JPH0544412B2 - - Google Patents

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JPH0544412B2
JPH0544412B2 JP63232548A JP23254888A JPH0544412B2 JP H0544412 B2 JPH0544412 B2 JP H0544412B2 JP 63232548 A JP63232548 A JP 63232548A JP 23254888 A JP23254888 A JP 23254888A JP H0544412 B2 JPH0544412 B2 JP H0544412B2
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lead
group
hydroxide
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oxide
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Tadashi Nakano
Masato Kumagai
Ryoji Uchimura
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Kawasaki Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、主として誘電体原料用、光学素子原
料用、あるいは圧電体原料用に供される、鉛を含
有する酸化物の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
誘電体あるいは圧電体などの原料として、チタ
ン酸鉛(PbTiO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb
(Ti、Zr)O3、PZT)、マグネシウム・ニオブ酸
鉛(Pb(Mg1/3Nb2/3)O3)などの鉛を成分として
含有する複合酸化物が広く用いられている。
上記原料粉末の合成法は、酸化鉛()(一酸
化鉛、リサージ、PbO)、三四酸化鉛(鉛丹、
Pb3O4)、水酸化鉛()(PbO・nH2O)、塩基性
炭酸鉛(鉛白、PbCO3・Pb(OH)2)などの鉛酸
化物あるいは熱分解して鉛酸化物となる鉛原料粉
末と、他の金属成分原料粉末を湿式あるいは乾式
で混合し、800〜1200℃の高温で仮焼し粉砕する、
いわゆる固相反応によつて得るのが普通である。
しかしながら、この方法では各粉末原料が均一
に混合せず元素の分布の組成も不均一になり、従
つて特性も損なわれるという問題があつた。ま
た、高温での仮焼という工程を経るため粒子同士
が局部的な焼結によつて融着し易く、原料粉とし
て粗いものとなり焼結温度が上がつて緻密な焼結
体が得にくい、という欠点もある。
従つて、元素の分布をより均一化し、かつ、比
較的低温で焼結可能な微細粒子を得るための粉末
合成法が求められている。
この目的のために液相中での粉末合成が注目を
集めている。液相からの粉末合成法としては、共
沈法とアルコキシド加水分解法が代表的な例とし
て挙げられる。
前者は成分金属元素の水溶性塩の混合水溶液と
沈殿剤を反応させ、金属元素が均一に分布した沈
殿を生成・分離し、この沈殿を加熱分解して目的
酸化物とするものである。この時の水溶性塩とし
ては硝酸塩、塩化物、酢酸塩等が用いられ、沈殿
剤としてアンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸アンモニウム、蓚酸などの水溶
性有機酸あるいは蓚酸アンモニウムなどの水溶性
有機酸塩が用いられる。生成する沈殿の成分は金
属と沈殿剤の組合せによつて、水酸化物、含水酸
化物、炭酸塩、有機酸塩などになる。沈殿として
は水に不溶か極めて難溶な化合物が選ばれる。
共沈法が、鉛を含有する複合酸化物の微細で均
質な粉末を合成するのに特に有効であることが、
特開昭62−265120などに示されている。
しかしながら共沈法においては、単一または構
成金属元素の少ない比較的単純な酸化物を得るの
にはよいが、PZTのように構成元素数が多くな
ると、PHの調整や塩濃度の影響で全元素を均一に
沈殿させるのが困難になつてくる。さらに、マグ
ネシウム・ニオブ酸鉛(Pb(Mg1/3Nb2/3)O3)中
のニオブのように、簡単に水溶性の塩を形成し得
ない金属元素や、有効な沈殿剤が存在しない場合
があり、適用範囲はかなり限定される。
後者のアルコキシド加水分解法は、目的金属元
素のアルコキシドの有機溶媒溶液を、最終組成に
合わせて混合し、水あるいは水を含む有機溶剤と
反応させることによつて、酸化物または水酸化物
の微細な粉末またはコロイドを作り、必要なら熱
分解して酸化物粉末を得る、というものである。
アルコキシド法は適用可能な系が多く、合成法
としては有利であるが、原料アルコキシドはチタ
ンやマグネシウムなどの少数を除けば入手が困難
なものが多く、不安定で、また極めて高価である
のが欠点である。特に誘電体あるいは圧電体など
の原料として実用される、マグネシウム・ニオブ
酸鉛(Pb(Mg1/3Nb2/3)O3)やチタン酸ジルコン
酸鉛(Pb(Ti、Zr)O3、PZT)を合成するのに
必要な鉛のアルコキシドは、合成が困難でコスト
が高く、かつ、湿気に対して敏感で不安定なの
で、これを用いて工業的に原料粉末を合成するの
には不向きであつた。
このため、鉛原料をアルコキシドでなく、有機
酸塩などに替える方法も知られている(特開昭58
−41723、A.S.Shaikh et al.、J.Am.Cerem.
