例分のマップ値PR,PLについて
は、これを学習値PHOSにより修正する(ステップ5
8,66)。
【0031】この学習値PHOSは、図7(ステップ7
3,74の詳細)でも示したように、学習値のマップ
(たとえばエンジン回転数Neと基本噴射パルス幅Tpと
で区分けしている)を検索して、現在の運転条件の属す
る学習領域に格納されている値を読み出す(ステップ1
12,113)。なお、後O2センサに故障が生じてい
る場合は、学習値に信頼性がなくなるので、PHOS=
0として学習機能を外している(ステップ111,11
4)。
【0032】一方、学習値PHOSは後O2センサ出力
VROに基づいて更新する(ステップ56,64)。
【0033】たとえば図5,図6(ステップ57,65
の詳細)で示したように、 〈1〉後O2センサが活性状態にあること(ステップ8
1)。 〈2〉後O2センサが故障していない(図では「OK」で略
記する。図7,図8において同じ)こと(ステップ8
2)。 〈3〉触媒が活性状態にあること(ステップ83)。 〈4〉空燃比の反転した回数jが所定値n(たとえば1
2回)以上であること(ステップ85,86)。 〈5〉アイドル状態でないこと(ステップ87)。 のすべてを満たした場合に学習値の更新条件にあると判
断する。
【0034】そして、運転条件が同じ学習領域にあると
判断した回数jRが所定値nR(たとえば6回)以上にな
ると、その運転条件の属する学習領域に格納されている
学習値PHOSを読み出してCPU内のレジスタに格納
しておき(ステップ88〜92)、後O2センサ出力V
ROと理論空燃比相当のスライスレベルの比較により空
燃比がリッチ側にあると判断したときは、これから一定
値(1回あたりの更新幅)DPHOSだけ差し引く(ス
テップ93,94)。これは、PHOSを小さくする
と、PRが大きくかつPLが小さくなり、空燃比がリーン
側に戻るからである。なお、空燃比をリーン側に戻すた
め、比例分PRとPLの両方を変更する必要は必ずしもな
く、一方のPRを大きくするだけあるいは他方のPLを小
さくするだけでもかまわない。
【0035】この逆にリーン側にあると判断されると一
定値DPHOSだけ加算する(ステップ93,96)。
なお、空燃比制御を安定させるため、学習値を下限値あ
るいは上限値に制限している(ステップ95,97)。
【0036】更新された学習値PHOSは同じ学習領域
に格納する(ステップ98)。
【0037】図4に戻り、空燃比フィードバック制御定
数(比例分PR,PLと積分分IR,IL)からはこれを用いて
空燃比フィードバック補正係数αを求める(ステップ5
9,62,67,70)。こうして求めた補正係数αか
らは図14にしたがって燃料噴射パルス幅Tiを算出す
る。
【0038】以上のようにして学習機能つきで行う空燃
比フィードバック制御については、特願平2−1378
54号ですでに提案している。
【0039】ところで、RAMに記憶される学習値PH
OSは、バッテリによりバックアップされているのであ
るが、バッテリの過放電などにより学習値が失われるこ
とがあり、経時変化を生じているときなどは排気性能が
わるくなる。これを避けるため、コントロールユニット
21は、学習値PHOSがバックアップされてないとみ
ると、更新幅DPHOSを大きくして学習の進行を早
め、またバックアップされたあと後O2センサ出力また
はその平均値が所定の範囲に所定の時間とどまるように
なったことで学習値がある程度は収束したと判断する
と、この更新幅DPHOSを元の小さな値にもどしてい
る。
【0040】たとえば、図8で示したように、バックア
ップされていないときは、バックアップされた状態で用
いる通常の値DPHOSR,DPHOSLよりもずっと
大きな所定値DPHOS0を更新幅DPHOSに入れ
(ステップ171,181)、バックアップされたあと
は、 〈1〉後O2センサが故障していないこと(ステップ1
73)。 〈2〉後O2センサ出力の平均値MRVO2が所定の範
囲に収まっていること(ステップ174)。たとえば上
限値Rを700mV、下限値Lを200mVとする。 〈3〉前O2センサ出力の反転回数j6が所定値n6
(たとえば10〜15回)以上であること(ステップ1
76)。 のすべてを満たすとき、通常の値DPHOSR,DPH
OSL(DPHOSR<DPHOSL)を更新幅DPH
OSとするのである(ステップ177〜179)。
【0041】なお、スピードアップのため、j6≧n6
となったあとは、すぐにステップ177に進ませること
でスピードアップさせている(ステップ172)。
【0042】学習値がバックアップされているかどうか
は、暗号で判断する。たとえば、図9で示したように、
エンジンキーをOFFしたとき暗号(バックアップされ
なくとも値の消失しないROMに格納させておく)をワ
ークメモリなどに書きこむようにしておくと(ステップ
191)、この書きこまれた暗号もバッテリによりバッ
クアップされる。したがって、図10のように、運転す
