JPH0544004A - 成形性に優れた亜鉛−鉄合金溶融めつき鋼板の製造方法 - Google Patents

成形性に優れた亜鉛−鉄合金溶融めつき鋼板の製造方法

Info

Publication number
JPH0544004A
JPH0544004A JP20181391A JP20181391A JPH0544004A JP H0544004 A JPH0544004 A JP H0544004A JP 20181391 A JP20181391 A JP 20181391A JP 20181391 A JP20181391 A JP 20181391A JP H0544004 A JPH0544004 A JP H0544004A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plating
steel sheet
bath
alloy
hot dip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP20181391A
Other languages
English (en)
Inventor
Motohiro Nakayama
中山元宏
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP20181391A priority Critical patent/JPH0544004A/ja
Publication of JPH0544004A publication Critical patent/JPH0544004A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
  • Coating With Molten Metal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形性に優れた亜鉛−鉄合金溶融めっき鋼板
の製造方法に関する。 【構成】 鋼板表面にCr又はWめっきを施し、その上
層にFe:1〜15%、残Znからなる亜鉛−鉄合金溶
融めっき層を施す。 【効果】 かくすることにより、鉄(鋼板)の浴中への
溶出を抑制するとともに、粒界部の撰択的な溶出を防止
し、成形性を向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形性に優れた亜鉛−
鉄溶融合金めっき鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】亜鉛−鉄溶融合金めっき方法としては、
例えば特開昭64−21049号公報として、亜鉛浴中
に鉄を1〜12%含有せしめた合金浴中に鋼板を導きめ
っきすることが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなめっき方法
においては、合金めっき浴が高温(600〜950℃)
となり、めっき浴に接触する鋼板から合金浴中への鉄溶
出が多くなり、特に素地粒界部の侵食が顕著となる。こ
のため、粒界部が亜鉛により脆化する上に、侵食された
粒界部分がミクロクラックの発生起点となるため、成形
時に鋼板が破断し易くなるなどの成形品質上の問題があ
る。本発明はこのような問題を解決することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは、 (1)鋼板表面にCr又はWめっきを施した後、Fe:
1〜15%、残Znからなる亜鉛−鉄合金めっき浴へ導
き、めっきを施すことを特徴とする、成形性に優れた亜
鉛−鉄合金溶融めっき鋼板の製造方法。 (2)鋼板表面にCr又はWめっきを施し、次いでF
e,Co,Ni,P,Bの中1種又は2種以上のめっき
を施した後、Fe:1〜15%、残Znからなる亜鉛−
鉄合金溶融めっき浴へ導き、めっきを施すことを特徴と
する、成形性に優れた亜鉛−鉄合金溶融めっき鋼板の製
造方法である。
【0005】以下本発明を詳細に説明する。
【0006】Fe:1〜15%を含有する亜鉛合金浴に
おいては、溶融合金状態を維持し、かつめっき後良好な
めっき外観を得るために、600℃以上〜1000℃近
い高温でめっきすることになる。このため、浴と接触す
る鋼板(鉄)が浴中へ多量に溶出し、この時素地粒界が
選択的に溶出して素地粒界がクラックの起点となる。鉄
素地の溶解により、めっき浴中のFe組成が増加するた
め、安定して一定組成に制御することが困難となるだけ
でなく、素地粒界が亜鉛の侵入により脆化するため、め
っき鋼板の成形時に伸び加工を受ける部位において、ク
ラック発生の起点となりやすいことから、過酷なプレス
成形などを行うと、板破断し易くなる問題がある。
【0007】
【作用】そこで本発明においては、予め鋼板表面に上記
の如く金属のめっき皮膜を施す、これらのめっき量とし
ては50mg/m2 〜10g/m2 の範囲でめっきし、
次いで合金浴と接触してめっきを行うものである。
【0008】この予めめっきを施した第1層目のめっき
皮膜が、めっき浴と鉄素地との反応障壁となるため、素
地鉄の浴中への溶出が抑制されると同時に、粒界部の選
択的な溶出反応も抑制する効果がある。このため、浴中
の鉄濃度を一定に保持し易くなるだけでなく、粒界部の
亜鉛脆化割れも防止するため、鋼板の成形性を良好にで
きる。したがって、第1層目として予め鋼板にめっきす
る金属としては、極力亜鉛との反応性が小さく、かつ濡
れ性が良好であることが重要で、種々検討した結果、C
r、Wが最も好ましいことが判明した。
【0009】しかして、合金溶融めっきは、上記のごと
く、600〜1000℃と高温であるため、鋼板は焼鈍
されることになり、従って、冷間圧延後の鋼板(帯)を
上記のごとく、Cr又はWめっき後、合金溶融めっきを
施し、同時に焼鈍を施す、又例えば、冷間圧延後、Cr
又はWめっきを施し、次いで鋼板の焼鈍を施した後、合
金溶融めっきを施すこともできる。
【0010】このように、Cr又はWめっきのみでも本
発明の効果を十分に発揮するものであるが、上記のごと
く、Cr又はWめっき後の鋼板の焼鈍加熱処理温度や雰
囲気およびめっき浴条件(温度、鉄組成、Alなどその
他の浴中成分など)によっては、めっき皮膜の反応抑制
効果が顕著となるため、濡れ性不良などにより、合金溶
融めっきが不均一になることがある。
【0011】また、第1層目のめっき量が多くなるほ
ど、反応抑制効果が顕著のため、合金溶融めっき浴温度
が低い場合や浸漬時間が短い場合に不めっきが生成する
