JPH0543374U - 記録媒体収納ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 スライド方向と直角方向に延びた爪掛け溝５
をスライダ４の前面４ａに設けたことを特徴とする記録
媒体収納ケース１。 【効果】 スライダ４の前面４ａに、スライド方向と直
角方向に延びた爪掛け溝５を設け、この爪掛け溝５に爪
を掛けるようにしたので操作は容易であり、スライダ４
周りの隙間がなくなるので、スライダ４の位置が安定
し、位置確認も極めて容易である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば磁気記録や光磁気記録のように何度も記録再生が可能な記録 媒体であって、そうした記録媒体が収納ケースに納められて利用され、収納ケー スの一部に設けられたスライダの位置によって新たな書き込みを禁止できる記録 媒体収納ケースに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えばフロッピーディスクやＶＴＲテープでは、情報を記録する媒体（この場 合磁気ディスクあるいは磁気テープ）は、その情報を保護するために一般に樹脂 性ケースに収納されている。こうした磁気による記録では何度でも記録の書き直 しが可能なことから、かえって誤使用によって記録内容を消してしまう危険性が ある。そこでこうした収納ケースには、新たな記録を禁止する誤消去防止機構が 設けられており、記録の際には記録装置が誤消去防止機構をチェックして記録可 能か否かを確認している。

【０００３】 図３（ａ），（ｂ）は従来の磁気テープカセットの誤消去防止機構の図であり 、図３（ａ）は下ハーフ１０１の背面に形成された誤消去防止用の爪１０２を折 って取り除く方式のもので、再度記録が必要になった場合には、粘着テープ等で 開口を塞ぐ必要があり、不便である。

【０００４】 この点を改善したものが図３（ｂ）であり、下ハーフ１０１の凹部１０３に片 引き戸形式のスライダ１０４が嵌合されている。利用者は、スライダ１０４の左 ・右辺に刻設された段部１０５，１０５に爪を掛けて、そのスライダ１０４を移 動する。

【０００５】 図４は収納ケースに収納された磁気ディスクの為の誤消去防止機構図であり、 収納ケース１１０の凹部１１１にスライダ１１２が嵌合されている。 このスライダ１１２は４辺に段部１１３…が形成されていて、利用者はこれら 段部１１３…に爪を掛けてスライダ１１２を移動する。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

図３（ｂ）及び図４に示したスライダ１０４，１１２は左右若しくは全周に段 部１０５，１１３が形成され、これら段部１０５，１１３は利用者からは隙間に 見えるので、スライダ１０４，１１２が所定のポジションから僅かにずれた位置 にあるように見えて不安になることがある。 本考案の目的は、上記段部の位置を改善して、スライダの３辺が収納凹部の縁 に密接可能にすることにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するべく本考案は、スライド方向と直角方向に延びた爪掛け溝 若しくは爪掛け突条をスライダの前面に設けたことを特徴とする。

【０００８】

【作用】

スライド前面の爪掛け溝若しくは爪掛け突条に爪を掛けてスライダを強制移動 すればよい。

【０００９】

【実施例】

本考案の実施例を添付図面に基づいて以下に説明する。

【００１０】 図１は本考案に係るスライダを備えた記録媒体収納ケースの部分図であり、記 録媒体収納ケース（磁気テープカセット）１の背面２に収納凹部３が形成され、 この収納凹部３にスライダ４が移動可能に嵌め込まれている。

【００１１】 詳しくは収納凹部３の上辺と下辺にガイド溝３ａ，３ｂが形成されていて、こ れらガイド溝３ａ，３ｂにスライダ４の上辺、下辺が嵌合しているのでスライダ ４は収納凹部３から外れることはない。

【００１２】 スライダ４の前面４ａの略中央には、縦長の爪掛け溝５が刻設されている。こ の爪掛け溝５の長手方向はスライド方向と直角の方向である。

【００１３】 又、テープカセットの背面には、「ＯＮ」と「ＯＦＦ」が印字されている。こ の「ＯＮ」は記録可能、「ＯＦＦ」は記録不可能を示す。

【００１４】 以上の構成からなる記録媒体収納ケースの作用を次に述べる。 図１において、記録内容を保存するべく記録不可能にするには、利用者は爪を 爪掛け溝５に掛けてスライダ４を図右から左へ強制移動すればよい。爪掛け溝５ は「ＯＦＦ」マークに合致するので利用者は遠くからでもその状態を確認できる 。

【００１５】 次に、記録可能にするには、爪掛け溝５に爪を掛け、スライダ４を図左から右 へ強制移動し、爪掛け溝５を「ＯＮ」マークに合せればよい。

【００１６】 図１は「ＯＮ」状態を示し、スライダ４の上、右、下の３辺が収納凹部３の縁 ３ｃに当接していることを特徴とする。

【００１７】 特に、スライダ４の右辺に間隙が生じないので、スライダ４が右に一杯に寄っ ていることが一目で確認できる。 「ＯＦＦ」へスライダ４を移動した場合も、スライダ４の上、左、下の３辺が 収納凹部３の縁３ｃに当接するのでスライダ４が左に一杯に寄っていることが一 目で分かる。

【００１８】 図２は本考案の記録媒体収納ケースの別実施例図であり、スライダ７の前面７ ａに矢印状の爪掛け溝８が刻設されている。縦長の爪掛け溝８に爪を掛けること は図１と同様であるから、作用の説明は省略する。しかし、矢印の矢先８ａが「 ＯＮ」又は「ＯＦＦ」マークを指すので、スライダ７の位置は極めて認識しやす い。

【００１９】 尚、爪掛け溝５，８はスライダ４，７の前面４ａ，７ａのスライド方向略中央 部が好位置であるが、「ＯＮ」又は「ＯＦＦ」マークとの位置合せ等必要に応じ て位置変更することは差し支えない。 又、爪掛け溝５，８は爪掛け用突条に変更してもよい。

【００２０】

【考案の効果】

以上に述べた通り、本考案はスライダの前面に、スライド方向と直角方向に延 びた爪掛け溝若しくは突条を設け、この爪掛け溝若しくは突条に爪を掛けるよう にしたので、爪が掛け易く操作は容易であり、又スライダ周りの隙間がなくなる ので、スライダの位置が安定し、位置確認も極めて容易となり、利用者に安心感 を与える。

【００２１】 また、爪掛け溝若しくは突条の向きがスライド方向と直角方向であるため、ス ライダの側方に「ＯＮ」、「ＯＦＦ」等のマークを設けておけば、このマークに 爪掛け溝や突条が合っているか否か、即ちスライダの位置が容易に識別できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るスライダを備えた記録媒体収納ケ
ースの部分図

【図２】本考案の記録媒体収納ケースの別実施例図

【図３】従来の磁気テープカセットの誤消去防止機構の
図

【図４】従来の収納ケースに収納された磁気ディスクの
為の誤消去防止機構図

【符号の説明】

１…記録媒体収納ケース（磁気テープカセット）、４，
７…スライダ、４ａ，７ａ…スライダの前面、５，８…
爪掛け溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スライドさせることによって誤消去を防
   止するスライダを有する記録媒体収納ケースにおいて、
   前記スライダはスライド方向と直角方向に延びた爪掛け
   溝若しくは爪掛け突条をスライダの前面に設けたことを
   特徴とする記録媒体収納ケース。