JPH0544542Y2 - - Google Patents

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JPH0544542Y2
JPH0544542Y2 JP1988129524U JP12952488U JPH0544542Y2 JP H0544542 Y2 JPH0544542 Y2 JP H0544542Y2 JP 1988129524 U JP1988129524 U JP 1988129524U JP 12952488 U JP12952488 U JP 12952488U JP H0544542 Y2 JPH0544542 Y2 JP H0544542Y2
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rotor
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magneto
voltage
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、手持ち作業機用小型エンジンに関す
る。
〔従来の技術〕
従来より、エンジン付きの作業機において、大
型のものは殆どがセルモータによる始動方式とな
つており、また小型のオートバイやスクータでも
セルモータ付きのものが大半を占めている。この
場合、エンジン始動時に消費した電池の電気量を
エンジン回転中に補うために、エンジン回転で駆
動される小型発電機が別に備えられている。しか
しながら刈払い機やチエーンソーなどの小型エン
ジン付き手持ち作業機では、重量および容積を極
力制限して手持ち操作性を確保しなければならな
いので、発電機の装備は不利である。
この問題点は、本願考案者が先に提案した実開
昭63−100676号公報の手持ち作業機用小形エンジ
ンにおいてマグネトのロータの磁石を複数個に
し、マグネトに充電用発電機を兼ねさせることで
一応の解決をみたが、このエンジンでは正規の点
火タイミング以外の時機にマグネトからの充電用
の誘起電圧で点火プラグに飛火が起こり、エンジ
ンの定常運転中は問題ないが、始動時には異常爆
発を起す可能性があるので、追加磁石を弱くして
充電用の誘起電圧をプラグに飛火を生じない程度
に抑制する必要があり、このためロータの磁石の
着磁の強さを変えなければならず、そしてなによ
りも充電電流を目一杯にできず、高効率の充電を
行うことができないという欠点があつた。
〔考案が解決しようとする問題点〕
本考案の課題は、前述の従来技術の欠点を除去
して、マグネトを充電用発電機として兼用するよ
うにしたものにおいて、マグネトのロータに複数
装備させる磁石を着磁強さの同じものとすること
ができ、しかもエンジン始動時に異常爆発等を生
じることなく、電池の高効率の充電が可能な小型
軽量化に適した手持ち作業機用小型エンジンを提
供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
前述の課題を解決するために、本考案の手持ち
作業機用小型エンジンにおいては、エンジン回転
によつて交流電圧を発生するマグネトと、該マグ
ネトの出力の正負いずれか一方の極性の電圧でエ
ンジン点火プラグに火花放電を生ぜしめる点火装
置と、エンジン始動用セルモータと、該セルモー
タを駆動するための二次電池と、エンジンの回転
中に前記マグネトの出力の他方の極性の電圧で前
記電池を充電する充電装置とを備えており、前記
マグネトは、エンジンのクランクシヤフトに連結
されたロータと、このロータに対置された点火コ
イルを含む固定子とを有し、前記ロータには、前
記火花放電のための交流電圧を固定子の点火コイ
ルに発生させる第1の磁石と、エンジンの圧縮行
程以外の時期に点火コイルに交流電圧を発生させ
る取付回転角位置がずれた少なくとも一つの別の
第2の磁石とを固定し、ここで特に前記第1の磁
石と前記第2の磁石とを、前記ロータの一方向へ
の回転に際して前記固定子に互いに逆向きの磁束
変化を与えるように互いに異なる着磁の向きでロ
ータに取付けている。この場合、好ましくは第1
と第2の磁石をロータ上で等角度間隔に配置する
ものとする。
〔作用〕
本考案の手持ち作業機用小型エンジンでは、エ
ンジン始動用セルモータを二次電池の起電力で駆
動してエンジンの始動を行うが、充電装置は、エ
ンジンの回転中に前記マグネトの出力の他方の極
性の電圧、すなわち、エンジン点火用に通常は利
用されていないマグネトの逆方向起電力を有効利