場合があるため、浴温度や通板速度によって第1層目C
r又はWめっきの目付量を変更する必要があるなどの不
便さがある。
【0012】このため、さらに第2層目のめっき皮膜を
施しより安定して粒界侵食を抑制することが有利であ
る。このためのめっき成分としては、亜鉛との濡れ性が
比較的良好で、かつ、めっき浴への溶解性が比較的小さ
く、また適度の反応性を有する皮膜を施すことが有利で
ある。なお、めっき浴へ溶解しても、めっき品質や操業
性を損なわない成分であることが望ましい。また本発明
の目的である粒界侵食をより確実に抑制しうる成分が有
利であるが、種々検討した結果、第2層目のめっき皮膜
成分としてはFe,Co,Ni,P,Bの中で1種また
は2種以上を含有せしめた上層めっきを施した2層めっ
きとすることが有効であることを見いだした。
【0013】ところで、これらの金属めっき方法として
は、特に限定されるものはないが、一般によく知られて
いる電気めっき法または蒸着めっき法などで施すことが
できる。
【0014】ところで第1層目(Cr又はW)のめっき
皮膜量としては、前記のごとく50mg/m2 以上であ
ればその機能を発揮できる。皮膜量が多いほどその効果
を発揮できるものであるが、経済性を考慮すると10g
/m2 以下で適用することが望ましい。
【0015】また、第2層目のめっき皮膜の付着量とし
ては、50mg/m2 以上であれば多いほど効果的であ
るが、10g/m2 より多くてもその効果は飽和し、経
済的に不利となるため好ましくないので、この範囲とす
る。上述のめっき皮膜量範囲であれば、めっき皮膜中や
めっき浴中にこれら成分が混入しても品質特性を損なわ
ないので問題はない。なお、NiやCoの場合は耐食性
を改善する効果があるのでより好ましいものである。
【0016】このように鋼板にめっきを施した後、その
まま後述の合金溶融めっき浴に接触させてめっきする
か、または一般に知られている連続型の溶融めっきライ
ンで行われているような熱処理により焼鈍を施した後、
めっきすることもできる。なお、焼鈍条件としては、特
に限定をするものではないが、通常は鋼板加熱温度50
0℃〜900℃範囲、雰囲気は水素濃度5〜75%程度
含有せしめた窒素ガスなどを適用できる。
【0017】次に亜鉛−鉄合金めっき浴としては、溶融
亜鉛浴中にFe:1〜15wt%含有せしめた溶融亜鉛
合金浴、さらにこれにAlを含有せしめることも有効で
ある。Alはめっき浴表面の酸化を抑制したり、高温浴
からのヒュームの発生を抑制したり、鉄素地の溶解を抑
制したり、まためっき外観を良好に改善できることから
添加することが好ましい。Alの添加量としては0.0
3%〜5wt%範囲で有効である。
【0018】その他、めっき浴への添加元素としては、
例えば、Sn,Sb,Li,Mg,Ni,Co,Mo,
Cr,Ti,Mn,Pbの1種または2種以上を0.0
1〜5%含有した合金浴においても、予め鋼板に上記の
ごとくめっきを施すことにより、浴中への鉄の溶出と粒
界侵食を確実に抑制できる。
【0019】また、めっき後は通常の冷却方法を適用で
きるが、圧縮空気、水噴霧、気水噴霧、水中浸漬などの
方法により、400℃以下の温度域まで30℃/S以上
の冷却速度で急冷することが、粒界侵食を抑制するため
により好ましい。また冷却速度が大きいほど、鋼板素地
界面に生成するГ相の厚みが抑制されるため、めっき密
着性が改善される効果があり、より好ましいものであ
る。
【0020】なお、前記溶融合金めっき方法としては、
鋼板を溶融めっき浴中に浸漬する方法、合金浴を噴霧状
にして吹き付ける方法、ロールコーター、メニスカス法
など一般に知られているめっき方法のいずれも適用でき
る。これらの方法でめっきする場合、溶融めっき浴と鋼
板との接触時間は短い方が粒界侵食を抑制するためには
有利であり、通板速度にもよるが5秒以下が一般的であ
る。
【0021】目付量としては特に限定はされないが、3
0〜500g/m2 範囲であれば市場用途で十分の性能
を発揮できる。なお、用途に応じて片面めっきや両面め
っきを製造できる。目付量の調整方法としては、ガスワ
イピング法、ロール絞り法などを適用すれば所定範囲に
制御が可能である。
【0022】
【実施例】本発明の実施例を比較例と共に表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明により、合金めっき浴中への素地
鉄の溶出が確実に抑制でき、かつ素地粒界部での選択的
な粒界侵食が抑制される効果が顕著となる。このため、
プレス成形など過酷な成形を行っても割れ難くなり、通
常の鋼板と同様に良好な成形性を確保できる。また、め
っき浴の鉄濃度も安定し、浴組成の変動を小さくできる
ため、目標とするめっき組成を安定確実に制御でき、良
好なめっき品質を確保できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板表面にCr又はWめっきを施した
    後、Fe:1〜15%、残Znからなる亜鉛−鉄合金め
    っき浴へ導き、めっきを施すことを特徴とする、成形性
    に優れた亜鉛−鉄合金溶融めっき鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 鋼板表面にCr又はWめっきを施し、次
    いでFe,Co,Ni,P,Bの中1種又は2種以上の
    めっきを施した後、Fe:1〜15%、残Znからなる
    亜鉛−鉄合金溶融めっき浴へ導き、めっきを施すことを
    特徴とする、成形性に優れた亜鉛−鉄合金溶融めっき鋼
    板の製造方法。
JP20181391A 1991-08-12 1991-08-12 成形性に優れた亜鉛−鉄合金溶融めつき鋼板の製造方法 Withdrawn JPH0544004A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20181391A JPH0544004A (ja) 1991-08-12 1991-08-12 成形性に優れた亜鉛−鉄合金溶融めつき鋼板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20181391A JPH0544004A (ja) 1991-08-12 1991-08-12 成形性に優れた亜鉛−鉄合金溶融めつき鋼板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0544004A true JPH0544004A (ja) 1993-02-23

