JPH0544039U - 掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 掃除機のノズル装置において、床面からの負
荷による影響を軽減させ、かつ、掃除残しを無くす。 【構成】 ノズル２の両端部に矢印Ａ方向に回転可能な
２軸ローラ５ａ，ｂをそれぞれ配置し、２軸ローラ５
ａ，ｂの間に、矢印Ａ方向に回転可能なボールキャスタ
ー６ａ，ｂを配置する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は塵埃を吸引する掃除機に於て、特にノズル吸引口に付いている前輪部 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の掃除機の前輪機構を図５に示す。

【０００３】 従来、掃除機のノズル２には、図５（ａ）に示すように小さい円柱中空状のロ ーラ２９がローラ軸２７に回転可能に支持され、このローラ軸２７はノズル２に 一体に形成された側板２ａに固定された構造の前輪部２１が設けられていた。

【０００４】 このような前輪部２１は、図５（ｂ）、（ｃ）に示すようにノズル２の前側の 両端に取り付けられており、ローラ軸２７の下端はノズル２の底面よりわずかに 突き出ており、床面４と接触するようになっている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

このような前輪部２１を自走式のロボット掃除機等のノズル２が掃除機本体に 固定された構造に適用した場合、掃除機本体の転回時に前輪部２１のローラ２９ と床面４の部分に大きな摩擦抵抗が発生し、ロボット掃除機の走行を阻害する。

【０００６】 また、吸引力によって畳などの床面４がノズル２に吸い付くような場合、走行 負荷が大きくなる。また、床面４とノズル２が吸い付いた状態では塵埃をノズル ２の前面で押したまま吸引しない事があるため、掃除残しを生じることがある。

【０００７】 また、ノズル吸引口３中に、上記構造の前輪部２１を設けた場合、ローラ軸２ ７を保持するための側板２ａとローラ２９をノズル吸引口３の中に収納しなけれ ばならず、ノズル吸引口３のスペースが狭くなってしまう。

【０００８】 さらに、図６に示すようにノズル２内にパワーブラシ１６などの機構を設ける 場合には、ローラ２９が前部に有るために、パワーブラシ１６をノズル２の前面 よりかなり後ろに配置することになり、それだけノズル吸引口３が大きくなり、 ノズル吸引口３内の吸引重圧が低下し掃除の効率が落ちるといった問題点があっ た。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案はこのような課題を解決するために、掃除機本体につながれ床面の塵埃 を吸引するノズルに配設され、掃除機の走行に追従して回転可能な複数の２軸ロ ーラと、上記ノズルに配設され掃除機の走行に追従して回転可能な１個又は複数 のボールキャスターとを具備し、上記複数の２軸ローラの間に、１個又は複数の ボールキャスターを配設したものである。

【００１０】

【作用】

掃除機のノズルに回転可能な２軸ローラと、同じく回転可能なボールキャスタ ーを設けることにより、掃除機ノズルの転回時に前輪と床面の間の摩擦を軽減す るとともに、ノズルが撓んで床面に吸着し走行抵抗が増加することを防ぐ。

【００１１】

【実施例】

図１から図４を参照してに本考案の実施例を説明する。 図１〜図３に本考案の第１の実施例の構成を示す。

【００１２】 図１に示すようにノズル２の両端部に２軸ローラ５ａ，ｂを配置し、また、２ 軸ローラ５ａ，ｂの間に、ボールキャスター６ａ，ｂを配置する。

【００１３】 図２に、２軸ローラ５の詳細な構造を示す。ローラ９はローラ支持板１０にロ ーラ軸７を介して矢印Ｂ方向に回転可能に軸支されている。ローラ支持板１０に は回転軸８が固定されている。回転軸８は軸受１１にＥリング１８を用いて矢印 Ａ方向に回転可能に取り付けられている。軸受１１は軸受押さえ１２、ネジ１９ を用いてノズル２に固定されている。