るためエンジンキーをONにしてまずROMに入ってい
る暗号を読み取り、これとワークメモリに書きこんだ内
容とが同じであれば、ワークメモリに書きこまれた暗号
がバックアップされている、つまり学習値PHOSもバ
ックアップされていると判断することができるのである
(ステップ201〜203)。
【0043】一方、バッテリの過放電などにより、ワー
クメモリの値が補償されなくなるので、書きこんだ内容
とちがっていたら学習値もバックアップされていないと
判断し(ステップ202,204)、従来と同様に初期
値の“0”をいれるのである(図7のステップ110,
114)。
【0044】ここで、この例の作用を説明する。
【0045】経時変化やインジェクタのバラツキによ
り、実空燃比がリーン側やリッチ側にずれることがあっ
ても、学習値PHOSをバッテリバックアップしておく
ことで、運転の当初から実空燃比を理論空燃比の近くに
制御することができる。たとえば、インジェタに目づま
りを生じていても、正の値の学習値PHOSにより燃料
が増量されるので、制御の当初から実空燃比がリーン側
に傾くことがないのである。
【0046】ところが、バッテリの過放電などにより学
習値が失われたときには、経時変化やインジェクタのバ
ラツキがあらわになるので、当初は空燃比の制御精度が
落ちて排気性能が悪くなる。ある程度学習の進んだ段階
で用いられる更新幅DPHOSR,DPHOSLと同じ
更新幅で学習を進めても、この更新幅に学習の安定のた
め通常小さな値が用いられているので、なかなか学習値
が収束していかないのである。
【0047】これに対して、この例では、長期間にわた
り車を放置したとかヘッドライトの消し忘れにより過放
電したときなどには、ROMに格納している暗号の値と
ワークメモリに書きこんだ暗号の値とが同じでないこと
から、学習値がバックアップされていないことが判断さ
れ、通常の値より大きな更新幅DPHOS0により学習
の進行が早められる。つまり、バッテリバックアップに
より学習の進んだ状態では、更新幅DPHOSを大きく
すると制御が不安定となるので、更新幅を大きくするこ
とはできないのであるが、学習値の消失時は、制御が不
安定となることもなく、また更新幅を大きくして学習値
を早く収束させてやったほうが排気性能がよくなるので
ある。
【0048】一方、バックアップされた後は更新幅を大
きくすることによって学習値が早く収束するのであるか
ら、更新幅を大きくしたままだと、やがては制御を不安
定にする。
【0049】これに対して、この例でバックアップされ
てから所定の時間が経過することで学習値があるていど
収束したと判断され、更新幅DPHOSが小さな値DP
HOSL,DPHOSRに戻されると、学習値があるて
いど収束した状態での制御が安定する。
【0050】また、後O2センサ出力の平均値MRVO
2が所定の範囲にとどまることをも条件とすることで、
運転条件の変化や後O2センサの劣化などの影響を最小
限に抑えることができる。
【0051】次に、図11はバックアップされてから更
新幅DPHOSを小さな値にもどすときの条件を異なら
せた他の実施例(図5に対応する)である。つまり、 〈1〉前O2センサが故障していないこと(ステップ2
11)。 〈2〉前O2センサ出力の反転回数j7が所定値n7
(たとえば1200回)以上であること(ステップ21
2)。 の両方を満たすことでも、学習値があるていど収束した
と判断できるのである。
【0052】実施例では、学習値PHOSを比例分に対
して用いたが、積分分IR,ILに対して用いることもで
きる。
【0053】図1と流れ図の対応は次の通りである。図
4のステップ52〜54が反転判定手段35、ステップ
55,60,63,68が基本制御定数算出手段36、
ステップ57,65と図5および図6が学習値更新手段
44、図4のステップ73,74と図7が学習値読み出
し手段38、図4のステップ58,59,62,66,
67,70が空燃比フィードバック補正量算出手段4
0、図8のステップ171と図9および図10がバック
アップ判定手段46、ステップ181が更新幅増大手段
47、ステップ171,173,175,176が期間
経過判定手段48、ステップ177〜179が更新幅も
どし手段49の機能を果たしている。
【0054】
【発明の効果】第1の発明では、学習値がバックアップ
されているかどうかを判定し、バックアップされていな
かったとき学習値の更新幅を大きくするため、学習値を
早く収束させることができ、学習値の喪失により経時変
化があらわになるときでも、排気性能を悪くすることが
ない。
【0055】第2の発明では、第1の発明に加えて、バ
ックアップされたときから所定の期間が経過したとき学
習値の更新幅を元の小さな値にもどすため、学習値があ
るていど収束した状態での制御を安定させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のクレーム対応図である。
【図2】一実施例の制御システム図である。