用して電池に充電し、これによつて発電機を用い
ることなしに、エンジン始動時に消費した電池の
電気量がエンジン回転中に捕われるものである。
この場合、小型エンジンであるのでセルモータ
の容量はさほど大きくなくてよく、従つて電池も
小型小容量のものであつて、その充電電流もそれ
ほど大電流は必要ないから、充電装置を、例え
ば、マグネトの交流電圧出力端子と電池の正負い
ずれか一方の端子との間に直結された整流器で構
成して、マグネト出力により無制御で電池の充電
を行つてもよい。
また、通常前記マグネトは、エンジンのクラン
クシヤフトに連結されたロータと、このロータに
対置された点火コイルを含む固定子とを有してお
り、前記ロータには、前記火花放電のための交流
電圧を固定子の点火コイルに発生させる磁石が所
定の位置に取付けられ、エンジンの圧縮行程の適
切な時期にこの磁石が固定子の前面を横切つてそ
の点火コイルに電圧を誘起させるが、更に充電用
の起電力を確保するために、エンジンの圧縮行程
以外の時期に点火コイルに交流電圧を発生させる
取付回転角位置にてロータに少なくとも一つの別
の磁石を固定する。この場合、磁石の数が増加す
ればその分だけ充電用の電力が増加する。またク
ランクシヤフトの一回転に複数回の火花放電が発
生することになるが、追加の別の磁石はエンジン
が圧縮行程以外のときに電圧を誘起させる位置に
取付けられているので、この別の磁石による火花
放電はエンジンの定常運転中にはシリンダ内での
着火を生じることがなく、エンジンの性能には影
響しない。また本考案では、火花放電用交流電圧
を点火コイルに発生させるための磁石と前記別の
磁石とは、前記ロータの一方向の回転に際して前
記固定子に互いに同方向でなしに逆向きの磁束変
化を与えるように異なる着磁の向きでロータに取
付けられている。これは、本来の点火時期以外の
不都合な点火プラグのスパークを抑えて特にエン
ジン始動時の異常着火・爆発をなくし、同時にバ
ツテリーへの充電電流を増加する利点を得るため
である。
本考案の好ましい実施例を図面と共に説明すれ
ば以下の通りである。
〔実施例〕
第1図は、本考案の一実施例に係る手持ち作業
機用小型エンジンの電気系の回路図で、マグネト
1はエンジンの回転によつてその点火コイルの一
次側N1に交流電圧を発生する。一次コイルN1
それに接続されたトランジスタ点火回路等からな
るイグナイタ2によつて前記交流電圧が負のとき
に短絡を制御され、それに流れる短絡電流の略ピ
ーク時にイグナイタ2によつて一次コイルN1
流れる一次短絡電流が急激に遮断され、これによ
り点火コイルの二次コイルN2に接続された点火
プラグ3に火花放電による飛火が行われる。イグ
ナイタ2においては一次コイルN1に誘起される
交流電圧が負の期間についてのみ前記短絡制御を
行い、正の期間については電流を外部へ取出し可
能としている。この正の期間中の電流を整流して
電池4へ充電電流として無制御方式で供給するた
めに、一次コイルN1と電池4との間には図示の
極性で整流器5が接続されている。電池4は、例
えば、小型密閉式の鉛蓄電池、或はニツケル、カ
ドミウム蓄電池等であり、その端子間にはスター
タスイツチ6を介してセルモータ7が接続されて
いる。なお、イグナイタ2の両端間に接続されて
いるのはエンジンストツプスイツチ8であり、こ
のスイツチ8はエンジンを停止させようとすると
きのみ閉じられてマグネト1の誘起電力をアース
に短絡し、その他のときには開かれている。
今、エンジンストツプスイツチ8が開かれてい
る状態でスタータスイツチ6を閉じると、その閉
じている間だけセルモータ7に電池4から電流が
供給され、セルモータ7が回転してエンジンを始
動させる。この場合、スイツチ8が開かれている
のでマグネト1の一次コイルN1に生じる交流電
圧はイグナイタ2に印加され、その負の期間中に
イグナイタ2の作動によつて一次コイルN1に流
れる一次短絡電流がその略ピーク時に急激に遮断
され、これによつて点火コイルの二次コイルN2
に高電圧が誘起され、二次コイルN2に接続され
た点火プラグ3に、火花放電による飛火が行われ
る。このようにしてエンジンが始動されると、マ
グネト1の一次コイルN1に生じる交流電圧のう
ち点火に利用されていない正の期間中の電流は、
整流器5を通つて電池4に充電電流として流入す
る。この場合、充電電流は前述のようにさほど大
きくないので、整流器5のみによる無制御方式の
充電を行つており、必要最低限の部品で済むよう
にしてある。