【００１４】 また、転回時にローラ９が床面４から摩擦抵抗を受けても、負荷になることな く矢印Ａ方向に転回が可能になるように、ローラ軸７と回転軸８の中心はずらし て取り付けられている。

【００１５】 図３に、ボールキャスター６の詳細な構造を示す。ボールキャスター６はボー ル１３・ボール受け１４・ボール蓋１５を備えている。

【００１６】 ボール１３は底部に孔１４ａが設けられたボール受け１４に入れられ、ボール １３の一部が孔１４から露出するように、ボール受け１４の上からボール蓋１５ をかぶせ、ボール受け１４とボール蓋１５を接着あるいはネジで固定し、これを ネジ２０でノズル２に固定している。

【００１７】 このように本実施例では、２軸ローラ５とボールキャスター６をノズル２の走 行方向に対して自在に回転できるようにしたので、ノズル２を掃除機本体に固定 するときに於いても、転回時には２軸ローラ５により床面４との摩擦による走行 負荷を軽減できる。

【００１８】 また、２軸ロ−ラ５ａ，ｂの間にボールａ，ｂを配置したので、走行中に発生 する吸引負圧の為に床面４とノズル２が吸い付こうとしても、ボールキャスター ６により吸い付きが防止され、床面４とノズル２による接触負荷抵抗を軽減する ことが出来る。

【００１９】 また、ボールキャスター６はノズル２の底面より若干突き出していれば、その 効果を発揮できるため、小さなボール１３でよく、ロ−ラ９を複数用いたときよ りもスペースを取ることが無い。

【００２０】 図４ａ，ｂに本考案をパワーブラシ付のノズルに適用した場合の実施例を示す 。パワーブラシ１６にモータ（図示せず）からの動力を伝達するプーリ１６ａの 前方の空いている部分に２軸ローラ５を配置し、パワーブラシ１６の前部の狭い 部分にはボールキャスター６を配置する。

【００２１】 このように、本実施例によればパワーブラシや隅ブラシを備えたノズルも、形 状を大きくすることなく走行抵抗や接触負荷抵抗を軽減することができる。

【００２２】

【考案の効果】

このように本考案によれば、掃除機のノズルに回転可能な２軸ローラとボール キャスターを設けることにより、掃除機ノズルの転回時に前輪と床面の間の摩擦 を軽減することができる。また、複数の２軸ローラの間に１個又は複数のボール キャスターを設けることにより、吸引負圧でノズルもしくは床面が撓んでも、ボ ールキャスターがノズルと床面が吸い付くことを防止し、床面とノズルによる接 触負荷抵抗を軽減することが出来る。

【００２３】 また、ノズルにパワーブラシなどの機構を取り付けた場合に於いても、その効 果を生かすことが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）本考案による実施例を示した前面図であ
る。 （ｂ）本考案による実施例を示した底面図である。

【図２】本考案による２軸ローラを示した部分断面図で
ある。

【図３】本考案によるボールキャスターを示した部分断
面図である。

【図４】（ａ）本考案による他の前面図である。 （ｂ）本考案による他の底面図である。

【図５】（ａ）従来技術の部分断面図である。 （ｂ）従来技術の前面図である。 （ｃ）従来技術の底面図である。

【符号の説明】

１ 前輪部 ２ ノズル ３ ノズル吸引口 ５ａ，ｂ ２軸ローラ ６ａ，ｂ ボールキャスター ７ ローラ軸 ８ 回転軸 ９ ローラ １１ 軸受 １２ 軸受押え １３ ボール １４ ボール受け １５ ボール蓋 １６ パワーブラシ １７ 隅ブラシ １８ Ｅリング １９、２０ ネジ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 掃除機本体につながれ床面の塵埃を吸引
   するノズルに配設され、掃除機の走行に追従して回転可
   能な複数の２軸ローラと、前記ノズルに配設され掃除機
   の走行に追従して回転可能な１個又は複数のボールキャ
   スターとを具備し、複数の前記２軸ローラの間に、１個
   又は複数の前記ボールキャスターを配設したことを特徴
   とする掃除機。