JPH0544051U - 食器洗浄機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 扉をバネの発条力にて上方に開く食器洗浄機
に関して、バネの発条力調整を容易に、且つ複数段の調
整を行うことを目的とした食器洗浄機を提供する。 【構成】 上面を開口した本体１と、この開口を開閉す
る扉体３と、この扉体３を上方に付勢するための付勢体
１８と、この付勢体１８の付勢力を調整するための付勢
力調整機構３１とを具備し、この付勢力調整機構３１は
前記付勢体１８の下端に接続される巻回部材２３と、こ
の巻回部材２３を巻くためのドラム２４と、このドラム
２４を係止するためのストッパ部材２９とよりなる構成
である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は上面を開口した本体の上方に形成した洗浄室を昇降可能な扉体によっ て開閉する食器洗浄機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来技術として、実公平３−４４１３２号公報には、上部が開口した洗浄槽を 有する洗浄機本体の背面に上方向に延びて設けられている支柱と、この支柱に上 下動自在に設けられ前記洗浄槽を閉じる底部が開口した扉体と、前記支柱の上側 と下側との間に設けられ前記洗浄槽を開放する方向に前記扉体を付勢するバネ部 材と、前記支柱の下側に取り付けられている軸受け部と、この軸受け部に一端部 が回転自在に取り付けられ他端部が前記バネ部材の下端部に回動自在に取り付け られているクランク状の回転部とを備え、前記回転部は、その他端部を前記一端 部を中心にして回転させて前記バネ部材を伸長させその下死点を越えて係止され るように構成されていることを特徴とする食器洗浄機が開示されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

かかる従来技術の食器洗浄機は、クランク状の回転部を有しており、付勢体の 付勢力の調整を行う場合には、回転部を下方に回動させて螺子等にて係止するの であるが、回転部は下死点を越えるまで回動させつづけねばならず、且つ強弱二 段階の調整しかできないものであった。

【０００４】 本考案はこの様な従来技術の問題に鑑み、付勢体の付勢力調整を多数段階調整 ができることを目的とした食器洗浄機を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための手段として、上面を開口した本体の上方に形成した 洗浄室の前面及び両側面を開閉する扉体と、本体の後部に立設して前記扉体を昇 降可能に支持する後部壁と、該後部壁の内面上部位置に固定したア−ム支持板と 、該ア−ム支持板に回動可能に支持され後部壁及び扉体の両側面に沿って延在し た第一ア−ムと、一端を扉体の側面に回動可能に連結すると共に他端を前記第一 ア−ムの端部に回動可能に連結した第二ア−ムと、前記後部壁に沿って配設され 、上端を前記第一ア−ム側に連結して、前記扉体を上昇方向に付勢する付勢体と 、該付勢体の下端に接続され、前記後部壁の内面下部位置に固定した付勢力調整 機構とを備える食器洗浄機において、付勢体の下端に連結されて巻回可能な巻回 部材と、該巻回部材を巻回するためのドラムと、該ドラムを所定位値で固定する ためのストッパ部材とよりなる付勢力調整機構を備えてなる食器洗浄機を提供す る。

【０００６】

【作用】

本考案は、扉体を上方に付勢するために第一ア−ムに連結されている付勢体の 付勢力調整をしたい場合には、前記付勢体の下端に連結されている巻回部材をド ラムに巻回することにより、前記付勢体を引張方向に強化することができる。ま た、前記付勢体の付勢力が強過ぎる場合には、前記巻回部材を引き出して付勢力 を弱めることも可能である。

【０００７】 更に、ドラムは所定位置で固定することができるようにストッパ部材が設けら れており、ドラムの巻回に応じて付勢力を多数段階の強さに調整することができ る。

【０００８】

【実施例】

本考案の一実施例を図面を参照して説明する。図１及び図２に示す１は上面を 開口した方形の洗浄機本体であり、該本体１の背面には両端部にガイド壁２Ａを 有する後部壁２が立設している。また、本体１の上方には、前記後部壁２に昇降 可能に支持された扉体３によって前面及び両側面を開閉される洗浄室４が形成さ れる。この洗浄室４の上下には洗浄ノズル５とすすぎノズル６を夫々配設し、下 側の洗浄ノズル５とすすぎノズル６の若干上位の本体開口部分には、被洗浄物７ を収納するラック８を載置するラックレ−ル９が設けられている。また、洗浄室 ４下方の本体１内部には洗浄タンク１０が形成され、ここに貯留される洗浄水は 、洗浄ポンプ１１によって上下の洗浄ノズル５に圧送された後、被洗浄物７に噴 射され洗浄が行われる。１２はすすぎ用のブ−スタ−であり、ここで加熱昇温さ れたすすぎ水は、すすぎポンプ１３によって上下のすすぎノズル６に圧送された 後、被洗浄物７に噴射されてすすぎが行われる。また、前記洗浄タンク１０の下 面の左右両側からは、前方向に延在する断面コ字型のフレ−ム３０が溶着されて おり、食器洗浄機本体１の前面の位置にて上方に折曲されて、洗浄機本体１の前 端に溶着されている。これは、図３に示すように横方向から見るとＬ字型となっ ており、このフレ−ム３０に前述した機器類を設置する様に構成されている。