Soc.69[9]p682−688(1986))が、加水分解の困
難さ、合成の複雑さ、生成物に残留炭素が多いな
どの理由で問題が多い。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、構成元素として鉛を含有する複合酸
化物を、上記欠点を有する共沈法、アルコキシド
法および有機酸塩を用いる方法を用いることなく
製造し得る、新規な方法を提供しようとするもの
である。
〔課題を解決するための手段〕
発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意努力し
た結果、酸化鉛()または水酸化鉛()が、
分子内にアルコール性水酸基と、この水酸基以外
に、エーテル基、カルボキシル基、カルボニル
基、アミノ基、N−アルキルアミノ基よりなる群
より選ばれた1種または2種以上を含む、沸点が
100℃以上の有機物質に溶解し、この溶液が空気
中の湿気に対して安定であり、水または水を含有
する有機溶媒によつて加水分解されて水酸化物を
主成分とする沈殿を生成し、この沈殿は加熱する
ことにより酸化物となり得ること、また、前記溶
液を噴霧熱分解することによつても酸化物を製造
し得ることを発見し、本発明に到達した。
〔作用〕
本発明では、鉛の原料として酸化鉛()また
は水酸化鉛()を使用する。
酸化鉛()としては、α型またはβ型何れの
タイプのものも使用可能である。市販品は準安定
のβ型のものが多く、一般にリサージ、密陀僧と
呼び慣わされている鮮黄色の粉末である。また、
粒度には特に制限はないが、溶解速度を増すため
できるだけ細かいものを用いることが望ましい。
水酸化鉛()は一般にPbO・nH2Oの組成式
で表わされる化合物で、式中のnの値は通常は1
であるが合成条件によつては1よりも上下するこ
ともある。原料としては特にnの値にこだわらな
くともよく、例えば鉛の塩を希アンモニア水で中
和して生成する沈殿物を100℃で乾燥したものな
どを用いる。
原料として酸化鉛()を用いるが、水酸化鉛
()を用いるかの得失は、原料中の金属含有量
の管理のし易さでは酸化鉛()が優れているの
に対し、高純度の原料の得やすさからは水酸化鉛
()が優れている。ただし、水酸化鉛()を
用いた場合、溶解工程中に副生する水を注意して
除去しないと、保存中に水酸化鉛の再生成により
白濁し易く、溶液の安定性が損われる。
酸化鉛()または水酸化鉛()を粉末のま
まで、分子内にアルコール性の水酸基と、この水
酸基以外に、エーテル基、カルボキシル基、カル
ボニル基、アミノ基、N−アルキルアミノ基より
なる群より選ばれた1種または2種以上を含む、
沸点が100℃以上の有機物質に溶解させる。分子
内の、アルコール性水酸基、エーテル基、カルボ
キシル基、カルボニル基、アミノ基、N−アルキ
ルアミノ基の数は特に限定されない。
有機物質として具体的には、 分子内にエーテル基を含むものとして、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、分子量400以下のポリエチレングリコール、
分子量400以下のポリプロピレングリコール、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノイソプロピルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコ
ールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテル、トリエチレングリコールモノメチル
エーテル、トリエチレングリコールモノブチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエー
テル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテ
ル、テトラヒドロフルフリルアルコール、 カルボキシル基をもつものとして、グルタル
酸、dl−乳酸、 カルボニル基をもつものとして、ジアセトンア
ルコール、リンゴ酸エチル、乳酸メチル、乳酸エ
チル、 アミノ基をもつものとしては、アミノエタノー
ル、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、 N−アルキルアミノ基をもつものとしては、N
−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノー
ルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、
N,N−ジエチルエタノールアミン、N−メチル
ジエタノールアミン、N−エチルジエタノールア
ミン、 などの沸点が100℃以上の物質である。
これらの有機物質は、基本的には、反応式 PbO+2ROH→Pb(OR)2+H2O あるいは Pb(OH)2+2ROH→Pb(OR)2+2H2O に従つて、(OHはアルコール性水酸基)酸化鉛
または水酸化鉛と反応して水酸基の水素が鉛と入
