JPH0543450B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は生産工場における現場の工程管理シス
テムに係り、特にフアクトリーオートメーシヨン
（FA）化に伴なう生産進行管理業務の自動化に好
適な生産進行ペース測定装置に関する。

〔発明の背景〕

従来のこの種の生産管理用測定装置としては製
品等の出来高カウンタと標準時間カウンタ等によ
り作業能率や設備稼動率等を算出するものや、あ
るいはマイクロコンピユータを利用して入力の標
準ピツチタイムデータ、作業実績データから第１
の表示手段に作業時間、実績出来高、標準ピツチ
タイムを選択的に出力し、第２の表示手段には目
標出来高を出力するように作動するプログラムを
備えたもの（特公昭56−46619生産管理用測定装
置）などが知られている。

しかしながらこれらの従来装置は測定できる項
目が消化作業量等の進度状況に関すデータに限ら
れているため十分な生産管理業務が遂行できない
欠点があつた。また生産進行管理のうえからはこ
の他に作業が予定の目程通りに進んでいるか否か
に関するデータ項が是非必要であるが、従来はこ
れらの情報を別の装置あるいは手段により入手し
なければならないなどの不都合があつた。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、上記した従来技術の欠点をな
くし、作業実績の入力内容は従来と同一にもかか
わらず生産進行管理業務に必要な生産進行ペース
データを同時に測定して当該工程の生産進行状況
を適正に判定しうる生産進行ペース測定装置を提
供するにある。

〔発明の概要〕

本発明は、生産日程計画装置で作成された生産
日程計画データおよび該データにもとづき算出さ
れた作業待ち時間、作業消化速度、作業完成進度
等の基準量からなる目標生産進行ペースデータと
前作業ステーシヨンからの作業実績データとを受
信して記憶する手段と、当該作業ステーシヨンの
作業実績データを入力する手段と上記の両作業実
績データおよび生産日程計画データから当該作業
ステーシヨンの作業待ち時間作業消化速度、作業
完成進度等の実績量からなる実績生産進行ペース
データを同時に測定し該データを上記目標生産進
行ペースデータと比較して生産進行状況を適正に
判定しうる手段とを各作業ステーシヨンに設ける
ようにした生産進行ペース測定装置である。

〔発明の実施例〕

以下に本発明の実施例を図にもとづいて説明す
る。

第１図は本発明による生産進行ペース測定装置
の一実施例を示すシステム構成図である。第１図
において、１台の生産日程計画装置１と、複数の
各作業ステーシヨン（工程）ごとに設置される生
産進行ペース測定装置２と、これらの装置間を結
合する通信処理装置３からシステムが構成され
る。生産日程計画装置１は生産計画や監視などの
生産集中管理を行なうことができ各生産進行ペー
ス測定装置２は生産計画にもとづき作業指示や生
産実績収集および生産進行ペースの測定と判定な
どの生産進行管理を行なうことができる。通信処
理装置３はバス型ローカルエリアネツトワークな
どが利用可能で、両終端抵抗３１と、各トランシ
ーバ３２と、通信回線３３と、トランシーバケー
ブル３４などからなる。

第２図は第１図の生産進行ペース測定装置２の
一実施例を示す構成図である。第２図において、
生産進行ペース測定装置２はマイクロコンピユー
タなどを応用したもので、MPU（中央処理装置）
２１と、通信制御装置２２と、キーボード２３
と、RAM２４と、ROM２５と、CRT２６１と
プリンタ２６２とランプ２６３などの出力手段２
６と、バス２７などから構成される。通信制御装
置２２はトランシーバケーブル３４により第１図
のシステムに接続され、各構成要素の間はバス２
７により接続される。

第３図は第２図の各構成要素の処理内容と各構
成要素間の処理手順を示す図である。第３図によ
り第１図および第２図の動作を説明すると、第１
図の１台の生産目程計画装置１において、予め生
産日程計画立案にあたり各作業ステーシヨン別に
生産日程計画データが作成されると同時に、該生
産日程計画データにもとづいて生産進行の目標と
なる作業待ち時間と作業消化速度（ある稼働可能
時間内に実際に作業を行なつた総作業時間と、稼
働可能時間との比）と作業完成進度（作業完成の
予定に対する時間ずれ量）等の基準量（基準許容
範囲）が目標生産進行ペースデータとして算出さ
れ、両データが通信処理装置３を介して各作業ス
テーシヨン別の生産進行ペース測定装置２に送ら
れる。