【０００９】 而して、前記扉体３は前面板３Ａ、両側面板３Ｂ、３Ｃ及び天板３Ｄによって 構成され、該扉体３を開閉する機構について説明すると、後部壁２の内面上部位 置には適当な間隔を存して一対のア−ム支持板１４を固定し、後部壁２の内面下 部位置には後述する付勢力調整機構３１が設けられている。このア−ム支持板１ ４には第一ア−ム１６が回動可能に支持され、該第一ア−ム１６は後部壁２及び 両側面３ｂ、３ｃに沿って延在し、支持板１４間に位置する部分にはクランク部 １６Ａが形成されている。そして、第一ア−ム１６の夫々の端部には第二ア−ム １７が回動可能に連結され、この第二ア−ム１７の他端は、扉体３の対応する側 面３Ｂ若しくは３Ｃのの下部内面に回動可能に連結されている。１８は扉体３を 上昇方向に付勢する付勢体としてのコイルスプリングであり、後部壁２に沿って 鉛直方向に２本配設され着脱可能に取り付けられており、その上端部は前記第一 ア−ム１６のクランク部１６Ａに回動可能に連結した付勢力調整機構３１に引っ 掛けて取り付けられ、下端部は付勢力調整機構３１に連結されている。２２は扉 体３に取り付けられた把手である。

【００１０】 そして、前記付勢力調整機構３１は、図４及び図５に示す様な構成となってい る。前記コイルスプリング１８の下端に圧着して取り付けた巻回部材２３を、前 記下部取り付け板１５に取り付けられた巻回ドラム２４の外周に固定することに より連結される。ここで、前記巻回部材は板バネを用いたバネ部材２３であるが 、板バネの他ワイヤ−等の部材であってもよい。そして、巻回ドラム２４の中心 には軸２５が固着されており、ドラム２４より突出した部分には六角形の頭部２ ５Ａが形成され、この頭部をスパナ等にて回すことで前記バネ部材２３をドラム ２４に巻き付けるように構成されている。また、前記下部取り付け板１５の一個 所には穴１５Ａが設けられており、前記ドラム２４には多数の穴２４Ａが前記穴 １５Ａと合致するように穿設されている。そして、これらの穴２４Ａ及び１５Ａ が合致した位置で螺子等のストッパ部材２９を差し込むことにより付勢力を保持 するものである。また、前記ドラム２４の外周を波形に形成しておき、この波形 に嵌合する鉤形のストッパ部材２９を設けてもよい。

【００１１】 以上の構成により、本考案の調整動作を説明する。メンテナンス等によりコイ ルスプリング１８を取り外して、再び取り付ける場合、取り外していたコイルス プリング１８の上端を前記第一ア−ム１６のクランク１６Ａに取付け、下端を前 記付勢力調整機構３１のバネ部材２３と連結する。その後、前記スパナを前記ド ラム２４の芯２５から突出した頭部２５Ａに差し込み、巻き取り方向にスパナを 半回転、多くて１〜２回回転させることで容易に付勢体の付勢力調整が可能とな る。そして、所望の付勢力となった位置で螺子２９を前記穴２７Ａ、２８Ａに挿 通して固定することにより、その付勢力を保持するものである。

【００１２】 以上のように、付勢力の強弱を容易に行えると共に、付勢力の微調整が可能で あるため、コイルスプリング１８の付勢力が長期使用により弱まっても、常に所 望の付勢力にすることが可能であり、コイルスプリング１８の交換時期を大幅に 長期化できるというものである。

【００１３】

【考案の効果】

本発明は以上の様に、扉体を開閉する機構を構成する付勢体の発条力調整を行 う場合には、複数の個所にて止めることが可能であるため、付勢体の発条力は複 数段階の強さの調整が可能となり、付勢体の発条力が弱くなってきても強くする ことができ、長期に渡って使用するが可能な食器洗浄機である。

【図面の簡単な説明】

【図１】食器洗浄機の内部構造を示す正面図である。

【図２】扉体の一部を破断して扉を開放した状態を示す
斜視図である。

【図３】食器洗浄機の縦側断面図である。

【図４】付勢力調整機構の要部正面図である。

【図５】付勢力調整機構の要部上面図である。

【符号の説明】

１ 食器洗浄機 ２ 後部壁 ３ 扉体 ４ 洗浄室 １４ ア−ム支持板 １６ 第一ア−ム １７ 第二ア−ム １８ 付勢体 ２３ 巻回部材 ２４ ドラム ２９ ストッパ部材 ３１ 付勢力調整機構

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面を開口した本体の上方に形成した洗
   浄室の前面及び両側面を開閉する扉体と、本体の後部に
   立設して前記扉体を昇降可能に支持する後部壁と、該後
   部壁の内面上部位置に固定したア−ム支持板と、該ア−
   ム支持板に回動可能に支持され後部壁及び扉体の両側面
   に沿って延在した第一ア−ムと、一端を扉体の側面に回
   動可能に連結すると共に他端を前記第一ア−ムの端部に
   回動可能に連結した第二ア−ムと、前記後部壁に沿って
   配設され、上端を前記第一ア−ム側に連結して、前記扉
   体を上昇方向に付勢する付勢体と、該付勢体の下端に接
   続され、前記後部壁の内面下部位置に固定した付勢力調
   整機構とを備えた食器洗浄機において、付勢体の下端に
   連結されて巻回可能な巻回部材と、該巻回部材を巻回す
   るためのドラムと、該ドラムを所定位値で固定するため
   のストッパ部材とよりなる付勢力調整機構を備えたこと
   を特徴とする食器洗浄機。