れ替わつた、アルコキシドに類似の物質を生成す
ると考えられる。ただし、実際の生成物は、分析
の結果、単純な鉛アルコキシドではなく、重合あ
るいは縮合が進んだ複雑な組成の混合物であつ
た。
この反応が順調に進むための有機物質の要件と
しては、 鉛と結合し得るアルコール性水酸基を分子内
に1つ以上含む。
水酸基の酸性を高める作用をする補助的な官
能基、例えば、エーテル基、カルボキシル基、
カルボニル基、アミノ基、N−アルキルアミノ
基のうちの一種以上を分子内に1つ以上持つ。
副生する水を効果的に系外に除去するため、
沸点が水より高い。
の3条件が必要である。
酸化鉛()または水酸化鉛()をこれらの
有機物質に溶解させる方法はどのようなものであ
つても良いが、最も通常には、粉末と液を同一容
器に仕込み、激しく攪拌しながら加熱還流する。
激しい攪拌を要する理由は、重い原料鉛化合物の
沈降を防いで反応を円滑に進めるためと、突沸を
起こりにくくするためである。
有機物質の中には、加熱還流をしなくても、単
に加熱するだけで酸化鉛()または水酸化鉛
()を溶解できるものがあるが、中には加熱還
流中に生成する水だけを分留によつて除去し続け
なければ溶解しないものもある。ただし、あまり
に長時間の加熱還流や分留は溶液の重合・変質・
炭化を引き起こし、後の工程に支障を来すことが
あるので、できるだけ避けなければならない。
酸化鉛()または水酸化鉛()と有機物質
を配合する割合は任意であるが、速やかに溶解す
るためには有機物質の量を鉛の5倍当量以上の大
過剰にした方が望ましい。
溶解を終えた溶液は、通常無色ないし淡黄色の
溶液であるが、重合の進んだものは赤〜褐色を呈
することもある。
上記製法によつて作成した溶液から、有機物質
だけを揮発させても、元の酸化鉛()または水
酸化鉛()は析出せず、構造不定の鉛含有有機
物が残るので、食塩水のような単純な溶質−溶媒
系の溶液ではなく、酸化鉛()または水酸化鉛
()と有機物質が反応して、鉛を含有する有機
化合物が生成していることが推察される。
この溶液を必要なら濾過した後、そのまま、あ
るいは同種または他種の有機溶媒に溶解・希釈
し、鉛成分の原料として用いる。
このようにして得られた溶液を、鉛以外の金属
元素の有機酸塩あるいはアルコキシドと混合す
る。
鉛以外の金属元素を加えるのは、複合酸化物を
合成するのに必要なためであり、例えば、チタン
酸鉛を合成するならばチタンの化合物を、ジルコ
ン酸鉛を合成するのならジルコニウムの化合物を
それぞれ加える。このほかカリウム、ナトリウム
などのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウ
ム、ストロンチウム、バリウムのアルカリ土類、
イツトリウム、ランタン、セリウムなどの希土
類、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオ
ブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステ
ン、マンガンなどの遷移金属、銅、亜鉛、ガドミ
ウム、アルミニウム、タリウム、錫、アンチモ
ン、ビスマスなどの典型元素などが、鉛を含有す
る有用な複合酸化物の原料として用いられる。
上記鉛以外の金属を加えるとき、その化合物と
しては、酸化鉛()または水酸化鉛()を溶
解した有機物質と相互に均一に混合・溶解する必
要があり、アルコキシドあるいは有機酸塩が用い
られ、アルコキシドとしては、エトキシド、イソ
プロポキシド、nブトキシドなどが、加水分解の
制御のし易さと入手・合成のし易さの点で多く用
いられ、有機酸塩としては、ステアリン酸塩、2
−エチルヘキサン酸塩、シクロヘキサン酪酸塩、
ナフテン酸塩などの脂肪酸塩が、有機物質への溶
解性が良いことで用いられることもある。
上記方法によつて作製した、鉛と他の金属元素
が均一に溶解した混合液から目的の複合酸化物を
得るには、この混合液に水あるいは水を含有する
有機溶媒を加えて加水分解し、水酸化鉛()ま
たは一部有機アルコキシル残基を含んだ水酸化物
の粉末またはゲルにした後、溶媒と水を蒸発さ
せ、大気中で400℃以上に加熱する方法が採られ
る。この過程において、いわゆるゾル・ゲル法の
手法が適用でき、加水分解速度と乾燥速度を調整
することによつて、微粉末、バルク、多孔質体、
繊維、膜などの形状に成形することができる。
また、上記水酸化物を経由せず、前記混合液を
直接スプレーノズルや超音波霧化器を使つて微細
な液滴となし、加熱された管の中に導いて熱分解
し、生成する酸化物粉末を捕集する「噴霧熱分解
法」によつて粉末とすることもできる。
チタン酸鉛やチタン酸ジルコン酸鉛のように鉛
が複合酸化物中の主要構成元素である場合に限ら
ず、副原料または微量成分として鉛が使われる場
合においても、本発明による方法が好便に適用で
きるのは言うまでもない。
〔実施例〕
実施例 1 光学用酸化鉛()(PbO:99.9%)7.00gを
2−メトキシエタノール300mlと混合し、分留管
を取付けたフラスコ中で激しく攪拌しながら、1