これにより第２図の生産進行ペース測定装置２
においては第３図に示すように、通信制御装置２
２により当該の生産日程計画データと目標生産進
行ペースデータを受信して、RAM２４にそれぞ
れ記憶される。ついで生産は当該作業ステーシヨ
ン（工程）では、RAM２４に記憶されCRT２６
１などに表示可能な当該生産日程計画データに従
つて作業が進められ、その作業着手と作業完了と
作業停止と作業回復等の当該生産実績データは作
業者操作のキーボード２３により入力され、
RAM２４に記憶される。このRAM２４に記憶
される当該生産実績データは、CRT２６１など
に表示して監視可能であると同時に、通信制御装
置２２により別作業ステーシヨンの生産進行ペー
ス測定装置２へ送られる。また同じく別作業ステ
ーシヨン（前作業ステーシヨン）の生産進行ペー
ス測定装置２で収集された作業完了等の別（前）
生産実績データは当該通信制御装置２２により受
信され、RAM２４に記憶される。該別（前）生
産実績データにより、該当作業ステーシヨンの作
業対象ジヨブを把握する。ついで生産進行ペース
測定装置２では、RAM２４に記憶されている当
該生産日程計画データと該データにもとづき実行
された当該生産実績データと別（前）生産実績デ
ータとから、予じめROM２５に記憶されている
生産進行ペース算出プログラムに従つて当該ステ
ーシヨンの作業待ち時間と作業消化速度と作業完
成進度等の実績生産進行ペースデータがMPU２
１の演算処理により算出される。ついでこの実績
生産進行ペースデータはRAM２４に記憶されて
いる目標生産進行ペースデータと比較され、同じ
くROM２５に記憶されている生産進行ペース判
定プログラムに従つてMPU２１により実績生産
進行ペースの正常か異常かが判定される。ついで
この実績生産進行ペースの判定結果などはCRT
２６１とプリンタ２６２とランプ２６３等のデー
タ出力手段２６を介して出力され表示可能であ
る。

つぎに上記の生産日程計画データと生産実績デ
ータの内容と、これらのデータにもとづく実績生
産進行ペースデータの演算処理内容について詳述
する。まず生産日程計画データの内容はロツト番
号、製品番号、部品番号、予定作業工数（作業分
数）、納期、当該ステーシヨンの完成予定日程等
である。また生産実績データの内容は、生産日程
計画データを受信した時点からの全生産実績デー
タを含み、ロツト番号、実績内容フラグ（作業着
手、完了、停止、回復、前作業ステーシヨンの作
業完了ひいては当該作業ステーシヨンへのワーク
到着等）、実績入力時刻等である。

ついで上記のデータをもとにして下記の諸式を
用いて実績生産進行ペースデータが算出される。
すなわち、作業待ち時間Ｑ（分）は、作業待ちジ
ヨブの当該作業ステーシヨンに対する総作業工数
（作業時間〔分〕）を示すもので、次式により算出
される。

Ｑ＝_l 〓ⁱ⁼¹ STi (1) ただし、Jiをｉ（ｉ＝１〜ｌ）番目の作業待ち
ジヨブとし、ｌは作業待ちジヨブ件数、STiは作
業待ちジヨブJiの当該作業ステーシヨンの作業工
数（作業時間〔分〕）である。

作業消化速度Ｕは、当該作業ステーシヨンにお
いて目標生産進行ペースデータが設定された時刻
から最新の作業が完了した時刻までに作業完了し
た総作業工数（総作業時間〔分〕）すなわち累績
作業量（分）を上記両時刻間の稼働可能時間で割
つた値を示すもので、次式により算出される。

Ｕ＝（_n 〓^j=1 STj）／ｔ (2) ただし、Jiをｊ（ｊ＝１〜ｍ）番目の作業完了
ジヨブとし、ｍは作業完了ジヨブ件数、SHjは作
業完了ジヨブJjの当該作業ステーシヨンの作業工
数（作業分数）、ｔはジヨブJmの作業完了時刻
（目標生産進行ペースの設定時刻を０として）で
ある。

作業完成進度（作業完成の予定日程に対する時
間ずれ量）Ｄ（分）は、当該作業ステーシヨンに
おいてある一定期間に作業完了したジヨブの完了
日程と予定日程との時間ずれ量の平均値を示すも
ので、次式により算出される。

ただし、Jkをｋ（ｋ＝１〜ｎ）番目の作業完了
ジヨブとし、ｎは作業完了ジヨブ件数、t_kは作業
完了ジヨブJkの作業完了時刻、t_dは作業完了ジヨ
ブJkの予定作業完了時刻である。

第４図は第１図、第２図の生産進行ペース測定
装置２の一実施例を示す外観斜視図である。第４
図において、第１図、第２図と同一符号は同一ま
たは相当部分を示すものとし、４，５，６，７は
それぞれ作業着手、完了、停止、回復の情報を入
力する生産実績入力キー、８は生産実績入力キー
４，５，６，７の入力操作に対応して、その都度
のCRT２６１などへの表示内容を選択可能なテ
ン・キーである。