【図3】この実施例のコントロールユニットのブロック
図である。
【図4】この実施例の制御動作を説明するための流れ図
である。
【図5】学習値の更新を説明するための流れ図である。
【図6】学習値の更新を説明するための流れ図である。
【図7】学習値の読みだしを説明するための流れ図であ
る。
【図8】学習値の更新幅の設定を説明するための流れ図
である。
【図9】エンジンキーのOFF時の動作を説明するため
の流れ図である。
【図10】エンジンキーのON時の動作を説明するため
の流れ図である。
【図11】他の実施例の学習値の更新幅の設定を説明す
るための流れ図である。
【図12】従来例の空燃比フィードバック補正係数αの
演算を説明するための流れ図である。
【図13】従来例のαの修正を説明するための流れ図で
ある。
【図14】従来例のTiの演算を説明するための流れ図
である。
【符号の説明】
4 インジェクタ(燃料噴射装置) 5 排気管 6 触媒コンバータ 7 エアフローメータ(エンジン負荷センサ) 10 クランク角度センサ(エンジン回転数センサ) 12A 前O2センサ(第1のセンサ) 12B 後O2センサ(第2のセンサ) 21 コントロールユニット 31 エンジン負荷センサ 32 エンジン回転数センサ 33 基本噴射量算出手段 34 第1のセンサ 35 反転判定手段 36 基本制御定数算出手段 37 学習値メモリ 38 学習値読み出し手段 39 空燃比フィードバック補正量算出手段 40 燃料噴射量算出手段 41 燃料供給装置 42 第2のセンサ 43 リッチ,リーン判定手段 44 学習値更新手段 45 バックアップ手段 46 バックアップ判定手段 47 更新幅増大手段 48 期間経過判定手段 49 更新幅もどし手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの負荷と回転数をそれぞれ検出
    するセンサと、これらの検出値に基づいて基本噴射量を
    算出する手段と、触媒コンバータ前の排気通路に介装さ
    れ排気空燃比に応じた出力をする第1のセンサと、この
    センサ出力と理論空燃比相当のスライスレベルとの比較
    により空燃比が理論空燃比を境にして反転したかどうか
    を判定する手段と、この判定結果に応じ空燃比が理論空
    燃比の近傍へと制御されるように空燃比フィードバック
    制御の基本制御定数を算出する手段と、制御定数の学習
    値を格納するメモリと、このメモリから学習値を読み出
    す手段と、この読み出された学習値で前記基本制御定数
    を修正した値に基づいて空燃比フィードバック補正量を
    算出する手段と、この空燃比フィードバック補正量で前
    記基本噴射量を補正して燃料噴射量を算出する手段と、
    この噴射量の燃料を吸気管に供給する装置と、前記触媒
    コンバータ後の排気通路に介装され排気空燃比に応じた
    出力をする第2のセンサと、このセンサ出力と前記スラ
    イスレベルとの比較により空燃比がリッチ,リーンのい
    ずれの側にあるかを判定する手段と、前記メモリから学
    習値を読み出し、この読み出した学習値をリッチ,リー
    ンの判定結果に応じて更新する手段とを備えるエンジン
    の空燃比制御装置において、前記メモリに格納される学
    習値をエンジンキーのオフ時もバックアップしておく手
    段と、学習値がバックアップされているかどうかを判定
    する手段と、この判定結果よりバックアップされていな
    かったとき前記学習値の更新幅を大きくする手段とを設
    けたことを特徴とするエンジンの空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】 バックアップされたときから所定の期間
    が経過したかどうかを判定する手段と、この判定結果よ
    り所定の期間が経過したとき学習値の更新幅を元の小さ
    な値にもどす手段とを設けたことを特徴とする請求項1
    記載のエンジンの空燃比制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997009525A1 (fr) * 1995-09-07 1997-03-13 Unisia Jecs Corporation Procede et appareil d'apprentissage et de commande du ralenti d'un moteur a combustion interne
JP2010176583A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Dainippon Printing Co Ltd 情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システム
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