第2図は、本考案との比較のために取り上げた
従来のマグネトの一般的な構成を示す説明図であ
る。第2図において、11はマグネトのロータ、
12は同じく固定子である。ロータ11はエンジ
ンのクランクシヤフトと連結されてその1回転に
つき1回転する。ロータ11には一つの磁石13
が両脇を磁極片14で挟まれて固定されており、
磁石13の回転軸芯に対称な位置にはロータ11
のバランスをとるためのカウンターウエイト15
が取付けられている。固定子12は、E字型鉄心
16に点火コイル17(N1,N2)を捲回したも
ので、ロータ11に対置されている。このロータ
がエンジンの回転によつて回転すると、対置され
た点火コイルを含む固定子の前面を、前記ロータ
の所定の位置に取付けられた磁石が、エンジンの
圧縮行程の適切な時期に横切つてその点火コイル
に電圧を誘起させる。この誘起電圧のうち、正の
期間中の誘起電圧は第1図の整流器5を介して電
池4の充電に消費され、負の期間中の誘起電圧は
イグナイタ2による点火プラグ3での火花放電に
消費される。第2a〜2d図に以上の動作におけ
る要部の波形図がロータ11の2回転すなわち2
周期分について示されている。第2a図は点火コ
イルの一次コイルN1に誘起される無負荷交流電
圧波形、第2b図は短絡状態の一次コイルN1
流れる短絡電流波形、第2c図と第2d図は第1
図の回路接続における一次コイルN1の電圧波形
と電流波形である。一次コイルN1の誘起電圧は
負の期間の電圧がプラグでの点火に利用され、負
の期間中の短絡電流が第2d図に示すように略ピ
ーク時に遮断されている。一方、正の期間中の電
流はダイオード5を介して電池4へ流れ込んだ充
電電流である。
第3図は、更に充電用の起電力を確保するため
に、エンジンの圧縮行程以外の時期に点火コイル
に交流電圧を発生させる取付回転角位置にてロー
タ11に一つの別の磁石23と磁極片24とを固
定した例を示している。
この場合、従来は磁石13と23との磁極の着
磁の向きを揃えて、ロータ11が一方向に回転し
たときに固定子12に両磁石13,23によつて
同じ方向の磁束変化が生じるようにしてあり、こ
の場合には、一次コイルN1には第3a図に示す
ような無負荷誘起電圧が生じる。尚、第3a図以
下の波形図も第2a〜2d図と同様にロータの2
回転(2周期)分について示してある。第3b図
はこのときの一次コイルN1を短絡した場合にそ
こに流れる短絡電流波形である。第1図の回路接
続にした場合は第3c図および3d図に示す通り
の電圧・電流波形となる。原理的にはロータの1
回転について第2図の場合に比べて2倍の4回を
充電波形が正の期間中に現れ、充電電流としては
単純には約2倍に増加する。但し、両磁石13,
23を同じ強さのものにする点火位置の正反対位
置でプラグ3に飛火が生じる。エンジンの定常運
転中においてはこの正反対位置での飛火は問題に
ならないが、始動時においてはシリンダ内での異
常燃焼を起す可能性がある。そこで磁石23を1
3よりも弱い着磁のものとし、正反対位置のでプ
ラグの飛火を抑えると、第3a〜d図に示したよ
うに磁石13による電圧波形よりも磁石23によ
る電圧波形のほうが若干低下し、充電電流もそれ
に応じて低下して、第2図の場合の約1.5倍程度
にしかならない。
さて、本考案では、磁石13と23との磁極の
着磁の向きを反対にして、ロータ11が一方向に
回転したときに固定子12に両磁石13,23に
よつて互いに逆向きの磁束変化が生じるようにす
る。この場合、前述と対応した動作波形は第3e
〜3h図のようになる。即ち、一次コイルN1
生じる無負荷誘起電圧は第3e図のようになり、
また短絡電流は第3f図のようになる。このよう
に磁石23を逆方向に着磁すると、着磁強さが磁
石13と同じであつても、磁石23による誘起電
圧のうち負の期間の電圧ピークはプラグ3に飛火
を生じるほどにはならない。これに対し磁石23
による正の誘起電圧は高エネルギーとなり、第1
図の接続における電圧波形を示す第3g図および
電流波形を示す第3h図に明らかなように、両磁
石13と23を同方向に着磁した場合よりも増加
した充電電流が得られる。
更に第4図では、この別の磁石と磁極片の構成
を複数23a,23b,24a,24bにしてあ
る。これら第3図および第4図の場合、磁石の数
が増加すればその分だけ充電用の電力が増加す
る。またクランクシヤフトの一回転に複数回の火
花放電が発生することになるが、追加の別の磁石
23,23a,23bは逆着磁のものであつてし
かもエンジンが圧縮工程以外のときに電圧を誘起