第５図ａ，ｂ，ｃは第２図、第４図の生産進行
ペースデータ測定装置２のCRT２６１等に表示
されたそれぞれ作業待ち状況、作業消化状況、作
業完成状況の生産進行ペースデータの測定結果と
正常か異常かの判定結果の表示画面例図である。
第５図ａには、作業待ちジヨブJiのロツト番号
（１〜４）、製品番号、部品番号、作業分数、納期
等が中央部左右に表示され、作業待ち時間Ｑ（分）
の目盛と目標レンジ（破線）と実績（＊印）が上
方に表示され、かつ正常の判定が右上方に表示さ
れている。第５図ｂには、作業時刻（時）を横軸
にして累積作業量（消化作業量）Ｕ（分）の目標
レンジ（破線）と実績（＊印実線）が縦軸に表示
され、かつ異常の判定が右上方に表示されてい
る。また第５図ｃには、ある一定期間の作業完了
ジヨブJkの実績完了時刻の予定完了時刻からの
ずれ時間（分）を横軸（正、負は実績が予定より
もそれぞれ遅い早いことを示している）にして、
ずれ時間がＸ＋ａ〜Ｘ−ａの間に対応する実績ジ
ヨブ件数（＊印実線）をＸの位置に縦軸に表示さ
れるとともに、ずれ時間（分）の目標レンジ（破
線）と実績作業完了ジヨブJkの時間ずれ量の平
均値すなわち作業完成進度Ｄ（一点鎖線）が表示
されかつ異常の判定が左上方に表示されている。

第６図は第２，４図の生産進行ペース測定装置
２の一実施例を示す第１図対応の生産工場におけ
る工程管理システムの概念鳥瞰図である。第６図
において、９は生産工場のワーク搬送用の無人無
軌条搬送車、１０はその搬送経路、１１〜１６は
各生産進行ペース測定装置２により作業を行なう
各作業ステーシヨン（工程）の各種工作機械、、
１７は生産進行ペース測定装置２と接続可能な工
作機械１６用NC制御装置、１８１〜１８６は各
作業ステーシヨン（工程）で、実線矢印はワーク
の流れ方向を示している。

なお、上記実施例における１台の生産日程計画
装置１は上記生産日程計画立案などのほか生産計
画と監視のための生産管理センター用装置として
機能するようにすることも可能である一方、現場
設置の各生産進行ペース測定装置２は上記機能の
ほか所要の作業指令や作業実績収集などの機能を
もつ生産進行管理装置として働らくようにするこ
とも可能である。

〔発明の効果〕

以上の説明のように本発明の生産進行ペース測
定装置によれば、生産進行管理業務に必要な情報
として当該作業ステーシヨンの作業待ち状況と作
業消化状況と完成作業の予定日程順守状況等の実
績値を同時に測定し、予め生産日程計画データよ
り算出された目標値と比較することにより正常か
異常かの判定結果をうることができるので、従来
装置に比べて適正な生産進行ペース状況を作業指
示や生産実績入力等を行なう装置と同一の装置よ
り把握できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による生産進行ペース測定装置
の一実施例を示すシステム構成図、第２図は同じ
く構成図、第３図は同じく処理手順図、第４図は
同じく外観斜視図、第５図ａ，ｂ，ｃは同じく表
示画面例図、第６図は同じく生産工場システム鳥
瞰図である。 １…生産日程計画装置、２…生産進行ペース測
定装置、２１…MPU、２２…通信制御装置、２
３…キーボード、２４…RAM、２５…ROM、
２６…データ出力手段、２６１…CRT、２６２
…プリンタ、２６３…ランプ、２７…バス、３…
通信処理装置、３１…終端抵抗、３２…トランシ
ーバ、３３…通信回線、３４…トランシーバケー
ブル、４，５，６，７…各作業着手、完了、停
止、回復の生産実績入力キー、８…表示選択用テ
ン・キー、９…無人無軌条搬送車、１０…搬送経
路、１１，１２，１３，１４，１５…各種工作機
械、１７…NC制御装置、１８１〜１８６…各作
業ステーシヨン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 生産日程計画装置で作成された当該作業ステ
   ーシヨンの生産日程計画データとそれにもとづい
   て算出された作業待ち時間、作業消化速度、作業
   完成進度等の各基準量からなる目標生産進行ペー
   スデータとを受信し記憶する手段と、 別作業ステーシヨンで収集された生産実績デー
   タを受信し記憶する手段と、 当該作業ステーシヨンで収集された生産実績デ
   ータを入力し記憶するとともに、別作業ステーシ
   ヨンに該生産実績データを送信する手段と、 上記両生産実績データと生産日程計画データと
   から当該作業ステーシヨンの作業待ち時間、作業
   消化速度、作業完成進度等の各実績量からなる実
   績生産進行ペースデータを算出する手段と、 上記実績生産進行ペースデータを目標生産進行
   ペースデータと比較して実績生産進行ペースが正
   常か異常かを判定し出力するとともに、各状況の
   現在値、推移の過程をCRT上に表示する手段と
   を各作業ステーシヨンに設けてなる生産進行ペー
   ス測定装置。