Family

ID=16447337

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20181391A Withdrawn JPH0544004A (ja) 1991-08-12 1991-08-12 成形性に優れた亜鉛−鉄合金溶融めつき鋼板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0544004A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007182608A (ja) * 2006-01-06 2007-07-19 Nippon Steel Corp 耐食性、耐疲労性に優れた高強度焼き入れ成形体の製造方法および製造設備

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007182608A (ja) * 2006-01-06 2007-07-19 Nippon Steel Corp 耐食性、耐疲労性に優れた高強度焼き入れ成形体の製造方法および製造設備
JP4733522B2 (ja) * 2006-01-06 2011-07-27 新日本製鐵株式会社 耐食性、耐疲労性に優れた高強度焼き入れ成形体の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5494706A (en) Method for producing zinc coated steel sheet
JPH0324255A (ja) 溶融亜鉛めっき熱延鋼板の製造方法
JPH06128758A (ja) 珪素含有鋼板の溶融亜鉛めっき方法
JPH0121225B2 (ja)
JP3480357B2 (ja) Si含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板ならびに高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP3675290B2 (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法及び溶融亜鉛めっき鋼板
JPH0645853B2 (ja) 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP3931859B2 (ja) 熱間成形用亜鉛系めっき鋼材と熱間成形方法
JP2562747B2 (ja) プレNi合金めっき法による溶融Znめっき鋼板および合金化溶融Znめっき鋼板の製造方法
JP3135818B2 (ja) 亜鉛−錫合金めっき鋼板の製造法
JP3581451B2 (ja) 亜鉛−錫合金めっき鋼板の製造法
JPH0544004A (ja) 成形性に優れた亜鉛−鉄合金溶融めつき鋼板の製造方法
JP2001279411A (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JPH08170160A (ja) Si含有高張力(合金化)溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JPH0711409A (ja) 亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP2525165B2 (ja) 高強度蒸着亜鉛めっき鋼板の製造方法
JPH05106001A (ja) 珪素含有鋼板の溶融亜鉛めつき方法
JPH05148604A (ja) 溶融亜鉛系めつき鋼板の製造方法
JPH07197225A (ja) 高張力熱延鋼板の溶融めっき方法
JPH0635648B2 (ja) 低温加熱、還元省略型の亜鉛又は亜鉛系合金の溶融めっき方法
JP3631584B2 (ja) 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP3480348B2 (ja) P含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板ならびに高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP3095935B2 (ja) 溶融Znメッキ方法
JPH0544003A (ja) 成形性に優れた亜鉛−鉄合金溶融めつき鋼板の製造方法
JPH04333551A (ja) 溶融Znめっき鋼板及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19981112