させる位置に取付けられており、エンジンの回転
速度範囲内で運転に不都合なプラグの飛火は生じ
ないから、この別の磁石23,23a,23bに
よる誘起電圧はシリンダ内での着火を生じさせる
ことがなく、エンジンの性能に影響しない。
このようにして、ロータ11に本来の磁石13
のほかに逆着磁の別の磁石23,23a,23b
を適切な位置で増設することにより、エンジン性
能に影響を与えることなく電池への充電量を増加
することが可能である。
本考案において、ロータ上における全ての磁石
は等角度間隔に位置されており、これによつてロ
ータの回転バランスが保たれている。
〔考案の効果〕
以上に述べたように、本考案によれば、電池充
電用の発電機がなくてもセルモータによる始動時
に消費した電池の電気量をエンジン回転中に高効
率で補うことができ、マグネトのロータに追加す
る磁石の着磁強さも弱くせずにすみ、またこれら
追加磁石による誘起電圧でエンジン始動時に異常
が生じることもなく、小型軽量の手持ち作業機用
エンジンとして高い実用効果を奏することが可能
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例に係る手持ち作業
機用小型エンジンの電気系の回路図、第2図は従
来のマグネトの構成例を示す説明図、第2a,2
b,2c,2d図は第2図の従来例による場合の
一次コイルの動作波形図、第3図は別のマグネト
の構成を示す説明図、第3a,3b,3c,3d
図は第3図のマグネトを用いた従来方式の場合の
一次コイルの動作波形図、第3e,3f,3g,
3h図は同じくその本考案の方式による場合の一
次コイルの動作波形図、第4図は本考案の更に別
の実施例に係るエンジンのマグネトの構成を示す
説明図である。 1……マグネト、2……イグナイタ、3……点
火プラグ、4……電池、5……整流器、6……ス
タータスイツチ、7……セルモータ、8……エン
ジンストツプスイツチ、N1……一次コイル、N2
……二次コイル、11……マグネトのロータ、1
2……マグネトの固定子、13……第1の磁石、
14……磁極片、15……カウンターウエイト、
17……点火コイル、23,23a,23b……
第2の磁石、24,24a,24b……磁極片。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) エンジンのクランクシヤフトに連結されたロ
    ータおよびこのロータに対置された点火コイル
    付き固定子を有し、エンジン回転によつて交流
    電圧を発生するマグネトと;該マグネトの出力
    の正負いずれか一方の極性の電圧でエンジン点
    火プラグに火花放電を生ぜしめる点火装置と;
    エンジン始動用セルモータと;該セルモータを
    駆動するための二次電池と;エンジンの回転中
    に前記マグネトの出力の他方の極性の電圧で前
    記電池を充電する充電装置;とを備えた手持ち
    作業機用小型エンジンにおいて、 前記マグネトのロータが、前記点火プラグで
    の火花放電のための交流電圧を固定子の点火コ
    イルに発生させる第1の磁石と、該第1の磁石
    に対してロータ上の取付回転角位置がずらされ
    てエンジンの圧縮行程以外の時期に点火コイル
    に交流電圧を発生させる少なくとも一つの第2
    の磁石とを備え、前記第1の磁石と前記第2の
    磁石とが、前記ロータの一方向への回転に際し
    て前記固定子に互に逆向きの磁束変化を与える
    ように異なる着磁の向きでロータに取付けられ
    ていることを特徴とする手持ち作業機用小型エ
    ンジン。 (2) 第1と第2の磁石がロータ上で等角度間隔に
    配置されている実用新案登録請求の範囲第1項
    記載の手持ち作業機用小型エンジン。
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JPH0250176U JPH0250176U (ja) 1990-04-09
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JPS4929213A (ja) * 1972-07-14 1974-03-15
JPS61236349A (ja) * 1985-02-20 1986-10-21 マツカロツク コ−ポレ−シヨン マグネト点火装置

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