時間加熱還流後、110℃以下の留分を分留除去し
たところ黄色の溶液を得た。この溶液に、チタン
テトライソプロポキシド5.02g、ジルコニウムテ
トラブトキシド6.38gを混合し、さらに1時間加
熱還流の後エタノールで500mlに希釈し、水3ml
と酢酸1mlとを添加したエタノール1中に加え
たところ、10分ほどで全体がゲル化した。これを
約130℃で乾燥したところ、淡黄色の透明な乾燥
ゲル粉が得られた。このゲル粉をアルミナ製の坩
堝に詰め大気中電気炉で600℃で2時間分解した
ところ、13gの黄白色の粉末が得られた。X線に
よる分析の結果、粉末は正方晶のPb(Zr、Ti)
O3であり、その平均粒径は0.2μmであつた。
実施例 2 再結晶によつて精製した硝酸鉛(Pb(NO32
を純水に溶解し、アンモニアガスを吹き込んで白
色の沈殿を生成させた。これを1時間煮沸後濾過
し、繰返し純水で洗浄し、乾燥させて水酸化鉛
()の粉末を得た。この7.00gをN,N−ジメ
チルエタノールアミン300mlと混合し、分留管を
取り付けたフラスコ中で激しく攪拌しながら、1
時間加熱還流後、110℃以下の留分を分留除去し
たところ、淡黄色の溶液を得た。この溶液に、チ
タンテトライソプロポキシド2.01g、ジルコニウ
ムテトラブトキシド6.38g、ランタントリブトキ
シド1.02gを混合して放冷した。この溶液を10%
アンモニア水5000mlを激しく攪拌している中に滴
下した。さらに全体を沸騰するまで加熱したとこ
ろ、白色のゲル状物が得られた。これを濾過後
110℃で乾燥し、白金坩堝を用い、酸素気流下で
700℃で2時間熱分解したところ、13gの黄白色
の粉末が得られた。X線による分析の結果、粉末
は擬立方晶の(Pb、La)(Zr、Ti)O3であり、
その平均粒径は0.1μmであつた。
実施例 3 光学用酸化鉛()(PbO:99.9%)7.00gを
N−メチルエタノールアミン300mlと混合し、激
しく攪拌しながら1時間加熱還流したところ無色
の溶液を得た。この溶液に、チタンテトライソプ
ロポキシド5.02gを混合し、5時間加熱還流した
後放冷した。これをメタノールで500mlに希釈し、
超音波霧化器によつて霧状となし、5%の酸素を
混ぜたヘリウムをキヤリアガスとして800℃に保
つた石英製反応管に導いた。生成した粉末をサイ
クロンで捕集したところ、粉末は立方晶の
PbTiO3であり、その平均粒径は1.3μmであつた。
実施例 4 光学用酸化鉛()(PbO99.9%)7.00gを、
2−エトキシエタノール300mlと混合し、分留管
を取り付けたフラスコ中で激しく攪拌しながら、
一時間加熱還流後、130℃以下の留分を分留除去
したところ、橙赤色の溶液を得た。この溶液をト
ルエンで500mlに希釈し、オキシ2−エチルヘキ
サン酸ジルコニウム(オクチル酸ジルコニル)
2.46g、チタンテトラブトキシド19.14g、ナフ
テン酸バリウム(Ba9%)46.7gを加え、よく混
合した後、超音波霧化器によつて霧状となし、酸
素を5%混ぜたヘリウムをキヤリアガスとして、
800℃に保つた石英製反応管に導いた。生成した
粉末をサイクロンで捕集したところ、粉末は
Ba0.5Pb0.5Ti0.9Zr0.0.1O3であり、その平均粒径
は0.9μmであつた。
〔発明の効果〕
本発明は、鉛含有複合酸化物の合成用の原料と
して、不安定で合成の困難な鉛アルコキシドに替
えて、均一な有機溶液を使用する、安定な鉛含有
酸化物の新規な合成法を提供するものであり、そ
の工業的価値は大きい。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 分子内にアルコール性の水酸基と、この水酸
    基以外に、エーテル基、カルボキシル基、カルボ
    ニル基、アミノ基、N−アルキルアミノ基よりな
    る群より選ばれた1種または2種以上とを含む、
    沸点が100℃以上の有機物質に、酸化鉛()ま
    たは水酸化鉛()を溶解して溶液とし、該溶液
    に鉛以外の金属元素の有機酸塩あるいはアルコキ
    シドを混合して混合液を作製し、 該混合液を水あるいは水を含有する有機溶媒と
    反応させ、鉛を含有する水酸化物を生成させ、 該水酸化物を熱分解することを特徴とする鉛を
    含有する酸化物の製造方法。 2 請求項1記載の混合液を噴霧熱分解すること
    を特徴とする鉛を含有する酸化物の製造方法。
JP63232548A 1988-09-19 1988-09-19 鉛を含有する酸化物の製造方法 Granted JPH0283214A (ja)

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JP2006269982A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Tdk Corp 圧電素子の製造方法及び圧電素子

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